JPH09122123A - 領域抽出装置 - Google Patents

領域抽出装置

Info

Publication number
JPH09122123A
JPH09122123A JP7285053A JP28505395A JPH09122123A JP H09122123 A JPH09122123 A JP H09122123A JP 7285053 A JP7285053 A JP 7285053A JP 28505395 A JP28505395 A JP 28505395A JP H09122123 A JPH09122123 A JP H09122123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
left ventricle
image data
image
pixel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7285053A
Other languages
English (en)
Inventor
Miyuki Iizuka
みゆき 飯塚
Akira Shinami
章 司波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP7285053A priority Critical patent/JPH09122123A/ja
Publication of JPH09122123A publication Critical patent/JPH09122123A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波診断装置やMRI等により得られた、
被検体(主に人体)の心臓の断層像を表わす画像データ
に基づいて、左心室の領域を、簡単な作業で高精度に抽
出する。 【解決手段】 最大輝度の画素4を求め、その画素4を
通る境界線5により、左心室1と左心房2とを分離す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波診断装置やM
RI等により得られた、被検体(主に人体)の心臓の断
層像を表わす画像データに基づいて左心室の領域を抽出
する領域抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被検体、特に人体内に超音波
を送信し被検体内の組織で反射して戻ってきた超音波を
受信して受信信号を得、この受信信号に基づいて被検体
内の断層像を表示することにより内臓等の疾患の診断に
供する超音波診断装置が用いられており、近年では、疾
患の診断をより容易ならしめるために、心臓の断層像に
現われた左心室の領域を抽出して表示し、あるいは、そ
の左心室の面積やその左心室の領域の大きさから推定さ
れる左心室の体積を表示することが要望されている。
【0003】この左心室の領域を抽出するには、単純に
は、図16に示すように、ディスプレイ101上に表示
された断層像の上を左心室の輪郭に沿って例えばライト
ペン102でなぞり、そのライトペンの軌跡からその領
域を抽出することができる。また、図17に示すよう
に、例えばトラックボールやマウス等を用いて左心室1
を取り囲むように領域103を指定し、その指定された
領域内の画像データを適当なしきい値で2値化して左心
室1の領域を抽出する手段が提案されている(Acou
stic quantification法による左室
断面積、左室容積の測定;関心領域設定部位の影響」八
木登志員他 日本超音波医学会 第63回研究発表会
講演論文集 第517〜518頁 1993年11月
参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の、輪郭
を人がなぞる前者の方法においては、ライトペン等によ
る軌跡が輪郭から外れないよう注意深くなぞる必要があ
る。しかもその心臓の動き1拍分の全ての多数の断層像
についてそのような作業を繰り返す必要があり、手間が
かかるにも拘らず客観性に欠けた不正確なデータとなり
やすく、実用にはほど遠いという問題がある。
【0005】また、概略の領域103を指定してその領
域内の画像データを2値化することにより左心室の領域
を抽出する後者の方法においても、心臓は絶えず鼓動し
伸縮を繰り返しているため、領域の指定は各断層像毎に
かなり慎重に行なう必要があり、例えば図17(A)に
示すように領域103の内部に左心室1だけでなく左心
房2等が含まれてしまったり、図17(B)に示すよう
に左心室1の一部が領域103から外れてしまうと、左
心室1の面積ないし体積として、いずれの場合も誤った
面積ないし体積が求められてしまうことになる。これを
避けるためには手作業でかなり注意深く、左心室1のみ
を、かつ左心室1の全体を取り囲む必要があり、輪郭そ
のものをなぞるほどではないにしろ、手間がかかるとい
う問題は解決されていない。また、概略の領域103内
の画像データを2値化することにより左心室の領域を抽
出する方法においては、ノイズ等の影響や、また場所に
よって輝度(画像データの大きさ)に差があることなど
から、2次元画像としてのつながりに欠けた輪郭線、す
なわち閉曲面を形成しない輪郭線を抽出してしまうこと
もある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑み、手作業なし
で、もしくは簡単な手作業で、左心室の領域を客観的に
抽出することのできる領域抽出装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1の領域抽出装置は、左心室の断層面全域を内部
に含む心臓の断層像を担持する画像データに基づいて左
心室の領域を抽出する領域抽出装置において、上記断層
像内、もしくはその断層像の左心室と左心房との境界を
含む所定領域内の画像データのうちのピーク値を有する
画像データに対応する、左心室と左心房との境界に位置
する画素を検出する境界画素検出手段と、境界画素検出
手段により検出された画素を通る境界線により、断層像
上の左心室の領域と左心房の領域とを分離する領域分離
手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】ここで、上記本発明の第1の領域抽出装置
において上記境界画素検出手段が唯一の画素を検出する
ものであって、上記領域分離手段が、その唯一の画素を
通って所定の方向に延びる直線もしくは曲線を境界線と
して定めることにより、断層像上の左心室の領域と左心
房の領域とを分離するものであってもよく、あるいは、
上記境界画素検出手段が、左心室と左心房との境界に位
置する2つの弁の各根元に対応する各画素を検出するも
のであって、上記領域分離手段が、検出された画素を結
ぶ直線もしくは曲線を境界線として定めることにより、
断層上の左心室の領域と左心房の領域とを分離するもの
であってもよい。
【0009】超音波診断装置により得られた左心室およ
びその周囲の部分の断層像を調べると、左心室と左心房
との境界に位置する2つの弁が根元が一番輝度が高い
(超音波の反射率が高い)ことがわかる。本発明の第1
の領域抽出装置はこの知見に基づいて成されたものであ
り、断層像全体、もしくは、その断層像の、左心室と左
心房との境界領域をサーチして画像データのピーク(輝
度の高い画素)を見い出し、その画素を通る境界線を引
くことにより左心室と左心房とを精度良く分離すること
ができる。弁の根元の画素の検出にあたっては、輝度の
最も高い唯一の画素を見い出して、その画素を通りあら
かじめ定めておいた方向に延びる直線もしくはあらかじ
め定めておいた曲線を境界線としてもよく、あるいは、
2つの弁それぞれの根元に位置する複数の画素を見い出
してそれらの画素どうしを結ぶ直線あるいはあらかじめ
定めておいた曲線を境界線としてもよい。複数の画素を
見い出すには、例えば、断層像上に2つの弁それぞれの
根元が存在すると思われる2つの領域を指定しておいて
それらの各領域内でそれぞれピークを見い出せばよい。
【0010】また、上記目的を達成する本発明の第2の
領域抽出装置は、左心室の断層面全域を内部に含む心臓
の断層像を担持する画像データに基づいて左心室の領域
を抽出する領域抽出装置において、上記断層像全域の縁
から内部に向かって、もしくはその断層像の左心室の領
域全域を内部に含む所定領域の縁から内部に向かって、
心筋に相当する値を有する画像データが現われるまでの
区間をサーチし、そのサーチ区間内の各画素を断層像上
の左心室の領域から分離することにより左心室の領域を
抽出する周縁除去手段を備えたことを特徴とする。
【0011】ここで、上記本発明の第2の領域抽出装置
において、上記周縁除去手段が、上記縁から内部に向か
う、互いに異なる複数の方向にサーチし、それら複数の
方向それぞれのサーチ区間どうしが重複する領域内の各
画素を断層像上の左心室の領域から分離することにより
左心室の領域を抽出するものであってもよい。また、上
記本発明の第2の領域抽出装置において、上記画像デー
タを二値化することにより、断層像を、左心室を含む領
域と心筋を含む領域とに分離する二値化手段を備え、上
記周縁除去手段が、二値化された画像データに基づいて
断層像上の左心室の領域を抽出するものであることが好
ましい。
【0012】心臓の断層像の、左心室を取り囲む心筋の
外側の領域は左心室内部と同レベルの画像データとして
現われる。また断層像上で、心筋が左心室をきれいに取
り巻いた形状に現われずに、心筋の一部が欠けた形状、
すなわち、断層像上、左心室内部と心筋の外側の部分と
がつながって現われる場合も多い。本発明の第2の領域
抽出装置は、そのような場合に、左心室内部と、左心室
から外れた、ただし左心室内部と同じレベルの画像デー
タを有する領域とを分離するのに有効である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の領域抽出装置の一実施形態
の構成を示すブロック図、図2は、図1にブロックで示
す判別部および分離部の構成を示すブロック図である。
例えば超音波診断装置やMRI等の診断装置10で、左
心室の断層面全域を内部に含む心臓の断層像を担持する
画像データが得られ、この画像データが、本発明の一実
施形態としての領域抽出装置20に入力されて、画像メ
モリ21に格納される。画像メモリ21に格納された画
像データは、その画像メモリ21から読み出され表示装
置30に送られて、その表示装置30の表示画面上に表
示される。
【0014】また、画像メモリ21に格納された画像デ
ータは、その画像メモリ21から読み出されて判別部2
2にも入力される。判別部22には、図2(A)に示す
ように、ピーク検出部221と2値化処理部223が備
えられており、画像メモリ21から読み出された画像デ
ータは先ずピーク検出部221に入力され、画像データ
の最大値(輝度も最も高い画素)が検出される。この最
大輝度を有する画素(以下、これを「ピーク画素」と称
する)は、左心室と左心房との間に存在する弁の根元に
相当する。このピーク画素の位置座標はピーク画素メモ
リ222に格納される。
【0015】図3は、ピーク検出部221を構成する回
路ブロック図である。画像データが各画素毎に順次入力
されるとともに、それと同期して、その画素のX方向
(断層像の横方向)のアドレス(Xアドレス)とY方向
(断層像の縦方向)のアドレス(Yアドレス)が入力さ
れる。各画素毎の画像データは、比較器2211とレジ
スタ2212とに入力され、比較器2211では、レジ
スタ2212に既に格納されている画像データと今回入
力された画像データの大小が比較され、今回入力された
画像データの方が大きな値であった場合、レジスタ22
12、Xアドレスレジスタ2213、およびYアドレス
レジスタ2214に向けてロード信号が出力され、それ
らのレジスタ2212、Xアドレスレジスタ2213、
およびYアドレスレジスタ2214に、今回入力され
た、それぞれ画像データ、Xアドレス、Yアドレスが格
納される。したがって一枚の断層像についての画像デー
タが最後まで入力されると、Xアドレスレジスタ221
3、Yアドレスレジスタ2214には、最大輝度の画素
(ピーク画素)の、それぞれXアドレス、Yアドレスが
格納される。
【0016】図2に示すピーク画素メモリ222は、図
4に示すXアドレスレジスタ2213およびYアドレス
レジスタ2214と兼用されていててもよく、あるいは
それらのレジスタ2213,2214とは別に備えても
よい。次に、画像データは、図2(A)に示す判別部2
2の2値化処理部223に入力される。
【0017】2値化処理部223では、画像データを所
定のしきい値で2値化して、その画像データが表わす断
層像を、左心室を含む、画像データの値の小さい(輝度
の低い)領域(以下、この領域を「液体部」と称するこ
とがある)と、心筋を含む、画像データの値の大きい
(輝度の高い)領域(以下、この領域を「実質部」と称
することがある)とに二分する。ここでは、左心室を含
む画像データの値の小さい領域の画像データの値を
‘0’、心筋を含む、画像データの値の大きい領域の画
像データの値を‘1’に変換するものとする。この2値
化により作られた2値画像データを、画像メモリ224
に入力される。この画像メモリ224に入力された2値
画像データを、画像メモリ224から読み出して表示装
置30に送りその表示装置30の表示画面上に2値画像
を表示することもできる。
【0018】図4は、2値化処理部223で得られた2
値画像の一例を示す図である。左心室1と左心房2との
間に2つの弁3が存在し、その弁3が開いて左心室1と
左心房2とがつながった1つの領域(液体部)として現
われている。尚、この2値画像は、超音波診断装置によ
り得られた断層像を2値化した画像であり、上部左右の
三角形の領域は超音波が送受信されない、情報のない領
域である。
【0019】図2に示すピーク画素メモリ222に格納
された、弁の根元に相当するピーク画素の位置座標と、
画像メモリ224に格納された2値画像データは、分離
部23に入力される。分離部23には、図2(B)に示
すように、左心室の領域と左心房の領域とを分離する室
房分離部231と、左心室からはみ出した、左心室と同
じ画素値‘0’を有する領域を削除するはみ出し削除部
232とが備えられている。
【0020】以下、先ず室房分離部231について説明
する。図5は、室房分離部の機能説明図である。この図
5には、図3と同様の2値画像に、ピーク画素メモリ2
22(図2参照)に格納された位置座標のピーク画素
4、およびそのピーク画素4を通る境界線5が示されて
いる。
【0021】室房分離部231では、弁3の根元に相当
するピーク画素4を通って所定の方向に延びる境界線5
により、左心室1と左心房2とが分離される。図6は、
左心室と左心房とが分離される過程を示した、断層像な
いし2値断層像の模式図である。図1に示す診断装置1
0(ここでは超音波診断装置を想定する)から、図6
(A)に示すようなBモード像(断層像)が領域抽出装
置20の画像メモリ21に入力される。図1に示す判別
部22では、図6(B)に示すように、図4に示す回路
により弁の根元に相当するピーク画素が検出されるとと
もに、2値画像が形成される。その後、室房分離部23
1(図2(B)参照)では、そのピーク画素を通り所定
の方向に延びる境界線が引かれ、この境界線により、左
心室と左心房とが分離される。
【0022】図7は、左心室と左心房とを分離する手法
の他の例を示す図である。図7には、図3,図5と同様
な2値画像が示されているが、この2値画像に対応す
る、2値化前の断層像に、2つの弁の根元の部分がそれ
ぞれ含まれるように2つの領域D1,D2を設定し、ピ
ーク検出部221(図2参照)では、それら2つの領域
D1,D2のそれぞれについて、図4と同様な回路を用
いて、各領域D1,D2の内部に1つずつ合計2つのピ
ーク画素4a,4bを検出する。その後、図2(B)に
示す分離部23の室房分離部231において、それら2
つのピーク画素4a,4bを結ぶ境界線(図7に示す例
では、あらかじめ定められた曲線)5′により、左心室
1と左心房2とが分離される。
【0023】次に、図2(B)に示す分離部23のはみ
出し削除部232について説明する。図8は、2値画像
の他の例(A)と、その外枠(B)を示した図である。
図8(A)に示すように超音波断層像上では、超音波が
送受信されていない領域4から画像データが‘0’の領
域5が広がり、左心室1とつながってしまうことがあ
る。ここでは、このような領域5や左心房2の領域が削
除されて左心室1の領域のみが抽出される。尚、左心室
1と左心房2は、前述した室房分離部231(図2
(B)参照)によっても分離されるが、ここでは、その
室房分離部231の補助として、あるいは室房分離部2
31を備えずにはみ出し削除部232のみにより、左心
房2の削除、すなわち左心室1と左心房2の分離が行な
われる。
【0024】このために、先ず、図8(B)に示すよう
な断層像の外枠から、その断層像の内部に向かって、以
下のようなサーチが行なわれる。図9は、はみ出し削除
部を構成する回路ブロック図、図10は、左心室以外の
画像データ‘0’領域が削除される過程を示す、2値断
層像の模式図である。図9に示すように、はみ出し削除
部には、Yアドレスカウンタ2321、Xアドレスカウ
ンタ2322、および2値画像用フレームメモリ232
3が備えられている。この2値画像用フレームメモリ2
323は、図2に示す画像メモリ224と兼用されてい
てもよい。
【0025】2値画像用フレームメモリ2323から
は、クロック信号CLKのクロックパルスが1つ入力さ
れる毎に、Yアドレスカウンタ2321およびXアドレ
スカウンタ2322で指定される画素の2値データ
‘0’又は‘1’が出力される。ここでは、Yアドレス
カウンタ2321、Xアドレスカウンタ2322には、
初期値として、図10の左上端の画素に対応する、いず
れも、値‘0’が格納されている。そのとき、クロック
信号CLKのクロックパルスが入力されと、2値画像用
フレームメモリ2323から、図10の左上端の画素に
対応する値‘0’が出力され、これにより2値画像用フ
レームメモリ2323が書込みイネーブルとなり、その
画素に値‘1’が上書きされる。すなわち、左上端の画
素が、左心室と同じ値‘0’ではなくなる。また、この
ときXアドレスカウンタ2322はイネーブル状態には
ならず直前のカウント値(ここではカウント値‘0’)
がそのまま保持され、Yアドレスカウンタ2321はイ
ネーブル状態となってカウント値が‘1’だけインクリ
メントされる。したがって、次にクロックパルスが入力
されると、2値画像用フレームメモリ2323からは、
図10(A)の左上端からY方向に1つだけ下がった位
置にある画素の2値データが出力される。これを繰り返
し、2値画像用フレームメモリ2323から値‘1’が
出力されると、今度はXアドレスカウンタ2322がイ
ネーブルとなってそのカウント値が‘1’だけインクリ
メントされるとともに、Yアドレスカウンタ2321に
はクリア信号が入力されてそのカウント値が‘0’に初
期化される。すなわち、今度は、図10の左上端の画素
のX方向に隣接する画素から始まる、Y方向に並ぶ画素
列のサーチに移行する。図10の上側からのサーチが終
了すると、今度は、図10の下側から上に向かうサーチ
が行なわれる。そのときには、Yアドレスカウンタは初
期値としてその2値画像のY方向の最大アドレスが入力
されて、その最大値からカウントダウンされる。
【0026】このような上下方向のサーチが終了する
と、2値画像用フレームメモリ2323には、図10
(B)のように、左心室領域内の画素のみが値‘0’と
して残り、他の領域の画素は全て値‘1’となる。すな
わち左心室の領域が抽出される。図11は、図8と同様
な2値画像の例(A)とその外枠(B)を示した図であ
る。
【0027】前述したように、領域4は、超音波が送受
信されていない、情報のない領域であるから、この領域
4は始めから無視し、図11(B)に示すような外枠か
ら内側に向かってサーチしてもよい。図12は、図11
(B)に示す外枠から出発して、左心室以外の、画像デ
ータ‘0’の領域が削除される過程を示す2値断層像の
模式図である。
【0028】図10の場合と比べ、外枠の形状が異なる
のみであり、詳細説明は省略する。図13は、左心室以
外の画像データ‘0’の領域が削除される他の過程を示
す、2値断層像の模式図である。ここでは、上下方向と
左右方向との双方の方向について上記と同様なサーチを
行ない、上下方向と左右方向との双方の方向のサーチ区
間どうしが重複する領域6内の各画素が値‘1’に変更
され、一方のみのサーチ区間に属する領域7は値‘0’
のままにとどめられる。これは、例えば、図9に示すよ
うな回路を2つ用いて上下方向と左右方向との双方につ
いてサーチし、それら2つのサーチ結果の2値画像を各
画素毎にアンド(AND)演算を行なうことにより実現
することができる。自明であるため詳細説明は省略す
る。
【0029】このように、上下方向のサーチ区間と左右
方向のサーチ区間との重複領域を削除することとする
と、例えば図13(B)に示すように、左右方向に関し
左心室1を横切るようなサーチ区間までが左心室内部の
領域ではないと判定されるような誤判定の可能性を減ら
すことができる。図14は、左心室以外の画像データ
‘0’の領域が削除されるもう1つの過程を示す2値断
層像の模式図である。
【0030】ここでは、斜め方向にサーチが行なわれ
る。詳細説明は省略する。図15は、左心室以外の画像
データ‘0’の領域が削除されるさらに異なる過程を示
す、2値断層像の模式図である。ここでは、図15
(A),(B)に示すように、互いに異なる2つの斜め
方向にサーチ1,サーチ2が行なわれ、それら2つのサ
ーチ区間の重複領域6が画像データ‘1’に変更され
る。
【0031】これらの例に示すようにサーチの方向は特
定の方向に限定されるものではなく、例えば、そのとき
そのときの断層像の性質に応じてサーチの方向を変更し
てもよい。尚、上記実施形態では超音波診断装置で得ら
れた断層像を想定した説明を行なったが、本発明は、超
音波診断装置以外の、例えばMRI等で得られた断層像
にも適用することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の領域抽出
装置によれば、左心室の領域が高精度に分離される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の領域抽出装置の一実施形態の構成を示
すブロック図である。
【図2】図1にブロックで示す判別部および分離部の構
成を示すブロック図である。
【図3】ピーク検出部を構成する回路ブロック図であ
る。
【図4】2値化処理部で得られた2値画像の一例を示す
図である。
【図5】室房分離部の機能説明図である。
【図6】左心室と左心房とが分離される過程を示した、
断層像ないし2値断層像の模式図である。
【図7】左心室と左心房とを分離する手法の他の例を示
す図である。
【図8】2値画像の他の例(A)と、その外枠(B)を
示した図である。
【図9】はみ出し削除部を構成する回路ブロック図であ
る。
【図10】左心室以外の画像データ‘0’の領域が削除
される過程を示す、2値断層像の模式図である。
【図11】図8と同様な2値画像の例(A)とその外枠
(B)を示した図である。
【図12】図11(B)に示す外枠から出発して、左心
室以外の画像データ‘0’の領域が削除される過程を示
す2値断層像の模式図である。
【図13】左心室以外の画像データ‘0’の領域が削除
される他の過程を示す、2値断層像の模式図である。
【図14】左心室以外の画像データ‘0’の領域が削除
されるもう1つの過程を示す2値断層像の模式図であ
る。
【図15】左心室以外の画像データ‘0’の領域が削除
されるさらに異なる過程を示す2値断層像の模式図であ
る。
【図16】ディスプレイ上に表示された断層像をライト
ペンでなぞっている様子を示す模式図である。
【図17】左心室を取り囲むように指定された領域を示
す図である。
【符号の説明】
1 左心室 2 左心房 3 弁 4,4a,4b ピーク画素 5,5′ 境界線 6 サーチ区間の重複領域 7 一方のみのサーチ区間に属する領域 10 診断装置 20 領域抽出装置 21 画像メモリ 22 判別部 23 分離部 30 表示装置 221 ピーク検出部 222 ピーク画素メモリ 223 2値化処理部 224 画像メモリ 231 室房分離部 232 はみ出し削除部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左心室の断層面全域を内部に含む心臓の
    断層像を担持する画像データに基づいて左心室の領域を
    抽出する領域抽出装置において、 前記断層像内、もしくは該断層像の左心室と左心房との
    境界を含む所定領域内の画像データのうちのピーク値を
    有する画像データに対応する、左心室と左心房との境界
    に位置する画素を検出する境界画素検出手段と、 該境界画素検出手段により検出された画素を通る境界線
    により、前記断層像上の左心室の領域と左心房の領域と
    を分離する領域分離手段とを備えたことを特徴とする領
    域抽出装置。
  2. 【請求項2】 前記境界画素検出手段が唯一の画素を検
    出するものであって、前記領域分離手段が、該唯一の画
    素を通って所定の方向に延びる直線もしくは曲線を前記
    境界線として定めることにより、前記断層像上の左心室
    の領域と左心房の領域とを分離するものであることを特
    徴とする請求項1記載の領域抽出装置。
  3. 【請求項3】 前記境界画素検出手段が、左心室と左心
    房との境界に位置する2つの弁の各根元に対応する各画
    素を検出するものであって、前記領域分離手段が、検出
    された画素を結ぶ直線もしくは曲線を前記境界線として
    定めることにより、前記断層上の左心室の領域と左心房
    の領域とを分離するものであることを特徴とする請求項
    1記載の領域抽出装置。
  4. 【請求項4】 左心室の断層面全域を内部に含む心臓の
    断層像を担持する画像データに基づいて左心室の領域を
    抽出する領域抽出装置において、 前記断層像全域の縁から内部に向かって、もしくは該断
    層像の左心室の領域全域を内部に含む所定領域の縁から
    内部に向かって、心筋に相当する値を有する画像データ
    が現われるまでの区間をサーチし、該サーチ区間内の各
    画素を前記断層像上の左心室の領域から分離することに
    より該左心室の領域を抽出する周縁除去手段を備えたこ
    とを特徴とする領域抽出装置。
  5. 【請求項5】 前記周縁除去手段が、前記縁から内部に
    向かう、互いに異なる複数の方向にサーチし、該複数の
    方向それぞれのサーチ区間どうしが重複する領域内の各
    画素を前記断層像上の左心室の領域から分離することに
    より該左心室の領域を抽出するものであることを特徴と
    する請求項4記載の領域抽出装置。
  6. 【請求項6】 前記画像データを二値化することによ
    り、前記断層像を、左心室を含む領域と心筋を含む領域
    とに分離する二値化手段を備え、 前記周縁除去手段が、二値化された画像データに基づい
    て前記断層像上の左心室の領域を抽出するものであるこ
    とを特徴とする請求項4又は5記載の領域抽出装置。
JP7285053A 1995-11-01 1995-11-01 領域抽出装置 Pending JPH09122123A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7285053A JPH09122123A (ja) 1995-11-01 1995-11-01 領域抽出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7285053A JPH09122123A (ja) 1995-11-01 1995-11-01 領域抽出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09122123A true JPH09122123A (ja) 1997-05-13

Family

ID=17686560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7285053A Pending JPH09122123A (ja) 1995-11-01 1995-11-01 領域抽出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09122123A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006167080A (ja) * 2004-12-15 2006-06-29 Aloka Co Ltd 超音波診断装置
CN112017152A (zh) * 2020-07-02 2020-12-01 杭州市第一人民医院 心房压迹二维影像的处理方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006167080A (ja) * 2004-12-15 2006-06-29 Aloka Co Ltd 超音波診断装置
JP4563788B2 (ja) * 2004-12-15 2010-10-13 アロカ株式会社 超音波診断装置
CN112017152A (zh) * 2020-07-02 2020-12-01 杭州市第一人民医院 心房压迹二维影像的处理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8199994B2 (en) Automatic analysis of cardiac M-mode views
CN111227864B (zh) 使用超声图像利用计算机视觉进行病灶检测的装置
KR101121396B1 (ko) 2차원 초음파 영상에 대응하는 2차원 ct 영상을 제공하는 시스템 및 방법
JP5226978B2 (ja) 超音波診断装置及び画像処理プログラム
EP1255489B1 (en) Strain rate analysis in ultrasonic diagnostic images
CN101309645B (zh) 超声波诊断装置
CN111214255B (zh) 一种医学超声图像计算机辅助方法
US20120250957A1 (en) Shape based similarity of continuous wave doppler images
WO2017162860A1 (en) Ultrasound system and method for detecting lung sliding
JP5160825B2 (ja) 超音波診断装置及び画像処理プログラム
JP3696616B2 (ja) 超音波診断装置
CN107194922B (zh) 一种血管内超声图像序列关键帧的提取方法
Syeda-Mahmood et al. Shape-based similarity retrieval of Doppler images for clinical decision support
US20180268259A1 (en) Systems and methods for identifying an imaged needle in an ultrasound image
CN102772227A (zh) 自适应超声彩色血流成像方法
JP2005137936A (ja) 超音波診断装置
JPH09122123A (ja) 領域抽出装置
US20190333399A1 (en) System and method for virtual reality training using ultrasound image data
JPH08103442A (ja) 超音波画像処理装置
US20220249061A1 (en) System and method for assisted ultrasound shear wave lastography
US20240062439A1 (en) Display processing apparatus, method, and program
Doerfler et al. Blood vessel detection in navigated ultrasound: An assistance system for liver resections
CN105976335A (zh) 影像处理方法
CN117237268A (zh) 一种超声图像处理方法、装置、电子设备及存储介质
JP4176525B2 (ja) 超音波画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040720

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041117