JPH09184004A - 鉄併産型の石炭灰の溶融方法 - Google Patents

鉄併産型の石炭灰の溶融方法

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JPH09184004A
JPH09184004A JP7353647A JP35364795A JPH09184004A JP H09184004 A JPH09184004 A JP H09184004A JP 7353647 A JP7353647 A JP 7353647A JP 35364795 A JP35364795 A JP 35364795A JP H09184004 A JPH09184004 A JP H09184004A
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iron
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melting
molten
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JP7353647A
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Tsutomu Fukushima
勤 福島
Yasuo Okuyama
泰男 奥山
Kenji Takahashi
謙治 高橋
Katsuhiro Iwasaki
克博 岩崎
Yoshio Suzuki
喜夫 鈴木
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、銑鉄を併産しながら石炭灰を経済
的に溶融する方法を課題とする。 【解決手段】 下記の工程を備えたことを特徴とする鉄
併産型の石炭灰の溶融方法である。 (a)溶鉄又は溶鉄と溶融スラグを収容した転炉型の溶
融炉を用意し、(b)前記溶融炉内に酸素ガスの気流を
吹きつけながら、鉄鉱石と、石炭灰と、該石炭灰の成分
組成を変化させる造滓材と、熱源としての炭素材とを該
溶融炉に装入し、(c)銑鉄を生産しながら前記石炭灰
を溶融し、(d)生産した銑鉄と溶融した前記石炭灰を
前記溶融炉から排出する。上記手段において、溶鉄の炭
素含有量を2wt%以上に保持することが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭を燃焼して電
気を発生する所謂火力発電所において大量に発生する石
炭灰を銑鉄を製造しながら溶融する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、石炭火力発電所からは、年間56
0万トンの大量な石炭灰が発生している。更に、西暦2
000年には1000万トン/年を超える石炭灰が発生
すると言われる。そこで大量に安定的に利用できる石炭
灰の処理方法及びその用途先の確保が不可欠である。
【0003】石炭灰は現在半分が埋立て処分されてい
る。微粉であるため運送費も高く、埋立て費用は火力発
電所に処分地が隣接してない場合、6000円〜800
0円/トンと言われる。陸上の埋立て場所も徐々に無く
なって来ている。また、海洋投棄も環境問題で今後も制
約があり、外国で投棄することもバーゼル条約で禁止さ
れている。従って、石炭灰の再利用は極めて重要な課題
である。
【0004】石炭灰を溶融する従来技術として次の三つ
がある。 特開平6−213426号公報は、電気炉を用いて石
炭灰を溶融する方法を開示する。 特開昭54−78866号公報は、溶融滓に石炭灰等
の各種産業廃棄物を投入して溶解する方法を開示してい
る。 特開平5−1805号公報及び、特開平5−2232
35号公報は、重油、ブタンガスなどを主燃料とする主
バーナーに石炭灰を供給し溶融させる装置を開示する。
【0005】上記方法は、石炭灰を溶融する熱源を何処
から持って来るかという点に主たる相違がある。の方
法は、電力を熱源として使用すると電気代だけで700
〜950KWH/(石炭灰・トン)も消費し、経済的で
はない。
【0006】の方法は高炉滓の顕熱を利用を図ったも
のである。通常高炉滓は単に冷却しているので、溶融し
た高炉滓の顕熱を利用することは廃熱を利用する点で好
ましい。しかし、石炭灰と高炉滓との分離が出来ないた
め、高炉滓の品質を損なわない範囲内での処理しか出来
ないし、また、高炉滓の顕熱を利用できる範囲内の石炭
灰の量しか処理できない。
【0007】また、の方法では新たなエネルギー源と
して都市ごみも投入し、そのガス化も目標としている。
この場合には、都市ごみ中のアルカリ金属、鉛、亜鉛な
どが混入し、溶融石炭灰の品質が問題になり、路盤材や
人工骨材、セメント原料への使用は難しくなる。の装
置は、熱源として重油やブタンガスを使用し、石炭灰な
どの産業廃棄物の溶融化を狙ったもので、溶融スラグの
利用に関しては配慮がされてない。
【0008】その外、公知の技術として石炭のスラグタ
ップ方式のガス化技術がある。その外、特開平5−29
6434号公報に開示された竪型旋回燃焼炉がある。こ
れは石炭をガス化する際に石炭の灰分を溶融し、CO、
2 ガスを得る方法であるが、生成する溶融石炭灰は酸
化性雰囲気であるため色が黒色である。黒色のスラグを
種々の用途に利用することには制約があり、その用途は
墓石やアスファルトフィラー等に限定される。
【0009】以上述べた通り、従来の技術においては、
高い費用をかけており、石炭灰をリサイクルして使用す
るには問題がある。また、石炭灰溶融方法は、原理的に
は知られていたが、経済的に溶融する技術は開示されて
いないとともに、溶融したスラグの再利用についても考
慮されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では、
石炭灰を経済的に、且つ大量に溶融し、更に大量の石炭
灰を利用できるように改質することができる溶融方法を
目的とする。特に、石炭灰の用途としては年間数億トン
の需要がある路盤材に使用することがの望ましい。その
ためには、石炭灰を還元雰囲気で経済的に溶融し、溶融
された石炭灰を上記路盤材として利用できるような形態
にすることが不可欠である。
【0011】石炭灰はSiO2 が約50wt%を占めて
おり、塩基度が低く、酸化性雰囲気で溶融すると、黒色
の溶融石炭灰が得られる。しかし、黒色の溶融石炭灰は
路盤材としては使用できない。そこで、外観が褐色で、
路盤材に使用できる岩石のように変質することが必要で
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは石
炭灰を経済的に、且つ大量に溶融する方法を種々研究し
た結果以下のような発明をするに至った。第1の発明
は、下記の工程を備えたことを特徴とする鉄併産型の石
炭灰の溶融方法である。 (a)溶鉄又は溶鉄と溶融スラグを収容した転炉型の溶
融炉を用意し、(b)前記溶融炉内に酸素ガスの気流を
吹きつけながら、鉄鉱石と、石炭灰と、該石炭灰の成分
組成を変化させる造滓材と、熱源としての炭素材とを該
溶融炉に装入し還元性の雰囲気を維持し、(c)銑鉄を
生産しながら前記石炭灰を溶融し、(d)生産した銑鉄
と溶融した前記石炭灰を前記溶融炉から排出する。銑鉄
を生産しながら石炭灰を溶融すると、石炭灰を経済的に
溶融できるばかりでなく、還元性の雰囲気で溶融するた
め、石炭灰中の酸化鉄を還元することができるので、溶
融した石炭灰は褐色になり、上記課題を解決することが
できる。
【0013】第2の発明は、第1の発明において、前記
炭素材の装入により溶鉄の炭素含有量を2wt%以上に
保持しながら前記石炭灰の溶解を行うことを特徴とする
鉄併産型の石炭灰の溶融方法である。溶鉄の炭素含有量
を2%以上とすることにより、炉内雰囲気を確実に還元
性にすることができ、石炭灰を褐色にすることができ
る。
【0014】第3の発明は、上記発明において前記溶融
されたスラグの主成分をCaO、SiO2 及びAl2
3 とし、且つ、CaOwt%/SiO2 wt%が0.3
〜1.25とすることを特徴とする鉄併産型の石炭灰の
溶融方法である。上記成分組成のスラグは通常路盤材と
して利用できる成分組成であり、大量に路盤材とし利用
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明では、石炭灰を経済的に、
且つ大量に溶融し、更に大量の石炭灰を利用できるよう
に改質することができる溶融方法を採用する。そこで、
石炭灰を溶融する際に銑鉄を製造して、石炭灰を溶融す
る費用を軽減する。更に、溶融した石炭灰は路盤材とし
て利用できるように改質すると、用途拡大がなされ大量
処理を現実化することができる。
【0016】まず、石炭灰の成分組成(wt%として)
を表1に示すが、SiO2 が約51%、Al2 3 が約
20%、CaOが約5%、酸化鉄が約6%であり、比較
的酸性度の高いスラグとなっている。この組成から、そ
の融点が1550℃以上の高融点になっている。また、
その粒度は微粉炭を燃焼させているため、200メッシ
ュ以下であり、微粉であって極めて嵩比重が小さい。そ
こで、本発明はこの石炭灰を経済的に溶融して減容化を
図るとともに、路盤材として利用可能な成分組成に変更
する。
【0017】本発明の概要を図1により説明する。ま
ず、所定量の炭素を含む溶鉄20又は溶鉄と溶融スラグ
18を収容した転炉型の溶融炉1を用意する。次に、こ
の溶鉄20に対して例えば酸素ランス3により、従来の
転炉製鋼法で採用されているように、酸素ガス8の気流
をスラグ18と溶鉄20に吹きつける。上記溶融スラグ
は予め溶融した石炭灰でもまた溶融した転炉スラグでも
よい。
【0018】この際、主に酸素ガスと溶鉄20及びスラ
グ中の炭素が反応し、COガス及びCO2 ガスが発生す
ると共に、ガス発生の際に大量の熱が発生する。そこ
で、石炭灰2、造滓材6、鉄鉱石10、発熱原料として
の炭素材4として、石炭の塊もしくは微粉を装入し、発
熱反応を継続させながら、鉄鉱石を還元しながら石炭灰
を溶融する。
【0019】銑鉄を生産するために装入する鉄鉱石は通
常の装入方法、粉又は塊の鉄鉱石を装入すればよい。経
済性の観点からは、鉄鉱石を多く装入し銑鉄を多く生産
すればよいが、他方石炭灰も溶解するために適当な配分
を配慮する必要がある。銑鉄1トン当たり石炭は800
〜1000kgが必要であり、他方石炭灰1トンを溶解
するためには500〜600kgが必要である。そこ
で、実際の操業では、操業時における種々の生産計画、
経済的事情を考慮して銑鉄の生産と石炭灰の処理量を配
分して操業するこになる。
【0020】石炭灰の装入方法としては、前述の通り石
炭灰は200メッシュ以下の微粉であるため、例えば窒
素ガス等をキャリヤーガスとして炉内に気送することが
望ましい。この際、所謂固気比(固体重量/気体重量)
は少くとも、20以上程度が有効に石炭灰を炉内に装入
するために望ましい。また、石炭灰を予め造粒して塊状
に成形すると装入が容易となる。
【0021】炉内での発熱を継続するために炭素材とし
て石炭の塊もしくは微粉等の炭素材をキャリヤーガス、
例えば窒素ガス等により気送する。炭素材4の種類とし
ては、石炭が価格の点から望ましいが、石炭の種類は例
えば歴青炭、泥炭等も使用できる。また、石炭の代わり
に、コークス粉、廃プラスチック、廃タイヤ、石油コー
クス等も使用して、経済性を高めることができる。
【0022】この石炭は一部はスラグ18に懸濁すると
共に、また一部は溶鉄中に装入され、酸素ガスによって
燃焼した分を補給し、溶鉄中の炭素含有量を所定量、例
えば2%以上に保持する。溶鉄中の炭素含有量を2%以
上に保持すると、炉内雰囲気が還元性に維持され、溶鉄
の酸化を抑制しながら石炭灰中の酸化鉄の還元を促進
し、溶融した石炭灰が最終的に褐色となるようにする。
【0023】また、酸素ガス8は従来の上吹き転炉にお
いて行われたように、ラバールノズルを備えた酸素ラン
スを用いて超音速の速度で溶鉄面に吹きつけることが望
ましい。このような高速の酸素ガス気流によりCOガス
が発生し、多量の熱が発生する。この際発生したCOガ
スの一部を2次燃焼させるための酸素ガスを上記酸素ラ
ンスの例えばサイドノズルから噴射することは熱効率の
点から望ましい。
【0024】同時に、造滓材6を装入することが望まし
い。前述の通り、石炭灰は融点が1550℃以上であ
り、高融点のために溶解しがたい。そこで、造滓材6と
して、例えば石灰石、石灰、転炉スラグ等を装入し、石
炭灰の組成を変更し、例えば塩基度(CaOwt%/S
iO2 wt%)が0.3〜1.25程度のCaO−Si
2 −Al2 3 の三元系スラグに改質することが望ま
しい。塩基度が0.3〜1.25であれば、図2に示す
CaO−SiO2 −Al2 3 系の状態図からその融点
が約1400℃前後に低下するので、極めて容易に溶解
できる。
【0025】造滓材6としてレンガの廃材を含むMgO
系の鉱物の使用も可能である。この系もCaO−SiO
2 −Al2 3 系と同様に塩基度を調整することによ
り、融点が低下する。従って、CaOの代わりに、また
はCaOと共にMgOを装入することができる。この場
合、(CaO+MgO)/SiO2 を0.3〜1.3と
することにより、スラグの融点を約1400℃程度に
し、また、その後の利用を促進することができる。
【0026】更に従来の転炉で行われているように、炉
底もしくは側壁からガス吹き込み耐火物により攪拌ガス
12として例えば窒素、アルゴンガス等を吹き込み、溶
鉄20を攪拌することにより、溶鉄の熱をより効率的に
炉内のスラグに伝達させることは溶解を促進するために
望ましい。
【0027】溶鉄の攪拌を有効に利用するためには、浴
の深さは静止浴で300mm以上が望ましい。浴の深さ
が300mm未満では、激しい攪拌の際にスラグとガス
吹き込み耐火物が接触し、耐火物が浸食され、またスラ
グを十分攪拌できないためである。また、炉内における
スラグ厚みは300mm以上が望ましい。スラグ厚みは
300mm以下では、炭素材のCO2 までの燃焼効率を
高め、さらに燃焼により発生する熱量を有効にスラグに
伝達出来ないためである。
【0028】改質されたスラグは断続的に倒炉し、若し
くは側壁に設けた開口部より連続的に排出することが可
能である。また、この際、同時に一部石炭灰中に含まれ
ている鉄分も還元され、溶鉄に移行する。即ち石炭灰中
のFe分が還元されるので、その分溶鉄が多くなる。生
産された溶鉄、即ち、銑鉄は適宜排出される。この銑鉄
は鋼の製造等に使用できる。
【0029】このようにして生成したスラグ18と溶鉄
20を排出する。スラグは例えばスラグ処理装置9に運
搬し、例えば水滓化処理でもいいし、ただ単にピット内
に溶融したスラグを放置して冷却後、破砕をして例えば
路盤材等に使用する。
【0030】また、供給された酸素ガスと石炭との反応
により生成するガスは、操業条件により種々変化させる
ことができる。例えば後述する通り、CO約49%、C
2約16%、H2 約18%等のガスが発生する。CO
とCO2 のガス組成は酸素ガスの供給方法、及び供給量
によって変化させることができる。
【0031】熱効率という点からはなるべくCO2 ガス
を多いほうが望ましいが、他方ガスの再利用という観点
からはCO2 量が少ないことが望ましい。即ち溶融炉か
らの排ガスの利用の形態によって任意に変更することが
できる。
【0032】また、溶融炉からの排ガスは約1500℃
乃至1700℃程度の高温であるため、この排ガスをボ
イラー5を通じ蒸気を発生させ、例えば発電用の蒸気1
4として利用できる。ボイラーを通過した排ガスは望ま
しくは除塵装置7、例えば耐熱性バグフィルター等を通
し、ガス中のダストを十分除去した後、燃料ガス16と
して使用することができる。この燃料ガスは発電用の燃
料ガスとしても、その他都市ガス等のガスとしても利用
できる。
【0033】なお、石炭灰の一部を都市ゴミ焼却炉から
の焼却灰に置き換えてもよい。この焼却灰は例えば、C
aO:18.3%,SiO2 :41.7%,Al
2 3 :26.5%,その他酸化鉄、MgO等を含んで
おり、石炭灰の成分組成に近いからである(図2参
照)。
【0034】
【実施例】溶融炉として、内容積7.2m3 、炉内直径
3.25m、炉内高さ3.7mの炉を使用して実験を行
った。溶鉄2.8トン、鉄鉱石6.5トン、高炉滓1ト
ン、石炭灰2.5トンを装入して約1時間溶解作業を行
った。なお、鉄鉱石、石炭灰は分割して断続的に装入し
た。
【0035】使用した石炭灰の組成は表1に示したもの
である。使用した石炭の組成は表2に示した。石炭の種
類としては所謂歴青炭である。使用した石炭量は約7.
3トンであり、石炭粉の粒度は1〜20mmであった。
また、造滓材としては通常の石灰石を使用した。
【0036】
【表1】
【0037】尚、上記実施例において所謂(CO2 +H
2 O)/(CO+CO2 +H2 +H2 O)は約0.3で
行った。即ち、発生したCO、H2 ガスの約30%はC
2、H2 Oまで燃焼していることを示す。表3に生成
物の性状を示した。
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】生産された溶鉄、即ち銑鉄の組成は所謂
C:3wt%の溶銑であり、また生成したスラグは表3
に示すように、SiO2 、Al2 3 及びCaOを主成
分とした三元系のスラグであり、その塩基度は約0.4
であって目標とした成分組成となっている。
【0041】また、生成ガスはCO、CO2 、H2 、H
2 O(水蒸気)を主たる成分とした組成であり、発熱量
が2220kcal/Nm3 程度のガスが発生した。こ
れは例えば発電用のガスとして利用できるものであっ
た。尚、窒素ガスは石炭灰を溶融炉に装入するために使
用された窒素ガスである。
【0042】また、前述の溶融炉において約5.1トン
の銑鉄と3.5トンの溶融スラグが製造された。生成し
たスラグは塩基度が約0.4のスラグであり、このスラ
グは路盤材あるいはセメントの原料等として使用できる
ものである。このスラグは固化されているので、著しく
容積が減少しており、その後の運搬あるいは埋め立てに
おいても容易となった。
【0043】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明においては溶
鉄を収容した転炉型の溶融炉に鉄鉱石と石炭灰を装入
し、酸素ガスと溶鉄との間に発生する熱を利用して銑鉄
を生産しながら、石炭灰を溶解するため、極めて短時間
に、しかも比較的容量の小さい溶融炉において銑鉄を生
産しながら大量の石炭灰を溶解することができる。従っ
て石炭灰の溶融方法としては極めて経済的である。従っ
て、本発明は産業上極めて重要な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す概要図である。
【図2】CaO−SiO2 −Al2 3 系の状態図であ
る。
【符号の説明】
1 溶融炉 2 石炭灰 3 ランス 4 炭素材 5 ボイラー 6 造滓材 7 除塵機 8 酸素 9 スラグ処理装置 10 鉄鉱石 12 攪拌ガス 14 高圧蒸気 16 燃料ガス 18 スラグ 20 溶鉄
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 克博 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 鈴木 喜夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程を備えたことを特徴とする鉄
    併産型の石炭灰の溶融方法。 (a)溶鉄又は溶鉄と溶融スラグを収容した転炉型の溶
    融炉を用意し、(b)前記溶融炉内に酸素ガスの気流を
    吹きつけながら、鉄鉱石と、石炭灰と、該石炭灰の成分
    組成を変化させる造滓材と、熱源としての炭素材とを該
    溶融炉に装入し、(c)銑鉄を生産しながら前記石炭灰
    を溶融し、(d)生産した銑鉄と溶融した前記石炭灰を
    前記溶融炉から排出する。
  2. 【請求項2】 前記炭素材の装入により溶鉄の炭素含有
    量を2wt%以上に保持しながら前記石炭灰の溶解を行
    うことを特徴とする請求項1に記載された鉄併産型の石
    炭灰の溶融方法。
  3. 【請求項3】 前記溶融されたスラグの主成分をCa
    O、SiO2 及びAl2 3 とし、且つ、CaOwt%
    /SiO2 wt%が0.3〜1.25とすることを特徴
    とする請求項1〜2のいずれかに記載された鉄併産型の
    石炭灰の溶融方法。
JP7353647A 1995-10-20 1995-12-28 鉄併産型の石炭灰の溶融方法 Pending JPH09184004A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008105881A (ja) * 2006-10-24 2008-05-08 Nippon Steel Corp 高炉スラグ処理方法及び高炉スラグ処理装置

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JP2008105881A (ja) * 2006-10-24 2008-05-08 Nippon Steel Corp 高炉スラグ処理方法及び高炉スラグ処理装置

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