JPH09147046A - バーコードデータ処理方法 - Google Patents

バーコードデータ処理方法

Info

Publication number
JPH09147046A
JPH09147046A JP7307495A JP30749595A JPH09147046A JP H09147046 A JPH09147046 A JP H09147046A JP 7307495 A JP7307495 A JP 7307495A JP 30749595 A JP30749595 A JP 30749595A JP H09147046 A JPH09147046 A JP H09147046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bar
value
label
space
bar code
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7307495A
Other languages
English (en)
Inventor
Eichi Rii Gofu Sutefuan
エイチ リー ゴフ ステファン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP7307495A priority Critical patent/JPH09147046A/ja
Publication of JPH09147046A publication Critical patent/JPH09147046A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】バーコードを実際に走査した場合のバーとスペ
ースの反射率を校正し、標準反射率値との不一致を補う
ことを目的とする。 【解決手段】 本方法は、バーコードからの反射光を受
光し振幅を表す電気信号を生成し、所定のデータ率でサ
ンプリングされ、一連のサンプルを生成しメモリに記憶
する。この記憶された一連のサンプルは、ラベルスペー
ス値(LSA)を含む。サンプルはまた、大きいバーの
値と小さいバーの値を含むラベルバー値(LBA)を含
み、復号される。ラベルスペース反射率は(LSR)
は、校正スペース反射率(CSR)とラベルスペース値
(LSA)の積を校正スペース平均(CSA)で割るこ
とにより決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バーコード情報を
読み取る読取システムに関するものであり、特にバーと
スペースの相対的な幅と、バーの相対的な高さとの一方
または双方によって符号化されたバーコードフォーマッ
トを読み取るためのデータ処理方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】あらかじめ印刷された
バーコードを読み取るためのバーコード読取システムは
よく知られており、例えば運送業、製造業、小売店での
精算、郵便物の仕分けのような様々な用途で使用されて
いる。バーコード読取システムは、一般に、バーとスペ
ースの相対的な幅で情報が符合化された一つ以上の工業
規格のバーコードフォーマット、例えばCode 3
9、Interleaved 2of5、Discre
te 2of5、Code 128、Code 92、
Codabar、UPC、などを読み取るように調整さ
れている。バーコード読取システムはバーコードの電子
的イメージをとらえ、ディスプレイされ、および/また
はその後の処理のためにホストコンピュータに提供され
得るバーとスペースの相対的な幅のデジタル表示を形成
する。
【0003】また、例えば、Postal Numer
ic Encoding Technique(POS
TNET:ポストネット)のようなバーとスペースの相
対的な幅(幅変調)とバーの相対的な高さ(高さ変調)
の一方または双方でデータが符合化されたバーコードフ
ォーマットを読み取るバーコード読取システムもよく知
られている。ポストネットは、郵便物のあて先情報を符
合化するための最適化されたバーコードシステムを提供
するために米国郵政公社(U.S.Postal Se
rvice)によって開発されたものである。図1を参
照して説明すると、ポストネットコードの基本的な構成
は、それぞれ2進数の1と0とを表わす、高いバー100
と低いバー105 である。高いバーと低いバーの両方はそ
の下端で水平に一直線に整列している。コードの5本の
バーで1つのキャラクタを表わす。各バーは数字を表わ
し、各フレームは高いバー110 で始まって、高いバー11
0で終わる。
【0004】高さ変調のバーコードフォーマットを復号
するように設計されたバーコード読取システムは、一般
に、バーコードの2つのデジタル表示をとらえて、記憶
するように調整されている。高いバーの第1のデジタル
表示は、バーコードの上部を(第1視覚面115 に沿っ
た)を水平に走査することにより得られる。ここで、第
1視覚面115 は高いバーを包含するが、低いバーを除外
する。全てのバー(高いバーと低いバーの両方)の第2
のデジタル表示はバーコードの下部を(第2視覚面120
)水平に走査することによりとらえられ、記憶され
る。ここで、第2視覚面120 は高いバーと低いバーの両
方を包含する。第1と第2のデジタル表示は次に、どの
バーが高く、どのバーが低いかを決定するために比較さ
れる。第1と第2の視覚面115 、120 での水平走査は、
適切に間隔を置いて配置された第1直線走査装置と第2
直線走査装置、例えば2つの線形レーザスキャナまたは
2つの線形CCDスキャナなどを使用することによって
なされる。あるいは、第1視覚面115 と第2視覚面120
の水平走査は、単一線形走査装置を使用することによっ
て得られる。この場合、バーコードとスキャナは第1視
覚面115 が走査される第1の方向に配置され、次に第2
視覚面120 が走査される第2の方向に移動させることに
より得られる。
【0005】この方式を利用して復号するためには、バ
ーコード読取システムは複数の線形スキャナを有しなけ
ればならないか、またはバーコードを単一線形スキャナ
に対して適切な方向に向け、正確に移動しなければなら
ない。したがってバーコードおよび/またはスキャナの
機械的操作を必要とする。また、復号される前に、バー
コードの複数のイメージはデジタル表示に変換され、比
較されなければならない。その結果、これらの既知の方
式を使用しているバーコード読取システムは、ある種の
用途においては非常に複雑で高価なものである。
【0006】バーコード内のバーとスペースの高さと幅
の両方の視覚イメージをとらえる二次元電荷結合素子
(CCD)も、バーとスペースの相対的な幅と、バーの
相対的な高さとの一方または双方でデータを符合化する
バーコードフォーマットを読み取るためのものとしてよ
く知られている。この種類のCCDバーコード読取シス
テムは、バーコード全体の視覚イメージのデジタル表示
をとらえ、デジタル化された表示内のバーの相対的な高
さと、バーとスペースの相対的な幅とを分析することに
より復号化を行う。しかし、このようなCCDバーコー
ド読取システムは、デジタルメモリと、復号化を完了す
るための処理時間とを要する。さらに、この種類のCC
D読取システムは、レーザを基本とするバーコード読取
システムと比較すると、バーコード全体の視覚イメージ
をとらえるための大きな表面積を要し、このためCCD
の表面積が増加するにつれてCCDのコストがかなり増
加してしまう。
【0007】スキャナに対してバーコードを動かす必要
のない単一線形スキャナを用いてでバーコードを走査す
ることが望ましい用途は沢山ある。例えば、この種のス
キャナは、郵便物上のポストネットバーコードの受容性
と正確さを確認するために用いられる、比較的単純で安
価なハンドヘルド型として使用されうる。また以前は不
適合だった、異なるバーコード表示法で表示されたバー
コードを走査するために、同じハンドヘルド型スキャナ
を使用することも望ましい。
【0008】本発明の第1の特徴によれば、大小のセク
タを含む記号(例えばバーコード)は記号上の照射され
た領域を走査することにより復号化される。照射された
領域は、小さいセクタよりも大きいセクタがより多く占
めており、その結果、記号から反射される光の強さは、
光が記号のセクタを横切るにつれて変化する。記号はこ
れらの光強度変化を分析することにより復号化される。
【0009】特定の実施の形態では、記号は(ポストネ
ットのように)高いバーと低いバー、または幅の広いバ
ーと幅の狭いバーを含むことがある。高く幅の狭い光ス
ポットに集束させるレーザ光源は、光スポットの高さを
バーと一致させながら記号を照射することに使用され
る。記号の復号化は、反射光の強さの変化中の谷の位置
を見つけ、これらの谷の深さを比較することを必要とす
る。最も深い谷は、高いまたは幅の広いバーに相当し、
残りは低いまたは幅の狭いバーに相当する。
【0010】本発明の第2の特徴では、上記方法を記号
の受容性を確認するために使用する。はじめに、校正
(caribration)記号が走査され、その次に
候補記号が走査される。次にその候補記号が受容可能な
ものであるかどうかを決定するためにその2つの走査が
比較される。また、本発明の第3の特徴では、大小のバ
ーを含むバーコードラベルから得られるバーコードデー
タを処理する方法が提供される。その方法はバーコード
ラベルを横切って光を走査する過程を含む。その方法は
また、光がラベルを横切って走査するにつれて、バーコ
ードラベルからの反射光を集光し、集められた光を生成
する過程を含む。このように集められた光の強さは、光
がラベルを横切って走査するのにともなって変化する。
その方法は収集過程で集められた光の振幅を表す電気信
号を発生させる過程をも含む。その方法はさらに、その
電気信号の一連のサンプル表示を生成するために、所定
のデータレートで電気信号をサンプリングする過程を含
む。その方法はまた、一連のサンプルをメモリに記憶す
る過程を含み、サンプルはラベルスペース値(LSA)
を含み、サンプルはさらに大きいバー値と小さいバー値
を含むラベルバー値(LBA)を含む。開示された方法
の他の過程は一連のサンプルを復号化することである。
その方法はさらに、校正スペース反射率(CSR)とラ
ベルスペース値(LSA)との積を校正スペース平均値
(CSA)で割ることによってラベルスペース反射率を
(LSR)を決定する過程を含む。開示された方法はま
た、ラベルバーコード値(LBA)を正規化する。
【0011】
【発明の実施の形態】図2(A)と図2(B)に示され
ているように、図2(A)のような高さ変調コードまた
は図2(B)の幅変調コードのいずれであってもよいバ
ーコードは、ほぼ長円形である照明スポット200 を発生
させる光源により走査される。バーコード内の情報は、
比較的反射しない領域(黒い部分)および比較的反射す
る領域(白い部分)の連続によって符合化されている。
スポット200 がバーコードを左から右に横切るとき、そ
のスポットは図2(A)と図2(B)に示されているい
くつかの中間位置205',205'',205''' の上を通る。205'
の位置では、スポット200 はコード化されたバーの間の
スペースを照射しているため、反射光量は最大となる。
205'' の位置では、スポット200 は低いバー(図2
(A))または幅の狭いバー(図2(B))を照射して
いるため、反射光量は最大値より減る。205'''の位置で
は、スポット200 は高いバー(図2(A))または幅の
広いバー(図2(B))を照射しているため、反射光量
はさらに減り最小値となる。
【0012】図3に示されているように、バーコードか
ら反射する光強度I(t)は、スポット200 がバーコー
ドを横切るに従って変化する。スポット200 が、例えば
205'の位置であるバーの間のスペースを横切るとき、反
射光の強さI(t)は、例えば時間220'でのような最大
値に達する。スポット200 が、例えば図2(A)の20
5'' の位置にある低いバー、または例えば図2(B)の
205'' の位置にある幅の狭いバーを横切るとき、その強
さI(t)は、例えば時間220'' でのように減少する。
さらに、スポットが、例えば図2(A)の205'''の位置
のような高いバー、または図2(B)の205'''の位置の
ような幅の広いバーを横切るとき、その反射光の強さI
(t)は例えば時間220'''でのような最小値に達する。
【0013】その結果、図2(A)の高いバーと低いバ
ーのパターン、または図2(B)の幅の広いバーと幅の
狭いバーのパターンは、反射光の強さI(t)の最大
値、減少値(中間値)、および最小値のパターンにより
明らかにされ、それらのパターンから復号化される。高
さ変調バーコードと幅変調バーコードは共に同様な光強
度特性が生じるので、高さ変調バーコードと幅変調バー
コードの一方または双方で、ここに説明されている走査
方法と復号方法を適用することができる。さらに、ここ
に説明している方法で設計されたスキャナは、2つ以上
の全く異なる記号表現法を復号するように構成すること
ができ、新しい記号表現法を認識するために、スキャナ
のハードウェアとソフトウェアのいずれかを単に再構成
することにより、使用者が1つのスキャナでもって、2
つ以上の、従来では適用することができなかった用途に
使用することを可能にする。この融通性はいくつかの用
途において、コストを大幅に低減することができる。
【0014】反射光の強さI(t)は低周波曲線に従
い、かつ上述した光の強さの変化はこの低周波曲線上に
変調された高周波現象であることが図3に示される。光
の強さI(t)の低周波の変化は、走査ビームがスキャ
ナに対して異なる距離および異なる角度の位置で、バー
コードのある領域を照射するにつれて、バーコードから
の反射光量が変化することによって引き起こされる。照
射領域がスキャナに接近していて、走査ビームが正しい
角度(例えば直角)で照射領域と交差するとき、最大の
反射光量がスキャナによって受光される。一方、照射領
域がスキャナから遠く、走査ビームが小さい鋭角で照明
領域と交差するとき、最小の反射光量がスキャナによっ
て受光される。走査ビームがバーコードを掃引するにつ
れて、走査ビームと照明領域との間の距離と、ビームと
照射領域とが交差する角度の双方が変化する。その結
果、反射光量は、図3に示されているような緩やかなカ
ーブ(低周波曲線)を形成しながら変化する。
【0015】また多くの用途では、使用者はスキャナを
バーコードに正しく方向付けなければならない。ポスト
ネットバーコードを含む多くのバーコードは逆から走査
できない(可逆ではない)。つまり、ポストネットバー
コードが逆に読み取られた場合、有効ではあるが不正確
な宛て先情報として復号されてしまう。単一ビームスキ
ャナは、バーが正しい状態(正しい向き)で走査されて
いるか、または逆の状態(逆の向き、例えば、封筒が逆
さに置かれている場合)で走査されているかどうかを決
定する手段がなく、そのため、使用者がバーコードを正
確な方向に向けないとスキャナが機能不全となる。
【0016】図4はバーコードを走査するために上記の
方法を用いる走査装置の第1の実施の形態を示してい
る。ハンドヘルド型スキャナ240 は、使用者が引き金25
0 を引いたときに開口245 を通るほぼ長円形の光ビーム
を発する。その光ビームは、バーコードがスキャナから
適切な距離にあるとき、バーコードの幅を覆うのに十分
な角度領域を掃引する。
【0017】図5は、上記の方法を用いる走査装置の第
2の実施の形態を示す。バーコード走査装置265 は、支
持具275 によって移動台270 に取り付けられたスキャナ
240を含む。移動台270 の中の一通の郵便物285 上のバ
ーコード280 は、スキャナ240 から発する光ビームによ
って照射されている。図5に示されているのと同様の固
定式スキャナの実施の形態は、図4に示されているハン
ドヘルド型スキャナを、それに適したスタンドに配置す
ることによって得られることは認識されるだろう。
【0018】ハンドヘルド型スキャナの実施の形態、ま
たは固定式スキャナの実施の形態のいずれにおいても、
スキャナからの光ビームは、図5に示されているように
バーコード280 上に照射された長方形(光ビームは目で
識別できないほどの高速度で掃引するため)となって見
えるように、スキャナ240 から発せられる光ビームは、
少なくとも一部は可視スペクトルの範囲内で選択されう
る。従って、バーコードを走査するために、使用者は、
その長方形がバーコードに一致するように(すなわちバ
ーコードが完全に長方形に覆われるように)、バーコー
ドおよび/またはスキャナを方向づける。このようにス
キャナが方向付けられたとき、スキャナの各掃引はバー
コード全体を覆うことになる。バーコードから反射され
た光はスキャナ240 によって収集され、スキャナ240 は
図3に示されているのと同様な波形を有する、対応した
アナログ電気信号を生成する。
【0019】第1の実施の形態では、スキャナ240 はア
ナログ/デジタル電気回路を含む。そのアナログ/デジ
タル電気回路は、このアナログ信号を、アナログ信号を
表す一連のデジタルサンプルに変換し、これらのサンプ
ルを(例えば図4のケーブル255 を経由して)コントロ
ーラ(例えば図4の260 )に送る。このコントローラ26
0 は、サンプルを処理し(図13以下に関して後述す
る)、バーコードに符合化された数字のデジタル表現を
生成する。第2の実施の形態では、スキャナ240は、ア
ナログ信号を、バーコードに符合化された数字のデジタ
ル表現に直接に変換する(図9乃至図12に関して後述
する)回路を含む。
【0020】図6に示されているように、スキャナ240
内の光学系はレーザダイオード300と、レーザダイオー
ドからの光ビームを集束し、合焦させるフォーカスレン
ズ305 とを含む。レンズ305 を通る光ビームは、単一合
焦点に指し向けられ、そのためレンズ305 を通る光ビー
ムはほぼ円錐形状の光ビーム310 を形成する。レンズ30
5 によって集束された光ビームは、走査ミラー315 によ
って反射され、開口245 (図4)を通り、バーコードに
当てられる(したがって、レーザダイオード300 は初め
は開口245 から離れる方向に光を出す)。
【0021】走査ミラー315 は、図6に誇張して示され
ているように、円筒形の横断面を有する。第1の実施の
形態では、走査ミラー315 の曲率半径は8.33インチ
である。走査ミラー315 は円筒形であるため、集束され
た光ビームを垂直方向に分散させ、その結果、光ビーム
は垂直方向には集束しない。むしろ、走査ミラーの曲率
半径は、図示されているように、光ビームが走査ミラー
315 から反射した後、垂直方向に僅かに拡散するような
ものである。これにより、目標領域内に約4分の1イン
チの高さの光スポット200 を形成する。使用者は、スキ
ャナ240 を目標バーコードに対しもっと近くまたはもっ
と遠くに配置することにより、光スポット200 の高さを
調節することができる。
【0022】図7に示されているように、走査ミラー31
5 は円筒形状の横断面を有しているため、光ビームは垂
直方向にのみ分散する。しかし、水平方向では光ビーム
は狭いウエスト部320 に集束する。図7はまた、バーコ
ードを横切るように、集束した光ビームを掃引するため
に、走査ミラー315 が回動する様子を示している。走査
ミラー315 が点線で描かれた位置に配置されていると
き、集束したビームは点線で描かれた位置にある。バー
コードを横切って光ビームを掃引するよう、走査ミラー
315 を一定の速度で回動させるために、アクチュエー
タ、例えば小さなガルバノメータが使用される。
【0023】図8に示されているように、光ビームは、
走査ミラー315 の後ろに配置され、走査ミラー315 とと
もに回動する大きい収集ミラー360 によって領域320 か
ら集められる。図8に図示されているように、350 で示
されたレーザ/レンズモジュールから発せられ、走査ミ
ラー315 で反射する光ビームは、ウエスト部320 でバー
コードに入射し、そこでかなり不規則なパターンで反射
する。反射光の一部は、光検出器355 に向けて光ビーム
を再び集束する収集ミラー360 によって集められる。光
検出器355 は、レーザ/レンズモジュール350 から少し
位置がずれて配置されている。そのため収集ミラー360
の集束軸は、図8に(誇張して)示されているように、
走査ミラー315 の集束軸と僅かにずれている。
【0024】第1の実施の形態では、米国特許第4,8
96,026号に開示されたスキャナを改良して、該特
許の図3の平面走査ミラー19b のかわりに円筒形の走査
ミラーを挿入することにより、適切な光学系を製造する
ことが可能になる。図9に示されているように、図3に
示されたアナログ信号を復号化するための回路は、2つ
のデジタル信号DBP(Digital Bar Pa
ttern:デジタルバーパターン)とTBP(Tal
l Bar Pattern:高いバーパターン)とを
生成する。図10はDBP信号とTBP信号の相対的な
タイミングを示している。DBP信号のパルスとして
は、ろ波されたアナログ信号(Filtered An
alog Signal)の各遷移が表されており、T
BP信号のパルスとしては、ろ波されたアナログ信号の
大きい負の遷移(幅の広い、または高いバーに対応す
る)のみが表される。これらの信号は、バーコード内の
高いバーおよび低いバー(または幅の広いバーおよび幅
の狭いバー)のパターンを検出してその情報を符合化す
るために、コントローラ260 内での適切なデジタル信号
処理によって比較することができる。図10はまた、図
9の復号化回路により生成される内部アナログ信号
(「ろ波されたアナログ信号」と「高いバーのしきい
値」)およびデジタル信号(CLR)を示す。
【0025】図9を参照すると、ろ波されたアナログ信
号は、光検出器355 (図8)により生成される(図3に
示された)生アナログ信号の低周波成分を除去するハイ
パスフィルタ321 により生成される。この結果、図10
に示されるように、バーコードのスペースとバーとに対
応する高周波の正および負の遷移を有するアナログ信号
となる。
【0026】DBP信号を生成するために、ろ波された
アナログ信号はそれ自身の遅延バージョンと比較され
る。遅延素子340 は少しの遅延、例えば、ろ波されたア
ナログ信号の基本周波数で約10°の位相のずれを導入
する。比較器345 は、(比較器345 の反転入力端子で)
ろ波されたアナログ信号の遅延バージョンと、(比較器
345 の非反転入力端子での)ろ波されたアナログ信号の
非遅延バージョンとを比較する。非遅延バージョンが高
い電圧を有するとき、比較器345 の出力は論理値“1”
を有する。そうでなければ、比較器345 の出力は論理値
“0”を有する。その結果、ろ波されたアナログ信号の
値が増加しているとき、遅延されたアナログ信号はアナ
ログ信号よりも低い値を有しており、比較器345 の出力
は“1”となる。逆に、ろ波されたアナログ信号の値が
減少しているとき、遅延アナログ信号はアナログ信号よ
りも高い値を有しており、比較器345 の出力は“0”で
ある。従って、比較器345 の出力は、アナログ信号の正
と負の遷移に正確に対応するパルスパターンを有するデ
ジタル信号となり、そのため、図10に示されたDBP
出力信号を生成するために用いられる。
【0027】TBP信号を生成するためには、ろ波され
たアナログ信号はその最大の負の先行値(前値)と比較
される。先行値が大きいと、高いバーが検出される。先
行値を記憶するために、ろ波されたアナログ信号は、ろ
波されたアナログ信号の最大の負の値をとらえ、高いバ
ーしきい値信号(図10参照)として用いるためにこの
高いバーしきい値信号を生成する減衰ピーク検出器325
を通る。比較器330 は、(非反転入力端子に印加され
る)高いバーしきい値と、(反転入力端子に印加され
る)ろ波されたアナログ信号とを比較する。ろ波された
アナログ信号が高いバーしきい値よりも負であるとき
は、比較器330 の出力が高いバーの検出を示す論理値
“1”である。そうでなければ、比較器330 の出力は、
高いバーは検出されていないことを示す論理値“0”で
ある。従って、各高いバーは比較器330 の出力にパルス
を生成する。この出力はフリップフロップ335 のクロッ
ク入力端子に印加される。フリップフロップ335 の
“D”入力は論理値“1”値に固定されているので、比
較器330 の出力でのパルスの立上がり縁は、フリップフ
ロップ335 の“Q”出力が“1”の値をとるようにす
る。“Q”出力はそれから、CLR入力端子の低い信号
によりクリアされるまでこの“1”値を維持する。
【0028】各パルスの終了後、フリップフロップ335
の“Q”出力はクリアされて“0”値になり、次の高い
バーが比較器330 の出力でパルスを生じさせ、その結果
フリップフロップ335 の“Q”出力を“1”にセットす
るまで、フリップフロップ335 の“Q”出力は“0”値
を維持する。(図10に示された)クリア信号は、DB
P信号の立下り縁に応答して短い負のパルスをつくるワ
ンショット回路322 により生成される。
【0029】その結果、フリップフロップ335 の出力は
TBP信号を生成するために用いられる。その出力は、
各高いバーの間で“1”値に遷移し、そのバーが走査さ
れた後に“0”値に戻る。しかし、低いバーでは“1”
値への遷移は起きない。比較器345 とフリップフロップ
335 の出力は、それぞれDBP信号とTBP信号とを生
成するために、ゲート324 と365 によりゲートされる。
ゲート324 と365 は、バーパターン検出器323 の出力に
接続された反転入力端子を有するANDゲートである。
バーパターン検出器323 は、ろ波されたアナログ信号を
読み取り、(後述するように)アナログ信号内のバーパ
ターンの存在を検出する。バーパターン検出器323 がバ
ーパターンを検出していないとき、バーパターン検出器
323 の出力は論理値“0”であり、したがって、DBP
信号とTBP信号は比較器345 とフリップフロップ335
の出力と等しい。このように、バーパターンの外部のノ
イズは、DBP信号とTBP信号には反映されず、コン
トローラ260 に受けられない。
【0030】上述したように、ポストネットバーコード
は(例えば右から左へ)逆に読み取られると、誤って復
合されうる。したがって、ポストネットバーコードを復
号するには、光ビームが右から左へ掃引しているときに
ゲート324 とゲート365 が機能しないようにすることが
重要である。あるいは光ビームが右から左へ掃引してい
る間、TBP信号とDBP信号を無視するように、コン
トローラ260 内のワイヤード論理またはソフトウェアを
設計することができる。
【0031】図11に示されているように、ある特定の
実施の形態では、減衰ピーク検出器325 は、電圧追従器
として構成された演算増幅器370 により実行され、その
出力端子はダイオード375 を介して抵抗器380 とコンデ
ンサ385 とに接続されている。ろ波されたアナログ信号
の電圧が−0.6V(ボルト)を下回ると、ダイオード
375 は“on”の状態になり、コンデンサ385 の電圧
は、アナログ信号が減少し続ける限り、ろ波されたアナ
ログ信号に追従する。しかし、ろ波されたアナログ信号
が増加し始めると、ダイオード375 は“off”の状態
になり、コンデンサ385 は得られる最も低いアナログ電
圧を充電する。その後、時間がたつと、コンデンサ385
は抵抗器380 を介して0Vに放電する(時定数は4.7
ミリ秒)。
【0032】図11にさらに示されているように、ある
特定の実施の形態では、ワンショット322 も比較器/ダ
イオード/トランジスタ回路により実行され得る。直流
定常状態では、比較器390 の反転入力が、抵抗器395 と
抵抗器400 で構成された分圧器により地電位(グラン
ド)よりわずかに高く保たれているために、そして比較
器390 の非反転入力が抵抗器405 によりグランドに保持
されているため、比較器390 の出力は論理値“0”を有
する。しかし、約28kHz以上の周波数成分を有する
DBP信号内の高周波数遷移は、コンデンサ391 を通過
し、比較器390 の反転入力の電圧を瞬間的に変える。遷
移が正の傾斜を有する場合、比較器390 の反転入力の電
圧は増加し、比較器390 の出力は“0”値のままであ
る。しかし、遷移が負の傾斜を有する場合、比較器390
の反転入力の電圧はグランドより低く減少し(しかし、
制限ダイオード410 のターンオン電圧より低くはな
い)、その結果、比較器390 の出力は“1”値に遷移す
る。比較器390 の出力でのこの正の遷移は、続いてコン
デンサ415 を通過し、比較器390 の非反転入力の電圧を
グランドよりかなり高く増加させることにより、比較器
390 の反転入力および非反転入力の間の電圧差を増加さ
せ、比較390 を出力“1”値に固定する。しかし、続い
て、コンデンサ391 とコンデンサ415 は充電し、比較器
390 の反転入力と非反転入力上での電圧値はそれらの直
流定常状態値へ戻る。したがって、ある時点では比較器
390 の反転入力の電圧は再び非反転入力の電圧よりも大
きくなり、その時、比較器390 の出力は“0”値に戻
る。
【0033】したがって、比較器390 の出力は、DBP
信号内の負の遷移に応じて、短い正パルスを生成する。
この出力はNPNトランジスタ420 のベースに印加され
る。したがって、トランジスタ420 はDBP信号内の各
負の遷移に続く短期間の間オンし、フリップフロップ33
5 のCLR信号の値を低くすることにより、フリップフ
ロップ335 の出力をクリアする。
【0034】図11にはゲート365 の変形例が示されて
いる。フリップフロップ335 の出力は、高いバーパター
ン出力を生成するために抵抗器421 を通る。プルダウン
トランジスタ422 は、高いバーパターン出力をグランド
に接続する。そして、バーパターン検出器323 の出力
(マージンゲートR−C信号)は、プルダウントランジ
スタ422 のベースに接続されており、マージンゲートR
−C信号がグランドより約0.6V高いときに、高いバ
ーパターン出力がプルダウントランジスタ422 によって
グランドに引き下げられるようになっている。
【0035】図12に示されているように、ある実施の
形態では、マージンゲートR−C信号は、コンデンサ45
5 と抵抗器460 に接続されたオープンコレクタ出力を有
する比較器450 によって生成される。比較器450 の反転
入力端子は、(後述するように)ろ波されたアナログ信
号の平均電圧より僅かに低い電圧を有する接続点445に
接続されている。比較器450 の非反転入力端子には、例
えば遅延素子340 (図9)により生成されるアナログ信
号の遅延バージョンが印加されている。その結果、バー
コードの間では、ろ波されたアナログ信号は接続点445
の電圧より高い電圧を有するため、比較器450 のオープ
ンコレクタ出力は消え、その結果、コンデンサ455 は抵
抗器460 を通して5Vの電源電圧に充電する。したがっ
て、この間、トランジスタ422 (図11)のようなゲー
トトランジスタは“オン”の状態になり、バーパターン
出力ラインを接地(グランド)している。しかし、バー
コードが走査されている間、遅延アナログ信号出力は
(図10に示されているように)負の電圧パルスを含
む。これらの各パルスの間、その遅延アナログ信号出力
は一時的に接続点445 よりも電圧が低くなり、その結
果、比較器450 のオープンコレクタ出力は使用可能にな
りコンデンサ455 を放電させる。その結果、(図11に
示す)トランジスタ422 のようなゲートトランジスタは
“オフ”の状態になる。(バーコードのバーにより生じ
る)アナログ信号内の各負のパルスにより、比較器450
はコンデンサ455 を放電させ、そしてその結果、コンデ
ンサ455 は全てのバーが検出されるまで放電したままと
なる。比較器450 が、コンデンサ455の放電を止め、マ
ージンゲートR−C信号が(図11に示す)トランジス
タ422のようなゲートトランジスタを“オン”の状態に
するために十分に増加することを可能にするのは、最後
のバーが検出されたあとのみである。
【0036】上述したように、アナログ信号の平均電圧
より僅かに低い接続点445 の電圧は、演算増幅器425
と、フィードバックダイオード427 と、抵抗器430 と、
コンデンサ429 と、抵抗器435 、440 とを備えるエネル
ギー平均化回路により生成される。ろ波されたアナログ
信号の電圧が接続点442 の電圧より低いとき(例えば、
バーコードを表すろ波されたアナログ信号の負のピーク
の間において)、演算増幅器425 の非反転入力は演算増
幅器425 の反転入力より低い電圧を有し、演算増幅器42
5 の出力電圧を負の電源電圧へ減少させる。これにより
電流はダイオード427 と抵抗器430 を通って流れ、そし
てコンデンサ429 を充電し(すなわちそこにエネルギー
を蓄積する)、接続点442 の電圧を減らす。しかし、ろ
波されたアナログ信号の電圧が接続点442 の電圧より高
いとき(例えばバーコード内のバーの間およびバーコー
ドの間で)、演算増幅器425 の出力電圧を正の電源電圧
へ増加させる。この状態で、ダイオード427 は遮断し、
電流は抵抗器430 を通って流れない。
【0037】この間、コンデンサ429 は抵抗器435 と44
0 を介してゆっくりと放電する(すなわちエネルギーを
放出する)ので、接続点442 の電圧は、(平均アナログ
信号電圧にほぼ等しい、または僅かに大きい)基準電圧
Vrefに増加する。上記のエネルギー交換を通して、
コンデンサ429 は、ろ波されたアナログ信号の電圧が接
続点442 のそれより低いてきに蓄えられたエネルギー
と、ろ波されたアナログ信号の電圧が接続点442 より高
いときに放出されたエネルギーとが等しくなる電圧を得
る。この電圧はアナログ入力信号の平均値に非常に近く
なり、そして、温度変化もしくは経年変化がアナログ入
力信号の平均値の変化を引き起こしても、接続点442 の
電圧はこれらの変化に追従する。
【0038】図13乃至図15に示されているように、
第2の実施の形態では図10に示されたろ波されたアナ
ログ信号はソフトウエアにより復号される。この実施の
形態では図10に示されたろ波されたアナログ信号はA
/D(アナログ/デジタル)変換器によりデジタル化さ
れ、そこで生じるデジタル信号はマイクロプロセッサに
転送される。この実施の形態の場合もバーパターン検出
回路323 (図9、図12)と遅延素子340 (図9)と比
較器345 (図9)も、デジタルバーパターン(DBP)
信号を生成し、この信号をマイクロプロセッサに供給す
る。
【0039】図13を参照すると、マイクロプロセッサ
はまず、使用者がスキャナ240 (図4)の引き金250 を
引くのを待つ(ステップ500 )。使用者が引き金を引く
と、マイクロプロセッサは走査レーザ300 をオンにする
(ステップ505 )。次に、マイクロプロセッサは(上述
したように、ポストネットバーコードのようなバーコー
ドは逆に読み取られると誤って復号化されることがある
ため)光ビームの左から右への掃引を開始するのを待つ
(ステップ510 )。
【0040】左から右への掃引の間、マイクロプロセッ
サはまず、DBP信号が高レベルかどうかを繰り返しチ
ェックして(ステップ515 )、光ビームがバーの上にく
るまで待つ。DBP信号が高レベルになると、マイクロ
プロセッサはA/D変換器の出力を読み取り、バーサイ
ズカウンタを初期化する(ステップ520 )。マイクロプ
ロセッサは次に、A/D変換器の出力がこれまでに読み
取った中で最も低い値であるかどうかを決定する(ステ
ップ525 )。もしそうであれば、その値をバッファに記
憶する(ステップ530 )。マイクロプロセッサは次に、
DBP信号が高レベルかどうかをチェックして、光ビー
ムがまだバーの上にあるかどうかを決定する(ステップ
535 )。もしそうであれば、マイクロプロセッサはステ
ップ520に戻り、バーサイズカウンタを増加させる。
【0041】DBP信号が低レベルになって、バーが終
わったことを示すと、マイクロプロセッサはステップ53
5 からスペースサイズカウンタを初期化するステップ54
0 へと進む。マイクロプロセッサは次に、走査方向が変
化して、バーの掃引の終了を示しているかをチェックす
る(ステップ545 )。走査方向が変化していなければ、
マイクロプロセッサは、DBP信号が低レベルになって
いるかどうかをチェックすることにより(ステップ550
)、光ビームが他のバーに届いたかどうかを決定す
る。DBP信号が低レベルであれば、光ビームはまだス
ペース上にあり、マイクロプロセッサはステップ540 に
戻り、スペースサイズカウンタを増加させる。
【0042】掃引の方向が変わる前にDBP信号が高レ
ベルになると、光ビームは他のバーに達したことにな
る。その場合、マイクロプロセッサはステップ520 に戻
り、そこでA/D変換器の出力を読み取り、バーサイズ
カウンタをセットアップさせ、ステップ525 へ進む。光
ビームが掃引を終え、掃引方向を逆にすると、マイクロ
プロセッサは図13のステップ545 から図14のステッ
プ555 へ進み、バーコードを復号化しようとする。復号
化には図13のステップ520 とステップ540 の間に記憶
されたバーサイズカウンタの値とスペースサイズカウン
タの値と、図13のステップ530 の間にバッファされた
A/D変換器の出力値とを使用する。
【0043】図13を参照すると、バーコードを復号化
するためにマイクロプロセッサは、図13の過程により
収集されたデータを多数回チェックする。まずマイクロ
プロセッサは、記憶されたバーとスペースのカウンタを
評価して、比較的一定した幅を有するバーとスペースの
パターンを見出し、このパターンの始まりと終わりの位
置を決定することによりバーコードの縁を見つけること
を試みる。縁が見つかったかどうかを確認し(ステップ
560 )、縁が見つからないと、マイクロプロセッサはバ
ーコードが正確に復号化されなかったことを示し(ステ
ップ565 )、図13のステップ510 に戻って次の掃引を
待つ。
【0044】縁が見つかるとマイクロプロセッサは次
に、各バーとスペースのカウンタの値を直前のものと比
較する(ステップ570 )。図10に示されているよう
に、ろ波されたアナログ信号のバーとスペースのパルス
幅は、走査中にいくらか変化するかもしれない。しかし
その幅は、一つのバーと次のバーとで2倍をこえて変化
するはずはない。したがって、ろ波されたアナログ信号
のバーの間に過度(2倍)の変化が現れるかどうかを判
定し(ステップ575 )、もし、ろ波されたアナログ信号
のバーの間に過度(2倍)の変化が現れたらマイクロプ
ロセッサはステップ565 に進み、バーコードが正確に復
号化されなかったことを示す。
【0045】バーコード信号が、ステップ560 とステッ
プ575 のチェックに合格すると、マイクロプロセッサは
バーコード信号からの情報を復号化するために次へ進
む。ポストネットバーコードの場合の復号化の手順は図
13に示されている。この手順の中で、マイクロプロセ
ッサはまず、検出されたバーの数を5で割ることによっ
て、バーコード内の文字の数を計算する(ステップ580
)。次に、マイクロプロセッサは、5つのバー(すな
わち、1つのバーの中で最も低いA/D変換器の出力値
を表す5つの値)のグループを収集する。次に、マイク
ロプロセッサは、5つの値のグループ内の2つの最も低
いA/D変換器の出力値を検索する(ステップ585 )。
これらの2つの値は高いバーに相当するとみなされ、残
りの値は低いバーに相当するとみなされる。マイクロプ
ロセッサはしたがって、高いバーと低いバーに相当する
ビットパターンを形成し(ステップ590 )、次にそのビ
ットパターンが有効であるかどうかをチェックする(ス
テップ595 )。パターンが有効でないと、マイクロプロ
セッサはステップ565 に進み、バーコードが正確に復号
化されなかったことを示す。パターンが有効であれば、
ステップ600へ進み、他にもっと処理されるべき文字あ
れば、マイクロプロセッサはステップ585 に戻り、次の
文字を処理しようと試みる。
【0046】各文字が復号化され、有効として認められ
た後、マイクロプロセッサは次にバーコード内のチェッ
ク数字(check digits)をそのバーコード
内の他の数字とを比較する(ステップ605 )。もしそれ
らが一致しないと、マイクロプロセッサはステップ565
に進み、バーコードが正確に復号化されなかったことを
示す。しかし、チェック数字が一致すると、バーコード
は正確に復号化されたとみなされ、マイクロプロセッサ
は図15のステップ610 へ進む。
【0047】図15を参照すると、安全保護上の為に復
号化の過程は、ある値が正確な復号化として受け入れら
れる前に、バーコードが同じ値に2度復号化されること
を要求する。したがって、1回目のバーコードが復号化
された後、最初にマイクロプロセッサは比較ストリング
内に復号された値を記憶し(ステップ620 )、復号化が
ないことを示し(ステップ625 )、図13のステップ51
0 へ戻る。2回目の復号化に成功した後、マイクロプロ
セッサは比較ストリングがあるかどうかを判断し(ステ
ップ610 )、次に、比較ストリング内の1回目の復号値
と2回目の復号値とを比較する(ステップ615 )。2つ
の値が一致しないと、マイクロプロセッサは最も新しく
復号化された(2回目の)値を比較ストリング内に記憶
し(ステップ620 )、ステップ625 に進み、成功した復
号化がなかったことを示す。しかし、比較ストリングが
最新の復号値と一致すると、マイクロプロセッサは使用
者に正しい復号が得られたことを知らせ(ステップ630
)、処理を終える。
【0048】他の実施の形態も考えられる。例えば、上
述した回路とソフトウェアは候補バーコードの受容性を
確認するために使用され得る。この技術に関する詳細は
係属中の米国特許出願第07/592,021号に記載
されている。図16を参照すると、この実施の形態で
は、スキャナ240 はトレイナースタンド640 の受け口64
5 に配置されている。トレイナースタンド640 はスキャ
ナ240を校正バーコード655 から所定の距離および角度
に位置決めするように、トレイナースタンドの台650 は
校正バーコード655 を有する平面に配置されている。校
正バーコード655 の掃引の間に生成されるA/D変換器
のサンプルは、コントローラ260 によって記憶され、バ
ーとスペースの幅と同様に、高いまたは幅の広いバー
と、低いまたは幅の狭いバーと、スペースとの相対的な
コントラストに関する校正値を生成するために使用され
る(校正値は、光学的または機械的な変化を補償するた
めに、掃引の異なる部分で異なってもよい)。その後、
校正バーコードは候補バーコードに代えられ、スキャナ
240 は候補バーコードを掃引する。掃引の間、コントロ
ーラ260 は、候補バーコードのバーとスペースのコント
ラストを、先に記憶された校正バーコードのバーとスペ
ースのコントラストとを比較し、さらに候補バーコード
のバーとスペースの幅を、校正バーコードのバーとスペ
ースの幅とを比較する。候補バーコードのコントラスト
と幅が許容できるものであれば、コントローラ260 はそ
の候補バーコードが受容可能なものであることを使用者
に知らせる。そうでなければ知らせない。
【0049】光ビームのスポットは必ずしも長方形であ
る必要はなく、また光ビームのスポットは走査中にバー
コードのバー全体を覆う必要はない。光スポットは、光
スポットの大きい部分が、幅の狭いバーまたは低いバー
によりも幅の広いバーまたは高いバーによって占められ
るように、バーコードに対して向けられるのが好まし
い。後続のバーが、互いに不明瞭にならない限り、使用
される光スポットの形は何でもよい。しかし、光スポッ
トは、使用者が光ビームの方向をバーコードに正確に向
けられる程度に大きくなければならない。したがって、
例えば、図17(A)と図17(B)に示されるよう
に、バーの間隔が十分に取られている高さ変調バーコー
ドは、ほぼ円形の光スポットにより読み取ることが可能
である。図17(A)はまた、使用者が光スポットの掃
引を正確に方向づけて、その光スポットが覆う低いバー
の部分が高いバーの部分より小さくなるようにすること
が可能である限り、光スポットがバーの高さより相当小
さくてもよいことを示している。図17(C)は、幅変
調バーコードも、間隔が十分に取られていていれば、ほ
ぼ円形のスポットにより読み取ることができることを示
している。これらのバーコードの各形状は、図3に示さ
れたのと同様の光の強強度変化を生じさせるだろう。し
たがってバーコードの各形状は、上述した方法で復号化
され得る。
【0050】幅の広い光スポットもまた、積み重ねられ
た記号、もしくは2次元記号表示(2次元バーコー
ド)、または情報が垂直方向および水平方向に広がった
他のあらゆる記号表示を読み取るために使用され得る。
他の記号表示法で表示された記号を、上述の方法と装置
により読み取ることが可能である。例えば図18を参照
して説明すると、カナダの郵便で用いられる記号(Ca
nadian Postal Symbology)
は、高いバーと中間の高さのバーと低いバーとを含む。
この記号表示は、上述の装置を、低いバーと中間の高さ
のバーの違いを識別するように修正することにより、上
記の装置により読み取り、復号化することが可能であ
る。例えば、異なる減衰時定数を有する2つの減衰ピー
ク検出器が、アナログ信号の各負のインパルスを比較す
るための2つのしきい値を生成するために使用され得
る。ソフトウェアの実施の形態では、各インパルスの最
小サンプル値は、どのインパルスが低いバー、中間の高
さのバー、および高いバーを表すのかを決定するため
に、他の最小サンプル値と比較され得る。図18に示さ
れた記号には、低いバーの下方に延びた「ダウン」中間
バーと、低いバーの上方に延びた「アップ」中間バーの
2種類の中間の高さのバーがある。いくつかの応用例に
おいて、上述の装置は、「ダウン」中間バーと「アッ
プ」中間バーの違いを識別できないかもしれない。その
場合、復号化のソフトウェアは、「アップ」バーまたは
「ダウン」バーが有効な文字となるかどうかを決定する
ことにより、および/またはバーコードに含まれる他の
エラー訂正情報を使用することにより、「アップ」バー
と「ダウン」バーを識別することが必要になる。
【0051】図19は、図10のろ波されたアナログ信
号を復号化するためにソフトウェアが用いられる、先に
示された実施の形態のブロック図を示している。バーコ
ードデータを復号した後、スペースの反射率が調節およ
び校正され、バー値データが、スキャナとコントローラ
をこれから説明する独特な方法で校正するために正規化
される。
【0052】使用者が引き金250 を押すと、上述したよ
うに、ハンドヘルド型スキャナ240は光ビームをバーコ
ードラベル、例えばポストネットラベルを横切って掃引
する。スキャナ240 は、アナログ信号(図3)をアナロ
グ信号を表す一連のデジタルサンプルに変換するA/D
変換器(図示しない)を含む。一連のデジタルサンプル
のサンプルはビンとして参照される。ビンという語は、
各サンプルが後でメモリに記憶されるメモリスロットに
相当する。これらのサンプルは、生データである。ある
実施の形態では、バーコードラベルの掃引ごとに255
のサンプルまたはビンがあり、これらのサンプルは、処
理のためにケーブル255 を通ってコントローラ260 に送
信される。コントローラ260 の電気回路は、特定の用途
において望ましい場合、代りにスキャナ240 の中に含め
ることができる。コントローラ260 は、サンプルが与え
られるマイクロプロセッサ700 を含む。スキャナ240 に
読み取られる特定のバーコードラベルに対応するサンプ
ルは、マイクロプロセッサ700 に接続したランダムアク
セスメモリ(RAM)705 に記憶される。標準として参
照のために使用される標準のスペース値と高いバー値と
低いバー値を記憶するための読み出し専用メモリ(RO
M)710 も、マイクロプロセッサ700 と接続している。
これらの標準値は校正参考情報と呼ばれている。マイク
ロプロセッサ700 として用いられ得るマイクロプロセッ
サの一つとしては、Hitachi製のマイクロプロセ
ッサの64180がある。
【0053】特定のラベルのバーコードが、上述した方
法で復号された後、そして、その特定のバーコードを表
すろ波されたアナログ信号の全てのピークと谷が、上述
した方法で見つけられた後、バーとスペースの反射率が
計算される。ろ波されたアナログ信号のピークと谷が決
定されたときに、ピーク/谷テーブル(PVテーブル)
は、ろ波されたアナログ信号のピークと谷から形成され
る。
【0054】所定の標準の反射率と、高さおよび幅のバ
ーコードエレメント、すなわち高いバー、低いバーおよ
びスペースとを有する標準校正バーコードを横切ってス
キャナの光ビームが掃引されるとき、スキャナは、所定
の標準値を表す高いバーと低いバーとスペースの読取り
を得る。例えば、ある標準のバーコードでは、スペース
で得られるアナログ値は60であり、高いバーでのアナロ
グ値は10であり、低いバーでのアナログ値は20である。
ここで述べている例は標準的なものを扱っているので、
スキャナが上述の標準バーコードを走査するとき、スペ
ースと高いバーと低いバーからの反射率は、理想のケー
スを表す。すなわち、理想的には、スキャナが実際のバ
ーコードラベルと出会うとき、スキャナは、スペースと
高いバーと低いバーのそれぞれが校正参照標準に合致す
るように60と、10と、20のA/D値を得る。しかし、実
際に使用する場合、スキャナがある特定の理想的ではな
いバーコードに出会うとき、バーとスペースの反射率は
標準値とは著しく異なったものとなることがある。ここ
で開示された方法は、これらの不一致を都合よく補い、
バーとスペースの反射率の校正のために備える。
【0055】高いバーの高さと低いバーの高さのための
校正標準値は、参照のためにROM710 に記憶されてい
る。正規化をする前に復号化を行うので、ある特定のエ
レメントが高いバーか短いバーかスペースであるかは知
られている。校正が行われた後、検査されるバーコード
ラベルが走査され、新しいバーとスペースのデータが集
められる。より詳しくは、ポストネットバーコードが復
号され、全てのピークと谷が見つけられ、新しいPVテ
ーブルが作り出された後に、バーとスペースの反射率
が、マイクロプロセッサ700 により計算される。特定の
バーコードラベルに対応するスキャナ240 からの生デー
タはRAM705 に記憶される。これらの生データは、ス
キャナ240 により得られたバーコードラベルのサンプル
に対応する255のA/D値である。復号化されるラベ
ルの長さと選択された特定のサンプリング率次第で、更
に多くのまたは少しのサンプルが得られ、正しく認識さ
れる。
【0056】それから上述したように、ろ波されたアナ
ログ信号のピークと谷が見つけられ、RAM705 に記憶
される。より詳しくは、ある実施の形態では、ピークと
谷は、ピーク(スペース反射率値)と谷(バー反射率
値)のPVテーブルに記憶される。復号化されたラベル
は、次に説明されるように、PVテーブル内のデータが
高いバーを表すか、または低いバーを表すかを決定する
ために、バー反射率のための計算で用いられる。バーと
スペースの反射率は、正確な反射率を得るために必要な
バーデータの標準化のために、異なって決定される。各
バーと各スペースのための反射率値は、反射テーブルア
レイに記憶される。
【0057】スペース反射率は、以下の情報から決定ま
たは計算される。マイクロプロセッサ700 は、各スペー
スのために以下の式1を解くことによりラベルスペース
反射率(LSR)を決定する。 LSR=CSR(LSA/CSA)……………式1 CSRは校正スペース反射率。これは、標準の理想的な
バーコードラベル上のスペースの反射率であり、参照の
ためにROM710 に記憶される。
【0058】CSAは一つのビンごとの校正スペース
(A/D)の平均。このA/D値は、標準の理想的なバ
ーコードラベル上のスペースに対応し、参照のためにR
OM720 に記憶される。LSRはラベルスペース反射
率。これは、スキャナ240 に読み取られる(標準の理想
的なバーコードラベルでない)実際のバーコードラベル
上のスペースの反射率である。
【0059】LSAはラベルスペース(A/D)値。こ
のA/D値は、スキャナ240 に読み取られる(標準の理
想的なバーコードラベルでない)実際のバーコードラベ
ル上の実際のスペースに対応する。次に、マイクロプロ
セッサ700 はバーコード反射率を決定する。しかし、バ
ー反射率を決定する前に、マイクロプロセッサ700 は、
これから説明する2つの物理的性質のためにPVテーブ
ル内のデータを調節し、または正規化する。
【0060】まず、PVテーブル内のデータに光スポッ
トサイズの調節が行われる。ポストネットバーコードを
復号化するための特定の実施の形態で使用されている高
い長円形の光スポットサイズ(高さ約240ミル×幅約
10ミル)のため、光スポットがバーの上にあるとき、
光スポットの一部分は背景(スペース反射率)を含み、
スキャナ240 のコレクタに受けられる。これによりバー
データは、背景の材料(白いスペース)と高さの反射率
の関数となる。ここで、標準スペース反射率は80%
で、(高いまたは低い)標準バーの反射率は5%である
と仮定する。これらの標準反射率値は、校正情報として
RAM705 に記憶される。PVテーブルに記憶されたバ
ーデータは、この校正情報を考慮に入れるために調節ま
たは修正される。この調節は、下記の式2にあるよう
に、乗数MULTIPLRを得る。 MULTIPLR=CSA/LSA……………式2 LBAは(高いまたは低い)ラベルバー(A/D)値。
このA/Dサンプル値は高いまたは低いバーのものであ
る。
【0061】LBA´は調節された(高いまたは低い)
ラベルバー(A/D)値。CSAはビンごとの校正スペ
ース平均。LSAはラベルスペース(A/D)値。この
A/D値は、スキャナ240 に読み取られる(標準の理想
的なバーコードラベルでない)実際のバーコードラベル
上の実際のスペースに対応する。
【0062】調節されたLBA値、すなわちLBA´値
を得るために、PVテーブルに記憶されたLBA値は、
式3に示されるようにMULTIPLRにより乗算され
る。 LBA´=LBA×MULTIPLR……………式3 この動作は、標準参照ラベルの校正シンボルよりも高い
反射率と低い反射率の背景のためにバーデータを調節す
る。
【0063】次に、PVテーブルに記憶された調節され
たラベルバー(A/D)値に対して、バーの高さの調節
が実施される。使用者は、高いバーの実際の高さを適当
な入力(図示せず)を通してマイクロプロセッサ700 に
入力する。これは、(上記のように光スポットサイズの
調節が実施された後は)バーのアナログ信号はバーの高
さとバーの反射率の双方の関数であるため、必要であ
る。このバーの高さの調節または修正については、以下
に述べる式4の通りである。 NLBA=LBA´−{(1−LBD/CBH)×LBA´}…………式4 CBHは(高いまたは低い)校正バーの高さである。使
用者によって入力された参照標準バーコードラベルの高
いバーの高さ、参照標準バーコードラベルの短いバーの
高さである。
【0064】LBHは(高いまたは低い)ラベルバーの
高さである。スキャナに読み取られる実際のラベルの高
いバーの高さ、スキャナに読み取られる実際のラベルの
短いバーの高さである。LBA´は式3を実行するとき
にマイクロプロセッサ700 により得られる調節された
(高いまたは低い)ラベルバー(A/D)値である。
【0065】NLBAは(高いまたは短い)正規化され
たバー(A/D)値である。したがってマイクロプロセ
ッサ700 は、PVテーブルに記憶されたLBA´値のた
めに式4を実行することにより、バーの高さの調節を行
う。このように、マイクロプロセッサ700 は、光スポッ
トサイズの調節により既に修正されたバー値を正規化す
る。式4を実行することによって、マイクロプロセッサ
700 は、参照標準ラベルの校正シンボルの(高いまたは
低い)バーの高さと比較された、確認されているラベル
の(高いまたは低い)バーの高さに基づいてバーデータ
を増加または減少させる。その結果、生じるNLBAは
メモリに記憶される。走査されているラベルが、参照標
準の校正シンボルより高いバーを有していると、バーデ
ータを正規化するためにバーデータにある百分率が加え
られる。
【0066】上述した方法でバーデータが正規化された
後、標準化されたデータに対して反射率への変換が行わ
れる。この反射率への変換は、Datamax LC
IIFunctional Specificatio
nの9ページで説明されているのと同様の方法である。
より詳しくは、W1とW2とW3は、次のように定義さ
れ、それらからW4は求められる。
【0067】 W1=R WHITE − R_BLACK(校正シンボルからは75%) W2=ビンのピーク平均 − NLBA(高いまたは低いバー) W3=ビンのピーク平均 − ビンの高いまたは低いバー平均 W4=R_WHITE−((W1×W2)/W3)……………式5 ここで、W4は変換されたバー反射率であり、ビン=時
間増分である。すなわち、光ビームの走査領域はあらか
じめ選択された数、例えば255の時間増分に分割さ
れ、各ビンのピーク/谷は記憶される。R_WHITE
は、参照標準の校正シンボル内の白いスペースの反射率
であり、R_BLACKは、参照標準の校正シンボル内
の黒いバーの反射率である。マイクロプロセッサ700
は、各バー値についてのW1とW2とW3とW4とを決
定する。その結果生じるW1とW2とW3とW4とは、
RAM705 に記憶されているREFLECT_TABL
Eとして指定されたテーブルにセーブされる。このテー
ブルは次に、平均バー反射率値と平均スペース反射率値
を得るためにマイクロプロセッサ700 により処理され、
次に、これらの値は米国郵政省が出版している「Dom
estic MailManual」に記載されている
PRDとPCRを決定するために使用される。ここで、
PRDはプリント反射差(最低のピーク値から最高の谷
値を引いたもの)であり、PCRはプリントコントラス
ト比率(最高のピーク値を最低の谷値で割ったもの)で
ある。
【0068】図20は、上述した方法の全体的な過程を
簡単に要約したフローチャートである。ステップ800 に
示されているように、マイクロプロセッサ700 は、スキ
ャナ240 からの引き金の信号を待つ。ステップ805 に示
されているように、スキャナ240 内のレーザは、使用者
が引き金250 を始動したときにバーコードラベルを横切
って走査する。ステップ810 に示されているように、バ
ーコードラベルから反射される戻り光信号は、一連の生
データサンプルを生成するためにA/D変換器によりサ
ンプリングされる。ステップ820 に示されているよう
に、走査されたラベルからの生データに関連した全ての
ピークと谷は決定され、PVテーブルに記憶される。ス
ペース反射率は、式1を使用して、ステップ825 におい
てマイクロプロセッサ700 により計算される。つぎに、
ステップ830 のように、PVテーブル内のバーデータが
調節される。より詳しくは、バーデータは光スポットの
サイズを考慮に入れるために調節される。これは、ステ
ップ835 に示されているように、マイクロプロセッサ70
0 が式3の計算を行うことにより達成される。それか
ら、調節されたバーデータのバーの高さが調節される。
これはステップ840 に示されているように、マイクロプ
ロセッサ700 が式4の決定を行うことにより達成され
る。バーの反射率はつぎに、ステップ845 のように、マ
イクロプロセッサ700 が式5の決定を行うことにより決
定される。
【0069】要約すると、本発明は、レーザスキャナで
校正標準ラベルを走査し、走査領域域内のスペースとバ
ーの反射特性を記録する。この領域は、例えば、255
の増分のように、それぞれがビンとして定義される時間
増分に分割される。各ビン内の反射率の標準は、つぎに
記憶され、対応するビンと関連づけられる。この方法
は、走査ビームがモータ駆動の走査ミラーにより掃引さ
れる場合のモータの速度の変化のため、スキャナの軸か
らの異なる距離での走査速度の違いを補う。スペースと
バーに対応するピークと谷を収集するとき、システムは
各ビンの一番高いピークと一番低い谷とを選択する。ラ
ベルがつぎに、標準値に対して確認されるとき、(ある
実際のラベルのLBA値と呼ばれている)ピークと谷
は、軸外の変化を調節するためにビンごとに比較され
る。
【0070】つまり、バーコードラベルを読み取るため
のレーザバーコードスキャナを校正するための方法で、
校正標準ラベルをレーザスキャナで走査し、走査領域上
の走査されたラベルのスペースとバーの反射特性を記録
するステップと、走査領域を複数の等しい増分に分割
し、記録された反射特性を対応する時間増分に関連づけ
るステップと、読み取るべきラベルをスキャナで走査
し、その読み取られたラベルの反射特性を記憶するステ
ップと、スキャナの走査領域を複数の等しい時間増分に
分割することにより得られる対応する時間増分に、読み
取られたラベルの反射特性を関連づけるステップと、時
間増分ごとに、読み取られたラベルの各反射特性を校正
ラベルの記録された各反射特性と比較して、読み取られ
たラベルを解釈するステップを含んでいる。
【0071】レーザバーコードスキャナを校正し、スキ
ャナに受けられたデータを正規化する方法が上述され、
その方法によれば、バーコードラベルの検出において、
都合よく検出精度をあげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ポストネットバーコードを読取る
従来の方法を示す平面図である。
【図2】 図2(A)は、ポストネットバーコードを
読み取っている幅の広い走査ビームの平面図であり、図
2(B)は、幅変調バーコードを読み取っている幅の広
い走査ビームの平面図である。
【図3】 図3は、図2(A)または図2(B)に示
されるようにバーコードを走査したときの、バーコード
から反射される光の強さを示すグラフである。
【図4】 図4は、図2(A)と図2(B)に示され
ているような幅の広い走査ビームを発生させるハンドヘ
ルド型スキャナの斜視図である。
【図5】 図5は、図2(A)と図2(B)に示され
ているような幅の広い走査ビームを発生させる固定型式
スキャナの斜視図である。
【図6】 図6は、図2(A)と図2(B)に示され
ているような幅の広い走査ビームを発生させる装置の側
面図である。
【図7】 図7は、図6の装置の平面図である。
【図8】 図8は、幅の広い走査ビームを発生させ、
目標から反射された光を収集し、検出器に集束させる装
置の平面図である。
【図9】 図9は、図8の装置により検出された光の
強さを処理するアナログ/デジタル回路のブロック図で
ある。
【図10】 図10は、図9の回路により生成された
アナログ信号およびデジタル信号のタイミング図であ
る。
【図11】 図11は、図9のピーク検出器と、ワン
ショットと、フリップフロップと、ゲートの一実施の形
態を示す回路図である。
【図12】 図12は、図9のバーパターン検出器の
一実施の形態を示す回路図である。
【図13】 図13は、図8の装置によって検出され
た光の強度を処理するためマイクロプロセッサが従う一
連の手続きを示すフローチャートの最初の部分である。
【図14】 図14は図13から続くフローチャート
の中間部分である。
【図15】 図15は図14から続くフローチャート
の最後の部分である。
【図16】 図16は、検査器としての使用を可能に
するため、トレイナースタンドに配置された図4のハン
ドヘルド型スキャナの斜視図である。
【図17】 図17(A)から図14(C)は、高さ
変調バーコードおよび幅変調バーコードを読み取ってい
るほぼ円形の走査ビームの平面図である。
【図18】 図18は、カナダの郵便表示法(Can
adian Postal Symbology)に従
って手紙に配置された高さ変調バーコードの平面図であ
る。
【図19】 図19は、本発明の方法の過程を実行す
るために用いられる、レーザスキャナおよびコントロー
ル装置のブロック図である。
【図20】 図20は、本発明のバーコードデータ処
理方法の過程を示したフローチャートである。
【符号の説明】
100 高いバー 105 低いバー 110 各フレームの始めと終りを示す高いバー 115 第1視覚面 120 第2視覚面 200 光スポット 205,205,205 中間位置 220,220,220 中間位置に対応する時間 240 ハンドヘルド型スキャナ 245 開口 250 引き金 255 ケーブル 260 コントローラ 265 固定式スキャナ 270 移動台 275 支持体 280 バーコード 300 レーザダイオード 305 レンズ 310 円錐形ビーム 315 走査ミラー 320 ウエスト部 321 ハイパスフィルタ 322 ワンショット 323 バーパターン検出器 324,365 ゲート 325 減衰ピーク検出器 330,345,390,450 比較器 335 フリップフロップ 340 遅延素子 350 レーザ/レンズモジュール 355 光検出器 360 収集ミラー 370,425 演算増幅器 375 ダイオード 380,395,400,405,421,430,435,440,460 抵抗器 385,391,415,429,455 コンデンサ 420 トランジスタ 422 プルダウントランジスタ 427 フィードバックダイオード 445 接続点 700 マイクロプロセッサ 705 RAM 710 ROM

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面積的に大きいバーと小さいバーとスペ
    ースを含むバーコードラベルから得られたバーコードデ
    ータを処理する方法において、 前記バーコードラベルを横切って光ビームを走査するス
    テップと、 光ビームが前記バーコードラベルを横切って走査するに
    つれて前記バーコードラベルから反射される光を集め、
    集められた光を生成するステップと、 集めるステップで集められた光の振幅を表す電気信号を
    生成するステップと、 前記電気信号を所定のデータ率でサンプリングして、前
    記電気信号を表す一連のサンプルを生成するステップ
    と、 ラベルスペース値(LSA)および大きいバーの値と小
    さいバーの値のラベルバー値(LBA)を含む一連のサ
    ンプルをメモリに記憶するステップと、 前記一連のサンプルを復号するステップと、 校正スペース反射率(CSR)とラベルスペース値(L
    SA)の積を、校正スペース平均(CSA)で割ること
    により、ラベルスペース反射率(LSR)を決定するス
    テップと、から成ることを特徴とするバーコードデータ
    処理方法。
  2. 【請求項2】 前記大きいバーの値が高いバーの値を含
    み、前記小さいバーの値が低いバーの値を含むことを特
    徴とする請求項1記載のバーコードデータ処理方法。
  3. 【請求項3】 前記大きいバーの値が幅の広いバーの値
    を含み、前記小さいバーの値が幅の狭いバーの値を含む
    ことを特徴とする請求項1記載のバーコードデータ処理
    方法。
  4. 【請求項4】 前記メモリから校正スペース平均(CS
    A)を検索するステップと、 前記メモリからラベルスペース値(LSA)を検索する
    ステップと、 前記校正スペース平均(CSA)を前記ラベルスペース
    値(LSA)で割ることによって乗数MULTIPLR
    を決定するステップとをさらに含むことを特徴とする請
    求項1記載のバーコードデータ処理方法。
  5. 【請求項5】 前記メモリから前記ラベルバー値(LB
    A)を検索して、検索されたラベルバー値(LBA)を
    供給するステップと、 検索されたラベルバー値(LBA)に乗数MULTIP
    LRを掛けることによって、検索されたラベルバー値
    (LBA)を修正して、修正されたラベルバー値(LB
    A´)を生成するステップとをさらに含むことを特徴と
    する請求項4記載のバーコードデータ処理方法。
  6. 【請求項6】校正バーの高さ(CBH)、及び 修正さ
    れたラベルバー値(LBA´)に対して、次式 NLBA=LBA´−{(1−LBD/CBH)×LB
    A´} を演算することにより、修正されたラベルバー値(LB
    A)を正規化して、正規化され修正されたラベルバー値
    (NLBA)を生成するステップをさらに含むことを特
    徴とする請求項5記載のバーコードデータ処理方法。
  7. 【請求項7】 正規化され修正されたラベルバー値(N
    LBA)を反射率に変換するステップをさらに含むこと
    を特徴とする請求項6記載のバーコードデータ処理方
    法。
JP7307495A 1995-11-27 1995-11-27 バーコードデータ処理方法 Pending JPH09147046A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7307495A JPH09147046A (ja) 1995-11-27 1995-11-27 バーコードデータ処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7307495A JPH09147046A (ja) 1995-11-27 1995-11-27 バーコードデータ処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09147046A true JPH09147046A (ja) 1997-06-06

Family

ID=17969781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7307495A Pending JPH09147046A (ja) 1995-11-27 1995-11-27 バーコードデータ処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09147046A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113533211A (zh) * 2021-08-20 2021-10-22 四川新健康成生物股份有限公司 一种荧光分析仪用条码识别装置及算法
CN116430415A (zh) * 2023-03-28 2023-07-14 北方雷科(安徽)科技有限公司 一种自适应多峰值多门限检测的捕获验证策略方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113533211A (zh) * 2021-08-20 2021-10-22 四川新健康成生物股份有限公司 一种荧光分析仪用条码识别装置及算法
CN113533211B (zh) * 2021-08-20 2024-05-07 四川新健康成生物股份有限公司 一种荧光分析仪用条码识别装置及算法
CN116430415A (zh) * 2023-03-28 2023-07-14 北方雷科(安徽)科技有限公司 一种自适应多峰值多门限检测的捕获验证策略方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5369264A (en) Reading bar codes with a wide laser beam
US5608200A (en) Method of collecting and adjusting bar code data from a laser bar code reader
EP0574024B1 (en) Adaptive bar code scanner
US5557094A (en) False-transition inhibitor circuit for a bar code reader
EP0653720B1 (en) Method and apparatus for reading two-dimensional bar code symbols with an elongated laser line
US5814827A (en) Optical scanner with extended depth of focus
EP0384955B1 (en) Laser scanner for reading two dimensional bar codes
KR100277272B1 (ko) 확장 초점깊이를 가진 광학스캔너 및 확장 초점깊이를 가지고 주사하는 방법
US4528444A (en) Optical reading apparatus with automatic gain control circuit
EP1398724B1 (en) Laser scanning system and scanning method for reading bar codes
US5627366A (en) Optical scanner with extended depth of focus
EP0385478B1 (en) Bar code reader
US5796089A (en) Bar code scanner with simplified auto-focus capability
CN107092850A (zh) 具有边缘检测增强的条码读取器
US6478225B1 (en) Adaptive bar code scanner
US4874933A (en) Ambient illumination bar code reader
US5151580A (en) Light emitting diode scanner
US6145743A (en) Light collection systems in electro-optical readers
WO1999023598A1 (en) Electronic edge detection system
KR940001000A (ko) 적응 바 코드 스캐너
US5136147A (en) Light emitting diode scanner
EP0745951A2 (en) Optical scanners
CA2121464A1 (en) Portable optical reader system
US5828050A (en) Light emitting laser diode scanner
US7428999B2 (en) MEMS-based electro-optical reader and method with extended working range

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080711

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090711

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140711

Year of fee payment: 11