JPH09127278A - 核融合装置用ダイバータ - Google Patents

核融合装置用ダイバータ

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JPH09127278A
JPH09127278A JP7288294A JP28829495A JPH09127278A JP H09127278 A JPH09127278 A JP H09127278A JP 7288294 A JP7288294 A JP 7288294A JP 28829495 A JP28829495 A JP 28829495A JP H09127278 A JPH09127278 A JP H09127278A
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JP
Japan
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diverter
cooling water
plate
key
fusion device
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Application number
JP7288294A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Kikuchi
満 菊池
Keisuke Nagashima
圭介 永島
Tatsumi Ikeda
達實 池田
Junji Omori
順次 大森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Japan Atomic Energy Agency
Original Assignee
Toshiba Corp
Japan Atomic Energy Research Institute
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Japan Atomic Energy Research Institute filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH09127278A publication Critical patent/JPH09127278A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

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  • Plasma Technology (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】長時間運転におけるプラズマ性能の維持に寄与
し、交換作業が容易で、電磁力にも耐え、熱応力が少な
く、必要設置スペースが少なく、信頼性の高い核融合装
置用ダイバータを提供する。 【解決手段】内側に開いた磁気面7aと交差する内側ダ
イバータ板11と、外側に開いた磁気面7bと交差する外
側ダイバータ板12と、これらのダイバータ11,12の中間
部に設けた熱遮蔽板13と、前記各ダイバータ11,12と熱
遮蔽板13に設けた冷却水入口ヘッダ14a〜cおよび冷却
水出口ヘッダ15a〜cと、これらを支持する架台16とか
らなっている。架台16は半径方向部材16aと円周方向部
材16bによるフレーム構成とし、半径方向部材16aを中
空にして二つに仕切られた通路を設け、半径方向部材16
の一部を冷却水ヘッダへつながる冷却水通路とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は核融合装置用ダイバ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】核融合装置を図12により説明する。図12
は核融合装置の右半分縦断面図で、図12中符号1は中空
の環状に形成された真空容器、2はこの真空容器1の外
周部に設けられ、核融合反応により発生する中性子を遮
蔽する機能を有する中性子遮蔽体で、これらの真空容器
1および中性子遮蔽体2は支柱3により一体的に支持さ
れている。
【0003】4は真空容器1の外周部に巻装されたトロ
イダル磁場コイルで、このトロイダル磁場コイル4は真
空容器1内にプラズマ5を閉じ込めるためのトロイダル
磁場を発生するものである。
【0004】6はトロイダル磁場コイル4の外周部に巻
装されたポロイダル磁場コイルであり、このポロイダル
磁場コイル6はポロイダル磁場の発生によりプラズマに
対して磁気面7(7a,7b,7c)を形成し、核融合
反応を起こすプラズマ5の維持および断面形状の制御等
を行うものである。
【0005】この磁気面7(7a,7b,7c)はヌル
点8を境にして、内周側へ開く磁気面7aと外周側へ開
く磁気面7bと閉じた磁気面7cとで構成される。前記
プラズマ5の断面形状は閉じた磁気面7cによって規制
される。
【0006】核融合装置では燃料として二重水素と三重
水素が用いられる。プラズマ5中で二重水素と三重水素
が核融合反応を起こして高エネルギー中性子を発生し、
灰としてヘリウムを発生する。さらに、この核融合反応
では、真空容器1の内壁面かイオン化した不純物が発生
する。
【0007】このようなヘリウムイオンや不純物イオン
は、プラズマ5の性能を極端に悪化させるので、このよ
うなヘリウムのイオンや不純物イオンは開いた磁気面7
aおよび7bに沿ってプラズマ5の外へ誘導され、ダイ
バータ9に衝突する。ダイバータ9に衝突して中性の分
子となったヘリウムガスや不純物分子は図示しない真空
排気口から系外へ排出される。
【0008】ダイバータ9に衝突するイオンは大きなエ
ネルギーを持っており、ダイバータ9の表面が高温にな
るので通常は除熱用の冷却水配管が付設されている。そ
れにもかかわらずダイバータ9の受熱面は損傷を受ける
ので交換が必要になっている。交換時はロボット等の遠
隔操作機器で配管を切断し、搬出しやすい大きさのセク
タに分割されたダイバータ9をポート10から搬出する。
搬出後は交換して再び真空容器内へ搬入し配管の溶接と
ダイバータ9の据え付け等を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ダイバータ板と磁気面
が交差する部分には不純物が集まり真空度が悪くなる。
通常は真空排気されているが、プラズマ運転時間が長く
なると発生不純物の量が多くなり十分に排気できなくな
る。不純物が滞留すると開いた磁気面に巻き付いて逆流
しプラズマ内の真空度が悪くなりプラズマの性能が悪く
なる事態を引き起こす恐れがある。
【0010】ダイバータ板には万が一プラズマ消滅が発
生した場合には、強大な電磁力による転倒力が発生する
のでそれに耐える構成にしなければならない。また、温
度上昇時の熱応力を緩和する必要がある。さらにダイバ
ータ板は損傷を受け易く交換作業を余儀なくされてい
る。
【0011】交換作業は遠隔操作機器で行い、真空容器
内での限られたスペースにおける取り外し,取り付け
等、高度な技術が必要とされており、そのための研究開
発の労力は多大なものがあり核融合炉実現の遅れにつな
がる課題がある。また前記ヌル点から磁気面と交差する
場所までの距離は熱負荷低減のために長い方が望まし
い。限られたスペース内において、ダイバータの必要設
置スペースを少なくしなければならない課題がある。
【0012】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、長時間運転におけるプラズマ性能の維持に寄
与し、交換作業が容易で、電磁力にも耐えられ、熱応力
が少なく、必要設置スペースを少なくでき、信頼性の高
い核融合装置用ダイバータを提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、内側へ開いた磁気面と交差する内側ダイバータ板
と、この内側ダイバータ板から離間した位置に設けられ
外側へ開いた磁気面と交差する外側ダイバータ板と、こ
の内側ダイバータ板および外側ダイバータ板の中間部に
設けた熱遮蔽板と、前記内側ダイバータ板と外側ダイバ
ータ板と熱遮蔽板それぞれに設けられた冷却水入口ヘッ
ダおよび冷却水出口ヘッダと、これらを支持する架台と
で構成された核融合装置用ダイバータにおいて、前記架
台を半径方向部材と円周方向部材によるフレーム構成と
し、この半径方向部材を中空にして二つに仕切られた通
路を設けて冷却水を流し、半径方向部材の一部を前記冷
却水ヘッダへつながる冷却水通路としたことを特徴とす
る。
【0014】請求項2に対応する発明は前記冷却水入口
ヘッダおよび冷却水出口ヘッダを前記架台の円周方向部
材の一つとして構成したことを特徴とし、請求項3に対
応する発明は前記内側ダイバータ板と外側ダイバータ板
と熱遮蔽板用として設けられたそれぞれの冷却水入口ヘ
ッダと冷却水出口ヘッダ間は複数に分岐した冷却水配管
で接続し、受熱面を冷却する構成とし、冷却水配管がリ
ターンする部分は冷却水通路を設けた熱伝導性のよいブ
ロック状の部材で冶金的に接続し、その表面には耐熱材
を冶金的に張り付けたことを特徴とする。
【0015】請求項1,請求項2および請求項3に対応
する発明によれば、内側ダイバータ板の近傍で発生した
不純物は内側ダイバータ板と熱遮蔽板の隙間と架台フレ
ームの隙間を通って排気されるので、滞留したり、磁気
面に巻き付いて逆流することはない。また、架台のフレ
ームと冷却水の出入口ヘッダまたは架台のフレームと冷
却水通路を兼用しているので必要設置スペースが少なく
なる。
【0016】さらに、受熱面を冷却するための冷却水配
管がリターンする部分は冷却水通路を設けた熱伝導性の
よいブロック状の部材で冶金的に接続し、その表面には
耐熱材を冶金的に張り付けた構成としているの、冷却水
配管を曲げてリターンする場合と比較して除熱性能およ
び耐熱性能を損なわずにリターン部の必要スペースを少
なくすることができる。
【0017】請求項4に対応する発明は、前記架台の円
周方向部材と半径方向部材は嵌め合い構造とした請求項
1に対応する核融合装置用ダイバータである。請求項4
に対応する発明によれば、架台を構成している半径方向
部材と円周方向部材が嵌め合って接続されるので電磁力
などの外力に対して剛性を保つことが可能であり、また
溶接の場合と異なり接触部を電気絶縁することができる
ので、プラズマ異常消滅時に発生する渦電流が小さくな
り電磁力が小さくなる。
【0018】請求項5に対応する発明は、前記内側ダイ
バータ板,外側ダイバータ板および熱遮蔽板を支持する
構造として、その内側ダイバータ板,外側ダイバータ板
および熱遮蔽板の受熱面の裏側に設けた両側面に溝を有
するレールと、このレールの溝に嵌め合わせたガイド板
と、前記架台に固定した支持材と、前記ガイド板と支持
材を締結するボルトで構成した請求項1に対応する核融
合装置用ダイバータである。
【0019】請求項5に対応する発明によれば、内側ダ
イバータ板,外側ダイバータ板および熱遮蔽板を支持す
るための構成で、かつ熱膨張時にはスライドして拘束し
ない構成になっている。内側ダイバータ板,外側ダイバ
ータ板および熱遮蔽板それぞれに固定されたレールの溝
に嵌め込まれた二枚のガイド板ではさみ込んで支持して
いるので電磁力などの外力に耐える。一方、前記内側ダ
イバータ板,外側ダイバータ板および熱遮蔽板が熱で伸
びる時にはスライドするので熱応力が緩和される。
【0020】請求項6に対応する発明は、前記内側ダイ
バータ板と外側ダイバータ板と熱遮蔽板は、円周方向が
複数のセクタに分割され、同じセクタに分割された架台
に支持され、この架台は真空容器に固定されたガイドレ
ールに嵌め合わされてボルトまたはキーまたはコッタで
固定した構成とした請求項1に対応する核融合装置用ダ
イバータである。
【0021】請求項6に対応する発明によれば、真空容
器に固定されたガイドレールに架台が嵌め込まれて拘束
しているので電磁力に耐える。また、ボルトまたはキー
あるいはコッタは主ガイドレールに挿入する方向の動き
を拘束する。
【0022】請求項7および請求項8に対応する発明
は、前記架台をボルトで固定する場合において、このボ
ルトがL字の形状をし、一端のネジ部にナットを設けた
構成とし、このL字ボルトの着脱はL字ボルトの90℃旋
回とネジ部に設けたナットの回転で行い、被締結部にL
字ボルトが旋回可能な溝を設けた構成とした請求項6に
対応する核融合装置用ダイバータである。
【0023】請求項7および請求項8に対応する発明に
よれば架台をボルトで固定する場合の構成例であり、架
台をガイドレールに装着後は架台側に取り付けたL字型
ボルトを90℃旋回させた後、回り止めとしてナットを回
して締め付ける。L字型ボルトがガイドレールの溝に引
っかかり固定される。ガイドレールから取り出す時には
ナットを緩めて前記と逆方向にL字型ボルトを旋回させ
てガイドレールの溝の引っかかりを解除する。
【0024】請求項9に対応する発明は、キーで前記架
台を固定する構成において、架台側とガイドレール側の
溝に挿入されたキーと、架台側のキー溝の深さをキーの
高さ以上とし、架台側に取り付けた水圧シリンダと、水
圧シリンダの可動軸とキーがキー溝の深さ方向に動作可
能なように接続する構成とした請求項6に対応する核融
合装置用ダイバータである。
【0025】請求項9に対応する発明によれば、架台を
キーで固定する場合の構成例であり、架台をガイドレー
ルに装着するときには、キーは架台側のキー溝に全体が
挿入されている。ガイドレールに装着後は水圧シリンダ
でキーを押し出してガイドレール側のキー溝にもキーを
挿入して固定する。ガイドレールから取り出す時にはキ
ーを引き抜いて初期状態に戻す。
【0026】請求項10に対応する発明は、コッタで前記
架台を固定する構成において、コッタおよびこのコッタ
を駆動するための水圧シリンダを架台側に取り付けた構
成にして、ダイバータのメンテナンス時に一緒に取り出
してこの水圧シリンダとコッタのメンテナンスが可能な
構成した請求項6に対応する核融合装置用ダイバータで
ある。
【0027】請求項10に対応する発明によれば、架台を
コッタで固定する場合の構成例であり、架台側に取り付
けられたコッタを架台側に取り付けられた水圧シリンダ
で押し出してガイドレール側の穴に打ち込み固定する。
コッタと水圧シリンダは架台に取り付けられているので
ダイバータ板交換時にメンテナンスが可能である。
【0028】請求項11に対応する発明は、前記請求項9
および請求項10に対応する発明の水圧シリンダにおい
て、その駆動源である加圧水は前記内側ダイバータ板,
外側ダイバータ板および熱遮蔽板の冷却水を使用し、前
記冷却水通路から取り出す構成とし、前記水圧シリンダ
内には、加圧水喪失時に復元力で前記キーおよびコッタ
を動作させるばねが設置されてなることを特徴とする。
【0029】請求項11に対応する発明によれば、運転時
は水圧シリンダ内に供給した冷却水の圧力でキーまたは
コッタが押し込まれて架台を固定している。この時水圧
シリンダ内のばねは圧縮または引っ張られている。ダイ
バータ板の交換時には冷却水の供給が停止するので押し
込み力がなくなり、ばねの復元力でキーまたはコッタが
自動的に引き抜かれて架台の取り外しが可能な状態にな
る。
【0030】また、水圧シリンダの駆動源である加圧水
はダイバータ板の冷却水を用いているので、ダイバータ
板をメンテナンスする際の配管の処理は冷却水の分岐配
管の切り放しおよび再結合のみでよく、別の駆動用加圧
水配管の切り放しおよび再結合が不要であり、キーまた
はコッタの引き抜きは、ばねの復元力で自動的に行われ
るので押し込み用と引き抜き用の加圧水の切り替えが不
要になり装置と操作が単純化される。
【0031】
【発明の実施の形態】図1から図6を参照しながら本発
明に係る核融合装置用ダイバータの第1の実施の形態を
説明する。図1は本発明に係る核融合装置用ダイバータ
の第1の実施の形態を示す立面図であり、図2はその平
面図である。図3は図1における架台16(16a,16b)
を拡大して示す斜視図で、図4は図3におけるA−A矢
視方向断面図を示している。また、図5は図1のB−B
矢視断面図であり、図6は図1のX,Y,Z部詳細断面
図である。図12と同一符号には同一符号を付してその重
複する部分の説明は省略し、ここでは従来例と異なる部
分についてのみ述べる。
【0032】本実施例では、内側へ開いた磁気面7aと
交差する内側ダイバータ板11と、この内側ダイバータ板
11から離間した位置に設けられ外側へ開いた磁気面7b
と交差する外側ダイバータ板12と、この内側ダイバータ
板11と外側ダイバータ板12の中間部に設けられた熱遮蔽
板13と、内側ダイバータ板11と外側ダイバータ板12と熱
遮蔽板13それぞれに設けられた冷却水入口ヘッダ14(14
a,14b,14c)および冷却水出口ヘッダ15(15a,15
b,15c)と、これらを支持する架台16(16a,16b)
とで構成され、前記架台16は図3および図4に示すよう
に半径方向部材16aと円周方向部材16bによるフレーム
構造である。
【0033】また、図5に示すように半径方向部材16a
を中空にして二つに仕切られた通路を設けて冷却水を流
し、この半径方向部材の一部に前記冷却水ヘッダへつな
がる冷却水入口通路17と冷却水出口通路18を設けた構成
とする。また、図示しないが、前記冷却水入口ヘッダ14
および冷却水出口ヘッダ15を前記架台16の円周方向部材
16bの一つとして構成することも可能である。
【0034】前記冷却水入口ヘッダ14(14a,14b,14
c)と冷却水出口ヘッダ15(15a,15b,15c)間はそ
れぞれ複数に分岐した冷却水供給配管19(19a,19b,
19c)と冷却水戻り配管20(20a,20b,20c)で接続
されて前記ダイバータ板11および熱遮蔽板13の受熱面を
冷却する構成になっている。
【0035】内側ダイバータ板11,外側ダイバータ板12
および熱遮蔽板13の端部(Z部,X部,Y部)は図6に
示す構成になっている。すなわち、冷却水供給配管19
(19a,19b,19c)と冷却水戻り配管20(20a,20
b,20c)は冷却水通路21を設けた銅またはアルミニウ
ムなどの熱伝導性のよいブロック22を介して冶金的に接
続し、その表面には炭素繊維複合材などの耐熱材23を冶
金的に張り付けた構成である。
【0036】次に、第1の実施の形態の核融合装置用ダ
イバータの作用を説明する。内側ダイバータ板11の近傍
で発生した不純物は内側ダイバータ板11と熱遮蔽板13の
隙間と架台16の隙間を通って図示しない排気装置で排気
されるので、滞留したり、磁気面に巻き付いて逆流しな
い。また、架台16の円周方向部材16bと冷却水の出入口
ヘッダまたは架台16の半径方向部材16aと冷却水通路1
7,18を兼用しているので必要設置スペースが少なくな
る。
【0037】また、受熱面を冷却するための冷却水がリ
ターンする部分は冷却水供給配管19と冷却水戻り配管20
を冷却水通路21を設けた熱伝導性のよい銅またはアルミ
ニウムブロック22を介して冶金的に接続し、その表面に
は耐熱材23を冶金的に張り付けた構成としているので、
冷却水配管を曲げてリターンする場合と比較して除熱性
能および耐熱性能を損なわずにリターン部の必要スペー
スを少なくすることができる。
【0038】次に、本発明に係る核融合装置用ダイバー
タの第2の実施の形態を図3により説明する。図3に示
したように架台16は半径方向部材16aと円周方向部材16
bとによりフレーム状に構成され、その接続部は例えば
中間ばね以上の嵌め合い代で嵌め合っている。また接続
部は絶縁処理が施してある。さらに、半径方向部材16a
と円周方向部材16bは外れないように図示しない絶縁ボ
ルトで固定されている。
【0039】次に、このような核融合装置用ダイバータ
の作用について説明する。架台16を構成している半径方
向部材16aと円周方向部材16bがきつい嵌め合い代で嵌
め合って接続されるので電磁力などの外力に対して剛性
を保つことが可能であり、また溶接の場合と異なり接触
部を電気絶縁することができるので、プラズマ異常消滅
時に発生する渦電流が小さくなり電磁力が小さくなる。
【0040】次に、本発明に係る核融合装置用ダイバー
タの第3の実施の形態について図7を用いて説明する。
図7は図1のC−C矢視断面図であり、図1に示した内
側ダイバータ板11,外側ダイバータ板12および熱遮蔽板
13を架台16に支持する構造の要部を示す部分断面図であ
る。
【0041】すなわち、その支持構造は内側ダイバータ
板11,外側ダイバータ板12および熱遮蔽板13の受熱面の
裏側に固定されて両側面に溝を設けたレール24と、この
レールの溝に嵌め合わされたガイド板25と、前記架台16
を固定された支持材26と、ガイド板25と支持材26を締結
するボルト27で構成し、またレール24とガイド板25が嵌
め合わされて接触している面には、例えば黒鉛,硬質ク
ロムメッキ,酸化クロムやその他セラミックなど低摩擦
抵抗材を被覆する構成になっている。
【0042】次に、このような核融合装置用ダイバータ
の作用について説明する。内側ダイバータ板11,外側ダ
イバータ板12および熱遮蔽板13それぞれに固定されたレ
ール24の溝に嵌め込まれた二枚のガイド板25ではさみ込
んで支持しているので電磁力などの外力に耐える。一
方、前記内側ダイバータ板11,外側ダイバータ板12およ
び熱遮蔽板13が熱で伸びる時にはレール24が拘束されず
にすべるので熱応力が緩和される。また、すべる面には
低摩擦抵抗部材が被覆されているのでかじりがなくすべ
りが円滑に行われる。
【0043】次に、本発明の第4から図8の実施の形態
に係る核融合装置用ダイバータの構成を図2,図5およ
び図8〜図11を用いて説明する。図2は図1の平面図、
図5は図1のB−B矢視断面図で、前記本発明の第1,
第2および第4の実施の形態を示す構成説明図である。
図8は本発明の第5の実施の形態を示す構成説明図で、
図9は図5のD−D矢視断面図で本発明の第6の実施の
形態を示す構成説明図であり、図10は図5のE−E矢視
図で本発明の第7の実施の形態を示す構成説明図であ
り、図11は本発明の第8の実施の形態を示す構成説明図
である。
【0044】前記内側ダイバータ板11と外側ダイバータ
板12と熱遮蔽板13は、円周方向が複数のセクタ28に分割
され、同じセクタ28に分割された架台16に支持され、そ
の架台16は真空容器1に固定されたガイドレール29に嵌
め合わされてボルト30またはキー31またはコッタ32で固
定した構成になっている。
【0045】図5において、中心線Aの左側はボルト30
による固定例を示し、右側はキー31による固定例を示し
ている。コッタ32による固定例を図11に示している。な
お、前記ボルト30は後記のL字型でなく一般的なボルト
を用いても架台16を固定することができる。
【0046】前記架台16をボルト30で固定する場合にお
いて、このボルト30は図8に示すようなL字状に形成さ
れ、一端のネジ部30aにナット33を設けた構成になって
いる。また、このL字形ボルト30の着脱はL字形ボルト
30の90°旋回とネジ部に設けたナット33の回転で行い、
架台16とガイドレール29には、図9に示すようにL字形
ボルト30が旋回可能な溝34,35を設けた構成になってい
る。
【0047】キー31で前記架台16を固定する場合におい
て、図10に示す構成になっている。すなわち、架台16側
キー溝36とガイドレール29側キー溝37に挿入されたキー
31と、架台側キー溝36の深さはキー31の高さ以上とし、
架台16側に取り付けた水圧シリンダ38と、この水圧シリ
ンダ38の可動軸38aとキー31がキー溝の深さ方向に動作
可能なように接続する構成になっている。
【0048】コッタ32で前記架台16を固定する場合にお
いて、図11に示す構成になっている。すなわち、コッタ
32と、このコッタ32を駆動するための水圧シリンダ39と
から構成され、かつコッタ32と水圧シリンダ39は架台16
側に取り付けた構成にして、ダイバータのメンテナンス
時に一緒に取り出してこの水圧シリンダ39とコッタ32の
メンテナンスが可能な構成になっている。
【0049】また、前記キー31を駆動する水圧シリンダ
38と前記コッタ32を駆動する水圧シリンダ39の駆動源で
ある加圧水は図示しないが、前記内側ダイバータ板11,
外側ダイバータ板12および熱遮蔽板13の冷却水を使用
し、前記冷却水通路17,18から取り出す構成とし、かつ
水圧シリンダ38,39内には図示しないが、加圧水喪失時
に復元力でキー31およびコッタ32を動作させるばねが設
置されている。
【0050】次に、このような核融合装置用ダイバータ
の作用について説明する。真空容器1に固定されたガイ
ドレール29に架台16が嵌め込まれて拘束しているので電
磁力に耐える。また、ボルト30またはキー31またはコッ
タ32は主にガイドレール29に挿入する方向の動きを拘束
する。
【0051】架台16をボルト30で固定する構成におい
て、架台16をガイドレール29に装着後は架台16側に取り
付けたL字型ボルト30を90°旋回させた後、回り止めと
してナット33を回して締め付ける。L字型ボルト30がガ
イドレール29に引っかかり固定される。
【0052】ガイドレール29から取り出す時にはナット
33をゆるめて前記と逆方向にL字型ボルト30を旋回させ
てガイドレール29の引っかかりを解除する。このように
ボルト30の90°旋回とナット33の回転のみの単純な操作
で着脱ができるのでメンテナンスが容易になる。
【0053】また、架台16をキー31で固定する場合の構
成において、架台16をガイドレール29に装着する場合に
は、キー31は架台側のキー溝36に全体が挿入されてい
る。ガイドレール29に装着後は水圧シリンダ38でキー31
に押し出してガイドレール側のキー溝37にもキー31を挿
入して固定する。ガイドレール29から取り出す時にはキ
ー31を引き抜いて初期状態に戻す。このように架台16の
固定と解除が水圧シリンダ38の操作によって可能にな
り、ダイバータ板の交換作業が容易になる。
【0054】さらに、架台16をコッタ32で固定する場合
の構成において、架台16側に取り付けられたコッタ32を
架台32側に取り付けられた水圧シリンダ39で押し出して
ガイドレール29側の穴に打ち込み固定する。コッタ32と
水圧シリンダ39は架台16に取り付けられているのでダイ
バータ板交換時にメンテナンスが可能になり信頼性が向
上する。
【0055】また、運転時は前記キー31駆動用の水圧シ
リンダ38およびコッタ32駆動用水圧シリンダ39内に供給
した冷却水の圧力でキー31またはコッタ32が押し込まれ
て架台16を固定している。
【0056】この時、水圧シリンダ38,39内のばねは圧
縮されている。または引っ張りばねを用いる場合は引っ
張られている。ダイバータ板の交換時には冷却水の供給
が停止するので押し込み力がなくなり、ばねの復元力で
キー31またはコッタ32が自動的に引き抜かれて架台16の
取り外しが可能な状態になる。
【0057】水圧シリンダ38,39の駆動源である加圧水
はダイバータ板の冷却水を用いているので、ダイバータ
板メンテナンス時の配管の処理は冷却水の分岐配管40,
41の切り放しおよび再結合のみでよく、別の駆動用加圧
水配管の切り放しおよび再結合が不要である。
【0058】キー31またはコッタ32の引き抜きは、ばね
の復元力で自動的に行われるので押し込み用と引き抜き
用の加圧水の切り替えが不要になり装置と操作が単純化
される。なお、前記架台16と真空容器1の間は渦電流の
回り込みを防ぐために電気絶縁されている。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、長時間運転におけるプ
ラズマ性能の維持に寄与し、交換作業が容易で、電磁力
にも耐えられ、熱応力も緩和され、必要設置スペースが
少なくコンパクトで、信頼性の高い核融合装置用ダイバ
ータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る核融合装置用ダイバータの第1の
実施の形態を一部断面図で示す立面図。
【図2】図1における平面図。
【図3】図1における架台を拡大して示す斜視図。
【図4】図3におけるA−A矢視断面図。
【図5】図1におけるB−B矢視断面図。
【図6】図1におけるX,Y,Z部を拡大して示す断面
図。
【図7】図1におけるC−C矢視断面図。
【図8】図5におけるL字形ボルトを示す斜視図。
【図9】図5におけるD−D矢視断面図。
【図10】図5におけるE−E矢視断面図。
【図11】図10における架台とガイドレール部分の他の
例を示す部分断面図。
【図12】従来の核融合装置の右半部を示す縦断面図。
【符号の説明】 1…真空容器、2…中性子遮蔽体、3…支柱、4…トロ
イダル磁場コイル、5…プラズマ、6…ポロイダル磁場
コイル、7…磁気面、7a…内側に開いた磁気面、7b
…外側に開いた磁気面、7c…閉じた磁気面、8…ヌル
点、9…ダイバータ、10…ポート、11…内側ダイバータ
板、12…外側ダイバータ板、13…熱遮蔽板、14…冷却水
入口ヘッダ、15…冷却水出口ヘッダ、16…架台、17…冷
却水入口通路、18…冷却水出口通路、19(19a,19b,
19c)…冷却水供給配管、20(20a,20b,20c)…冷
却水戻り配管、21…冷却水通路、22…銅またはアルミニ
ウムブロック、23…耐熱材、24…レール、25…ガイド
板、26…支持材、27…ボルト、28…セクタ、29…ガイド
レール、30…L字形ボルト、31…キー、32…コッタ、33
…ナット、34,35…L字形ボルトが旋回可能な溝、36…
架台側キー溝、37…ガイドレール側キー溝、38,39…水
圧シリンダ、38a…可動軸、40,41…冷却水分岐配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 達實 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 大森 順次 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側に開いた磁気面と交差する内側ダイ
    バータ板と、この内側ダイバータ板から離間した位置に
    設けられ外側に開いた磁気面と交差する外側ダイバータ
    板と、この内側ダイバータ板および外側ダイバータ板の
    中間部に設けた熱遮蔽板と、前記内側ダイバータ板と外
    側ダイバータ板および熱遮蔽板にそれぞれ設けられた冷
    却水入口ヘッダおよび冷却水出口ヘッダと、これらを支
    持する架台とを具備し、前記架台を半径方向部材と円周
    方向部材によるフレーム構成とし、前記半径方向部材を
    中空にして二つに仕切られた通路を設け、前記半径方向
    部材の一部を前記冷却水ヘッダへつながる冷却水通路と
    してなることを特徴とする核融合装置用ダイバータ。
  2. 【請求項2】 前記冷却水入口ヘッダおよび冷却水出口
    ヘッダを前記架台の円周方向部材の一つとして構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の核融合装置用ダイバー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記内側ダイバータ板と外側ダイバータ
    板と熱遮蔽板用として設けられたそれぞれの冷却水入口
    ヘッダと冷却水出口ヘッダ間を複数に分岐した冷却水配
    管で接続し、この冷却水配管のリターン部分に冷却水通
    路を設けた熱伝導性ブロック状部材で冶金的に接続し、
    その表面に耐熱タイルを冶金的に張り付けてなることを
    特徴とする請求項1記載の核融合装置用ダイバータ。
  4. 【請求項4】 前記架台の円周方向部材と半径方向部材
    とを嵌め合い構造としてなることを特徴とする請求項1
    記載の核融合装置用ダイバータ。
  5. 【請求項5】 前記内側ダイバータ板,外側ダイバータ
    板および熱遮蔽板を支持する構造として、その内側ダイ
    バータ板,外側ダイバータ板および熱遮蔽板の受熱面の
    裏側には両側面に溝を設けたレールと、このレールの溝
    に嵌め合わされたガイド板と、前記架台に固定された支
    持材と、ガイド板と支持材を締結するボルトで構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の核融合装置用ダイバー
    タ。
  6. 【請求項6】 前記内側ダイバータ板と外側ダイバータ
    板と熱遮蔽板は、円周方向が複数のセクタに分割され、
    同じセクタに分割された架台に支持され、その架台は真
    空容器に固定されたガイドレールに嵌め合わせてボルト
    またはキーまたはコッタの少なくとも一つを用いて固定
    してなることを特徴とする請求項1記載の核融合装置用
    ダイバータ。
  7. 【請求項7】 前記ボルトは先端部がL字形状でかつ多
    端側のネジ部にナットを設けてなることを特徴とする請
    求項6記載の核融合装置用ダイバータ。
  8. 【請求項8】 前記ボルトの着脱はL字ボルトの90℃旋
    回とネジ部に設けたナットの回転で行い、被締結部にL
    字ボルトが旋回可能な溝を設けてなることを特徴とする
    請求項6記載の核融合装置用ダイバータ。
  9. 【請求項9】 前記キーで前記架台を固定する構成にお
    いて、架台側とガイドレール側の互いに向き合うキー溝
    に挿入されたキーと、架台側のキー溝の深さをキーの高
    さ以上にし、架台側に取り付けた水圧シリンダと、この
    水圧シリンダの可動軸とキーがキー溝の深さ方向に動作
    可能なように接続してなることを特徴とする請求項6記
    載の核融合装置用ダイバータ。
  10. 【請求項10】 前記コッタで架台を真空容器に固定す
    る構成において、前記コッタおよびこのコッタを駆動す
    るための水圧シリンダを架台側に取り付けたことを特徴
    とする請求項6記載の核融合装置用ダイバータ。
  11. 【請求項11】 前記水圧シリンダにおいて、その駆動
    源である加圧水は前記内側ダイバータ板,外側ダイバー
    タ板および熱遮蔽板の冷却水を使用し、前記冷却水通路
    から取り出す構成とし、前記水圧シリンダ内には、加圧
    水喪失時に復元力で前記キーおよびコッタを動作させる
    ばねを設置してなることを特徴とする請求項9および請
    求項10記載の核融合装置用ダイバータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112420221A (zh) * 2020-11-10 2021-02-26 中国科学院合肥物质科学研究院 一种便于正面遥操作维护的聚变堆偏滤器结构
CN112927823A (zh) * 2021-03-09 2021-06-08 中国科学院合肥物质科学研究院 一种偏滤器第一壁的封闭式v型锐角结构

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CN112420221A (zh) * 2020-11-10 2021-02-26 中国科学院合肥物质科学研究院 一种便于正面遥操作维护的聚变堆偏滤器结构
CN112420221B (zh) * 2020-11-10 2023-02-03 中国科学院合肥物质科学研究院 一种便于正面遥操作维护的聚变堆偏滤器结构
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