JPH09146611A - 多変数非線形プロセス制御方法並びに装置 - Google Patents

多変数非線形プロセス制御方法並びに装置

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JPH09146611A
JPH09146611A JP7322540A JP32254095A JPH09146611A JP H09146611 A JPH09146611 A JP H09146611A JP 7322540 A JP7322540 A JP 7322540A JP 32254095 A JP32254095 A JP 32254095A JP H09146611 A JPH09146611 A JP H09146611A
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JP7322540A
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English (en)
Inventor
D Hansen Peter
ディー. ハンセン ピーター
Paul C Badavas
シー. ベイダバス ポール
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Schneider Electric Systems USA Inc
Original Assignee
Foxboro Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 積分動作を行う減結合型外ループコントロー
ラと直列接続されたニューラル・ネットワークに基づく
多変数内ループPD(比例−微分)コントローラを用い
たロバストなプロセス制御システムのための方法と装置
を提供する。 【構成】 このように組み合わせることにより、多変数
非線形PID(比例−積分−微分)フィードフォワード
型コントローラが実現される。内ループPDコントロー
ラは、疑似ニュートン型繰り返しフィードバック構造を
採用し、非制限制御ループに対するダウンストリーム
(下流)制限の影響を組み入れるように、内ループ設定
値と最適予測時間によって変化する予測制御量との間の
差の関数として、操作量を繰り返し計算する。外ループ
コントローラは、内ループの目標値を調節することによ
り、モデル化されないプロセス変化、測定されない乱
れ、及び、モデル化の誤差を補償する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業上のプロセス制御
に関し、更に詳しくは、多変数非線形動的産業プロセス
を制御するための方法並びに装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業オートメーションは、品質並びに製
造要件に合致するように、産業プロセスを制御する最適
な方法を見いだすことを目的として行われてきた。しか
し、現在の産業プロセスの大部分は、複雑で、遅れや遅
延を伴う相互作用的動力学及び非直線性を有する多数の
制御量が必要となる。このような複雑な産業プロセスを
取り扱うために、様々なプロセス制御技術が生み出され
た。
【0003】最新のプロセス制御技術は、プロセスの一
つあるいはそれ以上の経時特性を監視することにより、
プロセスの最適操作を求め、プロセスの操作パラメータ
を調節するものである。特に設定値の変化、システム動
力学及び乱れを考慮にいれて最適操作パラメータを計算
するために、これらの従来技術では、システムの未来の
挙動を予知するためのプラントプロセスモデルが用いら
れる。また、このモデルあるいはその一部をコントロー
ラ構造体に組み込む技術も知られている。これらの技術
の精度は、プロセスの正確な動的モデルが作成できるか
どうか、にかかっている。また、正確にあるいは簡単に
モデル化できない不確実性を有するプロセスの場合に
は、このようなモデルを生成できない場合もある。
【0004】近年、ニューラル・ネットワークが、複雑
なプロセスをモデル化する有力な手段として注目されて
いる。これは、ニューラル・ネットワークが、多変数非
線形関数を近似するための固有能力を有しているためで
ある。ニューラル・ネットワークは、また、プロセスの
完全で正確な理解を必要としないという利点もある。ニ
ューラル・ネットワークは、プロセスを表示するもので
あるが、トレーニング可能であり、実例により学習する
能力を有する。ニューラル・ネットワークは、更に、遅
延量を取り扱うことが可能であり、即ち、動的システム
を表現することができる。
【0005】プロセス制御分野へのニューラル・ネット
ワークの適用は比較的最近始められたばかりであるが、
既に様々なニューラル・ネットワーク制御システムが開
発されている。このようなシステムとしては、例えば、
好適に確立された非線形モデル予知制御フレームワーク
でニューラル・ネットワークを使用する制御システムが
挙げられる。この種の制御システムでは、通常、プロセ
スを目標値に持って行くための操作量を求めるために、
プロセスのニューラル・ネットワークモデルを採用した
コントローラが用いられる。また、設定値に与えられる
プロセス−モデル不整合信号を通して、プロセスフィー
ドバックが行われる。この結果、モデル化されない乱れ
が補償される。この不整合信号は、プロセス出力とプロ
セスのニューラル・ネットワークにより生成されたモデ
ル化プロセス出力との間の差異を示す。
【0006】コントローラは、ニューラル・ネットワー
クモデルと最適化装置とから成る。ニューラル・ネット
ワークモデルは、現在及び直前のプロセス入力及び出力
値を考慮して、未来時間軌道に関するプロセス出力に対
する可能操作量軌道の影響を予知するために用いられ
る。また、最適化装置は、プロセス出力が最適に設定値
をたどり所定の束縛力集合を満足するように、この情報
を用いて、操作量の値を選択する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この種のプロセス制御
システムの主な制限は、遅れが支配的なプロセスにおい
て、測定されない負荷乱れを効果的に処理できない、こ
とである。モデルの誤差フィードバックを使用すること
により、純粋なむだ時間が支配的なプロセスをこのシス
テムで処理することが可能になるが、何らかの追加フィ
ードバックが行われない限り、この方法で、非自己調整
プロセスあるいは開ループ不安定プロセスを安定化する
ことができない。比例あるいは微分フィードバックは存
在せず、プロセス−モデル非整合信号を通して疑似積分
フィードバック動作が行われるのみである。
【0008】本発明は、上述した制限を説明できるロバ
ストで効率的なプロセス制御システムを提供することを
目的とする。更に詳しくは、ロバストな最適多変数非線
形制御システムで、非自己調整プロセス及び純粋なむだ
時間プロセスを適応させ、測定負荷による乱れを防ぐよ
うに補償し、高フィードバック・ゲインで測定されない
乱れと戦うシステムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】ロバストなプロ
セス制御システムに用いられる方法並びに装置は、以下
に記載するように、ニューラル・ネットワークに基づく
コントローラを用いて、多変数非線形動的プロセスの効
率的な制御を行う。
【0010】プロセス制御システムは、積分動作を行う
減結合型外ループコントローラと直列接続された内ルー
プ多変数PD(比例−微分)コントローラとして、ニュ
ーラル・ネットワークに基づくコントローラを用いる。
このように組み合わせることにより、多変数非線形PI
D(比例−積分−微分)フィードフォワード型コントロ
ーラが実現される。未来のプロセス挙動がトレーニング
を繰り返した場合に最適性能を達成可能なように、内ル
ープニューラル・ネットワークPDコントローラをトレ
ーニングする。外ループコントローラは、モデル化され
ないプロセス変化、測定されない乱れ、及び、モデル化
の誤差を、内ループ目標値を調節することにより補償す
る。
【0011】内ループPDコントローラは、疑似ニュー
トン型繰り返しフィードバック・ループ構造を採用し、
非制限制御ループへのダウンストリーム(下流)制限の
影響を組み込むために、操作量を、内ループ設定値と最
適予測時間によって変化する予測制御量との差の関数と
して、繰り返し計算する。この制御システムは、オンラ
インでの繰り返し計算のために余分なオーバーヘッドを
要するが、制限が生じた場合に、非制限制御ループのよ
り正確な制御を実現する。
【0012】以下に、このようなプロセス制御システム
を体現化した実施例を4つ詳述する。第一実施例及び第
二実施例において、プロセス制御システムは、多変数非
線形比例−積分−微分フィードフォワード型コントロー
ラを用いる。内ループPDコントローラは、プロセス及
びその導関数の測定値に基づいて、プロセスを所望の設
定レベルに到達させるために必要な操作量の変化を発生
させる。また、内ループPDコントローラは、積分操作
を行う外ループ積分コントローラによって用いられるプ
ロセスの最適予測時間を発生させる。第一の制御実施例
では、内ループPDコントローラと外ループコントロー
ラとが、同時に、所定の測定速度でサンプリングされた
制御量から、プロセスのフィードバックを入力する。こ
れに対して、第二の制御実施例では、内ループコントロ
ーラが、より高速の測定速度でサンプリングされた推定
量から、プロセスのフィードバックを入力する。これに
より、プロセス変化に対する、より迅速な応答が可能に
なる。一方、積分コントローラは、制御量からフィード
バックを入力し、積分動作を行うことにより、設定値を
調節して、モデル化されない誤差や測定されない乱れ等
を補償する。
【0013】第三及び第四実施例では、制御システム
は、PDフィードフォワード型コントローラのみを備
え、外ループ積分コントローラを伴わない。第三実施例
では、コントローラは、制御量からプロセスのフィード
バックを入力し、所定の測定速度でプロセス変化に応答
する。また、第四実施例では、コントローラは推定量か
らフィードバックを入力し、プロセス変化に対してより
迅速な応答・制御を実現する。
【0014】
【実施例】ロバストなプロセス制御システムに用いられ
る方法並びに装置は、以下に記載するように、ニューラ
ル・ネットワークコントローラを用いて、多変数非線形
動的プロセスの効率的な制御を行う。以上説明した本発
明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明
を好適ないくつかの実施例に基づいて説明する。実施例
を説明する前に、以下の説明で用いられている記号を簡
単に説明する。
【0015】t :プロセスの所定の時間ステップ
を表す整数。 r(t) :外ループ設定値− 時間ステップtにおける
プロセス出力の目標値を表す入力信号。 r*(t) :内ループ設定値− 説明されていないプロセ
ス動力学、乱れ、及びモデル化誤差を補償するために外
ループコントローラによって調節された入力信号。 u(t) :操作量− 時間ステップtで変動して、制御
量の値を変化させる量あるいは条件を示す信号のベクト
ル。 y(t) :制御量− 時間ステップtにおける測定プロ
セス出力を表すプロセス出力信号のベクトル。本明細書
中では、制御量と測定プロセス出力という言葉は同義に
用いられる。 y'(t) :制御量の導関数− 時間ステップtにおける
測定プロセス出力の時間に対する変化率を表す信号のベ
クトル。 w(t) :推定量− 時間ステップtにおける測定プロ
セス出力の推定値を表すプロセス出力信号のベクトル。
【0016】w'(t) :推定量の導関数− 時間ステッ
プtにおける推定プロセス出力の時間に関する変化率を
示す信号のベクトル。 v(t) :測定負荷量− 時間ステップtにおいて生じ
る測定量の既知の乱れを表す信号のベクトル。 v'(t) :測定負荷量の導関数− 時間ステップtにお
ける測定負荷信号の時間に対する変化率を示す信号のベ
クトル。 外1(t):最適予測時間− 対応する制御量が、それと
対になる操作量の変化に対して最も感度が高いような相
対時間を表す実数のベクトル。本明細書中では、遅延時
間、むだ時間、及び、最適予測時間という言葉は同義に
用いられる。以下、^k(t)と表記する。
【0017】
【外1】
【0018】数1 :最適予測時間によって変化する
予測制御量− 時間ステップtにおける入力値あるいは
入力導関数に関する最適予測時間^k(t)によって変化
する、時間ステップtにおける測定プロセス出力あるい
は制御量を予知するモデル出力信号のベクトル。本明細
書中では、「予測制御量」と「最適予測時間によって変
化する予測制御量」は同義である。以下、^y(t+^k(t))
と表記する。
【0019】
【数1】
【0020】d(t) :未測定負荷乱れ− 時間ステッ
プtにおける未測定量として、ノイズあるいは負荷変化
によって生じる乱れを表す信号のベクトル。
【0021】上記の記号が本明細書の本文あるいは図面
中で用いられる場合、これらの記号は信号のベクトルを
示すものである。例えば、u(t)は、操作量信号のベ
クトルu1(t)...un(t)を示す。
【0022】以下に、ニューラル・ネットワークに基づ
くコントローラを備えるプロセス制御システムの実施例
を説明する。ニューラル・ネットワークは、オフライン
で、且つ、本発明と同日に出願された「多変数非線形制
御方法並びに装置」の第三実施例と第四実施例に詳述さ
れる方法で、トレーニングされる。
【0023】プロセス制御システムは、積分動作を行う
減結合型外ループコントローラと直列接続された内ルー
プ多変数PD(比例−微分)コントローラとして、ニュ
ーラル・ネットワークに基づくコントローラを用いる。
このように組み合わせることにより、多変数非線形PI
D(比例−積分−微分)フィードフォワード型コントロ
ーラが実現される。未来のプロセス挙動がトレーニング
を繰り返した場合に最適性能を達成可能なように、内ル
ープニューラル・ネットワークPDコントローラをトレ
ーニングする。外ループコントローラは、モデル化され
ないプロセス変化、測定されない乱れ、及び、モデル化
の誤差を、内ループ目標値を調節することにより補償す
る。
【0024】内ループPDコントローラは、疑似ニュー
トン型繰り返しフィードバック・ループ構造を採用し、
非制限制御ループへのダウンストリーム(下流)制限の
影響を組み込むために、操作量を、内ループ設定値と予
測制御量との差の関数として、繰り返し計算する。PD
コントローラは、予測制御量と最適予測時間とを出力す
るようにトレーニングされたニューラル・ネットワーク
を用いる。予測制御量と最適予測時間とを用いて、プロ
セスに望ましい影響を与えるような対応操作量を求め
る。最適予測時間は、対応する操作量に小さな変化が起
こった結果として予測制御量に最大変化を生じさせるよ
うな、設定値に対する予測制御量の有効応答時間を表
す。即ち、最適予測時間は、将来の制御量をその目標値
あるいは設定値に到達させるために最小の操作量変化が
必要となるような状況を示す。最適予測時間以外の時間
が用いられた場合には、操作量の変化がより大きくな
り、その結果、過補正状態となって、挙動が振動し、多
くの場合不安定になる。
【0025】予測制御量^y(t+^k(t))は、最適予
測時間(t+^k)によって変化する測定プロセス出力を
示す。この予測制御量を用いて、プロセスに影響を与
え、プロセスを所望の設定値に近づける対応操作量を計
算する。操作量の計算は、非制限操作量に対する制限操
作量の影響を考慮して、繰り返し高ゲイン・フィードバ
ック・ループにより実行される。
【0026】第一実施例及び第二実施例において、プロ
セス制御システムは、多変数非線形比例−積分−微分フ
ィードフォワード型コントローラを用いる。内ループP
Dコントローラは、プロセス及びその導関数の測定値に
基づいて、プロセスを所望の設定レベルに到達させるた
めに必要な操作量の変化を発生させる。また、内ループ
PDコントローラは、積分操作を行う外ループ積分コン
トローラによって用いられるプロセスの最適予測時間を
発生させる。第一の制御実施例では、内ループPDコン
トローラと外ループコントローラとが、同時に、所定の
測定速度でサンプリングされた制御量から、プロセスの
フィードバックを入力する。これに対して、第二の制御
実施例では、内ループコントローラが、より高速の測定
速度でサンプリングされた推定量から、プロセスのフィ
ードバックを入力する。これにより、プロセス変化に対
する、より迅速な応答が可能になる。一方、積分コント
ローラは、制御量からフィードバックを入力し、積分動
作を行うことにより、設定値を調節して、モデル化され
ない誤差や測定されない乱れ等を補償する。積分動作の
最後の部分は、ダウンストリーム(下流)経路で限界が
検出された場合にコントローラの積分動作を停止させる
拘束管理スキーム(計画)により妨害される。
【0027】第三及び第四実施例では、制御システム
は、PDコントローラのみを備え、外ループ積分コント
ローラを伴わない。第三実施例では、コントローラは、
制御量からプロセスのフィードバックを入力し、所定の
測定速度でプロセス変化に応答する。また、第四実施例
では、コントローラは推定量からフィードバックを入力
し、プロセス変化に対してより迅速な応答・制御を実現
する。
【0028】図1は、本発明に従う第一実施例としての
プロセス制御システムの構造を示す。図1において、プ
ロセス制御システムは、外ループ積分型コントローラ1
0と、コントローラ10に直列接続されるPDコントロ
ーラ12と、PDコントローラ12の下流(ダウンスト
リーム)に直列接続され、プロセス16に連結されるダ
ウンストリーム・コントローラ14と、を備えるPID
コントローラとして構築される。ダウンストリーム・コ
ントローラ14は、バルブ(弁)、アクチュエータ等の
周知の制御要素を含むように構成してもよい。外ループ
コントローラ10には、外ループ設定値r(t)18
と、プロセスからフィードバックされる制御量y(t)
38とが、また、全ての場合ではないが、更に、PDコ
ントローラ12により生成される最適予測時間^k(t)
22が入力される。外ループコントローラ10は、外ル
ープ設定値r(t)18を調節して、内ループ設定値r
*(t)24を発生させる。外ループコントローラ10
は、プログラム可能な汎用CPUあるいはフォックスボ
ロ社(The Foxboro Company)の760系コントローラ
等の特定目的コントローラによって実現される。一方、
PDコントローラ12は、CPU上で走るソフトウェア
として、電子回路からなるハードウェアとして、あるい
は、部分的にソフトウェア、部分的にハードウェアのハ
イブリッド(混成)システムとして実現される。
【0029】内ループPDコントローラ12には、内ル
ープ設定値r*(t)24と、プロセスからフィードバ
ックされる制御量y(t)38と、制御量の時間に関す
る導関数y’(t)40と、測定負荷量v(t)26
と、測定負荷量の時間に関する導関数v’(t)28
と、が入力される。また、内ループコントローラ12か
らは、操作量u(t)30と、最適予測時間^k(t)2
2と、が出力される。この操作量u(t)30は、ダウ
ンストリーム・コントローラ14に与えられ、プロセス
16に転送される値34として出力される。
【0030】ダウンストリーム・コントローラ14が操
作量30の何れか(例えば、全面開閉バルブ)を制限し
た場合には、この制限を示す論理信号20がダウンスト
リーム・コントローラ14から出力され、拘束プロセッ
サ35に与えられる。拘束プロセッサ35は、信号33
に基づいて多くの方法の中から選択される所定の方法
で、この制限動作に応答する。制限動作への応答を示す
信号32が、拘束プロセッサ35から適当な外ループコ
ントローラに出力される。プロセス16を所望の設定レ
ベル18に到達させるために必要な操作量の変化の入力
と、測定負荷量v(t)26及び測定されない乱れd
(t)36の入力とに基づいて、プロセス16は連続的
な処理を実行する。適当な測定速度で測定された制御量
y(t)38は、PDコントローラ12と外ループコン
トローラ10とに伝達される。これらの要素の機能に関
しては後に詳述する。
【0031】外ループ積分型コントローラは、n個の外
ループコントローラ10(C1,...Cn)から成り、それぞ
れの外ループコントローラが各対の制御量と操作量とに
対応する。外ループコントローラ10は、外ループ設定
値r(t)18を調節して、内ループ設定値24r1 *(t)
...rn *(t)を出力する。外ループコントローラ10に
は、外ループ設定値r(t)18と、制御量y(t)3
8と、が入力される。更に、PDコントローラ12から
出力される最適予測時間^k(t)22を用いて、外ルー
プ積分型コントローラで用いられる積分時間定数を求め
るようにしてもよい。最適予測時間を用いることによ
り、手動での同調操作を必要とすることなく、積分型コ
ントローラを自動的に同調させて、プロセスの動力学的
条件に適応させることができる、という利点がある。
【0032】外ループコントローラ10は、純粋積分動
作、PI(比例−積分)動作、あるいは他の型の積分動
作の何れを行うものでもよい。例えば、i番目のPI動
作の実現は、数学的に以下のように表現される。
【0033】 r* i(t) = xi(t) + .2[ri(t)-yi(t)] (1) ここで、積分項はxi(t)で示され、次の数式に従っ
て計算される。初期化の場合には、 xi(0) = yi(0) (2) ダウンストリーム(下流)で制限が生じた場合には、 xi(t+1) = xi(t) あるいは xi(t) = xi(t-1) (3) それ以外の場合には、 xi(t+1) = xi(t)+(.3*^ki(t))-1*(ri *(t)-xi(t)) (4)
【0034】外ループコントローラ10が純粋積分動作
のみを採用した場合には、i番目の外ループ積分動作の
実現は、数学的に以下のように表現される。 r*(t) = r*(t-1)+[(r(t)-y(t))*(1/(2*^k(t)-1))] (5)
【0035】何れの場合でも、外ループコントローラ1
0からは、内ループ設定値r*(t)24が出力され、
PDコントローラ12に伝達される。
【0036】PDコントローラ12には、内ループ設定
値r*(t)24に加えて、測定負荷量v(t)26
と、測定負荷量の導関数v’(t)28と、制御量y
(t)38と、制御量の導関数y’(t)40とが入力
される。これらの実測値のフィードバックにより、フィ
ードフォワード型比例−微分(PD)コントローラが実
現される。PDコントローラ12は、これらの入力に基
づいて、最適操作量u(t)30と最適予測時間^k
(t)22とを決める。最適予測時間22は、外ループ
コントローラ10に伝達されるか、あるいは、そのまま
捨てられる。一方、最適操作量30は、ダウンストリー
ム・コントローラ14に送られるか、あるいは、直接、
プロセス16に伝達される。
【0037】次のダウンストリーム・コントローラ14
は、制御システム内で操作量の調節が必要な場合に用い
られる。PDコントローラ12あるいはダウンストリー
ム・コントローラ14の何れかにより、操作量がその閾
値あるいはそれ以上の値に設定された場合、限定操作量
を表す論理信号20が出力される。例えば、バルブ等の
制御要素が完全に開放され、コントローラの要件を満足
させることができない場合に、制限が生じる。拘束プロ
セッサ35は、この論理信号20を受け取り、所定の拘
束動作を指示する拘束信号32の外ループコントローラ
10への出力を開始する。行うべき所定の拘束動作は、
拘束信号32を介して、対応する限定操作量を有する外
ループコントローラに伝達される。
【0038】図2は、拘束プロセッサ35により実行さ
れるステップを示すフローチャートである。まず、ステ
ップ45で、論理信号20をテストして、対応する操作
量あるいはそのダウンストリーム(下流)経路の信号が
制限されているかどうかを判定する(即ち、操作量ある
いは信号が閾値以上かどうかを判定する)。信号が制限
されている場合には、拘束管理動作の3つの可能な選択
肢(オプション)の中から1つを選択する(ステップ4
9)。この場合、信号33により特定のオプションが選
択される。どのオプションを選択するかは、そのアプリ
ケーション(適用)の種類によって決まる。第一の選択
肢を選んだ場合、ステップ51で、関係する操作量を標
識して、ステップ53で、対応するコントローラの積分
動作を一時的に凍結するように、コントローラの信号3
2を設定する。第二の選択肢を選んだ場合、ステップ5
5で、対応するコントローラの設定値r(t)が測定値
y(t)に等しくなるように、コントローラの信号32
を設定する。例えば、ui(t)が上限値の場合、対応
する外ループコントローラCiに関してri(t)=yi
(t)に設定する。第三の選択肢を選んだ場合、ステッ
プ57で、対応するコントローラの積分項を測定値に再
初期化するように、即ち、xi(t)=yi(t)を実現
するように、コントローラの信号32を設定する。操作
量が制限されていない場合には、ステップ47に進ん
で、操作量が以前に制限されていたかどうかを確認す
る。制限されていた場合には、ステップ59で、対応す
るコントローラの積分動作を再開するように、コントロ
ーラの信号32を設定する。
【0039】図1に示すように、外ループコントローラ
は、それぞれ、プロセスの各時間ステップtにおいて、
各制御量に対して新しい内ループ設定値24を出力す
る。PDコントローラ12は、これらの内ループ設定値
24を受け取り、各時間ステップtにおいて、それぞれ
対応する制御量に対して操作量u(t)30の所定値を
再計算する。この再計算された操作量u(t)30の所
定値は、内ループ設定値を達成するためにプロセスに生
じる変化を表す。次のダウンストリーム(下流)コント
ローラ14では、更に制御動作が行われ、操作量を調節
することにより得られた値34が出力される。プロセス
16は、値34を受け取り、その操作パラメータの調節
を行う。プロセス16には、連続的に測定負荷26と測
定されない乱れ36とが入力される。
【0040】内ループPDコントローラは、非制限制御
ループに及ぼす制限制御ループの影響(もしあれば)を
考慮して、操作量の値を再計算する機能を有する。この
結果、制御量は、所望の設定値に可能な限り近いレベル
になる。ダウンストリーム・コントローラによる制限は
前もって知ることができないため、操作量の値の再計算
は、内ループコントローラによりオンラインで実行され
る。コントローラは、このオンラインでの計算のために
余分なオーバーヘッドを要するが、制限が生じた場合
に、より正確な制御を達成する。
【0041】内ループコントローラの目的は、対応する
制御量と設定値との差をゼロもしくは最小にするよう
に、各操作量に関して新しい値を計算することにある。
この差は、誤差信号とも呼ばれる。これらの操作量の計
算は、周知の疑似ニュートン型繰り返し法を用いて行わ
れる。(疑似ニュートン型繰り返し法の詳細に関して
は、応用数学(Applied Mathematics: Gilbert Strang
著, Wellesley-CambridgePress, 1986)を参照のこ
と。)この方法は、各操作量に対して初期近似を行い、
対応する誤差信号が許容可能なレベル内に入るまでこの
近似値を繰り返しリファインする。初期近似は、コント
ローラの前回の操作で計算された操作量の値である。近
似値は、対応する制御量に対する操作量の導関数に基づ
いてリファインされる。対応する制御量は、操作量の制
限効果も考慮して、最適予測時間に基づいて制御量を求
めるようにトレーニングされたニューラル・ネットワー
クにより、計算される。ニューラル・ネットワークによ
り計算された制御量は、プロセスを設定値に近づけるた
めに最小の操作量変化が必要となる未来時間における、
プロセス出力を意味する。それぞれの操作量が他の全て
の操作量に与える影響を考慮して、近似値が繰り返し計
算され、最終的には、対応する誤差信号を最小とする値
に収束する。
【0042】このプロセスは、2つの入れ子式繰り返し
ループを通して、PDコントローラにより実行される。
内ループの繰り返しにより、時間ステップtにおける各
操作量が時間ステップtにおける他の全ての操作量に与
える影響を計算する。内ループは、繰り返し変数iによ
って表され、各操作量ui(t)(ここで、i=
1,...,n)を繰り返し計算する。一方、外ループ
の繰り返しにより、内ループが繰り返される回数を制御
して、このプロセスの収束を制御する。外ループは、繰
り返し変数iiによって表され、決められた回数の繰り
返しii=1,...,nnを行うか、あるいは、各ル
ープが収束するまで繰り返される。各ループの収束は、
|r* i(t)−^yi(t)|<εの式により規定され、
ここで、εは、ユーザーが設定した許容範囲を示す。
【0043】図6は、PDコントローラ12の内部構造
を示すブロック図であり、図7ないし図10は、PDコ
ントローラ12によって実行されるステップを示すフロ
ーチャートである。遅いほうのループは、ステップ50
−52−54−56−58−60−62からなり、速い
ほうのループは、ステップ56−58−60−62から
なる。図7ないし図10に示す繰り返しプロセスを説明
するために、以下の記号が用いられている。
【0044】 ii:遅いほうのループの現在の繰り返し回数 ここで、ii=1,...,nn i :速いほうのループの現在の繰り返し回数 ここで、i=1,...,n j :1<=j<=nの場合に、所定の操作量、制御
量、あるいは最適予測時間を示す指標
【0045】図1及び図6に示すように、PDコントロ
ーラ12には、n個の内ループ設定値r*(t)24の
ベクトルと、制御量y(t)38と、制御量の導関数
y’(t)40と、m個の測定負荷量v(t)26のベ
クトルと、m個の測定負荷量v’(t)28のベクトル
と、n個の操作量のベクトルが入力される。操作量の初
期値は、ダウンストリームコントローラ14で逆計算さ
れ、スイッチ140を閉じることにより選択された値4
6である。あるいは、前回のサイクルでPDコントロー
ラ12により計算され、CPU166に接続されるメモ
リーに格納された値を操作量の初期値として用いても良
い。またあるいは、ダウンストリーム(下流)制限を示
す論理信号20も同様に用いることができる。
【0046】図7のステップ50で、コントローラは時
間ステップtに進み、ステップ52で、CPU166が
繰り返し計算の初期化を行う。図8のステップ64で、
CPU166は、プロセスの最初の時間ステップに対し
て初期化を行うのか、あるいは、それ以降の繰り返しに
対して初期化を行うのか、を判定する。繰り返し計算の
最初の時間ステップの場合には、図8のステップ66
で、以下の数式に従って、操作量を初期化する。
【0047】 ui,0(t)=0 (6) =あるいは、任意のユーザー規定の数値
【0048】更に、図8のステップ72で、以下の数式
に従って、内ループ設定値を初期化する。 r* i,ii(t)=r* i(t) ここで、ii=1,...,nn及びi=1,...,n (7)
【0049】以降の全ての繰り返しステップでは、操作
量は、前の時間ステップの最後の繰り返し値に初期化さ
れる。図8のステップ68で、CPU166のメモリー
から、前の時間ステップ(t−1)の最後の繰り返しn
nによって得られた操作量のベクトルを入力する。図8
のステップ70で、これらの操作量を以下の数式に従っ
て設定する。
【0050】 ui,0(t)=ui,nn(t−1) (8)
【0051】図6及び図7に示すように、CPU166
は、図7のステップ54で、遅いほうのループの繰り返
しを行う。iiの繰り返し値は、最初、1に設定され、
その後、1ずつ増加する。次に、CPU166は、図7
のステップ56で、速いほうのループの繰り返しを行
う。この場合も、iの繰り返し指標は、最初、1に設定
され、その後、1ずつ増加する。次に、図7のステップ
58に進み、ニューラル・ネットワーク152が、最適
予測時間と予測制御量とを計算する。
【0052】図6及び図9に示すように、ニューラル・
ネットワーク152で最適予測時間と予測制御量とを計
算するために、CPU166は、操作量信号の値の集合
をニューラル・ネットワーク152に出力する。この操
作量信号の集合は、ニューラル・ネットワーク152に
接続するメモリー内に格納される。CPU166に接続
されるメモリーには、操作量の現在値が格納される。時
間ステップ0で初期化を行うために、ダウンストリーム
・コントローラから出力された操作量の値を、CPU1
66のメモリーに格納される操作量の現在値とする。各
時間ステップt>0における最初の繰り返しを開始した
時点で、PDコントローラの前回の操作で得られた時間
ステップ(t−1)における操作量の値が、CPU16
6のメモリーに格納された現在値になる。PDコントロ
ーラの作動が継続される間、操作量の現在値が、現在の
i、ii番目の繰り返しで計算され、CPU166のメ
モリーに格納される。i、ii番目の繰り返しにおける
ニューラル・ネットワークの各操作で、CPU166
は、そのメモリーに格納される現在値に基づいて、操作
量の値の集合を出力する。ニューラル・ネットワーク1
52に伝達される操作量の値を以下に示す。
【0053】uj,ii-1(t) ここで、j>=i 80
a 繰り返しi,iiをまだ行っていない操作量で、
(ii−1)番目の繰り返しの値を用いる。u
j,ii(t) ここでj<i 80b 繰り返しi,ii
を行った操作量で、ii番目の繰り返しの値を用いる。
【0054】操作量の入力値80a及び80bに加え
て、ニューラル・ネットワーク152には、n個の制御
量y(t)38のベクトルと、n個の制御量の導関数
y’(t)40のベクトルと、m個の測定負荷量v
(t)26のベクトルと、m個の測定負荷量の導関数
v’(t)のベクトルが入力される。ニューラル・ネッ
トワーク152は、最適予測時間と予測制御量とを求
め、n個の最適予測時間^k(t)のベクトルと、n個の
予測制御量^y(t)のベクトルとを出力する。i番目の
操作量に対応する最適予測時間^kj,ii(t)86a(こ
こで、j=i)は、メモリー156に格納される。一
方、別の最適予測時間^kj,ii(t)86b(ここで、j
はiに等しくない)は、必要とされず、そのまま捨てら
れる。i,ii番目の操作量に対応する予測制御量^y
j,ii-1(t+^kj,ii-1(t))90a(ここで、j=
i)は、加算回路120に送られ、メモリー162に格
納される。一方、他の予測制御量^yj,ii-1(t+^k
j,ii-1(t))(ここで、j>i)90b及び^y
j, ii(t+^kj,ii(t))(ここで、j<i)90c
は、そのまま捨てられる。
【0055】加算回路120は、次に数式に従って、対
応する予測制御量とその設定値との間の差として誤差信
号ei,ii(t)100を計算する。 ei,ii(t)=r* i,ii(t)−^yi,ii(t+^ki,ii-1(t)) (11) 設定値r* i,ii(t)96の値は、CPU166のメモ
リーに格納され、誤差信号の計算を目的として、加算回
路120に出力される。i,ii番目の繰り返しに関す
る誤差信号ei,ii(t)100の計算が完了すると、そ
の値がCPU166のメモリーに格納される。
【0056】プロセスは、操作量のi,ii番目の値を
計算するように進行する。先のサイクルでの計算値u
i,ii-1(t)を操作量の小さな変化に対する予測制御量
の変化の割合を表す増分だけ増加させることによって、
計算が実行される。この割合は、感度プロセッサ164
及び加算回路130によって計算される。
【0057】感度プロセッサ164は、操作量の小さな
変化の結果として生じる予測制御量の変化の感度を求め
る。この感度は、割合あるいは傾きとして、以下の数式
で表現される。 gi=Δui,ii(t)/Δ^yi,ii(t+ki(t)) (12) ここで、Δui,ii(t)は、ui,iiに対する任意の入力
変化で、Δ^yi,ii(t+ki(t))はΔui,ii(t)
の結果として、^yi,ii(t)に生じる変化を示す。ま
た、giは次のように近似できる。 gi=[ui,ii-1(t)−ui,ii-2(t)]/[^yi,ii-1(t+^ki,ii-1(t) )−^yi,ii-2(t+^ki,ii-2(t))] (13)
【0058】giを、少なくとも最初の2度の繰り返し
に関して数式(12)で計算し、その後、数式(13)
で計算することが望ましい。感度プロセッサ164は、
図10のステップ106で、先の2回の繰り返しサイク
ルで得られ、メモリー162に格納された操作量とそれ
に対応する最適予測制御量の値、即ち、ui,ii-1(t)
168と、ui,ii-2(t)170と、^yi,ii-1(t+^k
i,ii-1(t))163と、^yi,ii-2(t+^k
i,ii-2(t))165と、を用いて、感度giを計算す
る。次に、感度プロセッサ164は、図10のステップ
108に示すように、誤差信号ei,ii(t)に傾きgi
を乗じることにより増分δui,ii(t)を計算する。
【0059】増分δui,ii(t)が計算された後、i,
ii番目の操作量が決定される。加算回路130は、図
10のステップ112で、先の繰り返しサイクルで得ら
れたi番目の操作量の値ui,ii-1(t)を増分δui,ii
(t)だけ増加させることにより、i,ii番目の操作
量の値を再計算する。この操作は、数学的に以下の式で
表現される。 ui,ii(t)=ui,ii-1(t)+δui,ii(t) (14)
【0060】操作量のi,ii番目の値ui,ii-1(t)
168は、図10のステップ110でメモリー162か
ら得られる。操作量がその閾値を超えないようにするこ
とが必要な場合、再計算された操作量のi,ii番目の
値uiは、図10のステップ114において、リミタ1
34により制限される。i,ii番目の操作量の最終値
は、メモリー162に格納され、図10のステップ11
6に示すように、次の繰り返しサイクルで用いられる。
【0061】このプロセスは、i−繰り返しをn回行
い、その後、収束基準が満足されるまで、あるいは、n
n番目の繰り返しが完了するまで、各ii−繰り返しに
関して続けられる。最終的なnn番目の繰り返しが完了
した後、操作量30の再計算値は、ダウンストリーム
(下流)に出力され、他のコントローラ及び/あるいは
プロセスに送られる。操作量の値は、最後のii番目の
繰り返しで計算された値であり、CPU166のメモリ
ーに格納され、スイッチ142を閉鎖することにより出
力される。同様に、最適予測時間^k(t)22は、スイ
ッチ158が閉じられたときに外ループコントローラに
出力される。出力される値は、最後のii番目の繰り返
しで計算された値である。
【0062】リミタ134は、必要に応じて、操作量の
値がその閾値を超えないように、操作量のi,ii番目
の値ui(t)を制限する。リミタ134は、以下のい
ずれかの方法で働く。第1の望ましい方法では、リミタ
134に、論理信号20とスイッチ140を閉じること
により選択される操作量の逆計算値46とが入力され
る。論理信号20は、操作量がダウンストリームコント
ローラにより制限されたことがあるかどうかを示す。更
に、制限されたことがある場合には、その上限あるいは
下限を越えたことがあるかどうかも示す。その場合に
は、逆計算値46が操作量として設定される。あるい
は、別の方法では、制限された操作量を信号48を通し
て入力されるユーザー規定値に設定することもできる。
【0063】第一の制御実施例における動作は以下の通
りである。図1に示すように、所定の時間間隔で、制御
量y(t)38及び測定負荷量v(t)26が適当な計
測機器により検知・測定される。制御量38の測定値
は、同時に、PDコントローラ12と外ループコントロ
ーラ10とにフィードバックされる。通常、測定対象と
なるプロセス特性は、流速、圧力、温度、及び流体の化
学組成等である。これらの信号の導関数は、適当な計測
機器を用いた測定により、あるいは、処理装置を用いた
計算により得られる。得られた微分信号は、PDコント
ローラ12に送られる。PDコントローラ12は、入力
信号に迅速に応答して、操作量u(t)30と最適予測
時間^k(t)22とを出力する。初期段階では、調節設
定値r*(t)24が設定値r(t)と等しくなるよう
に設定される。PDコントローラ12から出力された操
作量u(t)30はダウンストリーム・コントローラ1
4に入力される。一方、外ループコントローラ10は、
より低速の積分制御動作を実行し、調節設定値r
*(t)24を出力する。この調節設定値24は、次の
制御サイクルでPDコントローラ12により用いられ
る。ダウンストリーム・コントローラ14は、制御動作
を実行し、操作量30の調節値をプロセス16に出力す
る。操作量あるいはそのダウンストリーム(下流)量が
制限される場合には、制限動作を示す信号20が拘束プ
ロセッサ35に出力される。拘束プロセッサ35は、適
切な拘束動作を決定して、決定した動作を拘束信号32
を通じて、適当な外ループコントローラに出力する。こ
の全体のプロセスを次の測定サイクルでも繰り返す。
【0064】図3は、本発明に従うプロセス制御の第二
実施例を示すブロック図である。図3及び図6に示すよ
うに、第二の制御実施例の物理的な構成は第一実施例と
同様のものである。プロセス制御システムは、外ループ
積分型コントローラ10と、コントローラ10に直列接
続されるPDコントローラ12と、PDコントローラ1
2の下流(ダウンストリーム)に直列接続され、プロセ
ス16に連結されるダウンストリーム・コントローラ1
4と、を備えるPIDコントローラとして構築される。
外ループコントローラ10には、所定の時間間隔で測定
される制御量y(t)38がプロセスのフィードバック
として入力される。
【0065】第一実施例のシステムとの相違は、内ルー
プコントローラ12にフィードバックされるプロセスの
測定値にある。第二実施例では、制御量の測定よりも短
い時間間隔で測定される、スイッチ41により選択され
た推定量w(t)42と、スイッチ43により選択され
た推定量の導関数w’(t)44と、測定負荷量v
(t)26と、測定負荷量の導関数v’(t)28と
が、プロセスのフィードバックとして内ループコントロ
ーラ12に入力される。推定量は、制御量の推定近似値
である。この推定量は、通常、詳細に解析されることな
く、連続的に測定される。蒸留塔を例にとった場合、制
御量は、例えば、混合物の化学組成であり、推定量は、
化学組成を推定することができるようなトレー温度であ
る。詳細な解析が必要なために制御量のサンプリング間
隔がかなり開くのに対して、トレー温度は連続的にサン
プリングされる。推定量を内ループコントローラ12に
入力値として与えることにより、プロセスの制御速度を
積分型コントローラに比べて速くすることができ、その
結果、プロセス変化に迅速に対応することが可能にな
る。
【0066】第二実施例のシステムの動作を以下に述べ
る。推定量w(t)42が、より高速のサンプリング速
度で、適当な計測機器により検知・測定される。測定さ
れた推定量w(t)42は、内ループコントローラ12
に入力される。また、推定量の導関数w’(t)44
が、適当な計測機器を用いた測定により、あるいは、処
理装置を用いた計算により得られ、内ループコントロー
ラ12に送られる。更に、測定負荷量v(t)26と測
定負荷量の導関数v’(t)28も、同様に、より高速
のサンプリング速度で測定され、内ループコントローラ
12に入力される。内ループコントローラ12は、これ
らの入力値に基づいて、操作量u(t)30と最適予測
時間^k(t)22とを計算する。操作量u(t)30
は、ダウンストリーム・コントローラ14に送られ、プ
ロセス16に影響を与える値34として出力される。一
方、最適予測時間^k(t)22は、外ループコントロー
ラ10に伝達される。内ループコントローラ12は、外
ループコントローラ10により前回のサイクルで計算さ
れた調節設定値r*(t)の値を取り入れて、この処理
を連続的に行う。
【0067】上記の動作と同時に、所定の測定間隔で、
制御量y(t)38が適当な計測機器により検知・測定
され、外ループコントローラ10にフィードバックされ
る。ここで、制御量は、推定量のサンプリング速度より
も遅いサンプリング速度で測定される。外ループコント
ローラ10には、更に、前回のサイクルで得られ、内ル
ープコントローラ12から出力された最適予測時間^k
(t)22が入力される。外ループコントローラ10
は、入力された最適予測時間を用いて積分制御動作を実
行し、積分時間定数を求め、更に、調節設定値r
*(t)24を生成して、内ループコントローラ12に
出力する。
【0068】図4は、本発明に従う第三実施例のプロセ
ス制御システムを示すブロック図である。第三実施例で
は、コントローラ12がPD制御動作のみを行う。この
型の制御システムは、より単純な構造で、積分制御動作
を必要としないプロセスに適している。図4に示すよう
に、この制御システムは、PDコントローラ12と、P
Dコントローラ12の下流(ダウンストリーム)に直列
接続され、プロセス16に連結されるダウンストリーム
・コントローラ14と、を備える。PDコントローラ1
2には、測定負荷量v(t)26と、測定負荷量の導関
数v’(t)28と、外ループ設定値r(t)18と、
制御量y(t)38と、制御量の導関数y’(t)40
と、が入力される。PDコントローラ12は、これらの
入力値に基づいてPD制御を実行し、操作量u(t)3
0と最適予測時間^k(t)22とを発生させる。操作量
u(t)30の出力は、ダウンストリーム(下流)コン
トローラ14に与えられる。ダウンストリーム・コント
ローラ14は、操作量u(t)30を処理して、値34
を出力する。プロセス16が所望の設定値に到達するよ
うに、値34を用いてプロセス16が調節される。ま
た、プロセス16には、連続的に測定負荷量v(t)2
6と測定されない乱れd(t)36とが入力される。所
定の測定間隔で、制御量y(t)38が適当な計測機器
により検知・測定され、PDコントローラ12にフィー
ドバックされる。上記のように、本実施例のプロセス制
御システムは、フィードフォワード型の比例−微分(P
D)コントローラとして作用する。
【0069】図5は、本発明に従う第四実施例のプロセ
ス制御システムを示すブロック図である。図5に示すよ
うに、第四実施例の構成は、第三実施例の制御システム
と同様のものである。即ち、第四実施例のプロセス制御
システムは、操作量u(t)30を発生させるPDコン
トローラ12と、操作量u(t)30の入力に基づい
て、値34を出力するダウンストリーム・コントローラ
14と、プロセス16と、を備える。出力値34は、プ
ロセス16が所望の設定値に到達するように、プロセス
16を調節する。第三実施例との相違は、PDコントロ
ーラ12に入力されるプロセスのフィードバックにあ
る。第四実施例では、制御量の測定よりも短い時間間隔
で適当な測定機器により検知・測定される、推定量w
(t)42と、推定量の導関数w’(t)44と、測定
負荷量v(t)26と、測定負荷量の導関数v’(t)
28とが、プロセスのフィードバックとして内ループP
Dコントローラ12に入力される。このような高速のフ
ィードバックにより、本実施例のコントローラは、プロ
セスの変化に迅速に対応することが可能になる。
【0070】第四実施例の制御システムの動作を以下に
示す。推定量w(t)42が、より高速のサンプリング
速度で、適当な計測機器により検知・測定される。測定
された推定量w(t)42は、内ループPDコントロー
ラ12に入力される。また、推定量の導関数w’(t)
44が、適当な計測機器を用いた測定により、あるい
は、処理装置を用いた計算により得られ、内ループコン
トローラ12に送られる。更に、測定負荷量v(t)2
6と測定負荷量の導関数v’(t)28も、同様に、よ
り高速のサンプリング速度で測定され、PDコントロー
ラ12に入力される。PDコントローラ12は、これら
の入力値に基づいて、操作量u(t)30を計算する。
操作量u(t)30は、ダウンストリーム・コントロー
ラ14に送られ、プロセス16に影響を与える値34と
して出力される。内ループPDコントローラ12は、設
定値r(t)18の入力を用いて、この処理を連続的に
行う。
【0071】様々な型のプロセスに適するように、上述
の実施例の構成を変形・変更することが可能である。例
えば、導関数を必要としないプロセスでは、制御量の導
関数及び測定負荷量の導関数を除けばよい。これは、例
えば、むだ時間が支配的なプロセスや大きな測定ノイズ
が存在するプロセス等で好ましく用いられる。
【0072】更に、上述した全ての実施例において、ニ
ューラル・ネットワークの機能を他のデータ処理構造に
より実現することも可能である。このような構造の例と
しては、以下のものに限定されないが、非線形関数作成
ルーチンあるいは特性器、ファジー論理プロセッサー、
ルックアップテーブル、推定論理装置、発生する信号に
対して適切な値を計算する一連の式を用いるプロセッサ
ー等が挙げられる。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、ニュー
ラル・ネットワークに基づくPDコントローラを用い
て、多変数非線形動的プロセスの制御を行うためのロバ
ストなプロセス制御システムを提供する。
【0074】本発明のプロセス制御システムは、以下の
利点を有する。まず第一の利点は、測定されない負荷の
乱れの処理に有効で、純粋なむだ時間プロセスや非自己
制御プロセス等でロバストな制御を実現可能なことであ
る。これは、プロセスからコントローラに、直接的な比
例−微分フィードバックが行われることに起因する。更
に、予測値ではなく、実際の制御測定値がPDコントロ
ーラにフィードバックされるため、全体のプロセス制御
システムが、乱れを防ぐような補償をより効果的に行
い、また、フィードバック・ゲインによる測定されない
乱れに対して、より効果的に対処する。
【0075】第二に、内ループPDコントローラは、比
例項と微分項に関して、それぞれ、独立に入力値を与え
られる。比例項の入力値は、制御量あるいは推定量と、
内ループ設定値と、測定負荷量である。また、微分項の
入力値は、制御量の導関数と測定負荷量の導関数であ
る。これらの入力値により、コントローラには、本質的
に、比例項と微分項のそれぞれに異なった比例ゲインと
微分ゲインとが与えられ、その結果、コントローラは、
設定値の変化と測定負荷の乱れの両方に対して、行き過
ぎ応答をすることなく、迅速、且つ、正確に対応するこ
とが可能になる。
【0076】また、推定量を用いることにより、内ルー
プコントローラは、プロセスの変化に対して、より迅速
に応答することが可能になる。操作量の最小変化を必要
とする予測時間に基づく制御により、プロセスの振動や
行き過ぎを防ぎ、安定した制御を実現することができ
る。外ループコントローラによって用いられる時間定数
を求めるために最適予測時間を用いることにより、手動
での同調操作を必要とすることなく、積分型コントロー
ラを自動的に同調させて、プロセスの動力学的条件に適
応させることができる。更に、この制御システムは、オ
ンラインでの繰り返し計算のために余分なオーバーヘッ
ドを要するが、制限が生じた場合に、非制限制御ループ
のより正確な制御を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う第一実施例として、内ループPD
コントローラが、外ループコントローラと直列に接続さ
れ、制御量がプロセスのフィードバックとして内ループ
PDコントローラと外ループコントローラの両方に入力
されるようなプロセス制御システムを示すブロック図。
【図2】第一実施例及び第二実施例のプロセス制御シス
テムで用いられる拘束管理スキームにおけるステップを
示すフローチャート。
【図3】本発明に従う第二実施例として、内ループPD
コントローラには、推定量がプロセスのフィードバック
として入力され、また、内ループPDコントローラが、
プロセスのフィードバックとして制御量を入力する外ル
ープコントローラと直列に接続されるようなプロセス制
御システムを示すブロック図。
【図4】本発明に従う第三実施例として、制御量をプロ
セスのフィードバックとして入力するPDコントローラ
のみを備え、外ループコントローラを含まないプロセス
制御システムを示すブロック図。
【図5】本発明に従う第四実施例として、推定量をプロ
セスのフィードバックとして入力するPDコントローラ
のみを備え、外ループコントローラを含まないプロセス
制御システムを示すブロック図。
【図6】PDコントローラに含まれる処理装置を示すブ
ロック図。
【図7】PDコントローラにより操作量の計算を行うた
めの処理ステップを示すフローチャート。
【図8】PDコントローラにより繰り返し初期化を行う
ための処理ステップを示すフローチャート。
【図9】PDコントローラにより最適予測時間と予測制
御量の計算を行うための処理ステップを示すフローチャ
ート。
【図10】PDコントローラにより操作量の計算を行う
ための処理ステップを示すフローチャート。
【符号の説明】
10 外ループコントローラ 12 PDコントローラ 14 ダウンストリーム(下流)コントローラ 16 プロセス 35 拘束プロセッサ 134 リミタ 152 ニューラル・ネットワーク 164 感度プロセッサ 166 CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G05B 11/36 501 G05B 11/36 501Q

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセス入力と、少なくとも一つの制御
    量を含むプロセス出力と、プロセスに影響を与えるアク
    チュエータと、を備えるプロセスを制御する方法で、前
    記方法が、前記アクチュエータによって用いられ、設定
    値に関して前記制御量に影響を与える少なくとも一つの
    操作量を計算し、前記方法が、 a)操作量の集合を求めるステップと、 b)前記操作量の集合から、以前に選択されなかった第
    一の操作量を選択するステップと、 c)前記第一の操作量に対応する予測制御量を、前記プ
    ロセス入力とプロセス出力の関数として計算するステッ
    プと、 (ここで、前記予測制御量が、最適予測時間によって変
    化する前記プロセス出力を示し、 前記最適予測時間が、前記設定値に対する前記制御量の
    有効応答時間を示す)d)前記対応する予測制御量にお
    ける変化に対する、前記第一の操作量における変化の感
    度を求めるステップと、 e)前記第一の操作量に対応する前記予測制御量と前記
    設定値との差を求めるステップと、 f)前記感度と前記差とに基づいて、前記第一の操作量
    の値を増加させるステップと、 g)前記ステップb)ないしステップf)を、前記操作
    量の集合から選択される各操作量に対して実行するステ
    ップと、 h)所定条件を満足するまで、前記ステップb)ないし
    ステップg)を繰り返して実行するステップと、 を備えることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記第一の操作量の値を増加させるステ
    ップの変化が、前記対応する予測制御量に対する前記第
    一の操作量の部分導関数である、ことを特徴とする請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記計算ステップの関数が、前記操作量
    の集合を含む前記プロセス入力と、前記制御量を含む前
    記プロセス出力とを備える、ことを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記計算ステップの関数が、更に、前記
    制御量の時間に関する導関数を含む前記プロセス出力を
    備える、ことを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記計算ステップの関数が、更に、測定
    負荷の乱れを表す測定負荷量を含む前記プロセス入力を
    備える、ことを特徴とする請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記計算ステップの関数が、更に、前記
    測定負荷量の時間に関する導関数を含む前記プロセス入
    力を備える、ことを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記計算ステップの関数が、推定量の集
    合を含む前記プロセス入力を備える、ことを特徴とする
    請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記計算ステップの関数が、前記制御量
    を含む前記プロセス出力を備える、ことを特徴とする請
    求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記計算ステップの関数が、更に、前記
    制御量の時間に関する導関数を含む前記プロセス出力を
    備える、ことを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記計算ステップの関数が、更に、測
    定負荷の乱れを表す測定負荷量を含む前記プロセス入力
    を備える、ことを特徴とする請求項7記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記計算ステップの関数が、更に、前
    記測定負荷量の時間に関する導関数を含む前記プロセス
    入力を備える、ことを特徴とする請求項10記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 前記計算ステップが、前記プロセス入
    力とプロセス出力の履歴値に基づいて、前記最適予測時
    間と前記予測制御量とを求めるように前もってトレーニ
    ングされた非線形関数作成ルーチンによって実行され
    る、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記非線形関数作成ルーチンが、ニュ
    ーラル・ネットワーク、ファジー論理プロセッサー、ル
    ックアップテーブル、並びに、推定論理装置の中から選
    択される、ことを特徴とする請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記第一の操作量の値を増加させるス
    テップが、更に、前記第一の操作量を限定し、前記第一
    の操作量の値がその限界値を越えないようにするステッ
    プを備える、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記所定条件が、各操作量に対応する
    前記設定値と前記予測制御量との差が所定の許容範囲内
    にある場合を示す、ことを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 前記所定条件が、有限数の繰り返しで
    ある、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記計算ステップが、更に、次に続く
    制御処理で用いられる前記最適予測時間を発生させる、
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 操作量に応答するプロセスを制御する
    ためのシステムで、前記操作量が、前記プロセスを所望
    の設定値に到達させるために、制御量の関数として前記
    プロセスに影響を与え、前記システムが、 a)操作量の現在値の集合を検索するための手段と、 b)前記操作量の現在値の集合から、以前に選択されな
    かった所定の操作量を選択するためのセレクタと、 c)最適予測時間によって変化する予測制御量を発生さ
    せるための非線形関数作成ルーチンと、、 (ここで、前記最適予測時間は、前記設定値に対する前
    記制御量の有効応答時間を示す) d)前記対応する予測制御量における変化に対する、前
    記所定の操作量における変化の感度を求めるための感度
    プロセッサと、 e)前記所定の操作量に対応する前記予測制御量と前記
    設定値との差を求めるための第一計算手段と、 f)前記差、前記感度、及び前記現在値の関数として、
    前記所定の操作量の値を再計算するための第二計算手段
    と、 g)前記所定の操作量がその限界値を越えないようにす
    るためのリミタと、 h)前記操作量の全ての値に関して前記システムを作動
    させて、所定条件を満足したときに前記システムの作動
    を完了させるための処理装置と、を備えることを特徴と
    するシステム。
  19. 【請求項19】 前記非線形関数作成ルーチンが、ニュ
    ーラル・ネットワーク、ファジー論理プロセッサー、ル
    ックアップテーブル、並びに、推定論理装置の中から選
    択される、ことを特徴とする請求項18記載のシステ
    ム。
  20. 【請求項20】 前記非線形関数作成ルーチンが、前記
    操作量の現在値と測定プロセス出力を表す制御量とを含
    む入力に基づいて処理を実行する、ことを特徴とする請
    求項18記載のシステム。
  21. 【請求項21】 前記非線形関数作成ルーチンが、更
    に、前記制御量の時間に関する導関数を含む入力に基づ
    いて処理を実行する、ことを特徴とする請求項20記載
    のシステム。
  22. 【請求項22】 前記非線形関数作成ルーチンが、更
    に、測定負荷の乱れを示す測定負荷量を含む入力に基づ
    いて処理を実行する、ことを特徴とする請求項20記載
    のシステム。
  23. 【請求項23】 前記非線形関数作成ルーチンが、更
    に、前記測定負荷量の時間に関する導関数を含む入力に
    基づいて処理を実行する、ことを特徴とする請求項22
    記載のシステム。
  24. 【請求項24】 前記非線形関数作成ルーチンが、前記
    操作量の現在値と前記制御量の指標となる推定量とをを
    含む入力に基づいて処理を実行する、ことを特徴とする
    請求項18記載のシステム。
  25. 【請求項25】 前記非線形関数作成ルーチンが、更
    に、前記推定量の時間に関する導関数を含む入力に基づ
    いて処理を実行する、ことを特徴とする請求項24記載
    のシステム。
  26. 【請求項26】 前記非線形関数作成ルーチンが、更
    に、測定負荷の乱れを示す測定負荷量を含む入力に基づ
    いて処理を実行する、ことを特徴とする請求項24記載
    のシステム。
  27. 【請求項27】 前記非線形関数作成ルーチンが、更
    に、前記測定負荷量の時間に関する導関数を含む入力に
    基づいて処理を実行する、ことを特徴とする請求項26
    記載のシステム。
  28. 【請求項28】 前記非線形関数作成ルーチンが、次に
    続く制御処理で用いられる前記最適予測時間を発生させ
    る、ことを特徴とする請求項18記載のシステム。
  29. 【請求項29】 前記非線形関数作成ルーチンが、前記
    プロセス入力とプロセス出力の履歴値に基づいて、前記
    最適予測時間によって変化する前記予測制御量を計算す
    るように前もってトレーニングされる、ことを特徴とす
    る請求項18記載のシステム。
  30. 【請求項30】 前記所定条件が、各操作量に対応する
    前記設定値と前記予測制御量との差が所定の許容範囲内
    にある場合を示す、ことを特徴とする請求項18記載の
    システム。
  31. 【請求項31】 前記所定条件が、有限数の繰り返しで
    ある、ことを特徴とする請求項18記載のシステム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007040425A1 (fr) * 2005-10-05 2007-04-12 ZAKRYTOE AKTSIONERNOE OBSCHESTVO 'EleSi' Procede d'auto-reglage d'un systeme de commande d'objets et dispositif de mise en oeuvre de ce procede
JP2017146665A (ja) * 2016-02-15 2017-08-24 メタウォーター株式会社 制御装置及び制御方法

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