JPH09172868A - 植物育成方法及び植物育成具 - Google Patents
植物育成方法及び植物育成具Info
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- JPH09172868A JPH09172868A JP7350443A JP35044395A JPH09172868A JP H09172868 A JPH09172868 A JP H09172868A JP 7350443 A JP7350443 A JP 7350443A JP 35044395 A JP35044395 A JP 35044395A JP H09172868 A JPH09172868 A JP H09172868A
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- sheet
- plant
- light emitting
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- Cultivation Of Plants (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】昼間の光量不足を補うのみならず、植物の成育
に適する色の光りを当てて、植物の光合成及び葉や茎の
形成を促進すると共に、日長感応性を有する植物の開花
時期を調整できる植物育成方法及び植物育成具を提供す
ること。 【解決手段】青色、黄色、赤色の単色又はこれらの2以
上の組み合わせ若しくはこれらの混色を発光する発光層
を有するエレクトロルミネセンスシート(ELシート)
6を形成し、該ELシート6が、発光色の異なる複数の
発光面7、8、9を並設し、該ELシート6の発光面
7、8、9を傾斜させて棒体12に巻設し、該棒体12を植
物14の近傍に配し、該ELシート6の発光面7、8、9
を植物14に配向する植物育成方法、及び前記ELシート
6を用いてなる植物育成具。
に適する色の光りを当てて、植物の光合成及び葉や茎の
形成を促進すると共に、日長感応性を有する植物の開花
時期を調整できる植物育成方法及び植物育成具を提供す
ること。 【解決手段】青色、黄色、赤色の単色又はこれらの2以
上の組み合わせ若しくはこれらの混色を発光する発光層
を有するエレクトロルミネセンスシート(ELシート)
6を形成し、該ELシート6が、発光色の異なる複数の
発光面7、8、9を並設し、該ELシート6の発光面
7、8、9を傾斜させて棒体12に巻設し、該棒体12を植
物14の近傍に配し、該ELシート6の発光面7、8、9
を植物14に配向する植物育成方法、及び前記ELシート
6を用いてなる植物育成具。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植物育成方法及び植
物育成具に関し、詳しくは植物の成育に適する色の光り
を当てて植物の光合成及び葉や茎の形成を促進したり、
植物の開花時期を調節できる植物育成方法及び植物育成
具に関する。
物育成具に関し、詳しくは植物の成育に適する色の光り
を当てて植物の光合成及び葉や茎の形成を促進したり、
植物の開花時期を調節できる植物育成方法及び植物育成
具に関する。
【0002】
【従来の技術】植物は、可視光線の中の光エネルギーの
一部を吸収し、これを植物に含まれるクロロフィルが仲
介役となって化学エネルギーに変換し、この化学エネル
ギーによって炭酸ガスを植物体内に含まれる炭素化合物
等に付加等して糖やデンプン等を合成する、いわゆる光
合成による炭酸同化作用を行っている。
一部を吸収し、これを植物に含まれるクロロフィルが仲
介役となって化学エネルギーに変換し、この化学エネル
ギーによって炭酸ガスを植物体内に含まれる炭素化合物
等に付加等して糖やデンプン等を合成する、いわゆる光
合成による炭酸同化作用を行っている。
【0003】このため植物の育成上、太陽光をいかに効
率良く取り入れるかが重要となり、例えば太陽光の採光
障害物をなくして植物の成育環境自体を改善したり、ま
たハウス被覆用フィルムの場合では、特定の波長の可視
光線を透過したりあるいは遮光したりするために、着色
フィルムを用いる方法も提案されている。
率良く取り入れるかが重要となり、例えば太陽光の採光
障害物をなくして植物の成育環境自体を改善したり、ま
たハウス被覆用フィルムの場合では、特定の波長の可視
光線を透過したりあるいは遮光したりするために、着色
フィルムを用いる方法も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、我が国の気候
は、雨の日数が多く、また曇天日数も多いため、日中で
も太陽光のエネルギーが減少しているのが実情である。
また冬場には地面に到達する太陽光のエネルギー自体が
弱い。太陽の光量が10%減少したら植物の成長に非常に
大きな影響を及ぼすのである。
は、雨の日数が多く、また曇天日数も多いため、日中で
も太陽光のエネルギーが減少しているのが実情である。
また冬場には地面に到達する太陽光のエネルギー自体が
弱い。太陽の光量が10%減少したら植物の成長に非常に
大きな影響を及ぼすのである。
【0005】従って、着色フィルムを用いた場合には、
確かに特定波長域の光が植物の部分的な成長の促進に寄
与する面は否定できないが、着色フィルムによって太陽
光の全エネルギーが低下すること明らかであり、植物の
成長には好ましくないのであり、このため着色フィルム
がそれほど普及するには至っていない。
確かに特定波長域の光が植物の部分的な成長の促進に寄
与する面は否定できないが、着色フィルムによって太陽
光の全エネルギーが低下すること明らかであり、植物の
成長には好ましくないのであり、このため着色フィルム
がそれほど普及するには至っていない。
【0006】また植物は日長感応性があり、ある時間よ
りも長い日照時間で開花する植物である長日植物(例え
ばホウレンソウ、アヤメ類、サトウダイコン等)や、あ
る時間よりも短い日の長さによって開花が促される植物
である短日植物(例えばタバコ、ソバ、ダイズ、アサガ
オ、キク、コスモス等)がある。
りも長い日照時間で開花する植物である長日植物(例え
ばホウレンソウ、アヤメ類、サトウダイコン等)や、あ
る時間よりも短い日の長さによって開花が促される植物
である短日植物(例えばタバコ、ソバ、ダイズ、アサガ
オ、キク、コスモス等)がある。
【0007】前述のように光量が不足すると、長日植物
の場合には、開花時期が遅れたりする問題があり、また
短日植物の場合には、早期に開花してしまう問題があ
る。
の場合には、開花時期が遅れたりする問題があり、また
短日植物の場合には、早期に開花してしまう問題があ
る。
【0008】そこで、本発明の課題は、昼間の光量不足
を補うのみならず、植物の成育に適する色の光りを当て
て、植物の光合成及び葉や茎の形成を促進すると共に、
日長感応性を有する植物の開花時期を調整できる植物育
成方法及び植物育成具を提供することにある。
を補うのみならず、植物の成育に適する色の光りを当て
て、植物の光合成及び葉や茎の形成を促進すると共に、
日長感応性を有する植物の開花時期を調整できる植物育
成方法及び植物育成具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明に係る植物育成方法は、青色、黄色、赤色の単色又
はこれらの2以上の組み合わせ若しくはこれらの混色を
発光する発光層を有するエレクトロルミネセンスシート
(以下、ELシートという)を形成し、該ELシートの
発光面の少なくとも一部を植物に配向することを特徴と
する。
発明に係る植物育成方法は、青色、黄色、赤色の単色又
はこれらの2以上の組み合わせ若しくはこれらの混色を
発光する発光層を有するエレクトロルミネセンスシート
(以下、ELシートという)を形成し、該ELシートの
発光面の少なくとも一部を植物に配向することを特徴と
する。
【0010】本発明の植物育成方法の好ましい態様とし
ては、前記ELシートが、単色の発光面を有し、且つ該
ELシートを棒体に巻設し、該棒体を植物の近傍に配す
ることであり、より好ましくは前記ELシートが、発光
色の異なる複数の発光面を並設してなり、該ELシート
の発光面を傾斜させて棒体に巻設し、該棒体を植物の近
傍に配することである。
ては、前記ELシートが、単色の発光面を有し、且つ該
ELシートを棒体に巻設し、該棒体を植物の近傍に配す
ることであり、より好ましくは前記ELシートが、発光
色の異なる複数の発光面を並設してなり、該ELシート
の発光面を傾斜させて棒体に巻設し、該棒体を植物の近
傍に配することである。
【0011】本発明の植物育成方法の他の好ましい態様
としては、前記ELシートを、植生された複数の植物の
間隙に、該植物の上方から吊すことである。
としては、前記ELシートを、植生された複数の植物の
間隙に、該植物の上方から吊すことである。
【0012】上記の課題を解決する本発明に係る植物育
成具は、青色、黄色、赤色の単色又はこれらの2以上の
組み合わせ若しくはこれらの混色を発光する発光層を有
するELシートを用いてなることを特徴とする。
成具は、青色、黄色、赤色の単色又はこれらの2以上の
組み合わせ若しくはこれらの混色を発光する発光層を有
するELシートを用いてなることを特徴とする。
【0013】本発明の植物育成具の好ましい態様として
は、前記ELシートを帯状に形成してなることであり、
前記ELシートが、単色の発光面を有し、且つ該ELシ
ートを棒体に巻設してなることであり、前記ELシート
が、発光色の異なる複数の発光面を並設してなり、該発
光面を傾斜させて棒体に巻設してなることである。
は、前記ELシートを帯状に形成してなることであり、
前記ELシートが、単色の発光面を有し、且つ該ELシ
ートを棒体に巻設してなることであり、前記ELシート
が、発光色の異なる複数の発光面を並設してなり、該発
光面を傾斜させて棒体に巻設してなることである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の植物育成方法に用いられ
るELシートは、青色、黄色、赤色の単色又はこれらの
2以上の組み合わせ若しくはこれらの混色を発光する発
光層を有するものであり、例えば図1に示すようなEL
シートを用いることができる。
るELシートは、青色、黄色、赤色の単色又はこれらの
2以上の組み合わせ若しくはこれらの混色を発光する発
光層を有するものであり、例えば図1に示すようなEL
シートを用いることができる。
【0015】図1において、1は透明電極フィルムであ
り、2は該透明電極フィルム1の下層に設けられる発光
層である。3は該発光層2の下面に設けられる誘電体層
であり、4は該誘電体層3の下面に設けられる背面電極
である。
り、2は該透明電極フィルム1の下層に設けられる発光
層である。3は該発光層2の下面に設けられる誘電体層
であり、4は該誘電体層3の下面に設けられる背面電極
である。
【0016】透明電極フィルム1は例えばポリエチレン
テレフタレート(PET)のフィルム上にITO(イン
ジウムチタン酸素含有合金)を蒸着し、透明導電フィル
ムとしたものが用いられる。発光層2は透明電極フィル
ム1の下面に発光インクを印刷することによって形成さ
れる。
テレフタレート(PET)のフィルム上にITO(イン
ジウムチタン酸素含有合金)を蒸着し、透明導電フィル
ムとしたものが用いられる。発光層2は透明電極フィル
ム1の下面に発光インクを印刷することによって形成さ
れる。
【0017】ELというのは、硫化亜鉛のような蛍光体
にマンガンや銅のような発光中心を混合したものを含む
発光層に電圧を印加したときの発光をいうのであるか
ら、蛍光体や発光中心は種々選択が可能である。なお蛍
光体というのは、外部から電界等を加えると発光する物
質で、発光中心というのは、発光の役目をする原子のこ
とをいう。この原子がエネルギーの励起状態からそれよ
りも低いエネルギー状態に移る時に、その差の余分なエ
ネルギーを光として放出する。
にマンガンや銅のような発光中心を混合したものを含む
発光層に電圧を印加したときの発光をいうのであるか
ら、蛍光体や発光中心は種々選択が可能である。なお蛍
光体というのは、外部から電界等を加えると発光する物
質で、発光中心というのは、発光の役目をする原子のこ
とをいう。この原子がエネルギーの励起状態からそれよ
りも低いエネルギー状態に移る時に、その差の余分なエ
ネルギーを光として放出する。
【0018】発光インクは例えばバインダーをあらかじ
め溶媒に溶かしてこれに銅(Cu)をドープした硫化亜
鉛(ZnS)を混合したものを用いることができる。発
光インクを印刷して発光層を形成するには、例えばスク
リーン印刷法等を用いることができる。
め溶媒に溶かしてこれに銅(Cu)をドープした硫化亜
鉛(ZnS)を混合したものを用いることができる。発
光インクを印刷して発光層を形成するには、例えばスク
リーン印刷法等を用いることができる。
【0019】発光層には青色、黄色、赤色の単色又はこ
れらの2以上の組み合わせ若しくはこれらの混色を発光
するために、これらの発光をする蛍光顔料が用いられ
る。即ち本発明においては、1枚のシートに青色、黄
色、赤色の各単色が発光するように形成されてもよい
し、また1枚のシートに青色と黄色、青色と赤色、赤色
と黄色、青色と赤色と黄色のように組み合わせた発色が
同時に出現するように形成されてもよい。更に本発明で
は1枚のシートに上記の混色(例えば青緑、黄緑、オレ
ンジ、紫等)の発色が出現するようにしてもよい。
れらの2以上の組み合わせ若しくはこれらの混色を発光
するために、これらの発光をする蛍光顔料が用いられ
る。即ち本発明においては、1枚のシートに青色、黄
色、赤色の各単色が発光するように形成されてもよい
し、また1枚のシートに青色と黄色、青色と赤色、赤色
と黄色、青色と赤色と黄色のように組み合わせた発色が
同時に出現するように形成されてもよい。更に本発明で
は1枚のシートに上記の混色(例えば青緑、黄緑、オレ
ンジ、紫等)の発色が出現するようにしてもよい。
【0020】発光層に電圧が加えられると発光中心が安
定した低いエネルギー状態から、不安定な高い状態に励
起される。そして再び安定な低いエネルギー状態に戻ろ
うとするときに、余分なエネルギーを光として放出す
る。
定した低いエネルギー状態から、不安定な高い状態に励
起される。そして再び安定な低いエネルギー状態に戻ろ
うとするときに、余分なエネルギーを光として放出す
る。
【0021】誘電体層3はチタン酸バリウムのような高
誘電体物質と例えばフッ素樹脂によって形成され、また
背面電極4はカーボンインクとバインダーによって形成
される。上記の透明電極フィルム1と背面電極4には各
々引き出し端子(図示せず)が設けられている。なお必
要により背面電極4の下面に背面保護層5を設けること
ができる。
誘電体物質と例えばフッ素樹脂によって形成され、また
背面電極4はカーボンインクとバインダーによって形成
される。上記の透明電極フィルム1と背面電極4には各
々引き出し端子(図示せず)が設けられている。なお必
要により背面電極4の下面に背面保護層5を設けること
ができる。
【0022】本発明においては、上記のELシートの発
光面の少なくとも一部を植物に配向することを特徴とし
ているが、発光層から発色される発光面の少なくとも一
部を植物に配向することにより、植物の育成が可能とな
る。発光面の全てが植物に配向していてもよいが、発光
面の一部が配向しているだけでもよい。また植物の全
体、特に葉や茎に配向するようにすることが好ましい。
光面の少なくとも一部を植物に配向することを特徴とし
ているが、発光層から発色される発光面の少なくとも一
部を植物に配向することにより、植物の育成が可能とな
る。発光面の全てが植物に配向していてもよいが、発光
面の一部が配向しているだけでもよい。また植物の全
体、特に葉や茎に配向するようにすることが好ましい。
【0023】ELシートはそのまま植物の上方から吊る
したりして用いることができるが、帯状、円筒形等の各
種の形状に形成して用いることもできる。また他の部
材、例えば棒体等に巻き付けて用いることもできる。
したりして用いることができるが、帯状、円筒形等の各
種の形状に形成して用いることもできる。また他の部
材、例えば棒体等に巻き付けて用いることもできる。
【0024】次に、図2〜図4に基づいて、ELシート
を棒体に巻き付けて用いる場合について説明する。
を棒体に巻き付けて用いる場合について説明する。
【0025】図2において、6はELシートであり、7
は赤色発光する発光面、8は黄色発光する発光面、9は
青色発光する発光面である。10は透明電極の引き出し端
子、11は背面電極の引き出し端子である。上記発光面
7、8、9は傾斜させて配置されている。
は赤色発光する発光面、8は黄色発光する発光面、9は
青色発光する発光面である。10は透明電極の引き出し端
子、11は背面電極の引き出し端子である。上記発光面
7、8、9は傾斜させて配置されている。
【0026】発光面の組み合わせは上記に限定されず、
各種の組み合わせが可能であり、1色でも2色以上でも
よく、例えば青、黄、赤、青、赤、赤、黄、
青、黄、青単独、赤単独、黄単独、青緑、黄
緑、オレンジ、紫のいずれか単独、上記にバイオレッ
ト等の組み合わせ等が挙げられる。
各種の組み合わせが可能であり、1色でも2色以上でも
よく、例えば青、黄、赤、青、赤、赤、黄、
青、黄、青単独、赤単独、黄単独、青緑、黄
緑、オレンジ、紫のいずれか単独、上記にバイオレッ
ト等の組み合わせ等が挙げられる。
【0027】また発光面7、8、9の組み合わせでも、
特定の色、例えば、赤色の面積を多くしたり、黄色の面
積を多くしたりすることも好ましい。例えば、トマト、
キューリ、ピーマンのような果菜類では、青>赤>黄の
ように比率を代え、特に青の比率を多くすることが好ま
しい。また、ほうれん草やこまつ菜のような葉菜類では
黄色の比率を多くすることが好ましい。
特定の色、例えば、赤色の面積を多くしたり、黄色の面
積を多くしたりすることも好ましい。例えば、トマト、
キューリ、ピーマンのような果菜類では、青>赤>黄の
ように比率を代え、特に青の比率を多くすることが好ま
しい。また、ほうれん草やこまつ菜のような葉菜類では
黄色の比率を多くすることが好ましい。
【0028】次に上記のELシートを棒体に巻き付ける
には、図3に示すようにすればよい。図3において、12
は棒体であり、本発明では棒体の材質は特に限定され
ず、樹脂製、竹製、木製、金属製、セラミック製等のい
ずれであってもよい。形態は管体でも棒体でもよい。ま
た従来、植物の支柱として用いられている棒体を用いる
こともできる。図3に示すように、ELシート6は、発
光面7、8、9が傾斜するように棒体12に巻き付けられ
る。
には、図3に示すようにすればよい。図3において、12
は棒体であり、本発明では棒体の材質は特に限定され
ず、樹脂製、竹製、木製、金属製、セラミック製等のい
ずれであってもよい。形態は管体でも棒体でもよい。ま
た従来、植物の支柱として用いられている棒体を用いる
こともできる。図3に示すように、ELシート6は、発
光面7、8、9が傾斜するように棒体12に巻き付けられ
る。
【0029】本発明において、発光面を傾斜させるとい
うのは、使用状態で発光面が傾斜していればよく、傾斜
の形態としては、例えばらせん状又はスパイラル状等が
挙げられる。即ち、発光面7、8、9を例えばらせん状
又はスパイラル状等に傾斜させる方法は、図2に示すE
Lシート6自体に傾斜面を設けておいてもよいが、EL
シート6自体の発光面は傾斜していなくても棒体12に巻
き付けた後に結果として傾斜させることもできる。なお
図3において、13はリード線である。
うのは、使用状態で発光面が傾斜していればよく、傾斜
の形態としては、例えばらせん状又はスパイラル状等が
挙げられる。即ち、発光面7、8、9を例えばらせん状
又はスパイラル状等に傾斜させる方法は、図2に示すE
Lシート6自体に傾斜面を設けておいてもよいが、EL
シート6自体の発光面は傾斜していなくても棒体12に巻
き付けた後に結果として傾斜させることもできる。なお
図3において、13はリード線である。
【0030】上記のようにして得られた棒体は、図4に
示すように、植物14の近傍に配置される。図示の例で
は、植物14の支柱として用いる場合を示している。本発
明では植物の近傍であれば図示に限定されず、植物の近
傍に立設されてもよく、また水平方向に設けられてもよ
い。なお図4において、15は電圧印加用の配線である。
電圧印加用の電源としては、特に限定される訳ではない
が、例えばソーラバッテリー等を用いることが省エネの
観点から好ましい。
示すように、植物14の近傍に配置される。図示の例で
は、植物14の支柱として用いる場合を示している。本発
明では植物の近傍であれば図示に限定されず、植物の近
傍に立設されてもよく、また水平方向に設けられてもよ
い。なお図4において、15は電圧印加用の配線である。
電圧印加用の電源としては、特に限定される訳ではない
が、例えばソーラバッテリー等を用いることが省エネの
観点から好ましい。
【0031】本発明において、発光は連続的に行っても
よいが、不連続の発光でもよい。例えば、植物に対する
光量又は全カロリー量を測定し、その測定値に基づき電
圧印加したり、あるいはその植物の成長状態によってど
の色の光が不足しているかを調べ、その不足している色
の光のみ電圧印加して発光するようにしてもよい。
よいが、不連続の発光でもよい。例えば、植物に対する
光量又は全カロリー量を測定し、その測定値に基づき電
圧印加したり、あるいはその植物の成長状態によってど
の色の光が不足しているかを調べ、その不足している色
の光のみ電圧印加して発光するようにしてもよい。
【0032】本発明において、上記のようにELシート
の発光面を傾斜させて棒体に巻設することによって、植
物に必要とする色の光を棒体の全周に均一に供給でき、
時間当りの供給光量も多くすることができる。
の発光面を傾斜させて棒体に巻設することによって、植
物に必要とする色の光を棒体の全周に均一に供給でき、
時間当りの供給光量も多くすることができる。
【0033】また本発明のELシートを植物の近傍に設
けても、それ自体発熱がないので植物に悪影響を及ぼす
ことがない。
けても、それ自体発熱がないので植物に悪影響を及ぼす
ことがない。
【0034】次に、図5に基づいて、ELシートを帯状
に形成しそのまま用いる場合について説明する。即ち植
生された複数の植物の間隙に、ELシートを植物の上方
から吊して用いることができる。この場合の植物の間隙
というのは、複数の植物の間隙のみならず、1本の植物
自体に存在する間隙も含んでいる。
に形成しそのまま用いる場合について説明する。即ち植
生された複数の植物の間隙に、ELシートを植物の上方
から吊して用いることができる。この場合の植物の間隙
というのは、複数の植物の間隙のみならず、1本の植物
自体に存在する間隙も含んでいる。
【0035】図5の(A)は、係止部材16にELシート
6の一端を固定し、他端を植物14の側部に吊り下げた例
であり、複数の植物の間隙に設ける態様である。また図
5の(B)は、係止部材16にELシート6の一端を固定
し、ELシート6の中間を撚って、植物14自体の間隙に
吊り下げた例である。また図5の(C)は、植物14の両
側に図5の(A)のELシート6を吊り下げた例であ
る。
6の一端を固定し、他端を植物14の側部に吊り下げた例
であり、複数の植物の間隙に設ける態様である。また図
5の(B)は、係止部材16にELシート6の一端を固定
し、ELシート6の中間を撚って、植物14自体の間隙に
吊り下げた例である。また図5の(C)は、植物14の両
側に図5の(A)のELシート6を吊り下げた例であ
る。
【0036】このような吊り下げ用のELシートは、簡
単にかつ低コストで製造できるので、低コストで植物の
育成が可能となる。
単にかつ低コストで製造できるので、低コストで植物の
育成が可能となる。
【0037】図4及び図5に示す態様において、ELシ
ート6に所定の電圧が印加されると、発光層に電圧が加
えられ、発光中心が安定した低いエネルギー状態から、
不安定な高い状態に励起され、そして再び安定な低いエ
ネルギー状態に戻ろうとするときに、余分なエネルギー
を光として放出する。これによって植物の葉や茎に必要
な色の光を供給できる。
ート6に所定の電圧が印加されると、発光層に電圧が加
えられ、発光中心が安定した低いエネルギー状態から、
不安定な高い状態に励起され、そして再び安定な低いエ
ネルギー状態に戻ろうとするときに、余分なエネルギー
を光として放出する。これによって植物の葉や茎に必要
な色の光を供給できる。
【0038】本発明において、ELシートは上述のよう
に帯状にして用いてもよいが、帯状にせずにシート状の
まま、即ち広い面積を維持したシートのまま用いること
もできる。
に帯状にして用いてもよいが、帯状にせずにシート状の
まま、即ち広い面積を維持したシートのまま用いること
もできる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、昼間の光量不足を補う
のみならず、植物の成育に適する色の光りを当てて、植
物の光合成及び葉や茎の形成を促進すると共に、日長感
応性を有する植物の開花時期を調整できる植物育成方法
及び植物育成具を提供することができる。
のみならず、植物の成育に適する色の光りを当てて、植
物の光合成及び葉や茎の形成を促進すると共に、日長感
応性を有する植物の開花時期を調整できる植物育成方法
及び植物育成具を提供することができる。
【図1】本発明に用いられるELシートの一例を示す概
略断面図
略断面図
【図2】ELシートの一例を示す正面図
【図3】ELシートを棒体に巻設した状態を示す要部斜
視図
視図
【図4】本発明の使用例を示す側面図
【図5】本発明の他の使用例を示す側面図
1:透明電極フィルム 2:発光層 3:誘電体層 4:背面電極 5:背面保護層 6:ELシート 7:赤色発光する発光面 8:黄色発光する発光面 9:青色発光する発光面 10:透明電極の引き出し端子 11:背面電極の引き出し端子 12:棒体 13:リード線 14:植物 15:電圧印加用の配線 16:係止部材
Claims (8)
- 【請求項1】青色、黄色、赤色の単色又はこれらの2以
上の組み合わせ若しくはこれらの混色を発光する発光層
を有するエレクトロルミネセンスシート(ELシート)
を形成し、該ELシートの発光面の少なくとも一部を植
物に配向することを特徴とする植物育成方法。 - 【請求項2】前記ELシートが、単色の発光面を有し、
且つ該ELシートを棒体に巻設し、該棒体を植物の近傍
に配することを特徴とする請求項1記載の植物育成方
法。 - 【請求項3】前記ELシートが、発光色の異なる複数の
発光面を並設してなり、該ELシートの発光面を傾斜さ
せて棒体に巻設し、該棒体を植物の近傍に配することを
特徴とする請求項1記載の植物育成方法。 - 【請求項4】前記ELシートを、植生された複数の植物
の間隙に、該植物の上方から吊すことを特徴とする請求
項1記載の植物育成方法。 - 【請求項5】青色、黄色、赤色の単色又はこれらの2以
上の組み合わせ若しくはこれらの混色を発光する発光層
を有するELシートを用いてなることを特徴とする植物
育成具。 - 【請求項6】前記ELシートを帯状に形成してなること
を特徴とする請求項5記載の植物育成具。 - 【請求項7】前記ELシートが、単色の発光面を有し、
且つ該ELシートを棒体に巻設してなることを特徴とす
る請求項5又は6記載の植物育成具。 - 【請求項8】前記ELシートが、発光色の異なる複数の
発光面を並設してなり、該発光面を傾斜させて棒体に巻
設してなることを特徴とする請求項5又は6記載の植物
育成具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7350443A JPH09172868A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 植物育成方法及び植物育成具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7350443A JPH09172868A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 植物育成方法及び植物育成具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09172868A true JPH09172868A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18410538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7350443A Pending JPH09172868A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 植物育成方法及び植物育成具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09172868A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001327645A (ja) * | 2000-05-24 | 2001-11-27 | Wellpine Communications Co Ltd | スキー用ストック |
JP2006087377A (ja) * | 2004-09-24 | 2006-04-06 | Ccs Inc | 観賞植物の育成方法 |
US10798878B2 (en) | 2012-09-04 | 2020-10-13 | Signify Holding B.V. | Horticulture lighting system and horticulture production facility using such horticulture lighting system |
-
1995
- 1995-12-22 JP JP7350443A patent/JPH09172868A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001327645A (ja) * | 2000-05-24 | 2001-11-27 | Wellpine Communications Co Ltd | スキー用ストック |
JP2006087377A (ja) * | 2004-09-24 | 2006-04-06 | Ccs Inc | 観賞植物の育成方法 |
JP4601370B2 (ja) * | 2004-09-24 | 2010-12-22 | シーシーエス株式会社 | 観賞植物の育成方法 |
US10798878B2 (en) | 2012-09-04 | 2020-10-13 | Signify Holding B.V. | Horticulture lighting system and horticulture production facility using such horticulture lighting system |
US11602102B2 (en) | 2012-09-04 | 2023-03-14 | Signify Holding B.V. | Horticulture lighting system and horticulture production facility using such horticulture lighting system |
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