JPH0892938A - 消波装置 - Google Patents

消波装置

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JPH0892938A
JPH0892938A JP22661294A JP22661294A JPH0892938A JP H0892938 A JPH0892938 A JP H0892938A JP 22661294 A JP22661294 A JP 22661294A JP 22661294 A JP22661294 A JP 22661294A JP H0892938 A JPH0892938 A JP H0892938A
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Japan
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wave
flat plate
plate
waves
water
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JP22661294A
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English (en)
Inventor
Masakazu Oki
政和 沖
Eiichi Saito
栄一 齋藤
Yasuhiko Sogo
泰彦 十河
Katsuhiko Kurata
克彦 倉田
Hisatoshi Michihashi
久敏 道端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
WAKACHIKU KENSETSU KK
Hazama Corp
Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
WAKACHIKU KENSETSU KK
Hazama Gumi Ltd
Toyo Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 砕波した水塊が装置の波退出側背後に通過す
るのを防ぎ、波侵入側へと返すことができ、また平板の
上下方向の回動を最小限にできる消波装置を提供するこ
と。更に、波によって平板が上下方向に回動しても消波
効果を得ることができ、板体と水面とのなす角度を常に
緩勾配にすることができる消波装置を提供すること。 【構成】 消波装置10は、平板14と、平板14を海底Bに
支持固定する支持部11,12と、平板14を支持部11,12に対
して回動自在に連結する回動部13とを含む浮力室15を備
えた消波装置において、回動部13を平板14の中間部に設
け、又は/且つ支持部12を伸縮可能に設けてなる。ま
た、消波装置10には、平板14に設けられて水面上に突出
し得る波阻止壁16と、平板14に設けられて波阻止壁によ
り阻止された波を通過させるための開口部17と、波の圧
力による消波装置の上下動を減少するために、平板14よ
り下方の水面下に配置された抵抗部材19とを備えても良
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波の振幅を低減する消
波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から安全な港湾水域を確保するのに
種々の消波装置が提案されている。これらは一般に海底
に構造物や障害物を固定又は積み重ねた防波構造物(防
波堤)で、その一つとして海底に固定した支持柱により
平板をその両端部で水面下に固定する構造を有し、水没
した平板上で水深が急激に浅くなったことにより生じる
砕波で波エネルギーを消散させ、消波する消波装置が知
られている。しかしながら、この装置の場合、砕波によ
り消波を行なおうとするため、固定平板を水面近くに設
置する必要があり、装置不使用時に直上の船舶の航行を
妨げるという欠点がある。また、固定平板は、潮位変動
により平板の没水深が深くなると、消波効果が低下する
という欠点があった。
【0003】この欠点を解決するため、例えば特開平2
−204515号公報において、板体の波侵入側端部と
海底構造物とをヒンジで回動自在に固定し、板体の下面
に空気室を設け、空気室内に空気を注入することにより
板体を水面下の一定距離に保持し、装置不使用時には室
内に海水を注入することにより装置全体を海底に沈める
可動型斜板消波堤が提案されている。しかしながら前記
装置においては、砕波した水塊が装置の波退出側背後に
通過するため、また板体が波によってヒンジ部を中心に
上下に回動するため、装置の背後に波が立ち、消波効果
が減少するという欠点があった。さらに、装置の上方を
航路として使用する場合には、海底構造物とヒンジ部分
とを水面よりも、かなり深い位置に設けなければならな
かったり、また、干満の差が激しい海域では、満潮時に
海底構造物とヒンジ部分との水深が大きくなり、そのた
め板体と水面とのなす角度が急になって消波効果が低下
するという問題がある。この時、板体の長さを大きくす
れば、板体と水面とのなす角度を緩勾配にすることがで
きるものの、これでは板体以外の部材も大きくなってし
まい、装置全体が過大になってしまうという新たな問題
が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を
解決せんとしたものであり、その目的は、砕波させた水
塊が装置の波退出側背後に通過するのを防ぎ、波侵入側
へと返すことができる消波装置を提供することにある。
【0005】また本発明の別の目的は、波によって平板
が上下方向に回動しても消波効果を得ることができる消
波装置を提供することにある。
【0006】更に本発明の別の目的は、波による平板の
上下方向の回動を最小限とすることができる消波装置を
提供することにある。
【0007】更にまた、本発明の別の目的は、航路や干
満の差が激しい海域において、装置全体を過大に形成し
なくても板体と水面とのなす角度を緩勾配にすることが
でき、したがって良好な消波効果を得ることができる消
波装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的に鑑み
てなされたものであって、その要旨は、平板と、この平
板を海底に支持固定する支持部と、前記平板と前記支持
部との間に介在し、前記平板を前記支持部に対して回動
自在に連結する回動部とを含む浮力室を備えた消波装置
において、前記回動部を前記平板の中間部に設け、また
は/且つ、前記支持部を伸縮可能に設けてなる消波装置
にある。
【0009】ここで、前記回動部を前記平板の中間部に
設けるとは、回動部を境に波侵入側と波退出側とに平板
を分けるように、回動部を設けることを意味し、好まし
くは回動部を平板の中央よりも波侵入側に設ける。かよ
うに回動部を設けることにより、波が平板上に侵入して
来ると、この平板の回動部よりも波退出側は波によって
沈められるように下方に回動し、この波退出側の動きに
より、平板の波侵入側は回動部を中心に上方へ回動し
て、侵入波と異なる位相の波を生じさせる。この異なる
位相の波は侵入波を相殺し、侵入波の強さを低減するこ
とができる。
【0010】また、前記支持部を伸縮可能に設ければ、
板体の長さを大きくしなくても、海底構造物とヒンジ部
分とを水面よりも、かなり深い位置に設けることがで
き、干満の差が激しい海域での満潮時には、支持部を伸
長して回動部と平板とを上昇すれば、これによって平板
と水面とのなす角度を緩勾配にすることができる。ま
た、装置の上方を航路として使用する場合には、支持部
を収縮して回動部と平板とを下降すれば、船舶が装置の
上方を航行することができる。更に、干潮時には、支持
部を収縮して回動部と平板とを下降すれば、平板と水面
とのなす角度を所定の緩勾配に維持することができる。
【0011】本発明の消波装置において、前記回動部を
前記平板の中間部に設けることと、前記支持部を伸縮可
能に設けることは、両方を同一の消波装置に適用しても
良く、それぞれ別々の消波装置に適用しても良い。
【0012】本発明の消波装置には、前記平板における
波の退出側端部に設けられた水面上に突出し得る波阻止
壁と、前記平板の該波阻止壁よりも波の侵入側に設けら
れ、前記波阻止壁により阻止された波を通過させるため
の開口部と、前記平板より下方の水面下に配置され、波
の圧力に対してそれと反対方向に働く水圧により前記消
波装置の上下動を減少し消波を促進するための抵抗部材
とを備えることができる。かような波阻止壁と開口部と
により、平板上で砕波させた水塊が装置の波退出側背後
に通過するのを防ぎ、効果的に波侵入側へと返すことが
でき、また、前記抵抗部材により、平板の波による上下
方向の回動を最小限とすることができる。 また本発明
の消波装置においては、波阻止壁の下方を平板に対して
近接するように屈曲して設けることもできる。かよう
に、波阻止壁を設ければ、開口部を通過した水塊をより
効果的に波侵入側へと導き、抵抗部材が水塊によって受
ける下向きの力を軽減することができる。
【0013】
【作用】本発明の浮力室を備えた消波装置によれば、波
が平板上に侵入し、この平板の回動部よりも波退出側が
波によって沈められるように下方に回動すると、平板の
波侵入側は回動部を中心に上方へ回動して、侵入波と異
なる位相の波を生じさせる。この異なる位相の波により
侵入波を相殺する。
【0014】また、本発明によれば、支持部を伸縮すれ
ば、平板と水面とのなす角度を常に所定の緩勾配にする
ことができる。更に、支持部を収縮して回動部と平板と
を下降して、浮力室の空気を抜いて平板全体を海底に沈
めれば、船舶が装置の上方を航行するのに十分な水深を
取ることができる。
【0015】更に、本発明によれば、まず平板上で波を
砕波して水塊とし、それを波阻止壁で阻止、反射して波
阻止壁よりも波侵入側に設けられた開口部中を通して平
板の下方へと導くことにより効果的に波侵入側へと返す
ことができる。また、抵抗部材が波の圧力に対して反対
方向の水圧を受けて抵抗するため、平板の上下方向の回
動を減少することができる。
【0016】
【実施例】次に本発明の好ましい実施例を添付図面を参
照して説明する。
【0017】図1には本発明の消波装置10を使用状態
で海底Bに設置したところを示し、図2には本発明の消
波装置10を上から見た平面図を示す。消波装置10は
主要部として、空気室15を有する平板14と、基礎ブ
ロック11と、この基礎ブロック11に固定された支柱
12と、この支柱12と平板14とを回動自在に連結す
るヒンジ部13とを備え、ヒンジ部13を平板14の中
間部、すなわち平板14を波退出側14aと波進入側1
4bとに分けるように設け、且つ、支柱12を伸縮可能
に設けてなる。
【0018】また、上述の主要部に加えて、消波装置1
0は、平板14の波退出側14aの端部に設けられた波
阻止壁16と、平板14の下方に離隔して配置される抵
抗板19と、平板14の波阻止壁16よりも波の侵入側
に設けられ、波阻止壁16により阻止された波を通過さ
せるための開口部17とを設ける。
【0019】基礎ブロック11は海底Bに設置し、装置
10全体を所定の位置に固定する。
【0020】支柱12は伸縮可能にするために、図3及
び図4に示すような二重構造、すなわちヒンジ部13に
よって平板14に回動自在に連結した外管12cと、こ
の外管12cの内部に嵌挿されて摺動可能に設けられ、
基礎ブロック11に固定された内部支柱12eとからな
る。この内部支柱12eの表面には凹部12dが複数段
に形成され、一方、外管12cには凹部12dと嵌合し
て外管12cを固定する固定ピン20が複数段に設けら
れる。このように凹部12dと固定ピン20とを複数段
に設けて、それぞれを所定の段数だけそれぞれ嵌合すれ
ば、支柱12は所定の長さだけ伸長して、その所定長で
固定することができる。
【0021】ここで、固定ピン20は、図5(a),
(b)に示すように、外管12cの孔12c’に嵌挿さ
れたピン20bと、このピン20bを覆うように設けら
れたピンケーシング20cと、このピンケーシング20
cの内面に設けられ、ピン20bを内部支柱表面に向か
って付勢するバネ20aとからなる構成とする。
【0022】また、固定ピン20は、図5(a),
(b)以外に、図5(c)に示すような構成としても良
い。すなわち、外管12cの孔12c’に嵌挿されたピ
ン20bと、このピン20bを覆うように設けられたピ
ンケーシング20cと、このピンケーシング20cの内
面とピン20bのピン頭との間に設けられ、ピン頭に固
定された袋体20dと、この袋体20dと流体圧送コン
プレッサー及び流体排出コンプレッサー(図示せず)と
を連通する流体給排管20eとからなる構成にもでき
る。なお、流体圧送コンプレッサー及び流体排出コンプ
レッサーは、スイッチのON/OFF操作がリモコン等(図示
せず)で遠隔操作できる構成を備え、海上に浮遊するブ
イ等(図示せず)に設けられ、また袋体20dは、複数
のリング状の骨20d’を備え、ゴム、合成樹脂、また
は繊維で補強したゴムや合成樹脂により形成される。か
ように形成した固定ピン20(図5(c))において、
流体圧送コンプレッサーから袋体20dの内部に、水、
油、空気あるいは空気以外の気体等の流体を圧送すれ
ば、袋体20dは膨張してピン20bを内部支柱表面に
向かって付勢し、流体排出コンプレッサーで袋体20d
の内部の流体を排出すれば、袋体20dは収縮してピン
20bは内部支柱の凹部12dから引き抜かれる。
【0023】前記支柱12の伸縮手段としては、図3に
示すように、外管12cの上部に設けられた流体注入管
12aを介して流体圧送器(図示せず)と連通する流体
室12bと、この流体室12bに気密に連通し、外管1
2cと内部支柱12eとの間に設けられた袋体12fと
を備える。ここで、この袋体12fは、ゴム、合成樹
脂、または繊維で補強したゴムや合成樹脂により形成す
ることができる。
【0024】前記支柱12を伸長する場合には、流体圧
送器から流体注入管12aを介して流体室12bに流体
を圧送する。この圧送された流体は、さらに袋体12f
内に送られて、袋体12fは図3(b)に示すように膨
張する。この袋体12fの膨張によって、外管12cが
内部支柱12eの外周を摺動しながら押し上げられ、外
管12cのピン20bが内部支柱12eの凹部12dと
嵌合すると、外管12cは内部支柱12eに固定され、
流体圧送器から圧送する流体を停止する。また、支柱1
2を収縮する場合には、潜水夫の人力や、上述の図5
(c)に示した機械的な遠隔操作手段によって外管12
cのピン固定を解除した後、袋体12f内の流体を、流
体室12bを介して流体注入管12aから抜いて、袋体
12fを収縮する。この袋体12fの収縮によって、外
管12cが内部支柱12eの外周を摺動しながら降下
し、支柱12は収縮する。
【0025】また、図3とは異なる支柱12の伸縮手段
としては、図4に示すように、内部支柱12eの内部に
油圧や空気圧等のジャッキ21を設けても良い。このジ
ャッキ21を伸縮することにより支柱12は、図3の伸
縮手段と同様に伸縮することができる。
【0026】上述した支柱12が伸縮可能に設けられて
いることによって、例えば、図6に示すように、干満の
差が激しい海域で満潮時に水位がS’の高さまで上昇し
ても、この水位S’にあわせて支柱12を所定長に伸長
すれば、平板と水面とのなす角度θを緩勾配にすること
ができる。一方、干潮時には、支柱12を所定長に収縮
すれば、同様に平板と水面とを緩勾配に維持することが
できる。さらに、図7を参照して後述するように、波浪
が静穏で消波装置10を沈めて船舶の航路を確保する場
合にも、支柱12を所定長に収縮すれば、消波装置10
の上方の船舶通過のための水深はより深くすることがで
きる。
【0027】平板14の下方に設けられた空気室15の
内部には空気が充填されており、この空気の浮力と、前
述の支柱12の伸縮作用とにより、ヒンジ部13によっ
て支柱12に回動自在に連結されている平板14を潮位
変動に追従して水面に対して適切な位置に保持し、よっ
てその波退出側14aの端部に設けられた波阻止壁16
を水面上の所定位置に保持する。また、消波装置10を
使用しない場合には、空気室15内の空気を電磁弁等の
遠隔操作によって抜き、内部に海水等を注水し、図7に
示すように消波装置10全体を海底に沈めることができ
る。例えば、港の入口に消波装置10を設置した場合、
暴風時に装置を浮上させて消波機能を発揮させ、静穏時
には装置を沈めて船舶の航路を確保するという使用方法
が可能である。
【0028】ここで図8を参照して、消波装置10の消
波過程について説明する。空気室15の浮力によって水
面に対して斜めになった平板14に対して侵入した波
は、平板の傾斜により水深が急激に浅くなるために砕波
し、水塊となる。その水塊は水面上に突出する波阻止壁
16に当たって阻止され、反射し、平板14の波阻止壁
16よりも波の侵入側に設けられた開口17を通って平
板14の下方へと導かれる。これにより、波エネルギー
を消波装置10の波退出側背後へと伝えることなく消散
させることができる。
【0029】また、上記消波過程において、進入波の力
や、平板14の上で形成された水塊の重さによって、平
板の波退出側14aはヒンジ部を中心にして下方向、す
なわち矢印M1方向に回動する。この波退出側14aの
回動によって、これとは反対方向、すなわち矢印M2方
向に平板の波進入側14bは回動する。そして、この波
進入側14bの回動によって、その上方の水域は押し上
げられて、進入波とは異なる位相の波22を生じさせ
る。この異なる位相の波22は、侵入波を相殺するた
め、侵入波の強さを低減することができる。
【0030】さらに、波阻止壁16の下方16aを平板
14に対して近接するように屈曲させれば、抵抗板19
にかかる余分な下向きの力を軽減し、平板14の回動を
減少して、よりスムーズに水塊を平板の下方、すなわち
矢印a1,a2の方向に導くことができる。
【0031】平板14の下方には、複数の連結柱18に
よって抵抗板19が離隔固定される。図9(a)及び図
9(b)に示されるように、平板14は波によってF1
又はF2方向の力を受け、この力によって平板14がヒ
ンジ部13を中心として上下に回動すると、砕波しにく
くなり、消波効果が減少する。しかしながら図9(a)
に示されるように、平板14が下方向の力F1を受ける
と、抵抗板19にかかる水圧により抵抗板19の下方の
水域W1が上方向の力で抵抗する。また、図9(b)に
示されるように、消波装置10が上方向の力F2を受け
ると、抵抗板19にかかる水圧により抵抗板19の上方
の水域W2が下方向の力で抵抗する。これにより、波に
よる平板14の上下方向の回動が抑制される。したがっ
て、平板14は、上述した進入波とは異なる位相の波2
2を生じさせるために必要な、最小限度だけ回動するも
のの、ほとんどは固定状態に近く維持されて、効果的に
消波を行なうことが可能となる。
【0032】本実施例において空気室15は、平板14
の下方に設けられているが、その水圧により波阻止壁1
6を水面上に維持し、且つ抵抗板19を水面下に維持す
ることができる箇所であれば、この位置に限定されるも
のではない。また、抵抗板19は複数の連結柱18によ
って平板14の下方に固定されるが、平板14と抵抗板
19との間の距離を変化させない方法で平板14の下方
に固定し、且つ平板14の下方への水塊の動きを妨げな
いものであれば、これに限定されるものではなく、また
抵抗板19は平板14に対して略平行に配置されている
が、波による上下方向の力に効果的に抵抗する角度であ
れば、これに限定されるものではない。さらに、装置1
0は支柱12を基礎ブロック11に固定することにより
設置されているが、地盤によっては基礎ブロック11を
使用せず、支柱12を杭形式等として埋設等の方法で設
置してもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明の浮力室を備えた消波装置は、回
動部を平板の中間部に設けたため、波が平板上に侵入
し、この平板の回動部よりも波退出側が波によって沈め
られるように下方に回動すると、平板の波侵入側は回動
部を中心に上方へ回動して、侵入波と異なる位相の波を
生じさせる。したがって、この異なる位相の波により侵
入波を相殺し、侵入波の強さを低減することができる。
【0034】また、本発明の浮力室を備えた消波装置
は、平板の支持部を伸縮可能に設けたため、海底構造物
とヒンジ部分とを水面よりもかなり深い位置に設けて
も、支持部を伸長すれば、平板と水面とのなす角度を緩
勾配にすることができる。さらに、干満の差が激しい海
域では、満潮時に支持部を伸長して回動部と平板とを上
昇し、干潮時には、支持部を収縮して回動部と平板とを
下降すれば、これによって平板と水面とのなす角度を常
に所定の緩勾配に保持することができる。更にまた、装
置の上方を航路として使用する場合には、支持部を収縮
して回動部と平板とを下降して、浮力室の空気を抜いて
平板全体を海底に沈めれば、船舶が装置の上方を航行す
るのに十分な水深を取ることができる。
【0035】本発明の浮力室を備えた消波装置は、平板
上で波を砕波して水塊とし、これを波阻止壁によって反
射し、開口部を通して平板の下方へ導いて波の侵入側へ
と返すことができるため、装置の背後に波を通過させる
ことなく、効果的に消波を行なうことができる。また、
抵抗板部にかかる消波板部の反対方向の水圧によって、
波による平板の回動を抑制することができるため、最大
限の消波効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消波装置の使用状態における側面図で
ある。
【図2】本発明の消波装置を上から見た平面図である。
【図3】(a)は図1の消波装置の支持部材の拡大断面
図、(b)は(a)の支持部材の伸長状態における拡大
断面図である。
【図4】(a)は図1の消波装置の支持部材において、
図3とは異なる態様の拡大断面図、(b)は(a)の支
持部材の伸長状態における拡大断面図である。
【図5】(a),(b)は図3及び図4の支持部材を伸
長状態で固定する機構を説明する拡大断面図であり、
(c)は(a),(b)とは異なる機構の拡大断面図で
ある。
【図6】水面の変位に伴う本発明の消波装置の動きを、
表示の便宜上装置の一部を省略して示した側面図であ
る。
【図7】本発明の消波装置を水面下に沈めた状態を示す
側面図である。
【図8】本発明の消波装置によって消波する作用を示す
側面図である。
【図9】(a)は、本発明の装置が下方向の力を受けた
場合を示す側面図である。(b)は、本発明の装置が上
方向の力を受けた場合を示す側面図である。
【符号の説明】
10 消波装置 11 支持柱(支持部) 12 基礎ブロック(支持部) 13 ヒンジ部(回動部) 14 平板 15 空気室 16 波阻止壁 17 開口部 19 抵抗板(抵抗部材) S,S’ 水面 B 海底
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋藤 栄一 東京都港区北青山2−5−8 株式会社間 組内 (72)発明者 十河 泰彦 東京都港区北青山2−5−8 株式会社間 組内 (72)発明者 倉田 克彦 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 東洋建設株式会社内 (72)発明者 道端 久敏 東京都目黒区下目黒二丁目二十三番十八号 若築建設株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板と、この平板を海底に支持固定する
    支持部と、前記平板と前記支持部との間に介在し、前記
    平板を前記支持部に対して回動自在に連結する回動部と
    を含む浮力室を備えた消波装置において、 前記回動部を前記平板の中間部に設け、または/且つ、
    前記支持部を伸縮可能に設けてなる消波装置。
  2. 【請求項2】 前記消波装置が、 前記平板における波の退出側端部に設けられた水面上に
    突出し得る波阻止壁と、 前記平板の該波阻止壁よりも
    波の侵入側に設けられ、前記波阻止壁により阻止された
    波を通過させるための開口部と、 前記平板より下方の水面下に配置され、波の圧力に対し
    てそれと反対方向に働く水圧により前記消波装置の上下
    動を減少し消波を促進するための抵抗部材とを含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の消波装置。
  3. 【請求項3】 前記波阻止壁の下方が前記平板に対して
    近接するように屈曲していることを特徴とする請求項2
    に記載の消波装置。
JP22661294A 1994-09-21 1994-09-21 消波装置 Pending JPH0892938A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007211459A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Hitachi Zosen Corp 起伏式ゲート
KR101286627B1 (ko) * 2009-12-24 2013-07-22 한국해양과학기술원 파랑제어용 플랩 어셈블리 및 플랩형 파랑제어 시스템
JP2014058812A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Ginjiro Onda 浮遊式砂浜育成装置

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