JPH09150879A - 包装具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 片面段ボール紙などを用い波形シート側を外
側にした外装箱などの包装具および付与が容易なバーコ
ード付の包装具を提供することを目的とする。 【解決手段】 片段ボール５の波形に成形したシート３
側を外表面とした包装具１である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、流通業界や製造業
などにおいて各種の商品、部品や製品などを収容する包
装具や通い箱などおよびこの包装具に形成される商品や
製造者識別のためのバーコード表示に関する。

【０００２】

【従来の技術】各種商品などの包装箱の材料として段ボ
ール紙が多用されている。この段ボール紙には波形をし
た中芯紙の片面または両面に段ボール用の表面紙（ライ
ナー）を貼った片面段ボール紙と両面段ボール紙とがあ
る。

【０００３】そして、これらは単板紙より強度的に強
く、また、厚さの割に軽量なことから各種の商品、部品
や製品などを収容する包装具や通い箱などとして多く用
いられている。

【０００４】このうち、片面段ボール紙は箱体にする場
合、内部に収容する商品の運搬時などに加わる振動や衝
撃に耐えられるよう、波形をした中芯紙が内側にして成
形してある。そして、このような構成によって商品の保
護と展示などにおける美観性を備えている。

【０００５】しかし、この片面段ボール紙を箱状などに
折り曲げる場合には、一部に打ち込みや傷を付けるなど
の折込線を付すことによって作業をし易くしていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】最近、この片面段ボー
ルを用い波形のシート側を外側にして成形した包装箱
が、箱の取扱いのし易さやシートの波形部をデザインと
してとらえられ、それを活かす形態が考えられている。
もちろん、被包装物の保護としては外装箱の外側に位置
した波形部が対外のクッションとしての作用をなすので
心配はない。

【０００７】最近、情報表示の一環として、バーコード
が各方面にて使用されている。このバーコードは販売店
の商品、製造工場などにおける部品などへの付与のほか
会員登録、公共料金などの支払い、ビデオでのテレビ番
組の録画予約、電子レンジでの各種調理などに用いられ
今後ますます増える傾向にある。

【０００８】たとえば一般によく知られている商品につ
いては、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、
デパートなどで販売される商品や外装箱に付与されてい
て、これら販売店において商品の販売、在庫、仕入れな
どの状況を迅速適格に掴む、管理情報用として用いられ
ている。この一手法としてＰＯＳシステムと呼ばれる商
品情報を提供するシステムがあり、これは顧客が購入し
ようとする商品の外装やタグに付与されたバーコードを
スキャナで読取りレジスタ通過時に価格を表示し、一方
販売により商品の数量が減ったことと仕入れを要するこ
とをコンピュータで処理するものである。

【０００９】そして、流通業界や製造業などにおいては
商品や部品類を箱状や袋状などの容器に収容し、ストッ
ク、輸送、陳列などをしている。そして、個々の箱状や
袋状などの容器の外面に国コード、メーカーコード、商
品コードなどを１キャラクタ（１文字）が７モジュール
（幅）とされた間に太さの異なるバーとスペースとの黒
バーと白バーの配列によって１３桁（標準タイプ）分が
所定の横長寸法で表されるようになっている。また、こ
の読取りは人が視認するものではなく、定置式スキャナ
やガンタイプ、ペンタイプ、タッチタイプなどの手持ち
式スキャナによって一瞬のうちに行われるている。

【００１０】また、このバーコードはコードを見ても内
容物は分からず、箱状や袋状などの容器はさまざまな形
状、寸法、形態があるため設ける位置も一律には決めら
れないが、それぞれの分野でガイドライン的なものはで
きている。それは、たとえば円筒形状をなす瓶などの容
器では円周方向には平面状態でないので、検知面が平面
状のスキャナでは誤って読取る率が高いので、軸方向に
設けるようにしている。

【００１１】また、このバーコードの形成は正確を期す
ため印刷や印字によって行われ、包装箱や包装袋などへ
直接に行うものと、別途テープ状物やタグに印刷や印字
をしておき後から容器に貼着したり線状体で止めるもの
がある。これは、外装箱などに商品名（商標）、商品内
容や製造者などを印刷するときに同時にバーコードも印
刷できれば、格別な作業を要せずコスト的にも好ましい
ことである。

【００１２】これは、外装箱の印刷面や印字面が凹凸の
ない滑かな面であればよいので、段ボール紙を用いる包
装箱では両面段ボール紙が多用され、波形のシート（中
芯紙）の凹凸に影響されない表面紙（ライナー）にバー
コードが形成されていた。

【００１３】しかし、最近は環境問題などのことから包
装材料の使用量は低減の方向にあり、両面段ボール紙に
代えて片面段ボール紙が用いられてきている。そして、
この片面段ボール紙を用いた外装箱は、従来波形のシー
ト（中芯紙）側を内側にして成形され、波形のシート
（中芯紙）の波形部が被包装物を振動や衝撃から守るク
ッションとしたり、筒形に成形したものでは波形部の突
部が被包装物との接触を強くして被包装物の抜出しを防
ぐなどの効果を奏していた。

【００１４】しかし、この片面段ボール紙などにおいて
波形に形成した波形のシート（中芯紙）を表面側にして
使用する場合には、表面の印刷面に凹凸（山谷）があり
印刷が旨くいかないという思い込みがあった。このた
め、商品名や製造者をはじめバーコードなどの表示は別
途テープ状物やラベルなどに印刷や印字をしておき後か
ら外装箱に貼着したりしていた。

【００１５】本発明は上述した事情に鑑みなされたもの
で、片面段ボール紙などを用い波形シート側を外側にし
た外装箱などの包装具および付与が容易なバーコード付
の包装具を提供することを目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
の包装具は、片段ボールの波形に成形したシート側を外
表面としたことを特徴としている。

【００１７】本発明の請求項２に記載の包装具は、片段
ボールの波形に成形したシート側を外表面とし、この外
表面にバーコードを形成したことを特徴としている。

【００１８】本発明の請求項３に記載の包装具は、片段
ボールの波形に成形したシート側の外表面にバーコード
を形成したシートを貼着したことを特徴としている。

【００１９】本発明の請求項４に記載の包装具は、片段
ボールの波形に成形したシート側の外表面にバーコード
を直接形成したことを特徴としている。

【００２０】本発明の請求項５に記載の包装具は、片段
ボールの波形に成形したシート側の外表面に、波形の波
方向に対して交差する方向にバーコードを直接形成した
ことを特徴としている。

【００２１】本発明の請求項６に記載の包装具は、シー
ト表面の波形の波方向に対して各個のバーは波方向にま
た各バーの集合体であるバーコードは波方向に対して直
交する方向に形成されていることを特徴としている。

【００２２】本発明の請求項７に記載の包装具は、バー
コードが印刷または印字によって形成されていることを
特徴としている。

【００２３】本発明の請求項８に記載の包装具は、片段
ボールが紙または合成樹脂からなることを特徴としてい
る。

【００２４】本発明の請求項９に記載の包装具は、片段
ボールにより箱体状に形成されていることを特徴として
いる。

【００２５】本発明の請求項１０に記載の包装具は、箱
体内部に管球が収容されていることを特徴としている。

【００２６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は本発明に係わる包装具の斜
視図、図２は要部の拡大斜視断面図で、この包装具内部
にはたとえば直管形の蛍光ランプが収容されている。

【００２７】図中１は容器をなす包装具１で、表面紙２
の片面に多数の波形４，４，…部を形成した波形紙（中
芯シート）３が貼着された一枚の片面段ボール紙５で筒
状に成形されている。これは、片面段ボール紙５の波形
４，４，…部を横切る方向に沿って、一辺が収容する蛍
光ランプ７の外径とほぼ同寸で四角形状に折曲げその端
面は貼着（図示しない。）することによってなされてい
る。そして、この筒状の包装具１内には直管形の蛍光ラ
ンプ７が収容されている。

【００２８】そして、この筒状包装具１の一面の端部近
くに、波形４，４，…部の延在する方向と平行な方向に
各個のバー５ａ，５ａ，…（ここでは黒バーのみを符号
で示す。）が、すなわちそれぞれ１本のバー５ａが複数
の波形４，４，…部の谷（凹）４ａ，４ａ，…および山
（凸）４ｂ，４ｂ，…を横切ってインクジェット方式に
より印刷され、十数〜数十本のバー５ａ，５ａ，…が所
定の間隔を隔てて波形４部の谷（凹）４ａおよび山
（凸）４ｂの延在方向に印刷によって横長に形成されバ
ーコード６を構成している。

【００２９】上記のように十数〜数十本のバー５ａ，５
ａ，…が複数の波形４，４，…部を横切っているが、複
数の波形４，４，…部のたとえば山（凸）４ｂ，４ｂ，
…は同一平面にあり、ある１本の波形４部を見ると山
（凸）４ｂには全部のバー５ａ，５ａ，…が所定の間隔
を隔てて記されている。したがって、個々１本のバー５
ａは高低差があるためスキャナから見ると点線状態にな
っているかもしれないが、各個のバー５ａ，５ａ，…は
同一平面上に横長に広がって記されており、スキャナで
検知した際に黒、白かとその幅を判断して読取ることが
でき、許容される確率内での実用が可能となった。

【００３０】上記構成の筒状の包装具１は、包装具１を
垂直にしても内部に収容された直管形の蛍光ランプ７が
容器１内面によって押さえられているので抜け出て脱落
することがなく、確実に保持される。また、外部からの
振動衝撃に対しては外面の波形４，４，…部が緩衝体と
して作用するので、内部の蛍光ランプ７は保護される。
また、デザイン上も従来品に比べて見劣りもない。

【００３１】また、このように包装具１に直接にバーコ
ード６を形成できることは、商品名や製造者などの表示
を片面段ボール紙５に行う際に同時に印刷できるソース
マーキングが可能で、格別な作業を要せず労力やテープ
などの材料を節減できる。

【００３２】また、図３は本発明の他の実施形態を示す
蓋付の包装箱からなる包装具１の斜視図で、図中、図１
および図２と同一部分には同一の符号を付してその説明
は省略する。

【００３３】この包装具１は長四角形をした蓋付きの包
装箱で管球をはじめ各種の商品が収容できるものであ
る。この包装具１も一枚の片面段ボール紙５からなり４
面の側壁８ａ，８ａ，…と上下に蓋８ｂ，８ｂとを有し
ている。そして、側壁８ａ，８ａ，…は縦方向に複数の
波形４，４，…部を有し、この側壁８ａの一面たとえば
裏側の側壁８ａの下方側には商品名や製造者とともに横
長のバーコード６が形成してある。

【００３４】すなわち、上記と同様に各個のバー６ａ，
６ａ，…は縦方向に複数の波形４，４，…部を横切るよ
うに形成され、バー６ａ，６ａ，…の集合体である横長
のバーコード６は同一平面を形成する波状部４の延在方
向に形成されている。したがって、この場合も上記の実
施態様と同様に波形４，４，…部に全部のバー６ａ，６
ａ，…が所定の間隔を隔てて記され、スキャナで検知し
た際に黒、白かとその幅を判断して読取ることができ、
許容される確率内での読取りが可能となった。

【００３５】また、図４は本発明の他の実施例を示す。
この実施例のものは図１と同形の筒形の包装具１である
が、片面段ボール紙５の波形のシート３側の波形４，
４，…が長手方向と平行する方向にして成形した。ま
た、バーコード６は波形のシート３の長手方向と平行な
方向に印刷で形成した。この場合も上記実施例と同様な
作用効果を奏した。

【００３６】また、上記と逆に、片面段ボール紙５のシ
ート３が形成する波形４，４，…部と直交する方向に各
バー６ａを引いてコード６を印刷で形成した。しかし、
この方向に横長のバーコード６を形成した場合は、各バ
ー６ａ，６ａ，…の記される面が同一な平面上でないた
め、上記平行な方向に比べ状態が低下しスキャナでの読
取率が低下するが実用上は使用できる程度であった。

【００３７】また、上記の片面段ボール紙５の波形のシ
ート３へのバーコード５の印刷は、インクジェット方式
のほか、サーマル方式、電子写真方式やワイヤドット方
式などで行うこともできるが、作業性および設備面の理
由でインクジェット方式が好ましい。また、機械的な印
字方式であっても差支えない。

【００３８】なお、本発明は上記実施の形態の記載に限
るものではない。たとえば片面段ボールは、紙に限らず
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどの合
成樹脂の薄板、フィルムや紙、合成樹脂の両者からなる
ものであっても実施の態様のものと同様の作用を奏す
る。

【００３９】また、片面段ボールの使用形態は波形が形
成される包装具に対して垂直や水平方向で成形されるも
のに限らず、斜行するものであってもよい。

【００４０】また、包装具も商品外装などの包装用に限
らず、部品工場などにおける部品のストックや運送など
の管理を行うための運搬箱などにも適用できるものであ
り、容器の形状についても図示したものに限らない。ま
た、被包装物も蛍光ランプに限らず、各種の管球類や各
種の商品が適用できる。また、包装具は箱体状に限ら
ず、板状で商品が吊されるものなどその形状は問わな
い。

【００４１】また、バーコードの形成は片面段ボールへ
直接の印刷、印字に限らず、テープやラベルなど別紙に
形成しておいて後から貼着するものであっても差支えな
い。また、バーコードは黒および白でバーを形成するも
のについて述べたが、バーの色はブラウン、ブルー、グ
リーン色などでもよく、色の組み合わせで必要とするコ
ントラストが得られればよい。

【００４２】さらに、バーコードは標準的な桁数のもの
で説明したが、桁数の少ない短縮コードなどその桁数は
問わない。また、バーコードに付随して設けられる光学
的文字認識用のＯＣＲ文字については有っても、無くて
もよい。

【００４３】

【発明の効果】本発明によれば、内部に収容した商品な
どが脱落することがなく、確実に保持される。また、外
部からの振動衝撃に対しては外面の波形部が緩衝体とし
て作用するので、内部の商品などは保護される。また、
デザイン上も従来品に比べて見劣りもない。また、箱状
に形成するときに折り曲げ易く作業性がよい。

【００４４】また、バーコードは各個のバーが同一平面
上に横長に広がって記されているので、スキャナでコー
ドを正確に検知でき、高確率の読取率を得ることができ
る。また、片面段ボールに商品名や製造者などを形成す
る際にバーコードも同時に形成でき、労力や材料費を低
減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る包装用容器の実施例を示す斜視図
である。

【図２】図１の容器の要部の拡大斜視断面図である。

【図３】本発明に係る包装用容器の他の実施例を示す斜
視図である。

【図４】本発明に係る包装用容器の他の実施例を示す斜
視図である。

【符号の説明】

１：包装具（包装箱、容器） ２：表面紙 ３：波形シート（中芯シート） ４：波状部 ４ａ：谷（凹） ４ｂ：山（凸） ５：片面段ボール紙（片面段ボール） ６：バーコード ６ａ：バー ７：蛍光ランプ

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 片段ボールの波形に成形したシート側を
   外表面としたことを特徴とする包装具。
2. 【請求項２】 片段ボールの波形に成形したシート側を
   外表面とし、この外表面にバーコードを形成したことを
   特徴とする包装具。
3. 【請求項３】 片段ボールの波形に成形したシート側の
   外表面にバーコードを形成したシートを貼着したことを
   特徴とする請求項２に記載の包装具。
4. 【請求項４】 片段ボールの波形に成形したシート側の
   外表面にバーコードを直接形成したことを特徴とする請
   求項２に記載の包装具。
5. 【請求項５】 片段ボールの波形に成形したシート側の
   外表面に、波形の波方向に対して交差する方向にバーコ
   ードを直接形成したことを特徴とする請求項４に記載の
   包装具。
6. 【請求項６】 シート表面の波形の波方向に対して各個
   のバーは波方向にまた各バーの集合体であるバーコード
   は波方向に対して直交する方向に形成されていることを
   特徴とする請求項５または請求項６に記載の包装具。
7. 【請求項７】 バーコードが印刷または印字によって形
   成されていることを特徴とする請求項２または請求項６
   に記載の包装具。
8. 【請求項８】 片段ボールが紙または合成樹脂からなる
   ことを特徴とする請求項１ないし請求項７のいずれか一
   に記載の包装具。
9. 【請求項９】 片段ボールにより箱体状に形成されてい
   ることを特徴とする請求項１ないし請求項８のいずれか
   一に記載の包装具。
10. 【請求項１０】 箱体内部に管球が収容されていること
    を特徴とする請求項１ないし請求項９のいずれか一に記
    載の包装具。