JPH0856721A - 衝撃吸収杖 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用に際して発生する衝撃を吸収する杖を提
供すること。 【構成】 杖が、一端にグリップを備えた長手に延びる
本体と、本体においてグリップとは反対側の先端に長手
方向に移動可能に設けられた当接部と、当接部を先端方
向に付勢するために本体と当接部との間に設られた弾性
体とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は杖に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から歩行用の杖しては種々のものが
提供されている。杖は、近位端に設けられたグリップを
把持しながら先端を地面、道路または床面に当接させて
使用される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】杖を使用する際、その
先端を地面、道路または床面に当接させると、杖の先端
と地面、道路または床面との間に衝撃が発生し、これが
ユーザーの手に伝達される。この衝撃は、杖の使用感ま
たは打突感を損なうばかりではなく、ユーザーの手首を
疲労させる原因となる。

【０００４】本発明は、こうした従来技術の問題点を解
決することを技術課題としており、杖の使用に際して発
生する衝撃を吸収する杖を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、一端にグリッ
プを備えた長手に延びる本体と、本体においてグリップ
とは反対側の先端に長手方向に移動可能に設けられた当
接部と、当接部を先端方向に付勢するために本体と当接
部との間に設られた弾性体とを具備する杖を要旨とす
る。

【０００６】

【作用】杖を使用する際、本体の先端に設けた当接部を
地面、道路または床面に突き立てると、当接部が、弾性
体により先端方向に付勢されつつ長手方向に後退して、
当接部と地面、道路または床面との間に発生する衝撃が
吸収される。

【０００７】

【実施例】図１に本発明の衝撃吸収杖の好ましい実施例
を示す。杖１０は、概ね円柱状の本体１２と、グリップ
１４と、当接部１６とを具備している。本体１２の近位
の端部には、本体１２の直径よりも細く円柱状に形成さ
れたグリップ１４のための取付部１２ａが設けられてい
る。グリップ１４の下面には取付孔１４ａが形成されて
おり、取付孔１４ａに取付部１２ａを挿入することによ
りグリップ１４が本体１２に取り付けられる。グリップ
１４は、周知の方法により本体１２に取り付けられる。
例えば、グリップ１４は、取付部１２ａと取付孔１４ａ
との間を適宜に接着することにより、或いは、取付部１
２ａに外ネジ（図示せず）を形成し、かつ、これと整合
する内ネジ（図示せず）を取付孔１４ａの内面に形成し
て、外ネジを内ネジに螺合させることにより、本体１２
に取り付けることができる。

【０００８】当接部１６は、ステム１６ａと、ステム１
６ａの先端に設けたヘッド１６ｃとを有している。ステ
ム１６ａは概ね円柱状をしており、側面にピン１６ｂが
設けられている。ヘッド１６ｃは、ゴムまたはプラスチ
ックにより概ね円柱状に形成され、杖１０を使用する際
の滑り止めとして作用する。ヘッド１６ｃは、図１にお
いて仮想線で示すように先端を半球状に形成してもよ
い。

【０００９】本体１２の先端には止まり孔１２ｂが形成
されている。止まり孔１２ｂは、中心孔１８ａを有する
エンドキャップ１８により閉鎖されている。エンドキャ
ップ１８の中心孔１８ａを貫通して、当接部１６のステ
ム１６ａが止まり孔１２ｂ内に挿入されている。当接部
１６のステム１６ａの側面にはピン１６ｂが取り付けら
れている。ピン１６ｂは、例えば、先端に外ネジ（図示
せず）を形成し、これと整合する内ネジ（図示せず）を
ステム１６ａの側面に形成して、外ネジを内ネジじ螺合
させて取り付けることができる。或いは、単にステム１
６ａの側面に止まり孔（図示せず）を形成して、ピン１
６ｂをしまり嵌めにて取着してもよい。ピン１６ｂは、
本体１２の側部において外面から止まり孔１２ｂの内面
に向けて形成された長手のスロット１２ｃを貫通して外
部に延びている。

【００１０】図１から理解されるされるように、杖１０
は本体１２と当接部の間に弾性体２０を具備している。
より詳細には、ステム１６ａの周囲において、止まり孔
１２ｂとピン１６ｂとの間に弾性体としての圧縮コイル
バネ２０が配設されている。当接部１６は、ピン１６ｂ
を介して圧縮コイルバネ２０により、本体１２の止まり
孔１２ｂから先端方向に付勢される。

【００１１】杖１０は、ユーザーがグリップ１４を把持
し、当接部１６のヘッド１６ｃを地面、道路または床面
に突き立てるようにして使用される。ユーザーが杖１０
の当接部１６を地面、道路または床面に当接させると、
当接部１６は圧縮コイルバネ２０により先端方向に付勢
されつつ止まり孔１２ｂの内部に後退する。これによ
り、杖１０の使用に際して発生する衝撃が吸収され、ユ
ーザーの手首の疲労が低減される。

【００１２】図１において、圧縮コイルバネ２０は、止
まり孔１２ｂ内において、本体１２と当接部１６との間
に設けれているが、エンドキャップ１８の外側において
ステム１６ａの周囲に設けてもよいし、或いは、当接部
１６の内部に設けてもよい。また、弾性体として圧縮コ
イルバネに替えて、空気バネや板バネを弾性体として使
用することもできる。要は、当接部１６を先端方向に付
勢しつつ、当接部を後退させることが可能な手段であれ
ばよい。

【００１３】

【発明の効果】既述の説明から明らかなように、本発明
による杖によれば、使用に際して発生する衝撃を吸収
し、以て杖の使用感または打突感が改善されると共に、
ユーザーの手首の疲労が低減される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の好ましい実施例による杖の一部を断面
にして示す側面図である。

【符号の説明】

１０…杖 １２…本体 １４…グリップ １６…当接部 １８…エンドキャップ ２０…圧縮コイルバネ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端にグリップを備えた長手に延びる本
   体と、 本体においてグッリプとは反対側の先端に長手方向に移
   動可能に設けられた当接部と、 当接部を先端方向に付勢するために本体と当接部との間
   に設られた弾性体とを具備する杖。