JPH09121960A - 膜材の展張方法および膜材を展張した構造体 - Google Patents

膜材の展張方法および膜材を展張した構造体

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JPH09121960A
JPH09121960A JP30982695A JP30982695A JPH09121960A JP H09121960 A JPH09121960 A JP H09121960A JP 30982695 A JP30982695 A JP 30982695A JP 30982695 A JP30982695 A JP 30982695A JP H09121960 A JPH09121960 A JP H09121960A
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JP
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frame
locking
film material
members
rail
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JP30982695A
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English (en)
Inventor
Masashi Takashita
昌士 高下
Koji Hayashi
耕司 林
Koichi Ibe
浩一 伊部
Yukio Suyama
幸生 須山
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MITSUBOSHI KK
Original Assignee
MITSUBOSHI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自立性の乏しい膜材を皺や弛みのない状態で
展張する方法、および膜体を展張した構造体を提供す
る。 【構成】 長方形の四辺に係止材3をそれぞれ取り付
け、係止材3を抜け止め状態に係合することのできるス
リット16を有する合成樹脂製レール5を装着し、その
レール5に係合しうるT溝14を有するプロファイル4
を各レール5に装着し、少なくとも1本のプロファイル
を他のプロファイルに対して引っ張りながらプロファイ
ル同士を結合する膜体の展張方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は枠体の内部に自立
性の乏しい膜材を皺や弛みなく展張する方法、その方法
により得られる構造体、およびその構造体を用いた、空
間を仕切るための間仕切り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 「膜材を展張する方法、構造体」一般に、布のように伸
縮性がなく、自立性の乏しい柔軟な膜材を、あらゆる方
向に皺や弛みなく、しかもある程度の外力に対して抵抗
できるように展張することは難しい。たとえばロールカ
ーテンなどでは、上端部を保持した布の下端部に重りを
兼ねる棒材を固定し、その重量で上下方向に引っ張って
展張する。またテントでは、カンバス地を所定の形状に
縫い合わせ、その一部を柱材や骨材に係止し、周辺部を
ロープなどで引っ張って杭などで保持し、展張状態を維
持する。しかしロールカーテンは横方向には引っ張って
いないため、縦方向にしわがよると共に、外力に対する
抵抗力がほとんどない。また重力の働く鉛直方向に直線
的にしか配置できず、鉛直以外の方向や曲面には対応で
きない。他方、テントはある程度外力に抵抗することが
できるが、特定の形状にしか展張することしかできず、
汎用性がない。
【0003】また膜材を枠体で支持してその枠体の内部
に展張することも行われている。たとえば農業用のビニ
ルハウスでは、C型の断面を持った金属骨材の内側にポ
リ塩化ビニル等のフィルムを内挿し、C型金属骨材の内
側にバネを挿入してフィルムを押さえ込んで展張する方
法が採用されている。しかしこの方法では大まかに展張
することしかできず、C型金属骨材の周辺では皺が発生
する。したがって、これらの方法は、空間を仕切るパネ
ルないし間仕切り材のように意匠性を要求される場合に
は使用できない。
【0004】家庭で使用されている網戸も皺や弛みなく
展張した構造体の一つである。これは網戸の枠に枠前面
が被さるように防虫網で覆い、枠とその枠と嵌合する部
材との間に挟み込むようにして防虫網を固定したもので
ある。そしてこのままでは弛みが残っているので、熱を
かけて防虫網自体を少し縮め、弛みをなくすようにして
いる。これは障子に和紙を張る方法と原理的には同じで
ある。しかしこれらの方法では熱収縮しない膜材や、乾
燥による収縮がない膜材には適用できない。また、上記
いずれの方法も、膜材の交換を行うのが容易ではない。
【0005】特公平6−31502号公報には、左右の
側縁にスライドファスナーの半体を固着し、それらの半
体をそれぞれ左右の枠体で摺動自在に保持させたロール
カーテンが記載されている。このものはカーテンの下端
の棒材を下側に引っ張って下枠に固定すると、ある程度
の外力に抵抗できるようにカーテンを展張することがで
きる。しかしこのものも各部の引っ張り力が不均一であ
り、強く引っ張ると縦方向にしわが出易くなる。さらに
構造的に、台形、三角形の膜材、あるいは端部が直線で
構成されていない膜材を展張することができない。
【0006】「空間の間仕切り装置」上記の膜材を展張
する方法および展張された構造体とは技術分野が異なる
が、オフィスや店舗において、室内で空間を仕切るため
にパーティションが使用されている。このパーティショ
ンでは、合板の上にデザインが豊富な織布や樹脂製シー
トなどの膜材を展張し、接着剤で張り付けてパネルを構
成し、さらにその周囲にアルミの押し出し成形品などの
枠を組みつけている。しかしいずれのパーティションも
視覚的に堅いイメージがある。さらに張り付けられた膜
材は模様替えなどでデザインの変更が要求されたり、破
損したときは張り替えが困難である。またこれらの従来
のパーテーションは比較的重く、店内装の分野において
頻繁に模様替え、配置換えを行う催事場などで使用され
るときには設営や運搬に大きな労力を伴う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、枠体の内部
に、自立性が乏しい柔軟な膜材をあらゆる方向に皺や弛
みを生ずることなく展張する方法、およびそれにより膜
材を展張した構造体を提供することを第1の課題として
いる。さらに本発明は、オフィスや店舗において空間を
仕切る意匠性が高いパーテションとして利用でき、現場
で短時間に、かつ簡便に組み立て・解体、あるいは膜材
の交換を行うことができる比較的軽量の間仕切り装置を
提供することを第2の課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の膜材の展張方法
は、枠体の内部に柔軟で、かつ実質的に伸縮しない膜材
をしわや弛みがないように展張する方法であって、膜材
の周辺に係止材を固着し、その係止材に、係止材を抜け
止め状態で摺動自在に保持する、複数本に分割した枠体
を取りつけ、1本の枠体を除いて他の枠体同士の端部同
士をたがいの角度が変わらないように結合し、残りの1
本の枠体を他の枠体の自由端に沿わせて引っ張りなが
ら、他の枠体の自由端に結合することを特徴としてい
る。
【0009】この方法においては、左右の側縁同士が実
質的に平行である四辺形の膜材を用いると共に、4本の
係止材をその各辺に固着し、平行な2辺に対応する2本
の係止材を2本の平行な枠体に取りつけ、残りの係止材
に枠体を取りつけると共に、それらの枠体を平行な枠体
に沿って引っ張りながら、平行な枠体の自由端に結合す
るのが好ましい。さらに前記それぞれの係止材に、係止
材を抜け止め状態で摺動自在に係合することができるレ
ールを取りつけ、それらのレールに、レールを抜け止め
状態に嵌合する枠体を取りつけるのが好ましい。
【0010】本発明の膜材を展張した構造体は、柔軟
で、かつ実質的に伸縮しない膜材と、その膜材の周辺全
体に、膜材を囲むように固着した係止材と、各係止材の
周辺に配置された、係止材を抜け止め状態で摺動自在に
保持する、複数本に分割した枠体とからなり、それらの
枠体の端部同士が互いに角度を維持する状態で結合され
ていることを特徴としている。この構造体においては、
前記膜材が、実質的に平行な2辺を含む四辺形状を呈し
ており、それらの4辺に対応する4本の係止材および4
本の枠体を用いるものが好ましい。さらに係止材と枠体
との間に、係止材を抜け止め状態で摺動自在に係合する
ことができる溝を有するレールを介在し、前記枠体の内
縁に、レールを抜け止め状態に嵌合する溝を設けるのが
好ましい。前記係止材はスライドファスナーの半体とす
ることができる。
【0011】本発明の間仕切り装置は、複数枚の前述の
構造体と、それらの構造体の枠体同士を着脱自在に結合
する手段と、それらの枠体を空間を仕切るように保持す
る保持手段とから構成されている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態を図面に基づいて説明する。図1は四辺形の膜材1
を、矩形状の枠体2の内部に展張した構造体Aを示して
いる。図2に示すように、膜体2の各辺にはスライドフ
ァスナーの半体からなる係止材3が縫着されている。枠
体2は4本のプロファイル4と、それらの端部同士を直
角に連結する結合部材19とから構成されている。さら
に本実施形態では、図3に示すように、プロファイル4
と係止材3との間に合成樹脂製のレール5が介在されて
いる。なお図1の符号Cはプロファイル4の端部に被せ
たキャップである。
【0013】前記膜材1は使用目的によって種々のもの
を用いることができ、たとえば意匠性の高い織布、スク
リーン印刷を施した不織布、あるいは透明なフィルム、
それらの積層体など、係止材3が取り付け可能な柔軟で
所定の強度を有するものであれば随意に選ぶことができ
る。とくにポリ塩化ビニルシートで裏打ちされた織布か
らなる膜材は、生地の寸法安定性が高いため、一旦展張
した後の経時変化による弛みや皺が出にくくなる利点が
ある。なおゴム膜のように伸縮性を有するものを採用す
ることもできるが、そのような膜材は本発明の方法に依
らなくてもしわや緩みがないように展張することができ
るので、本発明にいう膜材には含まない。すなわち請求
の範囲にいう「実質的に伸縮性を有しない膜材」とは、
そのようなゴムシートなどを除く意味である。
【0014】係止材3は本実施形態では、衣服などに用
いるスライドファスナーの半体を用いている。スライド
ファスナーは膜材1の柔軟性をほとんど損なわず、しか
も図4に例示するレール5のスリット15に着脱自在に
挿入することができ、レール5に直角方向に充分な抜け
止め作用を有し、かつ滑り性が高いので好ましい。しか
しこれに限るものではなく、枠体またはその中に嵌合さ
れるレールに抜け止め状態で摺動自在に取り付け得るも
のであればよい。係止材3の太さは図4のレール5のス
リット15の幅aよりも広く、内部の内幅bより細い寸
法を有する可撓性を有するものであればよく、銅線、軟
質の樹脂またはゴム紐なども使用しうる。
【0015】係止材3の膜材1への取付方法としては、
接着剤による接着や縫製、熱溶着などが用いられる。四
辺形の枠体2の内部に膜材を取りつける場合において、
係止材3の膜材1への取付で留意すべき点は、相対する
辺に取り付ける係止材3は平行に取り付けること、係止
材3を直線状に取り付けることである。平行に取り付け
られていなかったり、直線状に取り付けられていない場
合は、四辺形状の枠体2の内部に展張する際に、皺の原
因となる場合があるからである。
【0016】前記プロファイルとしては種々のものを採
用することができるが、たとえば図3に示すプロファイ
ル4は、中空の断面正方形状の長尺材である。そして各
表面にT溝14が形成されている。なおT溝14は1
面、2面または3面だけに設けてもよい。本発明で用い
るプロファイルは、軽量なことと錆の問題から、アルミ
ないしアルミ合金または軽合金の押し出し成形品が好ま
しい。しかしクロムメッキなどを施した鉄製のプロファ
イルなど、他の金属製のプロファイルも採用し得る。さ
らに金属以外に、合成樹脂、木製のものなども採用しう
る。
【0017】図3はプロファイル4の一つのT溝14に
合成樹脂製のレール5を嵌合した状態を示している。た
だし2以上のT溝14に嵌合させてもよい(図15参
照)。プロファイル4は様々な断面形状のものが市販さ
れているが、少なくともその一辺にレール5を抜け止め
状態で保持できる溝、たとえばT溝ないしL溝を有する
ものであれば、いずれも枠体として使用できる。またプ
ロファイル4は直線状のものに限定されるものではな
く、円弧状(図13参照)、その他の湾曲した形状のも
のを採用することができる。
【0018】図4に示すレール5は、硬質の合成樹脂で
異形押し出し成形することにより製造することができ
る。このレール5は、T溝14の段部13と係合する扁
平なベース部5aと、その表面に一定の間隔bを開けて
平行に突出する一対の突起5b、5bとからなり、略T
字状を呈する。一対の突起5bの間は係止材3を収納す
る部分である。また突起5bの上端部は互いに接近する
ように湾曲して、その間に幅aのスリット15が形成さ
れる。このスリット15は膜材1を通す部分であり、そ
の内縁部15aは係止材3と摺動自在に係合する部分で
ある。市販のプロファイルを採用する場合は、レール5
の断面形状はそのプロファイル4のT溝部分の断面形状
に合わせて決定すればよい。すなわち突起5bの外面同
士の間隔は、プロファイル4のT溝14の内面同士の間
にしっかり嵌合する寸法にする。
【0019】レール5は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ンテレフタレートなど、種々の硬質の合成樹脂を材料と
して製造することができ、たとえば耐熱性が必要な場合
にはポリカーボネートを採用するなど、使用目的によっ
て選択することができる。また、図5、図6または図7
に示すように、装飾部材6、7、8を使用することによ
り、あるいは塗装することにより、プロファイル4自体
の意匠性をあげることが可能となり、構造体の意匠性が
さらに高まる。
【0020】図5はプロファイル4の表面を円柱のよう
に見せる嵌め込み型の装飾部材6を示す。この装飾部材
6は、プロファイル4のT溝14に嵌合するT字状の嵌
め込み部6aと、円弧状の表面を有する表面部6bとか
らなる断面形状を有する長尺材であり、合成樹脂の異形
押し出し成形などで製造することができる。この装飾部
材6は、その嵌め込み部6aをプロファイル4のT溝1
4のうち、使用していない外側のT溝14に嵌め込み、
固定する。合成樹脂は目的、デザインに応じて、硬質、
半硬質、軟質など、どのタイプでも使用することができ
る。また好みに応じて表面に種々の立体的な凹凸を設け
ることもできる。
【0021】図6はT溝14の段部13に両側縁を嵌合
させる扁平な装飾部材7を示す。また図7は扇状の突条
部12の表面に湾曲状態で接着する装飾部材8を示す。
装飾部材8は薄くスライスした木材であってもよいし、
市販されている合成樹脂シートを流用することもでき
る。図5、図6および図7の装飾部材は、単独で、また
は組み合わせて、前記の金属製のプロファイル4を装飾
するのに用いられ、膜材を展張した図1の構造体Aの全
体の見栄えをよくする。
【0022】前記のプロファイル4を矩形状に組み立て
る場合、種々のコーナー部材、取付部品あるいは取付方
法が用意されているので、かかる部品を適宜使用するこ
とができる。そのような結合部材および結合方法の例を
図8、図9、図10に示す。図8に示す結合部材19
は、金属プロファイル4の外形と同じ形状を有する本体
20と、その本体20内に出没自在に設けたスライド部
材21とから構成されている。本体20の後部には、プ
ロファイル4の中心部11内に嵌合されて、固定される
固定基部22が突設されている。またスライド部材21
は本体20内に摺動自在に挿入される摺動基部23と、
その前端に設けた略六角形状の締結片24とからなる。
摺動基部23は本体20の固定基部22内に収容された
図示しないバネにより、常時突出する側に付勢されてい
る。さらに摺動基部23には、本体20の中心部11に
ねじ込んだセットビス25の先端と当接する部分に、セ
ットビス25をねじ込むときに当接して摺動基部23を
後退させる向きの傾斜面26が形成されている。締結片
24は他のプロファイル4Aの段部13と係合するよう
に、正方形の相対向するコーナ部を切り欠いた形状、す
なわち斜めに配置した長めの六角形の形状を有する。
【0023】このスライド式の結合部材19は一方のプ
ロファイル4の端部に本体20を取りつけ、締結片24
を他のプロファイル4AのT溝14に嵌合し、セットビ
ス25を締め付けて摺動基部23を本体20側に引っ張
ることにより、両方のプロファイル4、4A同士を直角
に固定することができる。なおこの結合部材19はL字
状のコーナ部を構成するだけでなく、T字状に結合する
こともできる。そしてセットビス25を緩めた状態で
は、前記一方のプロファイル4を他方のプロファイル4
AのT溝14に沿って摺動させることができる。そのた
め取付位置を簡単に調節することができ、任意の位置で
固定することができる。そのため膜材1に対する枠体2
の寸法調整が容易である。したがってたとえば膜材1を
前記一方のプロファイル4に取りつけておき、そのプロ
ファイル4を他方のプロファイル4Aに沿ってスライド
させ、適切な位置で締結固定することにより、簡単に膜
材を展張でき、より皺や弛みなく展張できる。
【0024】図9に示されているL型の結合部材30
は、プロファイル4とほぼ同じ大きさの断面形状を有す
る扇状の本体31と、その本体の両端から互いに直角に
なるように突出する2本の嵌合固定部32とから構成さ
れる。このL字状の結合部材30は、嵌合固定部32を
それぞれのプロファイル4の中心部11に差し込むこと
によって結合する。このL型の結合部材30はたとえば
3本のプロファイルをコ字状に結合するときなどに使用
する。このL型の結合部材30は扇状の本体31の角度
を変え、それに伴って2本の嵌合固定部32の角度を変
更したものを採用することができ、その場合は直角以外
の角度にプロファイル同士を結合する場合にも対応する
ことができる。なお4個のL字状の結合部材30を使っ
て4本のプロファイル4を四角形の枠体2に組み立て、
その内部に四辺に係止材3を取りつけた膜材1を展張す
ることは可能である。しかし膜材1や係止材3の形状が
特定されるので、所望の意匠性を得ることが困難とな
る。また他のプロファイルとの連結を行う場合は、T型
の結合部材など、他の結合部材が必要になる。
【0025】図10に示されている結合部材33は、一
方のプロファイル4に固定されるナット板34と、その
ナット板34にねじ込まれるネジ35とから構成されて
いる。このものは、他のプロファイル4Aにネジ35が
通る貫通孔を形成し、プロファイル同士のコーナー部分
を直角に合わせ、ネジ11を締めつけてプロファイル
4、4A同士を結合することができる。上記の結合部材
は、固定基部あるいは嵌合固定部の本体に対する角度を
変更するなどにより、直角以外の角度にプロファイル同
士を結合する場合にも応用することができる。また貫通
孔を長孔にすることにより、スライド式の接合部材19
と同様な使い方ができる。
【0026】つぎに図11および図12を参照して、上
記の部品を用いて図1に示す構造体Aを組み立てる方法
を説明する。
【0027】「第1組立方法(スライド式の結合部材を
用いる場合)」まず図11の左側の上端に示すように、
左右のプロファイル4を用意し、それぞれのプロファイ
ル4の相対するT溝にそれぞれレール5を挿入する(工
程S1)。さらに膜材1に取り付けた四辺の係止材3の
うち左右二辺に取り付けた係止材3を、左右のレール5
のスリットに挿入する(工程S2)。つぎに膜材1に縫
着した上下の係止材3に2本のレール5の溝をそれぞれ
係合させる。ついで膜材1を左右のプロファイル4から
僅かに上(または下)方向に引き出し、両端にスライド
式の結合部材19を取り付けた1本のプロファイル4を
準備し、そのT溝にレール5が嵌合するように装着する
(工程S3)。この場合、結合部材19は締め付けを行
わなければ、プロファイル4のT溝に沿って動くことが
できる。
【0028】さらに図11の右側に示すように、結合部
材19をプロファイル4の溝に嵌合させたまま、膜材
1、係止材3、レール5と共に、下(または上)側に僅
かに移動させる(工程S4)。そして残りのプロファイ
ル4Cを、そのT溝にレール5、結合部材19が嵌合す
るように膜材1の下辺に装着する(工程S5)。
【0029】そして膜材1、およびその上下のプロファ
イル4、4Cを、4本のプロファイルが矩形状になるま
で上(または下)向きに動かし、スライド式の結合部材
19を左右のプロファイルに締め付け固定する(工程S
6)。このとき膜材1に若干上下方向の力が掛かったま
まになるように結合部材19を固定すると、膜材1はよ
り皺や弛みのない状態で展張される。
【0030】ただしこの結合方法は、図8のスライド式
の結合部材19を使う場合に限定されものではなく、図
10に示す結合部材33(ナット板34、ネジ35)を
使用することもできる。その場合でも同じようにして構
造体の組立をすることが可能である。さらに上記の組み
立て手順もこれに限定されるものではなく、図12に示
すように他の手順にしたがって組み立てることもでき
る。
【0031】「第2組立方法」まず図12の左側の上端
に示すように、四辺に係止材3が既に取り付けられた膜
材1を用意する。レール5の溝に係止材3が係合するよ
うに、4本の係止材3と同じ長さのレール5をそれぞれ
膜材1の各辺に挿入する(工程S11)。両端にスライ
ド式の結合部材19を取り付けたアルミプロファイル4
を2本用意する。膜材1の上下それぞれの辺に取り付け
てある樹脂製レール5に嵌合するように、それらのプロ
ファイル4を装着する(工程S12)。結合部材19は
締め付けを行わなければプロファイル4の溝に沿って係
合自在に動くことができる。ついで左右のプロファイル
4Cを用意し、結合部材19の締結片をプロファイル4
CのT溝に嵌合させながら、左右のレール5の上にプロ
ファイル4Cを装着していく(工程S13)。
【0032】4本のプロファイル4、4Cが矩形状にな
るまで挿入し、結合部材19を左右のプロファイル4C
に締め付け固定する。このとき膜材1に若干上下方向の
力が掛かったままになるようにして結合部材19を固定
すると、膜材1はより皺や弛みのない状態で展張される
(工程S14)。但し、この結合方法も、スライド式の
結合部材19を使う場合に限定されものではなく、図1
0に示すネジ式の結合部材33などで同じようにして構
造体の組立をすることが可能である。
【0033】上記の実施形態では構造体はいずれも平面
状に展張しているが、図13に示すように、曲面状に展
張することもできる。この実施形態では、円弧状に湾曲
した一対の湾曲プロファイル40と、両端に取りつける
2本の直線状のプロファイル4とを使用している。この
場合はレール(図3の符号5)を可撓性を有する材料か
ら形成し、湾曲したプロファイル40に追従してレール
5を湾曲させるようにする。それにより膜材1は皺や弛
みなく曲面を保ったまま展張される。
【0034】図14は1本のプロファイル41を共用し
て2枚構造体Aを直角状に結合した間仕切り装置Bを示
している。すなわち中央の縦方向の1本のプロファイル
41は、図15に示すように、四方向にT溝14を有す
る。そして互いに直角の2面のT溝にレール5を挿入
し、それぞれのレール5に膜体1の係止材3を係止して
いる。なお市販されている金属プロファイルの多くは、
断面形状の四辺に同寸法の溝を有しているので、これを
そのまま利用できる。なお一つの構造体を形成するのに
プロファイル4にはレール5が嵌合する溝が1本あれば
充分であるが、1本のプロファイル4を共用して構造体
同士を連結する場合は、その共用する構造体の数だけレ
ール5が嵌合する溝を設ける。図14の間仕切り装置B
は直角に連結した2枚の構造体Aからなるので、そのま
まで自立する。このように複数枚数連結されている構造
体は、そのまま間仕切り装置として利用できる。
【0035】
【実施例】つぎに実際に製造した構造体の実施例を説明
する。膜材としては厚さ約50μmのポリ塩化ビニルシ
ートで裏打ちした住江織物製の織布を採用した。膜材は
左右828mm、上下1728mmとした。このものは生地
の寸法安定性が高いため、一旦展張した後の経時変化に
よる弛みや皺が出にくい。本実施例においては係止材3
としてナイロン製のスライドファスナー(吉田工業
(株)社製、商品名Art.CFC−456)の半体を
採用した。またスライドファスナーの基布(図15の符
号3A)と膜材1との接合は縫製で行い、膜材の四辺に
全長にわたって取り付けた。
【0036】本実施例において使用したプロファイル4
はアルミ製で、図16に示す一辺Wが30mmの四角形状
の断面形状を有する。このものは突条部12の断面形状
が角型である点を除けば、図3などのプロファイル4と
同じである。またプロファイル4同士を結合するため、
図8のスライド式の結合部材19を2個と、図9のL字
状の結合部材30を2個採用した。レール5は図4に示
されている断面形状のもので、ポリ塩化ビニル製のもの
を採用した。
【0037】上記の膜材、レールおよびプロファイル
を、上記の第1方法により組み立てたところ、張設時間
を含めて5分程度と比較的短時間で組み立てることがで
きた。組み立てた構造体には、皺やたるみがなく、しっ
かりと張ることができた。このものは、長期間の経過後
にもかかわらず、膜体をしっかりと皺が寄らないように
保持することができた。
【0038】上記の膜体の展張方法により、実質的に伸
縮性がない膜体を、枠体の内部に皺や弛みなしに簡単に
展張することができる。さらに上記の構造体は、既知の
プロファイルを利用して安価にかつ簡単に製造すること
ができ、膜材を皺や弛みなく展張した状態に長期間維持
することができる。さらに膜体の交換も容易である。
【0039】さらに上記の方法を使うことにより、皺や
弛みなく膜材を展張した曲面にも追従する構造体を提供
することができる。さらに上記の構造体Aは、複数枚連
結することにより、間仕切り装置(パーティションを含
む)として使用することができる。この間仕切り装置に
おいても、膜材を皺や弛みなしに展張することができ
る。また重量が軽く、組立が簡単である。さらに上記の
構造体および間仕切り装置は、膜材の交換も非常に簡単
に行うことができるので、意匠性の高いパーテーション
などに好適に利用することができる。さらに上記の構造
体は間仕切りだけでなく、看板やサインボードのような
もの、あるいは額縁と絵のように工芸品としても使用が
可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明の方法により、膜材を皺や弛みな
しに展張することができる。本発明の構造体は、既知の
プロファイルを利用して安価にかつ簡単に製造すること
ができ、膜材を皺や弛みなく展張した状態に長期間維持
することができる。さらに膜体の交換も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造体の一実施形態を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明にかかわる係止材が四辺に取り付けられ
た膜材の一実施形態を示す斜視図である。
【図3】本発明にかかわる構造体の断面図である。
【図4】本発明にかかわるレールの一実施形態を示す斜
視図である。
【図5】本発明にかかわるプロファイルの一実施形態を
示す断面図である。
【図6】本発明にかかわるプロファイルの他の実施形態
を示す断面図である。
【図7】本発明にかかわるプロファイルのさらに他の実
施形態を示す断面図である。
【図8】本発明にかかわる結合部材の一実施形態を示す
斜視図である。
【図9】本発明にかかわる結合部材の他の実施形態を示
す断面図である。
【図10】本発明にかかわる結合部材のさらに他の実施
形態を示す断面図である。
【図11】本発明の方法の一実施形態を示す工程図であ
る。
【図12】本発明の方法の他の実施形態を示す工程図で
ある。
【図13】本発明の構造体の他の実施形態を示す斜視図
である。
【図14】本発明の間仕切り装置の一実施形態を示す斜
視図である。
【図15】本発明の実施例にかかわる構造体の要部断面
図である。
【図16】図14の間仕切り装置の要部断面図である。
【符号の説明】 A 構造体 1 膜材 2 枠体 3 係止材 4 プロファイル 5 レール 6 嵌め込み型の装飾部材 7 溝部分用の装飾部材 8 接着型の装飾部材 14 T溝 15 スリット 19 スライド式の結合部材 30 L型の結合部材 33 ネジ止め式の結合部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠体の内部に柔軟で、かつ実質的に伸縮
    しない膜材をしわや弛みがないように展張する方法であ
    って、膜材の周辺に係止材を固着し、その係止材に、係
    止材を抜け止め状態で摺動自在に保持する、複数本に分
    割した枠体を取りつけ、1本の枠体を除いて他の枠体同
    士の端部同士をたがいの角度が変わらないように結合
    し、残りの1本の枠体を他の枠体の自由端に沿わせて引
    っ張りながら、他の枠体の自由端に結合する膜材の展張
    方法。
  2. 【請求項2】 左右の側縁同士が実質的に平行である四
    辺形の膜材を用いると共に、4本の係止材をその各辺に
    固着し、平行な2辺に対応する2本の係止材を2本の平
    行な枠体に取りつけ、残りの係止材に枠体を取りつける
    と共に、それらの枠体を平行な枠体に沿って引っ張りな
    がら、平行な枠体の自由端に結合する請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 前記それぞれの係止材に、係止材を抜け
    止め状態で摺動自在に係合することができるレールを取
    りつけ、それらのレールに、レールを抜け止め状態に嵌
    合する枠体を取りつける請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 柔軟で、かつ実質的に伸縮しない膜材
    と、その膜材の周辺全体に、膜材を囲むように固着した
    係止材と、各係止材の周辺に配置された、係止材を抜け
    止め状態で摺動自在に保持する、複数本に分割した枠体
    とからなり、それらの枠体の端部同士が互いに角度を維
    持する状態で結合されている、膜材を展張した構造体。
  5. 【請求項5】 前記膜材が、実質的に平行な2辺を含む
    四辺形状を呈しており、それらの4辺に対応する4本の
    係止材および4本の枠体を用いる請求項4記載の構造
    体。
  6. 【請求項6】 前記係止材と枠体との間に、係止材を抜
    け止め状態で摺動自在に係合することができる溝を有す
    るレールが介在されており、前記枠体の内縁に、レール
    を抜け止め状態に嵌合する溝が設けられている請求項4
    または5記載の構造体。
  7. 【請求項7】 前記係止材がスライドファスナーの半体
    である請求項4、5または6記載の構造体。
  8. 【請求項8】 複数枚の請求項4、5、6または7記載
    の構造体と、それらの構造体の枠体同士を着脱自在に結
    合する手段と、それらの枠体を空間を仕切るように保持
    する保持手段とからなる空間の間仕切り装置。
JP30982695A 1995-11-01 1995-11-01 膜材の展張方法および膜材を展張した構造体 Withdrawn JPH09121960A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6978821B2 (en) * 2002-07-22 2005-12-27 Hunter Douglas Industries Bv Rail for a fabric blind and method of attaching rail to a fabric
JP2012125328A (ja) * 2010-12-14 2012-07-05 Shimodaira:Kk 枠体付き仕切り板

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US6978821B2 (en) * 2002-07-22 2005-12-27 Hunter Douglas Industries Bv Rail for a fabric blind and method of attaching rail to a fabric
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