JPH09138217A - 帯電量測定装置 - Google Patents

帯電量測定装置

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JPH09138217A
JPH09138217A JP31967595A JP31967595A JPH09138217A JP H09138217 A JPH09138217 A JP H09138217A JP 31967595 A JP31967595 A JP 31967595A JP 31967595 A JP31967595 A JP 31967595A JP H09138217 A JPH09138217 A JP H09138217A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状あるいは膜状試料について、測定試料に
対するダメージが小さく、効率的に飽和帯電量及び飽和
時間を測定する帯電量測定装置を提供する。 【解決手段】 導電性基板1上に試料層2を密接して設
けてなる試料板3と、試料板3を保持する試料板保持部
材4と、試料層2に接触するように設置されたローラ5
と、試料板保持部材4を試料層2とローラ5の接線に垂
直な方向に移動させる試料板移動機構6と、試料板3の
電荷量を測定する電荷測定装置7からなる。試料板移動
機構6によって試料板3が往復運動させ、ローラ5と接
触・分離を繰り返させ、試料層2に発生した電荷を電荷
測定装置7により測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接触帯電量を測定
する、固体試料の帯電量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】物質の帯電現象は、電子写真分野をはじ
めとする多くの産業分野において有効に用いられてい
る。これらにおいては、対象とする材料の帯電特性を把
握することが非常に重要であり、材料の帯電現象、特
に、そのメカニズムについての研究も盛んに行われてい
る。帯電量測定は、その中でも特に重要な技術であり、
材料の形態により、粉体試料の帯電量測定方法(ブロー
オフ法:特公昭56−30831号公報,特公昭59−
2864号公報)や、板状あるいは膜状試料の帯電量測
定方法(カスケード法:特開平2−126152号公
報)が提案されている。
【0003】ブローオフ法では、一定の割合で混合した
サンプル微粒子とキャリア粒子を、金属容器中で所定の
条件で撹袢して帯電させた後、メッシュ容器(ファラデ
ーケージ)に移し、エアブローによりサンプル微粒子を
キャリアから分離させ、単位重量のサンプル微粒子に対
して発生した電荷量を測定する。ブローオフ法で得られ
る電荷量は、キャリア粒子の材料の他に、サンプル微粒
子とキャリア粒子の粒子特性(粒径,粒径分布,形状
等)及び両者の混合比や撹袢条件、さらに温湿度等の環
境条件に依存する。サンプル微粒子及びキャリア粒子の
粒子特性については制御が難しく、特にサンプル微粒子
は不定形,多分散であることが多く、帯電量に与える影
響は無視できない。その他の条件については通常は適当
な標準条件を設定して一定条件下で測定する。
【0004】カスケード法では、ディッピング,スピン
コート,蒸着等により、導電性基板上に試料膜を形成し
た試料板を傾斜固定し、その上方から一定の供給速度で
球状の基準粉体(微粒子)を供給して試料膜上を流下さ
せ、発生した電荷を電荷測定装置により測定する方法が
提案されている。カスケード法で得られる電荷量は、基
準粉体の材料,形状,粒径,粒径分布,供給速度,試料
板の傾斜角,基準粉体の流下距離等の装置上の条件や,
温湿度等の緩急条件に依存するため、通常は適当な標準
条件を設定して一定条件下で測定する。
【0005】ブローオフ法では、試料間の帯電性を比較
するために試料微粒子の平均粒径を揃える必要があり、
試料とバインダ樹脂を混練,粉砕後に分級してサンプル
微粒子を作製する場合が多い。このため、試料単独の帯
電性を評価しにくい。これに対して、カスケード法で
は、導電性基板上に試料膜を形成するので、サンプル化
が容易で、試料単独の帯電量を測定することができる。
また、カスケード法では、用いる粒子は球状でほぼ単分
散であり、その接触相手は平面状の膜であるため、粒子
特性に起因する形状的因子及びサイズ的因子による帯電
量への影響が小さい。さらに、ブローオフ法では、測定
時にサンプル微粒子とキャリア粒子を撹拌容器からファ
ラデーケージに移しかえて、エアブローでサンプル微粒
子とキャリア粒子を分離しないと発生した電荷を測定で
きないが、カスケード法では、基準粉体を供給直後から
リアルタイムに発生した電荷を測定することができる。
以上のようにカスケード法は、材料の帯電特性の評価,
帯電現象の研究等に有効な測定手段である。
【0006】電子写真プロセスでは、トナーとその接
触,摩擦相手(キャリア等)との接触時間と帯電量の関
係、特に、飽和帯電量、及び飽和に至る接触時間(飽和
時間)が重要である。トナーの帯電量は接触時間ととも
に増加するが、単位時間当りの増加量は接触時間ととも
に減少し、一定の帯電量(飽和帯電量)になる。材料単
体の帯電性を評価する場合は、上記のようにカスケード
法が有効であり、カスケード法を用いて板状あるいは膜
状試料についての飽和帯電量,飽和時間を測定すること
ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カスケード法
で飽和帯電量を測定する場合は、基準粉体を長時間供給
する必要があり、基準粉体が大量に必要になる。また、
基準粉体が長時間流下すると、測定試料に対するダメー
ジも大きくなり、特に、測定試料が柔らかい膜状の場合
には、基準粉体によって膜が削り取られて基板の影響が
出てしまう場合がある。
【0008】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、特に、板状あるいは膜状試料について、測
定試料に対するダメージが小さく、効率的に飽和帯電量
及び飽和時間を測定する帯電量測定装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、導電
性基板上に試料層を密接して設けてなる試料板と、該試
料板を保持する試料板保持部材と、前記試料層に接触す
るように設置されたローラと、前記試料板保持部材を前
記試料層と前記ローラの接線に垂直な方向に移動させる
試料板移動機構と、前記試料板の電荷量を測定する電荷
測定装置からなり、前記試料板移動機構によって前記試
料板が往復運動を行い、前記ローラと接触・分離を繰り
返し、前記試料層に発生した電荷を測定するように構成
したことにある。
【0010】請求項2の発明は、導電性基板上に試料層
を密接して設けてなる試料板と、該試料板を保持する試
料板保持部材と、前記試料層に接触するように設置され
たローラと、該ローラを前記試料層と該ローラの接線に
垂直な方向に移動させるローラ移動機構と、前記試料板
の電荷量を測定する電荷測定装置からなり、前記ローラ
移動機構によってローラが往復運動を行い、試料層と接
触・分離を繰り返し、前記試料層に発生した電荷を測定
するように構成したことにある。
【0011】請求項3の発明は、前記試料板,試料板保
持部材,ローラ,試料板移動機構またはローラ移動機構
を接地された導電性の密閉容器内に設置し、前記試料板
移動機構またはローラ移動機構を前記密閉容器の外部か
ら制御できるようにしたことにある。
【0012】請求項4の発明は、前記ローラを複数設け
たことにある。
【0013】請求項5の発明は、前記ローラまたは試料
板保持部材を上下に動かす機構を有することにある。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、請求項1に記載した帯電
量測定装置の実施の形態を説明するための要部構成図
で、図1に示した帯電量測定装置は、導電性基板1上に
試料層2を密接してなる試料板3と、該試料板を保持す
る試料板保持部材4と、試料層2と接触するように設置
したローラ5と、試料板保持部材4を移動する試料板移
動機構6(図1の場合は移動ステージ)と、試料板3の
電荷量を測定する電荷測定装置7と、導電性基板1と電
荷測定装置2を接続するリード線8から構成されてい
る。また、ローラ5をバネ9で支え、ネジ10でローラ
5の高さを調整して、ローラ5と試料板3の接触圧を制
御できるようにしている。試料板移動機構6を駆動して
試料板3が移動すると、ローラ5は試料層2と接触して
回転し、試料層2はローラ5との接触によって帯電す
る。試料層2とローラ5が分離するまで移動した時点
で、試料層2の電荷を電荷測定装置7で測定する。試料
板3を逆向きに移動して、再度試料層2の電荷を測定す
る。上記の過程を繰り返すことによって試料層2の帯電
量は徐々に増加し、繰り返し回数が十分に多くなると試
料層2の帯電量は飽和する。この時の帯電量を飽和帯電
量として測定することができる。また、ローラ5と試料
板3の接触時間をtとすると、飽和時間はtと繰り返し
回数の積から求めることができる。
【0015】従来技術で述べたカスケード法で飽和帯電
量を測定する場合は、基準粉体を大量に供給する必要が
あったが、本発明の帯電量測定装置では同じローラを試
料層と何度も接触させるので効率的である。カスケード
法では、基準粉体を長時間流下することによる試料層に
対するダメージが大きいが、本発明の帯電量測定装置で
は、試料層とローラの接触圧を小さくすることにより試
料層へのダメージを小さくすることができる。
【0016】本発明の帯電量測定装置において、試料板
3の導電性基板1としてはアルミ,鉄,銅,ステンレス
等の金属や、樹脂に金属粉やカーボン等の導電性物質を
配合したもの、およびガラスや樹脂等の絶縁性の基板表
面に金属膜を形成したもの等が使用できる。また、測定
する試料としては、有機物,無機物いずれでもよく、こ
れを板状あるいは膜状に形成したもの及び粉体を固めた
粉体層等である。試料層2の形成方法としては、試料の
溶液あるいは分散液を導電性基板上に塗布乾燥する方
法、粉体試料を板状,膜状に押し固める方法等が用いら
れる。試料板保持部材4は、その一部が絶縁性材料で形
成され、試料板3の導電性基板1が他の導電性部材と電
気的に絶縁されている必要がある。ローラ5は、表面が
平滑で、断面が球状であることが好ましい。また、ロー
ラ5は単独の材料で構成しても良いし、ローラ表面に他
の材料をコーティングしても良い。また、ローラ全体ま
たはローラ表面の部材は導電性でも絶縁性でも良いが、
導電性の部材を用いてアースするかまたは試料層2と分
離した時点でアースと接触させると、試料層2との接触
によって帯電したローラの電荷がリークするので、ロー
ラ5と試料層2との接触時におけるローラの帯電の影響
が無い。
【0017】図2は、請求項2に記載した帯電量測定装
置の実施の形態を説明するための要部構成図で、図2に
示した帯電量測定装置は、図1に示した帯電量測定装置
と同様、試料層へのダメージが小さく、効率的に飽和帯
電量及び飽和時間を測定できる帯電量測定装置を提供す
ることを目的とするものであるが、その目的を達成する
手段が異なる。
【0018】図2に示した帯電量測定装置は、導電性基
板11上に試料層12を密接して設けてなる試料板13
と、該試料板13を保持する試料板保持部材14と、試
料層12と接触するように設置したローラ15と、該ロ
ーラ15を移動するローラ移動機構16(図2の場合は
移動ステージ)と、試料板13の電荷量を測定する電荷
測定装置17と、導電性基板11と電荷測定装置17を
接続するリード線18とから構成されている。また、試
料板保持部材14をバネ19で支え、ネジ20で試料板
13の高さを調整して、ローラ15と試料板13の接触
圧を制御できるようにしている。ローラ移動機構16を
駆動してローラ15が移動すると、ローラ15は試料層
12と接触して回転し、試料層12はローラ15との接
触によって帯電する。試料層12とローラ15が分離す
るまで移動した時点で、試料層12の電荷を電荷測定装
置17で測定する。ローラ15を逆向きに移動して、再
度試料層12の電荷を測定する。上記の過程を繰り返し
て帯電量の接触回数依存性を測定し、飽和帯電量及び飽
和時間を求める。
【0019】図3は、請求項4に記載した帯電量測定装
置の実施の形態を説明するための要部構成図で、図中、
21は導電性基板、22は試料層で、図示のように、導
電性基板11上に試料層22を密接して試料板23を形
成している。24は試料板23を保持する試料板保持部
材、25,26は試料層22と接触するように設置した
ローラ、27はこれらローラ25,26を移動するロー
ラ移動機構、28は試料板23の電荷量を測定する電荷
測定装置、29は導電性基板21と電荷測定装置28を
接続するリード線、30,31は試料板保持部材を支え
るバネで、ネジ32,33によって試料板23の高さを
調整して、ローラ25,26と試料板23の接触圧を制
御できるようにしている。
【0020】請求項3に記載した帯電量測定装置は、請
求項1または請求項2の帯電量測定装置における試料
板,試料板保持部材,ローラ,試料板移動機構またはロ
ーラ移動機構を接地された導電性の密閉容器内に設置
し、試料板移動機構またはローラ移動機構を密閉容器の
外部から制御できるようにしたもので、試料板,試料板
保持部材,ローラ,試料板移動機構またはローラ移動機
構を導電性の密閉容器内に設置すると、電気的なシール
ド効果により外部ノイズが低減し測定の信頼性が向上す
る。さらに、密閉容器内の環境(温湿度,真空度,ガス
の種類等)を制御することができる。試料板移動機構ま
たはローラ移動機構は密閉容器内に設置するので、これ
らの移動機構を密閉容器外部から制御できるようにする
必要がある。このため、移動機構は電気,圧力等によっ
て作動する構造が良い。
【0021】次に請求項4の発明による帯電量測定装置
について説明する。請求項4の発明の特徴は、図3に示
した構成例のように、ローラを複数設けたことである。
ローラを複数設けると、全てのローラと接触・分離を行
うために必要な移動距離はローラ間の距離の総和だけ長
くなり、移動時間も長くなる。しかし、ローラの直径が
同一の場合、一回の移動におけるローラと試料層の接触
量はローラの数に比例する。ローラ間の距離が試料板の
長さよりも短ければ、試料膜が飽和に達する繰り返し回
数と一回の移動時間の積は、ローラが一つの場合に比べ
て短くなる。このため、測定時間を短縮でき、測定の効
率が向上する。
【0022】次に請求項5の発明による帯電量測定装置
について説明する。請求項5の発明の特徴は、ローラま
たは試料保持部材を上下に動かす機構を有することであ
る。試料板とローラが分離後に再接触する際、ローラは
試料板または試料板保持部材のエッジに接触するため傷
がつきやすい。ローラの傷によって試料との接触条件が
違ってくるので、測定の再現性が低下する。試料板とロ
ーラが分離後にローラが上に動き、再接触時にローラが
試料板端部の上に位置した時点でローラが下に動いて接
触するようにすれば、ローラは試料板または試料板保持
部材のエッジと接触しないので傷がつかない。同様に、
試料板とローラが分離後に試料板が下に動き、再接触時
にローラが試料板端部の上に位置した時点で試料板が上
に動いて接触するようにしても良い。また、ローラが試
料板端部に位置した時点でローラが上に動いてローラと
試料層を分離し、試料層の帯電量を測定後にローラが下
に動いて接触するようにしても良い。同様に、ローラが
試料板端部に位置した時点で試料板保持部材が下に動い
てローラと試料層を分離し、試料層の帯電量を測定後に
試料板保持部材が上に動いて接触するようにしても良
い。以下実施例を用いて本発明の具体例について説明す
るが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0023】(実施例1)図1に示した帯電量測定装置
において、導電性基板1として研磨したSUS板、試料
板保持部材4としてテフロン、ローラの材質としてSU
Sを用いた。試料板保持部材4の移動機構6としてモー
タ駆動によって作動するXステージを用い、モータはモ
ータコントローラを通してパソコンで制御できるように
した。また、電荷測定装置7としてパソコン制御のでき
るエレクトロメータを用い、帯電量の測定データをパソ
コンに取り込めるようにした。上記の構成の測定装置を
用いて測定を実施するために、請求項1の説明で述べた
図1の装置を用いた時の測定手順に対応する測定プログ
ラムを作製した。
【0024】図4に、本装置を用いた測定結果の一例
(試料:ポリカーボネートフィルム)を示す。図4の縦
軸は帯電量、横軸は試料層とローラが接触する時間と繰
り返し回数の積である。飽和時間を帯電量が飽和帯電量
の90%になる時間と定義すると、図4の例では、飽和
帯電量は1.6μC、飽和時間は208分となった。
【0025】(実施例2)図2に示した装置において、
導電性基板11として研磨したSUS板、試料板保持部
材14としてテフロン、ローラの材質としてSUSを用
いた。ローラ15の移動機構16としてモータ駆動によ
って作動するXステージを用い、モータはモータコント
ローラを通してパソコンで制御できるようにした。ま
た、電荷測定装置17としてパソコン制御のできるエレ
クトロメータを用い、帯電量の測定データをパソコンに
取り込めるようにした。上記の構成の測定装置を用いて
測定を実施するために、請求項2の説明で述べた図2の
装置を用いた時の測定手順に対応する測定プログラムを
作製した。本装置を用いた測定結果の一例(試料:ポリ
アクリレートフィルム)を図5に示す。図5の例では、
飽和帯電量は2.75μC、飽和時間は106分となっ
た。
【0026】(実施例3)実施例1の試料板3,試料板
保持部材4,Xステージ6(移動機構)を接地した真空
チャンバー内に設置した。電流端子付きのICFフラン
ジを真空チャンバーに設置し、傾斜ステージ駆動モータ
の配線及び導電性基板に接続したリード線を真空チャン
バー外部と接続できるようにした。また、真空チャンバ
ーには、真空ポンプ,ガスボンベを接続し、真空度,ガ
ス雰囲気を設定できるようにした。実施例1と実施例3
の装置で、試料板を帯電または未帯電の状態でエレクト
ロメータの表示値のばらつきを比較すると、実施例3の
装置の方がばらつきが小さく、実施例1に比べてノイズ
レベルが改善された。また、真空状態では常圧の時より
も水分の影響が小さいので、真空状態と常圧での帯電量
を比較することにより、帯電性に対する水分の影響を調
べられるようになった。
【0027】(実施例4)図3に示した装置において、
2つのローラ25,26の材質は共にSUSを用いた。
導電性基板21,試料板保持部材24,試料板保持部材
の移動機構27,電荷測定装置28,測定プログラムは
実施例1と同様にした。本装置を用いて実施例1と同じ
試料について測定すると、飽和帯電量は1.59μC、
飽和時間は135分となった。飽和帯電量は実施例1と
ほぼ同じで、飽和時間が短くなり、測定時間が短縮され
て効率が向上した。
【0028】(実施例5)図1に示した装置において、
試料板保持部材4の移動機構6としてモータ駆動によっ
て作動するXZステージを用い、モータはモータコント
ローラを通してパソコンで制御できるようにした。導電
性基板,試料板保持部材,ローラ,電荷測定装置は実施
例1と同様にした。以下の〜を繰り返す測定手順に
対応する測定プログラムを作製した。Xステージを動
かして試料板を移動し、ローラが試料板端部に位置し
た時点でXステージを止め、Zステージを動かして試
料板保持部材を下に移動してローラと試料層を分離し、
試料層の帯電量を測定し、Zステージを動かして試
料板保持部材を上に移動してローラと試料層を接触さ
せ、にもどる(ただし、移動の向きが逆)。実施例1
の測定装置で、同じローラを用いて、同じ材質の試料に
ついて何度か測定した。同様に、本実施例の測定装置で
同様の測定を実施した結果、飽和帯電量,飽和時間共に
ほぼ一定で、本実施例の方が実施例1よりも測定の再現
性がよかった。
【0029】
【発明の効果】請求項1または請求項2の発明により、
板状あるいは膜状試料について、測定試料に対するダメ
ージが小さく、効率的に飽和帯電量及び飽和時間を測定
する帯電量測定装置が提供できる。請求項3の発明によ
り、外部ノイズが低減し、測定環境条件を制御できる帯
電量測定装置が提供できる。請求項4の発明により、測
定時間を短縮して効率的な測定ができる帯電量測定装置
が提供できる。請求項5の発明により、ローラに傷がつ
かず再現性の良い測定ができる帯電量測定装置が提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明による帯電量測定装置の構成
例を示す図である。
【図2】 請求項2の発明による帯電量測定装置の構成
例を示す図である。
【図3】 請求項4の発明による帯電量測定装置の構成
例を示す図である。
【図4】 実施例1の測定結果を示す図である。
【図5】 実施例2の測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1,11,21…導電性基板、2,12,22…試料
層、3,13,23…試料板、4,14,24…試料板
保持部材、5,15,25,26…ローラ、6,27…
試料板移動機構、7,17,28…電荷測定装置、8,
18,29…リード線、9,19,30,31…バネ、
10,20,32,33…ネジ、16…ローラ移動機
構。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基板上に試料層を密接して設けて
    なる試料板と、該試料板を保持する試料板保持部材と、
    前記試料層に接触するように設置されたローラと、前記
    試料板保持部材を前記試料層と前記ローラの接線に垂直
    な方向に移動させる試料板移動機構と、前記試料板の電
    荷量を測定する電荷測定装置からなり、前記試料板移動
    機構によって前記試料板が往復運動を行い、前記ローラ
    と接触・分離を繰り返し、前記試料層に発生した電荷を
    測定するように構成したことを特徴とする帯電量測定装
    置。
  2. 【請求項2】 導電性基板上に試料層を密接して設けて
    なる試料板と、該試料板を保持する試料板保持部材と、
    前記試料層に接触するように設置されたローラと、該ロ
    ーラを前記試料層と該ローラの接線に垂直な方向に移動
    させるローラ移動機構と、前記試料板の電荷量を測定す
    る電荷測定装置からなり、前記ローラ移動機構によって
    ローラが往復運動を行い、試料層と接触・分離を繰り返
    し、前記試料層に発生した電荷を測定するように構成し
    たことを特徴とする帯電量測定装置。
  3. 【請求項3】 前記試料板,試料板保持部材,ローラ,
    試料板移動機構またはローラ移動機構を接地された導電
    性の密閉容器内に設置し、前記試料板移動機構またはロ
    ーラ移動機構を前記密閉容器の外部から制御できるよう
    にしたことを特徴とする請求項1または2記載の帯電量
    測定装置。
  4. 【請求項4】 前記ローラを複数設けたことを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の帯電量測定装置。
  5. 【請求項5】 前記ローラまたは試料板保持部材を上下
    に動かす機構を有することを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載の帯電量測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010243381A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Avanstrate Inc 帯電性に基づくガラス板の評価方法、それを用いたガラス板の製造方法、その評価に用いる装置
CN103713204A (zh) * 2012-09-28 2014-04-09 细美事有限公司 夹具及电荷测量方法

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