JPH086998A - 複雑な産業構造の管理方法及びその装置 - Google Patents

複雑な産業構造の管理方法及びその装置

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JPH086998A
JPH086998A JP15933094A JP15933094A JPH086998A JP H086998 A JPH086998 A JP H086998A JP 15933094 A JP15933094 A JP 15933094A JP 15933094 A JP15933094 A JP 15933094A JP H086998 A JPH086998 A JP H086998A
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industrial structure
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Kiichiro Endo
騏一郎 遠藤
Nobuo Sadaki
展生 貞木
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KYOWA SERVICE KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 産業構造全体の複雑な依存関係を誤りなく、
しかも迅速に管理する方法及び装置を提供する。 【構成】 各工程毎に投入と産出とに仕訳された中間製
品の原単位表を含む工程マスターを作成し、前記工程マ
スターに基づいて、前記中間製品毎に集計したトータル
投入量とトータル産出量とが全て一致する条件のもと
で、前記各工程における操業度を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工場、コンビナ−ト、
都市、地域経済圏、或いは国家等で将来計画を策定する
に際して、購買管理、生産管理、販売管理、貿易管理、
在庫管理、物流管理、労務管理、財務会計管理等を含む
総合的経営管理の為の、及びまたは、産業連関分析や産
業構造改革の為の管理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工場、コンビナ−ト、都市、地域経済
圏、或いは国家等における生産工程、或いは産業の構成
は、複雑多岐化しており、従って、その全容を把握して
予測を立てたり、変化に即応して適切に運営管理をする
等は、非常に困難な作業である。そこで、これに対処す
るに際しては、従来は、それ等の関連性を個々の対象毎
に丹念に調査したり、或いは統計資料を駆使して、所
謂、シミュレ−ション・モデルを作成するのが常であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、それは個々の
要請に応じてその都度作られる訳であるが、互換性を欠
いているが為に無駄が多く、又、規模が大きくなると共
に加速度的に煩雑な計算が必要となり、修正等の維持管
理は勿論、操作をするにも、これに堪能な人材を用意せ
ねばならず、この面の負担も大きかった。本発明はこの
ような事情に鑑みてなされたもので、各工程の管理者が
既に熟知しているそれぞれの工程における生産諸元、原
料や製品の原単位及び投入、産出の各工程における位置
づけを明確化することによって、産業構造全体の複雑な
依存関係を誤りなく、しかも迅速に把握し管理する方法
及び装置をを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項第
1項に記載の複雑な産業構造の管理方法は、複数の工程
からなる産業構造の管理方法において、各工程毎に投入
と産出とに仕訳された中間製品の原単位表を含む工程マ
スターを作成し、前記工程マスターに基づいて、前記中
間製品毎に集計したトータル投入量とトータル産出量と
が全て一致する条件のもとで、前記各工程における操業
度を求めるように構成されている。また、請求項第2項
に記載の複雑な産業構造の管理装置は、複数の工程から
なる産業構造の管理方法において、前記各工程毎に投入
と産出とに仕訳された中間製品の原単位表を含む工程マ
スターを作成する装置と、前記工程マスターに基づい
て、前記中間製品毎に集計したトータル投入量とトータ
ル産出量とが全て一致する条件のもとで、前記各工程に
おける操業度を求める装置を有するように構成されてい
る。
【0005】
【作用】請求項第1項記載の複雑な産業構造の管理方法
及び請求項第2項に記載の複雑な産業構造の管理装置に
おいては、各工程の生産管理者が熟知している各工程で
の中間製品の原単位を含む工程マスターを基にし、これ
らの工程マスター群を集計して、各中間製品におけるト
ータル投入量とトータル産出量を均衡させる条件によっ
て導かれる連立方程式を解くことによって、各工程にお
ける操業度を簡単に決定することができる。このように
して求められた各工程における操業度は、全産業構造に
おける全中間製品の投入と産出とが均衡する条件を満た
すものであるから、前記産業構造における適切かつ健全
な条件をも満たすことになり、産業構造全体の状況を的
確に比較評価する上で有力な管理指標となる。
【0006】以下、一般的な例をあげて更に詳細に説明
する。図1は最も単純な生産工程図である。同図は、生
産工程に投入される原料と、そこから産出される製品の
関係を表している。図2は、二つ以上の生産工程があっ
て分業を営む場合であるが、ここで始めて、これ等を管
理するために、領域の内外が区別される。ここでは生産
工程1の産出は直ちに生産工程2に投入される関係にあ
り、この両工程間を移動する物品は、通常は、仕掛品、
半製品等と呼ばれている。図2は図3とも異なる生産形
態であり、ここには明らかに域外の市場とは没交渉の製
品が存在するのであるから、この事実に則して、従来
は、投入と産出の二つにしか規定して来なかった概念を
細分化する必要がある。
【0007】ここでは、外部から持ち込む購入原料
(V)と外部へ持ち出す販売製品(Y)、それに外部と
は出入りの関係はないが、前工程で生産され当工程で消
費する予定の仕掛品(W)と次工程の為に生産し領域内
部に備蓄される半製品(X)との、4種に商品を区分す
ることにする。本発明においては、前記4種に分類した
商品群の内、当該工程から見て、前記Wを投入、また前
記Xを産出として、またW、X併せて中間製品として定
義する。因みに、管理すべき領域を、工場、コンビナ−
ト、都市、地域経済圏、或いは国家に想定するに応じ
て、Vは購入原料、移入品、輸入品等と、WやXは仕掛
品、中間製品、半製品、域内交流品、国産品等と、Yは
販売製品、移出品、輸出品等と様々な呼称があるが、い
ずれの場合も、それぞれに、V、W、X、Yとして明確
に識別し得る商品が存在する。この視点から見る限り、
統括する領域や規模に相違はあれ、これ等を同一カテゴ
リ−上の問題として簡明直截に捉えることができる。
【0008】一般的な投入、産出の二つの概念は、既に
人口には膾炙している産業連関表、投入産出表でも用い
られているが、今回の発明は、これに、外部とは全く取
引関係のない領域の中でのみ存在する、前記のWとXと
を追加したところに新規性がある。この四つの概念があ
って始めて、以下に述べる展開が可能になる。処で、生
産工程の故障や、原料(V)の途絶、製品(Y)の急増
等は、変転極まりない現実にあってはよく発生する事態
であるが、構成が複雑多岐にわたる全体系の中にあっ
て、それがどの様な変遷をたどり、いかなる結果をもた
らすかについては、容易に判断がつかない。しかし、こ
の変動がいかに激しくとも、WとXとの需給は常に均衡
している関係にある。現実のW、Xは、例えば、我が国
の電力の様に外国とは流通の手段がない理由の外に、危
険性や毒性等の物性上の理由、費用増大等の経済上の理
由や、政策によって禁止される政治的理由によるもの、
或いは国内でしか通用しない各種のサ−ビス等がある
が、いずれにせよ、需給均衡を図らざるを得ない商品で
ある。
【0009】外部とは出入りの関係のない商品を投入
W、産出Xと定義したのであるから理の当然でもある
が、このW=Xと言う否定できない事実が常に支配して
いる状態が維持され、又、確認されていなければならな
い。実際には、この均衡は、関連する生産工程の操業度
が有機的に関連を持って変動することによって達成され
ているのであるが、担当者は、それを具体的に知る必要
がある。この管理装置は、W=Xと言う事実に着目して
都度、全ての中間製品についてW=Xの関係を満たすよ
うな各工程における操業度を求める。又、その結果とし
て変動する操業度の推移や、V、Yの初期値との変化等
を迅速に開陳することに、情報提供の主眼を置いてい
る。分業が進めば、生産工程を上手に管理して行く為に
責任分野を細分化し明確にする必要があり、多数の管理
者を配置する結果にもなるが、それだけに、意思の疎
通、多様性の中にあっての政策の統一が重要となる。こ
の管理装置は、その目的の為に発明されたものである。
【0010】請求項第2項に記載の複雑な産業構造の管
理装置は、少なくとも、産業構造や生産工程の管理と資
源の最適配分を含む独立した複数種類の管理の為の装置
であり、装置としては、入力装置と演算処理装置と記憶
装置と出力、表示装置から構成されている。図4は各装
置の機能分担とフローチャートを示す図であり、これに
より以下詳細に説明する。入力装置は、ディスプレイ装
置のキ−ボ−ドを使用し、統一したフォ−マットを持っ
た工程マスタ−によって生産工程毎に纏められた前提諸
元を入力し、それ等をマトリックス化して所定のデ−タ
ベ−スに格納する。即ち登録、更新(ブロック1)を担
当する。演算処理装置は、各種のマスタ−、及び登録さ
れたデ−タを演算過程において自動的に切り出し(ブロ
ック2)、マトリックスの演算を行い(ブロック3)、
計算結果をデ−タベ−スへ自動的に格納し、必要に応じ
て出力の指示(ブロック4)を担当する。記憶装置は、
演算マトリックスや計算結果を一旦貯え、必要に応じて
出力装置へ転送する。出力、表示装置は、磁気ディス
ク、磁気テ−プ、フロッピ−、用紙プリンタ−等に計算
結果の保存、表示を行い、ディスプレイ表示装置は、工
程マスタ−等、各種マスタ−の入力デ−タの表示、更
新、追加、或いは削除の作業、演算結果や集計等の参照
表示に使用する(ブロック5)。(ブロック3)のマト
リックス演算に際しては、一般にはLP法が利用される
が、この場合は、LP法の目的関数に相当する数式
(1)を使用して、必要に応じて迅速に反復計算ができ
る様に有機的に構成される。
【0011】
【数1】
【0012】ただし、数式(1)において、生産工程を
i、中間製品をj、生産能力をP、操業度をL、投入
V、Wの原単位をa、産出X、Yの原単位をbとする。
この内、a,b,P,は既知数である。特に原単位a,
bは、いずれもが、生産従事者によって常にその向上が
図られていて突然変異的な変動はなく、適宜より高い精
度で決定付けられて行く。Pについては、当面は現有能
力の値が、また、将来については計画予定値が与えられ
るべきである。また、マトリックス演算は、常に最適解
を得るべく特定の条件を付して、このシステムの本来的
機能からして、その結果の全てをエキスパ−トの判断に
委ねられる様に、プログラムされている。この技法は、
モデルを自ら構築し、内部構造を自動的に解明して、同
時にそこに流通する商品の需給均衡を模索する処に特色
があり、従来のシミュレ−ション・モデルとは根本的に
異なっているので、これを区別する意味で、グル−プ・
ダイナミックス(GD法)と称している。
【0013】本装置の具体的な使用方法は以下のようで
ある。生産活動を事務的に管理する為に必要とされる概
念としては、その生産工程毎に、所属、名称、主製品
名、主製品の生産能力、目標操業度、操業度の幅、それ
に主製品を1.0とした場合の原料、副製品の原単位
(歩留率)等がある。この管理装置では、これ等の管理
要素を、V、W、X、Yの位置関係を予め規定し、新た
に統一されたフォ−マットとして設計した表1の形式の
コンピュータ上のディスプレイ画面を用いて入力し、工
程マスタ−とする。この工程マスターは少なくとも、生
産工程名、主製品名、及びその生産能力を書き込む欄を
含み、かつ、V、W、X、Yに分類された商品毎の原単
位を書き込む欄によって特徴づけられている。各工程に
おける管理者が前記工程マスターの前記項目を書き込
む。処で、全ての生産工程は与えられた目標操業度を維
持すべく稼働するものである。そこで、全ての工程マス
ターを集約して、全当該産業構造の各工程を含む表2に
示す商品・工程統括表を作成する。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】しかる後に、全体の表示と各中間製品のト
ータル産出量とトータル投入量とが均衡する条件での各
工程における操業度を以下のようにして取得する。工程
マスタ−に基づく、全生産工程と、商品(V、W、X、
Y)との数量的な関係をマトリックス的に表現すると表
2の様になる。しかし、前述したW=Xの概念操作を行
わないと、ただ野放図だけで信頼性に欠ける。従って、
表2中の中間製品W、Xに関する部分を中心に抜き出し
て、W−X=0 即ち、数式(1)に示される連立方程
式を解くことによって各工程における操業度Lを求め
る。
【0017】結果として、未知数Lについてそれぞれが
具体値を得ることになるが、変更があった工程について
は、関連するV、W、X、Yの全ての数値が更新され
る。この数式(1)で提示される連立方程式には、どの
領域の如何に複雑な産業構造にあっても例外なく成立す
る普遍性がある。従って、前記の連立方程式の解が求め
られる様に、個々の工程マスタ−を集約し、モデルとし
て原構造を再現し、所定のマトリックス演算を行い、全
体系を自動的に調整することに使用する。在庫管理を含
む時系列分析も、本質的には、これの繰り返しである。
【0018】処で、操業度の上下に応じて各工程で扱う
数量も変化はするが、V、W、X、Yの明確な四つの商
品区分には馴染まない商品も存在する。そこで、これ等
を纏めて融通商品w’、x’の概念を設けた。これによ
り、比較的融通無碍に取扱える商品(w’、x’)と、
LP法の厳しい収斂計算に掛けて厳格にW=Xを確認す
べき商品(W、X)とを区別し、併せてLP法に使用す
るマトリックスの確保を図っている。
【0019】次に、結果の表示とその変更を指示する方
法について説明する。表2に示す商品・工程統括表は、
通常、コンピュータの巨大な記憶装置の中に記録されて
いるが、その内容は極めて精緻かつ膨大になるが為に、
コンピュータの巨大な記憶装置の中に記憶されるだけ
で、到底、紙表をもってしては表現できない。そこで、
必要に応じて、必要な個所だけを取り出して、コンピュ
ータのディスプレイ画面を通して見ることができる様に
設定されている。このようにして抽出された主要な画面
としては、表3の(輸入)原料購買管理表と、表4の
(輸出)製品販売管理表等がある。
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】この画面から判断して、市場との関係から
制約を受けざるを得ないと思われる商品V、Yだけに、
上限、下限の表示を付けて、数量を指定する。その結果
として、当該工程の操業度Lに制約が生じるが、その差
は、前述した各工程における操業度の均衡解を取得する
操作を繰り返すことによって吸収する。W=Xを確認す
べき商品については、表5の内部流動平衡管理表のディ
スプレイが用意されている。この画面には、W、Xの個
々の品目毎に、各操業度の均衡解の結果と、或いは不均
衡の場合の結果を含めて、生産工程間の配分関係の全て
が表示されており、又、内部流通に係わる経費の管理に
も必要な情報を含んでいる。
【0023】
【表5】
【0024】この外、予想単価や輸送賃率等を入力する
画面、或いは、設備投資とその減価償却の経時推移に関
するマスタ−や、人件費や諸経費に関する予想マスタ
−、或いは商品マスタ−や取引先マスタ−等があるが、
これには特に新規性がある訳ではなく、この管理装置の
本質に係わる問題ではないと思われるので、省略する。
【0025】また、工程マスタ−の活用について詳述す
ると、工程マスタ−は、産業上の利用が主目的である
が、原単位の欄には、操業度に比例する指数表示と、操
業度とは無関係の絶対量表示の二通りの形式があり、生
産能力や操業度を固定する等と組合わせれば、国民一人
当たり、標準一家庭当たり、単位面積当たり等の多彩な
表現ができる。これは、このシステムの応用範囲を産業
連関分析にまで拡大する際には、必要な機能である。
【0026】
【実施例】さらに、本発明をより具体化した一実施例に
つき説明し、本発明の理解に供する。ここに、図1は最
も単純な生産工程図、図2は最も単純な分業工程図、図
3は図2とは異なる分業工程図、図4は同各装置の機能
分担とフロ−チャ−ト図、図5は同仮想国家の産業連関
図である。
【0027】図5の様な産業構造を持つ、仮想の国家に
適用した例について説明する。これは、石油、鉄鋼、化
学関係等の各社によってなるコンビナ−トであり、原
油、鉄鉱石、原料炭等が輸入(V)され、ガソリンやナ
フサ等の多数の石油製品、鋼材や尿素等を主たる輸出品
(Y)として、運営されている。
【0028】この国家の産業間の繋がりの特徴は、図5
に示す通り、電力はコンビナ−トの内部で賄われてお
り、オフガスは発電の為に全て有効に利用されており、
溶融あるいは灼熱状態にあるメルト硫黄、銑鉄は外部に
持ち出されることはなく、コ−クスやアンモニアは自家
消費分だけが生産されている点にある。これ等の外国と
は取引関係のない中間製品が、所謂、W、Xであり、こ
の事実を誤認することはあり得ない。
【0029】このような単純な国家にしても、激動する
内外の情勢の変化に即応して、全体の均衡を図り、運営
の妙を発揮しようとすると、従来のシミュレ−ション的
手法に依る限り、中々に困難な作業になる。図5に示す
仮想国家の産業連関図を基に、本実施例では表6、表
7、表8、表9、表10、表11、表12、表13、表
14、表15、表16、表17に示す各工程における工
程マスタ−を作成する。個々の生産工程の管理者は、他
の工程の内容は知らなくても、自分達が生産している製
品や原料に関する事項、即ち、製造能力、原単位、売買
単価、操業度の上下限等については詳細熟知しており、
これを作成することは極めて容易である。例えば、石油
化学工業における主製品はエチレンであり、製造能力は
30,000t/月であるし、V、W、X、Yの具体的
な商品名と、エチレンを1.0とした場合のそれぞれの
原単位を、表1の工程マスタ−のディスプレイ画面の所
定の欄に入力すれば良い。他の工程についても同様に入
力して行けば、概要、表6〜表17の様な、掌握すべき
領域内の工程マスタ−群が整備される。これで準備が完
了する。
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
【0032】
【表8】
【0033】
【表9】
【0034】
【表10】
【0035】
【表11】
【0036】
【表12】
【0037】
【表13】
【0038】
【表14】
【0039】
【表15】
【0040】
【表16】
【0041】
【表17】
【0042】次いで、所定のマトリックス演算に入り、
全ての中間製品の均衡条件、即ち、W=Xから各工程に
おける操業度を求める。結果は、直ちに、表18、表1
9(ケース1)の様に、輸入と輸出の両計画について、
ディスプレイ画面に表示させることができる。これを見
る限り、コ−クス工業と硫酸工程の操業度は約9割で、
まだ生産に余裕があり、輸入すべき原料や輸出可能な製
品の具体的な数量を確認することができる。こうして数
量が確認されると同時に、その情況に合致した内外の売
買単価も想定されて、国家の貿易収支や各産業毎の収支
が把握される。
【0043】
【表18】
【0044】
【表19】
【0045】処が、この時点で仮に、鋼材の輸出が2割
減、原油も2割の輸入減となり、これを補うナフサも
4,000tが限度と言う事態が予測されるとする。こ
の場合は、前記表18,表19のディスプレイの制約表
示の個所に、それぞれが取引可能な数量を指定し、改め
て、LP計算に掛けて均衡解を得る必要がある。そのケ
ース2の結果は、表20、表21で折返して見ることが
できる。ここでは、石油精製産業と鉄鋼業が8割操業に
なるのは避けられないとしても、コ−クス工業と硫酸工
程は更に7割台に操業が低下し、特に硫酸については輸
出がなくなるばかりか、輸入して充当する必要があり、
ナフサを4,000tでも輸入可能な石油化学工業が8
5%操業を確保できる等の遷移を知った上で、次善策や
総合対策を早急に練ることができる。
【0046】
【表20】
【0047】
【表21】
【0048】また、前記の演算によって全中間製品のト
ータル産出量とトータル投入量とが均衡する条件を見い
出せない場合には、それこそが緊急事態であって、当該
する産業構造全体から見渡した経験的判断に基づいて、
前提諸元を変更して、再度、計算を繰り返して、近似解
としての解を得ることができる。上述のように必要に応
じてエキスパートの判断を取り入れることができること
により、本発明がほとんど全ての産業構造への適用が可
能となることを示している。
【0049】次に、表5の内部流動平衡管理表のディス
プレイは、WXを個々に呼び出して、詳細に検証する為
の機能であるが、具体的な例として、先の(ケ−ス1)
の電力の発電と配電との需給関係を表22に示す。電力
は全ての工程に配電されているから、各工程の消費量や
操業度は一目瞭然である。これを見る限り、原油専焼発
電に相当な余力があり、そこで、アルミニウム精錬工場
の設置を企画する(ケ−ス3)。この場合は、表23に
示すアルミニウムの工程マスタ−を追加するだけで良
い。前提と結果は表24と表25の通りであり、以下、
同様に問題を討議し、解決して運営に至るまで、総合的
かつ円滑に管理を継続して行くことができる。
【0050】
【表22】
【0051】
【表23】
【0052】
【表24】
【0053】
【表25】
【0054】これ等の判断に際して最も大きな要因にな
るのは、勿論、収益力である。この装置では、当然のこ
とながら、個々の生産工程別と、全体を総合した採算性
についても、ディスプレイ画面を通して即時に把握でき
る様に配慮されている。これを参考にして、価格の改
定、原単位の向上、製造能力の増強、新規企業の導入、
改廃等、種々の収益向上対策が図られるが、しかし、い
ずれの場合も、W=Xが第一義的に求められることだけ
は確かである。この装置が、この要所を常に忠実に監視
し、正確な連関性を教示してくれる訳であるから、これ
を信頼し、マン・マシン・システムを形成して行けば、
経済原則にも適い、当該領域の管理効率も飛躍的に向上
することが期待できる。
【0055】
【発明の効果】請求項1及び2に記載した産業構造の管
理方法及び装置においては、複雑な産業構造や生産工程
間の関係を詳細に調査した上でシミュレ−ション・モデ
ルを作ると云う従来の方式とは全く異なり、生産管理者
が自分が担当して熟知している工程マスタ−を偽りなく
作成すれば良いのであって、これ以外に特別な工作や入
力は必要としない。後はシステム自体が作動して、複雑
な相互依存の関係を誤りなく管理し、与えられた前提条
件に対しては需給均衡の最適解を求めた上で、結論を提
示して来る。管理者、統括者には、これに対しての正確
で迅速な判断と指示が求められるのみである。
【0056】また、工程マスタ−群を入れ換えれば、そ
の領域については同様に使用することが可能であり、適
用範囲が非常に広い。従って、これに類似の作業を大幅
に省略すると共に、この間を一貫した理念の下に合理的
に処理することができる。このシステムは、各中間製品
のトータル投入量とトータル産出量とが均衡していると
いう極めて単純明快な原理に立脚しているために、膨大
にして複雑な産業連関の基礎部分の解明や動態分析に適
している。特に、既に確固たる基盤を有する産業連関分
析論の中に工程マスタ−の形式で技術項目を織り込み、
経済、技術の両面を同一の場で論じていくことができれ
ば、需要の予測や政策の立案、或いは地球環境改善上の
物質収支の算定等に際して、その効果は大きなものにな
ると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】最も単純な生産工程図である。
【図2】最も単純な分業工程図である。
【図3】図2とは異なる分業工程図である。
【図4】本発明の一実施例に係る装置の機能分担とフロ
−チャ−トである。
【図5】同仮想国家の産業連関図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、それは個々の
要請に応じてその都度作られる訳であるが、互換性を欠
いているが為に無駄が多く、又、規模が大きくなると共
に加速度的に煩雑な計算が必要となり、修正等の維持管
理は勿論、操作をするにも、これに堪能な人材を用意せ
ねばならず、この面の負担も大きかった。本発明はこの
ような事情に鑑みてなされたもので、各工程の管理者が
既に熟知しているそれぞれの工程における生産諸元、原
料や製品の原単位及び投入、産出の各工程における位置
づけを明確化することによって、産業構造全体の複雑な
依存関係を誤りなく、しかも迅速に把握し管理する方法
及び装置を提供することを目的とする。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の工程からなる産業構造の管理方法
    において、前記各工程毎に投入と産出とに仕訳された中
    間製品の原単位表を含む工程マスターを作成し、前記工
    程マスターに基づいて、前記中間製品毎に集計したトー
    タル投入量とトータル産出量とが全て一致する条件のも
    とで、前記各工程における操業度を求めることを特徴と
    する産業構造の管理方法。
  2. 【請求項2】 複数の工程からなる産業構造の管理装置
    において、前記各工程毎に投入と産出とに仕訳された中
    間製品の原単位表を含む工程マスターを作成する装置
    と、前記工程マスターに基づいて、前記中間製品毎に集
    計したトータル投入量とトータル産出量とが全て一致す
    る条件のもとで、前記各工程における操業度を求める装
    置とを有することを特徴とする産業構造の管理装置。
JP15933094A 1994-06-18 1994-06-18 複雑な産業構造の管理方法及びその装置 Pending JPH086998A (ja)

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