JPH09215757A - 上部気道障害を処理するための医療用装置 - Google Patents

上部気道障害を処理するための医療用装置

Info

Publication number
JPH09215757A
JPH09215757A JP4689096A JP4689096A JPH09215757A JP H09215757 A JPH09215757 A JP H09215757A JP 4689096 A JP4689096 A JP 4689096A JP 4689096 A JP4689096 A JP 4689096A JP H09215757 A JPH09215757 A JP H09215757A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inspiration
patient
signal
monitoring
pressure sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4689096A
Other languages
English (en)
Inventor
L Testerman Loi
エル.テスターマン ロイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Medtronic Inc
Original Assignee
Medtronic Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Medtronic Inc filed Critical Medtronic Inc
Priority to JP4689096A priority Critical patent/JPH09215757A/ja
Publication of JPH09215757A publication Critical patent/JPH09215757A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者の上部気道の筋肉の電気的刺激によって
上部呼吸閉塞症を治療する装置を提供する。 【解決手段】 外科的にプレッシャセンサーかインピー
ダンスセンサーを患者に植え込む。センサーは、患者の
胸内の圧力特性信号を検出可能である。植え込まれたセ
ンサーは、患者の呼吸周期の吸息位相と吸気位相の間に
印加された電気的刺激とを識別可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的刺激を採用
して、閉塞性の睡眠無呼吸や上部気道抵抗症候群のよう
な閉塞性の気道障害の治療を行うための医療用装置に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】睡眠無
呼吸は、概ね2つの医学的症候群により認識されてい
る。第1は、中枢の睡眠無呼吸である。それは、固有時
間で呼吸の周期を開始しかつ制御するのに必要な神経筋
の刺激を、人体が自動的に発生させることを失敗するこ
とに関する。この状態を治療するために電気的刺激を採
用することについての研究が、Glennの”Diap
hragm Pacing:Present Stat
us”(横隔膜ペーシング:その現状:Pace誌、第
I巻、第357−370頁、1978年7−9月)で論
じられている。
【0003】第2の睡眠無呼吸症候群は、閉塞性の睡眠
無呼吸として知られている。通常、上部気道(鼻と咽
頭)の散大筋の収縮が、吸気作用の時点におけるそれら
の開通を可能にする。閉塞性の睡眠無呼吸では、気道の
障害が力の平衡失調の結果として生じる。気道のつぶれ
(吸気時に咽頭を貫通する負の圧力勾配)と、気道の開
口(筋肉収縮)に寄与する閉塞性の無呼吸を喚起するメ
カニズムは、上部気道のサイズ減少、それらの伸展性の
増加、及び筋肉拡大筋の活動減少を含む。筋肉拡大筋
は、呼吸筋肉に密接にリンクされ、そしてこれらの筋肉
は、刺激か呼吸中枢の機能低下に類似した態様で反応す
る。睡眠の間に観察される通気に関する変動(交互に行
われる周期的呼吸の拡張と減圧)は、従って、上部の気
道の不安定性と口腔咽頭の障害の発生を促進する。頤舌
筋の呼吸のための能動化が、特に睡眠の間は無効なこと
がわかっている。無呼吸の心臓血管への影響には、心臓
周期の障害(心搏緩徐、房室心ブロック、心室性期外収
縮)及び血行力学的障害(肺動脈の及び全身性の高血
圧)を含む。これは自律神経系における刺激の物質代謝
的かつ機械的な影響の結果として生じる。上部気道の閉
塞症の緩和に先行する脳波記録の覚醒は、睡眠の断片化
の原因である。それゆえにこの症候群は、罹病率(日周
期性の昏蒙亢進と心臓血管の合併症の結果)の増大に関
わる。Guilleminault C.等の論文「I
diopathic Hypersomnia Rev
isited:The Unknown Upper
AirwayResistance Syndrom
e, Sleep Res.20:251、1991」
で述べられている上部気道抵抗症候群、あるいはBro
niatowski M.等の論文「Laryngea
l Pacemaker.II. Electroni
c Pacing of ReinnervatedP
osterior Cricoarytenoid M
uscles inthe Canine, Lary
ngoscope95:1194−98、1985」で
述べられている声帯麻痺のように上部気道に影響を及ぼ
す他の状態も知られている。
【0004】閉塞性の睡眠無呼吸症候群そして他の上部
気道状態の治療方法は、それらの神経を刺激する電気的
信号を発生させ、上部気道の開通性を維持するために、
患者の上部気道筋肉を能動化することである。例えば、
Meerの米国特許第4,830,008号では、吸気
の運動がモニターされ、電気信号がモニターされた吸気
の運動に応じて上部気道筋肉に導かれる。あるいは米国
特許第5,123,425号では、無呼吸発現を検出す
るために、呼吸機能をモニターするセンサーとエレクト
ロニクスモジュールを含み、襟に位置する電極に電気的
バーストを発生させる。電気的バーストは、上部気道筋
肉を刺激している神経に電極から経皮的に転送される。
あるいはKallokの米国特許第5,174,287
号では、センサーは胸部と上部気道内の横隔膜と圧力の
収縮に関する電気的活動をモニターする。横隔膜の電気
的活動が吸気作用周期が進行中であることを示し、プレ
ッシャセンサーが、気道の異常な差圧を示すときは、閉
塞性の睡眠無呼吸の存在が推定され、電気的刺激が上部
気道の筋肉組織に印加される。あるいはWataru等
の米国特許第5,178,156号では、左右の鼻孔及
び口を通して呼吸を感知する呼吸感知センサーを含み、
無呼吸事象を識別し、それによって頤舌筋の電気的刺激
をトリガする。あるいはMeerの米国特許第5,17
8,156号では、口内で舌下に設ける電極が、上部気
道の開通性を維持するために、頤舌筋の電気的刺激に使
用される。あるいはKallok等の米国特許第5,2
11,173号では、センサーが上部気道の刺激の効果
を決定するために使用され、刺激のパルス幅と振幅が、
センサーからの測定値に応じて変更される。あるいはK
allok等の米国特許第5,215,082号では、
無呼吸事象の開始の感知時に、刺激ジェネレーターは、
強度を刺激の途中で徐々に増大するように可変させて上
部気道の筋肉を刺激する信号を供給する。しかしなが
ら、医学的に有用な治療システムにおいても、これらの
治療態様を実行するには多くの実際的難しさが残る。特
に、もし刺激が検出された吸気作用に応じてあるいは誤
検知された無呼吸事象により生じるならば、患者が始め
から眠ることも、いったん起きた後に睡眠に戻ることも
難しくすることがあり得る。Meerの008特許によ
れば、この問題の解決は、上部気道筋肉の活動電位をモ
ニターすることで患者がいつ目が覚めているかを判断
し、正常の上部気道筋肉活動が検出されないときだけ刺
激を始めるようにすることである。しかしながらこのア
プローチは、実施するには多くの困難な点があり、不適
当な刺激か刺激の失敗につながり得るものとなってい
る。
【0005】それゆえに、検出された呼吸運動に応じた
呼吸運動と治療の実際的検知を含む無呼吸治療装置を供
給することが本発明の目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、患者の上部気
道の筋肉の電気的刺激によって閉塞性の上部気道状態を
治療するものであり、吸気運動を検出し、吸気運動に応
じて上部気道の筋肉を刺激する。このような装置は、完
全に植え込み型の刺激システムで実行できる。たとえ
ば、呼吸センサーからの入力を含むように変更された植
え込み型のパルス発生器(IPG:Medtronic
社のITREL II Model7424)を患者に
植え込むことができる。Medtronic社のITR
EL II植え込み型神経刺激器は、経皮的なRFテレ
メトリーによってモード変化を可能にしている進歩した
プログラマブルな特徴を有する。それゆえに、患者が制
御可能な装置作用のパラメーターは、小さなハンドヘル
ド型のテレメトリー装置を通して患者が制御できるが、
医師が外部のプログラマーを通して装置の補助的操作パ
ラメータを予めセットできる。
【0007】そのようなシステムで重大な重要なこと
は、患者の呼吸運動の検知とを分析を可能にする呼吸セ
ンサーのタイプと位置である。圧力センサーは、動的差
圧センサータイプであり、たとえばAndersonの
米国特許第4,407,296号やAnderson等
の米国特許第4,485,813号のようなものであ
る。このタイプの圧力センサーは心臓ペースメーカーの
制御に使用され、Medtronic社のModel4
322が知られている。圧力センサーは、IPGの植え
込みの時点で外科的に植え込まれ、胸膜腔内のたとえば
胸骨上切痕のようなスペースや、道管と食道の間あるい
は肋間スペースと圧力が共通する。胸骨上切痕は、セン
サーのための好ましい位置の一つである。胸骨上切痕
は、腹板のすぐ上の上胸部のよく知られている人体構造
であり、胸膜腔内のスペースと解剖学的に連続してい
る。圧力センサーは、皮下に伸び植え込まれたIPGへ
は短い距離のリードと胸骨上切痕で皮下に植え込むこと
ができる。センサーの別の好ましい位置は、道管と食道
の間のスペースである。環状の軟骨が完全に道管を取り
囲まないことはよく知られている。軟骨によって取り囲
まれない部分が、道管に柔軟な後壁を供給する。それゆ
えに圧力センサーは、センサーを気道に進入させずに道
管と食道の間で外科的に道管の柔軟な後壁に植え込むこ
とができる。この位置では圧力センサーからの信号を従
来のように濾過し、食道の体動(たとえば嚥下する)の
短期間的人為事象特性を取り除くことができる。さらに
他の圧力センサーにとって可能な位置は、例えば頚静脈
や鎖骨下血管等の静脈系である。脈管系にこのタイプの
圧力センサーを位置決めすることは、例えばRolin
e等の米国特許第5,320,643号やWhalst
rand等の同第5,271,395号で心臓ペースメ
ーカーの制御に関連して呼吸速度、分通気及び心室血圧
の変化のようなパラメーターの測定のために開示されて
いる。しかしながら、静脈系に圧力センサーを位置させ
ているときは、呼吸運動の測定のために、心房の上に位
置させるべきである。圧力信号の従来のフィルタリング
は、血圧に関する人為事象を取り除くために必要であ
る。それから吸気作用と同期した刺激が、神経のまわり
の電極へのリードを通してパルス発生器から供給され
る。
【0008】本発明の別の態様では、心臓ペースメーカ
ーの出力レートの制御のために分時拍出量を測定するこ
とに使用されるようなインピーダンスセンサーを、呼吸
運動センサーに使用できる。そのようなセンサーは、S
teinhaus等の米国特許第5,201,808
号、Wahlstrand等の米国特許第5,271,
395号、あるいはPlicchi等の米国特許第4,
596,251号に開示されている。インピーダンスセ
ンサーは、外科的にIPGの植え込みの時点で植え込ま
れる。呼吸運動を検出するために、胸部の電気インピー
ダンスの経時変化が、2つの植え込まれた電極によって
決定される。例えば、電極を皮下に位置決めし、あるい
はIPGケースに置き、そして同じケース上の電気的に
絶縁している部分によって分離させ得る。それゆえに、
1つの電極は、適当な位置に置くことができる第2の電
極の位置は、僅かな患者の上体の動作によっても影響を
受ける胸部の幾何学的変化の検知を可能にしなければな
らない。好ましい実施形態では、1つの電極をケースの
ハウジングとし、第2の電極を、神経電極アセンブリに
伸びているリードの環状電極とする。インピーダンスを
測定するために、電流が、IPGの導電性のハウジング
と刺激リードの環状電極の間で流れるようにし、結果と
して生じる電圧を測定する。インピーダンス信号のDC
成分は取り除き、AC成分は、インピーダンスの変化に
比例したデジタルカウントかパルスに処理する。インピ
ーダンス信号の補助的フィルタリングは、動作の影響よ
うな生理的な人為事象を取り除くために必要でもある。
それから吸気作用と同期した刺激を、神経のまわりの電
極へリードを通してパルス発生器から供給する。
【0009】そのような圧力感知かインピーダンスは、
気道状態の治療のための医療用装置により、後述の詳細
な説明のように作ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態及び実施例】本発明は、呼吸周期の
吸気位相に同調させて上部気道の筋肉組織の刺激を供給
することによる上部気道疾患の治療装置に関する。図1
〜5で、正常の呼吸活動を示す。図1の患者10は、空
気20の吸気作用の間に気道15を開けている。図2
は、2つの完全な呼吸周期にわたる典型的な呼吸運動波
形を示す。波形の各々の波は、呼気完了時の負のピーク
30と、吸気作用の完了時の正のピーク35と、吸気作
用の開始を示す変向点40によって特性を決定される。
それゆえに波形の各々の波は、呼吸停止32と、吸気段
階33と、呼気段階34の期間に分離できる。波形の他
の特性は、上部気道刺激治療で呼吸活動をモニターする
ための呼吸波形をトラッキングかつ分析することでも識
別できる。正常の呼吸での呼吸運動波形は、図5、6で
示すように気流に関連する。図6で、フロー変換器から
の正常呼吸の気流のトレースが示される。図9は、気流
を生じさせる正常の呼吸運動に対応するトレースを示
す。
【0011】図5、7で、閉塞性の睡眠無呼吸事象の開
始における同一の患者の呼吸が示される。図5は、閉塞
性の無呼吸事象の特性である気道閉塞部17を伴う患者
10の気道15を示す。図6は、正常の呼吸運動波形4
3での吸気のピーク45a〜dが、ほぼ同じ振幅である
ことを示す。図7と比較すると、波形47において、吸
気のピーク50a〜dは、閉塞性無呼吸の開始時に直前
の吸気の最大振幅52より顕著に大きくなる。これは、
塞がれた気道を通して呼吸することの難しさにより患者
が吸気運動を増大させたことを反映する。
【0012】本発明の装置では、増大した呼吸運動を、
吸気段階の間に気道の開放を維持する一個以上の上部気
道筋肉への同期刺激によって避け得る。刺激する筋肉
は、舌下神経のまわりに置いたカフ電極によって刺激し
得る頤舌筋のような上部気道のかなり多くの筋肉から選
択できる。閉塞性の睡眠無呼吸時におけるこの刺激の影
響を、図8の気流トレースで確認できる。図中53aと
して示す第1の期間に正常呼吸の気流を生じさせ刺激を
使用可能である。図中53bで示す第2の期間に、気道
の閉塞と気流容量の減少(無呼吸)により刺激は使用不
能である。図中53cで示す第3の期間に刺激が再開さ
れ、気道の開通性を回復し、そして気流容量を増大させ
る。
【0013】上述のような装置の動作は、図9で示した
ような完全に植え込み型の刺激システムで実行する。図
9で示すように、たとえば呼吸センサーからの入力を含
むように設計変更された植え込み型のパルス発生器60
(IPG:例えばMedtronic社のITREL
II Model7424)を圧力センサー70からの
呼吸感知のために患者65に植え込むことができる。M
edtronic社のITREL II植え込み型のI
PGは、経皮的なRFテレメトリーによってモード変化
を可能にしている進歩したプログラマブルな特徴を有す
る。それゆえに患者が制御可能な装置の作用のパラメー
ターを、小さなハンドヘルド型のテレメトリー装置を通
して患者が制御できるが、医師が外部のプログラマーを
通して装置の補助的操作パラメータを予めセットでき
る。圧力センサー70は、動的差圧センサータイプであ
り、たとえばAndersonの米国特許第4,40
7,296号やAnderson等の米国特許第4,4
85,813号のようなものである。圧力センサー70
は、外科的に植え込まれ、胸膜腔内のたとえば胸骨上切
痕のようなスペースや、道管と食道の間あるいは肋間ス
ペースと圧力が共通する。ここでは符号75によって示
される胸骨上切痕に植え込んである。胸骨上切痕は、腹
板のすぐ上の上胸部のよく知られている人体構造であ
り、胸膜腔内のスペースと解剖学的に連続している。そ
れから吸気作用と同期した刺激が、舌下神経74のまわ
りの電極73へリード72を通してパルス発生器60か
ら供給される。
【0014】本発明の別の実施形態として、上述のよう
に作動する装置を図10に示す。図10では、たとえば
呼吸センサーからの入力を含むように設計変更された植
え込み型のパルス発生器160(IPG:Medtro
nic社のITREL IIModel7424)をイ
ンピーダンス測定電極170とパルス発生器160のケ
ース162の間で患者165に植え込むことができる。
インピーダンス測定電極170は、刺激電極173を終
端に備えるリード172のまわりに配置される環状電極
である。それゆえに、刺激電極173とリード172の
外科的植え込みは、インピーダンス測定回路及びそれに
接続する導電体171の測定電極170の植え込みを伴
う。吸気作用と同期した刺激は、舌下神経174のまわ
りの神経電極173へリード172を通してパルス発生
器160から供給される。
【0015】図11は、本実施形態装置の主要な要素の
ブロック図である。本装置は、コントローラー80を含
む。コントローラー80は、吸気位相を感知し、上部気
道の筋肉に電気的刺激パルスを伝送することができる。
圧力センサー85は、コントローラー80に呼吸のため
の波形情報を送り、コントローラー80は、患者の筋肉
を刺激するために、電極90を通して刺激パルスを送り
出す。電極は、Medtronic社のModel39
90ハーフカフ神経電極を採用することができる。プロ
グラマー95は、個々の患者に装置を適合させるため
に、種々のパラメーターを有するコントローラー80の
遠隔プログラミングができる。従って、図11の装置は
医師によってプログラムされ、その後呼吸周期の吸気位
相の間の上部気道の閉塞を防ぐために、患者によって夜
ごとに使用される。基本的オン/オフ能力のあるプログ
ラマーを、患者が予めプログラムされた治療を可能にし
あるいは動作不能にできるように、患者にも供給しても
よい。全体のシステムが、患者にとって使用し易くなけ
ればならないことは当然であり、一定の医学的管理なし
で使用されることから、安全に多くの異なる動作条件に
適合させることができなければならない。
【0016】図12は、図11のコントローラー80の
ブロック図である。マイクロプロセッサ100は、コン
トローラー80の主要な動作を制御する。圧力センサー
85からの圧力信号89が、アンプ/フィルタ87に接
続され、信号89と自動ゲイン制御回路88から人為事
象の影響を濾過する。フィルタはアナログ/ディジタル
コンバータ91のようなアナログかデジタル信号の互換
処理装置とするとよい。マイクロプロセッサ100は、
D/Aコンバータ101と発振器102にデータを供給
する。発振器102は、刺激整形器103が刺激波形を
出力信号104に整形することを可能にする。テレメト
リーシステム105は、マイクロプロセッサと通信する
ために、外部のプログラマー(図示せず)が使用され
る。
【0017】圧力センサー85は圧電結晶材料からな
り、ダイアフラムの歪みに応じて高インピーダンス源と
して作用する。補助的電気部品として、センサー、IP
G及び/又はリードが、必要なインタフェース、信号検
出及びセンサー励磁のために含まれる。圧電結晶は、生
理学的な力によってダイアフラムに印加された機械的歪
みの度合いに比例した電圧を生じさせるものである。従
って絶対圧力に反応するのではなく圧力の変化に反応す
る。動作で中に、センサーの励起を生じさせるリードシ
ステムに電流がIPGから供給される。信号は、センサ
ーで検知される。センサーは、機械的に印加された生理
的な信号に対応する波形を生じさせる予め定めた時間間
隔でサンプリングされる。
【0018】この圧力センサーが胸骨上切痕に植え込ま
れるとき、胸内の圧力は、好ましくはセンサー出力が逆
転しているように呼吸の吸気位相の間にわたり負であ
り、吸気作用では負から正へ向かう電圧を与える。圧力
の読み取り値が取り出されるとき、パルス発生器は、必
要な出力信号に基づいて約8〜80マイクロアンペアの
電流でセンサーにバイアスを掛ける。センサーの圧電素
子が圧力の変化にだけ反応するので、ベースライン値へ
戻るコンスタントなセンサー出力が生じる。このタイプ
の圧力センサーの感度は、約3mV/mmHgである。
圧力センサーのための所望の操作可能範囲は、約1cm
2 O〜15cmH2 Oの間(即ち3mV〜60mVの
出力範囲)であり、感知出力の基準となる約5cmH2
Oのピークピーク値(即ち、ベースライン値の中央の約
21mVのピークピーク値)である。IPGには、呼吸
レベルを可変させるために、また患者ごとに圧力レベル
を変動させるために従来公知の自動的ゲイン/感度制御
が好ましい。
【0019】マイクロプロセッサ100は、圧力センサ
ーからのデジタル化された振幅値から呼吸運動波形の吸
気作用位相を識別し、本システムは、電極90において
のその位相の持続期間にわたる整形された刺激バースト
を供給できる。吸気作用の開始は、圧力波形の傾き中の
予めセットされた閾値より大きいが最大の傾き値よりは
小さい持続する増加として特性を決定される。一般的
に、吸気ターニングポイントは、40〜100ミリ秒の
2サンプル期間にわたる1.5〜5倍の振幅の圧力信号
の増加によって示される。圧力信号のピーク振幅は、吸
気作用の終了と呼気の開始を示す。一般的に、圧力波形
の負の傾きが識別され、3つの連続するサンプリング期
間(約60〜150ミリ秒)にわたって持続するなら
ば、吸気ピークが検出される。
【0020】また、呼吸圧力信号のアナログ導関数が、
吸気作用の開始とオフセットを判断するために使用でき
る。アナログモードの作用において、IPGが圧力セン
サーの出力を処理し、圧力センサーに印加される液圧の
時間導関数を得る。信号のベースライン値が、約10個
の連続する電圧測定値を平均することによって確立され
る。もしその平均値が予め定めた電圧だけベースライン
値を上まわるならば、ベースライン値は平均値にリセッ
トされる。いったん有効なベースライン電圧が確立され
ると、閾値電圧がベースライン電圧から確立され(たと
えば、ベースライン電圧から定数を引いた値として)、
その値は吸気作用の開始に対応する。センサーからの信
号によって閾値電圧が達成されるとき、刺激は使用可能
となる。信号電圧は、吸気開始の誤りの正指標を防ぐた
めに平均され、閾値電圧と比較される。吸気オフセット
は、第2の閾値電圧(すなわち、負である呼吸周期の呼
気位相についての電圧特性)を計算することによって類
似した態様で見つけ出せる。またそれは、第2の閾値が
達成されたポイントを識別する。
【0021】図13〜15は、本システムの作用の基本
モードを示す。植え込まれた圧力センサーから得られる
患者の呼吸信号110がモニターされ、信号110の吸
気位相112が、波形分析でタイミングポイント113
と吸気ピーク114が識別される。この呼吸信号110
は、呼吸周期の吸気位相を示すことで測定された気管内
の圧力111と密接に対応することが判別される。本シ
ステムは、吸気位相112と同期した適切な上部気道筋
肉組織に刺激バーストを供給する。刺激バーストの形状
は、刺激ウィンドー115として示され、刺激ウィンド
ー115は、特に患者に必要なレベルに医師がセットし
たピーク振幅117を含む。上昇時間の間に徐々に増大
する刺激及び下降時間の間に徐々に減少する刺激は、所
望であれば供給され得る。理想的には、刺激は、タイミ
ングポイント123と同時の出発点113を有し、終点
125まで続く。終点125は、正確に吸気ピーク11
4にある。しかしながら、吸気ピーク114に達したか
どうか、信号の振幅が増大し続けるかどうかが不確かな
ために、信号110が下方へ向かうと分かることによっ
てシステムがピークをはっきりと識別するまで、刺激ウ
ィンドー115の終点は生じない。従って終点125
は、吸気ピーク114のわずか後に生じる。
【0022】本発明は、上記各実施形態に限定されるも
のではなく、種々の他の実施形態や実施形態の変形例と
も使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】正常な呼吸体動を示す患者の側面断面図であ
る。
【図2】呼吸運動波形と呼吸運動波形の段階を示すグラ
フである。
【図3】呼吸気流波形のグラフを示すグラフである。
【図4】対応する呼吸運動波形を示すグラフである。
【図5】閉塞性の無呼吸の開始における図1の患者の側
面断面図である。
【図6】正常の吸気運動を示す吸気運動呼吸の波形を示
すグラフである。
【図7】無呼吸事象の開始における正常の吸気運動の変
化を示すグラフである。
【図8】呼吸の気流を示す呼吸波形(図6、7で示され
た呼吸運動波形ではなく、無呼吸事象における患者の)
のグラフである。
【図9】植え込まれたパルス発生器と植え込まれた胸内
の圧力センサーを使用している本発明の実施形態を示す
図である。
【図10】植え込まれたパルス発生器と植え込まれたイ
ンピーダンスセンサーを使用している本発明の実施形態
を示す図である。
【図11】本発明による無呼吸治療装置の1つの実施形
態のブロック図である。
【図12】患者の上部気道に適用された図6のトランス
ミッタ/コントローラのブロック図である。
【図13】図11の上部気道トランスミッターからの刺
激に同期する呼吸波形を示すグラフである。
【図14】図9の上部気道トランスミッターからの刺激
の同期化を示す波形グラフである。
【図15】対応する気管内の圧力波形を示す図である。
【符号の説明】
10 患者 15 気道 17 気道閉塞部 20 空気 60 パルス発生器 65 患者 70 圧力センサー 72 リード 73 電極 74 舌下神経 80 コントローラー 85 圧力センサー 87 アンプ/フィルタ 88 自動ゲイン制御回路 90 電極 91 アナログ/ディジタルコンバータ 100 マイクロプロセッサ 101 D/Aコンバータ 102 発振器 103 刺激整形器 105 テレメトリーシステム 160 パルス発生器 162 ケース 165 患者 170 インピーダンス測定電極 171 導電体 172 リード 173 刺激電極 174 舌下神経

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の要件からなる、上部気道筋肉の電
    気的刺激によって患者の上部気道閉塞症を処理するため
    の医療用装置。 (a)患者の胸内の圧力特性信号を検出するために、外
    科的に患者に植え込んだ圧力センサー、(b)上記圧力
    センサーと接続し、上記圧力センサーの圧力信号を患者
    の吸気作用の少なくとも1つのパラメーター特性につい
    てモニターする手段、及び(c)上記モニター手段から
    の吸気作用の検知時に、気道の開通性を回復するレベル
    で電気的刺激を印加するために、上記モニター手段と接
    続する手段。
  2. 【請求項2】 モニターされた上記圧力信号の傾きの変
    化を吸気作用のパラメーター特性として測定するため
    に、上記モニター手段及び上記刺激手段と接続する傾き
    測定手段を含む請求項1の装置。
  3. 【請求項3】 上記傾き測定手段が、約40〜100ミ
    リ秒にわたり1.5〜5倍の範囲で傾きの変化を測定す
    る請求項2の装置。
  4. 【請求項4】 吸気作用のパラメーター特性としてモニ
    ターされた圧力信号の閾値をセットするために上記モニ
    ター手段及び上記刺激手段に接続する閾値手段を含む請
    求項1の装置。
  5. 【請求項5】 上記閾値手段が以下の要件を含む請求項
    4の装置。 (a)上記モニターされた信号のためのベースライン平
    均値を決定するために上記モニター手段と接続する手
    段、及び(b)上記ベースライン平均値の関数として閾
    値を決定するために、上記ベースライン決定手段と接続
    する手段。
  6. 【請求項6】 上記モニターされた信号をデジタル化す
    るために上記モニター手段と接続する手段を含む請求項
    1の装置。
  7. 【請求項7】 上記圧力センサーに印加した圧力の時間
    導関数を供給するために、上記モニター手段と接続する
    手段を含む請求項1の装置。
  8. 【請求項8】 以下の要件からなる、上部気道の筋肉の
    電気的刺激によって患者の上部気道閉塞症を処理するた
    めの医療用装置。 (a)患者の経胸腔的インピーダンス特性信号を検出す
    るために外科的に患者に植え込んだインピーダンス感知
    回路、(b)上記インピーダンス感知回路に応答し、患
    者の吸気作用の少なくとも1つのパラメーター特性につ
    いて上記植え込まれたインピーダンス感知回路のインピ
    ーダンス信号をモニターする手段、及び(c)上記モニ
    ター手段に応答し、上記モニター手段からの吸気作用の
    検知時に気道の開通性を回復するレベルで電気的刺激を
    印加するする手段。
  9. 【請求項9】 吸気作用のパラメーター特性として上記
    モニターされたインピーダンス信号の傾きの変化を測定
    するために上記モニター手段に応答する傾き測定手段を
    含む請求項8の装置。
  10. 【請求項10】 上記傾き測定手段が、約40〜100
    ミリ秒にわたり1.5〜5倍の範囲で傾きの変化を測定
    する請求項9の装置。
  11. 【請求項11】 吸気作用のパラメーター特性として上
    記モニターされたインピーダンス信号の閾値をセットす
    るために、上記モニター手段に応答する閾値手段を含む
    請求項8の装置。
  12. 【請求項12】 上記閾値手段が以下の要件を含む請求
    項11の装置。 (a)上記モニターされた信号のベースライン平均値値
    を決定するために、上記モニター手段に応答する手段、
    及び(b)上記ベースライン平均値の関数として閾値を
    決定するために、上記ベースライン決定手段に応答する
    手段。
  13. 【請求項13】 上記モニターされた信号をデジタル化
    するために上記モニター手段に応答する手段を含む請求
    項8の装置。
  14. 【請求項14】 上記感知されたインピーダンス信号の
    時間導関数を供給するために上記モニター手段に応答す
    る手段を含む請求項8の装置。
JP4689096A 1996-02-09 1996-02-09 上部気道障害を処理するための医療用装置 Pending JPH09215757A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4689096A JPH09215757A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 上部気道障害を処理するための医療用装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4689096A JPH09215757A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 上部気道障害を処理するための医療用装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09215757A true JPH09215757A (ja) 1997-08-19

Family

ID=12759968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4689096A Pending JPH09215757A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 上部気道障害を処理するための医療用装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09215757A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009523544A (ja) * 2006-01-23 2009-06-25 エヌディーアイ メディカル, インコーポレイテッド 診断および/または治療の目的のために、標的にされる神経によって刺激される組織部位を区別および/または識別するシステムおよび方法
JP2011520526A (ja) * 2008-05-15 2011-07-21 インスパイア・メディカル・システムズ・インコーポレイテッド 移植可能な刺激システムにおいて呼吸圧力を検出する方法および装置
WO2014038390A1 (ja) * 2012-09-07 2014-03-13 学校法人兵庫医科大学 嚥下補助装置
US10154792B2 (en) 2005-03-01 2018-12-18 Checkpoint Surgical, Inc. Stimulation device adapter

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10154792B2 (en) 2005-03-01 2018-12-18 Checkpoint Surgical, Inc. Stimulation device adapter
US11576599B2 (en) 2005-03-01 2023-02-14 Checkpoint Surgical, Llc Stimulation device adapter
JP2009523544A (ja) * 2006-01-23 2009-06-25 エヌディーアイ メディカル, インコーポレイテッド 診断および/または治療の目的のために、標的にされる神経によって刺激される組織部位を区別および/または識別するシステムおよび方法
JP2011520526A (ja) * 2008-05-15 2011-07-21 インスパイア・メディカル・システムズ・インコーポレイテッド 移植可能な刺激システムにおいて呼吸圧力を検出する方法および装置
US10932682B2 (en) 2008-05-15 2021-03-02 Inspire Medical Systems, Inc. Method and apparatus for sensing respiratory pressure in an implantable stimulation system
WO2014038390A1 (ja) * 2012-09-07 2014-03-13 学校法人兵庫医科大学 嚥下補助装置
US9440075B2 (en) 2012-09-07 2016-09-13 Hyogo College Of Medicine Swallowing assist device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3733555B2 (ja) 上部気道障害を処理するための医療用装置
EP0702979B1 (en) Apparatus for detecting and treating obstructive airway disorders
US8688219B2 (en) Dynamic sampling
US5546952A (en) Method and apparatus for detection of a respiratory waveform
US5485851A (en) Method and apparatus for arousal detection
US7371220B1 (en) System and method for real-time apnea/hypopnea detection using an implantable medical system
JP4617160B2 (ja) 調節可能な閾値を用いた睡眠検出
US5549655A (en) Method and apparatus for synchronized treatment of obstructive sleep apnea
US5522862A (en) Method and apparatus for treating obstructive sleep apnea
US5540733A (en) Method and apparatus for detecting and treating obstructive sleep apnea
US5483969A (en) Method and apparatus for providing a respiratory effort waveform for the treatment of obstructive sleep apnea
US6126611A (en) Apparatus for management of sleep apnea
US6574507B1 (en) Active implantable medical device for treating sleep apnea syndrome by electrostimulation
US6572543B1 (en) Sensor, method of sensor implant and system for treatment of respiratory disorders
US8504158B2 (en) Phrenic nerve stimulation during cardiac refractory period
US8360983B2 (en) Apnea type determining apparatus and method
US20030195571A1 (en) Method and apparatus for the treatment of central sleep apnea using biventricular pacing
US20030153953A1 (en) Stimulation device for sleep apnea prevention, detection and treatment
US8781587B2 (en) Detecting and treatment of sleep apnea
EP3720355B1 (en) Sensor-based phrenic nerve stimulation detection
JPH09215757A (ja) 上部気道障害を処理するための医療用装置