JPH0875441A - 管長のオンライン自動計測方法 - Google Patents

管長のオンライン自動計測方法

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JPH0875441A
JPH0875441A JP23414594A JP23414594A JPH0875441A JP H0875441 A JPH0875441 A JP H0875441A JP 23414594 A JP23414594 A JP 23414594A JP 23414594 A JP23414594 A JP 23414594A JP H0875441 A JPH0875441 A JP H0875441A
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JP
Japan
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steel pipe
length
sound pressure
time
acoustic sensor
Prior art date
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JP23414594A
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English (en)
Inventor
Yuzuru Nakamura
譲 中村
Kaoru Kamaike
薫 蒲池
Shogo Tanaka
正吾 田中
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M II C ENG SERVICE KK
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M II C ENG SERVICE KK
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  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 両端が閉じた鋼管内部に音響信号を入力し、
鋼管長さをオンラインで高速・且つ高精度に自動計測す
ることが可能な管長のオンライン自動計測方法を提供す
る。 【構成】 本発明は、両端が閉じた鋼管内部に音響信号
を入力したとき時間の経過に伴い速やかに長さに応じた
定在波が支配的となることに着目し、前記音響信号に基
づく鋼管内部の音圧変動を鋼管上部に設置した音響セン
サで抽出すること、その音響センサで抽出した鋼管内音
圧変動を、低周波域の定在波を利用することにより線形
ダイナミクスモデルで表すこと、その線形ダイナミクス
モデルで表した鋼管内音圧変動を音響センサによる観測
方程式と組み合わせてカルマンフィルタを適用するこ
と、及び時々刻々変動する鋼管の長さに対して、予想出
来る範囲内で適切な候補を設け、各候補に対して求まる
カルマンフィルタ出力による事後確率を乗じることより
なる、管長のオンライン自動計測方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、両端が閉じた鋼管内部
に音響信号を入力し、鋼管長さをオンラインで高速・且
つ高精度に自動計測することが可能な鋼管の長さのオン
ライン自動計測方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図1に示す如く、土木工事におい
ては、陸上、海上を問わず、ビルディングや海上空港等
の建設に際し、軟弱地盤1(例えば沖積層)に多くの砂
柱2を打ち込み、地盤改良を図ることがしばしば行われ
ている。砂柱2の打込みについて具体的に説明すると、
直径400mm、長さが50〜60m位の鋼管により注入
された砂にコンプレッサーによる加圧・減圧を繰返しな
がら、砂柱を軟弱地盤に打込んでいる。しかも、その
際、鋼管3は、加振機4により加振しながら徐々に抜取
っている。
【0003】このような工事では、砂面5がどのような
速度で沈下して行くかが砂柱の形成に大きな影響を与え
る。
【0004】従って、この砂面5の沈下速度がオンライ
ン計測出来れば、砂柱3の品質管理だけでなく、工事も
円滑に進めることが出来る。
【0005】この砂面の沈下速度を計測するには、時々
刻々、砂面位置を検出すればよく、例えば、鋼管3上端
から砂面5までの距離を、錘付きワイヤあるいはケーブ
ルワイヤを鋼管3内に吊下げて計測する方法等が一般的
に採用されている他、音響センサ・光波距離計を利用す
る方法も提案されている。
【0006】しかしながら、前二者のワイヤを使用する
方法は、ワイヤが投入した砂により磨耗・損傷し易く、
また砂の投入毎にワイヤの巻取りドラムによる巻上げ・
巻戻し操作するのに時間が掛ると言う不具合があり、ま
た、3番目の音響センサを使用する方法では、前記二者
の不具合がなくなり、詰りの検出が可能になるものの、
超音波の伝播速度が管内の温度・圧力に大きく左右され
るため、コンプレッサーによる加圧・減圧を繰返す条件
に対しては、その温度・圧力補正の演算に多大の時間が
掛り、高精度の検出は期待出来ず、オンライン計測への
適用は困難であると言う問題点があり、さらに、光波距
離計による方法には、加圧・減圧の繰返しに伴って、管
内に多量の霧が発生するため、その霧によって光波の透
過が妨害されると言う難点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、上記従来のワイヤを使用する方法は、ワイヤが磨
耗・損傷し易くまた計測に多大の時間が掛ること、超音
波を利用する方法は、コンプレッサーによる加圧・減圧
の繰返す条件に対しては、高精度の検出は期待出来ず、
オンライン計測が困難であること、及び光波距離計によ
る方法は、加圧・減圧の繰返しに伴って、管内に多量に
発生する霧によって光波の透過が妨害されることであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、両端が閉じた
鋼管内部に音響信号を入力したとき時間の経過に伴い速
やかに管内長さに応じた定在波が支配的となることに着
目し、前記音響信号に基づく鋼管内部の音圧変動を鋼管
上部に設置した音響センサで抽出すること、その音響セ
ンサで抽出した鋼管内音圧変動を、低周波域の定在波を
利用することにより線形ダイナミクスモデルで表すこ
と、その線形ダイナミクスモデルで表した鋼管内音圧変
動を音響センサによる観測方程式と組み合わせてカルマ
ンフィルタを適用すること、及び時々刻々変動する鋼管
内の長さに対して、予想出来る範囲内で適切な候補を設
け、各候補に対して求まるカルマンフィルタ出力による
事後確率を乗じることよりなる、管長のオンライン自動
計測方法である。
【0009】
【作用】軟弱地盤改良工事への適用を念頭に、研究室で
実験を行った。実験に用いた鋼管は、長さ12.0m 、直径
21.63cm 、厚さ4.5mm の両端が閉じた鋼管である。一端
に音響センサを取り付け、木で鋼管に衝撃をあたえとき
の鋼管内音圧変動を示したものが図2である。但し、デ
ータの採取サンプリングタイムΔT=1.6ms とし、このと
きの鋼管内部の温度、湿度はそれぞれ23.5℃及び68% で
あった。図2より、時間の経過に伴い、高周波数成分が
減衰していく様子がわかる。
【0010】
【実施例】先ず、両端が閉じた鋼管長さとその内部に生
ずる定在波との関係について説明する。両端が閉じた鋼
管内部に音響信号が入力されると、極めて短い時間に鋼
管長さに応じた定在波が支配的となる。なお、軟弱地盤
改良工事等におけるように、コンプレッサーによる加圧
毎に鋼管内の砂面位置が移動する場合、音圧変動周期が
加圧周期に比べて極めて短いことから、鋼管内音圧変動
解析に当って、鋼管内長さは測定中ほぼ一定であると仮
定して差し支えない。
【0011】また、このような背景のもとでは、以下、
極めて短い時間中の音圧データ解析による管内の長さ測
定中は、鋼管内の長さは時不変とすることが出来る。こ
のとき、両端が閉じた長さLmの鋼管の内部に生じる定
在波の周波数は、基本波の波長が2Lmであることから
【0012】
【数1】
【0013】で与えられる。なお、s(t)は鋼管内の
音速であって、t℃ を鋼管内部の温度とすれば、
【0014】
【数2】
【0015】で与えられる。
【0016】鋼管が閉じている場合は、両端が定在波の
節になり、この点で音圧変動が最大となる。
【0017】従って、砂柱形成土木工事におけるよう
に、加振機による外部騒音が非常に強い場合には、音響
センサを1個、鋼管上端部に取り付けるだけで、工事に
何ら影響を与えることなく、鋼管内の音圧変動を高いS
N比で採取出来る。従って、原理的には、音響センサに
より採取した音圧信号を分析し、これに含まれる定在波
成分を見付けることにより、数1式に基づき鋼管内の長
さ計測が可能になる。
【0018】次に、時間変動を伴う鋼管内の長さのオン
ライン計測について説明する。砂柱形成工事などにおい
ては加振機によるハイレベルの外部騒音が鋼管内部に強
く伝播して来るが、この衝撃波動は間欠的なものであ
り、しかもこの伝播してきた音圧の高周波成分は時間の
経過に伴い、速やかに減衰する。従って、数1式の周波
数を持つ定在波の中、低次のものが時間の経過に伴い支
配的となってくる。しかしながら、これらの定在波成分
以外にも音圧信号に低周波成分が含まれるので、音圧信
号x(t)のモデルとして、
【0019】
【数3】
【0020】を考えることが合理的である。
【0021】ここで、ωiは ωi=2πfi (1≦i
≦3) の意味であり、定在波として基本周波数の3倍
までのものを考えた。またb は、定在波の基本周波数
に比べてゆっくり変動すると思われるもの全体をまとめ
たものであり、ωi(1≦i≦3) に相当する周期長の
時間内でほぼ一定とみなされるものである。このとき、
音圧x(t)は次の微分方程式を満足する。
【0022】
【数4】
【0023】いま、相変数(phase variable)表示の状態
変数 xn = dn-1x/dtn-1 (n=1,2,.,7) を導入すると、数4式は次のように書き換えられる。
【0024】
【数5】
【0025】ここで、
【0026】
【数6】
【0027】
【数7】
【0028】てある。但し、
【0029】
【数8】
【0030】これが支配的な音圧信号の従うダイナミク
スであるが、この信号はあくまで支配的な部分に対する
ものであり、実際にはモデルに用いた三つの定在波以外
にも、振幅は小さいが高周波数成分、あるいは局所的に
ではあれ、バイアスbが一定としたときの誤差などもモ
デル誤差として考えなくてはならない。モデル次数を増
加して、より厳密なモデルを作成することも可能である
が、本発明ではオンライン計測を目的としているため、
これらのモデル化誤差を平均値ゼロ、分散σ2の適当な
白色ガウス雑音w(t) とみなし、数3式,数4式で表現
できない部分を補正するようにした。つまり、次のダイ
ナミクスを採用することにした。
【0031】
【数9】
【0032】但し、Bは定数行列で、B=(0,0,1,0,0,
0,0)T とした。これは、音圧が時間的に滑らかに変化す
るよう配慮したからである。一方、観測値に関しては、
前章で述べたように音響センサを鋼管上端部に設置し音
圧の時間変化を測定するようにしているので、観測方程
式としては
【0033】
【数10】
【0034】が得られる。ここに、xk、vk はそれぞ
れxk = x(k△T), vk = v(k△T)の意( △T:サン
プリングタイム )であり、観測行列Hは
【0035】
【数11】
【0036】で定義される。情報処理の簡便上、ダイナ
ミクス数9式の方も同一サンプリングタイムで離散値化
すると、詳細は略すが、
【0037】
【数12】
【0038】となる。ここに、Fは遷移行列であり
【0039】
【数13】
【0040】
【数14】
【0041】またwkは遷移雑音であり、平均値がゼ
ロ、共分散行列が
【0042】
【数15】
【0043】の白色ガウス雑音である。なおI7 は、7
次元の単位行列の意である。結局、管の長さに依存した
基本的な3つの定在波成分及びこれらの定在波より低周
波の低周波成分に相当する音圧測定は数10式,数12
式で与えられる線形離散形システムの状態推定問題に帰
着できる。
【0044】システムは線形であるから、数10式の観
測雑音{vK}の白色性を仮定すれば、推定に次のカル
マンフィルタが適用できる。
【0045】
【数16】
【0046】
【数17】
【0047】
【数18】
【0048】
【数19】
【0049】
【数20】
【0050】但し、
【0051】
【数21】
【0052】
【数22】
【0053】ここで、Vは数10式の観測雑音vkの分
散である。もし、鋼管内の長さLが既知、すなわち角周
波数ωi (1≦i≦3) が既知であれば、上記フィルタによ
り{ωi}に相当する三つの定在波成分及びこれらより
低周波の低周波成分より成る音圧成分のオンライン計測
が可能になる。衝撃波の発生後、音圧の高周波成分が時
間に速やかに減衰することを考えれば、こうして推定で
きた音圧変動はごくわずかな経過時間の後、実際の音圧
変動をほぼ正確に表現できることになる。
【0054】しかしながら実際問題として管内の長さL
は未知であり、いまこれを測定しようとする立場である
から、カルマンフィルタ使用に際しては、管内の長さL
に対して幾つかの適切な候補を設けなければならず、こ
のときのそれぞれの候補に対する音圧測定結果より各候
補の実現事後確率が計算されることになる。
【0055】いま、M個の候補{Li;1≦i≦M}に対しそ
れぞれ独立にカルマン・フィルタを適用し、このとき得
られた状態変数の予測値xK/K-1 及び数22式のΛK
それぞれ予測値xi k/K-1i kと記せば、各候補Liの事
後確率予測値Pi kはBayes 定理により次の漸化式で与え
られ、新しい観測値yK 毎に更新されることがわかる。
【0056】
【数23】
【0057】但し上式で、Yk-1 は(k-1)時刻目までの
観測値情報{yj ;j≦k-1}を、P(yK/Li ,Yk-1)はi 番目
の候補Liに対するYk-1 の下での yKの条件付き確率密度
関数
【0058】
【数24】
【0059】で求まる。なお、漸化式数23式の計算に
当たっては、先験確率は例えばPi -1=(1/M)(1
M)とおけばよい。実際は、長さが時間的に変わ
る鋼管内の長さオンライン計測を目的としているのであ
るから、ある時刻に上述の方法で鋼管内の長さ計測が行
われれば、次の時刻には前の時刻に求まった最終的な計
測推定値L∞の近傍で適切な候補を設定し直し、上の手
続きを繰り返せばよい。
【0060】軟弱地盤改良工事への適用を念頭に、研究
室で実験を行った。実験に用いた鋼管3は、長さ12.0m
、直径21.63cm 、厚さ4.5mm の両端が閉じた鋼管であ
る。一端に音響センサを取り付け、木で鋼管3に衝撃を
あたえときの鋼管内音圧変動を示したものが図2であ
る。但し、データの採取サンプリングタイムΔT=1.6ms
とし、このときの鋼管内部の温度、湿度はそれぞれ23.5
℃及び68% であった。図2より、時間の経過に伴い、高
周波数成分が減衰していく様子がわかる。
【0061】本発明の有効性を確認するために、いま鋼
管の長さLの候補として、12.5m を中心に、これの±5
%,±10% の計5個を考えた。そして、カルマンフィル
タの初期値として推定値Xo/-1=0 及びPo/-1=I7を用い
た。更に、ダイナミクスに含まれる遷移雑音の大きさを
規定するパラメータσ2 及び観測雑音分散Rの値とし
て、音圧の実際の時間変動の様子を参考にすると共にカ
ルマンフィルタがスパイク状の音圧変動(高周波数成
分)に高感度とならないよう配慮を行い、それぞれσ2=
1.0,R=0.08とした。このときの鋼管の長さのオンライ
ン測定結果を図3に示す。
【0062】但し、横軸は衝撃を与えた時刻をゼロ時刻
とし、これからの経過時間を、また縦軸は測定誤差率を
示している。図3より、初時刻より(ごく一部の時間帯
を除き)測定誤差率5%以内の測定結果が得られるが、0.
5 秒頃から測定誤差率が-1.02%の良好な測定結果が得ら
れていることがわかる。
【0063】本実験では、真の長さL=12m を候補から故
意にはずしたが、候補の中に真の長さ(あるいは非常に
近いもの)を含めた場合には、さらに高速・高精度な計
測がなされる。参考のため、真の長さを中心に、それの
±5%、±10% の計5個の候補を考えた場合の測定誤差率
の結果を図3に示すが、実際0.3 秒頃より測定誤差率が
ゼロの測定結果が得られている。
【0064】実際問題、真の長さL はある値の範囲内で
しか分からないため、より高精度な測定結果を得るため
には、上の測定結果より、候補を何回か更新することが
考えられる。例えば、図3のようにして得られた測定値
の近傍で、再度、新しい候補を設けて本計測システムを
適用することである。
【0065】実際、図3で得られた0.5 秒(データ長)
後の測定推定値L∞=11.87m を中心に、これの±1%、±
2%の計5個の、より真値に近接した候補を設けたとき
の、0.5 秒以後の音圧データ使用による測定結果を図5
に示すが、最終的な測定誤差率は0.793%となり、1回目
だけの候補の場合に比べ測定精度は向上している。この
ように、候補を真値の近傍で設定すればするほど、高速
・高精度な測定結果が得られることが予想できる。参考
のため、初回は先験値12.5m を中心にこれの±5%、±10
% の5候補を、2回目及び3回目は前回の測定値を中心
に±1%、±2%の5候補を設定する方式で、かつ初時刻か
らの音圧データを繰り返し使用する方法で測定を行った
ところ、測定精度は0.10% まで向上することがわかっ
た。従って、オンライン測定とはいえ、計算時間が許せ
ば、その範囲内でできるだけ候補を更新し、かつ音圧デ
ータを繰り返し使用することが望まれる。
【0066】なお、計算機でカルマンフィルタを組む
際、角周波数がある程度大きくなると(離散形)遷移行
列F の計算に際しオーバーフローを起こすことがわかっ
たので、本論文では計測システムのプログラム化の段階
で、時間軸に関し次のようなスケール変換 kt → t, ω/k → ω (ここではk = 125 を採用)を行い、プログラム上の問
題点を解消した。
【0067】以上、本発明の計測方法によれば、鋼管の
長さが0.25〜0.5 秒位の音圧データで高速な計測が、ま
た長さの候補の設定法に依存し0.1 〜0.8%程度の高精度
な計測が行えることが確認された。大き目の測定誤差率
を許容することが可能であれば、更なる高速化、つまり
わずかなデータ長の音圧データで計測が可能である。な
お、軟弱地盤改良工事における鋼管内空気長(鋼管長さ
測定に帰着)測定のように、時間変動する長さが継続的
に測定される状況では、真の長さの近傍に継続的に候補
を設定できるので、本論文の結果からかなり高精度な計
測が可能である。
【0068】音圧センサからの音圧データを得てから長
さ測定(つまり推定値Lk/kの計算)までの計算時間は0.
01秒(東芝EWS AS-4075 )である。従って、ボードを継
ぎ足したり、あるいはマルチプロセッサの導入を図って
計算の高速化を図ったり、更にはサンプリングタイムを
少々大きくしたりすれば、本発明の計測方法はパソコン
レベルでも十分適用可能なオンライン計測システムとし
て実用に供すことが出来る。
【0069】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されるため、
上記の通り0.25〜0.5 秒程度の音圧データで鋼管の長さ
計測が高精度に行えるので、軟弱地盤改良における砂柱
形成工事に当って、鋼管内砂面の連続的位置検出を念頭
に加圧による鋼管内砂面の沈下速度を考慮すれば、計算
機による計算時間を考慮に入れても十分要請に応えられ
る0.1 〜0.8%程度の高精度で、鋼管の長さをオンライン
で高速に自動計測することが可能である。なお、本発明
では、定在波を誘起するための入力音響信号として、加
振機によるハイレベルの鋼管内部への外部騒音を利用す
ることを考えたが、測定対象によっては周波数可変の単
一周波数音源を用い、共振を利用した管のオンライン自
動計測システムを構成することも可能であろう。また、
両端が閉じた鋼管を念頭においたが、本計測システムは
もちろん一端あるいは両端が開いた鋼管の長さ測定の場
合にも、管の長さと定在波の周波数との関係を変更する
ことにより適用可能である。さらに、提案計測システム
の他の応用例としては、管の詰まりや穴の箇所など異常
箇所のオンライン検出等が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】砂柱の打込みの概略正面図である。
【図2】鋼管内の音圧変動を示す関係図である。
【図3】真値を含まない鋼管長さ候補に対する測定誤差
率と時間との相関図である。
【図4】真値を含む鋼管長さ候補に対する測定誤差率と
時間との相関図である。
【図5】2回目の更新候補に対する測定誤差率と時間と
の相関図である。
【符号の説明】
1 軟弱地盤 2 砂柱 3 鋼管 4 加振機 5 砂面
【選択図】 図5
【数25】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端が閉じた鋼管内部に音響信号を入力
    したとき時間の経過に伴い速やかに長さに応じた定在波
    が支配的となることに着目し、前記音響信号に基づく鋼
    管内部の音圧変動を鋼管上部に設置した音響センサで抽
    出すること、その音響センサで抽出した鋼管内音圧変動
    を、低周波域の定在波を利用することにより線形ダイナ
    ミクスモデルで表すこと、その線形ダイナミクスモデル
    で表した鋼管内音圧変動を音響センサによる観測方程式
    と組み合わせてカルマンフィルタを適用すること、及び
    時々刻々変動する鋼管の長さに対して、予想出来る範囲
    内で適切な候補を設け、各候補に対して求まるカルマン
    フィルタ出力による事後確率を乗じることよりなる、管
    長のオンライン自動計測方法。
JP23414594A 1994-09-01 1994-09-01 管長のオンライン自動計測方法 Pending JPH0875441A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3476678A1 (en) * 2017-10-26 2019-05-01 KNORR-BREMSE Systeme für Schienenfahrzeuge GmbH Brake pipe length estimation

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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