JPH0862392A - 放射光ビームライン - Google Patents

放射光ビームライン

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Publication number
JPH0862392A
JPH0862392A JP19812894A JP19812894A JPH0862392A JP H0862392 A JPH0862392 A JP H0862392A JP 19812894 A JP19812894 A JP 19812894A JP 19812894 A JP19812894 A JP 19812894A JP H0862392 A JPH0862392 A JP H0862392A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shield
shielding
auxiliary
radiated light
synchrotron radiation
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP19812894A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Takeuchi
賢二 竹内
Hiroyuki Ida
博之 井田
Tetsuro Mochizuki
哲朗 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遮蔽装置の下流側へ漏洩する放射光を大幅に
減少させ、外面の遮蔽施工を簡単にする。 【構成】 放射光の光路を遮断する遮蔽体7よりも下流
側に補助遮蔽体10が設けられている。この補助遮蔽体
10は、遮蔽体7よりも小さく、かつ放射光照射時にお
ける放射光の通過を妨げない大きさの開口部11を有し
ており、内壁の全周に接して固着されている。このよう
な補助遮蔽体10が配置されていると、遮蔽体に当たっ
て散乱し、壁面の方向に向かって斜めに進行してくる放
射光は補助遮蔽体10に当たって遮蔽される。そして、
補助遮蔽体10よりも下流における放射光の漏洩が極度
に減少する。このため、外面を覆う遮蔽材の厚さを薄く
することができ、遮蔽施工が非常に簡易な施工で済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子加速器の電子スト
レイジ・リングと放射光照射装置を接続する放射光ビー
ムライン(放射光輸送路)に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ストレイジ・リングで発生した放射
光を取り出して放射光照射装置に送るために、電子スト
レイジ・リングと照射装置の間には放射光ビームライン
が接続されている。そして、この放射光ビームラインの
途中には、必要に応じて放射光を遮断する装置の中の一
つとして、ビームシャッターと称される放射光遮蔽装置
が備えられている(以下、本明細書においては、ビーム
シャッターを放射光遮蔽装置と称す)。この放射光遮蔽
装置は、試料の交換あるいは異常時や照射装置のメンテ
ナンス等を行う際に、照射装置へ送られる放射光が通過
する領域(以下、光路と言う)を最初に遮断する装置で
あり、照射装置付近の放射光ビームライン周辺に立ち入
る人が被爆しないようにする上で極めて重要な装置であ
る。
【0003】従来の放射光ビームラインにおいて、放射
光遮蔽装置の周辺は図2に示すような構成になってい
る。図2において、1は放射光ビームラインであり、そ
の中心部の空間は放射光の光路として使用される。2は
放射光遮蔽装置、20は粒子加速器の設置区域と照射装
置が設置されている区域(実験ホール)とを区画するシ
ールド壁である。上記放射光遮蔽装置2は冷却部3と遮
蔽部4よりなっている。冷却部3は放射光が照射された
際の発熱による温度上昇を抑えるために、水冷構造にな
っており、熱伝導率の高い銅でつくられている。そし
て、図示されない駆動装置によって冷却体5を昇降ある
いは横行させる操作が可能になっている。遮蔽部4はガ
ンマ線の遮蔽特性がよい鉛あるいはタングステン合金等
で製作され、冷却部3の下流側に配置されている。この
遮蔽部4も、冷却部3と同様の駆動装置を有しており、
遮蔽体7の移動が可能になっている。この遮蔽体7およ
び冷却体5を移動させることによって、放射光の光路を
遮断したり、または光路を開放したりすることができる
ようになっている。また、放射光ビームラインのシール
ド壁貫通部以降の箇所においては、その外面が鉛板など
よりなる被覆遮蔽材22によって覆われており、遮蔽装
置2で遮蔽しきれずに漏洩してくる放射光を遮蔽するよ
うになっている。図中、6は冷却部の水冷管、21はシ
ールド壁貫通部の遮蔽材である。
【0004】上記の放射光ビームラインにおいて、放射
光を照射している際には、放射光遮蔽装置2の冷却体5
および遮蔽体7を、放射光の通過を妨げない場所に移動
させておき、また、照射装置のメンテナンス等を行う際
には、冷却体5および遮蔽体7を放射光の光路を遮る位
置に移動して放射光を遮蔽し、下流側への漏洩を防いで
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の放射光ビー
ムラインにおいて、遮蔽装置2を作動させ、光路を遮る
位置に遮蔽体7を移動させた場合、遮蔽体7に照射され
た放射光の一部が散乱する。この散乱した放射光は、遮
蔽体7によって遮られた光路の下流側へ直進して漏洩す
ることはないが、放射光ビームラインの壁面で散乱し、
あるいは管壁を透過して遮蔽装置2よりも下流側の周辺
に漏洩する。
【0006】このため、従来の放射光ビームラインにお
いては、上述のように、シールド壁以降の外面が鉛板よ
りなる遮蔽材で覆われ、遮蔽されている。しかし、シー
ルド壁以降の放射光ビームラインには、測定用あるいは
観測用のポートなどが多数設けられており、このような
箇所を覆う遮蔽材は形状が非常に複雑になる。そして、
遮蔽体の形状が上記のように複雑であると、これを取り
付ける際には、多くの時間と労力を要し、しかも、十分
な遮蔽効果を挙げることは難しい。
【0007】本発明は、遮蔽装置の下流側への放射光の
漏洩を大幅に減少させ、簡単な遮蔽施工をするだけで漏
洩放射光を遮蔽することができる放射光ビームラインを
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明においては、放射光の光路を遮断するため
の遮蔽体を有する放射光遮蔽装置が備えられ、この放射
光遮蔽装置よりも下流側に補助遮蔽体が設けられてい
る。この補助遮蔽体は遮蔽体よりも小さく、かつ放射光
の光路よりも大きい開口部を有するものであって、内壁
から突出した状態に固着されている。
【0009】
【作用】遮蔽装置よりも下流側の放射光ビームラインか
ら漏洩する放射光は、遮蔽装置の遮蔽体を照射した放射
光の一部が散乱したものであるので、光路の軸線に対し
て斜めの方向に進む。従って、遮蔽体から散乱した放射
光は光路の外側に出てしまい、放射光ビームラインの壁
面を照射する。このため、遮蔽装置よりも下流側におけ
る管壁の内周に沿った領域に遮蔽物を配置すれば、散乱
放射光を遮蔽することができる。
【0010】そこで、本発明においては、遮蔽装置より
も下流側に開口部を有する補助遮蔽体を配置し、この補
助遮蔽体を内壁から突出した状態にしている。このよう
な補助遮蔽体を設けることによって、遮蔽装置よりも下
流側においては、光路の軸線に対して斜めの方向に進行
してきた散乱放射光は補助遮蔽体に当たって遮蔽され
る。そして、上記補助遮蔽体は、その開口部が遮蔽体よ
りも小さいので、光路に進入する放射光を遮り、下流側
への放射光の漏洩を防止する作用をする。また、その開
口部が放射光の光路よりも大きいので、放射光遮蔽装置
の遮蔽体を移動して光路を開放し、照射装置へ放射光を
入射する際に、放射光の通過が妨げられない。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す放射光遮蔽装
置周辺の部分縦断面図である。図1において、図2と同
じ構成の部分については、同一の符号を付し説明を省略
する。本実施例においては、放射光遮蔽装置2よりも下
流側に補助遮蔽体10が設けられている。この補助遮蔽
体10は円板の中央部に開口部11が設けられて環状に
形成され、その外周はビームラインの内壁に固着されて
いる。上記開口部11は、その大きさが遮蔽体7の外形
寸法より小さく、かつ放射光の光路よりも大きく形成さ
れており、散乱放射光を遮蔽することができると共に、
光路の遮断を解除した際に放射光の通過が妨げられない
ように形成されている。例えば、遮蔽体7および補助遮
蔽体の開口部11が円形である場合、補助遮蔽体の開口
部の直径d2 は遮蔽体の直径d1 よりも小さくする。な
お、補助遮蔽体の開口部11の形状は、必ずしも円形で
ある必要はない。
【0012】上記補助遮蔽体10は、エネルギーレベル
が低い散乱放射光を遮蔽するために設置されるものであ
るため、その材質は、必ずしも、鉛やタングステン等の
ような遮蔽特性がよいものにする必要はなく、ステンレ
ス鋼あるいは銅などのような遮蔽特性が低いものであっ
てもよい。
【0013】なお、図1においては、補助遮蔽体が内壁
に固着されている場合が図示されているが、本発明にお
ける補助遮蔽体の取付けは、内壁に固着されていること
に限定されるものではなく、フランジ構造による取付け
であってもよい。
【0014】また、上記実施例においては、補助遮蔽体
の配置数が1つである場合について説明したが、本発明
は補助遮蔽体の配置数が1基に限定されるものではな
く、間隔をあけて複数の補助遮蔽体を配置することも可
能である。
【0015】次に、本発明による放射光ビームラインの
遮蔽性能を計算によって求めた結果について説明する。
放射光ビームラインの構成は図1で説明した実施例と同
じで、その寸法および材質は下記の通りであるものとし
た。
【0016】放射光ビームライン;内径14.7cmで、
材質はステンレス鋼 遮蔽体 ;直径5cm、長さ8cmの円筒形で、
材質はタングステン合金(タングステン90% ) 補助遮蔽体 ;厚さ2cm、開口部の直径2cmで、
材質は銅 遮蔽体と補助遮蔽体の間隔;10cm
【0017】このように構成された放射光ビームライン
において、遮蔽体7の中心に6.5GeVの放射光光源
による放射光を入射した場合を想定し、一回散乱を考慮
したクライン−仁科の式に基づいて、補助遮蔽体10の
下流側へ漏洩するガンマ線強度を算出した。また、図2
に示す従来の放射光ビームラインについて、遮蔽体7か
ら10cm下流の位置(上記本発明の場合の計算におい
て、補助遮蔽体が設置されている位置)まで漏洩するガ
ンマ線強度を算出した。そして、従来技術を使用した場
合の値と本発明を使用した場合の値を比較した。従来技
術の値を1とした場合、本発明を使用した場合の漏洩ガ
ンマ線強度(相対強度)は次の如くであった。
【0018】補助遮蔽体10によって遮蔽されずに、さ
らに下流側へ漏洩するガンマ線は、放射光ビームライン
の中心を起点として、半径2cmの箇所から外側へ移るほ
ど、その相対強度が下がり、中心から5cmの箇所におけ
る相対強度は0.24程度になった。また、漏洩したガ
ンマ線の照射量が最も多い壁面部でも、その相対強度は
約0.24であった。
【0019】上記のように、補助遮蔽体よりも下流へ漏
洩する放射光量が減少するので、補助遮蔽体よりも下流
側の外面を覆う遮蔽材の厚さを薄くすることができる。
そして、使用する放射光光源によっては、補助遮蔽体よ
りも下流側の遮蔽施工が不要になる。
【0020】
【発明の効果】本発明においては、放射光の光路を遮断
する遮蔽体よりも下流側に、放射光照射時における放射
光の通過を妨げない大きさの開口部を有する補助遮蔽体
が設けられ、遮蔽物が内壁から全周に渡って突出した状
態になっているので、遮蔽装置から散乱し斜めの方向に
進行してくる放射光は補助遮蔽体に当たって遮蔽され
る。
【0021】このため、補助遮蔽体よりも下流へ漏洩す
る放射光が極度に減少し、外面を覆う遮蔽材の厚さを薄
くすることができるので、遮蔽材の製作および取付けが
容易になり、遮蔽施工が非常に簡易な施工で済むように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す放射光遮蔽装置周辺の
部分縦断面図である。
【図2】従来の放射光ビームラインにおける放射光遮蔽
装置周辺の部分縦断面図である。
【符号の説明】
1 放射光ビームライン 2 放射光遮蔽装置 3 冷却部 4 遮蔽部 5 冷却体 6 水冷管 7 遮蔽体 10 補助遮蔽体 11 補助遮蔽体の開口部 20 シールド壁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子加速器の電子ストレイジ・リングと
    放射光照射装置の間に接続され、電子ストレイジ・リン
    グから発生する放射光が通過する光路が形成される放射
    光ビームラインにおいて、放射光の光路を遮断するため
    の遮蔽体を有する放射光遮蔽装置が備えられ、この放射
    光遮蔽装置よりも下流側に補助遮蔽体が設けられ、この
    補助遮蔽体が前記遮蔽体よりも小さく、かつ放射光の光
    路よりも大きい開口部を有するものであって、内壁から
    突出した状態に固着されていることを特徴とする放射光
    ビームライン。
JP19812894A 1994-08-23 1994-08-23 放射光ビームライン Withdrawn JPH0862392A (ja)

Priority Applications (1)

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JP19812894A JPH0862392A (ja) 1994-08-23 1994-08-23 放射光ビームライン

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JP19812894A JPH0862392A (ja) 1994-08-23 1994-08-23 放射光ビームライン

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ID=16385921

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Date Code Title Description
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Effective date: 20011106