JPH09218787A - 混合材料の設計方法及びその装置 - Google Patents

混合材料の設計方法及びその装置

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JPH09218787A
JPH09218787A JP8048345A JP4834596A JPH09218787A JP H09218787 A JPH09218787 A JP H09218787A JP 8048345 A JP8048345 A JP 8048345A JP 4834596 A JP4834596 A JP 4834596A JP H09218787 A JPH09218787 A JP H09218787A
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JP8048345A
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English (en)
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Takaaki Matsuoka
孝明 松岡
Satoshi Yamamoto
智 山本
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】混合材料において、所望の物性値を得るための
最適な混合比や混合模様を容易に得ること。 【解決手段】混合体を多数の格子に区画した単位セルの
集合体と見做し、その単位セルを充填する材料の種類を
特定するデータを単位セル毎に割当てた集合で構成され
る混合模様データを初期値として多数組設ける。その各
々の組毎に混合体の物性値を演算し、目標値に対する誤
差を演算する。誤差の大きい混合模様データの組を消滅
させると共に誤差の小さい混合模様データの組を複製
し、誤差の小さい混合模様データのある部分を他の混合
模様データの対応部分に転写し、誤差の小さいある混合
模様データのうち微小数の任意の単位セルのデータを他
のデータに変更し、混合模様データの以上の更新による
世代交代を多数回実行することで、目標値に収束した物
性値を有する混合比又は混合模様を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目標の物性値を得
るための混合材料における各成分材の混合比又は混合模
様を得るための設計方法及び設計装置に関する。詳しく
は、遺伝的アルゴリズムをとり入れて、2種以上の混合
材料における電気伝導率、熱伝導率、弾性率、熱膨張
率、ポアソン比等の物性値を所望の値とするための混合
比や混合模様を得るための設計方法及び設計装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、繰り返し演算による最適設計に、
淘汰、複製、交配、突然変異等の遺伝子の進化過程を模
擬した遺伝的アルゴリズムが応用されている。例えば、
複合材料積層板の最適化の技術(日本機械学会材料力学
部門講演論文集Vol.A[No.940-37,1994-10.13,14])、プ
リント基板上の部品配列を最適化する技術( 特開平6-16
9199号公報) 、磁石配置を最適化する技術( 特開平5-32
6195号公報) が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、材料をある部材
に利用する場合、その部材に適した物性値を有する材料
が必要となるが、その一つの方法として物性値の異なる
物質を混合して新しい混合材料を設計する技術がある。
しかし、混合材料の物性値は混合材のミクロな構造にも
依存するため単純な混合則では予測できない。このた
め、材料の混合に関して試行錯誤による繰り返し実験を
行い、所望の物性値を得るための混合比又は混合パター
ンを得ることが行われている。ところが、試行錯誤的実
験では希望する物性値を得ることは困難である。
【0004】そこで、本発明者らは、所望の物性値を得
るための混合材料の最適設計に、遺伝的アルゴリズムを
応用することができないかを検討し、本発明を完成させ
た。本発明は上記の課題を解決するためになされたもの
であり、その目的は、混合材料において、所望の物性値
を得るための最適な混合比や混合模様を容易に得ること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1,7の発明は、
複数種類の材料を混合した混合体において所定の物性値
を得るための混合比又は混合模様を得るための混合材料
の設計方法、設計装置である。その方法、装置では、ま
ず、混合体を多数の格子に区画した単位セルの集合体と
見做し、その単位セルを充填する材料の種類を特定する
データを単位セル毎に割当てた集合で構成される混合模
様データが初期値として多数組設けられる。即ち、混合
模様を各材料の単位セルの集合体としてモデル化してい
る。
【0006】次に、多数組の混合模様データに対して、
以下の世代交代の操作が実行される。 1)混合模様データの各々の組毎に、その混合模様デー
タに基づいて混合体の物性値を演算する。 2)演算された物性値の目標値に対する誤差を混合模様
データの各々の組毎に演算する。 3)誤差の大きい混合模様データの組を消滅させると共
に誤差の小さい混合模様データの組を複製する。 4)誤差の小さい混合模様データのある部分を他の混合
模様データの対応部分に転写した混合模様データを生成
する。 5)ある混合模様データのうち微小数の任意の単位セル
のデータを他のデータに変更する。 6)混合模様データの以上の更新による世代交代を多数
回実行することで、目標値に収束した物性値を有する混
合比又は混合模様を得る。
【0007】1)の物性値の演算と2)の誤差の演算と
により、混合模様データの各組の物性値の目標値に対す
る誤差が決定される。3)の消滅操作により、誤差の大
きい混合模様データの組、例えば、誤差の大きい順に、
全組数の20%の組数の混合模様データが消滅される。
これは、将来の世代交代によっても目標とする物性値が
得られないような劣性な混合模様データを消滅して淘汰
することを意味する。逆に、3)の複製操作により、誤
差の小さい混合模様データの組、例えば、誤差の小さい
順に、全組数の20%の組数の混合模様データに対し
て、同一の混合模様データを生成する。これは、将来の
世代交代により、より目標値に近い物性値が得られる可
能性のある優性な混合模様データをより多く残すこと
で、より少ない回数の世代交代で目標値が得られるよう
にすることを意味する。
【0008】次に、4)の転写により、優性な混合模様
データの一部を受け継いだ多数の混合模様データを生成
する。この操作は、将来の世代交代において、目標値に
近い物性値を有する混合模様データが生成され易くする
ためである。次に、5)の変更は、いわば、遺伝子の突
然変異を模倣したものである。即ち、混合模様データの
微小数の任意位置の単位セルのデータを任意に変更する
ことで、系の評価値が極小値に落ち込むことを防止して
いる。
【0009】以上の操作を多数回実行することで、混合
模様データの組の世代交代を行うことで、系全体の物性
値の平均値が目標値に収束して行く。収束が完了した時
に得られた混合模様データは、物性値の要求された目標
値を実現するための各混合材料成分の混合模様を表して
いる。又、その混合模様データから各混合材料成分の混
合比も決定される。
【0010】請求項2,8は、上記の世代交代の停止時
期を与えるものであり、系の誤差の平均値、例えば、誤
差の小さい順に全組数の80%の組数の誤差の平均値を
系の評価値とし、その評価値が所定値より小さくなった
時点で停止させることで、効率の良い設計が可能とな
る。
【0011】請求項3,9は、混合模様データの初期値
の与え方に関するものである。所定の目標値を得るため
の典型的な混合模様が経験的に分かっている場合も多
い。このような場合に、この典型的な混合模様を初期値
として与えることで、より少ない世代交代で物性値を目
標値に収束させることができる。
【0012】請求項4,10は、混合比が予め決定され
ている場合の操作を示している。上記の4)の転写、
5)の変更の操作により、混合比が変化する。従って、
混合比が予め決定されている場合には、各世代交代毎に
この混合比にするためにデータの変換操作が実行され
る。これにより、混合比が予め与えられた場合の物性値
の目標値を得るための混合模様を得ることができる。
【0013】請求項5,11は、各世代交代において、
系の組数を固定したものである。比較的優性な混合模様
データが保存され、その組数を一定にしているので、演
算時間の短い効率の良い設計が可能となる。
【0014】請求項6,12は、いわゆる突然変異の操
作を誤差の比較的小さな混合模様データにおいて行うも
のである。これにより、優性な混合模様データに対して
突然変異を発生させるもので、目標値への収束速度が向
上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例に
基づいて説明する。本装置は図1に示すように、コンピ
ュータシステムで構成されている。即ち、各種の演算を
実行するCPU10、世代交代で生成される混合模様デ
ータを記憶する混合模様データ領域121、混合模様デ
ータの初期値を記憶する初期値領域122の形成された
RAM12、この混合材料の最適設計を行うためのプロ
グラムの記憶されたROM13、各種データを入力する
ためのキーボード15と混合模様データや結果を表示す
るCRT14とプリンタ11とで構成されている。
【0016】1)構造モデル 混合材料の混合状態を数値で表現するために、以下のよ
うに、モデル化する。即ち、図2のように、混合体を立
方体で近似し、さらに、その立方体を多数の格子に分割
する。そして、その最小単位である単位セル31の集合
体30として、混合体をモデル化する。
【0017】次に、1つの単位セルは、1種類の材料で
満たされているとして、その材料の種類による分布状況
を数値化する。その様子を説明する。図3は、図2の集
合体30において、z軸のある位置において、z軸に垂
直な面での材料の混合状態を示している。図3の(a)
に示すように、成分1と成分2とが混合されているとす
る。図3の(b)に示すように単位セル31の断面が現
れ、単位セルの1/2 以上が成分1で満たされている単位
セルには「0」を割当て、単位セルの1/2 以上が成分2
で満たされている単位セルには「1」を割当てる。この
ようにして、集合体30を構成している全ての単位セル
31に対して、その単位セル31を満たしている成分を
特定するデータを付与する。そして、図3の(c)に示
すように、3次元配列された単位セルに付与されたデー
タを一次元配列に展開することで、混合模様データとす
る。
【0018】2)混合模様データの初期値 混合模様データの組数nは、任意であるが、本実施例で
は10組とした。その初期値は、2次元で示した図4に
示すように、乱数により任意に与えられる。
【0019】3)混合模様データの世代交代の操作 混合模様データの世代交代は、図5に示すように実行さ
れる。本実施例は、成分2の混合比を30%に固定し、
熱伝導率T1の成分1と熱伝導率T2の成分2とを用い
て、熱伝導率の目標値kを得るための混合体の混合模様
を求めるものである。
【0020】ステップ100において、各組の混合模様
データD(j)で示される熱伝導率T1の成分1と熱伝
導率T2の成分2の分布に対して、有限要素法による熱
伝導解析により、それぞれ、集合体30の熱伝導率W
(j)が演算される。即ち、集合体30を多面体要素を
用いて要素分割し、三次元定常熱伝導方程式を離散化し
て、これを解くことにより熱伝導率W(j)が演算され
る。図2において、x=0のyz面の温度を1、x=a
のyz面の温度を0として、y軸、z軸方向には、周期
的境界条件を設定し、x軸に沿った方向の熱伝導率が演
算される。この演算は、全組数nの混合模様データに関
して実行される。第j組の混合模様データD(j)に対
する熱伝導率がW(j)である。
【0021】次に、ステップ102において、熱伝導率
W(j)の誤差が演算される。第j組の集合体の熱伝導
率W(j)の目標値kに対する誤差ε(j)=|W
(j)−k|の演算が全組数nに対して実行される。次
に、ステップ104において、誤差ε(j)の小さいも
のから順に整列して、その整列された誤差をε(1),
ε(2),…,ε(n)、整列された混合模様データを
D(1),D(2),…,D(n)とする。誤差ε
(j)が最も小さい組から順にとられた所定組数の誤差
ε(1)〜ε(p)の平均値Eにより評価値Eが演算さ
れる。所定組数pは、全組数nに対する所定割合であ
る。例えば、所定割合80%、n=10の場合には、p
=8で、誤差の小さいものから順に、8組の混合模様デ
ータD(1)〜D(8)の誤差ε(1)〜ε(8)の平
均値E(評価値E)が演算される。そして、ステップ1
06でその評価値Eが所定値A以下か否かが判定され、
E≦Aの場合には、系は収束したと判定され、E>Aの
場合には、系は未だ収束していないと判定し、ステップ
108以下が実行される。
【0022】次に、ステップ108において、誤差ε
(j)が最も大きいものから順に、一定組数(n−q+
1)の混合模様データD(q)〜D(n)が消滅され
る。この消滅する一定組数(n−q+1)は、全組数n
に対する所定割合である。例えば、所定割合20%、n
=10の場合には、n−q+1=2で、誤差の大きい順
に、2組の混合模様データD(9)、D(10)が消滅
される。そして、誤差の最も小さいものから順に、消滅
させた組数に等しい一定組数rの混合模様データD
(1)〜D(r)が複製され、それをD' ( q)〜D'
(n)とする。例えば、所定割合20%、n=10の場
合には、r=2で、誤差の小さい順に、2組の混合模様
データD(1),D(2)と同一の混合模様データが、
それぞれ、複製される。そのデータをD' ( 9),D'
(10)とする。ここまでの操作により、10組の混合
模様データのうち、誤差ε(j)の最も小さいものから
2組の混合模様データは、それぞれ、2組づつ存在する
ことになる。混合模様データは誤差ε(j)の小さい順
に、D(1),D' ( 9),D(2),D' (10),
D(3),…,D(8)となる。但し、D(1)とD'
( 9)、D(2)とD' (10)とは、それぞれ、等し
い。
【0023】次に、ステップ110において、混合模様
データD(1)〜D(q−1)の中から、誤差ε(j)
の最も小さい組から順に所定割合の組数sだけの混合模
様データD(s)が選択され、その内の1組の混合模様
データD(a)が疑似乱数により選択される。そして、
その選択された組の混合模様データD(a)の一部分が
他の組の混合模様データD(s+1)〜D(q−1)に
転写される。本実施例では、s=2で、誤差ε(j)の
最も小さい2組の混合模様データD(1),D(2)が
選択され、そのうちの1組の混合模様データ、例えば、
D(1)の一部分のデータが混合模様データD( 3)〜
D( 8)の対応部分に転写される。
【0024】例えば、図6に示すように、混合模様デー
タD(1)の領域Rが他の組の混合模様データD( s+
1)〜D( q−1)の対応領域に転写される。この操作
により、優性な模様の一部を受け継いだ多数組の混合模
様データD' ( s+1)〜D' ( q−1)が生成される
ことになる。この領域Aをどの部分にするかは、疑似乱
数により任意に決定される。尚、転写領域Aは、図7に
示すように、複数の部分に分割されていても良い。
【0025】次に、ステップ112において、複製した
混合模様データD' ( q)〜D' (n)の微小割合、例
えば、2%の単位セルを疑似乱数により任意に選択し
て、そのデータを「0」、「1」とで交換する。即ち、
その単位セルの成分を反転する。例えば、図8に示すよ
うに、任意に選択された単位セルC1,C2,C3のデ
ータ「1」、「0」、「1」が「0」、「1」、「0」
と反転される。
【0026】上記のステップ110の転写、ステップ1
12の変更により、混合模様データの混合比が変化す
る。よって、ステップ114において、この混合比を一
定とするデータの反転操作が実行される。「1」が増加
したなら、その増加した単位セルの数だけ、「1」の値
の単位セルを疑似乱数により任意に選択して、「0」に
反転し、「1」の値が減少したなら、「0」の値の単位
セルを疑似乱数により任意に選択して、「1」に反転す
る。この操作により、混合比を一定とすることができ
る。
【0027】このようにして、1回の世代交代が完了
し、ステップ100に戻り、次の世代交代の演算が実行
される。そして、ステップ106において、系の評価値
Eが所定値A以下となった時に、ステップ116に移行
して、その時の全組の混合模様データがプリンタ11に
出力される。
【0028】4)結果 16×16の256個のデータを1組の混合模様データ
とし、10組の混合模様データの初期値から出発して、
成分2の分率を30%に固定して、5つの熱伝導率の目
標値k(1.5,2.0,2.5,3.0,3.5)
が、それぞれ、得られる混合模様データを求めるための
上記の世代交代を実施した。系の評価値Eと世代交代回
数mとの関係を図9に示す。図9から明らかなように、
目標値kは世代交代回数mの増加に従って減少してい
る。評価値Eは、目標値k=2.0,2.5の場合に
は、m=15で、目標値k=3.0の場合には、m=8
7で、収束判定のための所定値A以下となっている。し
かし、評価値Eは、目標値k=1.5,3.5の場合に
は、世代交代mに対する減少の程度が小さく、m=50
0まで世代交代を実施しても、所定値A以下とはならな
かった。各目標値k値に対して得られた混合模様データ
を図10に示す。
【0029】又、図11に示すように、混合模様データ
の初期値として、直列(a)、並列(b)、ブロック
(c)、フレーム(d)の4つの代表的なパターンを組
み込んだ10組の混合模様データを設定して、同様に世
代交代を実施した。系の評価値Eと世代交代回数mとの
関係を図12に、各目標値k値に対して得られた混合模
様データを図13に示す。このように、初期値として代
表的なパターンを与えることで、より高速に目標値kを
得る混合模様パターンを得ることができる。
【0030】5)変形例 1.集合体のモデルは混合材の次元形状に応じて、3次
元、2次元、1次元でも良い。 2.混合材の成分の種類は2種以上の複数でも良い。その
場合に、混合模様データに使用される値は、各成分に応
じて「0」,「1」,「2」,…を用いれば良い。 3.誤差として、ε(j)=|W(j)−k|を用いてい
るが、比率誤差ε(j)=|W(j)−k|/kを用い
ても良い。 4.上記実施例では、世代交代毎に、混合材の成分比率が
変化しないようにデータの変換操作を行っているが、成
分比率を固定しなければ、物性値の目標値を達成するた
めの成分比率と混合模様とを最終結果として得ることが
できる。 5.上記実施例では、各世代交代において、混合模様デー
タの組数を10として、固定しているが、この組数は固
定しなくても良い。
【0031】6.混合模様データを消滅させる組数の割
合、複製する組数の割合は任意で良い。 7.上記実施例では誤差の小さい混合模様データの一領域
のデータを他の混合模様データの対応する領域に転写し
ているが、2つの混合模様データの間で、一領域のデー
タを交換した混合模様データを生成するようにしても良
い。 8.目的とする物性値は、熱伝導率の他、電気伝導率、熱
膨張係数、ポアソン比、弾性率等任意である。 9.混合模様データに基づいて、集合体の物性値を演算す
る手法は、有限要素法、差分法、境界要素法、コントロ
ールボリューム法等の数値解析の手法を用いることがで
きる。 10. 混合材としては、樹脂、金属、セラミックス等が採
用可能である。又、混合材料を構成する材料(成分)の
形態、形状はどのようなものでもよい。例えば、固体状
態、流動状態等の形態が採用可能である。また粉末状、
球状、繊維状等の形状が採用可能である。あるいは上記
形態、形状を種々組み合わせたものでもよい。例えば、
2種類以上の樹脂が溶解して混合し、室温で固化して混
合材料となったもの等でもよい。また、本発明で設計し
た混合材料を製造する方法としては、例えば、混合材料
を構成する材料(成分)が1つ1つ配置することができ
る程度の大きさのものであれば、設計した内容通りに1
つ1つの材料(成分)を配置して製造する方法等が採用
できる。あるいは1つ1つ配置することができないよう
な小さいものである場合には、電場、磁場、流動場など
の外場を付与することにより所望の配置を製造する方法
等が採用できる。
【0032】11. 上記実施例では、1次元方向(x軸方
向)の熱伝導率が目的値となる混合材の2次元混合模様
を得るようにしたものであるが、x軸、y軸の2軸方向
の物性値が目標値となる2次元混合模様(z軸方向には
この模様が連続した)を得ることも可能である。この場
合には、x軸方向の平均誤差εx とy軸方向の平均誤差
εY とが共に所定値A以下となるまで、上記の世代交代
を実施すれば良い。さらに、一般的に、3次元混合模様
に対して、任意方向の物性値が目標値となるように演算
を行うことで、等方的混合材の3次元混合模様を得るこ
ともできる。この場合には、x軸方向の平均誤差εx
y軸方向の平均誤差εY とz軸方向の平均誤差εz の平
均誤差εa が所定値A以下となるなるまで上記の世代交
代を実施すれば良い。さらに、3次元混合模様に対し
て、x軸、y軸、z軸方向の物性値がそれぞれの目標値
となるように演算を行うことで、異方性混合材の3次元
混合模様を得ることもできる。この場合には、x軸方向
の平均誤差εx とy軸方向の平均誤差εY とz軸方向の
平均誤差εz が共に所定値A以下となるまで上記の世代
交代を実施すれば良い。
【0033】12. 集合体の単位セルの数は任意である。 13.上記実施例では、評価値Eを誤差の少ないものから
順に全体の80%に当たる組数だけの混合模様データの
誤差の平均値を用いているが、相乗平均、調和平均、標
準偏差等の統計的値を用いても良いし、誤差に関する他
の評価関数を用いても良い。 14. 上記実施例では、誤差の小さい混合模様データの微
小数の単位セルのデータを変更させる遺伝子における突
然変異に相当する操作を行っているが、誤差の小さくな
い混合模様データに対してその操作を行っても良い。
【0034】
【発明の効果】本発明は、以上の方法により、目標値を
得るに適した混合模様データはその特性を後世代に遺伝
させ、目標値を得るに適していない混合模様データを淘
汰し、優性な混合模様データにおいて、突然変異を発生
させるようにしている。従って、効率の良い混合材の混
合比や混合模様の設計が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる設計装置の構成を示し
たブロック図。
【図2】混合模様データを得るための混合材料のモデル
を示した斜視図。
【図3】混合材料の成分分布と混合模様データとの対応
関係を示した説明図。
【図4】混合模様データの初期値を示した説明図。
【図5】実施例装置のCPUの処理手順を示したフロー
チャート。
【図6】混合模様データの転写操作を示した説明図。
【図7】混合模様データの他の転写操作を示した説明
図。
【図8】混合模様データの変更操作を示した説明図。
【図9】図4の初期値に対して世代交代を実施し、系の
評価値Eと世代交代回数mとの関係を測定した特性図。
【図10】図9の世代交代により各目標値k値に対して
得られた混合模様データを示した説明図。
【図11】混合模様データの他の初期値を示した説明
図。
【図12】図11の初期値に対して世代交代を実施し、
系の評価値Eと世代交代回数mとの関係を測定した特性
図。
【図13】図12の世代交代により各目標値k値に対し
て得られた混合模様データを示した説明図。
【符号の説明】
10…CPU 12…RAM 121…混合模様データ領域 122…初期値領域

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の材料を混合した混合体におい
    て所定の物性値を得るための混合比又は混合模様を得る
    ための混合材料の設計方法において、 前記混合体を多数の格子に区画した単位セルの集合体と
    見做し、その単位セルを充填する材料の種類を特定する
    データを単位セル毎に割当てた集合で構成される混合模
    様データを初期値として多数組設け、 前記混合模様データの各々の組毎に、その混合模様デー
    タに基づいて前記混合体の物性値を演算し、 演算された前記物性値の目標値に対する誤差を前記混合
    模様データの各々の組毎に演算し、 前記誤差の大きい混合模様データの組を消滅させると共
    に前記誤差の小さい混合模様データの組を複製し、 前記誤差の小さい混合模様データのある部分を他の混合
    模様データの対応部分に転写した混合模様データを生成
    し、 ある混合模様データのうち微小数の任意の単位セルのデ
    ータを他のデータに変更し、 前記混合模様データの以上の更新による世代交代を多数
    回実行することで、前記目標値に収束した物性値を有す
    る前記混合比又は混合模様を得ることを特徴とする混合
    材料の設計方法。
  2. 【請求項2】 前記混合模様データの世代交代において
    収束したとする判定は、混合模様データの各組の前記誤
    差の平均値に関連した評価値が所定値より小さくなった
    ことを条件とすることを特徴する請求項1に記載の混合
    材料の設計方法。
  3. 【請求項3】 前記混合模様データの初期値は、前記目
    標値に関連した所定の代表的な混合模様とすることを特
    徴とする請求項1に記載の混合材料の設計方法。
  4. 【請求項4】 前記混合比が所定値に要求されている場
    合には、各世代交代毎に、前記混合模様データの各組に
    おいて、混合比を前記所定値とするデータの変換操作を
    行うことを特徴とする請求項1に記載の混合材料の設計
    方法。
  5. 【請求項5】 前記各世代交代毎の前記消滅及び前記複
    製の組数は、前記混合模様データの組数が一定となるよ
    うに実行されることを特徴とする請求項1に記載の混合
    材料の設計方法。
  6. 【請求項6】 前記微小数の任意の単位セルのデータの
    変更を行う処理は、前記誤差の小さい混合模様データに
    対して行うことを特徴とする請求項1に記載の混合材料
    の設計方法。
  7. 【請求項7】 複数種類の材料を混合した混合体におい
    て所定の物性値を得るための混合比又は混合模様を得る
    ための混合材料の設計装置において、 前記混合体を多数の格子に区画した単位セルの集合体と
    見做し、その単位セルを充填する材料の種類を特定する
    データを単位セル毎に割当てた集合で構成される混合模
    様データを初期値として多数組記憶する記憶手段と、 前記混合模様データの各々の組毎に、その混合模様デー
    タに基づいて前記混合体の物性値を演算する物性値演算
    手段と、 演算された前記物性値の目標値に対する誤差を前記混合
    模様データの各々の組毎に演算する誤差演算手段と、 前記誤差の大きい混合模様データの組を消滅させると共
    に前記誤差の小さい混合模様データの組を複製する消滅
    複製手段と、 前記誤差の小さい混合模様データのある部分を他の混合
    模様データの対応部分に転写した混合模様データを生成
    する転写手段と、 ある混合模様データのうち微小数の任意の単位セルのデ
    ータを他のデータに変更する変更手段と、 を有し、 前記混合模様データの以上の更新による世代交代を多数
    回実行することで、前記目標値に収束した物性値を有す
    る前記混合比又は混合模様を得ることを特徴とする混合
    材料の設計装置。
  8. 【請求項8】 前記混合模様データの世代交代において
    収束したとする判定は、混合模様データの各組の前記誤
    差の平均値に関連した評価値が所定値より小さくなった
    ことを条件とすることを特徴する請求項7に記載の混合
    材料の設計装置。
  9. 【請求項9】 前記混合模様データの初期値は、前記目
    標値に関連した所定の代表的な混合模様とすることを特
    徴とする請求項7に記載の混合材料の設計装置。
  10. 【請求項10】 前記混合比が所定値に要求されている
    場合には、各世代交代毎に、前記混合模様データの各組
    において、混合比を前記所定値とするデータの変換操作
    を行うことを特徴とする請求項7に記載の混合材料の設
    計装置。
  11. 【請求項11】 前記各世代交代毎の前記消滅及び前記
    複製の組数は、前記混合模様データの組数が一定となる
    ように実行されることを特徴とする請求項7に記載の混
    合材料の設計装置。
  12. 【請求項12】 前記微小数の任意の単位セルのデータ
    の変更を行う処理は、前記誤差の小さい混合模様データ
    に対して行うことを特徴とする請求項7に記載の混合材
    料の設計装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004513417A (ja) * 2000-09-22 2004-04-30 ワイアレス バレー コミュニケーションズ インコーポレイテッド 3dの最適な通信ネットワーク装置のモデル、位置および構成の自動選択の方法およびシステム
JP2005250767A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Yokohama Rubber Co Ltd:The 複合材の力学特性シミュレーション方法および複合材の力学挙動シミュレーション装置
JP2022062690A (ja) * 2020-10-08 2022-04-20 ダッソー システムズ アメリカス コーポレイション 材料の微細構造のモデリングおよびシミュレーション

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