JPH09196883A - イオンセンサ - Google Patents

イオンセンサ

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JPH09196883A
JPH09196883A JP8007609A JP760996A JPH09196883A JP H09196883 A JPH09196883 A JP H09196883A JP 8007609 A JP8007609 A JP 8007609A JP 760996 A JP760996 A JP 760996A JP H09196883 A JPH09196883 A JP H09196883A
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ion
internal
electrode
electrolyte
internal electrode
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JP8007609A
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Osamu Ozawa
理 小沢
Kotaro Yamashita
浩太郎 山下
Yuji Miyahara
裕二 宮原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イオンセンサの起電力の安定性を高める。 【構成】 感応膜4と内部電極3に応答する陽イオン
と、内部電極3に応答しない陰イオンとからなる内部電
解質2を用いる。 【効果】 センサの起電力が内部電解質の濃度に依存し
なくなり、測定精度が高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン選択性電極
の動作原理に基づき血液中のナトリウムやカリウムイオ
ン等の陽イオンを測定するに好適なイオンセンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、水溶液状もしくはゲル状の内部電
解質を用いる一般のイオンセンサは、内部電解質として
塩化カリウムや塩化ナトリウムを用い、内部電極として
銀/塩化銀電極を用いるのが一般的であった。イオンセ
ンサによって発生される起電力EMFは、目的イオンの
濃度Ciに対して一般に図5のような応答を示す。濃度
1とC2の間では、例えば1価のイオンに対しては次式
で表される応答(ネルンスト応答)を示す。
【0003】 EMF=E0+s・log(Ci+ΣKijj) ここで、E0は系によって決まる定数、sはRT/F
(Rは気体定数、Tは絶対温度、Fはファラデー定数)
に等しいネルンスト係数、Ciは目的イオンの濃度、Cj
は妨害イオンの濃度、Kijは選択係数である。イオンセ
ンサの例として、例えばアナリティカル・レターズ、第
2巻、第12号、665頁(1969年)には、カリウ
ムイオン用の感応膜、内部電解質及び内部電極を主な構
成要素とするカリウムイオン測定用のイオンセンサが記
載されている。そこでは、内部電解質として0.01M
の塩化カリウム水溶液が用いられ、内部電極として塩素
化された銀線、即ち銀/塩化銀電極が用いられている。
この他、ナトリウムイオン測定用のイオンセンサでは内
部電解質として一般に塩化ナトリウム水溶液が用いら
れ、カルシウムイオン測定用のイオンセンサでは内部電
解質として一般に塩化カルシウム水溶液が用いられてい
る。
【0004】また、親水性高分子などからなる分散媒質
中に電解質を分散させた固体状の内部電解質を用いる固
体イオンセンサとして、例えば特公昭58−4981号
公報にはカリウムイオン等用の固体イオンセンサが記載
されている。固体イオンセンサは、感応膜、内部電解質
に相当する電解質層及び内部電極に相当する金属/金属
塩を主な構成要素とする。前記公報では、感応膜として
ニュートラルキャリア型の感応物質等を用いる高分子支
持膜型のイオン選択性感応膜を用い、内部電解質に相当
する電解質層として「アニオンとして(内部電極の)金
属塩層のアニオンを有する水溶性塩を含む電解質層」で
あって「前記水溶性塩を含む前記の(電解質)層が、前
記塩と親水性重合体バインダーとをその重合体及び塩の
ための溶媒に溶解した溶液の乾燥残留物からなるもの」
を用い、また内部電極に相当する金属/金属塩として銀
/塩化銀等を用いている。特に、カリウムイオン測定用
の固体イオンセンサとしては、ニュートラルキャリア型
感応物質としてバリノマイシンを用いるイオン感応膜を
用い、電解質層としては塩化カリウムをポリビニルアル
コール中に分散させた乾燥残留物、内部電極としては銀
/塩化銀を用いるもの等を例示している。電解質層中の
水溶性塩としては塩化カリウムの他、塩化ナトリウム等
を例示すると共に、「一般に、アンモニウム、アルカリ
金属及びアルカリ土金属ならびに(イオン選択性)電極
が応答するその他のしかるべきカチオンから選んだカチ
オンを有し、かつアニオンとしては金属塩層の組成によ
りハロゲン又は硫黄を有する水溶性塩」を用い、「これ
らのアニオンの導電性金属塩は通常水に不溶である」と
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のイオンセン
サは、内部電解質の濃度によってセンサの出力(電極の
起電力)が異なる。従って、図2(c)に示すように、
内部電解質の濃度が変動すると起電力が変動し、測定結
果の再現性と信頼性が低下するという問題があった。
【0006】例えば一般のイオンセンサにおいては、内
部電解質の濃度が所定値から大きく逸脱すると、センサ
出力を計測する装置の入力許容電圧範囲から外れるとい
う問題が生じたり、あるいは乾燥やイオン感応膜を経由
した水分の移動などにより内部電解質濃度が経時的に変
化したりすると、起電力が変動し測定精度が低下すると
いう問題があった。
【0007】また、固体イオンセンサにおいては、前記
公報に明記されているように、それを乾燥状態で作製、
保管した後に、水溶液試料の測定を行うと、水分がイオ
ン感応膜を透過して電解質層に到達し、電解質濃度を変
動させるために、起電力が時間と共に変動する「ドリフ
ト」の現象が生じる。前記公報では、電極を実質的に平
面状の形態にするという制限を講じることにより、イオ
ン感応膜の厚さを注意してコントロールできる様になっ
たとしている。こうすることにより、水分がイオン感応
膜を透過する過程が規定され、ドリフトの規則性が向上
して計算可能となり、イオン濃度の定量の再現性を確保
できるとしている。
【0008】しかし、この方法によってドリフトが無く
なるわけではない。従って、電極形状が制限されるばか
りでなく、複雑な製造技術と、厳密な保管条件の管理が
必要であり、さらに煩雑で必ずしも信頼性の高くないド
リフト補正計算に測定精度が左右されるという問題があ
った。本発明の目的は、たとえ使用や保管の条件等によ
り内部電解質の濃度が変動したとしても、起電力が安定
でドリフトを生じることがなく、簡便迅速に精度の高い
測定を行うことができるイオンセンサを得ることにあ
る。
【0009】なお、本明細書では、内部電解質が水溶液
状又はゲル状であるか固体状であるかを問わないときは
固体イオンセンサも含めて単にイオンセンサという。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、内部電解質
を構成するイオンの種類に関し、陽イオンとして感応膜
が応答を示す陽イオンと内部電極が応答を示す陽イオン
を混合して用い、陰イオンとして内部電極が応答を示さ
ない陰イオンを用いることにより前記目的を達成する。
なお、陽イオンの内、感応膜が応答を示す陽イオンと内
部電極が応答を示す陽イオンとが共通の場合は、その陽
イオンを単独で用いても構わない。陽イオンの濃度に関
しては、感応膜と内部電極が応答を示す濃度範囲で用い
ることが好ましい。陰イオンについては内部電極が応答
を示す陰イオンを微量含有しても構わないが、その場合
でもその含有量は内部電極が応答を示さない濃度範囲で
あるのことが好ましい。
【0011】すなわち、本発明は、イオン選択性感応膜
と、内部電解質と、内部電極とを備えるイオンセンサに
おいて、内部電解質の陽イオンとして内部電極が応答を
示す陽イオンを含むことを特徴とする。また、本発明
は、イオン選択性感応膜と、内部電解質と、内部電極と
を備えるイオンセンサにおいて、内部電解質の陽イオン
として内部電極が応答を示す陽イオンを含み、かつ、内
部電解質の陰イオンとして内部電極が応答を示す陰イオ
ンを含まないことを特徴とする。
【0012】また、本発明は、イオン選択性感応膜と、
内部電解質と、内部電極とを備えるイオンセンサにおい
て、内部電解質の陽イオンとして内部電極が応答を示す
陽イオンを含み、内部電解質の陰イオンとして内部電極
が応答を示す目的陰イオンを含まず、かつ、内部電解質
の陰イオンとして、目的陰イオンを基準とした内部電極
の選択係数が0.01以上の妨害陰イオンも含まないこ
とを特徴とする。
【0013】また、本発明は、イオン選択性感応膜と、
内部電解質と、内部電極とを備えるイオンセンサにおい
て、内部電解質の陽イオンとして内部電極が応答を示す
陽イオンを含み、内部電解質の陰イオンとして内部電極
が応答を示す陰イオンを内部電極が応答を示す濃度以下
で含むことを特徴とする。内部電極は銀/塩化銀電極又
は水銀/塩化第1水銀電極とし、内部電解質を構成する
陰イオンとしては、過塩素酸イオン、硝酸イオン、炭酸
水素イオン、酢酸イオン、硫酸イオン、リン酸1水素イ
オンの中から選択される1種又はそれ以上の陰イオンを
含むことができる。
【0014】内部電解質を構成する陽イオンとしては、
感応膜が応答を示す陽イオンを含む。この陽イオンは、
感応膜が応答を示す陽イオンと、内部電極が応答を示す
陽イオンとを混合して含むことができる。感応膜が応答
を示す陽イオンと内部電極が応答を示す陽イオンとが共
通の場合、内部電解質を構成する陽イオンとしてその共
通の陽イオンを含んでもよい。
【0015】内部電極を銀/ハロゲン化銀電極や銀/硫
化銀電極に代表される銀/銀塩電極とし、内部電極が応
答を示す陽イオンとして銀イオンを含ませることができ
る。また、内部電極を水銀/塩化第1水銀電極とし、内
部電極が応答を示す陽イオンとして水銀(I)イオンを
含ませてもよい。また、本発明は、イオン選択性感応膜
と、親水性高分子と電解質と保湿性材料との水溶液の乾
燥残留物からなる内部電解質と、内部電極とからなるイ
オンセンサにおいて、電解質の陽イオンとして内部電極
が応答を示す陽イオンを含むことを特徴とする。
【0016】本発明のイオンセンサは、複数個を集積し
て集積化イオンセンサを構成することができ、例えば生
化学自動分析装置に適用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 〔第1の実施の形態〕図1は、本発明によるイオンセン
サの一例の断面図である。電極ボディ1の内部には内部
電解質2が内蔵され、内部電解質2に接触して内部電極
3が設けられている。電極ボディ1の端部には感応膜4
が接着され、この感応膜4は内部電解質2に接してい
る。
【0018】このイオンセンサはカリウム、ナトリウ
ム、カルシウム等の陽イオンの測定に特に好適であり、
感応膜4としては既知の各種のカリウムイオン感応膜、
ナトリウムイオン感応膜、カルシウムイオン感応膜等が
用いられる。ここでは、バリノマイシンをイオン感応物
質として含む高分子支持膜型のカリウムイオン感応膜を
用いた。また、内部電極1として、従来の公知技術と同
様、銀/塩化銀電極を用いた。
【0019】カリウムイオンを測定の目的イオンとする
イオンセンサを製造する場合、従来は内部電解質とし
て、塩化カリウムの水溶液もしくは塩化カリウムを含む
ゲルや中間層、電解質層等を使用するのが一般的であっ
た。一方、本実施の形態においてはこの内部電解質が特
に従来のものと異なり、硝酸カリウムと硝酸銀との混合
水溶液を内部電解質として使用した。
【0020】イオンセンサの機能は基本的には従来のも
のと同様であり、少なくとも従来と同等の感度、選択
性、応答速度、インピーダンス、検出下限、寿命が得ら
れ、生体試料中の電解質測定などに好適に使用すること
が出来る。ただし、内部電解質が感応膜と内部電極との
間で電気的な導通を行うメカニズムが、従来のものとや
や異なる。
【0021】即ち、塩化カリウムを内部電解質として使
用する従来の方法では、感応膜と内部電解質の界面では
両者に共通のカリウムイオンが電気伝導の機能を担い、
内部電解質と内部電極の界面では両者に共通の塩化物イ
オンが電気伝導の機能を担っている。一方、硝酸カリウ
ムと硝酸銀を内部電解質として使用する本実施の形態で
は、感応膜と内部電解質の界面では両者に共通のカリウ
ムイオンが電気伝導の機能を担い、内部電解質と内部電
極の界面では両者に共通の銀イオンが電気伝導の機能を
担っている。
【0022】なお、内部電解質の陰イオンとしては硝酸
イオンが与えられるが、銀/塩化銀からなる内部電極は
この硝酸イオンに対する応答性がほとんど無い。換言す
ると、銀/塩化銀からなる内部電極の陰イオン選択性電
極としての作用を考察すると、目的イオンは塩化物イオ
ンであり、この電極の(塩化物イオンを基準とした)硝
酸イオンに対する選択係数は0.001以下である。従
って、この内部電極が硝酸イオン濃度に応答を示すため
には塩化物イオンの1000倍以上の高濃度が必要であ
り、通常の濃度範囲では硝酸イオン濃度に応答しない。
【0023】また、銀/塩化銀からなる内部電極が応答
を示す陰イオン、例えば塩化物イオン等のハロゲンイオ
ンや硫黄イオン等は、内部電解質の陰イオンとしては与
えられず、たとえそれらが少量内部電解質中に混入した
としても、内部電解質中に主成分として与えられた銀イ
オンと反応して不溶性の塩として沈殿する。従って、銀
/塩化銀からなる内部電極が応答を示す陰イオンは、内
部電解質にはほとんど含まれない。従って、本実施の形
態では上記の導通メカニズムに陰イオンは関与しない。
【0024】このように、本発明の構成上の特徴事項を
動作メカニズムの視点に立って表現すると、内部電解質
の陽イオンとして、イオン感応膜が応答を示す陽イオン
(カリウムイオン)と内部電極が応答を示す陽イオン
(銀イオン)とを混合して用い、また陰イオンとして
は、内部電極が応答を示す陰イオン(例えば塩化物イオ
ン)を用いず、内部電極が応答を示さない陰イオン(硝
酸イオン)を用いることが特徴事項となっている。
【0025】本発明のイオンセンサと従来のイオンセン
サとは、上記のような構成上の相違によって、動作特性
即ち起電力の安定性の点で顕著な差が生じる。図2は、
本実施の形態と従来例のイオンセンサにおいて、内部電
解質の濃度変化が起電力に及ぼす影響を測定したもので
ある。図中(c)は従来例、即ち内部電解質として塩化
カリウムを使用した場合、(b)は本実施の形態、即ち
内部電解質として硝酸カリウムとの硝酸銀を同じモル濃
度で混合して使用した場合、(a)は本実施の形態と従
来例との中間の系、即ち内部電解質として硝酸銀のみを
使用した場合の、内部電解質の濃度が起電力に及ぼす影
響を示す。横軸は内部電解質の濃度を示すが、(b)の
混合溶液系では、カリウムイオンと銀イオンの濃度を示
し、硝酸イオンの濃度は横軸表示値の2倍である。
【0026】なお、参照電極としては、銀/塩化銀、内
筒液、磨りガラス、外筒液、アセチルセルロース透析
膜、(被測定溶液)の順の構成による半電池を用い、内
筒液、外筒液としてそれぞれ1M、10mMの塩化カリ
ウム水溶液を用い、被測定溶液としては10mMの塩化
カリウムを含む水溶液試料を用いた。図2中の測定点は
別々に製作して同時に評価した3本のセンサの起電力の
平均値と標準偏差を示すが、標準偏差が小さい場合は標
準偏差を示すエラーバーが平均値を示すプロットマーク
の背後に隠されている場合もある。
【0027】図2に示されているように、従来例(c)
では、内部電解質の濃度が1桁上昇する毎に起電力がネ
ルンスト係数sのほぼマイナス2倍の傾きで直線的に低
下した。一方、本実施の形態と従来例との中間の系であ
る(a)では同じくネルンスト係数sのほぼプラス1倍
の傾きで起電力が直線的に上昇した。これに対して、本
実施の形態(b)では、内部電解質の濃度が変化しても
起電力は一定に保たれた。
【0028】上記の現象を、被測定溶液の電位を基準と
したセンサの起電力について考察する。例えば内部電解
質の濃度が1桁上昇した場合を想定する。この時、従来
例(c)では感応膜を基準とした内部電解質の界面電位
は、両者に共通のカリウムイオン(陽イオン)が電気伝
導の機能を担うため、−sだけ変化し、内部電解質を基
準とした内部電極の界面電位は、両者に共通の塩化物イ
オン(陰イオン)が電気伝導の機能を担うため−sだけ
変化し、センサの起電力は総合的に−2sだけ変化す
る。
【0029】一方、本実施の形態(b)では感応膜を基
準とした内部電解質の界面電位は、上記と同様−sだけ
変化するものの、内部電解質を基準とした内部電極の界
面電位は、両者に共通の銀イオン(陽イオン)が電気伝
導の機能を担うため、反対に+sだけ変化し、総合する
と打ち消し合って、結果的にセンサの起電力は変化しな
かったと考えられる。
【0030】なお、本実施の形態と従来例との中間の系
(c)では、本実施の形態(b)と類似の構成である
が、内部電解質中の陽イオンとしてカリウムイオンが存
在せず、銀イオンしか存在しない点が異なる。バリノマ
イシンを用いるカリウムイオン選択性感応膜の銀イオン
に対する選択性が極めて高いため、銀イオンは感応膜に
ほとんど取り込まれず、内部電解質の濃度が1桁上昇し
ても電位変化に寄与しない。従って、感応膜を基準とし
た内部電解質の界面電位は変化せず、一方内部電解質を
基準とした内部電極の界面電位は、両者に共通の銀イオ
ン(陽イオン)が電気伝導の機能を担うため、+sだけ
変化し、総合的に+sだけセンサの起電力が変化したと
考えられる。
【0031】以上により、従来例(c)によるセンサの
起電力は内部電解質の濃度変化に大きく依存するもの
の、本実施の形態(b)によるセンサの起電力は内部電
解質の濃度変化にほとんど影響されない。また、本実施
の形態と従来例との中間の系(a)では、起電力の内部
電解質濃度依存性が絶対値で従来例の約半分と、従来例
と本実施の形態との中間の安定性を示したと考えられ
る。
【0032】上記の動作メカニズムが機能する構成とし
ては、上で説明した構成の他にも、各構成要素につい
て、以下のような可能性が考えられる。内部電解質の陽
イオンとしては、イオン感応膜が応答を示す陽イオンと
内部電極が応答を示す陽イオンとが用いられ、この陽イ
オンの濃度としては、イオン感応膜と内部電極が応答を
示す濃度範囲で用いられる。内部電解質の陽イオンのう
ち、イオン感応膜が応答を示す陽イオンは、イオン感応
膜の目的イオンと同じであれば、上記の要件を満たすこ
とができる。本実施の形態ではカリウムイオン測定用の
イオン感応膜を用いたため、内部電解質の陽イオンの
内、イオン感応膜が応答を示す陽イオンとしてカリウム
イオンを用いたが、他の種類の目的イオンを測定するイ
オン感応膜を用いる場合には、当然その目的イオンを、
イオン感応膜が応答を示す陽イオンとして用いることが
できる。もちろん、イオン感応膜が応答を示す陽イオン
はイオン感応膜の目的イオンと必ずしも同じである必要
は無いが、その陽イオンはイオン感応膜に対してほぼネ
ルンスト応答することが望ましい。
【0033】同様に、内部電解質の陽イオンのうち内部
電極が応答を示す陽イオンも、必ずしも内部電極を構成
する金属の難溶性塩の金属陽イオンと同一の陽イオン
(本実施の形態における銀イオン)である必要は無い
が、その陽イオンは内部電極に対してほぼネルンスト応
答することが望ましい。特殊な場合として、内部電極が
銀/塩化銀電極か水銀/塩化第1水銀(カロメル)電極
であり、イオン感応膜が銀イオンか水銀(I)イオンを
目的イオンとする銀イオン感応膜か水銀イオン感応膜で
ある場合が考えられるが、これらの場合にはイオン感応
膜が応答を示す陽イオンと内部電極が応答を示す陽イオ
ンとして、銀イオンか水銀(I)イオンを共通に使用で
きる。それ以外の場合には、イオン感応膜が応答を示す
陽イオンと内部電極が応答を示す陽イオンとを混合して
用いることが好ましい。この混合比の調節により、電極
の起電力の絶対値を調節できる。
【0034】また内部電解質の陰イオンとしては、内部
電極が応答を示す陰イオンが存在せず、内部電極が応答
を示さない陰イオンを用いることが好ましい。内部電解
質の陰イオンとしては、内部電極が応答を示す陰イオ
ン、例えば塩化物イオン等のハロゲンイオンや硫黄イオ
ンを含まないことが好ましい。しかし、その濃度は完全
にゼロである必要はなく、例えば応答下限以下の低い濃
度であれば、内部電極が応答を示すイオンが混入しても
本発明の作用に対する悪影響は軽微であり、実質的には
ほぼ問題なく本発明の効果が得られる。特に、内部電極
が応答を示す陰イオンは、内部電極が応答を示す陽イオ
ンと難溶性の塩を作りやすい。従って、たとえ誤って前
者が少量混入したとしても、主成分として与えた後者と
反応、沈殿することにより、前者の濃度は問題のない値
にまで低下しやすいという好ましい傾向がある。従っ
て、内部電極が応答を示す陰イオンを含まないという条
件は、内部電極が応答を示す陽イオンを加えることによ
り自動的に達成される場合が多いため、必ずしも本発明
によるイオンセンサ製造の際の必要条件とはならない。
【0035】内部電解質の陰イオンとしては内部電極が
応答を示さないもの、即ち内部電極が応答を示す陰イオ
ン以外の陰イオンを用いることが好ましいが、本実施の
形態で使用した硝酸イオンに限定されるわけではない。
ここでの例における内部電極は銀/塩化銀電極であり、
その目的イオンは塩化物イオンであるが、内部電解質の
陰イオンとして用いた硝酸イオンに対する内部電極の選
択係数は、塩化物イオンを基準として0.001以下で
あり、硝酸イオンが内部電極に及ぼす影響は極めて小さ
い。この様に、内部電解質の陰イオンに対する、目的イ
オンを基準とした内部電極の選択係数は、小さいことが
好ましい。この選択係数は0.01以下であること好ま
しいが、広範な内部電解質濃度範囲において本発明が効
果を発揮するためには、0.001以下であればさらに
好適である。また沈殿生成を防止する観点からは、この
陰イオンと内部電解質の陽イオンとの溶解度積は、大き
い方が好ましい。
【0036】これらの観点から、本発明において内部電
解質の陰イオンとして使用できる陰イオンの例として
は、過塩素酸イオン、酢酸イオン、炭酸水素イオン、硫
酸水素イオン、硫酸イオン、リン酸2水素イオン、リン
酸1水素イオンなどがあり、これらの中から選択される
1種の陰イオン又は1種以上の陰イオンの混合物が好適
に使用できる。
【0037】また、内部電極としては、各種の金属/金
属塩からなる電極が使用できる。本実施例では銀/塩化
銀電極を用いたが、勿論他の銀/ハロゲン化銀電極や銀
/硫化銀電極、水銀/塩化第1水銀(カロメル)電極な
どを用いることもでき、その他の金属/金属塩電極を用
いることもできる。金属塩は必ずしも単一の化合物から
なる必要はなく、例えば塩化銀と硫化銀とを混合して、
銀/(塩化銀+硫化銀)の様な構成の電極を用いること
も出来る。
【0038】本発明では、内部電解質を構成する陽イオ
ンの少なくとも一方がこの内部電極に応答する必要があ
る。この少なくとも一方の陽イオンとして、内部電極の
金属塩の金属陽イオンを用いると、最も容易にこの要件
を充足できる。勿論、他の金属陽イオンや、一般の陽イ
オンでも、その陽イオンが内部電極に応答するものを用
いることにより、同様に使用可能である。
【0039】本実施の形態によると、イオンセンサの起
電力が内部電解質の濃度の影響を受けない。従って、内
部電解質の濃度が所定値から大きく逸脱してもセンサ出
力は一定であり、計測装置の入力許容電圧範囲から外れ
るという問題が生じない。また、例え使用や保管の条件
等により内部電解質の濃度が変動しても、起電力が安定
でドリフトを生じず、簡便迅速に精度の高い測定を行う
ことができる。 〔第2の実施の形態〕図3は、本発明が適用される集積
化固体センサの一例の断面図である。電極ボディ5の内
部には、内部電解質の作用を果たす部材として、中間層
6が内蔵される。この中間層は、親水性の高分子などか
らなる分散媒質の中に電解質を分散させた固体状の部材
である点が、上記の第1の実施の形態と異なる。この中
間層6に接触して内部電極7が設けられる。内部電極7
としては銀/塩化銀電極を用いた。また、電極ボディ5
に貫通して設けられた流路に突出して感応膜8、8’等
が接着され、この感応膜8は中間層6に接している。
【0040】本発明における固体イオンセンサの感応膜
としては、既知の各種のナトリウムイオン感応膜やカリ
ウムイオン感応膜、pH感応膜、カルシウムイオン感応
膜等が用いられる。ここでは、感応膜8としてバリノマ
イシンをイオン感応物質として含む高分子支持膜型のカ
リウムイオン感応膜を用い、また感応膜8’としてビス
12−クラウン−4をイオン感応物質として含む高分子
支持膜型のナトリウムイオン感応膜を用いて、それぞれ
固体カリウムイオンセンサ、固体ナトリウムイオンセン
サを形成した。
【0041】さらに、この固体カリウムイオンセンサと
同様に形成した固体センサを参照電極9として同一の電
極ボディ5に内蔵し、複数の固体イオンセンサ及び固体
参照電極を内蔵する集積化固体センサが構成される。複
数の固体イオンセンサを試料溶液用の流路に臨んで配列
して、この流路に試料溶液を流通させて各センサと試料
溶液の接触を行う。固体参照電極を参照電極液用の流路
に臨んで配置し、この流路に塩化カリウム水溶液からな
る参照電極液を流通させて固体参照電極と参照電極液の
接触を行う。試料溶液と参照電極液は電極ボディ5の内
部もしくは外部にて接触させて液絡を形成することによ
り、各々の固体イオンセンサについて固体参照電極を基
準とする電池が完成するため、試料溶液の電位差測定が
行える。
【0042】上記の構成の場合、従来の技術では中間層
中の内部電解質として、カリウムイオン感応膜8に対応
する中間層には塩化カリウム、またナトリウムイオン感
応膜8’に対応する中間層には塩化ナトリウムを含有さ
せた高分子材料を使用していた。一方、本実施の形態に
おいては、中間層に含有させる内部電解質が特に従来と
異なり、感応膜8に対応する中間層には硝酸カリウムと
硝酸銀を同じモル濃度で混合して含有させ、感応膜8’
に対応する中間層には硝酸ナトリウムと硝酸銀を同じモ
ル濃度で混合して含有させて使用した。
【0043】即ち、この第2の実施の形態におけるそれ
ぞれの固体イオンセンサにおいても、中間層中の内部電
解質の陽イオンとして、対応するイオン感応膜が応答を
示す陽イオン(カリウムイオン又はナトリウムイオン)
と内部電極が応答を示す陽イオン(銀イオン)とを混合
して用い、また陰イオンとしては、内部電極が応答を示
さない陰イオン(硝酸イオン)を用い、内部電極が応答
を示す陰イオン(例えば塩化物イオン)を用いない点
で、第1の実施の形態と同様の構成とする。
【0044】異なるのは第1の実施の形態では内部電解
質として塩の水溶液を用いたのに対し、第2の実施の形
態では内部電解質の作用を果たす部材として、中間層、
即ち親水性高分子などからなる分散媒質の中に電解質を
分散させた固体状の部材を用いる点である。換言する
と、第1の実施の形態では内部電解質の溶媒が水であっ
たのに対し、第2の実施の形態ではそれが親水性高分子
などからなる分散媒質である点だけである。この溶媒は
本発明の作用には関与しないため、第2の実施の形態に
おいても第1の実施の形態と同様の動作メカニズムが作
用する。
【0045】なお、本実施の形態における中間層は、親
水性の高分子などからなる分散媒質の中に電解質を分散
させた固体状の部材を使用した。この中間層は、電解質
とポリビニルアルコール等の親水性高分子とを溶媒に溶
解し、その溶液を乾燥させて乾燥残留物として形成する
ことが出来る。特に、この作業を銀/塩化銀等からなる
内部電極の上で行うと、内部電極の上に固体状の内部電
解質を積層した乾燥内部電極を製造することが出来る。
【0046】電極ボディに予め接着したイオン感応膜に
この乾燥内部電極を接着するか、あるいはこの乾燥内部
電極の上にイオン感応膜材料の溶液を塗布、乾燥するこ
とにより、所望の固体イオンセンサを形成することが出
来る。また、中間層を構成する第3の物質として、保湿
性材料、例えばグリセリンやエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、塩化カルシウムなどの吸湿性の各
種無機塩類等を添加し、中間層とイオン感応膜の湿度を
保持するようにすることもできる。
【0047】従って、第2の実施の形態においても、上
記第1の実施の形態と同様の機構により、各々の固体イ
オンセンサについて、たとえ使用や保管の条件等により
内部電解質の濃度が変動しても、起電力が安定でドリフ
トを生じず、簡便迅速に精度の高い測定を行うことがで
きる。なお、第2の実施の形態によると、測定試料が電
極ボディの内部に設けられた流路を流通するために、試
料量が少なくてすむ、複数の独立したイオン電極と参照
電極とを集積化して形成するために電極のサイズ、そし
て測定装置全体のサイズとコストを低減できる、取扱が
容易になる等の利点もある。 〔第3の実施の形態〕図4は、本発明のイオンセンサを
用いた生化学成分分析装置の一例の概略図である。この
生化学成分分析装置は、第1の実施の形態に示したカリ
ウムイオン選択性電極10及び参照電極11がフローセ
ル12内に保持され、送液装置13及び弁14,15、
サンプリング機構16、計測制御装置17、参照電極液
18、内部標準溶液19、外部標準溶液20、測定試料
溶液21及びナトリウムイオン選択性電極やカルシウム
イオン選択性電極等の他種の電極22などから構成され
る。
【0048】次に、この装置の動作の概略を説明する。
送液装置13、弁14,15の働きにより、参照電極液
18がフローセル12内の参照電極11へ、また試料溶
液として内部標準溶液19がイオン選択性電極10へと
送られ、フローセル内で合流し、液絡が形成される。す
ると参照電極11とイオン選択性電極10との間に内部
標準溶液19中の目的イオンの活量に応じた起電力が発
生するので、それを計測する。次にサンプリング機構を
動作させて、試料溶液として外部標準溶液20もしくは
測定試料溶液21を同様の手順で測定する。外部標準溶
液20の測定値を用いて作成した検量線に基づき、測定
試料溶液21に含まれる目的イオンの活量を算出し、表
示及び印字などの出力を行う。
【0049】以上の計測及び制御は測定者の指示に基づ
き、計測制御装置17によって自動的に遂行される。こ
こでは本発明の第1の実施の形態によるイオンセンサを
用いたが、第2の実施の形態による集積化イオンセンサ
を用いても同様の生化学成分分析装置を構成することが
できる。この生化学成分分析装置は、本発明によるイオ
ンセンサを用いるため、各々のイオンセンサについて使
用や保管の条件等により内部電解質の濃度が変動して
も、起電力が安定でドリフトを生じず、簡便迅速に精度
の高い測定を行うことができる。また、この生化学成分
分析装置によると、簡便な操作により迅速かつ正確な測
定結果が得られ、大量の検体を自動的に分析することが
できる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、イオンセンサにおい
て、内部電解質の陽イオンとしては、イオン感応膜が応
答を示す陽イオンと内部電極が応答を示す陽イオンとを
(両者が共通でない場合は混合して)用い、また内部電
解質の陰イオンとしては、内部電極が応答を示さない陰
イオンを用い、さらにそれぞれのイオンの濃度に関して
は、陽イオンについてはイオン感応膜と内部電極が応答
を示す濃度範囲、陰イオンについては内部電極が応答を
示さない濃度範囲で用いることにより、使用や保管の条
件等により内部電解質の濃度が変動しても、起電力が安
定でドリフトを生じず、簡便迅速に精度の高い測定が行
えるイオンセンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるイオンセンサの概略断面図。
【図2】イオンセンサの起電力に対する内部電解質の影
響を示す図であり、(c)は従来例、(b)は本発明、
(a)は従来例と本発明の中間の例を示す。
【図3】本発明による集積化イオンセンサの概略断面
図。
【図4】イオンセンサを応用した生化学成分分析装置の
構成概略図。
【図5】濃度と起電力の関係を示す図。
【符号の説明】
1…電極ボディ、2…内部電解質、3…内部電極、4…
感応膜、5…フローセル型電極ボディ、6…中間層、7
…内部電極、8,8’…感応膜、9…参照電極、10…
イオンセンサ、11…参照電極、12…フローセル、1
3…送液装置、14…弁、15…弁、16…サンプリン
グ機構、17…計測制御装置、18…参照電極液、19
…内部標準溶液、20…外部標準溶液、21…測定試料
溶液、22…他種のセンサ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン選択性感応膜と、内部電解質と、
    内部電極とを備えるイオンセンサにおいて、前記内部電
    解質の陽イオンとして前記内部電極が応答を示す陽イオ
    ンを含むことを特徴とするイオンセンサ。
  2. 【請求項2】 イオン選択性感応膜と、内部電解質と、
    内部電極とを備えるイオンセンサにおいて、前記内部電
    解質の陽イオンとして前記内部電極が応答を示す陽イオ
    ンを含み、かつ、前記内部電解質の陰イオンとして前記
    内部電極が応答を示す陰イオンを含まないことを特徴と
    するイオンセンサ。
  3. 【請求項3】 イオン選択性感応膜と、内部電解質と、
    内部電極とを備えるイオンセンサにおいて、前記内部電
    解質の陽イオンとして前記内部電極が応答を示す陽イオ
    ンを含み、前記内部電解質の陰イオンとして前記内部電
    極が応答を示す目的陰イオンを含まず、かつ、前記内部
    電解質の陰イオンとして、前記目的陰イオンを基準とし
    た前記内部電極の選択係数が0.01以上の妨害陰イオ
    ンも含まないことを特徴とするイオンセンサ。
  4. 【請求項4】 イオン選択性感応膜と、内部電解質と、
    内部電極とを備えるイオンセンサにおいて、前記内部電
    解質の陽イオンとして前記内部電極が応答を示す陽イオ
    ンを含み、前記内部電解質の陰イオンとして前記内部電
    極が応答を示す陰イオンを前記内部電極が応答を示す濃
    度以下で含むことを特徴とするイオンセンサ。
  5. 【請求項5】 前記内部電極が銀/塩化銀電極又は水銀
    /塩化第1水銀電極であり、前記内部電解質を構成する
    陰イオンとして、過塩素酸イオン、硝酸イオン、炭酸水
    素イオン、酢酸イオン、硫酸イオン、リン酸1水素イオ
    ンの中から選択される1種又はそれ以上の陰イオンを含
    むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の
    イオンセンサ。
  6. 【請求項6】 前記内部電解質を構成する陽イオンとし
    て、前記感応膜が応答を示す陽イオンを含むことを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1項記載のイオンセン
    サ。
  7. 【請求項7】 前記内部電解質を構成する陽イオンとし
    て、前記感応膜が応答を示す陽イオンと、前記内部電極
    が応答を示す陽イオンとを混合して含むことを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれか1項記載のイオンセンサ。
  8. 【請求項8】 前記内部電極が銀/銀塩電極であり、前
    記内部電極が応答を示す陽イオンとして銀イオンを含む
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のイ
    オンセンサ。
  9. 【請求項9】 前記内部電極が水銀/塩化第1水銀電極
    であり、前記内部電極が応答を示す陽イオンとして水銀
    (I)イオンを含むことを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれか1項記載のイオンセンサ。
  10. 【請求項10】 前記感応膜が応答を示す陽イオンと、
    前記内部電極が応答を示す陽イオンとが共通であり、前
    記内部電解質を構成する陽イオンとして前記共通の陽イ
    オンを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1
    項記載のイオンセンサ。
  11. 【請求項11】 イオン選択性感応膜と、親水性高分子
    と電解質と保湿性材料との水溶液の乾燥残留物からなる
    内部電解質と、内部電極とからなるイオンセンサにおい
    て、前記電解質の陽イオンとして前記内部電極が応答を
    示す陽イオンを含むことを特徴とするイオンセンサ。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    のイオンセンサを複数個備えることを特徴とする集積化
    イオンセンサ。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12に記載のイオンセンサ
    を用いて電解質濃度を測定することを特徴とする生化学
    自動分析装置。
JP8007609A 1996-01-19 1996-01-19 イオンセンサ Pending JPH09196883A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007232563A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Dkk Toa Corp 電極体
JP2012233818A (ja) * 2011-05-06 2012-11-29 Yokogawa Electric Corp pH計を用いたNa+濃度測定システム

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007232563A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Dkk Toa Corp 電極体
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