JPH0888801A - 赤外線撮像装置 - Google Patents

赤外線撮像装置

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JPH0888801A
JPH0888801A JP6244875A JP24487594A JPH0888801A JP H0888801 A JPH0888801 A JP H0888801A JP 6244875 A JP6244875 A JP 6244875A JP 24487594 A JP24487594 A JP 24487594A JP H0888801 A JPH0888801 A JP H0888801A
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JP
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infrared light
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infrared
incident
signal
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JP6244875A
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English (en)
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Tetsuya Tomofuji
哲也 友藤
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Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 赤外光の入射強度に変化が少ない場合であっ
ても、チョッパーを用いることなく、赤外画像を得るこ
とができる赤外線撮像装置を得る。 【構成】 赤外光の入射強度に応じて画像情報信号を出
力する焦電型固体撮像素子を備えた赤外線撮像装置にお
いて、撮像対象物から前記固体撮像素子へ入射する赤外
光を選択的に遮断する赤外光遮断手段と、前記遮断手段
が遮断状態にあるときに前記固体撮像素子から出力され
る信号を記憶する記憶手段と、前記遮断手段が非遮断状
態にあるときに前記固体撮像素子から出力される信号と
前記記憶手段に記憶された信号とを加減算処理する演算
手段と、前記演算手段から出力される信号を前記記憶手
段へ転送する転送手段とを備えた赤外線撮像装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば焦電体を用いた
赤外線撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、赤外線撮像装置(赤外線カメ
ラ)は、入射する赤外光を画像情報信号に光電変換する
ための光電変換装置(例えば、白金シリサイド−P型シ
リコンショットキーバリア型固体撮像装置あるいは水銀
−カドミウム−テルル化合物半導体固体撮像装置等)を
備え、更に、このような固体撮像装置を冷却する冷却装
置やデュアー等が備えられており、この冷却装置やデュ
アー等により、赤外線撮像装置全体が大型化・高価格化
になるため、最近では、撮像装置の小型化・低価格化を
目指して室温付近で赤外線画像の撮像が可能な焦電型固
体撮像素子を備えた赤外線撮像装置が注目されている。
【0003】図4は、焦電型固体撮像素子を備えた従来
の赤外線撮像装置の概略構成を示す模式ブロック図であ
る。(尚、以下、焦電型固体撮像素子を備えた赤外線撮
像装置を単に「赤外線撮像装置」と呼ぶ。)図4に示す
ように、従来の赤外線撮像装置は、集光レンズ1と、チ
ョッパー2と、赤外線フィルタ3と、焦電型固体撮像素
子4と、A/D変換器5と、画像処理演算回路6と、D
/A変換器7とから主に構成されている。
【0004】尚、チョッパーとは、例えばプロペラの羽
のようなものであり、高速で回転させ、入射する赤外光
を(羽によって)断続的に遮断して、パルス光にする装
置である。即ち、高速で回転するチョッパー2によっ
て、焦電型固体撮像素子4にある時間は赤外光を入射さ
せ、ある時間は赤外光が入射できないように遮断するも
のである。
【0005】上記のように構成された赤外線撮像装置で
は、入射する赤外光(赤外線)Lは、集光レンズ1によ
って集光されるとともに、チョッパー2によってチョッ
ピングされ、パルス光とされる。次いで、前記パルス光
(赤外光L)は、赤外線フィルタ3を経て焦電型固体撮
像素子4上に結像される。そして、前記焦電型固体撮像
素子4からは、パルス光とされた赤外光Lの入射強度に
応じた画像情報信号が出力される。
【0006】焦電型固体撮像素子4から出力された画像
情報信号はアナログ信号であるため、信号処理の行い易
いデジタル信号にA/D変換器5によって変換され、変
換されたデジタル信号は、画像処理演算回路6によって
各種画像処理が行われる。そして、画像処理された画像
情報信号は、赤外線画像を得るためにD/A変換器7に
よってアナログ信号に変換され、表示装置(図示せず)
に出力されて赤外線画像が得られている。
【0007】このように、従来の赤外線撮像装置では、
赤外光Lをチョッパー2によってパルス光にチョッピン
グして、焦電型固体撮像素子4に入射させ、所定の画像
処理を行って赤外線画像を得ている。
【0008】これは、焦電型固体撮像素子4が、赤外線
(赤外光L)による温度の変化分(赤外線によって加熱
され、上昇した温度の変化分)に応じた電気信号(画像
情報信号)を出力する特性を有しているため、例えば静
止物を撮像する場合のように赤外線による温度の変化が
少ない場合には、焦電型固体撮像素子からは出力が得ら
れないため、強制的に赤外線の入射強度を変化させるた
めである。
【0009】このため、従来の赤外線撮像装置では、チ
ョッパー2を配設して、赤外光Lをパルス光にチョッピ
ングしてから焦電型固体撮像素子4に入射させ、所定の
画像処理を行って赤外線画像を得ている。尚、焦電型固
体撮像素子を赤外線検出器として用いている赤外線撮像
装置では、温度変化の検出や物体の移動の検出等に有利
であるという特徴がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の赤外線撮像装置では、チョッパーを用いているた
め、装置全体が大型化してしまうという問題点があっ
た。即ち、従来の赤外線撮像装置では、入射する赤外光
をパルス光とするためにチョッパーを回転させて使用し
ているため、少なくとも、焦電型固体撮像素子の受光面
の倍の長さ(チョッパーの回転する中心の軸方向と直交
する方向の長さ)が必要となり、装置全体が大型化して
しまうという問題点があった。
【0011】また、チョッパーは、高速で回転されるた
め、重量を軽くするために薄く製造されており、例えば
接触によって羽などが破損し易く、入射光をチョッピン
グすることができず、カメラの信頼性が損なわれるとい
う問題点があった。
【0012】本発明は、上記課題を鑑みて成されたもの
であり、赤外光の入射強度に変化が少ない場合であって
も、チョッパーを用いることなく、赤外画像を得ること
ができる赤外線撮像装置を得ることを目的とする。
【0013】また、本発明の別の目的は、小型化を図る
ことができる赤外線撮像装置を得ることである。
【0014】また、本発明の別の目的は、信頼性を向上
することができる赤外線撮像装置を得ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る赤外線撮像装置は、上記目的を達成するために、赤
外光の入射強度に応じて画像情報信号を出力する焦電型
固体撮像素子を備えた赤外線撮像装置において、撮像対
象物から前記固体撮像素子へ入射する赤外光を選択的に
遮断する赤外光遮断手段と、前記遮断手段が遮断状態に
あるときに前記固体撮像素子から出力される信号を記憶
する記憶手段と、前記遮断手段が非遮断状態にあるとき
に前記固体撮像素子から出力される信号と前記記憶手段
に記憶された信号とを加減算処理する演算手段と、前記
演算手段から出力される信号を前記記憶手段へ転送する
転送手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0016】請求項2に記載の発明に係る赤外線撮像装
置では、請求項1に記載の赤外線撮像装置において、前
記赤外光遮断手段が、開閉可能なシャッタを含むことを
特徴とするものである。
【0017】請求項3に記載の発明に係る赤外線撮像装
置では、請求項1に記載の赤外線撮像装置において、前
記赤外光遮断手段が、着脱可能なキャップを含むことを
特徴とするものである。
【0018】
【作用】本発明による赤外線撮像装置は、焦電型固体撮
像素子と、赤外光遮断手段と、記憶手段と、演算手段
と、転送手段とから主に構成される。ここで、焦電型固
体撮像素子は、赤外光の入射強度に応じた画像情報信号
を出力する。赤外光遮断手段は、撮像対象物から前記固
体撮像素子へ入射する赤外光を選択的に遮断する。記憶
手段は、前記遮断手段が遮断状態にあるときに前記固体
撮像素子から出力される信号を記憶する。演算手段は、
前記遮断手段が非遮断状態にあるときに前記固体撮像素
子から出力される信号と前記記憶手段に記憶された信号
とを加減算処理する。転送手段は、前記演算手段から出
力される信号を前記記憶手段へ転送する。
【0019】つまり、焦電型固体撮像素子は、赤外光の
入射強度に応じて、即ち、赤外光に伴う温度の変化に応
じて電気的な信号である画像情報信号を出力するという
特性を有しているため、赤外光に伴う温度にほとんど変
化がない場合、即ち、赤外光の入射強度がほとんど変化
しない場合には、前記焦電型固体撮像素子から画像情報
信号は出力されない。
【0020】そのため、従来の赤外線撮像装置において
は、チョッパーを用いて赤外光をチョッピングしてパル
ス光にして、焦電型固体撮像素子に対して強制的に赤外
光の入射強度に変化をつけて画像情報信号を出力させて
いた。これは、換言すれば、チョッパー自身から放出さ
れる赤外光(以下「放射赤外光」という。)と外部から
入射する赤外光(以下「入射赤外光」という。)とによ
って、焦電型固体撮像素子に温度の変化をつけるためで
あった。即ち、従来の赤外線撮像装置においては、入射
赤外光がチョッピングされたときに、焦電型固体撮像素
子は、チョッパーからの放出赤外光を受光しているので
ある。
【0021】しかしながら、従来の赤外線撮像装置にお
いては、前記チョッパーが撮像装置の小型化や信頼性を
抑制するという原因となっていた。
【0022】そこで、本発明では、赤外光遮断手段と、
記憶手段と、演算手段と、転送手段とによって、チョッ
パーを用いることなく、赤外光の入射強度にほとんど変
化がない場合でも、焦電型固体撮像素子から画像情報信
号を出力させ、撮像装置の小型化や信頼性を向上させる
ことを可能としている。
【0023】つまり、赤外光遮断手段によって入射赤外
光を遮断すると共に、該赤外光遮断手段自身からの放出
赤外光を焦電型固体撮像素子に受光させる。この結果、
焦電型固体撮像素子は、赤外光遮断手段からの放出赤外
光の強度に応じた画像情報信号を出力する。尚、以下説
明を容易にするために、ここで出力された画像情報信号
を初期画像情報信号と称する。そして、この初期画像情
報信号は、記憶手段に記憶される。
【0024】次に、前記赤外光遮断手段による入射赤外
光の遮断状態を解除(非遮断状態に)して、入射赤外光
を焦電型固体撮像素子に受光させる。この結果、焦電型
固体撮像素子は、前記入射赤外光の強度に応じた画像情
報信号を出力する。尚、以下説明を容易にするために、
ここで出力された画像情報信号を第1の画像情報信号と
称する。また、この第1の画像情報信号は、例えば1画
面分の画像情報信号に相当する。
【0025】そして、演算手段によって、前記記憶手段
に記憶された初期画像情報信号と前記第1の画像情報信
号とが、加減算処理され、映像化される画像情報信号が
出力される。
【0026】ここで、前記演算手段から出力された画像
情報信号は、例えばビデオ端子の給電端に出力され、赤
外画像にされると共に、転送手段によって、そのまま前
記記憶手段に記憶される。
【0027】そして、焦電型固体撮像素子から第2の画
像情報信号(第2画面分に相当する画像情報信号。尚、
赤外光遮断手段は非遮断状態のままである。)が、演算
手段に送出されると共に、記憶手段に記憶された第1の
画像情報信号も演算手段へ送出され、加減算処理され
る。加減算された画像情報信号は、ビデオ端子に出力さ
れ、赤外画像にされると共に、そのまま前記記憶手段に
記憶される。
【0028】即ち、演算手段によって加減算処理された
後の画像情報信号は、次の画像情報信号に対する基準の
画像情報信号とされる。尚、記憶手段に記憶された第1
の画像情報信号を演算手段へ送出するために、前記転送
手段を用いるようにしても良い。従って、転送手段は、
記憶手段と演算手段とのいずれか一方と、あるいは双方
と、一体にすることが好ましい。
【0029】ここで、図3を用いて更に詳細に本発明の
原理を説明する。図3において、(a)は、入射赤外光
の強度を示す赤外光入射強度−時間特性グラフである。
また、(c)は従来の赤外線撮像装置に用いられていた
チョッパーによってチョッピングされたときの入射赤外
光の強度を示す赤外光入射強度−時間特性グラフであ
る。
【0030】図3(b)は(a)に示す入射強度の赤外
光をそのまま焦電型固体撮像素子に入射した場合に、該
焦電型固体撮像素子から出力される画像情報信号の信号
量を示す画像情報信号量−時間特性グラフである。即
ち、チョッパーを用いない場合に、焦電型固体撮像素子
から得られる画像情報信号の信号量を示すグラフであ
る。
【0031】また、図3(d)は(a)の入射強度の赤
外光をチョッパーによってチョッピングした場合に、焦
電型固体撮像素子から出力される画像情報信号の信号量
を示す画像情報信号量−時間特性グラフである。即ち、
(c)に示す赤外光を入射した場合の焦電型固体撮像素
子から得られる画像情報信号の信号量を示すグラフであ
る。
【0032】ここで、注目すべき点は、図3(a)に示
す時間t1 〜t2 において、入射赤外光の強度は、ほぼ
一定で強度「1」のままであり、このとき(時間t1
2)、(b)に示すチョッパーを用いていない場合の
焦電型固体撮像素子から出力される画像情報信号の信号
量は「0」である。即ち、出力が得られないのである。
【0033】これが、焦電型固体撮像素子の特性であ
り、入射赤外光が焦電型固体撮像素子の受光面に照射さ
れているにもかかわらず、入射赤外光の強度に変化がな
い場合には、出力は得られないのである。
【0034】そのため、従来の赤外線撮像装置では、チ
ョッパーを用いて、図3(c)に示すように、強制的に
入射赤外光の強度に変化をつけて、焦電型固体撮像素子
から図3(d)に示すような信号量を得ていた。尚、図
3(c)において、入射赤外光の強度が各時間(t1
4 )の終り(最初)において強度「0」となっている
が、これは、チョッパーの羽によって入射赤外光が遮断
されていることを示している。
【0035】また、注目すべき第2の点として、図3
(a)の時間t3 〜t4 において、入射赤外光の強度
は、強度「2」から強度「1」以下に低下しているが、
その強度は未だ「0」以上、即ち、強度は「正」であ
る。しかし、チョッパーを用いていない場合の焦電型固
体撮像素子(図3(b)のグラフ)からは、このt3
4の時間においては、「負」(マイナス)の信号量が
出力されている。
【0036】このような現象も、焦電型固体撮像素子の
特性であり、入射赤外光の強度が低下すると、該焦電型
固体撮像素子からは、「負」の信号量が出力される。そ
のため、従来の赤外線撮像装置では、チョッパーを用い
て入射赤外光を遮断して、焦電型固体撮像素子を初期
化、即ち、チョッパーからの放射赤外光を焦電型固体撮
像素子に入射させて該焦電型固体撮像素子をリセット
(入射赤外光の強度を「0」に)して、正常な信号量を
出力させていた(図3(d)時間t3 〜t4 参照)。
【0037】しかしながら、チョッパーを用いた従来の
赤外線撮像装置においては、先にも述べたように、前記
チョッパーが赤外線撮像装置の小型化や信頼性の向上を
抑制する原因となっていたため、本発明においては、前
画面分の信号量を記憶手段に記憶させ、該記憶手段に記
憶された前画面分の信号量を基準として現画面分の信号
量(現画面分の画像情報信号)を得るようにしている。
【0038】即ち、図3を用いて更に具体的に説明する
と、本発明においては、チョッパーを用いていないた
め、焦電型固体撮像素子には、例えば図3(a)に示す
強度の入射赤外光をそのまま入射させる。
【0039】この結果、焦電型固体撮像素子からは、図
3(b)に示す信号量が出力されるが、本発明が図3
(b)のグラフに示す信号量を利用するのは、時間t0
〜t1に示す信号量だけである。即ち、図3(a)のグ
ラフにおける時間t0 〜t1 では、入射赤外光の強度が
「0」から始まっているので、これは求めている信号量
が焦電型固体撮像素子から正常に出力された信号量であ
る。
【0040】尚、図3(a)のグラフにおける時間t0
〜t1 では、本発明における赤外光遮断手段が、入射赤
外光の遮断状態を解除したときの状態を示しており、図
3(b)のグラフにおける時間t0 〜t1 の信号量が、
例えば初期画像情報信号となる(図3(d)のグラフに
おける時間t0 〜t1 も同様)。そして、この初期画像
情報信号が、記憶手段に記憶され、次に送出される画像
情報信号に対する基準の画像情報信号となる。
【0041】次に、時間t1 〜t2 において、図3
(a)のグラフでは、入射赤外光の強度に変化がない
が、この入射強度に変化がない赤外光をそのまま焦電型
固体撮像素子に入射させる。
【0042】この結果、焦電型固体撮像素子からは、図
3(b)に示すように、信号量が「0」の第1の画像情
報信号が出力されるが、本発明では、演算手段によっ
て、前記記憶手段に記憶された画像情報信号(初期画像
情報信号)と前記信号量が「0」の第1の画像情報信号
とが、加減算処理され、加減算処理後の画像情報信号は
記憶手段に記憶され、次画面分の画像情報信号に対する
基準の画像情報信号とされる。従って、図3(d)のグ
ラフ(時間t1 〜t2 )に示す信号量の画像情報信号が
得られる。
【0043】尚、ここで、図3(d)のグラフ(時間t
1 〜t2 )に示す信号量の画像情報信号が、時間t1
2 に示す画像情報信号の信号量と同じ値になっている
が、これは、焦電型固体撮像素子から出力される信号量
が「0」の場合には、前画面分の画像情報信号(初期画
像情報信号)が現画面分の画像情報信号として出力され
るためである。即ち、入射赤外光の強度に変化がないか
らである。
【0044】次に、図3(a)の時間t2 〜t3 におい
て、入射赤外光の強度は、強度「1」から強度「2」へ
と上昇している。この場合、焦電型固体撮像素子から出
力される信号量は、図3(b)に示すように、「1」で
ある。
【0045】そして、この信号量が「1」の画像情報信
号と、前記記憶手段に記憶されている画像情報信号(信
号量は「1」,図3(d)時間t1 〜t2 参照。)が、
演算手段によって加減算され、図3(d)時間t2 〜t
3 に示すように、信号量が「2」の画像情報信号が得ら
れる。この信号量「2」の画像情報信号は、記憶手段に
記憶され、これが次の基準の画像情報信号とされる。
【0046】次に、図3(a)の時間t3 〜t4 におい
て、入射赤外光の強度は、強度「2」から強度約「0.
5」に低下している。この場合、焦電型固体撮像素子か
ら出力される信号量は、図3(b)に示すように、約
「−1.5」である。
【0047】そして、信号量が約「−1.5」の画像情
報信号と、前記記憶手段に記憶されている画像情報信号
(信号量は「2」,図3(d)時間t2 〜t3 参照。)
が、演算手段によって加減算され、図3(d)時間t3
〜t4 に示すように、信号量が約「0.5」の画像情報
信号が得られる。この信号量約「0.5」の画像情報信
号は、記憶手段に記憶され、次の基準の画像情報信号と
される。
【0048】このように、本発明においては、演算手段
によって加減算された後の画像情報信号を記憶手段に記
憶して、次の時間(次画面)に対する基準の画像情報信
号としているため、従来の赤外線撮像装置のように、チ
ョッパーを用いなくても、赤外光に伴う温度に変化が少
ない場合でも、画像情報信号を出力させることを可能と
なり、チョッパーを用いていないため、撮像装置の小型
化や、信頼性を向上することが可能になる。
【0049】尚、図3(b),(d)に示す信号量は、
ベクトルとして表しているため、演算手段では加算はす
ることはあっても減算はすることがないように思われる
が、演算手段では、前記信号量をスカラ(スカラ量)と
して扱っているため、例えば時間t3 〜t4 では、減算
となる。
【0050】また、前記赤外光遮断手段は、例えば開閉
可能なシャッタ又は着脱可能なキャップとすることによ
り、撮像装置の小型化及び信頼性を図ることが可能にな
る。
【0051】また、本発明に係る赤外線撮像装置を長時
間使用して、信号量にずれが生じた場合には、赤外光遮
断手段によって、一旦入射赤外光を遮断して信号量を適
正化すると良い。
【0052】即ち、焦電型固体撮像素子は、入射光の強
度に応じた信号量を出力するが、これは理想的な場合の
ことであり、現実的には、入射光の強度に応じた信号量
が出力されないこともある。
【0053】例えば図3(a)の時間t3 〜t4 におい
て、入射光の強度が「2」〜約「0.5」に低下した場
合、理想的な信号量を出力する場合には、図3(b)に
示すように信号量は「−1.5」となるが、現実的に
は、例えば「−1」となることもある(図3(b)時間
3 〜t4 の点線部参照)。
【0054】このような場合、演算手段によって加減算
された後の信号量は「1」(図3(d)時間t3 〜t4
の点線部参照。)となり、長時間使用していると信号量
が徐々に増加してしまい、正確な信号量が得られない場
合も考えられる。
【0055】このような場合には、所定の時間毎(例え
ば、1時間毎)に、赤外光遮断手段によって入射赤外光
を遮断して信号量を適正化すると良い。
【0056】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係る赤外線撮像
装置の概略構成を示す模式ブロック図である。本実施例
に係る赤外線撮像装置は、図1に示すように、集光レン
ズ1と、シャッタ(赤外光遮断手段)10と、赤外線フ
ィルタ3と、焦電型固体撮像素子4と、A/D変換器5
と、画像処理演算回路6と、ループ回路11と、D/A
変換器7とから主に構成されている。尚、ループ回路1
1は、信号量演算回路(演算手段)12と、第1と第2
のメモリ回路(記憶手段)13,14とから主に構成さ
れている。また、本実施例において、転送手段は、信号
量演算回路12と第1と第2のメモリ回路13,14の
それぞれに備えられている。
【0057】集光レンズ1は、撮像対象物から入射する
赤外光(以下、「入射赤外光」という。)Lを集光し
て、焦電型固体撮像素子4の受光面上に結像させる。シ
ャッタ10は、集光レンズ1の光軸上に配設され、入射
赤外光Lが焦電型固体撮像素子4の受光面上に結像され
ることを遮断・阻止する。
【0058】尚、前記シャッタ10は、集光レンズ1の
光軸と直交する方向から光軸と平行な方向へと回動可能
な2枚のシャッタより構成されている。即ち、図2
(A)に示すように、2枚のシャッタ10a,10b
は、それぞれ軸10c,10dを中心として回動可能に
なっており、この図2(A)に示すように、シャッタ1
0a,10bが、それぞれ集光レンズ1の光軸(入射赤
外光L)と直交する方向に回動して互いに嵌合している
ときには、入射赤外光Lは焦電型固体撮像素子4の受光
面上に結像されることが遮断・阻止され、また、図2
(B)に示すように、シャッタ10a,10bが、それ
ぞれ集光レンズ1の光軸(入射赤外光L)と直交する方
向に回動したときには、赤外線フィルタ3を介して入射
赤外光Lが焦電型固体撮像素子4の受光面上に結像され
るようになっている。赤外線フィルタ3は、入射赤外光
Lに含まれる余分な光を遮断し、真の赤外光のみを透過
させる。
【0059】焦電型固体撮像素子4は、入射赤外光Lの
入射強度の変化に応じて電気的な信号である画像情報信
号を出力する。尚、この焦電型固体撮像素子4の受光面
(焦電材料)は、例えばPbTiO3 ,PbTiO3
(MgO(dope)),PbTiO3 (Ca(dope)),Pb
1-X LaX Ti1-X/43 ,Pb(Zr,Ti)O3
LiTaO3 ,LiNbO3 等によって構成されてい
る。
【0060】A/D変換器5は、焦電型固体撮像素子4
から送出されるアナログ信号である画像情報信号をデジ
タル信号に変換する。画像処理演算回路6は、A/D変
換器5から送出されるデジタル信号である画像情報信号
について各種画像処理を行う。
【0061】ループ回路11は、信号量演算回路(演算
手段)12と、第1と第2のメモリ回路(記憶手段)1
3,14とから主に構成され、画像処理演算回路6から
送出される画像情報信号についての記憶及び加減算処理
を繰り返し行う。
【0062】D/A変換器7は、ループ回路11(信号
量演算回路12)から送出されるデジタル信号である画
像情報信号をアナログ信号に変換して、図示していない
表示装置に前記画像情報信号を出力し、該表示装置によ
って赤外線画像が得られるようになっている。
【0063】上記のように構成された本実施例に係る赤
外線撮像装置においては、先ず、シャッタ10が、図2
(A)に示すように、入射赤外光Lを遮断・阻止して、
シャッタ10自身が放出する赤外光(以下、「放射赤外
光」という。)を赤外線フィルタ3を介して焦電型固体
撮像素子4に受光させる。
【0064】この結果、焦電型固体撮像素子4からは、
前記シャッタ10による放射赤外光の強度に応じた画像
情報信号が出力され、A/D変換器5及び画像処理演算
回路6を介してループ回路11内の第1のメモリ回路1
3に記憶される。尚、前記シャッタ10による放射赤外
光から得られた画像情報信号が、初期画像情報信号であ
り、かつ基準の画像情報信号とされる。
【0065】次に、シャッタ10を図2(B)に示すよ
うに、集光レンズ1の光軸と平行になるようにして、撮
像対象物からの入射赤外光Lを赤外線フィルタ3を介し
て焦電型固体撮像素子4に受光させる。尚、シャッタ1
0は、基本的には、これ以降閉じることなく、図2
(B)に示す状態のままである。
【0066】この結果、焦電型固体撮像素子4からは、
入射赤外光の強度に応じた画像情報信号が出力され、A
/D変換器5及び画像処理演算回路6を介してループ回
路11内の信号量演算回路12内に送出される。
【0067】ここで、第1のメモリ回路13は、記憶し
ている初期画像情報信号を信号量演算回路12に送出す
る。そして、信号量演算回路12において、入射赤外光
の強度に応じた画像情報信号と加減算処理することによ
り、従来では(信号)出力が得られなかった入射赤外光
Lの変化が少ない場合(本実施例においては、シャッタ
10からの放射赤外光による画像情報信号の信号量と、
入射赤外線Lによる画像情報信号の信号量が等しい場
合)においても正常に画像情報信号を得ることができ
る。
【0068】次いで、信号量演算回路12によって加減
算処理された画像情報信号は、その信号量を維持したま
ま、2つに分配される。即ち、一つはループ回路11内
の第2のメモリ回路14に送出され、記憶されて基準の
画像情報信号とされる。そして、もう一つはD/A変換
器7によってビデオ信号用にアナログ信号に変換され、
図示しない表示手段によって赤外画像が表示される。
【0069】そして、次の1画面分の信号が上記と同様
にループ回路12まで送られてきた後、信号量演算回路
12により第2のメモリ回路14内に記憶された基準の
画像情報信号と加減算処理が行われ、加減算処理後の画
像情報信号は、その信号量を維持したまま、2つに分配
され、1つはループ回路11内の第1のメモリ回路13
に送出され、記憶されて基準画像情報信号とされる。そ
して、もう一つは、D/A変換器7に送られビデオ信号
用にアナログ信号に変換され、図示しない表示手段によ
って赤外画像が表示される。
【0070】以下同様な動作を繰り返すことにより、入
射強度の変化が少ない赤外光であっても、従来のよう
に、大型で機械的高速で作動するチョッパーを用いるこ
となく赤外画像を得ることができる。
【0071】尚、本実施例においては、ループ回路12
内に、第1と第2の2つのメモリ回路13,14を配設
して本実施例の動作について説明したが、本発明はこれ
に限定されることなく、例えばループ回路12内にメモ
リ回路を1つだけ配設して構成しても良い。
【0072】この場合、メモリ回路内に記憶される信号
量が、該メモリ回路内で加減算処理されないように、例
えば記憶された信号を次の画面分の信号によって上書き
消去することによって、前画面分の信号を消去するよう
にすることが好ましい。
【0073】また、本実施例においては、シャッタ10
を集光レンズ1と赤外線フィルタ3との間に配設した
が、これに限定されることなく、例えば集光レンズ1の
前面側でも良い。また、本実施例においては、赤外光遮
断手段をシャッタ10として説明したが、これに限定さ
れることなく、例えば集光レンズ1に着脱可能なキャッ
プとしても良い。
【0074】更に、本実施例においては、ループ回路1
1を画像処理演算回路6とD/A変換器7との間に配設
したが、例えば焦電型固体撮像素子4とA/D変換器5
との間、又はA/D変換器5と画像処理演算回路6との
間など、前記ループ回路11の配設箇所は、特に限定さ
れるものではない。
【0075】また、本実施例においては、シャッタ10
を非遮断状態とした後に、再び遮断状態にすることな
く、本実施例の動作について説明したが、本実施例に係
る赤外線撮像装置を長時間使用して、信号量にずれが生
じた場合には、一旦、シャッタ10を遮断状態にして、
入射赤外光を遮断して信号量を適正化することが好まし
い。
【0076】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、赤外光遮
断手段と、記憶手段と、演算手段と、転送手段とを備え
たため、赤外光の入射強度に変化が少ない場合であって
も、チョッパーを用いることなく、入射強度の変化が少
ない赤外光から赤外画像を得ることができるという効果
がある。
【0077】また、本発明では、チョッパーを用いてい
ないため、撮像装置の小型化や、信頼性を向上すること
ができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る赤外線撮像装置の概略
構成を示す模式ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係る赤外線撮像装置に用い
られる赤外光遮断手段の動作を示す説明図である。
【図3】本発明の動作原理を説明するための説明図であ
る。
【図4】焦電型固体撮像素子を備えた従来の赤外線撮像
装置の概略構成を示す模式ブロック図である。
【符号の説明】
1:集光レンズ1 3:赤外線フィルタ 4:焦電型固体撮像素子 5:A/D変換器 6:画像処理演算回路 7:D/A変換器 10:シャッタ(赤外光遮断手段) 11:ループ回路 12:信号量演算回路(演算手段) 13:第1のメモリ回路(記憶手段) 14:第2のメモリ回路(記憶手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/14 37/02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外光の入射強度に応じて画像情報信号
    を出力する焦電型固体撮像素子を備えた赤外線撮像装置
    において、 撮像対象物から前記固体撮像素子へ入射する赤外光を選
    択的に遮断する赤外光遮断手段と、 前記遮断手段が遮断状態にあるときに前記固体撮像素子
    から出力される信号を記憶する記憶手段と、 前記遮断手段が非遮断状態にあるときに前記固体撮像素
    子から出力される信号と前記記憶手段に記憶された信号
    とを加減算処理する演算手段と、 前記演算手段から出力される信号を前記記憶手段へ転送
    する転送手段と、を備えたことを特徴とする赤外線撮像
    装置。
  2. 【請求項2】 前記赤外光遮断手段が、開閉可能なシャ
    ッタを含むことを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮
    像装置。
  3. 【請求項3】 前記赤外光遮断手段が、着脱可能なキャ
    ップを含むことを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮
    像装置。
JP6244875A 1994-09-14 1994-09-14 赤外線撮像装置 Pending JPH0888801A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009246731A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Chino Corp 画素補正装置
JP2010258711A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Sumitomo Electric Ind Ltd 近赤外イメージセンサ

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JP2009246731A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Chino Corp 画素補正装置
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