JPH0877118A - 分散処理装置及びプロセス実行方法 - Google Patents

分散処理装置及びプロセス実行方法

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JPH0877118A
JPH0877118A JP21354594A JP21354594A JPH0877118A JP H0877118 A JPH0877118 A JP H0877118A JP 21354594 A JP21354594 A JP 21354594A JP 21354594 A JP21354594 A JP 21354594A JP H0877118 A JPH0877118 A JP H0877118A
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Toshiaki Takewaki
敏晃 武脇
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンパイル時間及びオブジェクトコード量の低
減が図れ、しかもシステム拡張性に富み、実行性能への
影響の少ない実行環境を実現する。 【構成】プログラム格納領域31内のソースプログラム
から対象計算機用のネイティブコードとマシン非依存な
抽象機械語コードをプログラムコンパイル部11にて生
成してオブジェクトコード格納領域32に格納してお
き、プロセスの実行に際し、オブジェクトコード格納領
域32内の対応するネイティブコードが自計算機で実行
可能であるか否かを実行コード判定部12にて判定し、
実行可能ならばそのネイティブコードをネイティブコー
ド実行部14に渡し、実行不可能ならばそのネイティブ
コードに対応する抽象機械語コードをオブジェクトコー
ド格納領域32から取り出してプログラム変換部13に
渡して自計算機用のネイティブコードへの変換を行わせ
て、ネイティブコード実行部14に渡す構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、種類の異なる複
数の計算機を備えた分散処理装置及び分散処理装置にお
いて適用されるプロセス実行方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、より処理能力の高い計算機シ
ステムを実現するために、分散した複数の計算機によっ
て並列に処理を行う分散/並列処理技術の開発が行われ
ている。また近年は、オブジェクト指向の技術を採用し
た分散オブジェクト指向システムへの関心も高まってい
る。
【0003】このような分散/並列処理技術でキーとな
ることは、いかに効率良くそれぞれの計算機に仕事(プ
ロセス)を割り付けることができるかである。このとき
に問題となることは、実行コードの異なる計算機間(即
ち種類の異なる計算機間)でのプロセスのマイグレーシ
ョン(移動)である。また、分散オブジェクト指向シス
テムでは、オブジェクトという概念で振る舞いを考える
が、オブジェクトをプロセスと同一視することで、同様
な問題が生じてくる。
【0004】従来、種類の異なる計算機間でプロセスを
マイグレーションさせようとした場合に問題となること
は、システム内の全ての種類の計算機で実行されるコー
ドの管理方式である。
【0005】従来の解決方法としては、候補となる計算
機の種類全てのネイティブコードを用意し、プロセスを
実行するときに、そのプロセス実行計算機用のコードを
選択して使用する第1の方法や、全てのプログラムをソ
ースコードで管理し、プロセスを実行する際に、そのプ
ロセス実行計算機でプログラムをコンパイルし、しかる
後にプロセスを実行する第2の方法が提案されている。
【0006】しかし、上記第1の方法(全ての種類の計
算機用のネイティブコードを用意する方法)では、候補
となる計算機の種類が多い場合にコンパイルを繰り返す
必要があり、多くのコンパイル時間が必要であった。ま
た、候補となる計算機の種類をコンパイル時に固定する
ために、将来、新たな種類の計算機が利用可能になった
際には、その計算機用のコードを生成するために全ての
プログラムをコンパイルする必要があった。更には、他
の計算機用のコードとのプログラムバージョンの統一を
とるために、ソースコードの管理も合わせて行わなけれ
ばならなかった。つまり、上記第1の方法を適用した場
合、オブジェクトコードを計算機の種類だけ用意する必
要があるため、コンパイル時間とオブジェクトコード量
が膨大になるといった問題や、コンパイル時のシステム
構成でオブジェクトコードを生成するために、システム
の拡張性に乏しいといった問題があった。
【0007】一方、上記第2の方法(全てのプログラム
をソースコードで管理する方法)では、上記第1の方法
で生じたオブジェクトコードの増大という問題は解決さ
れるものの、或る計算機に新しいプロセスが移行する度
にコンパイルが必要となる。これは、コンパイル時の作
業を実行時に移したことに起因するもので、実行時性能
へ多大な悪影響を及ぼしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
分散処理装置及びプロセス実行方法において計算機の種
類だけネイティブコードを持つ方式では、コンパイル時
間がかかる、オブジェクトコード量が膨大となる、シス
テム拡張性に乏しいという問題があった。また、ソース
コードで管理する方式では、実行時性能の低下が大きい
という問題があった。
【0009】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
でその目的は、コンパイル時間及びオブジェクトコード
量の低減が図れ、しかもシステム拡張性に富み、実行性
能への影響の少ない実行環境が実現できる分散処理装置
及びプロセス実行方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の第1の
観点に係る構成は、コンパイル結果を格納しておくため
の、分散処理装置上の各計算機により共有されるオブジ
ェクトコード格納手段を備えると共に、分散処理装置の
計算機のうちの1つ以上の計算機に設けられ、上記オブ
ジェクトコード格納手段に格納される対象計算機用のネ
イティブコード及びマシン非依存な抽象機械語コードを
ソースプログラムから生成するプログラムコンパイル手
段を備える他、上記各計算機に、マイグレーションされ
るプロセス情報を送受するプロセス送受信手段と、この
プロセス送受信手段で受信されるプロセス情報を含むプ
ロセス情報の集合が格納されるプロセス格納手段と、こ
のプロセス格納手段に格納されているプロセス情報の示
すプロセスの実行に際し、当該プロセスの実行に必要な
オブジェクトコード格納手段内のネイティブコードが自
計算機で実行可能であるか否かを判定する実行コード判
定手段と、この実行コード判定手段によりネイティブコ
ードが自計算機で実行不可能であると判定された場合
に、当該ネイティブコードに対応するオブジェクトコー
ド格納手段内の抽象機械語コードを受け取って、自計算
機で実行可能なネイティブコードに変換するプログラム
変換手段と、上記ネイティブコードが自計算機で実行可
能であると判定された場合には当該ネイティブコードを
実行し、実行不可能であると判定された場合には上記プ
ログラム変換手段により変換されたネイティブコードを
実行するネイティブコード実行手段とを備えたことを特
徴とするものである。
【0011】本発明の第2の観点に係る構成は、コンパ
イル結果を格納しておくための、分散処理装置上の各計
算機により共有されるオブジェクトコード格納手段を備
えると共に、分散処理装置の計算機のうちの1つ以上の
計算機に設けられ、上記オブジェクトコード格納手段に
格納される対象計算機用のネイティブコード及びマシン
非依存な抽象機械語コードをソースプログラムから生成
するプログラムコンパイル手段を備える他、上記各計算
機に、マイグレーションされるプロセス情報を送受する
プロセス送受信手段と、このプロセス送受信手段で受信
されるプロセス情報を含むプロセス情報の集合が格納さ
れるプロセス格納手段と、このプロセス格納手段に格納
されているプロセス情報の示すプロセスの実行に際し、
当該プロセスの実行に必要なオブジェクトコード格納手
段内のネイティブコードが自計算機で実行可能であるか
否かを判定する実行コード判定手段と、この実行コード
判定手段によりネイティブコードが自計算機で実行可能
であると判定された場合に当該ネイティブコードを実行
するネイティブコード実行手段と、上記ネイティブコー
ドが自計算機で実行不可能であると判定された場合に、
当該ネイティブコードに対応するオブジェクトコード格
納手段内の抽象機械語コードを受け取って、当該抽象機
械語コードを解釈・実行する抽象機械語解釈実行手段と
を備えたことを特徴とするものである。
【0012】上記第1及び第2の観点に係る構成におい
て、プログラムのコンパイル時には、ソースプログラム
から、対象計算機用のネイティブコードと計算機に依存
しない抽象機械語コードとがプログラムコンパイル手段
により生成される。生成されたオブジェクトコードは、
二次記憶等により実現されるオブジェクトコード格納手
段に保持される。
【0013】次に、プロセスを実行する際には、上記第
1の観点に係る構成においては、そのプロセスの実行に
必要なオブジェクトコード格納手段内のネイティブコー
ドが自計算機で実行可能であるか否か、即ち自計算機用
(自計算機と同一種類の計算機用)のネイティブコード
であるか否かの判定が実行コード判定手段によって行わ
れる。もし、自計算機で実行不可能なネイティブコード
であるならば、そのネイティブコードに対応するオブジ
ェクトコード格納手段内の抽象機械語コードをプログラ
ム変換手段が受け取って、当該抽象機械語コードから自
計算機用のネイティブコードを生成する。
【0014】ネイティブコード実行手段は、実行コード
判定手段によりネイティブコードが自計算機で実行可能
であると判定された場合には当該ネイティブコードを実
行し、実行不可能であると判定された場合にはプログラ
ム変換手段により変換されたネイティブコードを実行す
る。
【0015】また、上記第2の観点に係る構成において
も、プロセスを実行する際に、そのプロセスの実行に必
要なオブジェクトコード格納手段内のネイティブコード
が自計算機で実行可能であるか否かの判定が実行コード
判定手段によって行われる。もし、自計算機で実行可能
なネイティブコードであるならば、そのネイティブコー
ドがネイティブコード実行手段でのプロセスの実行にお
いて直接使用される。これに対し、自計算機で実行不可
能なネイティブコードであるならば、そのネイティブコ
ードに対応するオブジェクトコード格納手段内の抽象機
械語コードが抽象機械語解釈実行手段に渡され、プロセ
スの実行において、その抽象機械語コードが解釈・実行
される。
【0016】このように、上記第1及び第2の観点に係
る構成においては、1つのプログラムについて、分散処
理装置上の任意の種類の計算機用(対象計算機用)のネ
イティブコードとマシン非依存な抽象機械語コードを用
意するだけで、そのネイティブコードが実行可能な計算
機は勿論、そのネイティブコードが実行不可能な計算機
においても、対応するプロセスが実行できる。この構成
では、全ての種類の計算機用のネイティブコード(オブ
ジェクトコード)を用意する必要がないことから、コン
パイル時間とオブジェクトコード量も軽減され、また新
たな種類の計算機が利用可能になった際にも抽象機械語
コード(と当該抽象機械語コードからネイティブコード
を生成するプログラム変換手段、或いは当該抽象機械語
コードを解釈・実行する抽象機械語解釈実行手段)によ
り容易に対処できるためシステムの拡張性に富む。ま
た、全てのプログラムをソースコードで管理する必要も
ないため、実行時性能への影響も少なくて済む。
【0017】また本発明の第3の観点に係る構成は、各
計算機のプロセス管理手段に、以下の機能、即ちプロセ
スのマイグレーションを行う場合には、マイグレーショ
ンの候補となるプロセスの集合(マイグレーション可能
な候補プロセス集合)の中から、マイグレーション先の
計算機でネイティブコードが実行可能なプロセスを優先
的に選択して、自計算機のプロセス格納手段に格納され
ているその選択プロセスのプロセス情報を自計算機の前
記プロセス送受信手段により前記マイグレーション先計
算機に送信させる機能を持たせたことを特徴とするもの
である。
【0018】この構成においては、マイグレーション先
の計算機(プロセスの送信先計算機)が決定されている
場合に、マイグレーション可能な候補プロセス集合の中
から、送信先計算機でネイティブコードを実行可能なプ
ロセスが優先的に選択されて、そのプロセス情報が当該
送信先計算機にプロセス送受信手段により送信される。
これにより、送信先計算機において、この送信されたプ
ロセス情報の示すプロセスを実行する際には、オブジェ
クトコード格納手段内の対応するネイティブコードを直
接使用できることが保証される。
【0019】この構成は、例えば、自計算機の負荷が非
常に大きいために、負荷分散を目的として、マイグレー
ションの候補となるプロセスの集合の中から1つのプロ
セスを選択して、その選択したプロセスのプロセス情報
を、送信先計算機として決定される負荷の少ない計算機
(送信先計算機)に送信する場合に適している。
【0020】また本発明の第4の観点に係る構成は、各
計算機のプロセス管理手段に、以下の機能、即ちプロセ
スのマイグレーションを行う場合には、プロセス受け入
れ可能な計算機の集合の中からマイグレーションするプ
ロセスをネイティブコードで直接実行可能な計算機を優
先的に選択して、自計算機のプロセス格納手段に格納さ
れているそのプロセスのプロセス情報を自計算機のプロ
セス送受信手段により上記選択した計算機に送信させる
機能を持たせたことを特徴とするものである。
【0021】この構成においては、マイグレーションす
るプロセスが決定されている場合に、プロセス受入れ可
能な計算機集合(例えば、プロセスを要求している他計
算機の集合)の中から、その決定されているマイグレー
ションプロセスをネイティブコードで直接実行可能な計
算機が優先的に選択されて、そのプロセス情報がこの選
択された計算機にプロセス送受信手段により送信され
る。これにより、送信先計算機において、この送信され
たプロセス情報の示すプロセスを実行する際には、オブ
ジェクトコード格納手段内の対応するネイティブコード
を直接使用できることが保証される。
【0022】この構成は、例えば、複数の他計算機から
プロセスのマイグレーションが要求されている場合に、
その要求元の計算機集合の中から1つの計算機を選択し
て、その選択した計算機に、先に決定されているマイグ
レーションプロセスを送信する場合に適している。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につき
説明する。 [第1の実施例]図1は本発明の第1の実施例に係る分
散処理装置の主要な構成を示すブロック図である。
【0024】図1に示す分散処理装置は、例えばn台の
計算機10-1〜10-nと、これら各計算機10-1〜10
-n間の通信に用いられる通信路20と、各計算機10-1
〜10-nにより共有されるハードディスク装置等の二次
記憶30とから構成される。この二次記憶30には、プ
ログラム格納領域31及びオブジェクトコード格納領域
32が確保される。プログラム格納領域31は、プログ
ラム(ソースプログラム)を格納しておくためのもので
ある。また、オブジェクトコード格納領域32は、コン
パイルされたネイティブコード(或る特定種類の計算機
のみで実行可能なオブジェクトコード)、抽象機械語コ
ード(計算機の種類に依存しない、即ちマシン非依存な
オブジェクトコード)、及び当該ネイティブコード(を
実行可能な計算機の種類)に固有の識別子(ネイティブ
コード識別子)を格納しておくためのものである。
【0025】計算機10-1は、プログラムコンパイル部
11、実行コード判定部12、プログラム変換部13、
ネイティブコード実行部14、プロセスプール15、プ
ロセス管理部16及びプロセス送受信部17を有してい
る。この計算機10-1の構成は、計算機10-nなど、分
散処理装置上の他の計算機についても同様である。但
し、プログラムコンパイル部(11)は必ずしも全ての
計算機に設けられている必要はない。
【0026】プログラムコンパイル部11は、プログラ
ム格納領域31に格納されているソースプログラムをコ
ンパイルして対象計算機(目的とする種類の計算機)の
ネイティブコードと計算機に依存しない抽象機械語コー
ドとを生成するものである。ここで、ネイティブコード
生成の対象計算機の指定は、コンパイラのオプションで
行ってもよく、暗黙にコンパイルを実行した計算機とし
てもよい。
【0027】実行コード判定部12は、実行プロセス
(実行対象プロセス)についてのオブジェクトコード格
納領域32内のネイティブコード識別子をもとに、自計
算機(ここでは計算機10-1)で対応するネイティブコ
ードの直接実行が可能であるか否かを判定するものであ
る。また実行コード判定部12は、実行可能と判定した
場合には当該ネイティブコードをネイティブコード実行
部14に渡し、実行不可能と判定した場合には格納領域
32内の対応する抽象機械語コードをプログラム変換部
13に渡すようになっている。また実行コード判定部1
2は、プロセス管理部16から要求されたプロセスにつ
いてのオブジェクトコード格納領域32内のネイティブ
コード識別子を取り出して当該プロセス管理部16に通
知するようにもなっている。なお、各計算機10-1〜1
0-nには、そこで実行可能なネイティブコードを示す実
行可能コード識別子が割り当てられているものとする。
【0028】プログラム変換部13は、実行コード判定
部12から渡された抽象機械語コードを自計算機のネイ
ティブコードに変換するものである。変換されたネイテ
ィブコードはネイティブコード実行部14に渡される。
【0029】ネイティブコード実行部14は、自計算機
(の種類)に固有のネイティブコードを実行するための
ものである。このネイティブコード実行部14は、過去
に実行したネイティブコードを(一定量を上限として)
保持するようになっており、実行するプロセスのネイテ
ィブコードを既に保持しているならば、そのコードを実
行し、そのコードを保持していないならば、実行コード
判定部12に指示してそのコードを実行コード判定部1
2またはプログラム変換部13から受け取って実行す
る。
【0030】プロセスプール15は、自計算機内のプロ
セス情報を格納しておくためのものであり、図示せぬ主
記憶、もしくは二次記憶上に置かれる。プロセス管理部
16は、プログラムの実行時に、プロセスの生成、プロ
セスの実行(起動)、プロセスの中断、プロセスの消滅
(終了)、プロセスのマイグレーション(移動)を管理
・制御するものである。プロセス管理部16はまた、生
成されたプロセスのプロセス情報をプロセスプール15
に格納する動作と、消滅したプロセスのプロセス情報を
プロセスプール15から取り除くなどの操作も行う。な
お、実行するプロセスはネイティブコード実行部14で
処理される。プロセス管理部16は更に、マイグレーシ
ョンするプロセスの選択とマイグレーションするプロセ
スの送信先計算機の選択も行う。マイグレーションする
場合には、プロセス管理部16からプロセス送受信部1
7にプロセス情報が渡される。
【0031】プロセス送受信部17は、マイグレーショ
ンするプロセスのプロセス情報を他計算機へ送信する送
信動作と、他計算機から送られてきたプロセス情報を受
信して、それをプロセスプール15に格納する受信動作
を行う。
【0032】次に、図1の構成の分散処理装置における
計算機動作を、計算機10-1での動作を例に、(1)プ
ログラムコンパイル時、(2)プロセス実行時、(3)
マイグレーションプロセスの選択時、(4)マイグレー
ションプロセスの送信先計算機の選択時に分けて説明す
る。 (1)プログラムコンパイル時 今、計算機10-1でのコンパイルが指示されたものとす
る。このコンパイルが指示されたソースプログラムPr
ogramPの一部を抜き出して図2(a)に示す。こ
のプログラムProgramPは多数の命令を含んでい
るが、ここでは説明を簡単にするために、図示されてい
る命令についてのみ説明する。
【0033】図2(a)のプログラムProgramP
中の“C=A+B”は、変数Aと変数Bを加算した結果
を変数Cに代入する命令を示している。ここで、対象計
算機の命令コードを例えばRISC(縮小命令セットコ
ンピュータ)タイプとし、変数は全てメモリに割り付け
られているとする。
【0034】計算機10-1内のプログラムコンパイル部
11は、図2(a)に示すソースプログラムProgr
amPを二次記憶30上のプログラム格納領域31から
入力してコンパイルを行い、対象計算機用の例えば図2
(b)に示すネイティブコードと図2(c)に示すマシ
ン非依存な抽象機械語コードとを生成する。なお、この
コンパイルされたネイティブコードのネイティブコード
識別子をKとする。
【0035】ここで、プログラムコンパイル部11によ
り生成された図2(b)のネイティブコードに含まれる
ld,add,stの各命令について説明する。ld命
令は、第2引数のメモリアドレスから第1引数のレジス
タにデータを読み込む命令である。add命令は第1引
数と第2引数のレジスタの内容を加算し、その結果を第
3引数のレジスタに入れる命令である。st命令は、第
1引数のレジスタの内容を第2引数のメモリアドレスへ
書き込む命令である。
【0036】次に、プログラムコンパイル部11により
生成された図2(c)の抽象機械語コードに含まれるA
DD命令について説明する。このADD命令は、第1引
数と第2引数のメモリアドレスの内容を加算し、その結
果を第3引数のメモリアドレスへ書き込む命令である。
【0037】さて、プログラムコンパイル部11は、図
2(b)に示したネイティブコードと図2(c)に示し
た抽象機械語コードを生成すると、これらのコード(オ
ブジェクトコード)をネイティブコード識別子Kと共に
(図示せぬファイル管理部を介して)例えば図3に示す
ような形式でオブジェクトコード格納領域32に格納す
る。
【0038】この図3の例では、オブジェクトコード格
納領域32内に、プログラムProgramPについ
て、ネイティブコード領域321、抽象機械語コード領
域322及びネイティブコード識別子領域323が確保
されている。そして、ネイティブコード領域321には
図2(b)に示したネイティブコードが、抽象機械語コ
ード領域322には図2(c)に示した抽象機械語コー
ドが、ネイティブコード識別子領域323にはネイティ
ブコード識別子Kが格納される。このような領域321
〜323は、各プログラム毎に確保される。 (2)プロセス実行時 次に、計算機10-1におけるプロセス実行時の動作を説
明する。
【0039】計算機10-1内のネイティブコード実行部
14は、プロセス管理部16で選択されたプロセスを実
行するときに、当該プロセスのネイティブコードを保持
しているか否かを調べ、保持しているならば、そのコー
ドを実行する。
【0040】これに対し、当該プロセスのネイティブコ
ードを保持していないならば、ネイティブコード実行部
14は、実行コード判定部12に対して、当該プロセス
のオブジェクトコードをオブジェクトコード格納領域3
2から取り出すことを指示する。
【0041】実行コード判定部12は、ネイティブコー
ド実行部14からのオブジェクトコード取り出し指示を
受け取ると、指示されたプロセスのネイティブコード識
別子(ここではK)をオブジェクトコード格納領域32
(内のネイティブコード識別子領域323)から(ファ
イル管理部を介して)読み込み、当該プロセスの実行計
算機、即ち自計算機10-1の持つ実行可能コード識別子
に一致するか否かを調べる。そして実行コード判定部1
2は、このコード識別子の一致/不一致に応じて、オブ
ジェクトコード格納領域32内のネイティブコード領域
321のネイティブコードを直接使うか(一致の場
合)、抽象機械語コード領域322の抽象機械語コード
を変換して使うか(不一致の場合)を判定する。
【0042】この判定の説明のために、プロセスを実行
する計算機(計算機10-1)の持つ実行可能コード識別
子がKの場合とJの場合とを考える。なお、実行プロセ
スのためのネイティブコード識別子は、図3に示したよ
うにKである。
【0043】まず、プロセス実行計算機10-1(自計算
機)の持つ実行可能コード識別子が実行プロセスのネイ
ティブコード識別子に一致するKの場合には、実行コー
ド判定部12はネイティブコードを直接使うと判定す
る。この場合、実行コード判定部12は、オブジェクト
コード格納領域32内のネイティブコード領域321か
ら(ファイル管理部を介して)当該プロセスのネイティ
ブコードを取り出し、ネイティブコード実行部14に渡
す。
【0044】これに対し、プロセス実行計算機10-1
(自計算機)の持つ実行可能コード識別子が実行プロセ
スのネイティブコード識別子とは異なるJの場合には、
実行コード判定部12は抽象機械語コードを変換して使
うと判定する。この場合、実行コード判定部12は、オ
ブジェクトコード格納領域32内の抽象機械語コード領
域322から(ファイル管理部を介して)当該プロセス
の抽象機械語コードを取り出し、プログラム変換部13
に渡す。プログラム変換部13は、実行コード判定部1
2から抽象機械語コードを渡されると、この抽象機械語
コードをプロセス実行計算機10-1(自計算機)のネイ
ティブコードに変換し、ネイティブコード実行部14に
渡す。この例では、プログラム変換部13により変換さ
れたプログラム(ネイティブコード)は、図2(b)と
同様になる。
【0045】ネイティブコード実行部14は、実行コー
ド判定部12またはプログラム変換部13からネイティ
ブコードを渡されると、このネイティブコードを内部で
保持し、プロセスの実行に使用する。なお、既に内部保
持されているネイティブコードのために、今回実行コー
ド判定部12またはプログラム変換部13から渡された
ネイティブコードを内部保持するのに十分な領域が確保
できない場合には、例えば最も以前に使用されたネイテ
ィブコードを捨てることにより領域確保がなされる。 (3)マイグレーションプロセスの選択時 次に、他計算機にマイグレーションするプロセス(他計
算機に処理を依頼するプロセス)の選択時の動作を説明
する。
【0046】まず、計算機10-1内のプロセス管理部1
6は、プロセス管理用の内部テーブルを有しており、当
該テーブルには他の計算機の実行可能コード識別子が保
持されているものとする。また、当該テーブルには、他
計算機の負荷状態も保持されている。この負荷状態は、
各計算機が、任意のタイミングで或いは定期的に、自身
の負荷状態を他の全計算機に例えばブロードキャスト通
信により通知することにより更新される。更に、プロセ
スプール15に格納されているプロセス群のうち、他計
算機へのマイグレーションが可能なプロセスには、その
旨を示す有効な特定フラグが付されているものとする。
【0047】プロセス管理部16は、例えば自計算機の
負荷が非常に大きいために、負荷分散を目的として、プ
ロセスプール15に格納されているプロセス群のうちの
上記特定フラグが付されているプロセスの集合(以下、
マイグレーション可能な候補プロセス集合と称する)か
らマイグレーションするプロセスを選択する場合、まず
マイグレーション先の計算機、即ちマイグレーションす
るプロセスの送信先計算機を決定する。ここでは、効率
的な負荷分散のために、負荷の最も少ない計算機が送信
先計算機として決定されるものとする。
【0048】次にプロセス管理部16は、マイグレーシ
ョン可能な候補プロセス集合をなす各プロセスのオブジ
ェクトコードに含まれているネイティブコード識別子の
取り出しを実行コード判定部12に要求する。これを受
けて実行コード判定部12は、プロセス管理部16によ
り要求された各プロセスのオブジェクトコードにそれぞ
れ含まれているネイティブコード識別子をオブジェクト
コード格納領域32から取り出し、プロセス管理部16
に渡す。
【0049】プロセス管理部16は、実行コード判定部
12から渡された各ネイティブコード識別子(マイグレ
ーション可能な候補プロセス集合をなす各プロセスをそ
れぞれ処理するネイティブコードの識別子)と上記決定
した(マイグレーションするプロセスの)送信先計算機
の実行可能コード識別子とを比較する。そして、プロセ
ス管理部16は、この識別子比較の結果、送信先計算機
の実行可能コード識別子に一致するネイティブコード識
別子のネイティブコードを持っている候補プロセス、即
ち送信先計算機のネイティブコードを持っている候補プ
ロセスを(マイグレーション可能な候補プロセス集合の
中から)優先的に選択する。もし、そのような候補プロ
セスがないならば、プロセス管理部16は、(マイグレ
ーション可能な候補プロセス集合の中から)任意のプロ
セスを選択する。
【0050】プロセス管理部16は、以上のようにして
他計算機にマイグレーションするプロセスを選択する
と、その選択したプロセスのプロセス情報をプロセスプ
ール15から取り除くと共に、当該プロセス情報をプロ
セス送受信部17により通信路20を介して送信先計算
機に送信させる。
【0051】送信先計算機では、計算機10-1(のプロ
セス送受信部17)により通信路20を介して送られて
きたプロセス情報を(計算機10-1内のプロセス送受信
部17に相当する)プロセス送受信部で受け付け、(計
算機10-1内のプロセスプール15に相当する)プロセ
スプールに格納する。 (4)マイグレーションプロセスの送信先計算機の選択
時 次に、マイグレーションするプロセスの送信先計算機の
選択時の動作を説明する。
【0052】計算機10-1内のプロセス管理部16が有
する内部テーブルには、(マイグレーションされる)プ
ロセスの受け入れが可能な計算機(ここでは、プロセス
を要求している計算機)の情報(例えば、その計算機が
持つ実行可能コード識別子)が保持されているものとす
る。
【0053】プロセス管理部16は、内部テーブルによ
り管理されている、プロセス受け入れ可能な計算機の集
合(以下、プロセス受け入れ可能な候補計算機集合と称
する)からマイグレーションプロセスの送信先計算機を
選択する場合、まずマイグレーション可能な候補プロセ
ス集合からマイグレーションするプロセスを決定する。
この決定の仕方は本発明に直接関係しないが、ここで
は、負荷分散を効率的に行うために、候補となるプロセ
スのうち、送信先計算機で処理された際に計算機をまた
がるプロセス間通信の発生を最小限に抑えることが可能
なプロセスが、マイグレーションするプロセスとして決
定されるものとする。
【0054】次にプロセス管理部16は、上記決定した
マイグレーションプロセスのオブジェクトコードに含ま
れているネイティブコード識別子の取り出しを実行コー
ド判定部12に要求する。これを受けて実行コード判定
部12は、プロセス管理部16により要求されたプロセ
スのオブジェクトコードに含まれているネイティブコー
ド識別子をオブジェクトコード格納領域32から取り出
し、プロセス管理部16に渡す。
【0055】プロセス管理部16は、実行コード判定部
12から渡されたネイティブコード識別子(マイグレー
ションプロセスを処理するネイティブコードの識別子)
とプロセス受け入れ可能な候補計算機集合をなす各計算
機の実行可能コード識別子とを比較する。そして、プロ
セス管理部16は、この識別子比較の結果、マイグレー
ションプロセスのネイティブコードのネイティブコード
識別子に一致する実行可能コード識別子を持つ候補計算
機、即ちマイグレーションプロセスのネイティブコード
を直接実行可能な候補計算機を優先的に選択する。も
し、そのような候補計算機がないならば、プロセス管理
部16は、(プロセス受け入れ可能な候補計算機集合の
中から)任意の計算機を選択する。
【0056】プロセス管理部16は、以上のようにして
先に決定したマイグレーションするプロセスの送信先計
算機を選択すると、マイグレーションプロセスのプロセ
ス情報をプロセスプール15から取り除くと共に、当該
プロセス情報をプロセス送受信部17により通信路20
を介して選択した送信先計算機に送信させる。
【0057】送信先計算機では、計算機10-1(のプロ
セス送受信部17)により通信路20を介して送られて
きたプロセス情報を(計算機10-1内のプロセス送受信
部17に相当する)プロセス送受信部で受け付け、(計
算機10-1内のプロセスプール15に相当する)プロセ
スプール15に格納する。 [第2の実施例]次に、本発明の第2の実施例につき、
図面を参照して説明する。
【0058】図4は本発明の第2の実施例に係る分散処
理装置の主要な構成を示すブロック図である。なお、図
1と同一部分には同一符号を付してある。図4に示す分
散処理装置は、例えばn台の計算機100-1〜100-n
と、これら各計算機100-1〜100-n間の通信に用い
られる通信路20と、各計算機100-1〜100-nによ
り共有される二次記憶30とから構成される。二次記憶
30には、図1の構成と同様に、プログラム格納領域3
1及びオブジェクトコード格納領域32が確保される。
【0059】計算機100-1は、図1の計算機10-1と
同様に、プログラムコンパイル部11、プロセスプール
15及びプロセス送受信部17を有している他、(図1
中の実行コード判定部12に相当する)実行コード判定
部120、プロセス実行部140及び(図1中のプロセ
ス管理部16に相当する)プロセス管理部160を有し
ている。プロセス実行部140は、(図1中のネイティ
ブコード実行部14に相当する)ネイティブコード実行
部141及び抽象機械語解釈実行部142からなる。こ
の計算機100-1の構成は、計算機100-nなど、分散
処理装置上の他の計算機についても同様である。
【0060】以上の図4の構成のうち、図1の構成と異
なる部分について説明する。実行コード判定部120
は、実行プロセスについてのオブジェクトコード格納領
域32内のネイティブコード識別子をもとに、自計算機
(ここでは計算機100-1)で対応するネイティブコー
ドの直接実行が可能であるか否かを判定するものであ
る。また実行コード判定部120は、実行可能と判定し
た場合には当該ネイティブコードをプロセス実行部14
0内のネイティブコード実行部141に渡し、実行不可
能と判定した場合には格納領域32内の対応する抽象機
械語コードをプロセス実行部140内の抽象機械語解釈
実行部142に渡すようになっている。また実行コード
判定部120は、プロセス管理部160から要求された
プロセスについてのオブジェクトコード格納領域32内
のネイティブコード識別子を取り出して当該プロセス管
理部160に通知するようにもなっている。
【0061】プロセス実行部140内のネイティブコー
ド実行部141は、図1中のネイティブコード実行部1
4と同様に、自計算機(計算機100-1)に固有のネイ
ティブコードを実行するためのものである。このネイテ
ィブコード実行部141は、過去に実行したネイティブ
コードを(一定量を上限として)保持するようになって
いる。一方、プロセス実行部140内の抽象機械語解釈
実行部142は、抽象機械語コードを解釈・実行するた
めのインタプリタである。この抽象機械語解釈実行部1
42は、過去に解釈・実行した抽象機械語コードを(一
定量を上限として)保持するようになっている。
【0062】プロセス管理部160は、プログラムの実
行時に、プロセスの生成、実行、中断、消滅、マイグレ
ーションを管理・制御するもので、生成されたプロセス
のプロセス情報をプロセスプール15に格納する動作
と、消滅したプロセスのプロセス情報をプロセスプール
15から取り除くなどの操作も行う。なお、実行するプ
ロセスはプロセス実行部140で処理される。プロセス
管理部160は更に、図1中のプロセス管理部16と同
様に、マイグレーションするプロセスの選択とマイグレ
ーションするプロセスの送信先計算機の選択も行う。マ
イグレーションする場合には、プロセス管理部16から
プロセス送受信部17にプロセス情報が渡される。
【0063】次に、図4の構成の分散処理装置における
計算機動作を、計算機100-1での動作を例に、プロセ
ス実行時について説明する。なお、プログラムコンパイ
ル時、マイグレーションプロセスの選択時及びマイグレ
ーションプロセスの送信先計算機の選択時の動作につい
ては、図1の構成と同様であるため、説明を省略する。
また、この説明にも、前記実施例(第1の実施例)で使
用したプログラムを用いる。よって、生成されるオブジ
ェクトコード情報やオブジェクトコード格納領域32へ
の情報格納形式は、前記実施例と同様である。
【0064】まず、計算機100-1内のプロセス実行部
140は、プロセス管理部16で選択されたプロセスを
実行するときに、当該プロセスのオブジェクトコードを
保持しているか否かを調べる。
【0065】もし、オブジェクトコードとしてネイティ
ブコードが保持されているならば、即ち当該プロセスの
ネイティブコードがプロセス実行部140(内のネイテ
ィブコード実行部141)に保持されているならば、そ
のコードをネイティブコード実行部141にて実行す
る。また、オブジェクトコードとして抽象機械語コード
が保持されているならば、即ち当該プロセスの抽象機械
語コードがプロセス実行部140(内の抽象機械語解釈
実行部142)に保持されているならば、そのコードを
抽象機械語解釈実行部142にて解釈・実行する。な
お、プロセス実行部140にネイティブコードと抽象機
械語コードの両方が保持されている場合には、ネイティ
ブコードがネイティブコード実行部141にて実行され
る。
【0066】これに対し、プロセス実行部140に実行
プロセスのオブジェクトコードが保持されていないなら
ば、プロセス実行部140は実行コード判定部120に
対して、当該プロセスのオブジェクトコードをオブジェ
クトコード格納領域32から取り出すことを指示する。
【0067】実行コード判定部120は、プロセス実行
部140からのオブジェクトコード取り出し指示を受け
取ると、指示されたプロセスのネイティブコード識別子
(ここではK)をオブジェクトコード格納領域32(内
のネイティブコード識別子領域323)から読み込み、
当該プロセスの実行計算機、即ち自計算機100-1の持
つ実行可能コード識別子に一致するか否かを調べる。そ
して実行コード判定部120は、このコード識別子の一
致/不一致に応じて、オブジェクトコード格納領域32
内のネイティブコードを使用するか(一致の場合)、抽
象機械語コードを使用するか(不一致の場合)を判定す
る。
【0068】この判定の説明のために、プロセスを実行
する計算機(計算機100-1)の持つ実行可能コード識
別子がKの場合とJの場合とを考える。なお、実行プロ
セスのためのネイティブコード識別子は、図3に示した
ようにKである。
【0069】まず、プロセス実行計算機100-1(自計
算機)の持つ実行可能コード識別子が実行プロセスのネ
イティブコード識別子に一致するKの場合には、実行コ
ード判定部120はネイティブコードを使用すると判定
する。この場合、実行コード判定部12は、オブジェク
トコード格納領域32内のネイティブコード領域321
から当該プロセスのネイティブコードを取り出し、ネイ
ティブコード実行部140内のネイティブコード実行部
141に渡す。
【0070】これに対し、プロセス実行計算機100-1
(自計算機)の持つ実行可能コード識別子が実行プロセ
スのネイティブコード識別子とは異なるJの場合には、
実行コード判定部120は抽象機械語コードを使用する
と判定する。この場合、実行コード判定部120は、オ
ブジェクトコード格納領域32内の抽象機械語コード領
域322から当該プロセスの抽象機械語コードを取り出
し、プロセス実行部140内の抽象機械語解釈実行部1
42に渡す。
【0071】ネイティブコード実行部141は、実行コ
ード判定部120から実行プロセスのネイティブコード
を渡されると、このネイティブコードを内部で保持し、
プロセスの実行において直接使用する。
【0072】一方、抽象機械語解釈実行部142は、実
行コード判定部120から実行プロセスの抽象機械語コ
ードを渡されると、この抽象機械語コードを内部で保持
し、プロセスの実行において命令を解釈・実行する。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、種
類の異なる計算機間でのプロセスのマイグレーションが
行われる分散処理装置において、コンパイル時の適正な
オブジェクトコード量の生成、システムの拡張性のある
オブジェクトコードの管理、そして実行時性能への影響
の少ない実行環境が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る分散処理装置の主
要な構成を示すブロック図。
【図2】同実施例におけるプログラム例を示す図。
【図3】同実施例におけるオブジェクトコード格納領域
32へのオブジェクトコード情報格納例を示す図。
【図4】本発明の第2の実施例に係る分散処理装置の主
要な構成を示すブロック図。
【符号の説明】
10-1〜10-n,100-1〜100-n…計算機、11…
プログラムコンパイル部、12,120…実行コード判
定部、13…プログラム変換部、14,141…ネイテ
ィブコード実行部、15…プロセスプール、16,16
0…プロセス管理部、17…プロセス送受信部、20…
通信路、30…二次記憶、31…プログラム格納領域、
32…オブジェクトコード格納領域、140…プロセス
実行部、142…抽象機械語解釈実行部、321…ネイ
ティブコード領域、322…抽象機械語コード領域、3
23…ネイティブコード識別子領域。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の計算機を備えた分散処理装置にお
    いて、 コンパイル結果を格納しておくための、前記各計算機に
    より共有されるオブジェクトコード格納手段と、 前記複数の計算機のうちの1つ以上の計算機に設けら
    れ、前記オブジェクトコード格納手段に格納される対象
    計算機用のネイティブコード及びマシン非依存な抽象機
    械語コードをソースプログラムから生成するプログラム
    コンパイル手段と、 前記各計算機に設けられ、マイグレーションされるプロ
    セス情報を送受するプロセス送受信手段と、 前記各計算機に設けられ、自計算機の前記プロセス送受
    信手段で受信されるプロセス情報を含むプロセス情報の
    集合が格納されるプロセス格納手段と、 前記各計算機に設けられ、自計算機の前記プロセス格納
    手段に格納されているプロセス情報の示すプロセスの実
    行に際し、当該プロセスの実行に必要な前記オブジェク
    トコード格納手段内のネイティブコードが自計算機で実
    行可能であるか否かを判定する実行コード判定手段と、 前記各計算機に設けられ、自計算機の前記実行コード判
    定手段により前記ネイティブコードが自計算機で実行不
    可能であると判定された場合に、当該ネイティブコード
    に対応する前記オブジェクトコード格納手段内の抽象機
    械語コードを受け取って、自計算機で実行可能なネイテ
    ィブコードに変換するプログラム変換手段と、 前記各計算機に設けられ、自計算機の前記実行コード判
    定手段により前記ネイティブコードが自計算機で実行可
    能であると判定された場合には当該ネイティブコードを
    実行し、実行不可能であると判定された場合には自計算
    機の前記プログラム変換手段により変換されたネイティ
    ブコードを実行するネイティブコード実行手段とを具備
    することを特徴とする分散処理装置。
  2. 【請求項2】 複数の計算機を備えた分散処理装置にお
    いて、 コンパイル結果を格納しておくための、前記各計算機に
    より共有されるオブジェクトコード格納手段と、 前記複数の計算機のうちの1つ以上の計算機に設けら
    れ、前記オブジェクトコード格納手段に格納される対象
    計算機用のネイティブコード及びマシン非依存な抽象機
    械語コードをソースプログラムから生成するプログラム
    コンパイル手段と、 前記各計算機に設けられ、マイグレーションされるプロ
    セス情報を送受するプロセス送受信手段と、 前記各計算機に設けられ、自計算機の前記プロセス送受
    信手段で受信されるプロセス情報を含むプロセス情報の
    集合が格納されるプロセス格納手段と、 前記各計算機に設けられ、自計算機の前記プロセス格納
    手段に格納されているプロセス情報の示すプロセスの実
    行に際し、当該プロセスの実行に必要な前記オブジェク
    トコード格納手段内のネイティブコードが自計算機で実
    行可能であるか否かを判定する実行コード判定手段と、 前記各計算機に設けられ、自計算機の前記実行コード判
    定手段により前記ネイティブコードが自計算機で実行可
    能であると判定された場合に当該ネイティブコードを実
    行するネイティブコード実行手段と、 前記各計算機に設けられ、自計算機の前記実行コード判
    定手段により前記ネイティブコードが自計算機で実行不
    可能であると判定された場合に、当該ネイティブコード
    に対応する前記オブジェクトコード格納手段内の抽象機
    械語コードを受け取って、当該抽象機械語コードを解釈
    ・実行する抽象機械語解釈実行手段とを具備することを
    特徴とする分散処理装置。
  3. 【請求項3】 前記各計算機に設けられ、実行するプロ
    セスの選択と、他計算機にマイグレーションするプロセ
    スの選択とを司るプロセス管理手段を更に具備し、前記
    プロセス管理手段は、プロセスのマイグレーションを行
    う場合には、マイグレーションの候補となるプロセスの
    集合の中から、マイグレーション先の計算機でネイティ
    ブコードが実行可能なプロセスを優先的に選択して、自
    計算機の前記プロセス格納手段に格納されているその選
    択プロセスのプロセス情報を自計算機の前記プロセス送
    受信手段により前記マイグレーション先計算機に送信さ
    せることを特徴とする請求項1または請求項2記載の分
    散処理装置。
  4. 【請求項4】 前記各計算機に設けられ、実行するプロ
    セスの選択と、マイグレーションするプロセスの送信先
    計算機の選択とを司るプロセス管理手段を更に具備し、
    前記プロセス管理手段は、プロセスのマイグレーション
    を行う場合には、プロセス受け入れ可能な計算機の集合
    の中からマイグレーションするプロセスをネイティブコ
    ードで直接実行可能な計算機を優先的に選択して、自計
    算機の前記プロセス格納手段に格納されているそのプロ
    セスのプロセス情報を自計算機の前記プロセス送受信手
    段により前記選択した計算機に送信させることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の分散処理装置。
  5. 【請求項5】 複数の計算機と、コンパイル結果を格納
    しておくための、前記各計算機により共有されるオブジ
    ェクトコード格納手段を備えた分散処理装置において適
    用されるプロセス実行方法であって、 プログラムのコンパイル時に、ソースプログラムから対
    象計算機用のネイティブコード及びマシン非依存な抽象
    機械語コードを生成して、そのコンパイル結果を前記オ
    ブジェクトコード格納手段に格納しておき、 前記計算機上でのプロセスの実行に際しては、当該プロ
    セスの実行に必要な前記オブジェクトコード格納手段内
    のネイティブコードが自計算機で実行可能であるか否か
    を判定し、 前記ネイティブコードが自計算機で実行不可能であると
    判定された場合には、当該ネイティブコードに対応する
    前記オブジェクトコード格納手段内の抽象機械語コード
    を受け取って、自計算機で実行可能なネイティブコード
    に変換し、 前記ネイティブコードが自計算機で実行可能であると判
    定された場合には当該ネイティブコードを実行し、実行
    不可能であると判定された場合には前記変換されたネイ
    ティブコードを実行することを特徴とするプロセス実行
    方法。
  6. 【請求項6】 複数の計算機と、コンパイル結果を格納
    しておくための、前記各計算機により共有されるオブジ
    ェクトコード格納手段を備えた分散処理装置において適
    用されるプロセス実行方法であって、 プログラムのコンパイル時に、ソースプログラムから対
    象計算機用のネイティブコード及びマシン非依存な抽象
    機械語コードを生成し、そのコンパイル結果を前記オブ
    ジェクトコード格納手段に格納しておき、 前記計算機上でのプロセスの実行に際しては、当該プロ
    セスの実行に必要な前記オブジェクトコード格納手段内
    のネイティブコードが自計算機で実行可能であるか否か
    を判定し、 前記ネイティブコードが自計算機で実行可能であると判
    定された場合には、当該ネイティブコードを直接実行
    し、前記ネイティブコードが自計算機で実行不可能であ
    ると判定された場合には当該ネイティブコードに対応す
    る前記オブジェクトコード格納手段内の抽象機械語コー
    ドを解釈・実行することを特徴とするプロセス実行方
    法。
  7. 【請求項7】 プログラム実行中にプロセスのマイグレ
    ーションを行う場合には、マイグレーションの候補とな
    るプロセスの集合の中から、マイグレーション先の計算
    機でネイティブコードが実行可能なプロセスを優先的に
    選択し、その選択プロセスのプロセス情報を前記マイグ
    レーション先計算機に送信することを特徴とする請求項
    5または請求項6記載のプロセス実行方法。
  8. 【請求項8】 プログラム実行中にプロセスのマイグレ
    ーションを行う場合には、プロセス受け入れ可能な計算
    機の集合の中からマイグレーションするプロセスをネイ
    ティブコードで直接実行可能な計算機を優先的に選択
    し、その選択した計算機に前記マイグレーションするプ
    ロセスを送信することを特徴とする請求項5または請求
    項6記載のプロセス実行方法。
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