JPH09228124A - 防寒具 - Google Patents

防寒具

Info

Publication number
JPH09228124A
JPH09228124A JP8214696A JP8214696A JPH09228124A JP H09228124 A JPH09228124 A JP H09228124A JP 8214696 A JP8214696 A JP 8214696A JP 8214696 A JP8214696 A JP 8214696A JP H09228124 A JPH09228124 A JP H09228124A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heat insulating
insulating material
diffusion material
heat diffusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8214696A
Other languages
English (en)
Inventor
Junko Fujii
順子 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP8214696A priority Critical patent/JPH09228124A/ja
Publication of JPH09228124A publication Critical patent/JPH09228124A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gloves (AREA)
  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 指先などが凍傷になりにくく、かつ、過度の
断熱を施していない防寒具を提供することを目的とす
る。 【構成】 本発明では、断熱材(2)の内側に熱伝導率
の大きな素材で作られた熱拡散材(1)を配置すること
により、熱拡散材(1)の近傍の局所的な温度差を平滑
化することが可能となり、指先などの温度低下を抑制で
きる。また、断熱材(2)と熱拡散材(1)の間に発熱
体(6)を入れることにより、発熱体から放出される熱
が熱拡散材(1)に行き渡り、指先などの温度低下をさ
らに抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防寒具に関し、特に、
スキー用グローブ、ブーツ、耳当てなど凍傷の危険のあ
る環境下で使われることのある防寒具に関する。
【0002】
【従来の技術】
【発明が解決しようとする課題】従来より、防寒具の断
熱材として羊毛、羽毛、合成繊維、皮革などを用いたも
のが存在する。毛糸のセーターは断熱材として毛糸を用
いている。スキーのグローブでは表皮に皮革など耐摩耗
性、防水性に優れるとともに断熱材としても作用するも
のを用い、さらに、その内側にポリプロピレン、ナイロ
ンなどの合成繊維、羽毛などで断熱層を形成し、保温性
を高めているものがある。
【0003】手指、足指など人体の先端部付近では単位
体積あたりの表面積が増し、人体の他の部位と比べ、単
位体積、単位温度差あたりの熱の移動量が大きくなり、
外界の温度の影響を受けやすくなっている。特に、外界
が低温であるときには、手指、足指などにおいて、毛細
血管の収縮が生じ暖かい血液の循環が阻害され、冷えて
凍傷になりやすい。そこで、手指、足指、耳など人体の
先端部、突起部を、人体の他の部位と同定度に外界の温
度に影響されにくくする為には、人体の他の部位よりも
断熱をよくする必要がある。しかしながら、手指などは
動かす必要があり、断熱材を厚くすることに対しては限
界が存在する。さらに、外界が低温の時に都合がよいよ
うに、手指、足指まわりの断熱をよくすると、外気温度
が設計点よりも高いときには自己発熱により温度が上昇
しすぎる不都合が生じる。本発明は、手指、足指などの
凍傷を防止し、かつ、過度の断熱を施していない防寒具
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の事項を
特徴とする防寒具である。断熱材(2)の内側に熱伝導
率の大きな熱拡散材(1)を配置することを特徴とする
防寒具である。断熱材(2)の内側に配置する熱拡散材
(1)として、アルミ、銅などの金属の線材を織った網
状のものを用いることを特徴とする上記防寒具がある。
また、断熱材(2)の内側に配置する熱拡散材(1)と
して、炭素繊維を織った布地を使用することを特徴とす
る前記の防寒具がある。さらに、断熱材(2)と熱拡散
材(1)との間に発熱体(6)を入れるための隙間を設
けることを特徴とする上記の防寒具がある。
【0005】断熱材(2)の内側に熱伝導率の大きな熱
拡散材(1)を配置することを特徴とする手袋である。
断熱材(2)の内側に配置する熱拡散材(1)として、
アルミ、銅などの金属の線材を織った網状のものを用い
ることを特徴とする上記の手袋がある。また、断熱材
(2)の内側に配置する熱拡散材(1)として、炭素繊
維を織った布地を使用することを特徴とする前記の手袋
がある。さらに、断熱材(2)と熱拡散材(1)との間
に発熱体(6)を入れるための隙間を設けることを特徴
とする上記の手袋がある。
【0006】断熱材(2)の内側に熱伝導率の大きな熱
拡散材(1)を配置することを特徴とする靴である。断
熱材(2)の内側に配置する熱拡散材(1)として、ア
ルミ、銅などの金属の線材を織った網状のものを用いる
ことを特徴とする上記の靴がある。また、断熱材(2)
の内側に配置する熱拡散材(1)として、炭素繊維を織
った布地を使用することを特徴とする前記の靴がある。
さらに、断熱材(2)と熱拡散材(1)との間に発熱体
(6)を入れるための隙間を設けることを特徴とする上
記の靴がある。
【0007】さて、図1に本発明による防寒具の基本構
成を説明するための図を示す。断熱材(2)の内側に熱
伝導率の大きな熱拡散材(1)を配置する。熱拡散材と
しては、アルミや銅などの金属の板材、アルミや銅など
金属の細い線材を織った網状のもの、カーボンファイバ
ーを編んだ布地、など、熱伝導率が大きな材料を用い
る。特に、関節部位付近など曲がる必要があるところに
は、柔軟で熱伝導率に対して相対的に密度が小さい素材
である、純アルミ、純銅などの金属の直径50〜300μm程
度の細線で編んだ布地、カーボンファイバーを編んだ布
地などが好適である。なお、熱伝導率に対して相対的に
密度が小さいことの利点は全体の質量を小さくできる点
である。製造コストの観点からは雑な構造が有利である
が、柔軟性、耐久性とい観点からは、細い線材を編んで
作った布地の多層構造にした方が有利である。熱拡散層
の実効厚はスキー用手袋の場合、0.5〜2mm程度が好適で
ある。また、厚さの分布としては動きの少ない手の甲の
部分などを相対的に厚く、曲げなどの大きな変形がしや
すいように手指の部分を相対的に薄くしてもよい。
【0008】スキーブーツなどの靴に適用する場合など
において、大きな曲げ変形が要求されない部位にたいし
ては、純アルミ、純銅など比較的柔らかい金属の厚さ0.
1〜0.3mm程度の薄板を積層した構造としてもよい。この
場合、薄板各層の間にテフロンシートまたはビニールシ
ートなどをはさんだサンドイッチ構造とし、各層間の摩
擦抵抗を低減し各層間のズレ運動をしやすくし曲げ変形
をしやすくすることも有効である。このように、金属や
カーボンファイバー等の熱伝導率の大きな素材の薄板や
布地を積層することにより構成された熱拡散材(1)の
各層間に薄いテフロンシート、薄いビニールシート、ポ
リプロピレンのシートなどをはさむことは、各層間の相
対的なズレ運動をしやすくして曲げ変形をしやすくする
とともに、各層間の断熱を良くし、断熱層(2)の断熱
作用を補完するメリットもある。
【0009】直接皮膚に触れる一番内側の部分は肌触り
がよく、耐摩耗性、耐久性がある素材を内皮材(4)と
して配置することが好ましい。内皮材(4)としては、
ポリプロピレン、ナイロン、オーロンなどの繊維を編ん
だ布、柔らかい薄手の皮革、やわらかい薄手の合成皮革
などが好適である。手袋の場合、外皮(3)としては通
常用いられているもの、例えば、皮革、または、ケブラ
ー繊維を混紡したナイロンなどが好適である。
【0010】図2は、断熱層(2)と熱拡散層(1)と
の間に発熱体(6)を入れるための隙間を設ける場合の
構成を説明するための図である。この例では発熱体
(6)はファスナー(7)の開閉により、自由に出し入
れし交換することが可能となっている。発熱体としては
ベンジンなどの燃焼熱を利用したカイロ、鉄粉の酸化に
よる発熱を利用した使いすてカイロ、水や油など比熱の
大きな物質を封入した湯たんぽに代表される蓄熱体など
を用いることができる。発熱体(6)を挿入する場所と
しては、手袋の場合には手の甲の部分、普通の靴やスキ
ーブーツの場合に土踏まずの部分や甲の部分などが好適
である。
【0011】ここで、熱拡散材(2)をあえて熱拡散層
(2)と表記した理由は、熱拡散材は網目構造を含め層
状の構造をとることが一般的であるからである。もちろ
ん、細い線材などをゆるく束ねたものを手の甲から指先
に向けて平行に配置したものを熱拡散材としても、手の
甲と手指との温度差を均一化する効果があり好適であ
る。
【0012】熱拡散材に網目状あるいは布状以外の通気
性の悪い素材、例えば、アルミ箔、銅箔、などの金属
箔、金属の薄板などを使用する場合には、通気性を確保
するために小さな孔を適当な間隔で開けることがある。
また、熱拡散材を連続的ではなく、温度勾配が生じてい
ると考えられる方向、例えば手袋の場合には手の甲から
指先の方向へ向けて帯状に配置することもある。
【0013】熱拡散材(1)は一般的に通常の衣料素材
と比べて曲げ変形をさせにくい。そこで、熱拡散材
(1)は外皮(3)や断熱材(2)などの他の部材と同
定度に曲げやすい構造にする必要がある場合が多い。図
3は図1に示した手袋の熱拡散材(1)の形状を説明す
るための図である。この例では、熱拡散材(1)は手の
外側のみに配置されている。
【0014】図4は手袋の指の部分において好適な熱拡
散材(1)の形状の例を説明するための図である。手袋
の手指の部分は関節部に相当する部位で曲げ変形がしや
すい構造である必要がある。そこで、ここでは手指の第
1関節と第2関節部を例にとり、そこで曲げ変形をしや
すくする構造の例を示した。熱拡散材(1)の素材とし
ては、(a)では鉛の薄板を薄いビニールシートをはさ
んで積層させたもの、(b)では純アルミ細線材の織物
を積層させたもの、(c)では純銅の極細線材を網目状
に編んだものを積層したものなどを使用した。
【0015】発熱体(6)を用いる場合には、発熱体か
らの熱放出量を制御する手段が用意されていることが望
ましい。発熱体(6)として予め熱を蓄える湯たんぽの
ような蓄熱体を用いる場合には、蓄熱体まわりを断熱性
のある断熱材料で覆い、その断熱材料の厚さを制御する
ことにより、蓄熱体からの熱放出量を制御することが有
効である。あるいは、蓄熱体(6)と熱拡散材(1)と
の接触部の断熱材料の厚みでなく面積を変化させること
により、断熱の状態を変化させることも好適である。空
気中の酸素による酸化による発熱を利用する使い捨てカ
イロを使用する場合には発熱体(6)を入れる隙間を密
封できる構造とし、外気の出入り口の隙間の大きさを可
変とすることにより、酸素導入量と発熱量を制御するこ
とが有効である。また、発熱体(6)には過剰な発熱量
を持たせ、内皮材(4)の断熱性を向上させることによ
り、手指への熱流入量を安定化してもよい。本発明は手
袋だけでなく、スキーブーツ、運動靴、通勤靴、イヤー
マッフル、などにおいて、全体の温度を均一化し局所的
な温度低下を防止したい場合に適用することができる。
【0016】
【作用】図5に本発明の作用を説明するための図を示
す。以下、足全体を熱拡散材(1)で包んだ構造の靴を
例として取り上げ、本発明の作用を説明する。図5には
純銅の極細線材を編んだ網目状の生地を積層して製作し
た熱拡散材(1)も個別に示した。この熱拡散材(1)
の内側はポリプロピレンなどの布を内皮(4)として用
いた。また、ダクロンフォロフィル製の断熱材(2)の
外側にはナイロンを外皮(3)として使用している。
【0017】熱拡散材(1)は熱伝導率の大きな材料で
製作されているので、熱拡散材に接する部分の温度分布
は平滑化される傾向となる。足の甲と足の指で単位体積
あたりの発熱量が等しく、かつ、断熱材(2)の厚みが
同じであると仮定すると、単位体積あたりの表面積の大
きな指の方が甲の部分と比較し外気の温度との差が小さ
くなり、温度が小さくなる。
【0018】このことを直感的に理解するには、次の背
理法による説明が有用かと思われる。すなわち、もし仮
に指と甲の部分が同一の温度であると仮定すると、外気
温度との温度勾配も同一となり単位面積あたりの熱の流
出量も同じになる。一方、指と比較し甲の部分は単位表
面積あたりの体積が大きいので単位表面積あたりの発熱
量も大きくなる。このことは、温度が定常状態であると
きには発熱量と放熱量が等しくなければならないことに
矛盾する。このことより、単位表面積あたりの発熱量が
指のそれより大きな甲の部分は、指のそれより大きな熱
放出を生じさせるより高い温度で平衡状態になることが
わかる。
【0019】そこで、足の甲の部分と指の部分を熱伝導
率の大きな材料で作られた熱拡散材(1)で接続する
と、温度の高い甲の部分から温度の低い指先の部分へ熱
が流入し、甲の部分と指先の部分との温度差が低減され
る。すなわち、指先の温度が低下し凍傷となることを抑
制することが可能となる。なお、熱拡散材(1)の熱の
伝わりやすさは温度勾配が定常状態である場合には、熱
拡散材(1)の熱伝導率と断面積の積の大小により知る
ことができる。さらに、この状態において、熱拡散材
(1)に高温の発熱体(6)を接触させると発熱体
(6)から熱拡散材(1)に熱が流入し、熱拡散材に接
する部分の温度上昇を生じさせる。すなわち、足の甲の
部分および足の指の部分の温度が上昇する。また、発熱
体(6)を積極的に利用することにより、断熱材(2)
をより薄くすることも可能である。
【0020】
【実施例】図6は本発明をスキー用ブーツに適用した実
施例を説明するための図である。この図は、スキーブー
ツの断面図である。ブーツの外皮(3)であるシェルは
高弾性ポリウレタンで製作されているが、この他にも、
FRP、ポリカーボネイトなどで製作してもよい。外皮
の特性としては、常温から−40℃程度の温度域におい
て、強靱であることが求められ、場合によってある程度
の柔軟性も要求される。また、外皮にも断熱性を持つ材
料を選択し、断熱材(2)の役割を補完することも一般
的に行われている。断熱材(2)の素材としてはウレタ
ンフォームを用いているが、この他にも毛糸、羽毛、ナ
イロン、スポンジ、などが好適である。断熱材(2)に
要求される特性としては、熱伝導率が小さいことの他
に、各個人の足の形にフィットするように適度な弾性係
数、大きな弾性限界を持つことである。
【0021】熱拡散材(1)としては、直径約100μmの
純銅の極細線材を網目状に編んだ生地にシリコングリー
スを軽く含浸させた上で5層分積層して製作した。シリ
コンオイルを含浸させた理由は各線材間および各層間の
摩擦抵抗を低減し、変形しやすいようにするためであ
る。なお、シリコングリスが網目に入りそれを充填する
ほどに含浸すると、通気性は著しく悪化するが、熱拡散
材(1)の平均熱伝導率は向上する。内皮(4)として
はポリプロピレン糸の織物を用いた。また、断熱材
(2)と内皮(4)を同一の素材で一体形成し、熱拡散
材(1)は内側よりに埋め込む構造も好適である。
【0022】このブーツを複数の被験者の右足に履か
せ、このブーツから熱拡散材(1)を外し代わりに断熱
材(2)の厚みを熱拡散材の厚み分だけ増厚したブーツ
を左足に履貸せて、外気温度約−20℃の環境下でスキ
ーを1時間行わせたところ、本発明によるブーツを履い
た右足の指は正常であるのに対して、左足の指は冷えて
感覚が鈍くなる症状があると訴えられた。
【0023】図7は熱拡散材をスキーブーツの靴底のみ
に配置した実施例を説明するための図である。熱拡散材
としては厚さ1mmの純アルミの板材を用いた。この熱拡
散材の表面に薄手の毛糸の織物を接着して内皮(4)と
した。その他の構成材は市販のスキーブーツそのままで
ある。内皮を付加する理由は肌触りの向上を図るためで
ある。このブーツに対して、上記と同様な実験を行った
ところ、本発明によるブーツを履いている場合には、指
先が冷えにくくなることが見いだされた。このように、
市販のスキーブーツに本発明による熱拡散材(1)を付
加することにより、指先の凍傷防止に大きな効果を発揮
することがわかった。熱拡散材(1)および内皮(4)
で構成されるこの靴底の部分はスキーブーツだけでな
く、運動靴、ビジネスシューズなどにも簡単に取付るこ
とが可能である。
【0024】このように取り外し自在の靴底部分として
熱拡散材(1)を、変形することが要求される運動靴、
ビジネスシューズなどに適用する場合には、熱拡散材
(1)は変形しやすい柔らかい素材または構造とする必
要がある。純アルミや純銅など比較的柔らかい金属を用
いる場合でも厚さ50〜300μm程度の薄い板を適当な枚数
だけ重ね合わせる構造が柔軟性を出す上で適している。
【0025】図8は熱拡散材(1)と断熱材の間に発熱
体(8)を挿入するための隙間を設けたスキーブーツの
実施例を説明するための図である。靴底を熱拡散材
(1)としてはCCコンポジットの原料としても用いら
れるカーボンファイバーを編んだ織物を10層分積層
し、ナイロン糸の織物で挟み、これらを縫いつけること
により強度を与えたものを用いた。このような炭素繊維
の織物を用いた熱拡散材は柔軟性に富み、靴底のみでな
く、足全体、手袋などへの適用に対しても適している。
内皮(4)として厚さ0.5mmのラバーフォームを用い、
これを熱拡散材(1)に接着した。
【0026】スキーブーツのシェル(10)を土踏まず
に相当するところを市販のものより深く作った。発熱体
(6)が挿入できるようにインナー(9)に土踏まずに
相当するところに窪みを付けた。ここでインナー(9)
は断熱材(2)としても作用する。発熱体(6)として
は使い捨てカイロの小型のものをそのまま用いることと
した。発熱体(6)の交換は熱拡散材(1)をめくり上
げて行うことができる。
【0027】熱拡散材(1)が存在せず発熱体(6)の
み使用する場合には,温まるのは発熱体近傍に限られて
しまった。しかし、熱拡散材(1)を設置すると、発熱
体(6)から放出される熱が熱拡散材(1)の全体に行
き渡ることにより、足の裏全体が暖かくなることが実験
的にも確かめられた。
【0028】この例では発熱体(6)として使い捨てカ
イロを用いたが、専用の形状のカイロ、蓄熱体などの発
熱体を用意してもよい。使い捨てカイロを入れるために
ある程度以上硬い材料で作ったケースを用いてもよい。
その材質としてはアルミ、銅、プラスチックなどが好適
である。発熱体(6)を特定の決まった形状とし、イン
ナーに付ける窪みの形状もそれに合わせることにより、
靴底の形状を足の形に合わせ最適化することができる。
上記実施例にかぎらず、本発明は、凍傷防止を目的の一
つに持つ防寒具に適用することにより、大きな効果を発
揮する。
【0029】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明では、断熱
材(2)の内側に熱伝導率の大きな素材で作られた熱拡
散材(1)を配置することにより、熱拡散材(1)の近
傍の局所的な温度差を平滑化することが可能となり、指
先などが凍傷になりにくく、かつ、過度の断熱を施して
いない防寒具を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、防寒具の基本構成を説明するた
めの図。
【図2】断熱層(2)と熱拡散層(1)との間に発熱体
(6)を入れるための隙間を設ける場合の構成を説明す
るための図。
【図3】図1に示した手袋の熱拡散材(1)の形状を説
明するための図。
【図4】手袋の指の部分において好適な熱拡散材(1)
の形状の例を説明するための図。
【図5】本発明の作用を説明するための図。
【図6】本発明をスキー用ブーツに適用した実施例を説
明するための図。
【図7】熱拡散材をスキーブーツの靴底のみに配置した
実施例を説明するための図。
【図8】熱拡散材(1)と断熱材(2)との間に発熱体
(8)を挿入するための隙間を設けたスキーブーツの実
施例を説明するための図。
【符号の説明】
1 熱拡散材 2 断熱材 3 外皮 4 内皮 5 手袋 6 発熱体 7 ファスナー 8 発熱体収納部 9 スキーブーツのインナー 10 スキーブーツのシェル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A43B 7/00 A43B 7/00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱材(2)の内側に熱伝導率の大きな
    熱拡散材(1)を配置することを特徴とする防寒具。
  2. 【請求項2】 断熱材(2)の内側に配置する熱拡散材
    (1)として、アルミ、銅などの金属の線材を織った網
    状のものを用いることを特徴とする請求項1に記載の防
    寒具。
  3. 【請求項3】 断熱材(2)の内側に配置する熱拡散材
    (1)として、炭素繊維を織った布地を使用することを
    特徴とする、請求項1に記載の防寒具。
  4. 【請求項4】 断熱材(2)と熱拡散材(1)との間に
    発熱体(6)を入れるための隙間を設けることを特徴と
    する請求項1または2または3に記載の防寒具。
  5. 【請求項5】 断熱材(2)の内側に熱伝導率の大きな
    熱拡散材(1)を配置することを特徴とする手袋。
  6. 【請求項6】 断熱材(2)の内側に配置する熱拡散材
    (1)として、アルミ、銅などの金属の線材を織った網
    状のものを用いることを特徴とする請求項5に記載の手
    袋。
  7. 【請求項7】 断熱材(2)の内側に配置する熱拡散材
    (1)として、炭素繊維を織った布地を使用することを
    特徴とする、請求項5に記載の手袋。
  8. 【請求項8】 断熱材(2)と熱拡散材(1)との間に
    発熱体(6)を入れるための隙間を設けることを特徴と
    する請求項5または6または7に記載の手袋。
  9. 【請求項9】 断熱材(2)の内側に熱伝導率の大きな
    熱拡散材(1)を配置することを特徴とする靴。
  10. 【請求項10】 断熱材(2)の内側に配置する熱拡散
    材(1)として、アルミ、銅などの金属の線材を織った
    網状のものを用いることを特徴とする請求項9に記載の
    靴。
  11. 【請求項11】 断熱材(2)の内側に配置する熱拡散
    材(1)として、炭素繊維を織った布地を使用すること
    を特徴とする、請求項9に記載の靴。
  12. 【請求項12】 断熱材(2)と熱拡散材(1)との間
    に発熱体(6)を入れるための隙間を設けることを特徴
    とする請求項9または10または11に記載の靴
JP8214696A 1996-02-19 1996-02-19 防寒具 Pending JPH09228124A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8214696A JPH09228124A (ja) 1996-02-19 1996-02-19 防寒具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8214696A JPH09228124A (ja) 1996-02-19 1996-02-19 防寒具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09228124A true JPH09228124A (ja) 1997-09-02

Family

ID=13766304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8214696A Pending JPH09228124A (ja) 1996-02-19 1996-02-19 防寒具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09228124A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015036465A (ja) * 2013-08-16 2015-02-23 昌樹 上田 温熱効果仕様マッサージ用手袋電池式または充電式温熱効果仕様マッサージ用靴下電池式または充電式
JP2018109255A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 国立大学法人富山大学 温熱手袋およびそれを用いる前頭前野の賦活化方法
WO2018225464A1 (ja) * 2017-06-08 2018-12-13 岡本株式会社 衣料品
US10619296B2 (en) 2017-01-06 2020-04-14 Under Armour, Inc. Articles with embroidered sequins and methods of making
KR102164069B1 (ko) * 2019-05-21 2020-10-12 주식회사 유명테크 방한용 손가락 장갑

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015036465A (ja) * 2013-08-16 2015-02-23 昌樹 上田 温熱効果仕様マッサージ用手袋電池式または充電式温熱効果仕様マッサージ用靴下電池式または充電式
JP2018109255A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 国立大学法人富山大学 温熱手袋およびそれを用いる前頭前野の賦活化方法
US10619296B2 (en) 2017-01-06 2020-04-14 Under Armour, Inc. Articles with embroidered sequins and methods of making
US11149382B2 (en) 2017-01-06 2021-10-19 Under Armour, Inc. Articles with embroidered sequins in variable patterns
US11332882B2 (en) 2017-01-06 2022-05-17 Under Armour, Inc. Articles with embroidered sequins and methods of making
US11359333B2 (en) 2017-01-06 2022-06-14 Under Armour, Inc. Articles with structures formed from sequins
WO2018225464A1 (ja) * 2017-06-08 2018-12-13 岡本株式会社 衣料品
CN110831450A (zh) * 2017-06-08 2020-02-21 冈本株式会社 衣物
KR102164069B1 (ko) * 2019-05-21 2020-10-12 주식회사 유명테크 방한용 손가락 장갑

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20230397692A1 (en) Soft shell boots and waterproof/breathable moisture transfer composites and liner for inline skates, ice-skates, hockey skates, snowboard boots, alpine boots, hiking boots and the like
RU2506870C2 (ru) Структурированный теплорегулирующий материал
US8950089B2 (en) Heat retention and insulation system for wearable articles
US7777156B2 (en) Electric heating/warming fabric articles
US5014363A (en) Wearing apparel with ventilation material
US20040200094A1 (en) Softboots and waterproof /breathable moisture transfer composite and liner for in-line skates, ice-skates, hockey skates, snowboard boots, alpine boots, hiking boots and the like
CN108697188B (zh) 通风和透气的服装结构
US9730479B2 (en) Insulating apparel
CN115944133A (zh) 隔热服装
JP3917521B2 (ja) 体の一部を保護するための積層材料およびこの積層材料からなる用具
US20220234336A1 (en) Softboots and waterproof/breathable moisture transfer composite and liner for in-line skates, ice-skates, hockey skates, snowboard boots, alpine boots, hiking boots and the like
Bahadir et al. A wearable heating system with a controllable e-textile-based thermal panel
JPH09228124A (ja) 防寒具
Mäkinen et al. Cold-protective clothing: types, design and standards
US11684120B2 (en) Heat shield shoe device
CN213785681U (zh) 一种加热保暖鞋
US20190281901A1 (en) Thermal transfer footwear; sock or stocking
KR20130079722A (ko) 인체 열전도에 의한 동상 및 손 시림 방지 장치
CN206436590U (zh) 高保暖羊皮革
JP2022510455A (ja) 手袋
KR20190043376A (ko) 발 보온장치
KR102034464B1 (ko) 발열 인쇄층을 갖는 발열 방한구
KR102628749B1 (ko) 발열 장갑 내부온도 컨트롤 방법 및 그 장치
JP3998029B2 (ja) 履物
JP3778892B2 (ja) 履物および中敷き