JPH0882814A - 全光キャリア再生中継器 - Google Patents
全光キャリア再生中継器Info
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- JPH0882814A JPH0882814A JP6217681A JP21768194A JPH0882814A JP H0882814 A JPH0882814 A JP H0882814A JP 6217681 A JP6217681 A JP 6217681A JP 21768194 A JP21768194 A JP 21768194A JP H0882814 A JPH0882814 A JP H0882814A
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- Japan
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- optical
- pulse signal
- light
- polarization
- optical pulse
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-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/35—Non-linear optics
- G02F1/3515—All-optical modulation, gating, switching, e.g. control of a light beam by another light beam
- G02F1/3517—All-optical modulation, gating, switching, e.g. control of a light beam by another light beam using an interferometer
- G02F1/3519—All-optical modulation, gating, switching, e.g. control of a light beam by another light beam using an interferometer of Sagnac type, i.e. nonlinear optical loop mirror [NOLM]
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- Physics & Mathematics (AREA)
- Nonlinear Science (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
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- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Lasers (AREA)
- Optical Communication System (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 全光キャリア再生中継器により光ファイバ分
散によるパルス波形劣化を低減する。 【構成】 連続光信号を二分岐し、この二分岐された一
方の連続光信号に光パルス信号に同期して位相変化を与
え、この位相変化を与えられた連続光信号と他方の連続
光信号との干渉波を選択出力する。 【効果】 光ファイバの分散値に要求される規格を緩和
できる。伝送路設計を容易にすることができる。分散値
の経年変化にも対処可能。
散によるパルス波形劣化を低減する。 【構成】 連続光信号を二分岐し、この二分岐された一
方の連続光信号に光パルス信号に同期して位相変化を与
え、この位相変化を与えられた連続光信号と他方の連続
光信号との干渉波を選択出力する。 【効果】 光ファイバの分散値に要求される規格を緩和
できる。伝送路設計を容易にすることができる。分散値
の経年変化にも対処可能。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光通信に利用する。本発
明は光中継伝送装置に利用する。特に、キャリア再生技
術に関する。
明は光中継伝送装置に利用する。特に、キャリア再生技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】光ソリトンは、光ファイバの分散と光非
線形効果による自己位相変調との釣合いにより、その波
形形状を保ちながら光ファイバを伝搬する特殊な光パル
スであり、その光強度波形はsech2 (t)に比例す
る。ただし、tは時間を表すパラメータである。光ファ
イバを伝搬して、光ソリトンが受ける損失が大きくなる
と、光パルスの強度に比例して生じる自己位相変調効果
が減少し、やがて光ソリトンが崩壊することになる。し
たがって、光ソリトンを簡便に伝搬するための伝送系
は、光増幅器を用いた簡易な多中継光中継伝送系であ
る。その従来例を図11を参照して説明する。図11は
従来例の構成図である。ところが、光増幅器21 〜2n
から出射する増幅された自然放出光(ASE)が光ソリ
トンに重畳されると、そのキャリア位相に対して雑音と
して作用し、伝送路を伝搬する各々の光ソリトンの中心
周波数をランダムに変化させる。これはゴードンハウス
効果と呼ばれる光ソリトン伝送に固有の効果である。こ
の効果により、各々の光ソリトンが伝送路である光ファ
イバ3を伝搬するのに要する時間に差が生じる。すなわ
ち、ゴードンハウス効果によりタイミングジッタが発生
する。
線形効果による自己位相変調との釣合いにより、その波
形形状を保ちながら光ファイバを伝搬する特殊な光パル
スであり、その光強度波形はsech2 (t)に比例す
る。ただし、tは時間を表すパラメータである。光ファ
イバを伝搬して、光ソリトンが受ける損失が大きくなる
と、光パルスの強度に比例して生じる自己位相変調効果
が減少し、やがて光ソリトンが崩壊することになる。し
たがって、光ソリトンを簡便に伝搬するための伝送系
は、光増幅器を用いた簡易な多中継光中継伝送系であ
る。その従来例を図11を参照して説明する。図11は
従来例の構成図である。ところが、光増幅器21 〜2n
から出射する増幅された自然放出光(ASE)が光ソリ
トンに重畳されると、そのキャリア位相に対して雑音と
して作用し、伝送路を伝搬する各々の光ソリトンの中心
周波数をランダムに変化させる。これはゴードンハウス
効果と呼ばれる光ソリトン伝送に固有の効果である。こ
の効果により、各々の光ソリトンが伝送路である光ファ
イバ3を伝搬するのに要する時間に差が生じる。すなわ
ち、ゴードンハウス効果によりタイミングジッタが発生
する。
【0003】また、光パルス送信器1から発生した光パ
ルスのキャリアは位相(周波数)ゆらぎを有している。
これは、光パルス送信器1から生み出された各々の光パ
ルスの中心周波数がランダムに変化していることを意味
しており、ゴードンハウス効果と同様に、タイミングジ
ッタ発生の原因となる。
ルスのキャリアは位相(周波数)ゆらぎを有している。
これは、光パルス送信器1から生み出された各々の光パ
ルスの中心周波数がランダムに変化していることを意味
しており、ゴードンハウス効果と同様に、タイミングジ
ッタ発生の原因となる。
【0004】光ソリトン伝送では、このようなタイミン
グジッタが伝送速度あるいは伝送距離を制限することと
なるため、伝送速度の高速化および伝送距離の長距離化
には、タイミングジッタの低減が重要になる。
グジッタが伝送速度あるいは伝送距離を制限することと
なるため、伝送速度の高速化および伝送距離の長距離化
には、タイミングジッタの低減が重要になる。
【0005】ゴードンハウス効果や光パルスの有する位
相雑音によるタイミングジッタの低減法として、狭帯域
の光フィルタを伝送路中に配置する手法(Y,Kodama eta
l.,"Generation of asymptotically stable optical so
litons and suppression of the Gordon-Haus effect",
Opt.Lett.,17,pp.31-33(1992),L.F.Mollenauer etal.,
"The sliding-frequency guiding filter:an improved
form of soliton jitter control",Opt.Lett.,17,pp.15
75-1577(1992)) やリタイミング信号で伝送路中に配置
した光強度変調器を駆動する手法(M.Nakazawa etal.,"1
0Gb/s soliton data transmission over one millionki
lometers",Electron.Lett.,27,pp.1270-1272(1991)) が
今までに提案されている。
相雑音によるタイミングジッタの低減法として、狭帯域
の光フィルタを伝送路中に配置する手法(Y,Kodama eta
l.,"Generation of asymptotically stable optical so
litons and suppression of the Gordon-Haus effect",
Opt.Lett.,17,pp.31-33(1992),L.F.Mollenauer etal.,
"The sliding-frequency guiding filter:an improved
form of soliton jitter control",Opt.Lett.,17,pp.15
75-1577(1992)) やリタイミング信号で伝送路中に配置
した光強度変調器を駆動する手法(M.Nakazawa etal.,"1
0Gb/s soliton data transmission over one millionki
lometers",Electron.Lett.,27,pp.1270-1272(1991)) が
今までに提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前者は、後者に必要な
タイミング抽出用の高速の能動回路を用いずに、光増幅
器と光フィルタだけで伝送系を構成できるため有利であ
るが、(1)光ソリトンの中心波長に対して、光フィル
タの中心波長を精度よく設定しなければならない、
(2)光ソリトンのスペクトル成分が光フィルタにより
切りとられたことにより発生するさざ波が伝送路を伝搬
するにつれ成長して光ソリトンを破壊するため、さざ波
発生を防ぐための対策が必要であるという技術的課題を
解決しなければならない。
タイミング抽出用の高速の能動回路を用いずに、光増幅
器と光フィルタだけで伝送系を構成できるため有利であ
るが、(1)光ソリトンの中心波長に対して、光フィル
タの中心波長を精度よく設定しなければならない、
(2)光ソリトンのスペクトル成分が光フィルタにより
切りとられたことにより発生するさざ波が伝送路を伝搬
するにつれ成長して光ソリトンを破壊するため、さざ波
発生を防ぐための対策が必要であるという技術的課題を
解決しなければならない。
【0007】また、図11に示す多中継光中継伝送系
は、通常の非ソリトン光パルス伝送にも使用できる。そ
の場合には、光パルスの中心波長における光ファイバの
分散値を限りなく零にして、自己位相変調効果と光ファ
イバ分散によるパルス波形の劣化を防ぐ必要がある。し
かしながら、光ファイバの高次分散をも零にすることは
現状の技術では困難であるため、自己位相変調効果と光
ファイバの高次分散によるパルス波形の劣化が生じ、光
パルス伝送における伝送距離を制限することになる(A.N
aka,etal,"In-line amplifier transmission distance
detrmined by self-phase modulation and group-veloc
ity dispersion",IEEE J.Lightwave Technol.,12,pp.24
7-253(1994))。
は、通常の非ソリトン光パルス伝送にも使用できる。そ
の場合には、光パルスの中心波長における光ファイバの
分散値を限りなく零にして、自己位相変調効果と光ファ
イバ分散によるパルス波形の劣化を防ぐ必要がある。し
かしながら、光ファイバの高次分散をも零にすることは
現状の技術では困難であるため、自己位相変調効果と光
ファイバの高次分散によるパルス波形の劣化が生じ、光
パルス伝送における伝送距離を制限することになる(A.N
aka,etal,"In-line amplifier transmission distance
detrmined by self-phase modulation and group-veloc
ity dispersion",IEEE J.Lightwave Technol.,12,pp.24
7-253(1994))。
【0008】さらに、図11に示す多中継光中継伝送路
を構成する光ファイバの分散値は、通常、長手方向にば
らついている。光ソリトン伝送では、長手方向に対する
分散の平均値とそのばらつきの範囲を指定し、光ソリト
ンが安定に伝搬するように伝送路を設計する必要があ
る。また、通常の非ソリトン光パルス伝送では、長手方
向に対する光ファイバの分散配置を考慮して、長手方向
に対する分散の平均値が零になるように伝送路を設計す
る必要がある。したがって、多中継光中継伝送路を設計
するとき、光ファイバの分散値に要求される規格が厳し
くなるという問題がある。
を構成する光ファイバの分散値は、通常、長手方向にば
らついている。光ソリトン伝送では、長手方向に対する
分散の平均値とそのばらつきの範囲を指定し、光ソリト
ンが安定に伝搬するように伝送路を設計する必要があ
る。また、通常の非ソリトン光パルス伝送では、長手方
向に対する光ファイバの分散配置を考慮して、長手方向
に対する分散の平均値が零になるように伝送路を設計す
る必要がある。したがって、多中継光中継伝送路を設計
するとき、光ファイバの分散値に要求される規格が厳し
くなるという問題がある。
【0009】また、多中継光中継伝送系で光ソリトンあ
るいは非ソリトン光パルスのいずれを伝送するにして
も、その伝送路の分散値が経年変化したとき、それに対
処できる技術が必要となる。しかし、現在までのとこ
ろ、そのような技術は提案されていない。
るいは非ソリトン光パルスのいずれを伝送するにして
も、その伝送路の分散値が経年変化したとき、それに対
処できる技術が必要となる。しかし、現在までのとこ
ろ、そのような技術は提案されていない。
【0010】本発明は、このような背景に行われたもの
であり、光ソリトン伝送におけるタイミングジッタまた
は、光増幅器を用いた多中継光パルス伝送における自己
位相変調効果と高次の光ファイバ分散によるパルス波形
劣化を低減することができる全光キャリア再生中継器を
提供することを目的とする。本発明は、光ソリトン伝送
および光パルス伝送とも伝送路の光ファイバの分散値に
要求される規格を緩和することができる全光キャリア再
生中継器を提供することを目的とする。本発明は、光ソ
リトン伝送および光パルス伝送とも伝送路設計を容易に
することができる全光キャリア再生中継器を提供するこ
とを目的とする。本発明は、伝送路の分散値の経年変化
にも対処可能な全光キャリア再生中継器を提供すること
を目的とする。
であり、光ソリトン伝送におけるタイミングジッタまた
は、光増幅器を用いた多中継光パルス伝送における自己
位相変調効果と高次の光ファイバ分散によるパルス波形
劣化を低減することができる全光キャリア再生中継器を
提供することを目的とする。本発明は、光ソリトン伝送
および光パルス伝送とも伝送路の光ファイバの分散値に
要求される規格を緩和することができる全光キャリア再
生中継器を提供することを目的とする。本発明は、光ソ
リトン伝送および光パルス伝送とも伝送路設計を容易に
することができる全光キャリア再生中継器を提供するこ
とを目的とする。本発明は、伝送路の分散値の経年変化
にも対処可能な全光キャリア再生中継器を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は全光キャリア再
生中継器であり、その特徴とするところは、スペクトラ
ム線幅の小さい連続光を発生する光源と、この連続光を
入力光とし被再生光パルス信号を制御入力とし出力光が
キャリア再生出力となる光スイッチとを備え、この光ス
イッチは、前記連続光を二分岐する偏波保持光カプラ
と、この光カプラにより二分岐された光路の少なくとも
一方に設けられた非線形光学素子と、この非線形光学素
子を含む光路に前記被再生光パルス信号を導入し前記非
線形光学素子を通過した光パルス信号と前記連続光との
干渉が生じる時間だけ前記入力光を前記キャリア再生出
力とする手段とを含むところにある。これにより、増幅
器によるキャリアのパルス波形劣化を低減することがで
きる。
生中継器であり、その特徴とするところは、スペクトラ
ム線幅の小さい連続光を発生する光源と、この連続光を
入力光とし被再生光パルス信号を制御入力とし出力光が
キャリア再生出力となる光スイッチとを備え、この光ス
イッチは、前記連続光を二分岐する偏波保持光カプラ
と、この光カプラにより二分岐された光路の少なくとも
一方に設けられた非線形光学素子と、この非線形光学素
子を含む光路に前記被再生光パルス信号を導入し前記非
線形光学素子を通過した光パルス信号と前記連続光との
干渉が生じる時間だけ前記入力光を前記キャリア再生出
力とする手段とを含むところにある。これにより、増幅
器によるキャリアのパルス波形劣化を低減することがで
きる。
【0012】前記被再生光パルス信号を前記光スイッチ
に導入する通路に偏波状態調整回路を設け、この偏波状
態調整回路は、前記被再生光パルス信号の偏波を互いに
直交する二つの偏波に分離する手段と、この分離する手
段により分離された一方の光パルス信号の偏波を90度
回転させる手段と、この回転させる手段から出力される
光パルス信号と前記分離する手段により分離された他方
の光パルス信号とを合波する手段とを備えることが望ま
しい。これにより、光パルス信号の偏波状態を全光キャ
リア再生中継器に対して最適に保つことができる。
に導入する通路に偏波状態調整回路を設け、この偏波状
態調整回路は、前記被再生光パルス信号の偏波を互いに
直交する二つの偏波に分離する手段と、この分離する手
段により分離された一方の光パルス信号の偏波を90度
回転させる手段と、この回転させる手段から出力される
光パルス信号と前記分離する手段により分離された他方
の光パルス信号とを合波する手段とを備えることが望ま
しい。これにより、光パルス信号の偏波状態を全光キャ
リア再生中継器に対して最適に保つことができる。
【0013】前記分離する手段により分離された一方の
光パルス信号が前記合波する手段に到達する光路長と、
前記分離する手段により分離された他方の光パルス信号
が前記合波する手段に到達する光路長とはその光路長差
がπ/2であることが望ましい。
光パルス信号が前記合波する手段に到達する光路長と、
前記分離する手段により分離された他方の光パルス信号
が前記合波する手段に到達する光路長とはその光路長差
がπ/2であることが望ましい。
【0014】前記偏波状態調整回路は、前記被再生光パ
ルス信号の偏波を互いに直交する二つの偏波に分離する
手段と、この分離する手段により分離され光路長差がπ
/2であるそれぞれ異なる光路を経由した光パルス信号
を合波する手段とを備え、この合波する手段から出力さ
れた光パルス信号の偏波を45度回転させる手段を備え
る構成とすることもできる。
ルス信号の偏波を互いに直交する二つの偏波に分離する
手段と、この分離する手段により分離され光路長差がπ
/2であるそれぞれ異なる光路を経由した光パルス信号
を合波する手段とを備え、この合波する手段から出力さ
れた光パルス信号の偏波を45度回転させる手段を備え
る構成とすることもできる。
【0015】連続光信号のスペクトルの中心波長を調節
する手段を備えることが望ましい。これにより、光ファ
イバの分散値に要求される規格を緩和し、伝送路設計を
容易にすることができる。また、伝送路の分散値の経年
変化にも対処可能となる。
する手段を備えることが望ましい。これにより、光ファ
イバの分散値に要求される規格を緩和し、伝送路設計を
容易にすることができる。また、伝送路の分散値の経年
変化にも対処可能となる。
【0016】前記出力光の通路に光増幅器を備えること
が望ましい。
が望ましい。
【0017】前記二分岐された光路の一方に集中的な非
線形光学素子が配置されることが望ましい。
線形光学素子が配置されることが望ましい。
【0018】前記二分岐された光路の双方にそれぞれ集
中的な非線形光学素子が配置され、前記偏波保持光カプ
ラからそれぞれ前記非線形光学素子にいたる伝播時間が
異なるように設定される構成とすることもできる。
中的な非線形光学素子が配置され、前記偏波保持光カプ
ラからそれぞれ前記非線形光学素子にいたる伝播時間が
異なるように設定される構成とすることもできる。
【0019】前記二分岐された光路の一方に非線形光学
素子として偏波保持光ファイバが配置される構成とする
こともできる。
素子として偏波保持光ファイバが配置される構成とする
こともできる。
【0020】スペクトラム線幅の小さい連続光を発生す
る光源と、この連続光を入力光とし被再生光パルス信号
を制御入力とし出力光がキャリア再生出力となる光スイ
ッチとを備え、この光スイッチは、所定レベルを越える
光エネルギが供給されたときに導通状態となる可飽和吸
収体と、この可飽和吸収体に前記被再生光パルス信号を
導入する手段とを含む構成とすることもできる。
る光源と、この連続光を入力光とし被再生光パルス信号
を制御入力とし出力光がキャリア再生出力となる光スイ
ッチとを備え、この光スイッチは、所定レベルを越える
光エネルギが供給されたときに導通状態となる可飽和吸
収体と、この可飽和吸収体に前記被再生光パルス信号を
導入する手段とを含む構成とすることもできる。
【0021】
【作用】多中継光中継伝送系で光ソリトン伝送あるいは
通常の非ソリトン光パルス伝送を実現するには、前述し
た技術的課題を解決しなければならない。そこで、本発
明では、両者における技術的課題を同時に解決できる全
光キャリア再生中継器を提案する。
通常の非ソリトン光パルス伝送を実現するには、前述し
た技術的課題を解決しなければならない。そこで、本発
明では、両者における技術的課題を同時に解決できる全
光キャリア再生中継器を提案する。
【0022】すなわち本発明は、スペクトラム線幅の狭
い連続光を光スイッチにより断続制御するものであり、
その光スイッチの制御入力として被再生パルス信号を用
いる。光スイッチの出力には再生されたパルス信号を得
る。
い連続光を光スイッチにより断続制御するものであり、
その光スイッチの制御入力として被再生パルス信号を用
いる。光スイッチの出力には再生されたパルス信号を得
る。
【0023】光増幅器を用いて光信号を増幅すると、光
増幅器で自然放出光(ASE)が信号光に混入して、こ
れが雑音として作用して光信号の中心周波数を変化させ
る。これは、周波数ドメインにおける雑音であるが、タ
イムドメインで理解すると実質的にタイミングジッタと
なる。本発明は、この自然放出光によるタイミングジッ
タを除去するものであって、スペクトラム線幅の狭い連
続光を被再生パルス信号により断続して光信号キャリア
を再生する。本発明は、別途クロック信号を発生しこれ
と同期をとるタイミング再生ではない。
増幅器で自然放出光(ASE)が信号光に混入して、こ
れが雑音として作用して光信号の中心周波数を変化させ
る。これは、周波数ドメインにおける雑音であるが、タ
イムドメインで理解すると実質的にタイミングジッタと
なる。本発明は、この自然放出光によるタイミングジッ
タを除去するものであって、スペクトラム線幅の狭い連
続光を被再生パルス信号により断続して光信号キャリア
を再生する。本発明は、別途クロック信号を発生しこれ
と同期をとるタイミング再生ではない。
【0024】
【実施例】本発明第一実施例の構成を図1および図2を
参照して説明する。図1および図2は本発明第一実施例
の構成図である。図2には、狭スペクトル線幅CW光源
の内部構成を示す。
参照して説明する。図1および図2は本発明第一実施例
の構成図である。図2には、狭スペクトル線幅CW光源
の内部構成を示す。
【0025】本発明は全光キャリア再生中継器であり、
その特徴とするところは、スペクトラム線幅の小さい連
続光を発生する光源としての狭スペクトル線幅CW光源
5と、この連続光を入力光とし被再生光パルス信号を制
御入力とし出力光がキャリヤ再生出力となる光スイッチ
10とを備え、この光スイッチ10は、前記連続光を二
分岐する偏波保持光ファイバカプラ9と、この偏波保持
光ファイバカプラ9により二分岐された光路の少なくと
も一方に設けられた非線形光学素子8と、この非線形光
学素子8を含む光路に前記被再生光パルス信号を導入し
非線形光学素子8を通過した光パルス信号と前記連続光
との干渉が生じる時間だけ前記入力光を前記キャリア再
生出力とする手段としての偏波保持光ファイバカプラ9
とを含むところにある。
その特徴とするところは、スペクトラム線幅の小さい連
続光を発生する光源としての狭スペクトル線幅CW光源
5と、この連続光を入力光とし被再生光パルス信号を制
御入力とし出力光がキャリヤ再生出力となる光スイッチ
10とを備え、この光スイッチ10は、前記連続光を二
分岐する偏波保持光ファイバカプラ9と、この偏波保持
光ファイバカプラ9により二分岐された光路の少なくと
も一方に設けられた非線形光学素子8と、この非線形光
学素子8を含む光路に前記被再生光パルス信号を導入し
非線形光学素子8を通過した光パルス信号と前記連続光
との干渉が生じる時間だけ前記入力光を前記キャリア再
生出力とする手段としての偏波保持光ファイバカプラ9
とを含むところにある。
【0026】光増幅器2は、進行波型半導体レーザ増幅
器(TW−LDA)である。狭スペクトル線幅CW光源
は、レンズ121 、122 、123 、光アイソレータ1
4、半導体レーザ(LD)13、グレーティング11に
より構成されている。グレーティング11側の端面にA
Rコートを施した半導体レーザ13とグレーティング1
1および光アイソレータ14をレンズ121 、122 で
結合し、長共振器型LD光源を構成することで狭スペク
トル線幅を有するCW光源を構成している。光増幅器2
の前段には、光フィルタ15が介挿されている。偏波状
態調整回路4は、光パルス信号の偏波状態を調整し光ス
イッチ10に入力する。本光学系は偏波保持光ファイバ
で結合されている。光スイッチ10は、前述のTODA
である。グレーティング11を回転することで、その中
心波長を変化させることができる。また、狭スペクトル
線幅を有するCW光源として、長共振器型DFB−LD
あるいは長共振器型DBR−LDを用いることも可能で
あり、この場合はLDの発光領域、位相領域、あるいは
DBR領域への注入電流を変化させることで、その中心
波長を変化させることができる。
器(TW−LDA)である。狭スペクトル線幅CW光源
は、レンズ121 、122 、123 、光アイソレータ1
4、半導体レーザ(LD)13、グレーティング11に
より構成されている。グレーティング11側の端面にA
Rコートを施した半導体レーザ13とグレーティング1
1および光アイソレータ14をレンズ121 、122 で
結合し、長共振器型LD光源を構成することで狭スペク
トル線幅を有するCW光源を構成している。光増幅器2
の前段には、光フィルタ15が介挿されている。偏波状
態調整回路4は、光パルス信号の偏波状態を調整し光ス
イッチ10に入力する。本光学系は偏波保持光ファイバ
で結合されている。光スイッチ10は、前述のTODA
である。グレーティング11を回転することで、その中
心波長を変化させることができる。また、狭スペクトル
線幅を有するCW光源として、長共振器型DFB−LD
あるいは長共振器型DBR−LDを用いることも可能で
あり、この場合はLDの発光領域、位相領域、あるいは
DBR領域への注入電流を変化させることで、その中心
波長を変化させることができる。
【0027】偏波状態がランダムに変化する光パルス信
号は、偏波状態調整回路4により、一定の偏波状態とな
る。光パルス信号で制御された光スイッチであるTOA
Dにより、狭スペクトル線幅CW光源から出射するCW
光をパルス化するため、中心周波数が一致した光パルス
信号が得られることとなる。これを光フィルタ15に導
き、光ソリトン伝送または光パルス伝送に適した波形に
整形した後に、光増幅器2で増幅し、伝送路に送り出す
ことで、タイミングジッタの増加が低減できる。ただ
し、非線形光学素子8としてTW−LDAの代わりにM
QW半導体結晶を用いれば、τcが改善され、超高速光
パルス信号を再生することができる。
号は、偏波状態調整回路4により、一定の偏波状態とな
る。光パルス信号で制御された光スイッチであるTOA
Dにより、狭スペクトル線幅CW光源から出射するCW
光をパルス化するため、中心周波数が一致した光パルス
信号が得られることとなる。これを光フィルタ15に導
き、光ソリトン伝送または光パルス伝送に適した波形に
整形した後に、光増幅器2で増幅し、伝送路に送り出す
ことで、タイミングジッタの増加が低減できる。ただ
し、非線形光学素子8としてTW−LDAの代わりにM
QW半導体結晶を用いれば、τcが改善され、超高速光
パルス信号を再生することができる。
【0028】伝送路を構成する光ファイバの分散値が所
望の値になるように、グレーティング11を回転して、
CW光源の中心波長を設定することができる。このた
め、光ソリトン伝送路または光パルス伝送路を構成する
光ファイバの分散値に対する規格を緩和することができ
る。
望の値になるように、グレーティング11を回転して、
CW光源の中心波長を設定することができる。このた
め、光ソリトン伝送路または光パルス伝送路を構成する
光ファイバの分散値に対する規格を緩和することができ
る。
【0029】次に、本発明第一実施例の動作を説明す
る。紙面に水平および垂直な偏波をそれぞれTMおよび
TE偏波と定義する。また、本光学系は偏波保持光ファ
イバで構成されている。以下に本発明の構成および動作
を説明する。図1の偏波保持光ファイバカップラ9の分
岐比は、1対1となっている。また、偏波保持光ファイ
バカップラ9の二つのポート、どうしを偏波保持光
ファイバでつなぎ、ループを構成する。ループの中心M
からΔLだけずれたところに光強度によりその屈折率が
変化する非線形光学素子8(ここでは進行波型半導体増
幅器を想定している)とこの非線形光学素子8を挟むよ
うに偏波ビームスプリッタ(PBS)71、72 をルー
プに挿入し、一方の偏波ビームスプリッタ71 からTE
偏波で光パルス信号をループ中に入射する。
る。紙面に水平および垂直な偏波をそれぞれTMおよび
TE偏波と定義する。また、本光学系は偏波保持光ファ
イバで構成されている。以下に本発明の構成および動作
を説明する。図1の偏波保持光ファイバカップラ9の分
岐比は、1対1となっている。また、偏波保持光ファイ
バカップラ9の二つのポート、どうしを偏波保持光
ファイバでつなぎ、ループを構成する。ループの中心M
からΔLだけずれたところに光強度によりその屈折率が
変化する非線形光学素子8(ここでは進行波型半導体増
幅器を想定している)とこの非線形光学素子8を挟むよ
うに偏波ビームスプリッタ(PBS)71、72 をルー
プに挿入し、一方の偏波ビームスプリッタ71 からTE
偏波で光パルス信号をループ中に入射する。
【0030】ところで、伝送路を伝搬した光パルス信号
の偏波状態はランダムに変化するため、偏波ビームスプ
リッタ71 に光パルス信号を導く前に、その偏波状態が
常にTE偏波になるように調整する偏波状態調整回路4
が必要になる。偏波状態調整回路4としては、入力偏波
状態を検出し、λ/2板とλ/4板とをマイクロコンピ
ュータで制御する能動タイプのものもあるが( 大越、菊
池、“コヒーレント光通信光学”オーム社)、本発明で
は、受動型の偏波状態調整回路4を用いた。
の偏波状態はランダムに変化するため、偏波ビームスプ
リッタ71 に光パルス信号を導く前に、その偏波状態が
常にTE偏波になるように調整する偏波状態調整回路4
が必要になる。偏波状態調整回路4としては、入力偏波
状態を検出し、λ/2板とλ/4板とをマイクロコンピ
ュータで制御する能動タイプのものもあるが( 大越、菊
池、“コヒーレント光通信光学”オーム社)、本発明で
は、受動型の偏波状態調整回路4を用いた。
【0031】偏波状態調整回路4を通過した光パルス信
号の偏波状態は常にTE偏波となってループ中に入射す
ることになる。狭いスペクトル線幅CW(Continuous Wa
ve)光源から出射するCW光は、TM偏波として偏波保
持光ファイバカップラのポート1を通して、ループ中に
入射する。すると、四角で囲まれたループは、光パルス
信号により、CW光をオン/オフする光スイッチとして
動作する。この光スイッチはTOAD(Terahertz Optic
al Asymmetric Demultiplexer)(J.P.Sokoloffetal.,"A
terahertz optical asymmetric demultiplexer(TOAD)",
IEEE Photon.Technol.Lett.,5,pp.787-790(1993))と呼
ばれている。以下にTOADの動作を説明する。
号の偏波状態は常にTE偏波となってループ中に入射す
ることになる。狭いスペクトル線幅CW(Continuous Wa
ve)光源から出射するCW光は、TM偏波として偏波保
持光ファイバカップラのポート1を通して、ループ中に
入射する。すると、四角で囲まれたループは、光パルス
信号により、CW光をオン/オフする光スイッチとして
動作する。この光スイッチはTOAD(Terahertz Optic
al Asymmetric Demultiplexer)(J.P.Sokoloffetal.,"A
terahertz optical asymmetric demultiplexer(TOAD)",
IEEE Photon.Technol.Lett.,5,pp.787-790(1993))と呼
ばれている。以下にTOADの動作を説明する。
【0032】偏波保持光ファイバカップラのポート1か
らTOADのループ中に入射したCW光はループを左右
両周りに伝搬する。光パルス信号と重なり合って非線形
光学素子8(TW−LDA)に入射したループを右周り
に伝搬するCW光の成分は、光パルス信号の立ち上がり
時間に比例して誘起された非線形光学素子8の光非線形
効果による屈折率変化を受ける。これに対し、右回り光
と同時にループ内を左回りに伝搬するCW光の成分は、
右回りのCW光より2ΔL/cだけ時間的に先に非線形
光学素子8を通過するため、光パルス信号により引き起
こされた光非線形効果による屈折率変化を受けない。こ
のため、両回りCW光間に光パルス信号のパワーに依存
した位相差が生じる。この位相差を180度に調整し、
偏波保持光ファイバカップラ9では、両回りCW光が位
相差180度で干渉したときだけ、CW光が入射したポ
ート1とは反対側のポート2から出射するようにしてお
く。
らTOADのループ中に入射したCW光はループを左右
両周りに伝搬する。光パルス信号と重なり合って非線形
光学素子8(TW−LDA)に入射したループを右周り
に伝搬するCW光の成分は、光パルス信号の立ち上がり
時間に比例して誘起された非線形光学素子8の光非線形
効果による屈折率変化を受ける。これに対し、右回り光
と同時にループ内を左回りに伝搬するCW光の成分は、
右回りのCW光より2ΔL/cだけ時間的に先に非線形
光学素子8を通過するため、光パルス信号により引き起
こされた光非線形効果による屈折率変化を受けない。こ
のため、両回りCW光間に光パルス信号のパワーに依存
した位相差が生じる。この位相差を180度に調整し、
偏波保持光ファイバカップラ9では、両回りCW光が位
相差180度で干渉したときだけ、CW光が入射したポ
ート1とは反対側のポート2から出射するようにしてお
く。
【0033】ところで、光パルス信号により誘起される
屈折率変化は非線形光学素子8中のキャリア密度変化に
比例するため、この屈折率変化は光パルス信号が立ち下
がった後もキャリア寿命で決まる時間(典型値としてτ
c=100〜300ps)だけ持続する。したがって、
光パルス信号の繰り返し周期はτcよりも大きく設定す
る必要がある。光パルス信号より時間的に後に、非光学
線形素子8に入射した両回りCW光は、いずれもτcで
決まる過渡的な屈折変化を受けるが、両回りの時間差2
ΔL/cがτcよりも十分小さければ両回りの屈折率変
化はほぼ同一となる。このため、CW光はポート1から
出射する。いうまでもなく、光パルス信号より時間的に
先に非線形光学素子8へ入射した両回りCW光は、非線
形光学素子8での非線形効果による屈折率変化を受けな
いため、ポート1から出射することになる。したがっ
て、非線形光学素子8に光パルス信号が入射してから2
ΔL/cで決まる時間内に存在するCW光だけが、CW
光を入射したポート1とは反対側のポート2から出射す
ることとなる。したがって、TOADは光パルス信号に
より制御されたゲート幅2ΔL/cの光スイッチとして
動作するため、CW光からパルス幅2ΔL/cの光パル
ス信号が再生されることになる。得られた再生光パルス
信号を光フィルタその他の波形整形回路に導くことで光
ソリトン伝送に適したパルス形状にした後、光増幅器に
より増幅し伝送路に送り出す。
屈折率変化は非線形光学素子8中のキャリア密度変化に
比例するため、この屈折率変化は光パルス信号が立ち下
がった後もキャリア寿命で決まる時間(典型値としてτ
c=100〜300ps)だけ持続する。したがって、
光パルス信号の繰り返し周期はτcよりも大きく設定す
る必要がある。光パルス信号より時間的に後に、非光学
線形素子8に入射した両回りCW光は、いずれもτcで
決まる過渡的な屈折変化を受けるが、両回りの時間差2
ΔL/cがτcよりも十分小さければ両回りの屈折率変
化はほぼ同一となる。このため、CW光はポート1から
出射する。いうまでもなく、光パルス信号より時間的に
先に非線形光学素子8へ入射した両回りCW光は、非線
形光学素子8での非線形効果による屈折率変化を受けな
いため、ポート1から出射することになる。したがっ
て、非線形光学素子8に光パルス信号が入射してから2
ΔL/cで決まる時間内に存在するCW光だけが、CW
光を入射したポート1とは反対側のポート2から出射す
ることとなる。したがって、TOADは光パルス信号に
より制御されたゲート幅2ΔL/cの光スイッチとして
動作するため、CW光からパルス幅2ΔL/cの光パル
ス信号が再生されることになる。得られた再生光パルス
信号を光フィルタその他の波形整形回路に導くことで光
ソリトン伝送に適したパルス形状にした後、光増幅器に
より増幅し伝送路に送り出す。
【0034】以上の説明では、非線形光学素子8として
TW−LDAを想定したため、光パルス信号の繰り返し
周期がτcで制限されたが、非線形光学素子8として、
τcの小さいMQW(多重量子井戸)半導体結晶その他
を用いて、光パルス信号の繰り返しを超高速化すること
も可能である。また、非線形光学素子8として偏波保持
光ファイバを用いたNOLM(Nonlinear Loop Mirror)
(K.Uchiyama etal.,"100Gb/s all-optical demultiplex
ing using nonlinear optical loop mirror with gatin
g-width control",Electron.Lett.,29,pp.1870-1871(19
93)) を用いることも可能である。NOLMでは、NO
LM中を一方向に伝搬する光パルス信号により誘起され
た偏波保持光ファイバの光非線形効果による屈折率変化
が、両回りCW光に対して位相差を与えることを利用し
て、超高速でτcによる繰り返しの制限のない光スイッ
チ動作(応答速度としてサブピコ秒程度)が実現され
る。
TW−LDAを想定したため、光パルス信号の繰り返し
周期がτcで制限されたが、非線形光学素子8として、
τcの小さいMQW(多重量子井戸)半導体結晶その他
を用いて、光パルス信号の繰り返しを超高速化すること
も可能である。また、非線形光学素子8として偏波保持
光ファイバを用いたNOLM(Nonlinear Loop Mirror)
(K.Uchiyama etal.,"100Gb/s all-optical demultiplex
ing using nonlinear optical loop mirror with gatin
g-width control",Electron.Lett.,29,pp.1870-1871(19
93)) を用いることも可能である。NOLMでは、NO
LM中を一方向に伝搬する光パルス信号により誘起され
た偏波保持光ファイバの光非線形効果による屈折率変化
が、両回りCW光に対して位相差を与えることを利用し
て、超高速でτcによる繰り返しの制限のない光スイッ
チ動作(応答速度としてサブピコ秒程度)が実現され
る。
【0035】このような光スイッチと狭スペクトル線幅
CW光源と光波形整形回路を組み合わせた光回路を図1
1に示した光ソリトン伝送系中に配置された各光増幅器
の代わりに、あるいは何個かおきの光増幅器の代わりに
挿入する。本光回路入射前の光パルス信号は上述したゴ
ードンハウス効果や光ソリトン送信器から発生した光パ
ルスの有する位相雑音により、各々の光ソリトンパルス
の中心周波数がランダムに変化している。本光回路を通
過する度に、各々の光パルス信号の中心周波数が、位相
雑音が小さい狭スペクトル線幅CW光源の中心周波数に
一致して再生されるため、ゴードンハウス効果および光
パルスの有する位相雑音による効果が伝搬方向に蓄積さ
れなくなる。このため、これらの効果によるタイミング
ジッタが大幅に改善される。理論によれば、ゴードンハ
ウス効果によるタイジッタの分散<Δt2 >は伝送距離
Zの3乗に比例し(J.P.Gordon etal.,"Random walk of
coherently amplified solitons in optical fiber tra
nsmission",Opt.Lett.,11,pp.665-667(1986)) 、光パル
スの有する位相雑音によるタイミングジッタの分散<Δ
t2 >はZの2乗に比例して蓄積される(河合他、“L
Dパルス光源を用いた超高速光ソリトン伝送におけるタ
イミングジッタ”、1994年信学会春季大会B−10
27)。そこで、両者によるタイミングジッタが本光回
路によりどの程度低減できるかを見積もってみる。
CW光源と光波形整形回路を組み合わせた光回路を図1
1に示した光ソリトン伝送系中に配置された各光増幅器
の代わりに、あるいは何個かおきの光増幅器の代わりに
挿入する。本光回路入射前の光パルス信号は上述したゴ
ードンハウス効果や光ソリトン送信器から発生した光パ
ルスの有する位相雑音により、各々の光ソリトンパルス
の中心周波数がランダムに変化している。本光回路を通
過する度に、各々の光パルス信号の中心周波数が、位相
雑音が小さい狭スペクトル線幅CW光源の中心周波数に
一致して再生されるため、ゴードンハウス効果および光
パルスの有する位相雑音による効果が伝搬方向に蓄積さ
れなくなる。このため、これらの効果によるタイミング
ジッタが大幅に改善される。理論によれば、ゴードンハ
ウス効果によるタイジッタの分散<Δt2 >は伝送距離
Zの3乗に比例し(J.P.Gordon etal.,"Random walk of
coherently amplified solitons in optical fiber tra
nsmission",Opt.Lett.,11,pp.665-667(1986)) 、光パル
スの有する位相雑音によるタイミングジッタの分散<Δ
t2 >はZの2乗に比例して蓄積される(河合他、“L
Dパルス光源を用いた超高速光ソリトン伝送におけるタ
イミングジッタ”、1994年信学会春季大会B−10
27)。そこで、両者によるタイミングジッタが本光回
路によりどの程度低減できるかを見積もってみる。
【0036】本光回路を用いないとき、前者のタイミン
グジッタの分散<Δt2 >GH1 はk1 L3 で与えられ
る。ただし、Lは全伝送距離、k1 は比例定数である。
本光回路を伝送路中に等間隔にM個配置したとき、長さ
L/Mの本光回路間で蓄積されるタイミングジッタの分
散値はk1 (L/M)3 で与えられるため、全伝送距離
でのタイミングジッタの分散<Δt2 >GH2 はM×k1
(L/M)3 となる。したがって、両者のタイミングジ
ッタ(<Δt2 >GH1 )0.5 と(<Δt2 >GH2)0.5
との値を比較すると、本光回路を用いたとき、タイミン
グジッタが1/Mに低減できることがわかる。例えば、
伝送路を構成する光ファイバの分散値を0.1ps/k
m/nm、伝送する光ソリトンのパルス幅を20ps、
光増幅器間隔を30km、光増幅器の反転分布パラメー
タを1.5とすると、伝送距離12000kmで約10
psのタイミングジッタが生じるが、本光回路を120
km間隔で配置すると、Mが100となり、タイミング
ジッタは0.1psに低減される。
グジッタの分散<Δt2 >GH1 はk1 L3 で与えられ
る。ただし、Lは全伝送距離、k1 は比例定数である。
本光回路を伝送路中に等間隔にM個配置したとき、長さ
L/Mの本光回路間で蓄積されるタイミングジッタの分
散値はk1 (L/M)3 で与えられるため、全伝送距離
でのタイミングジッタの分散<Δt2 >GH2 はM×k1
(L/M)3 となる。したがって、両者のタイミングジ
ッタ(<Δt2 >GH1 )0.5 と(<Δt2 >GH2)0.5
との値を比較すると、本光回路を用いたとき、タイミン
グジッタが1/Mに低減できることがわかる。例えば、
伝送路を構成する光ファイバの分散値を0.1ps/k
m/nm、伝送する光ソリトンのパルス幅を20ps、
光増幅器間隔を30km、光増幅器の反転分布パラメー
タを1.5とすると、伝送距離12000kmで約10
psのタイミングジッタが生じるが、本光回路を120
km間隔で配置すると、Mが100となり、タイミング
ジッタは0.1psに低減される。
【0037】また、後者の位相雑音によるタイミングジ
ッタの分散<Δt2 >CL1 は、本光回路を用いないと
き、k2 L2 で与えられる。ただし、Lは全伝送距離、
k2 は比例定数である。本光回路を伝送路中に等間隔に
M個配置したとき、本光回路間で蓄積されるタイミング
ジッタの分散値はk2 (L/M)2 で与えられるため、
全伝送距離でのタイミングジッタの分散<Δt2 >CL2
はM×k2 (L/M)2となる。したがって、両者のタ
イミングジッタ(<Δt2 >CL1 )0.5 と(<Δt2 >
CL2 )0.5 との値を比較すると、本光回路を用いたと
き、タイミングジッタが(1/M)0.5 に低減できるこ
とがわかる。例えば、伝送路を構成する光ファイバの分
散値を0.1ps/km/nm、伝送する光ソリトンの
パルス幅を20ps、光増幅器間隔を30km、CW光
源のキャリア線幅を1MHzとすると、伝送距離120
00kmで約0.2psのタイミングジッタが生じる
が、本光回路を120km間隔で配置すると、Mが10
0となり、タイミングジッタは0.02psに低減され
る。
ッタの分散<Δt2 >CL1 は、本光回路を用いないと
き、k2 L2 で与えられる。ただし、Lは全伝送距離、
k2 は比例定数である。本光回路を伝送路中に等間隔に
M個配置したとき、本光回路間で蓄積されるタイミング
ジッタの分散値はk2 (L/M)2 で与えられるため、
全伝送距離でのタイミングジッタの分散<Δt2 >CL2
はM×k2 (L/M)2となる。したがって、両者のタ
イミングジッタ(<Δt2 >CL1 )0.5 と(<Δt2 >
CL2 )0.5 との値を比較すると、本光回路を用いたと
き、タイミングジッタが(1/M)0.5 に低減できるこ
とがわかる。例えば、伝送路を構成する光ファイバの分
散値を0.1ps/km/nm、伝送する光ソリトンの
パルス幅を20ps、光増幅器間隔を30km、CW光
源のキャリア線幅を1MHzとすると、伝送距離120
00kmで約0.2psのタイミングジッタが生じる
が、本光回路を120km間隔で配置すると、Mが10
0となり、タイミングジッタは0.02psに低減され
る。
【0038】また、光増幅器を用いた多中継光パルス伝
送では、光ファイバ中の自己位相変調効果により、光パ
ルスのキャリア周波数がその前縁から後縁にむかって増
大するチャーピングが生じる。このチャーピングと光フ
ァイバの高次分散がパルス波形を劣化させる(A.Naka,et
al,"In-line amplifier transmission distance detrmi
ned by self-phase modulation and group-velocity di
spersion",IEEE J.Lightwave Technol.,12,pp.247-253
(1994))。したがって、本発明の光回路を用いて光パル
スのキャリア周波数を再生すれば、自己位相変調効果に
よるキャリア周波数のチャーピングを解消することがで
き、パルス波形劣化が低減できる。
送では、光ファイバ中の自己位相変調効果により、光パ
ルスのキャリア周波数がその前縁から後縁にむかって増
大するチャーピングが生じる。このチャーピングと光フ
ァイバの高次分散がパルス波形を劣化させる(A.Naka,et
al,"In-line amplifier transmission distance detrmi
ned by self-phase modulation and group-velocity di
spersion",IEEE J.Lightwave Technol.,12,pp.247-253
(1994))。したがって、本発明の光回路を用いて光パル
スのキャリア周波数を再生すれば、自己位相変調効果に
よるキャリア周波数のチャーピングを解消することがで
き、パルス波形劣化が低減できる。
【0039】さらに、本光回路では、CW光源を入射光
パルス信号で変調して光パルス信号を再生しているた
め、再生された光パルス信号の中心波長をCW光源の中
心波長を可変にすることにより任意に設定することがで
きる。したがって、本光回路で光パルス信号を再生中継
する毎に、光パルスの中心波長を制御することで、1R
光中継伝送路を構成する光ファイバの分散値を所望の値
に設定することが可能となり、その分散値に対して要求
される規格を大きく緩和することができる。
パルス信号で変調して光パルス信号を再生しているた
め、再生された光パルス信号の中心波長をCW光源の中
心波長を可変にすることにより任意に設定することがで
きる。したがって、本光回路で光パルス信号を再生中継
する毎に、光パルスの中心波長を制御することで、1R
光中継伝送路を構成する光ファイバの分散値を所望の値
に設定することが可能となり、その分散値に対して要求
される規格を大きく緩和することができる。
【0040】図3を参照して本発明第一実施例の他の構
成を説明する。図3は本発明第一実施例の他の構成を示
す図である。図2に示す本発明第一実施例では、光スイ
ッチとしてTOADを用いたが、本例では非線形光学素
子であるTW−LDA(3−1)を偏波保持光ファイバ
に置き換えたいわゆるNOLMを用いている。NOLM
では、NOLM中を一方向に伝搬する光パルス信号によ
り誘起された偏波保持光ファイバ80の光非線形効果に
よる屈折率変化が、両回りCW光に対して位相差を与え
ることを利用して、光スイッチ動作が実現される。非線
形光学素子に偏波保持光ファイバ80を用いることで超
高速でτcによる繰り返しの制限のない光スイッチ動作
(応答速度としてサブピコ秒程度)が実現され、超高速
光パルス信号を再生することができる。以下にその動作
を説明する。
成を説明する。図3は本発明第一実施例の他の構成を示
す図である。図2に示す本発明第一実施例では、光スイ
ッチとしてTOADを用いたが、本例では非線形光学素
子であるTW−LDA(3−1)を偏波保持光ファイバ
に置き換えたいわゆるNOLMを用いている。NOLM
では、NOLM中を一方向に伝搬する光パルス信号によ
り誘起された偏波保持光ファイバ80の光非線形効果に
よる屈折率変化が、両回りCW光に対して位相差を与え
ることを利用して、光スイッチ動作が実現される。非線
形光学素子に偏波保持光ファイバ80を用いることで超
高速でτcによる繰り返しの制限のない光スイッチ動作
(応答速度としてサブピコ秒程度)が実現され、超高速
光パルス信号を再生することができる。以下にその動作
を説明する。
【0041】偏波保持光ファイバカップラ9からNOL
Mのループ中に入射したCW光はループを左右両回りに
伝搬する。光パルス信号は偏波ビームスプリッタ71 、
72を用いて、CW光の直線偏波とは直交する直線偏波
としてループ中に入出力される。光パルス信号と時間的
に重なり合ってループを右回りに伝搬するCW光の成分
は、光パルス信号の立ち上がりおよび立ち下がり時間に
比例して誘起された偏波保持光ファイバ80の光非線形
効果による屈折率変化を受ける。これに対し、ループ内
を左回りに伝搬するCW光の成分は、光パルス信号とは
逆方向にループ中を伝搬するため、光パルス信号により
引き起こされた光非線形効果による屈折率変化を受けな
い。このため、両回りCW光間に光パルス信号のパワー
に依存した位相差が生じる。この位相差を180度に調
整すると、偏波保持光ファイバカップラ9で両回りCW
光が干渉したとき、CW光が入射したポートとは反対側
のポートから出射することになる。光パルス信号がない
場合には、両回りCW光間に位相差が生じないため、C
W光が入射したポートと同一のポートから出射すること
になる。したがって、NOLMは光パルス信号により制
御された光スイッチとして動作するため、CW光から光
パルス信号が再生されることになる。光パルス信号で制
御された光スイッチであるNOLMで、狭スペクトル線
幅CW光源から出射するCW光をパルス化するため、中
心周波数が一致した光パルス信号が得られることとな
る。これを光フィルタ15に導き、光ソリトン伝送また
は光パルス伝送に適した波形に整形した後に、光増幅器
2で増幅し、伝送路に送り出すことによりタイミングジ
ッタが低減できる。
Mのループ中に入射したCW光はループを左右両回りに
伝搬する。光パルス信号は偏波ビームスプリッタ71 、
72を用いて、CW光の直線偏波とは直交する直線偏波
としてループ中に入出力される。光パルス信号と時間的
に重なり合ってループを右回りに伝搬するCW光の成分
は、光パルス信号の立ち上がりおよび立ち下がり時間に
比例して誘起された偏波保持光ファイバ80の光非線形
効果による屈折率変化を受ける。これに対し、ループ内
を左回りに伝搬するCW光の成分は、光パルス信号とは
逆方向にループ中を伝搬するため、光パルス信号により
引き起こされた光非線形効果による屈折率変化を受けな
い。このため、両回りCW光間に光パルス信号のパワー
に依存した位相差が生じる。この位相差を180度に調
整すると、偏波保持光ファイバカップラ9で両回りCW
光が干渉したとき、CW光が入射したポートとは反対側
のポートから出射することになる。光パルス信号がない
場合には、両回りCW光間に位相差が生じないため、C
W光が入射したポートと同一のポートから出射すること
になる。したがって、NOLMは光パルス信号により制
御された光スイッチとして動作するため、CW光から光
パルス信号が再生されることになる。光パルス信号で制
御された光スイッチであるNOLMで、狭スペクトル線
幅CW光源から出射するCW光をパルス化するため、中
心周波数が一致した光パルス信号が得られることとな
る。これを光フィルタ15に導き、光ソリトン伝送また
は光パルス伝送に適した波形に整形した後に、光増幅器
2で増幅し、伝送路に送り出すことによりタイミングジ
ッタが低減できる。
【0042】伝送路を構成する光ファイバの分散値が所
望の値になるように、グレーティング11を回転して、
CW光源の中心波長を設定することができる。このた
め、光ソリトン伝送路または光パルス伝送路を構成する
光ファイバの分散値に対する規格を緩和することができ
る。
望の値になるように、グレーティング11を回転して、
CW光源の中心波長を設定することができる。このた
め、光ソリトン伝送路または光パルス伝送路を構成する
光ファイバの分散値に対する規格を緩和することができ
る。
【0043】次に、偏波状態調整回路4について図4な
いし図7を参照して説明する。図4ないし図7は偏波状
態調整回路4の構成図である。入力側の単一モード光フ
ァイバは偏波ビームスプリッタ47に接続される。偏波
ビームスプリッタ47により分岐された偏波保持光ファ
イバ431 、432 は偏波保持光ファイバカップラ49
により再び結合されている。光パルス信号は単一モード
光ファイバを通して偏波ビームスプリッタ47に導か
れ、それぞれTE、TM偏波成分に分離され、偏波保持
光ファイバ431 、432 の一方の主軸に入射される。
TM偏波成分が伝搬する側の偏波保持光ファイバ432
をA点にある偏波変換子41で90度ひねりその主軸を
入換えることにより、偏波状態をTM偏波からTE偏波
に変換した後に、偏波保持光ファイバカップラ49によ
り合波する。ただし、二つの偏波保持光ファイバ4
31 、432 の光路長差をπ/2に厳密に合わせてあ
る。プレーナ型光波回路(PLC)技術(J.P.Sokoloff
etal.,"A terahertz optical asymmetric demultiplexe
r(TOAD)",IEEE Photon.Technol.Lett.,5,pp.787-790(19
93))(鈴木他、“石英系プレーナ光波回路”、信学論
(C−1)J77−C−1、5、pp.184−193
(1994))で作成した光導波路を用いて本偏波状態
調整回路を構成することもできる。したがって、光パル
ス信号の入力偏波状態がどのように変動しても、常に出
力される偏波状態は一定の直線偏波となる。
いし図7を参照して説明する。図4ないし図7は偏波状
態調整回路4の構成図である。入力側の単一モード光フ
ァイバは偏波ビームスプリッタ47に接続される。偏波
ビームスプリッタ47により分岐された偏波保持光ファ
イバ431 、432 は偏波保持光ファイバカップラ49
により再び結合されている。光パルス信号は単一モード
光ファイバを通して偏波ビームスプリッタ47に導か
れ、それぞれTE、TM偏波成分に分離され、偏波保持
光ファイバ431 、432 の一方の主軸に入射される。
TM偏波成分が伝搬する側の偏波保持光ファイバ432
をA点にある偏波変換子41で90度ひねりその主軸を
入換えることにより、偏波状態をTM偏波からTE偏波
に変換した後に、偏波保持光ファイバカップラ49によ
り合波する。ただし、二つの偏波保持光ファイバ4
31 、432 の光路長差をπ/2に厳密に合わせてあ
る。プレーナ型光波回路(PLC)技術(J.P.Sokoloff
etal.,"A terahertz optical asymmetric demultiplexe
r(TOAD)",IEEE Photon.Technol.Lett.,5,pp.787-790(19
93))(鈴木他、“石英系プレーナ光波回路”、信学論
(C−1)J77−C−1、5、pp.184−193
(1994))で作成した光導波路を用いて本偏波状態
調整回路を構成することもできる。したがって、光パル
ス信号の入力偏波状態がどのように変動しても、常に出
力される偏波状態は一定の直線偏波となる。
【0044】図5は、その他の偏波状態調整回路4であ
る。全反射ミラー60、61、ハーフミラー62を備え
る。λ/2板42を用いて偏波変換を行う。これはバル
ク型で図4の偏波状態調整回路4を実現したものであ
り、一方の偏波保持光ファイバを90度ひねりその主軸
を入れ換えるかわりに、λ/2板42を挿入して同様の
効果を実現している。
る。全反射ミラー60、61、ハーフミラー62を備え
る。λ/2板42を用いて偏波変換を行う。これはバル
ク型で図4の偏波状態調整回路4を実現したものであ
り、一方の偏波保持光ファイバを90度ひねりその主軸
を入れ換えるかわりに、λ/2板42を挿入して同様の
効果を実現している。
【0045】図6は、その他の偏波状態調整回路4であ
る。45度の偏光子50を備える。光パルス信号は単一
モード光ファイバを通して偏波ビームスプリッタ47に
導かれ、それぞれTE、TM偏波成分に分離され、偏波
保持光ファイバ431 、432 の一方の主軸に入射した
後に、偏波保持光ファイバカップラ49により合流す
る。ただし、二つの偏波保持光ファイバ431 、432
の光路長差をπ/2に厳密に合わせてある。合波後のそ
れぞれの直線偏波に対して45度傾いた偏光子50を通
すと、偏光子50の偏光面で決まる直線偏波が得られ
る。したがって、光パルス信号の入力偏波状態がどのよ
うに変動しても、常に出力される偏波状態は一定の直線
偏波となる。プレーナ型光波回路(PLC)技術で作成
した光導波路を用いて本偏波状態調整回路を構成するこ
ともできる。
る。45度の偏光子50を備える。光パルス信号は単一
モード光ファイバを通して偏波ビームスプリッタ47に
導かれ、それぞれTE、TM偏波成分に分離され、偏波
保持光ファイバ431 、432 の一方の主軸に入射した
後に、偏波保持光ファイバカップラ49により合流す
る。ただし、二つの偏波保持光ファイバ431 、432
の光路長差をπ/2に厳密に合わせてある。合波後のそ
れぞれの直線偏波に対して45度傾いた偏光子50を通
すと、偏光子50の偏光面で決まる直線偏波が得られ
る。したがって、光パルス信号の入力偏波状態がどのよ
うに変動しても、常に出力される偏波状態は一定の直線
偏波となる。プレーナ型光波回路(PLC)技術で作成
した光導波路を用いて本偏波状態調整回路を構成するこ
ともできる。
【0046】図7は、その他の偏波状態調整回路4であ
る。図6に示した偏波状態調整回路4をバルク型で実現
したものである。全反射ミラー60、61、ハーフミラ
ー62、偏光子50を備える。図6に示した偏波状態調
整回路4と同様に、偏光子50の偏光面で決まる直線偏
波が得られる。したがって、光パルス信号の入力偏波状
態がどのように変動しても、常に出力される偏波状態は
一定の直線偏波となる。
る。図6に示した偏波状態調整回路4をバルク型で実現
したものである。全反射ミラー60、61、ハーフミラ
ー62、偏光子50を備える。図6に示した偏波状態調
整回路4と同様に、偏光子50の偏光面で決まる直線偏
波が得られる。したがって、光パルス信号の入力偏波状
態がどのように変動しても、常に出力される偏波状態は
一定の直線偏波となる。
【0047】次に、本発明第二実施例を図8および図9
を参照して説明する。図8および図9は本発明第二実施
例の構成図である。本発明第一実施例と同様に、グレー
ティング11側の端面にARコートを施した半導体レー
ザ13とグレーティング11および光アイソレータ14
をレンズ121 、122 で結合し、長共振器型LD光源
を構成することで狭スペクトル線幅を有するCW光源を
得ている。グレーティング11を回転することで、その
中心波長を変化させることができる。また、狭スペクト
ル線幅を有するCW光源として、長共振器型DFB−L
Dあるいは長共振器型DBR−LDを用いることも可能
であり、この場合はLDの発光領域、位相領域、あるい
はDBR領域への注入電流を変化させることで、その中
心波長を変化させることができる。
を参照して説明する。図8および図9は本発明第二実施
例の構成図である。本発明第一実施例と同様に、グレー
ティング11側の端面にARコートを施した半導体レー
ザ13とグレーティング11および光アイソレータ14
をレンズ121 、122 で結合し、長共振器型LD光源
を構成することで狭スペクトル線幅を有するCW光源を
得ている。グレーティング11を回転することで、その
中心波長を変化させることができる。また、狭スペクト
ル線幅を有するCW光源として、長共振器型DFB−L
Dあるいは長共振器型DBR−LDを用いることも可能
であり、この場合はLDの発光領域、位相領域、あるい
はDBR領域への注入電流を変化させることで、その中
心波長を変化させることができる。
【0048】偏波状態がランダムに変化する光パルス信
号は、偏波状態調整回路4により、一定の偏波状態とな
る。本光学系中、四角で囲まれた部分は光スイッチとし
て動作する部分であり(K.Tajima etal.,"Experimental
verification of novel symmetric-Mach-Zehnder type
all optical switch",International workshop on femt
osecond technology,pp.49-50(1994))、本スイッチはマ
ッハツェンダ干渉系で構成されており、干渉系のそれぞ
れのアームに、非線形光学素子81 、82 としてTW−
LDAがΔL(=L1−L2)だけずらして配置されて
いる。以下にその動作を説明する。一定の偏波状態とな
った光パルス信号は、偏波保持光ファイバカップラ91
により二分岐され、干渉系の両アームに入射する。光パ
ルス信号と同時に非線形光学素子82 に入射するCW光
は、光パルス信号の立ち上がり時間に比例して誘起され
た非線形光学素子82 の光非線形効果による屈折率変化
を受ける。これに対し、非線形光学素子81 に入射した
CW光は、非線形光学素子82 に入射したCW光よりΔ
L/cだけ時間的に先に非線形光学素子81 を通過する
ため、光パルス信号により引き起こされた光非線形効果
による屈折率変化を受けない。このため、両CW光間に
位相差か生じ、この位相差が180度となるように光パ
ルス信号のピークパワーを調整すると、両CW光は偏波
保持光ファイバカップラ92 で干渉し、ポート′から
出射することとなる。ところで、光パルス信号により誘
起される屈折率変化は非線形光学素子81 、82 中のキ
ャリア密度変化に比例するため、この屈折率変化は光パ
ルス信号が立ち下がった後もキャリア寿命で決まる時間
(典型値としてτc=100〜300ps)だけ持続す
るため、光パルス信号の繰り返し周期をτcよりも大き
く設定する必要がある。上記光パルス信号より時間的に
後に非線形光学素子81 、82 へ入射した両CW光は、
いずれもτcで決まる過渡的な屈折率変化を受けるが、
時間差ΔL/cがτcよりも十分小さければ、両CW光
が受ける屈折率変化はほぼ同一となる。このため、偏波
保持光ファイバカップラ92 で干渉後、CW光はポート
′から出射する。いうまでもなく、光パルス信号より
時間的に先に非線形光学素子81 、82 へ入射したCW
光は、非線形光学素子81 、82 での光非線形効果によ
る屈折率変化を受けないため、ポート′から出射す
る。したがって、非線形光学素子82 に光パルス信号が
入射してからΔL/cで決まる時間内に存在するCW光
だけが、ポート′から出射することとなる。したがっ
て、本スイッチは光パルス信号により制御されたゲート
幅ΔL/cの光スイッチとして動作することとなる。
号は、偏波状態調整回路4により、一定の偏波状態とな
る。本光学系中、四角で囲まれた部分は光スイッチとし
て動作する部分であり(K.Tajima etal.,"Experimental
verification of novel symmetric-Mach-Zehnder type
all optical switch",International workshop on femt
osecond technology,pp.49-50(1994))、本スイッチはマ
ッハツェンダ干渉系で構成されており、干渉系のそれぞ
れのアームに、非線形光学素子81 、82 としてTW−
LDAがΔL(=L1−L2)だけずらして配置されて
いる。以下にその動作を説明する。一定の偏波状態とな
った光パルス信号は、偏波保持光ファイバカップラ91
により二分岐され、干渉系の両アームに入射する。光パ
ルス信号と同時に非線形光学素子82 に入射するCW光
は、光パルス信号の立ち上がり時間に比例して誘起され
た非線形光学素子82 の光非線形効果による屈折率変化
を受ける。これに対し、非線形光学素子81 に入射した
CW光は、非線形光学素子82 に入射したCW光よりΔ
L/cだけ時間的に先に非線形光学素子81 を通過する
ため、光パルス信号により引き起こされた光非線形効果
による屈折率変化を受けない。このため、両CW光間に
位相差か生じ、この位相差が180度となるように光パ
ルス信号のピークパワーを調整すると、両CW光は偏波
保持光ファイバカップラ92 で干渉し、ポート′から
出射することとなる。ところで、光パルス信号により誘
起される屈折率変化は非線形光学素子81 、82 中のキ
ャリア密度変化に比例するため、この屈折率変化は光パ
ルス信号が立ち下がった後もキャリア寿命で決まる時間
(典型値としてτc=100〜300ps)だけ持続す
るため、光パルス信号の繰り返し周期をτcよりも大き
く設定する必要がある。上記光パルス信号より時間的に
後に非線形光学素子81 、82 へ入射した両CW光は、
いずれもτcで決まる過渡的な屈折率変化を受けるが、
時間差ΔL/cがτcよりも十分小さければ、両CW光
が受ける屈折率変化はほぼ同一となる。このため、偏波
保持光ファイバカップラ92 で干渉後、CW光はポート
′から出射する。いうまでもなく、光パルス信号より
時間的に先に非線形光学素子81 、82 へ入射したCW
光は、非線形光学素子81 、82 での光非線形効果によ
る屈折率変化を受けないため、ポート′から出射す
る。したがって、非線形光学素子82 に光パルス信号が
入射してからΔL/cで決まる時間内に存在するCW光
だけが、ポート′から出射することとなる。したがっ
て、本スイッチは光パルス信号により制御されたゲート
幅ΔL/cの光スイッチとして動作することとなる。
【0049】光パルス信号で制御された光スイッチで、
狭スペクトル線幅CW光源から出射されるCW光をパル
ス化するため、中心周波数が一致した光パルス信号が得
られることとなる。これを光フィルタ15に導き、光ソ
リトン伝送または光パルス伝送に適した波形に整形した
後に、光増幅器2で増幅し、伝送路に送り出すことで、
タイミングジッタが低減できる。また、非線形光学素子
81 、82 のかわりにMQW半導体結晶を用いれば、τ
cが改善でき、超高速光信号を再生することができる。
狭スペクトル線幅CW光源から出射されるCW光をパル
ス化するため、中心周波数が一致した光パルス信号が得
られることとなる。これを光フィルタ15に導き、光ソ
リトン伝送または光パルス伝送に適した波形に整形した
後に、光増幅器2で増幅し、伝送路に送り出すことで、
タイミングジッタが低減できる。また、非線形光学素子
81 、82 のかわりにMQW半導体結晶を用いれば、τ
cが改善でき、超高速光信号を再生することができる。
【0050】伝送路を構成する光ファイバの分散値が所
望の値になるように、グレーティング11を回転して、
CW光源の中心波長を設定することができる。このた
め、光ソリトン伝送路または光パルス伝送路を構成する
光ファイバの分散値に対する規格を緩和することができ
る。
望の値になるように、グレーティング11を回転して、
CW光源の中心波長を設定することができる。このた
め、光ソリトン伝送路または光パルス伝送路を構成する
光ファイバの分散値に対する規格を緩和することができ
る。
【0051】図9は、本発明第二実施例のその他の構成
である。非線形光学素子8としてMQW半導体結晶を備
える。光パルス信号は、偏波保持光ファイバカプラ92
で二分岐され、干渉系の両アームに入射する。光パルス
信号と同時に非線形光学素子8に入射するCW光は、光
パルス信号の立ち上がり時間に比例して(最速立上がり
時間は〜ps)誘起された非線形光学素子8の光非線形
効果による屈折率変化を受ける。この屈折率変化は光パ
ルス信号が立ち下がった後もキャリア寿命で決まる時間
(典型値としてτc〜10ps)だけ持続するため、光
パルス信号の繰り返し周期をτcよりも大きく設定する
必要がある。これに対し、もう一方のアームに入射した
CW光は、光パルス信号により引き起こされる光非線形
効果による屈折率変化を受けない。このため、両CW光
間に位相差が生じ、この位相差が180度となるように
光パルス信号のピークパワーを調整すると、光パルス信
号と時間的に重なり合った部分のCW光が偏波保持光フ
ァイバカップラ92 において干渉し、ポート′から出
射することとなる。いうまでもなく、光パルス信号が非
線形光学素子8に入射しないときは、CW光は非線形光
学素子8で光非線形効果による屈折率変化を受けないた
め、光パルスはポート′から出射する。したがって、
本スイッチは光パルス信号により制御された光スイッチ
として動作することとなる。
である。非線形光学素子8としてMQW半導体結晶を備
える。光パルス信号は、偏波保持光ファイバカプラ92
で二分岐され、干渉系の両アームに入射する。光パルス
信号と同時に非線形光学素子8に入射するCW光は、光
パルス信号の立ち上がり時間に比例して(最速立上がり
時間は〜ps)誘起された非線形光学素子8の光非線形
効果による屈折率変化を受ける。この屈折率変化は光パ
ルス信号が立ち下がった後もキャリア寿命で決まる時間
(典型値としてτc〜10ps)だけ持続するため、光
パルス信号の繰り返し周期をτcよりも大きく設定する
必要がある。これに対し、もう一方のアームに入射した
CW光は、光パルス信号により引き起こされる光非線形
効果による屈折率変化を受けない。このため、両CW光
間に位相差が生じ、この位相差が180度となるように
光パルス信号のピークパワーを調整すると、光パルス信
号と時間的に重なり合った部分のCW光が偏波保持光フ
ァイバカップラ92 において干渉し、ポート′から出
射することとなる。いうまでもなく、光パルス信号が非
線形光学素子8に入射しないときは、CW光は非線形光
学素子8で光非線形効果による屈折率変化を受けないた
め、光パルスはポート′から出射する。したがって、
本スイッチは光パルス信号により制御された光スイッチ
として動作することとなる。
【0052】光パルス信号で制御された光スイッチで、
狭スペクトル線幅CW光源から出射するCW光をパルス
化するため、中心周波数が一致した光パルス信号が得ら
れることとなる。これを光フィルタ15に導き、光ソリ
トン伝送または光パルス伝送に適した波形に整形した後
に、光増幅器2で増幅し、伝送路に送り出すことで、タ
イミングジッタが低減できる。
狭スペクトル線幅CW光源から出射するCW光をパルス
化するため、中心周波数が一致した光パルス信号が得ら
れることとなる。これを光フィルタ15に導き、光ソリ
トン伝送または光パルス伝送に適した波形に整形した後
に、光増幅器2で増幅し、伝送路に送り出すことで、タ
イミングジッタが低減できる。
【0053】伝送路を構成ける光ファイバの分散値が所
望の値になるように、グレーティング11を回転して、
CW光源の中心波長を設定することができる。このた
め、光ソリトン伝送路または光パルス伝送路を構成する
光ファイバの分散値に対する規格を緩和することができ
る。
望の値になるように、グレーティング11を回転して、
CW光源の中心波長を設定することができる。このた
め、光ソリトン伝送路または光パルス伝送路を構成する
光ファイバの分散値に対する規格を緩和することができ
る。
【0054】次に、本発明第三実施例を図10を参照し
て説明する。図10は本発明第三実施例の構成図であ
る。可飽和吸収体20としてMQW半導体結晶を備え
る。可飽和吸収体20は光パルス信号が入射することに
より、その損失が減少する。したがって、光パルス信号
と同時に可飽和吸収体20に入射するCW光は、光パル
ス信号の立ち上がり時間に比例して(最速立ち上がり時
間は〜ps)損失が減少した可飽和吸収体20を通過す
ることができる。この損失変化は光パルス信号が立ち下
がった後もキャリア寿命で決まる時間(典型値としてτ
c〜10ps)だけ持続するため、光パルス信号の繰り
返し周期をτcよりも大きく設定する必要がある。いう
までもなく、光パルス信号が可飽和吸収体20に入射し
ないとき、CW光は可飽和吸収体20の損失により吸収
されるため、CW光は可飽和吸収体20を通過できな
い。したがって、本スイッチは光パルス信号により制御
された光スイッチとして動作することとなる。
て説明する。図10は本発明第三実施例の構成図であ
る。可飽和吸収体20としてMQW半導体結晶を備え
る。可飽和吸収体20は光パルス信号が入射することに
より、その損失が減少する。したがって、光パルス信号
と同時に可飽和吸収体20に入射するCW光は、光パル
ス信号の立ち上がり時間に比例して(最速立ち上がり時
間は〜ps)損失が減少した可飽和吸収体20を通過す
ることができる。この損失変化は光パルス信号が立ち下
がった後もキャリア寿命で決まる時間(典型値としてτ
c〜10ps)だけ持続するため、光パルス信号の繰り
返し周期をτcよりも大きく設定する必要がある。いう
までもなく、光パルス信号が可飽和吸収体20に入射し
ないとき、CW光は可飽和吸収体20の損失により吸収
されるため、CW光は可飽和吸収体20を通過できな
い。したがって、本スイッチは光パルス信号により制御
された光スイッチとして動作することとなる。
【0055】光パルス信号で制御された光スイッチで、
狭スペクトル線幅CW光源から出射するCW光をパルス
化するため、中心周波数が一致した光パルス信号が得ら
れることとなる。これを光フィルタ15に導き、光ソリ
トン伝送または光パルス伝送に適した波形に整形した後
に、光増幅器2で増幅し、伝送路に送り出すことで、タ
イミングジッタが低減できる。
狭スペクトル線幅CW光源から出射するCW光をパルス
化するため、中心周波数が一致した光パルス信号が得ら
れることとなる。これを光フィルタ15に導き、光ソリ
トン伝送または光パルス伝送に適した波形に整形した後
に、光増幅器2で増幅し、伝送路に送り出すことで、タ
イミングジッタが低減できる。
【0056】伝送路を構成する光ファイバの分散値が所
望の値になるように、グレーティング11を回転して、
CW光源の中心波長を設定することができる。このた
め、光ソリトン伝送路または光パルス伝送路を構成する
光ファイバの分散値に対する規格を緩和することができ
る。
望の値になるように、グレーティング11を回転して、
CW光源の中心波長を設定することができる。このた
め、光ソリトン伝送路または光パルス伝送路を構成する
光ファイバの分散値に対する規格を緩和することができ
る。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光ソリトン伝送におけるタイミングジッタまたは、通常
の光パルス伝送における自己位相変調効果と高次の光フ
ァイバ分散によるパルス波形劣化を低減することができ
る。その伝送路を構成する光ファイバの分散値に対して
要求される規格を緩和することができる。伝送路設計を
容易にすることができる。伝送路の分散値の経年変化に
も対処可能である。
光ソリトン伝送におけるタイミングジッタまたは、通常
の光パルス伝送における自己位相変調効果と高次の光フ
ァイバ分散によるパルス波形劣化を低減することができ
る。その伝送路を構成する光ファイバの分散値に対して
要求される規格を緩和することができる。伝送路設計を
容易にすることができる。伝送路の分散値の経年変化に
も対処可能である。
【0058】また、本発明を用いれば、本光回路中のC
W光源の中心波長を制御することにより、入射光パルス
信号の中心波長を変換することができるため、光クロス
コネクトその他に必要とされる光信号の波長変換技術と
しても応用可能である。
W光源の中心波長を制御することにより、入射光パルス
信号の中心波長を変換することができるため、光クロス
コネクトその他に必要とされる光信号の波長変換技術と
しても応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図。
【図2】本発明第一実施例の構成図。
【図3】本発明第一実施例の他の構成を示す図。
【図4】偏波状態調整回路の構成図。
【図5】偏波状態調整回路の構成図。
【図6】偏波状態調整回路の構成図。
【図7】偏波状態調整回路の構成図。
【図8】本発明第二実施例の構成図。
【図9】本発明第二実施例の構成図。
【図10】本発明第三実施例の構成図。
【図11】従来例の構成図。
1 光パルス送信器 2、21 〜2n 光増幅器 3 光ファイバ 4 偏波状態調整回路 5 狭スペクトル線幅CW光源 6 波形整形回路 71 、72 偏波ビームスプリッタ 8、81 、82 非線形光学素子 9、91 、92 偏波保持光ファイバカプラ 10 光スイッチ 11 グレーティング 121 〜123 レンズ 13 半導体レーザ 14 光アイソレータ 15 光フィルタ 20 可飽和吸収体 41 偏波変換子 42 λ/2板 431 、432 偏波保持光ファイバ 47 偏波ビームスプリッタ 49 偏波保持光ファイバカップラ 50 偏光子 60、61 全反射ミラー 62 ハーフミラー 80 偏波保持光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/17 H04B 10/17 10/16 10/02 10/18
Claims (10)
- 【請求項1】 スペクトラム線幅の小さい連続光を発生
する光源と、この連続光を入力光とし被再生光パルス信
号を制御入力とし出力光がキャリヤ再生出力となる光ス
イッチとを備え、 この光スイッチは、前記連続光を二分岐する偏波保持光
カプラと、この光カプラにより二分岐された光路の少な
くとも一方に設けられた非線形光学素子と、この非線形
光学素子を含む光路に前記被再生光パルス信号を導入し
前記非線形光学素子を通過した光パルス信号と前記連続
光との干渉が生じる時間だけ前記入力光を前記キャリア
再生出力とする手段とを含むことを特徴とする全光キャ
リア再生中継器。 - 【請求項2】 前記被再生光パルス信号を前記光スイッ
チに導入する通路に偏波状態調整回路を設け、 この偏波状態調整回路は、前記被再生光パルス信号の偏
波を互いに直交する二つの偏波に分離する手段と、この
分離する手段により分離された一方の光パルス信号の偏
波を90度回転させる手段と、この回転させる手段から
出力される光パルス信号と前記分離する手段により分離
された他方の光パルス信号とを合波する手段とを備えた
請求項1記載の全光キャリア再生中継器。 - 【請求項3】 前記分離する手段により分離された一方
の光パルス信号が前記合波する手段に到達する光路長
と、前記分離する手段により分離された他方の光パルス
信号が前記合波する手段に到達する光路長とはその光路
長差がπ/2である請求項2記載の全光キャリア再生中
継器。 - 【請求項4】 前記偏波状態調整回路は、前記被再生光
パルス信号の偏波を互いに直交する二つの偏波に分離す
る手段と、この分離する手段により分離され光路長差が
π/2であるそれぞれ異なる光路を経由した光パルス信
号を合波する手段とを備え、この合波する手段から出力
された光パルス信号の偏波を45度回転させる手段を備
えた請求項3記載の全光キャリア再生中継器。 - 【請求項5】 連続光信号のスペクトルの中心波長を調
節する手段を備えた請求項1または2記載の全光キャリ
ア再生中継器。 - 【請求項6】 前記出力光の通路に光増幅器を備えた請
求項1または2記載の全光キャリア再生中継器。 - 【請求項7】 前記二分岐された光路の一方に集中的な
非線形光学素子が配置された請求項1記載の全光キャリ
ア再生中継器。 - 【請求項8】 前記二分岐された光路の双方にそれぞれ
集中的な非線形光学素子が配置され、前記偏波保持光カ
プラからそれぞれ前記非線形光学素子にいたる伝播時間
が異なるように設定された請求項1記載の全光キャリア
再生中継器。 - 【請求項9】 前記二分岐された光路の一方に非線形光
学素子として偏波保持光ファイバが配置された請求項1
記載の全光キャリア再生中継器。 - 【請求項10】 スペクトラム線幅の小さい連続光を発
生する光源と、この連続光を入力光とし被再生光パルス
信号を制御入力とし出力光がキャリア再生出力となる光
スイッチとを備え、 この光スイッチは、所定レベルを越える光エネルギが供
給されたときに導通状態となる可飽和吸収体と、この可
飽和吸収体に前記被再生光パルス信号を導入する手段と
を含むことを特徴とする全光キャリア再生中継器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6217681A JPH0882814A (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 全光キャリア再生中継器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6217681A JPH0882814A (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 全光キャリア再生中継器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0882814A true JPH0882814A (ja) | 1996-03-26 |
Family
ID=16708055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6217681A Pending JPH0882814A (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 全光キャリア再生中継器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0882814A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6271960B1 (en) | 1998-03-13 | 2001-08-07 | Nec Corporation | Method and apparatus for wavelength conversion of signal light |
JP2001517321A (ja) * | 1997-03-27 | 2001-10-02 | ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー | 光メモリ |
-
1994
- 1994-09-12 JP JP6217681A patent/JPH0882814A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001517321A (ja) * | 1997-03-27 | 2001-10-02 | ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー | 光メモリ |
US6271960B1 (en) | 1998-03-13 | 2001-08-07 | Nec Corporation | Method and apparatus for wavelength conversion of signal light |
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