JPH09189751A - 磁気センサ - Google Patents
磁気センサInfo
- Publication number
- JPH09189751A JPH09189751A JP8000481A JP48196A JPH09189751A JP H09189751 A JPH09189751 A JP H09189751A JP 8000481 A JP8000481 A JP 8000481A JP 48196 A JP48196 A JP 48196A JP H09189751 A JPH09189751 A JP H09189751A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic field
- sensor
- conductor
- displacement
- magnetic sensor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/10—Nuclear fusion reactors
Landscapes
- Measuring Magnetic Variables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】長時間計測用の磁場計測装置で放射線影響下で
も精度良く磁場計測ができ、核融合装置での磁場計測に
適した磁場計測器を提供する。 【解決手段】両端を固定した薄板導電体1に電流を流
し、磁場との相互作用に依って発生する電磁力による板
厚方向の変位を計測して磁場強度を求める。両端固定の
薄板導電体1、導電体への電流を供給する電源と導線及
び薄板導電体1の変位を計測する変位計測器から構成さ
れる磁場検出器。
も精度良く磁場計測ができ、核融合装置での磁場計測に
適した磁場計測器を提供する。 【解決手段】両端を固定した薄板導電体1に電流を流
し、磁場との相互作用に依って発生する電磁力による板
厚方向の変位を計測して磁場強度を求める。両端固定の
薄板導電体1、導電体への電流を供給する電源と導線及
び薄板導電体1の変位を計測する変位計測器から構成さ
れる磁場検出器。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁場を検出するセン
サに係り、特に、放射線下及び計測磁場と垂直な方向に
強大な磁場がある場合、特に核融合装置内でも精度良く
磁場強度を計測できる磁場センサに関する。
サに係り、特に、放射線下及び計測磁場と垂直な方向に
強大な磁場がある場合、特に核融合装置内でも精度良く
磁場強度を計測できる磁場センサに関する。
【0002】
【従来の技術】核融合装置では希薄水素ガスをドーナツ
状の真空容器に入れ、そのガスに電流(プラズマ電流)
を流し水素ガスを高温のプラズマにする。このプラズマ
中で核融合反応を起こしエネルギを発生させる。プラズ
マは磁場により真空容器の壁からは隔離されているが、
時にプラズマが不安定となり直接真空容器壁に接する事
もある。この時、プラズマは不安定となり消滅する事も
ある。これを防止するためにプラズマ周囲の磁場を計測
し、磁場強度を負帰還制御する事で、核融合装置はプラ
ズマを安定に保持している。
状の真空容器に入れ、そのガスに電流(プラズマ電流)
を流し水素ガスを高温のプラズマにする。このプラズマ
中で核融合反応を起こしエネルギを発生させる。プラズ
マは磁場により真空容器の壁からは隔離されているが、
時にプラズマが不安定となり直接真空容器壁に接する事
もある。この時、プラズマは不安定となり消滅する事も
ある。これを防止するためにプラズマ周囲の磁場を計測
し、磁場強度を負帰還制御する事で、核融合装置はプラ
ズマを安定に保持している。
【0003】このような磁場制御を行うためには、応答
性の良いダイナミックレンジも広い(約0.0001T
から10Tを計測)磁気センサが必要であるが、このよ
うな磁気センサとしてピックアップコイルを用いて磁場
の変化率を計測し、その変化率に比例する信号を積分器
で積分して磁場強度に比例する信号を得ていた。以下で
はこの従来型磁気センサをコイル型磁気センサと呼ぶ。
性の良いダイナミックレンジも広い(約0.0001T
から10Tを計測)磁気センサが必要であるが、このよ
うな磁気センサとしてピックアップコイルを用いて磁場
の変化率を計測し、その変化率に比例する信号を積分器
で積分して磁場強度に比例する信号を得ていた。以下で
はこの従来型磁気センサをコイル型磁気センサと呼ぶ。
【0004】図2には従来のコイル型磁気センサ11を
示す。このセンサはピックアップコイルと積分器12よ
り構成されている。このコイル型センサ11は構造が簡
単であるので、これまでの核融合実験装置では一般的に
使用されてきた。しかし、コイル型センサには致命的な
欠点として長時間計測時の零点ドリフトがある。つま
り、出力信号が図3のようになる現象である。積分器1
2は信号を常に時間積分するため、入力や積分器内部に
非零の信号原因が存在する場合、その非零の信号を際限
なく積分し、ついには磁場計測が不可能となる。従って
このような積分器はせいぜい1分程度までの計測時間の
実験に用いられていた。
示す。このセンサはピックアップコイルと積分器12よ
り構成されている。このコイル型センサ11は構造が簡
単であるので、これまでの核融合実験装置では一般的に
使用されてきた。しかし、コイル型センサには致命的な
欠点として長時間計測時の零点ドリフトがある。つま
り、出力信号が図3のようになる現象である。積分器1
2は信号を常に時間積分するため、入力や積分器内部に
非零の信号原因が存在する場合、その非零の信号を際限
なく積分し、ついには磁場計測が不可能となる。従って
このような積分器はせいぜい1分程度までの計測時間の
実験に用いられていた。
【0005】またこのような欠点を補うために、ホール
素子を用いて磁場を計測する事も行われている。しか
し、このような半導体型の磁気センサは放射線環境化で
は使用できなく、大型の核融合装置では用いることは出
来ない。
素子を用いて磁場を計測する事も行われている。しか
し、このような半導体型の磁気センサは放射線環境化で
は使用できなく、大型の核融合装置では用いることは出
来ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は核融合装置で
も利用できる長時間計測用磁気センサを提供し、長時間
放電する核融合装置でも、磁場計測を可能とし磁場分布
の把握や磁場強度の負帰還制御を可能にするものであ
る。
も利用できる長時間計測用磁気センサを提供し、長時間
放電する核融合装置でも、磁場計測を可能とし磁場分布
の把握や磁場強度の負帰還制御を可能にするものであ
る。
【0007】従来のコイル型磁気センサでは零点ドリフ
トにより分程度以上の長時間の磁場計測は困難である。
この難点を解決するためには積分器を用いない磁場計測
法が必要である。この具体的方法として、例えば、超伝
導トカマク装置TRIAM−1Mでの実験(MORIYAMA,
S.,NAKAMURA,Y.,NAGAO,A.,JOTAKI,E.,NAKAMUR
A,K.,HIRAKI,N.,ITOH,S.,Nucl. Fusion Vol.30
(1990)P.47.)ではホール素子を用いて磁場を
計測し一時間を越えるプラズマ放電をトカマク装置で実
現している。しかし、ホール素子のような半導体を用い
た磁気センサでは、半導体が放射線環境化での劣化が激
しいために、磁気センサの寿命が不十分となる。
トにより分程度以上の長時間の磁場計測は困難である。
この難点を解決するためには積分器を用いない磁場計測
法が必要である。この具体的方法として、例えば、超伝
導トカマク装置TRIAM−1Mでの実験(MORIYAMA,
S.,NAKAMURA,Y.,NAGAO,A.,JOTAKI,E.,NAKAMUR
A,K.,HIRAKI,N.,ITOH,S.,Nucl. Fusion Vol.30
(1990)P.47.)ではホール素子を用いて磁場を
計測し一時間を越えるプラズマ放電をトカマク装置で実
現している。しかし、ホール素子のような半導体を用い
た磁気センサでは、半導体が放射線環境化での劣化が激
しいために、磁気センサの寿命が不十分となる。
【0008】本発明の目的は積分器及び半導体を用いな
い磁気センサの提供である。
い磁気センサの提供である。
【0009】
【課題を解決するための手段】核融合装置の長時間放電
での磁場計測に用いる磁気センサには上記の議論から、
積分器を用いることは望ましくない。また、ホール素子
のような半導体も望ましくない。そこで、本発明では磁
場の強さを電磁力または電磁力による変形により計測す
る。導体に電流Iを流すと、磁場との相互作用で導体単
位長さあたりF=I×Bの力が発生する。この力を計測
すればドリフト無しで磁場を計測できる。但し、電磁力
の計測には変形を利用するので、実際には電磁力を計測
するのではなく変形量を計測して磁場強度に換算する事
になる。つまり変形量をδとすると
での磁場計測に用いる磁気センサには上記の議論から、
積分器を用いることは望ましくない。また、ホール素子
のような半導体も望ましくない。そこで、本発明では磁
場の強さを電磁力または電磁力による変形により計測す
る。導体に電流Iを流すと、磁場との相互作用で導体単
位長さあたりF=I×Bの力が発生する。この力を計測
すればドリフト無しで磁場を計測できる。但し、電磁力
の計測には変形を利用するので、実際には電磁力を計測
するのではなく変形量を計測して磁場強度に換算する事
になる。つまり変形量をδとすると
【0010】
【数1】 δ∝F/G …(数1) 変形させるものの剛性G(断面2次モーメント)が等方
的であれば、変形は等方的にFに比例し磁気センサの方
向性も無くなる。一方、従来のコイル型磁気センサは明
確に方向性を持っており、磁場成分を分離できる特徴が
あった。この方向性は、剛性Gを非等方的にする事で実
現できる。つまり、計測する方向の剛性Gmを小さく
し、電流方向と計測方向の両方に垂直な方向の剛性Gp
をGmに比べて非常に大きくする事で実現できる。この
様なGp≫Gmは薄板を利用することで得られる。
的であれば、変形は等方的にFに比例し磁気センサの方
向性も無くなる。一方、従来のコイル型磁気センサは明
確に方向性を持っており、磁場成分を分離できる特徴が
あった。この方向性は、剛性Gを非等方的にする事で実
現できる。つまり、計測する方向の剛性Gmを小さく
し、電流方向と計測方向の両方に垂直な方向の剛性Gp
をGmに比べて非常に大きくする事で実現できる。この
様なGp≫Gmは薄板を利用することで得られる。
【0011】図4に本発明による磁気センサの原理図を
示す。磁場中で薄板導電体1に電流を流し、その薄板の
厚さ方向の変形δmを計測して磁場に換算する。
示す。磁場中で薄板導電体1に電流を流し、その薄板の
厚さ方向の変形δmを計測して磁場に換算する。
【0012】
【数2】 B=δmGm/I …(数2) 電流を流すために、その影響で磁場が発生するが、給電
線の配置はこの磁場が変形δmに影響を与えない配置と
する。薄板導電体の両端は支持具4に固定されてる。
線の配置はこの磁場が変形δmに影響を与えない配置と
する。薄板導電体の両端は支持具4に固定されてる。
【0013】また、核融合装置では強大なトロイダル磁
場が存在し、それとは垂直な方向のポロイダル磁場を計
測する事になる。そこで、核融合装置内に本磁気センサ
を配置する場合には、センサ部に流す電流の方向はトロ
イダル磁場と平行な方向に流す事になる。
場が存在し、それとは垂直な方向のポロイダル磁場を計
測する事になる。そこで、核融合装置内に本磁気センサ
を配置する場合には、センサ部に流す電流の方向はトロ
イダル磁場と平行な方向に流す事になる。
【0014】センサ部の板に電流を流すとセンサ部の薄
板導電体1は両端支持の梁として変形し、その変形は磁
場に比例する。この変形量19を計測し磁場に換算すれ
ば、磁場強度が計測できる。
板導電体1は両端支持の梁として変形し、その変形は磁
場に比例する。この変形量19を計測し磁場に換算すれ
ば、磁場強度が計測できる。
【0015】センサ部を板状にすると、例えば図4で厚
さdと幅wの比を1:32程度にすると、計測方向(板
厚方向)の剛性は他の方向に比べて1000倍程度小さ
くなる。この場合、板幅方向に0.5T の磁場があって
も、板厚方向の計測に与える計測誤差磁場は0.000
5T以下であり、計測誤差は0.1%と十分小さい。こ
の結果、従来のコイル型磁気センサと同様に方向性を持
った計測が可能になり、板厚方向の磁場を選択的に計測
できる。
さdと幅wの比を1:32程度にすると、計測方向(板
厚方向)の剛性は他の方向に比べて1000倍程度小さ
くなる。この場合、板幅方向に0.5T の磁場があって
も、板厚方向の計測に与える計測誤差磁場は0.000
5T以下であり、計測誤差は0.1%と十分小さい。こ
の結果、従来のコイル型磁気センサと同様に方向性を持
った計測が可能になり、板厚方向の磁場を選択的に計測
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図1に示す。セ
ンサ部9の中心は薄板導電体1であり、一端の端子7か
ら電流3を流し込み、他端にながれ、周辺の部分(セン
サ枠)を環流して元の端子7近傍の他端の端子6に戻っ
てくる。端子7の近傍のセンサ板固定部は絶縁材2を介
して固定しておく。この薄板導電体1に電流を流すとこ
の薄板導電体1は変位する。
ンサ部9の中心は薄板導電体1であり、一端の端子7か
ら電流3を流し込み、他端にながれ、周辺の部分(セン
サ枠)を環流して元の端子7近傍の他端の端子6に戻っ
てくる。端子7の近傍のセンサ板固定部は絶縁材2を介
して固定しておく。この薄板導電体1に電流を流すとこ
の薄板導電体1は変位する。
【0017】この変位の大きさを計測する方法について
は図5に示す。細線抵抗体8を支持具4と薄板導電体1
の間に図のように配置する。薄板の変位側に配置した細
線抵抗体8は長さが縮むために抵抗が増加し、反対側の
細線抵抗体は延びるために抵抗が減少する。この抵抗変
化を測定して薄板センサ部の変位量を測定する。つま
り、抵抗変化は変位量に比例し、変位量は薄板導電体1
に流す電流Iと板厚方向の磁場強度Bnの積IBnに比
例する。従ってあらかじめ感度校正を行うことで抵抗変
化をIBnに換算でき、Iが既知であるとすると磁場強
度に換算できる。この薄板型磁気センサ9では積分器を
用いなくとも磁場強度に比例する信号を得ることがで
き、従来のコイル型磁気センサ11で問題となっていた
零点のドリフトは存在しない。またセンサ部に半導体を
用いてないので、ホール素子による磁場センサに比較し
て放射線下での寿命は長い。これらの点で、図1のよう
な磁気センサは長時間運転を行う核融合装置の磁場検出
器として優れている。細線抵抗体の抵抗率変化は例えば
図5に下に示すブリッジ回路で計測する。丸印で示す番
号の端子を図の様に配置する。この時出力される電圧Δ
Vを電流値を基に抵抗の変化に換算する。
は図5に示す。細線抵抗体8を支持具4と薄板導電体1
の間に図のように配置する。薄板の変位側に配置した細
線抵抗体8は長さが縮むために抵抗が増加し、反対側の
細線抵抗体は延びるために抵抗が減少する。この抵抗変
化を測定して薄板センサ部の変位量を測定する。つま
り、抵抗変化は変位量に比例し、変位量は薄板導電体1
に流す電流Iと板厚方向の磁場強度Bnの積IBnに比
例する。従ってあらかじめ感度校正を行うことで抵抗変
化をIBnに換算でき、Iが既知であるとすると磁場強
度に換算できる。この薄板型磁気センサ9では積分器を
用いなくとも磁場強度に比例する信号を得ることがで
き、従来のコイル型磁気センサ11で問題となっていた
零点のドリフトは存在しない。またセンサ部に半導体を
用いてないので、ホール素子による磁場センサに比較し
て放射線下での寿命は長い。これらの点で、図1のよう
な磁気センサは長時間運転を行う核融合装置の磁場検出
器として優れている。細線抵抗体の抵抗率変化は例えば
図5に下に示すブリッジ回路で計測する。丸印で示す番
号の端子を図の様に配置する。この時出力される電圧Δ
Vを電流値を基に抵抗の変化に換算する。
【0018】本発明の磁気センサでは薄板導電体1が変
位する方法を取っており、ものが動く事になる。このた
め、従来のコイル磁気センサに比較して周波数応答特性
が劣化する。つまり、磁場変動の高周波成分の検出感度
が劣化する。これを補正するために、高周波成分を従来
のコイル型磁気センサで補う構成が考えられる。図6に
は本発明による薄板型磁気センサ9を変位検出器10と
コイル型磁気センサ11とを組み合わせた計測システム
を示す。コイル型磁気センサ11の出力は積分器12で
積分され、磁場に比例する信号となる。しかし、積分器
の出力は数十秒以上の時定数でドリフトが問題となる。
従って、0.01Hz 程度以上の時定数のハイパスフィ
ルタ22を用いて低周波のドリフト成分をカットする。
本発明の磁気センサは高周波成分の精度は悪いので、同
じ時定数のローパスフィルタ21を用いて高周波成分を
カットする。そして、計測値としてはこの二つのフィル
タの出力信号を合成回路20を通して合成したものを用
いる。これにより、高周波磁場変動成分から、定常磁場
まで精度よく磁場を計測できる。
位する方法を取っており、ものが動く事になる。このた
め、従来のコイル磁気センサに比較して周波数応答特性
が劣化する。つまり、磁場変動の高周波成分の検出感度
が劣化する。これを補正するために、高周波成分を従来
のコイル型磁気センサで補う構成が考えられる。図6に
は本発明による薄板型磁気センサ9を変位検出器10と
コイル型磁気センサ11とを組み合わせた計測システム
を示す。コイル型磁気センサ11の出力は積分器12で
積分され、磁場に比例する信号となる。しかし、積分器
の出力は数十秒以上の時定数でドリフトが問題となる。
従って、0.01Hz 程度以上の時定数のハイパスフィ
ルタ22を用いて低周波のドリフト成分をカットする。
本発明の磁気センサは高周波成分の精度は悪いので、同
じ時定数のローパスフィルタ21を用いて高周波成分を
カットする。そして、計測値としてはこの二つのフィル
タの出力信号を合成回路20を通して合成したものを用
いる。これにより、高周波磁場変動成分から、定常磁場
まで精度よく磁場を計測できる。
【0019】図5の例では薄板導電体1の変位を計測す
る方法の例として抵抗線の延び縮みによる抵抗の変化を
計測する事で変位をはかる方法を示した。ここではさら
に一例として光ファイバによる例を図7に示す。ここで
は、光ファイバが延びることで光路長が延び、この一端
からレーザ等の発信器13による干渉性の光を入れたと
き、他端から出力される光の位相が、光ファイバの伸縮
に応じて変化する事を利用する。レーザ発信器は位相が
明確な光を発し、分波器14を通過してセンサに向か
う。薄板型磁気センサ9中では一方の光ファイバ18は
薄板導電体1と支持具4に固定される。他方の光ファイ
バは固定されずに単に通過するのみとする。この場合、
前者の光ファイバの固定点間の区間23の長さは薄板導
電体の変位量19に応じて変化する。一方他方の光ファ
イバは変位量とは無関係である。ここで二つの光ファイ
バを沿わせて配置した理由は、温度によるファイバ長の
伸縮で計測が乱される事を防ぐためである。ここで二つ
の光ファイバからの光を干渉させると、変位量19に応
じて干渉後の信号出力が変化し、この信号変化をカウン
タ17でカウントすると変位量を推定でき、磁場強度を
推定できる。しかし、この単純な方法では、変位量の符
号を判定できないので次の方法をとる。
る方法の例として抵抗線の延び縮みによる抵抗の変化を
計測する事で変位をはかる方法を示した。ここではさら
に一例として光ファイバによる例を図7に示す。ここで
は、光ファイバが延びることで光路長が延び、この一端
からレーザ等の発信器13による干渉性の光を入れたと
き、他端から出力される光の位相が、光ファイバの伸縮
に応じて変化する事を利用する。レーザ発信器は位相が
明確な光を発し、分波器14を通過してセンサに向か
う。薄板型磁気センサ9中では一方の光ファイバ18は
薄板導電体1と支持具4に固定される。他方の光ファイ
バは固定されずに単に通過するのみとする。この場合、
前者の光ファイバの固定点間の区間23の長さは薄板導
電体の変位量19に応じて変化する。一方他方の光ファ
イバは変位量とは無関係である。ここで二つの光ファイ
バを沿わせて配置した理由は、温度によるファイバ長の
伸縮で計測が乱される事を防ぐためである。ここで二つ
の光ファイバからの光を干渉させると、変位量19に応
じて干渉後の信号出力が変化し、この信号変化をカウン
タ17でカウントすると変位量を推定でき、磁場強度を
推定できる。しかし、この単純な方法では、変位量の符
号を判定できないので次の方法をとる。
【0020】これら2本の光ファイバをそれぞれ分波器
14に入れ二つに分波する。そして図に示すように干渉
器に入力する。この時、変位量を感じる光ファイバを通
過した光の分波器からの出力の一方に位相シフタを取り
付ける。90度程度位相をシフトさせると、二つの干渉
器の出力は変位量が変化する場合に、互いに90度程度
異なった位相で変化し、薄板導電体の変位量の変化方向
に応じて二つ干渉器の出力(第1干渉信号24,第2干
渉信号25)の位相関係が変化する。位相シフタでのシ
フト量ΔΦに依存するが、変位量が一定変化率で増加ま
たは減少する場合の様子を図8に示す。一定変化率の場
合には干渉信号は時間的に三角関数状に変化する信号で
ある。しかし、変位量の増減に対して両信号の位相の進
み・遅れ関係は逆転する。この関係から変位の方向を知
ることができる。カウンタはこの二つの信号の変化をカ
ウントし、波数変化を変位量に換算して磁場強度に信号
強度が比例する磁場信号26を出力する。これにより磁
場強度を計測できる。
14に入れ二つに分波する。そして図に示すように干渉
器に入力する。この時、変位量を感じる光ファイバを通
過した光の分波器からの出力の一方に位相シフタを取り
付ける。90度程度位相をシフトさせると、二つの干渉
器の出力は変位量が変化する場合に、互いに90度程度
異なった位相で変化し、薄板導電体の変位量の変化方向
に応じて二つ干渉器の出力(第1干渉信号24,第2干
渉信号25)の位相関係が変化する。位相シフタでのシ
フト量ΔΦに依存するが、変位量が一定変化率で増加ま
たは減少する場合の様子を図8に示す。一定変化率の場
合には干渉信号は時間的に三角関数状に変化する信号で
ある。しかし、変位量の増減に対して両信号の位相の進
み・遅れ関係は逆転する。この関係から変位の方向を知
ることができる。カウンタはこの二つの信号の変化をカ
ウントし、波数変化を変位量に換算して磁場強度に信号
強度が比例する磁場信号26を出力する。これにより磁
場強度を計測できる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、積分器を用いなくても
長時間にわたって磁場を計測でき、また半導体を用いて
ないので放射線環境下でも長時間の使用が可能である。
長時間にわたって磁場を計測でき、また半導体を用いて
ないので放射線環境下でも長時間の使用が可能である。
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図。
【図2】従来のコイル型磁気センサの説明図。
【図3】従来方法での代表的な磁場計測波形と磁場強度
変化波形図。
変化波形図。
【図4】本発明の原理図。
【図5】本発明で薄板導電体の変位を計測する方法の説
明図。
明図。
【図6】本発明を用いた高帯域周波数特性の磁場検出シ
ステムのブロック図。
ステムのブロック図。
【図7】光ファイバで薄板導電体の変位を計測する場合
の本発明のブロック図。
の本発明のブロック図。
【図8】干渉器の出力例の特性図。
1…薄板導電体、2…絶縁材、3…電流、4…支持具、
5…ボルト、6…マイナス側電流端子、7…プラス側電
流端子、8…細線抵抗体、9…薄板型磁気センサ。
5…ボルト、6…マイナス側電流端子、7…プラス側電
流端子、8…細線抵抗体、9…薄板型磁気センサ。
Claims (4)
- 【請求項1】両端が固定されて板幅方向には変形しにく
い薄板導電体に電流を流し、電流と磁場との相互作用に
より発生する電磁力による板厚方向の変位を計測する事
により、磁場の強さを計測することを特徴とする磁気セ
ンサ。 - 【請求項2】請求項1において、前記磁気センサの出力
との高周波成分を計測するための磁場検出器を組み合わ
せた磁気センサ。 - 【請求項3】請求項1において、前記磁気センサを構成
する薄板導電体の変位を、細い金属線の伸縮による抵抗
変化により計測する磁場センサ。 - 【請求項4】請求項1において、前記磁気センサを構成
する薄板導電体の変位を、干渉性の光を通した光ファイ
バの伸縮による波数変化により計測する磁場センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8000481A JPH09189751A (ja) | 1996-01-08 | 1996-01-08 | 磁気センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8000481A JPH09189751A (ja) | 1996-01-08 | 1996-01-08 | 磁気センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09189751A true JPH09189751A (ja) | 1997-07-22 |
Family
ID=11474977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8000481A Pending JPH09189751A (ja) | 1996-01-08 | 1996-01-08 | 磁気センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09189751A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008514930A (ja) * | 2004-09-28 | 2008-05-08 | ザ・ユニバーシティ・オブ・クイーンズランド | 磁場線量計 |
CN109557485A (zh) * | 2018-12-04 | 2019-04-02 | 泉州宝顿机械技术开发有限公司 | 一种电子机械磁力计 |
-
1996
- 1996-01-08 JP JP8000481A patent/JPH09189751A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008514930A (ja) * | 2004-09-28 | 2008-05-08 | ザ・ユニバーシティ・オブ・クイーンズランド | 磁場線量計 |
JP4871281B2 (ja) * | 2004-09-28 | 2012-02-08 | ザ・ユニバーシティ・オブ・クイーンズランド | 磁場線量計 |
CN109557485A (zh) * | 2018-12-04 | 2019-04-02 | 泉州宝顿机械技术开发有限公司 | 一种电子机械磁力计 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0133695B1 (en) | Sensing system for measuring a parameter | |
US9395423B2 (en) | Current sensors, systems and methods for sensing current in a conductor | |
US6348788B1 (en) | High resolution current sensing apparatus | |
CA1156312A (en) | Interferometric optical fiber electric current measuring device | |
US7821252B2 (en) | Three-phase current sensor | |
JP2002523751A (ja) | 電流を電位差の発生なしに測定する方法及び電位差の発生のない電流測定装置 | |
US20100253320A1 (en) | Optical fiber electric current sensor and electric current measurement method | |
US9739812B2 (en) | Sensor element with temperature compensating function, and magnetic sensor and electric power measuring device which use same | |
JPH0792199A (ja) | 電流センサ | |
CN111650428A (zh) | 磁传感芯片、闭环反馈电流传感器及其制备方法 | |
EP2464983A1 (en) | Current sensor arrangement | |
US20150226713A1 (en) | Gas concentration sensor with a suspended structure | |
JPH09189751A (ja) | 磁気センサ | |
JPH03176682A (ja) | 磁場計測装置 | |
JP2019152558A (ja) | 電流センサ及び電力量計 | |
CN109342799B (zh) | 一种石英谐振式电流传感器 | |
US3138022A (en) | Induction controlled flowmeters for conductive liquids | |
Wolff-Fabris et al. | High accuracy measurements of magnetic field integrals for the European XFEL undulator systems | |
Mali et al. | Design methodologies for measurement of KA DC current: A review | |
JPH10221135A (ja) | 電磁流量計 | |
KR100256423B1 (ko) | 자장의 변화량 감지센서 제조방법 | |
JPH04110628A (ja) | 漏液位置検知装置 | |
JP2002168884A (ja) | 静電容量型電流センサ | |
JPH08179022A (ja) | 磁場計測装置 | |
SU924640A1 (ru) | Способ измерени градиента магнитного пол и устройство дл его осуществлени |