JPH09205454A - 通信制御方式及びcatvヘッドエンド装置及び端末装置 - Google Patents

通信制御方式及びcatvヘッドエンド装置及び端末装置

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JPH09205454A
JPH09205454A JP8012950A JP1295096A JPH09205454A JP H09205454 A JPH09205454 A JP H09205454A JP 8012950 A JP8012950 A JP 8012950A JP 1295096 A JP1295096 A JP 1295096A JP H09205454 A JPH09205454 A JP H09205454A
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transmission
terminal device
area
communication
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JP8012950A
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Osamu Yoshida
治 吉田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加入者のサービス要求を迅速に受け付けると
ともに、同時にサービスを受ける加入者数を増加させて
効率の高いCATV通信環境を提供する。 【解決手段】 センタ装置と複数の端末装置との間の時
分割多重通信を制御する通信制御方式において、上り通
信路の各フレーム中に情報通信用領域(Info)と1
つ以上の上り通信制御領域(AC1〜AC4)とを設
け、送信の必要が生じた端末装置はAC1〜AC4のい
ずれかを使用して送信要求をセンタ装置に伝え、送信要
求を受けたセンタ装置はInfoの使用順序及び使用時
間のスケジュールを行い、送信の許可及び送信開始タイ
ミングを下り制御領域(ACCS)を使用して端末装置
に通知し、送信要求した各端末装置はこのACCSをモ
ニタし、送信が許可されたとき通知された送信開始タイ
ミングでInfoに情報を送出するように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CATVに好適な
時分割多重通信における通信制御方式及びCATVヘッ
ドエンド装置及び端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル伝送技術の発展に伴
い、例えば放送業界では映像をディジタル化して各家庭
に伝送する試みが多数行われており、一方、電話会社等
の通信業界でも伝送路を光ファイバ等に置き換えて高レ
ートの伝送容量を確保し、各家庭に動画像をそれぞれの
ネットワークで伝送しようという試みがなされており、
放送業界と通信業界の境界がなくなってきているのが現
状である。
【0003】このように放送と通信の融合化が進む中
で、CATV業界ではそれぞれの双方向CATV網を使
っての電話サービスやビデオオンデマンドサービス、さ
らにはインターネットに見られる様なTCP/IPプロ
トコルによるコンピュータネットワークの構築の実験が
行われ始めている。
【0004】そのような流れの中で実際に情報を伝送す
る物理層の一つとして時分割多重通信によるデータ通信
が考えられる。
【0005】CATVの配線形態は、基本的には図10
に示すように、ヘッドエンド装置を根とし各端末装置を
葉とするツリー型の構造になっており、最近では図11
に示すように、大容量のデータを伝送するため、センタ
・ノード間の幹線系を光ファイバケーブルで伝送し、各
ノードにおいて光電変換を行い、そこから先は既存の同
軸ケーブルを使うハイブリット型の形態に移行する動き
が出てきている。
【0006】しかし、基本的にはセンタと各端末は1対
多のマルチポイント接続になり、このような接続形態に
おける時分割多重通信では、各端末が上り通信路にデー
タを送出する際にセンタ・端末間の距離差による遅延時
間分布の影響で複数の端末の送信データ間に干渉が発生
することがあり得る。
【0007】そこで、このデータの干渉を防止するため
に、センタは各端末に対してデータの遅延量を計測し、
各端末装置はその遅延量分の補正をかけてデータを送出
するように送信タイミングの制御を行う遅延制御という
方法が用いられている。
【0008】このような遅延制御を使用した時分割多重
通信の例として、図12に示すように時分割の単位であ
るタイムスロット(TS)を64kbpsの伝送速度に
なるようにして、N−ISDNでBchの伝送レートを
実現したCATV電話システムが実用化されつつある。
【0009】しかし、このシステムは例えば64kbp
sの固定レートの回線を各加入者に割り当てるものであ
り、可変レートで発生するTCP/IPパケットなどの
伝送には効率的な回線利用ができない場合がある。まし
て、インターネットの普及やパソコン通信の拡大、LA
Nの普及などコネクションレスのパケット通信に対する
需要が増してきていることもあり、今後このコネクショ
ンレス型の通信を行うことが可能な通信路の提供が望ま
れている。
【0010】そこで、図13に示すように、上下の通信
路をフレーム単位に時分割した双方向CATV上で時分
割多重通信を用いたコネクションレス型のパケット通信
を行う試みがなされている。
【0011】図13は上下の通信路を時分割されたフレ
ーム単位に示したものであり、DLC+WINDOWは
遅延計測及び遅延制御のための領域であり、Infoは
実際に情報の伝送を行う領域を示している。機能的には
LANのプロトコルでいうCSMA/CD(carrier se
nse multiple access with collision detection) 方式
に相当する機能をエミュレートしたものであり、上り通
信路で送信されたデータをセンタで下り通信路で折り返
すことにより、各端末側で衝突の検知が可能になる。
【0012】具体的な通信手順は以下の通りである。先
ずセンタ側から下りのTDMフレーム中のフラグ領域
(FRG)を使って、その下りフレームに対応する上り
フレームでデータが送信可能かどうかのFRGを送信す
る。送信すべきデータが発生している端末はこのFRG
を参照して許可が出ていればそのフレームにデータを送
出する。このデータはセンタ装置により次の下りフレー
ムにコピーして折り返され、そのデータを受信した端末
装置は送信したデータと一致していれば送信は成功した
ものと判断する。
【0013】仮に他の端末が同時に送信してデータの衝
突が発生した場合は、送信したデータとは異なるデータ
が折り返されて戻ってくるため、端末装置は送信データ
との照合によりデータの衝突を検出することができ、あ
る時間後に改めて再送を試みることになる。
【0014】図14および図15は、このような通信シ
ステムを実現するハードウェア構成の例であり、それぞ
れCATVヘッドエンド装置201及び加入者端末装置
(セットトップボックスとも呼ばれ、STBと省略され
る)220の構成を示す。図14において、時分割多重
通信装置202ではデータ抽出装置204で抽出したデ
ータをそのままデータ多重装置203で多重することで
データを折り返している。更に遅延制御は遅延制御部2
09が受け持ち、外部の広域ネットワークとの接続はル
ータ208が受け持っている。
【0015】また、図15において、加入者端末装置2
20側はデータ抽出装置224で抽出したFRGのデー
タ(図13参照)をマイコン226に渡し、データの送
信要求が通信装置227で発生している場合でかつFR
Gで送信が許可されていれば変調器222をONしてデ
ータを送信する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなCSMA/CDエミュレート方式は、データの送信
を行う端末が少ない場合はデータの衝突が発生する確率
が低いため、ある程度効率よくデータの伝送が行える
が、端末数が多くなり衝突の発生確率が上がってくる
と、データの衝突/再送の動作の繰り返しにかかるウエ
イトが大きくなり、加入者のサービス要求が長く待たさ
れたり、同時にサービスを受けることができる加入者数
が減じ、伝送路のスループットは急激に低下してくる。
【0017】また、仮に伝送レートを8Mbpsとして
1フレーム長さを5msとすると1フレームで約100
0バイトのデータが送れることになるが、各端末から発
生するデータはコマンドやレスポンスの様な100バイ
ト程度の比較的データ量の少ないデータであることが多
く、1フレーム中に1つの端末のデータしか送れないこ
の方式では伝送路の使用効率は低下する。
【0018】そこで、本発明の目的は、CATVネット
ワークに多数の端末装置が接続され、多くの加入者がサ
ービス要求を発する状態でも円滑な制御が可能であり、
加入者のサービス要求が長時間待たされることがなく、
同時にサービスを受ける加入者数を増加させたパフォー
マンスのよい通信環境を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次の構成を有する。すなわち請求項1記載
の発明は、センタ装置と複数の端末装置との間の時分割
多重通信を制御する通信制御方式において、上り通信路
のフレーム中に情報通信用領域と少なくとも1つの上り
通信制御領域とを設け、前記端末装置のうち送信の必要
が生じた端末装置は前記上り通信制御領域のいずれかを
使用して送信要求を前記センタ装置に伝え、前記センタ
装置は前記送信要求に基づいて上り通信路の情報通信用
領域の使用順序及び使用タイミングをスケジュールし、
送信を許可すべき端末装置に対してそれぞれ送信の許可
及び送信開始タイミングを下り通信路を使用して通知
し、前記送信要求を伝えた端末装置は、前記下り通信路
をモニタし、送信が許可されたとき前記送信開始タイミ
ングで前記情報通信用領域に情報を送出するように制御
されることを要旨とする。
【0020】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の通信制御方式において、前記上り通信制御領域を用い
て各端末装置からセンタ装置に伝えられる送信要求は、
各端末装置を識別する端末識別符号と送信パケット長と
を含み、前記情報通信用領域の使用順序及び使用タイミ
ングのスケジュールは、第1の送信順位の端末装置の送
信開始タイミング及び該端末装置の送信パケット長に基
づいて第2の送信順位の端末装置の送信開始タイミング
を決定することを含むことを要旨とする。
【0021】また請求項3記載の発明は、請求項1また
は請求項2記載の通信制御方式において、前記上り通信
制御領域が上りフレーム中に複数設けられ、前記センタ
装置は、前記上り通信制御領域から受信した送信要求を
次のフレームの下り通信制御領域に折り返して送信し、
前記各端末装置は、前記複数の上り通信制御領域から任
意に選択された第1の上り通信制御領域を使用して送信
要求を伝え、次の下りフレームの通信制御領域のデータ
を参照して他の端末装置の送信要求との衝突の有無を検
出し、衝突が検出されたときに前記第1の上り通信制御
領域とは異なる第2の上り通信制御領域を選択して再度
送信要求を伝えることを要旨とする。
【0022】また請求項4記載の発明は、請求項1ない
し請求項3のいずれか1項記載の通信制御方式におい
て、前記センタ装置は、通信路にアクセスする端末装置
が少ない場合には、前記上り通信制御領域の数を少なく
し、通信路にアクセスする端末装置が増加するに従っ
て、前記上り通信制御領域の数を増加させるように制御
することを要旨とする。
【0023】また請求項5記載の発明は、請求項1ない
し請求項4のいずれか1項記載の通信制御方式におい
て、遅延制御が確立した状態において、上り遅延計測用
の領域を上り通信制御領域として使用することを要旨と
する。
【0024】また請求項6記載の発明は、請求項1また
は請求項2記載の通信制御方式において、前記複数の端
末装置を複数の群に分割し、この各群毎に前記上り通信
制御領域を割り当てたことを要旨とする。
【0025】また請求項7記載の発明は、請求項1ない
し請求項6のいずれか1項記載の通信制御方式によって
動作するセンタ装置を備えたことを要旨とするCATV
ヘッドエンド装置である。
【0026】また請求項8記載の発明は、請求項3記載
の通信制御方式によるCATVシステムに用いられる端
末装置であって、前記複数の上り通信制御領域から任意
に選択された第1の上り通信制御領域を使用して送信要
求を伝え、次の下りフレームの下り通信制御領域のデー
タを参照して他の端末装置の送信要求との衝突の有無を
検出し、衝突が検出されたときに前記第1の上り通信制
御領域とは異なる第2の上り通信制御領域を選択して再
度送信要求を伝えることを要旨とする。
【0027】また請求項9記載の発明は、請求項4記載
の通信制御方式によるCATVシステムに用いられるC
ATVヘッドエンド装置であって、通信路にアクセスす
る端末装置数を常時計測し、その計測状態に応じて前記
上り通信制御領域の数を変更することが可能なセンタ装
置を備えたことを要旨とする。
【0028】また請求項10記載の発明は、請求項5記
載の通信制御方式によるCATVシステムに用いられる
CATVヘッドエンド装置であって、CATVヘッドエ
ンド装置から各端末装置に対して遅延制御が確立された
後に、上りフレームの遅延計測領域を上り通信制御領域
として使用するようにフレーム構成を変更し、該フレー
ム構成の変更を下り通信制御領域を用いて各端末装置に
通知するセンタ装置を備えたことを要旨とする。
【0029】本発明によれば、TDMフレームを通信の
アクセス用の領域と実際に通信を行う領域を分け、この
通信アクセス用の領域でまずネゴシエーションを行う手
段を提供すると共に通信を行う端末装置の数に応じてこ
のアクセス領域でのアクセス方法、制御方法を可変する
手段を提供することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る通信
制御方式をCATVシステムに適用した第1の実施の形
態を示し、同図(a)下り通信路及び同図(b)上り通
信路により、複数の加入者端末装置(以下、単に端末装
置と省略する)からCATVヘッドエンド装置(以下、
ヘッドエンド装置と省略する)へ通信アクセスのネゴシ
エーションが行われる過程を説明するものである。
【0031】図1(a)によれば、下り通信路を構成す
る各下りフレームには、遅延制御領域としてDLCとい
う領域と、下り通信制御領域としてACCSという領域
と、下り情報通信用領域としてINFOという領域を規
定している。
【0032】また、図1(b)によれば、上り通信路を
構成する各上りフレームには、遅延制御及び遅延計測領
域としてDLC+WINDOWという領域と、上り通信
制御領域としてAC1,AC2,AC3及びAC4とい
う4つの上り通信制御領域と、上り情報通信用領域とし
てInfoという領域を規定している。
【0033】そしてこれらの通信制御領域を用いて、上
り情報通信用領域(Info)で行われる通信のネゴシ
エーション制御を行うものとする。本実施の形態では、
下り通信制御領域は1つ、上り通信制御領域は4つで示
してあるが、物理的容量の許す範囲または通信状況に応
じて任意に設定可能であり、これにより制御方法にもい
くつかのバリエーションが可能である。
【0034】図2及び図3は、本発明に係る通信制御方
式を用いたCATVシステムの構成を示すブロック図で
あり、それぞれヘッドエンド装置及び端末装置を示す。
図2のヘッドエンド装置201の構成において、時分割
多重通信装置202とシステム制御装置211との間
に、本発明に係る通信制御方式により時分割多重通信を
制御するアクセス制御部205が設けられていることが
従来装置との相違点である。
【0035】また図3の端末装置において、マイクロコ
ンピュータ(以下、マイコンと省略する)226が本発
明に係る通信制御方式により時分割多重通信を制御する
ようにプログラミングされていて、以下に説明される端
末装置側の制御を行っている。
【0036】次に、本第1の実施の形態の基本的な制御
手順から説明する。各端末装置はヘッドエンド装置から
下り通信路で送信される上りデータの送信許可を示すデ
ータを受信してそのフレームでデータの送信が可能かど
うかを知るという動作は、CATV網の構成上従来例と
同様であるが、本実施の形態では通信制御領域で先ず通
信のネゴシエーションをし、その後Infoの領域を必
要な分だけ使用できるようにタイミング制御を行うこと
によりデータ伝送におけるパフォーマンスを向上させて
いる。
【0037】次いで、本実施の形態における制御の流れ
を図1に従って説明する。各端末装置は送信データが発
生した時に、先ず上りフレームの通信制御領域のいずれ
かで端末装置自身の識別符号である端末IDと送信デー
タのパケット長である送信バイト数とを申告することに
より送信要求を発する。
【0038】例えば、図1(b)の上り通信路のあるフ
レーム(FR1)の通信制御領域AC1〜AC4を使用
して、端末装置1〜端末装置4がそれぞれ送信要求、
[端末1ID,L1],[端末2ID,L2],[端末
3ID,L3]及び[端末4ID,L4]を発したとす
る。
【0039】ここで、L1〜L4,Liは、それぞれ端
末装置1〜4の送信バイト数及び1フレーム中のInf
o領域のバイト数であって、次に示す式(1)の関係に
あるとする。
【0040】
【数1】 L1<Li<(L1+L2+L3+L4)<2Li・・・(1) ヘッドエンド装置ではこの通信制御領域AC1〜AC4
で申告された送信バイト数に基づいて、上り通信路のI
nfo領域に同時に複数の端末装置が出力しないよう
に、かつInfo領域に空きが生じないようにスケジュ
ールする。すなわち、上り通信路のInfo領域を使用
する端末装置の順序を決定し、Info領域においてデ
ータ衝突が発生しないタイミングを算出して、送信要求
した端末装置に対して下りACCS領域で送信許可およ
び送信タイミング情報を通知する。
【0041】例えば、端末装置の送信順序が、端末装置
1、端末装置2、端末装置3、端末装置4の順序となっ
たとすると、上りフレームのFR2を用いて、端末装置
1のL1の長さのデータ全てと、端末装置2のL2の長
さのデータの一部を送ることができる(式1参照)。
【0042】これにより、下りフレームのFR2の通信
制御領域ACCSを用いて、端末装置1に対して時刻T
1(T1はFR2のInfo領域の先頭時刻)から送信
許可を与えると共に、端末装置2に対して時刻T2(T
2=T1+L1/v,vは伝送速度、以下同様)から送
信許可を与える。また同時に端末装置3及び端末装置4
に対しては待機(Wait)を指示する。
【0043】これにより、上りフレームのFR2におい
て、端末装置1はT1からデータを送信し、端末装置2
はT2からデータ送信する。このとき、FR2の上り通
信制御領域は、次の通信要求を伝えるために利用される
ことができ、図1(b)に示すように、端末装置1がA
C2の通信制御領域を使用して、次の通信要求を伝えて
いる。
【0044】次いで、ヘッドエンド装置は、下りフレー
ムのFR3を用いて、端末装置3に対して時刻T3(T
3=T1+上りフレーム周期+(L1+L2−Li)/
v)から送信許可を与え、端末装置4に対して時刻T4
(T4=T3+L3/v)から送信許可を与え、端末装
置1に対して時刻T5(T5=T4+L4/v)から送
信許可を与える。
【0045】これにより、上りフレームのFR3におい
て、端末装置2はInfo領域の先頭から残りのデータ
を送信し、端末装置3はT3からデータを送信し、端末
装置4はT4からデータ送信し、端末装置1はT5から
データ送信する。
【0046】このように各端末装置は、Info領域を
スケジュールするヘッドエンド装置から指示されるタイ
ミングを基準にしてデータの送信を開始するため、デー
タ送信時における衝突の発生は端末装置の障害発生時以
外は起こらない。
【0047】従来のCSMA/CDエミュレート方式で
は、図1に示したタイミングと同じタイミングで複数の
端末装置がデータ送信を出す場合には、衝突後再送まで
の時間、再送時での衝突を考えると、図1と同じ大きさ
のデータの送信完了までに最低4フレームから十数フレ
ーム要する計算になる。しかも再送アルゴリズムによっ
ては、送信タイムアウトまでデータの再送の繰り返す場
合も考えられる。
【0048】それに対し本実施の形態では、端末装置か
らの送信要求を受けたセンタ装置が上り通信路の情報通
信領域をスケジュールするため、高々2フレームで端末
装置の送信が終了し、遥かに高い伝送効率が得られてい
る。
【0049】つまり、CATV網の上り通信路で送信さ
れるデータはコマンドやレスポンスといった比較的バイ
ト数が小さいデータであることが多いため、本実施の形
態の制御方法を使用することにより通信路のパフォーマ
ンスは飛躍的に向上することになり、仮に比較的長いデ
ータが送信される場合もこのデータの送信終了と共に次
の端末装置のデータの送信が可能になるため、高いパフ
ォーマンスが得られる。
【0050】基本的な制御方法は以上であるが、上り及
び下りの通信制御領域の数及びこの通信制御領域へのア
クセス方法についてはいくつものパターンがあり、これ
についていくつかの実施の形態の変形例を以下に説明す
る。
【0051】先ず、上り通信制御領域の設定数である
が、最小1つから、物理的容量が許せば最大加入者分の
領域を設定することが可能である。例として、図4に示
すように、1つのノードにつながる全加入者に対してそ
れぞれ上り通信制御領域を割り当てると、この通信制御
領域へのアクセス段階でも各端末装置間で全く衝突を生
じることがなくデータ通信が可能になる。図4では、5
00台の端末装置(STB)に対して通信制御領域を5
00個設け、AC1〜AC500の通信制御領域を端末
装置に1つづつ割り当てた例を示している。
【0052】しかし、このような全ての加入者分の上り
通信制御領域を確保することは物理的なリソースの損失
にもつながる。このため、一つのノードに接続される端
末装置を複数のグループ(群)に分割し、各グループ毎
に上り通信制御領域を割り当て、グループ内の複数の端
末装置で一つの上り通信領域を共有する例を図5に示
す。
【0053】例えば図11のハイブリッド型の形態で構
成されたCATVシステムの場合、各ノード当たり50
0の加入者を割り当てたとすれば、従来例では最大50
0の端末装置が同時に通信路にアクセスすることがある
が、上り通信制御領域を例えば10個用意したとすると
単純に計算して500の加入者が1つの領域を取り合う
のに対して50の加入者が1つの領域をとりあうことに
なるため、送信要求が衝突する確率は低くなる。
【0054】このように、グループ内の複数の端末装置
で一つの上り通信領域を共有する方式においては、送信
要求が衝突する確率は低くなるが必ずしもなくなるわけ
ではないので、送信要求が衝突した場合、送信要求を発
した端末装置は、ある時間後に再度送信要求を行う。再
度送信要求を行うまでの時間は、一定時間とするより
も、ある程度ランダムに選ぶことにより、再度衝突する
確率は極めて低下させることができる。
【0055】別のアクセス方法として、図6にヘッドエ
ンド装置装置から順次端末装置を指定するポーリング方
式を示す。これは上下のフレームに通信制御領域を設定
し、下り通信制御領域で端末IDを順次指定していき、
指定された端末装置に送信データがあれば、該端末装置
は対応する上り通信制御領域に送信要求を出力し、なけ
ればそのままの状態を保持するというものである。
【0056】このポーリング方式では、送信すべきデー
タを有する端末装置の待ち時間を短縮するため、上り及
び下りの通信制御領域をそれぞれ複数設け、端末装置を
通信制御領域の数と同数の複数のグループに分割し、各
グループ間で並列にポーリングすることができる。
【0057】例えば、図6に示すように、総数が4nの
端末装置をnづつの4グループに分割し、このグループ
数に等しい4つの通信制御領域、AC1〜AC4を上り
及び下りのフレーム中に設ける。そして、下りフレーム
のFR1において、AC1,AC2,AC3,AC4に
よりそれぞれ端末装置1、端末装置(n+1)、端末装
置(2n+1)、端末装置(3n+1)を指定する。
【0058】端末装置1、端末装置(n+1)、端末装
置(2n+1)、端末装置(3n+1)の4つの端末装
置が全て送信すべきデータがなければ、下りフレームの
FR1に対応する上りフレームFR1の通信制御領域A
C1〜AC4は、何も出力されない。
【0059】次いで、下りフレームのFR2において、
AC1,AC2,AC3,AC4によりそれぞれ端末装
置2、端末装置(n+2)、端末装置(2n+2)、端
末装置(3n+2)を指定する。
【0060】端末装置2に送信すべきデータが200バ
イトあれば、下りフレームのFR2に対応する上りフレ
ームFR2の通信制御領域AC1を使用して、端末装置
2のID(省略可能)及び送信すべきデータ長を示す2
00バイトを伝える。
【0061】次いで、下りフレームのFR3において、
AC1,AC2,AC3,AC4によりそれぞれ端末装
置3、端末装置(n+3)、端末装置(2n+3)、端
末装置(3n+3)を指定する。
【0062】次いで、下りフレームのFR3に対応する
上りフレームのFR3において、情報通信用領域である
Info領域を使用して端末装置2が200バイトのデ
ータ伝送を行う。またこれと同時に上りフレームのFR
3のAC1〜AC4を使用して、端末装置3、端末装置
(n+3)、端末装置(2n+3)、端末装置(3n+
3)が送信すべきデータがあれば、それぞれ端末装置I
D(省略可能)及び送信すべきデータ長を伝えることが
できる。
【0063】以下同様に順次指定された端末装置がデー
タ送信要求を伝えることができ、フレームFRnのAC
1〜AC4を使用して、端末装置n、端末装置2n、端
末装置3n、端末装置4nが指定された後に、フレーム
FR1による指定に戻る。
【0064】更に、図1で説明した送信要求の衝突検出
方式とこのポーリング方式とを通信要求を行う端末装置
の増減によって切り替えることが可能である。つまり、
データ通信を行う端末装置が少ない場合は、衝突検出方
式の方が効率がよく、多くなった場合はポーリング方式
の方が効率がよくなるため、ヘッドエンド装置側で通信
要求を行う端末装置の数をモニターし、ある閾値をもっ
てこれらの方式を切り替えることで更に効率のよい通信
が可能になる。
【0065】また、図5のようにグループ分けせず、各
端末装置が任意の通信制御領域をアクセスする方式を図
7に示す。図7(a),(b)における各フレーム内の
領域の定義は、図1と同様である。
【0066】まず最初に、図7(b)の上り通信路のあ
るフレーム(これをFR1とする)で、端末装置2が2
00バイトの送信要求を伝えたとする。これを受信した
ヘッドエンド装置は、上りフレームの衝突がないのでこ
の送信要求を受け付け、図7(a)に示す下り通信路の
FR2のACCS領域を使用して、端末装置2に時刻T
1からInfo領域を使用してデータ送信を許可するこ
とを伝える。
【0067】次いで、上りのFR2のInfo領域の時
刻T1から端末装置2が200バイトのデータ転送を行
うとともに、同じFR2の通信制御領域AC1に端末装
置1及び端末装置2がそれぞれ200バイトの送信要求
を出力したとする。
【0068】この2つの送信要求はヘッドエンド装置で
検出されるとともに、衝突検知したことを下りのFR3
のACCS領域を使用して端末装置側に伝えられる。端
末装置側は、送信要求が衝突したことが伝えられると、
ランダムに通信制御領域AC1〜AC4を選択し直し
て、再度送信要求を伝える。この例では、端末装置1が
AC2を選択し、端末装置2が前回と同じAC1を選択
して、上りフレームFR3を使用して再度送信要求を伝
えている。
【0069】今度は、送信要求が衝突しないので、ヘッ
ドエンド装置では衝突が検知されず、ヘッドエンド装置
は、送信要求を受け付け、送信順位及びそれぞれの端末
装置の送信開始時刻をスケジュールし、端末装置2には
T1から、端末装置1にはT2からそれぞれ送信を許可
することを下りフレームFR4を用いて通知する。
【0070】これにより、上りフレームのFR4の情報
通信用領域Infoを使用して、端末装置2が時刻T1
より200バイト、端末装置1が時刻T2より200バ
イト送信することができる。
【0071】以上説明したように、データ送信要求の発
生した端末装置は、複数の通信制御領域のいずれの領域
にアクセスするかを任意に決定し、この通信制御領域に
送信要求を送出する。ここで他の端末装置と送信要求が
衝突した場合は、別の通信制御領域(この選択もランダ
ムにすることも可能)にアクセスするか、或いはもう一
度同じ領域をアクセスするかを端末装置側でランダムに
決定する。
【0072】そして、衝突を起こした他の端末装置もラ
ンダムに同様の動作を行うため、結果的に平均的に通信
制御領域をアクセスすることになり、再度衝突する可能
性は設定された通信制御領域の数に応じて低くなる。
【0073】また、伝送路の有効活用の観点から通信制
御用の領域と情報通信用のInfo領域をデータ通信の
発生状態に応じて可変する方法もある。通信制御領域は
データ通信の順序管理をするために必要な領域であり、
図9のようにデータを送信しようとする端末装置が少な
い場合は通信制御領域を少なくし、逆に多くなってきた
と時には通信制御領域を増やすことで伝送路を有効活用
することができる。
【0074】更に遅延制御を行うシステムにおいては、
この遅延制御に必要な上りの遅延計測のための領域(D
LC+WINDOW)は,各端末装置の制御がなされて
いない状態では広い幅が必要であるが、確立後は殆ど必
要なくなってくるという特徴がある。そこで図8に示す
ように、遅延制御確立後はこの遅延計測用の領域の一部
(WINDOW)を使ってこれを情報通信用領域(In
fo)として割り当てることで更に伝送路を効率的に使
用することが可能となる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、C
ATVネットワークに接続される加入者が多く、多くの
加入者が通信を行っている状態でも、上り通信路の送信
要求を調整してから情報伝送用領域の使用を許可するこ
とにより、円滑な通信制御が可能であり、伝送効率を高
めた時分割多重通信路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通信制御方式の実施の形態を説明
するTDMフレーム構成図である。
【図2】本発明に係るCATVヘッドエンド装置の実施
の形態を示すブロック図である。
【図3】図2のCATVヘッドエンド装置とともにCA
TVシステムを構成する加入者端末装置のブロック図で
ある。
【図4】通信制御領域を端末装置(STB)毎に割り当
てた実施の形態を示す説明図である。
【図5】通信制御領域を複数の端末装置(STB)から
なるグループ毎に割り当てた実施の形態を示す説明図で
ある。
【図6】複数の通信制御領域を使用して並列ポーリング
方式により端末装置の送信要求を受付ける実施の形態を
説明する図である。
【図7】各端末装置が任意の通信制御領域をアクセスす
る方式の実施の形態を説明する通信シーケンス図であ
る。
【図8】遅延制御確立時に通信制御領域を増加させる実
施の形態を説明するフレーム構成図である。
【図9】データ送信が増加した場合に通信制御領域を増
加させる実施の形態を説明するフレーム構成図である。
【図10】全て同軸ケーブルにより接続されたCATV
網の従来例を示すブロック図である。
【図11】同軸ケーブルと光ファイバケーブルにより接
続されたCATV網の従来例を示すブロック図である。
【図12】CATV電話の従来例を示すフレーム構成図
である。
【図13】従来のCSMA/CDエミュレート方式の通
信手順を説明する通信シーケンス図である。
【図14】従来のCATVヘッドエンド装置の構成を示
すブロック図である。
【図15】従来のCATV加入者端末装置の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
201…CATVヘッドエンド装置、202…時分割多
重通信装置、203…データ多重装置、204…データ
抽出装置、205…通信制御装置、206…変調器、2
07…復調器、208…ルータ、209…遅延制御装
置、210…CATV伝送路、211…システム制御
部、213…CATV伝送路、220…加入者端末装置
(STB)、221…復調器、222…変調器、223
…時分割多重通信装置、224…データ抽出装置、22
5…データ多重装置、226…マイコン、227…通信
装置、228…ユーザインタフェース、229…映像処
理装置。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センタ装置と複数の端末装置との間の時
    分割多重通信を制御する通信制御方式において、 上り通信路のフレーム中に情報通信用領域と少なくとも
    1つの上り通信制御領域とを設け、 前記端末装置のうち送信の必要が生じた端末装置は前記
    上り通信制御領域のいずれかを使用して送信要求を前記
    センタ装置に伝え、 前記センタ装置は前記送信要求に基づいて上り通信路の
    情報通信用領域の使用順序及び使用タイミングをスケジ
    ュールし、送信を許可すべき端末装置に対してそれぞれ
    送信の許可及び送信開始タイミングを下り通信路を使用
    して通知し、 前記送信要求を伝えた端末装置は、前記下り通信路をモ
    ニタし、送信が許可されたとき前記送信開始タイミング
    で前記情報通信用領域に情報を送出するように制御され
    ることを特徴とする通信制御方式。
  2. 【請求項2】 前記上り通信制御領域を用いて各端末装
    置からセンタ装置に伝えられる送信要求は、各端末装置
    を識別する端末識別符号と送信パケット長とを含み、 前記情報通信用領域の使用順序及び使用タイミングのス
    ケジュールは、第1の送信順位の端末装置の送信開始タ
    イミング及び該端末装置の送信パケット長に基づいて第
    2の送信順位の端末装置の送信開始タイミングを決定す
    ることを含むことを特徴とする請求項1記載の通信制御
    方式。
  3. 【請求項3】 前記上り通信制御領域が上りフレーム中
    に複数設けられ、 前記センタ装置は、前記上り通信制御領域から受信した
    送信要求を次のフレームの下り通信制御領域に折り返し
    て送信し、 前記各端末装置は、前記複数の上り通信制御領域から任
    意に選択された第1の上り通信制御領域を使用して送信
    要求を伝え、次の下りフレームの通信制御領域のデータ
    を参照して他の端末装置の送信要求との衝突の有無を検
    出し、衝突が検出されたときに前記第1の上り通信制御
    領域とは異なる第2の上り通信制御領域を選択して再度
    送信要求を伝えることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の通信制御方式。
  4. 【請求項4】 前記センタ装置は、通信路にアクセスす
    る端末装置が少ない場合には、前記上り通信制御領域の
    数を少なくし、通信路にアクセスする端末装置が増加す
    るに従って、前記上り通信制御領域の数を増加させるよ
    うに制御することを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれか1項記載の通信制御方式。
  5. 【請求項5】 遅延制御が確立した状態において、上り
    遅延計測用の領域を上り通信制御領域として使用するこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    記載の通信制御方式。
  6. 【請求項6】 前記複数の端末装置を複数の群に分割
    し、この各群毎に前記上り通信制御領域を割り当てたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の通信制御
    方式。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれか1項
    記載の通信制御方式によって動作するセンタ装置を備え
    たことを特徴とするCATVヘッドエンド装置。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の通信制御方式によるCA
    TVシステムに用いられる端末装置であって、 前記複数の上り通信制御領域から任意に選択された第1
    の上り通信制御領域を使用して送信要求を伝え、次の下
    りフレームの下り通信制御領域のデータを参照して他の
    端末装置の送信要求との衝突の有無を検出し、衝突が検
    出されたときに前記第1の上り通信制御領域とは異なる
    第2の上り通信制御領域を選択して再度送信要求を伝え
    ることを特徴とする端末装置。
  9. 【請求項9】 請求項4記載の通信制御方式によるCA
    TVシステムに用いられるCATVヘッドエンド装置で
    あって、 通信路にアクセスする端末装置数を常時計測し、その計
    測状態に応じて前記上り通信制御領域の数を変更するこ
    とが可能なセンタ装置を備えたことを特徴とするCAT
    Vヘッドエンド装置。
  10. 【請求項10】 請求項5記載の通信制御方式によるC
    ATVシステムに用いられるCATVヘッドエンド装置
    であって、 CATVヘッドエンド装置から各端末装置に対して遅延
    制御が確立された後に、上りフレームの遅延計測領域を
    上り通信制御領域として使用するようにフレーム構成を
    変更し、該フレーム構成の変更を下り通信制御領域を用
    いて各端末装置に通知するセンタ装置を備えたことを特
    徴とするCATVヘッドエンド装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7304978B2 (en) 2003-05-16 2007-12-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Medium access control method and system

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