JPH09170815A - 蓄熱システム - Google Patents

蓄熱システム

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JPH09170815A
JPH09170815A JP34937995A JP34937995A JPH09170815A JP H09170815 A JPH09170815 A JP H09170815A JP 34937995 A JP34937995 A JP 34937995A JP 34937995 A JP34937995 A JP 34937995A JP H09170815 A JPH09170815 A JP H09170815A
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JP
Japan
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heat
pipe
heating device
water
hot water
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Application number
JP34937995A
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English (en)
Inventor
Taizo Kawamura
泰三 川村
Yoshitaka Uchibori
義隆 内堀
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Omron Corp
Seta Giken KK
Original Assignee
Omron Corp
Seta Giken KK
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の蓄熱システムは、加熱装置と保温タ
ンクとの配置の自由度を持たせつつ、発熱体に対するス
ケール析出を防止して、熱効率を向上することにより、
経済的に蓄熱できるようにすることを課題とする。 【解決手段】 本発明の蓄熱システムは、水の管63か
ら電磁誘導で加熱され、通過する水との温度差を小さく
する発熱体12を収納した加熱装置61と、加熱装置6
1からの熱水を受け入れて貯留する保温タンク62とを
備え、保温タンク62を加熱装置61とは分けて設けた
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱装置により加
熱された熱水を蓄熱するものに係わり、特に、電磁誘導
による加熱装置を用いた蓄熱システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の蓄熱システムとしては、電力をエ
ネルギー源とする電気温水器の発熱体(シーズヒータ)
で水を加熱して、その熱水を発熱体に一体化された保温
タンクに貯留して蓄熱するものが知られている。また、
近年における蓄熱システムとしては、経済性等の理由か
ら、深夜電力を使用して発熱体(シーズヒータ)で水を
加熱し、保温タンクに蓄熱しておき、昼間等の熱水の使
用に備えるようにしたものが多く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の蓄熱
システムでは、発熱体(シーズヒータ)で普通の水(水
道水)等を加熱すると、この水に含まれている不純物等
が発熱体(シーズヒータ)にスケールとして析出する現
象が発生する。このスケールは、水と発熱体表面との温
度差が大きい程よく発熱体に析出し、熱効率を低下させ
る要因となっている。従って、従来の蓄熱ステムでは、
水を加熱するに際して、発熱体(シーズヒータ)にスケ
ール発生が発生すると、熱効率の低下するとともに、発
熱体(シーズヒータ)が断線するという問題があった。
また、電力料金が安い深夜電力を使用しても、熱効率が
低下することから、不経済なものとなる。更に、発熱体
(シーズヒータ)に対するスケール発生による熱効率の
低下をカバーするためには、発熱体(シーズヒータ)を
大型にする必要性があり、保温タンクと一体化された発
熱体からなる蓄熱システムを屋外に配置しているが現状
である。
【0004】本発明は、この問題を解決するためになさ
れたもので、加熱装置と保温タンクとの配置の自由度を
持たせつつ、発熱体に対するスケール析出を防止して、
熱効率を向上することにより、経済的に蓄熱できる蓄熱
システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の蓄熱
システムでは、水の管の外部から電磁誘導で加熱され、
前記管を通過する際に加熱される前記水との温度差を小
さくする機能を有する発熱体を収納した加熱装置と、前
記加熱装置からの熱水を受け入れて貯留する保温タンク
とを備え、前記保温タンクを前記加熱装置とは分けて設
けていることを特徴とするものである。これにより、発
熱体とこの発熱体を通過するに際して加熱される水との
温度差を小さくすることにより、発熱体に析出するスケ
ールを低減して、電力エネルギーから熱エネルギーへの
変換効率を極めて高い水準にすることができる。また、
加熱装置と発熱体とを分けて設けることで、蓄熱システ
ムの配置の自由度が増す。
【0006】本発明の請求項2記載の蓄熱システムで
は、請求項1のものにおいて、前記加熱装置は深夜電力
により水を加熱し、前記保温タンクは深夜電力による熱
水を貯留するものである。これにより、低料金の深夜電
力を使用して水を加熱して、保温タンクに熱水として蓄
熱できるので、より経済的なものとなる。
【0007】本発明の請求項3記載の蓄熱システムで
は、請求項1又は請求項2のものにおいて、前記加熱装
置と前記保温タンクは、室内に設置されるものである。
これにより、保温タンクに蓄熱された熱を室内の暖房等
に利用することができる。
【0008】本発明の請求項4記載の蓄熱システムで
は、請求項1のものにおいて、前記加熱装置は、前記保
温タンクに熱水を供給する管と、前記保温タンクをバイ
パスして直接ユーザ機器に熱水を供給する管とに、切換
自在にされているものである。これにより、切換で加熱
装置で加熱された熱水を保温タンクに蓄熱できると共
に、直接ユーザ機器に熱水を供給することができる。
【0009】本発明の請求項5記載の蓄熱システムで
は、請求項1乃至請求項4のものにおいて、前記保温タ
ンクは、前記加熱装置からの熱水を受け入れて貯留する
タンク本体と、前記加熱装置で前記水が加熱されるに際
して発生する蒸気で前記タンク本体の保温効果を向上さ
せる保温体とからなる2重式であるものである。これに
より、保温タンクに蓄熱される熱水の保温性が向上され
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の蓄熱システムを図
1乃至図7を参照して説明する。
【0011】図1において、100は蓄熱システムであ
って、住宅等の室内60に配置された電磁誘導加熱装置
61と保温タンク62とを主要部として構成されてい
る。加熱装置61は、室内60の屋根裏や床下に配管さ
れた水道管63から供給される水道水を蒸気と熱水の混
じった湿り蒸気(気液状態)に加熱するもので、熱水貯
留管64を介して保温タンク62の上部に接続されてい
る。また、加熱装置61は熱水貯留管64から分岐する
熱水供給管65を介して住宅等の室内60に設置された
浴室66の浴槽66A,シャワ66B等の蛇口、トイレ
67の洗浄器、洗濯機68の供給管、凝縮器69等から
なるユーザ機器に接続されている。
【0012】保温タンク62は、内部が大気圧に開放さ
れたタイプで断熱材等で覆われたタンク本体70と、こ
のタンク本体70を覆って熱水貯留管64から分岐する
蒸気管71から蒸気が供給される保温体72とで構成さ
れる二重保温式のタンクであって、この底部に開口して
延びる熱水管73を介して熱水供給管65に接続されて
いる。この熱水管73は、室内60に設置された厨房等
の流し台74の蛇口に接続される流し用熱水管73Aと
流し台74に配置される給湯器75に接続される給湯用
熱水管73Bとに分岐されており、この流し用熱水管7
3Aには水道管63から分岐する分岐水道管63Aが接
続されている。熱水貯留管64から分岐する蒸気管71
は、浴室66のサウナ66C等に接続されている。ま
た、熱水貯留管64、熱水供給管65,熱水管73及び
分岐水道管63A中には、制御器76の開閉指令cに基
づいてその流量が制御される流量制御弁77〜80がそ
れぞれ配置されている。81は保温タンク62の直下の
熱水管73内に配置された吸引ポンプであって、保温タ
ンク62のタンク本体70に貯蓄される熱水を熱水管7
3に吸引・吐出するものである。
【0013】加熱装置61は、図5に詳細に示されるよ
うに、流体通路を形成する非金属パイプ11内に、発熱
体12を収納し、パイプ11の外周にワーキングコイル
13を巻き付けたものである。パイプ11の下側から入
る水道水14は発熱体12内の流体通路を通過すること
で水を沸騰させて蒸気と熱水の混じった湿り蒸気(気液
状態)15となるように加熱された後、パイプ11の上
側の出口から熱水貯留管64に吐出される。このとき、
発熱体12と水との熱交換性が極めて高いため、発熱体
12と水道水14との温度差が小さいので加熱面への不
純物のスケール析出が起こりにくく、例え、スケールが
析出しても、電磁誘導で発生する振動により発熱体12
への付着が防止され、析出したスケールは蒸気と熱水の
混じった湿り蒸気(気液状態)とともに保温タンク62
へ運びこまれる。
【0014】図1に戻り、水道管63から供給される水
道水は加熱装置61で加熱され、蒸気と熱水の混じった
湿り蒸気(気液状態)となり、流量制御弁77を開弁状
態、他の流量制御弁78〜80を閉弁状態で熱水貯留管
64を通して保温タンク62のタンク本体70の上部に
導かれる。そして、保温タンク62に導かれた湿り蒸気
はタンク本体70の底部側へ流れ落ち、蒸気と熱水に分
離されつつ蓄熱される。また、熱水貯留管64から分岐
する蒸気管71を通して、蒸気のみが保温体72に導入
され、保温タンク62の保温向上に供じられると共に、
住宅等の室内60に設置された浴室66のサウナ66C
にこの蒸気を供給する。そして、保温タンク62に蓄熱
された熱水は、吸引ポンプ81の作動でタンク本体70
から熱水管73に吸引・吐出され、分岐熱水管73A,
73Bを通して厨房等の流し台74の蛇口や給湯器75
に供給され、また、流量制御弁79を開弁状態、他の流
量制御弁77,78,80を閉弁状態で、熱水供給管6
5から室内60内に設置された浴室66の浴槽66A,
シャワ66B等の蛇口、トイレ67の洗浄水器、洗濯機
68の供給管、凝縮器69等からなるユーザ機器に供給
される。また、加熱装置61で加熱され、蒸気と熱水の
混じった湿り蒸気(気液状態)は、流量制御弁78を開
弁状態、他の流量制御弁77,79,80を閉弁状態
で、自然対流により熱水供給管65から室内60内に設
置された浴室66の浴槽66A,シャワ66B等の蛇
口、トイレ67の洗浄器、洗濯機68の供給管、凝縮器
69等からなるユーザ機器に直接に供給される。このよ
うに、住宅等の室内60に設置された浴室66の浴槽6
6A,シャワ66B等の蛇口、トイレ67の洗浄器、洗
濯機68の供給管、凝縮器69や、流し台74の蛇口,
給湯器75等からなるユーザ機器に熱水が供給された
後、各蛇口等を操作することで、浴槽66Aや流し台7
4に熱水が流れ出して、使用することができる。
【0015】次に、本発明の蓄熱システム100の変形
例を、図2乃至図4を参照して説明する。尚、図2乃至
図4において、図1と同一の符号は同一の構成を有する
ので、その説明は省略する。
【0016】図2の蓄熱システム200において、二重
保温式の保温タンク62のタンク本体170は、この底
部に開口する水道管63から供給される水道水の水圧に
耐えうる強度を有する密閉タイプである。タンク本体1
70の側面上部と下部には、この内部に蓄熱される熱水
と水道水を循環させる熱水貯留管164が開口してお
り、熱水貯留管164内に加熱装置61が配置されてい
る。加熱装置61の下流側にある熱水貯留管164から
蒸気管71が分岐して保温タンク62の保温体72に接
続されている。また、保温タンク62のタンク本体17
0の上部には、熱水供給管65が開口しており、この熱
水供給管65が蒸気管71と共に、住宅等の室内60に
設置された、図1に示すような、浴室66の浴槽66
A,シャワ66B等の蛇口、トイレ67の洗浄器、洗濯
機68の供給管、凝縮器69、浴室66のサウナ66C
等のユーザ機器に熱水や蒸気を供給するようになってい
る。
【0017】このような、図2の蓄熱システム200で
は、水道管63から保温タンク62のタンク本体170
の下部に供給された水道水は、熱水貯留管164を通し
てタンク本体170の下部と上部との間を自然対流で循
環されながら加熱装置61で加熱され、蒸気と熱水の混
じった湿り蒸気(気液状態)となり、保温タンク62の
タンク本体170の上部に導かれる。保温タンク62に
導かれた湿り蒸気は水の溜まっているタンク本体170
の上部に流入され、この上部に熱水層を下部に水道水層
とを形成するように分離されつつ蓄熱される。また、熱
水貯留管164から分岐する蒸気管71を通して蒸気の
みが保温体72に導入されると共に、住宅等の室内60
に設置された浴室66のサウナ66Cに供給する。そし
て、保温タンク62に蓄熱された熱水は、熱水供給管6
5中に配置された吸引ポンプ81の作動でタンク本体1
70の上部に対流する熱水が熱水供給管65に吸引・吐
出され、図1に示すように、室内60内に設置された浴
室66の浴槽66A,シャワ66B等の蛇口、トイレ6
7の洗浄器、洗濯機68の供給管、凝縮器69、流し台
74の蛇口、給湯器75等のユーザ機器に供給される。
【0018】図3における蓄熱システム300は、図2
に示す蓄熱システム200の構成に、熱水貯留管164
中に配置された加熱装置61で加熱された蒸気と熱水の
混じった湿り蒸気(気液状態)を、保温タンク62に流
入させ、又は直接に、図1に示すように、室内60内に
設置された浴室66の浴槽66A,シャワ66B等の蛇
口、トイレ67の洗浄水装置、洗濯機68の供給管、凝
縮器69、流し台74の蛇口、給湯器75等からなるユ
ーザ機器に供給できるようにしたものである。図3にお
いて、熱水貯留管164は、加熱装置61の下流側から
分岐する分岐熱水貯留管164Aを介して熱水供給管6
5に接続されている。また、分岐熱水貯留管164Aよ
り下流側の熱水貯留管164と、分岐熱水貯留管164
Aより上流側の熱水供給管65と、分岐熱水貯留管16
4Aとには、制御器76の開閉指令cに基づいてその流
量が制御される流量制御弁277〜279がそれぞれ配
置されている。
【0019】このような、図3の蓄熱システム300で
は、水道管63から保温タンク62のタンク本体170
の下部に供給された水道水は、流量制御弁277を開弁
状態、他の流量制御弁278,279を閉弁状態で、熱
水貯留管164を通してタンク本体170の下部と上部
との間を自然対流で循環されながら加熱装置61で加熱
され、蒸気と熱水の混じった湿り蒸気(気液状態)とな
り、保温タンク62のタンク本体170の上部に導かれ
る。保温タンク62に導かれた湿り蒸気は水の溜まって
いるタンク本体170の上部に流入され、この上部に熱
水層を下部に水道水層とを形成するように分離されつつ
蓄熱される。そして、保温タンク62に蓄熱された熱水
は、流量制御弁278を開弁状態、他の流量制御弁27
7,279閉弁状態で、熱水供給管65中の吸引ポンプ
81の作動で熱水供給管65に吸引・吐出され、図1に
示すように、室内60内に設置された浴室66の浴槽6
6A,シャワ66B等の蛇口、トイレ67の洗浄器、洗
濯機68の供給管、凝縮器69、流し台74の蛇口、給
湯器75等からなるユーザ機器に供給される。また、加
熱装置61で加熱された湿り蒸気(気液状態)は、流量
制御弁279を開弁状態、他の流量制御弁277,27
8を閉弁状態で、分岐熱水貯留管164A−熱水供給管
65から室内60内に設置された浴室66の浴槽66
A,シャワ66B等の蛇口、トイレ67の洗浄器、洗濯
機68の供給管、凝縮器69等からなるユーザ機器に直
接に供給される。
【0020】図4の蓄熱システム400において、保温
タンク62のタンク本体70の底部から延びる熱水管7
3は分岐することなく、熱供給管65に接続されている
と共に、加熱装置61が配置された水道管63の下流側
に流量制御弁77を配置したもので、その他の構成は、
図1に示す蓄熱システム100と同一の構成を有するも
ので、加熱装置61で加熱された蒸気と熱水が混じった
湿り蒸気(気液状態)のユーザ機器への供給は、上記図
1に示す蓄熱システム100と同様に行われる。
【0021】次に、図1乃至図4の蓄熱システム10
0,200,300,400に用いられる電磁誘導加熱
装置61の詳細な構造を図5により説明する。図5にお
いて、電磁誘導加熱装置61は、パイプ11の両端に順
に接続される管51,52、短管53,54、フランジ
55,56とを有している。フランジ55,56及び短
管53,54の素材は、水に対して耐蝕性を有すること
が好ましく、またコイル13が形成する磁束の影響を受
けにくいように、非磁性のSUS316の如きオーステ
ナイト系ステンレスが用いられる。フランジ55と短管
53は溶接等で短管付きフランジに形成され、フランジ
56と短管54も溶接等で短管付きフランジに形成され
る。この短管53,54との間には、FRP、フッ素樹
脂、セラミック等の非磁性材料のパイプ11が連結され
ている。
【0022】水道水15の出口側に位置する短管54に
は、同じSUS316製のソケット54aが溶接等で固
定され、温度センサ17を取り付けるためのフィティン
グ17aがねじ込めるようになっている。そして、押さ
え金具17bをフィティング17aに対してねじ込む
と、温度センサ17の先端が短管54の中心付近に位置
する状態で固定することができる。また、コイル13は
リッツ線を撚り合わせたものであり、パイプ11の外周
に巻回されるか、又はパイプ11の肉厚内に巻回して埋
設される。パイプ11はコイル13を保持し、流体通路
を区画し、その通路内に発熱体12を収納するためのも
のである。
【0023】パイプ11内に組み込まれる発熱体12
は、図6(a)及び図6(b)に示すように、ジグザグ
の山型に折り曲げられた第1金属板22と平たい第2金
属板21とを交互に積層し、全体として円柱状の積層体
12に形成したものである。この第1金属板22や第2
金属板21の材質としては、強磁性体であって耐蝕性も
兼ね備えたSUS447J1の如きマルテンサイト系ス
テンレスが用いられる。そして、第1金属板22の山
(又は谷)は中心軸24に対して角度αだけ傾くように
配置され、第2金属板21を挟んで隣り合う第1金属板
22の山(又は谷)は交差するように配設されている。
また、隣り合う第1金属板22における山(又は谷)の
交差点において、第1金属板22と第2金属板21がス
ポット溶接で溶着され、電気的に導通可能になってい
る。
【0024】また、発熱体12は、図6(a)及び図6
(b)に示すように、最外周に位置する第2金属板21
と第1金属板22との間には、角度αだけ傾いた第1小
流路27が形成され、次の第2金属板21と第1金属板
22との間には、角度−αだけ傾いた第2小流路28が
形成され、これらの小流路27,28が交互に形成され
るように第2金属板21と第1金属板22とを積層して
いる。この第1小流路27と第2小流路28は角度2×
αで交差している。また、第1金属板22や第2金属板
21の表面には、流体の乱流を生じさせるための第3小
流路26が設けられている。さらに、第1金属板22や
第2金属板21の表面は平滑ではなく、梨地加工又はエ
ンボス加工によって微小凹凸が施されている。この微小
凹凸は山(又は谷)の高さに比較して無視できる程度に
小さい。
【0025】そして、コイル13に高周波電流を流して
発熱体12に高周波磁界を作用させると、電磁誘導によ
り第1金属板22と第2金属板21の全体に渦電流が生
じ、積層体である発熱体12が発熱する。このときの温
度分布は、第1金属板22と第2金属板21の長手方向
に延びた目玉型となり、周辺部より中心部の方が発熱
し、中央部を流れようとする水道水14の加熱に有利に
なっている。なお、4は交流電源20を高周波電源に変
換するインバータの如き高周波電流発生器であり、18
及び19は温度調整器及び高周波電流発生器4に対する
制御器である。
【0026】また、発熱体12内には交差する第1小流
路27と第2小流路28が形成されているので、この発
熱体12を通過する水道水14は、周辺と中央との拡散
が行われ、加えて第3小通路26の存在によって、第1
小流路27と第2小流路28間の厚み方向の拡散も行わ
れる。従って、これらの小流路27、28によって発熱
体12の全体にわたる水道水14のマクロ的な分散、放
散、揮散が生じると共に、表面の微小凹凸によってミク
ロ的な拡散、放散、揮散も生じる。その結果、発熱体1
2を通過する水道水14は略均一な流れになって、第1
金属板22及び第2金属板21との均一な接触機会が得
られる。
【0027】尚、図5のように、発熱体12は、その外
周面とパイプ11の内周面との間に環状隙間Rsを形成
するような直径Dとされて、パイプ11内にその軸心と
発熱体12の軸心を一致させるように遊嵌して、パイプ
11内に挿入されて保持部材30で保持されている。そ
して、発熱体12の直径Dは、電磁誘導加熱装置61で
水道水14を加熱した際、パイプ11がその径方向に熱
膨張する量と発熱体12がその径方向に熱膨張する量と
の熱膨張差以上の環状隙間Rsを、発熱体12とパイプ
11間に有するように決定されている。また、保持部材
30は、流入側Aの短管53に溶接等で溶着され径内方
向に延びる金属製バー31と、この金属製バー31の先
端に発熱体12の軸心と一致するように固定され非磁性
体の保持棒32とで構成されている。そして、この保持
棒32は、非磁性、耐熱性及び耐蝕性に優れたセラミッ
ク等で製作されて流入側Aから流出側Bに向かって延び
ており、その先端で発熱体12をコイル13に対する位
置に位置決めして保持している。35はリング状ストッ
パであって、非磁性、耐熱性及び耐蝕性の優れたセラミ
ック等で製作されており、水道水14の流出側Bからパ
イプ11内に嵌合され、発熱体12との間に当該発熱体
12の軸方向の熱膨張の量と同一、又は多少少ない隙間
Vsを有して固定されている。また、リング状ストッパ
35は、流出側Bから環状隙間Rsを径方向に横切って
発熱体12上に位置しており、発熱体12の熱膨張でこ
の発熱体12と係合して、環状隙間Rsを流出側Bから
閉塞する。
【0028】そして、加熱装置61の流入側Aから流出
側Bに水道水14を流すと共に、コイル13による電磁
誘導でパイプ11、発熱体12を介して水道水14を加
熱すると、パイプ11及び発熱体12とにその径方向の
熱膨張に差が生じるが、パイプ11と発熱体12間には
その熱膨張差以上の環状隙間Rsが形成されているの
で、この環状隙間Rsを狭めつつ熱膨張差を吸収して、
発熱体12がパイプ11に当接して押すことによる応力
の作用を防止される。また、発熱体12はその軸方向に
も熱膨張するが、この熱膨張はリング状ストッパ35と
の間に形成された隙間Vsにより吸収される。このと
き、加熱装置61の流入側Aに流入した水道水14は、
発熱体12内に流入して加熱されて流入側Bに流れると
共に、水道水14の一部は、流入側Aから直接的に、又
は発熱体12から環状隙間Rsに流入して環状隙間Rs
を通過して流入側Bに流れようとする。しかしながら、
発熱体12が軸方向の熱膨張によりリング状ストッパ3
5に係合することにより、環状隙間Rsの流出側Bを閉
塞して水道水14が直接に流出側Bに流れることを阻止
する。この結果、環状隙間Rs内には流入側Aからの水
道水14の流れにより流出側Bに押すような圧力が発生
し、環状隙間Rs内に流れ込んだ水道水14をこの圧力
により発熱体12内に流れ込ませることができる。ま
た、コイル13による電磁誘導で発熱体12を加熱して
も、発熱体12の熱膨張が直接パイプ11に影響を及ぼ
すことがなく、発熱体12の交換も容易にできる。発熱
体12の熱膨張を吸収するための環状隙間Rsを形成し
たとしても、発熱体12が熱膨張してリング状ストッパ
35に係合することにより環状隙間Rsを流出側Bから
閉塞する。これにより、この環状隙間Rsに流れ出す水
道水14を発熱体12内に流れ込ませることができ、水
道水14を発熱体12で均一に加熱することが可能とな
る。
【0029】尚、パイプ11の内径よりやや大きい外形
を有する発熱体12を押し込むことによって、環状隙間
Rsを無くし、壁流によるバイパス流を無くすことも可
能である。この場合、発熱体12の熱膨張や発熱の影響
が直接パイプ11に及ぶことになるが、100°C前後
の加熱であれば、樹脂系パイプ11で十分に耐えること
が出来る。
【0030】また、発熱体12としては、図7(a)及
び図7(b)に示すように、パイプ11の軸方向に延び
る小径パイプ部材80の多数を規則的に、且つ密に束ね
て溶接又は金属ろー付けで接合したものであり、小径パ
イプ部材80内及び小径パイプ部材80間の空間を水道
水14の通路としたものを用いてもよい。この場合に発
熱体12は、パイプ11内周に対して各小径パイプ部材
80の外周を接触させながら挿入されているとともに、
パイプ11の両側から水道水14の流れを拡散する分散
部材81が設けられており、その他は図5に示す電磁誘
導加熱装置61と同一の構成を有するものである。この
ように、発熱体12の断面が小径パイプ部材25を規則
正しく組み上げ、これら部材が電気的に独立することな
く、特に半径方向に導通しやすい構造にすると、電磁誘
導による渦電流の発生が発熱体12の断面の略全域にわ
たって生じ、断面での発熱ムラが少なくなる。また、水
道水14は、分散部材81で均等に分散された後に、発
熱体12の各小径パイプ部材80で区切られた小さなセ
グメントに沿って軸方向に流れる。そして、水道水14
の圧力損失が少ない割に、小径パイプ部材80で区切ら
れた小さくて細長いセグメントの壁に水道水14が接触
する機会が得られる。尚、図7(a)及び図7(a)と
同様な効果を得るためには、各小径パイプ部材80に代
えて、多数の板部材を組み合わせることで、断面が格子
形状となるようにして、水道水14が通過する小さなセ
グメントを形成するようにしたものであってもよい。
【0031】この電磁誘導加熱装置61は、発熱体12
を図6(a)及び図6(b)に示す構造として、下流側
から流入する水道水14を加熱すると、 電気エネルギーから熱エネルギーへの変換効率が92
%と極めて高いことが確認されている。 また、発熱体12と水道水14との熱交換性が極めて
高いため、発熱体12の加熱表面と水道水14との温度
差が小さくなるので、この発熱体12へのスケールの析
出が起こりにくく、例え、スケールが析出しても、電磁
誘導で発生する振動により発熱体12への付着が防止さ
れ、析出したスケールは蒸気と熱水の混じった湿り蒸気
(気液状態)とともに保温タンク62へ運びこまれる。
【0032】そして、発熱体12を図7(a)及び図7
(b)に示す構造としても、 電気エネルギーから熱エネルギーへの変換効率が高く
することができる。 また、発熱体12と水道水14との熱交換性が高いた
め、発熱体12の加熱表面と水道水14との温度差が小
さくなるので、この発熱体12へのスケールの析出が起
こりにくく、例え、スケールが析出しても、電磁誘導で
発生する振動により発熱体12への付着が防止され、析
出したスケールは蒸気と熱水の混じった湿り蒸気(気液
状態)とともに保温タンク62へ運びこまれる。
【0033】従って、上述の図5乃至図7に示される電
磁誘導加熱装置61を、図1乃至図4の蓄熱システム1
00,200,300,400のそれぞれに用いると、
水道水を発熱体12で加熱してもスケールの発生を低減
して熱交換率を向上しつつ、電力料金が安い深夜電力を
使用して発熱体12で水道水を加熱することにより、よ
り経済的に保温タンク62に熱水を蓄熱して保温するこ
とが可能となる。また、図5乃至図7に示される構造を
有する発熱体12を用いると、熱交換率の向上が図られ
ることから、加熱装置61自体をコンパクトにすること
が可能となり、しいては、加熱装置61と保温タンク6
2を別体として、室内60に配置できる等の蓄熱システ
ム100,200,300,400の配置の自由度を向
上させることができ、この保温タンク62を室内60に
配置することにより、蓄熱された熱を室内60の暖房等
に利用することも可能となる。
【0034】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の蓄熱システムで
は、管の外部から電磁誘導で加熱され、前記管を通過す
る際に加熱される前記水との温度差を小さくする機能を
有する発熱体を収納した加熱装置と、加熱装置からの加
熱水を受け入れて貯留する保温タンクとを備え、保温タ
ンクを加熱装置とは分けて設けているものである。これ
により、発熱体とこの発熱体を通過するに際して加熱さ
れる水との温度差を小さくすることにより、発熱体に析
出するスケールを低減して、電力エネルギーから熱エネ
ルギーへの変換効率を極めて高い水準にすることができ
る。この結果、加熱装置による水の加熱に対する熱効率
を向上しつつ経済的に保温タンクに蓄熱することが可能
となり、且つ交換効率の向上により加熱装置をコンパク
トにでき、加熱装置と保温タンクとを分けて設けること
により、蓄熱システム自体の小型化と配置の自由度を向
上させることが可能となる。
【0035】請求項2記載の蓄熱システムでは、加熱装
置は深夜電力により水を加熱し、保温タンクは深夜電力
による加熱水を貯留するものである。これにより、請求
項1の効果に加えて、低料金の深夜電力を使用して水を
加熱して、保温タンクに蓄熱できるので、より経済的な
ものとなる。
【0036】請求項3記載の蓄熱システムでは、加熱装
置と前記保温タンクは、室内に設置されるものである。
これにより、請求項1又は請求項2記載の効果に加え
て、保温タンクに蓄熱された熱を室内の暖房等に利用す
ることができる。
【0037】請求項4記載の蓄熱システムでは、加熱装
置は、保温タンクに加熱水を供給する管と、保温タンク
をバイパスして直接ユーザ機器に加熱水を供給する管と
に、切換自在にされているものである。これにより、切
換で加熱装置で加熱された加熱水を保温タンクに蓄熱で
きると共に、直接ユーザ機器に加熱水を供給することが
できる。
【0038】請求項5記載の蓄熱システムでは、保温タ
ンクは、前記加熱装置からの熱水を受け入れて貯留する
タンク本体と、前記加熱装置で前記水が加熱された後に
発生する蒸気で前記タンク本体の保温効果を向上させる
保温体とからなる2重式であるものである。これによ
り、請求項1乃至請求項4の効果に加えて、保温タンク
に蓄熱される熱水の保温度が向上されるので、更に、経
済的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄熱システムの構成を示す模式図であ
る。
【図2】本発明の第1変形例における蓄熱システムの構
成を示す模式図である。
【図3】本発明の第2変形例における蓄熱システムの構
成を示す模式図である。
【図4】本発明の第3変形例における蓄熱システムの構
成を示す模式図である。
【図5】図1乃至図4に示す、蓄熱システムに組み込ま
れる電磁誘導加熱装置の構成を示す断面図である。
【図6】図5の電磁誘導加熱装置に収納される発熱体の
構成を示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面
斜視図である。
【図7】図5の電磁誘導加熱装置に収納される発熱体の
構成を示す図であって、(a)は側面図、(b)は断面
図である。
【符号の説明】
1 電磁誘導加熱装置 12 発熱体 62 保温タンク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水の管の外部から電磁誘導で加熱され、
    前記管を通過する際に加熱される前記水との温度差を小
    さくする機能を有する発熱体を収納した加熱装置と、 前記加熱装置からの熱水を受け入れて貯留する保温タン
    クとを備え、前記保温タンクを前記加熱装置とは分けて
    設けていることを特徴とする蓄熱システム。
  2. 【請求項2】 前記加熱装置は深夜電力により水を加熱
    し、前記保温タンクは深夜電力による熱水を貯留するも
    のである請求項1記載の蓄熱システム。
  3. 【請求項3】 前記加熱装置と前記保温タンクは、室内
    に設置されるものである請求項1又は2記載の蓄熱シス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記加熱装置は、前記保温タンクに熱水
    を供給する管と、前記保温タンクをバイパスして直接ユ
    ーザ機器に熱水を供給する管とに、切換自在にされてい
    る請求項1記載の蓄熱システム。
  5. 【請求項5】 前記保温タンクは、前記加熱装置からの
    熱水を受け入れて貯留するタンク本体と、前記加熱装置
    で前記水が加熱されるに際して発生する蒸気で前記タン
    ク本体の保温効果を向上させる保温体とからなる2重式
    である請求項1乃至請求項4記載の蓄熱システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008039258A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Sooramu Kk クリーンヒータ
RU2664888C1 (ru) * 2017-08-28 2018-08-23 Михаил Дмитриевич Лалайкин Зональный теплоаккумулятор с распределителями по температуре для жидкости и воздуха
CN108518852A (zh) * 2018-03-29 2018-09-11 广东长虹电子有限公司 一种水电分离的热水器
CN112344560A (zh) * 2019-08-09 2021-02-09 芜湖美的厨卫电器制造有限公司 壳体组件和相变热水器

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