JPH0852708A - 木製品の変色及び皮剥ぎの生物学的制御法 - Google Patents

木製品の変色及び皮剥ぎの生物学的制御法

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JPH0852708A
JPH0852708A JP7122523A JP12252395A JPH0852708A JP H0852708 A JPH0852708 A JP H0852708A JP 7122523 A JP7122523 A JP 7122523A JP 12252395 A JP12252395 A JP 12252395A JP H0852708 A JPH0852708 A JP H0852708A
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logs
fungus
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wood
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JP7122523A
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Chad J Behrendt
ジェイ.ベーレンド チャド
Robert A Blanchette
エー.バランチェット ロバート
Roberta L Farrell
エル.ファーレル ロベルタ
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Sandoz AG
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    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
    • B27KPROCESSES, APPARATUS OR SELECTION OF SUBSTANCES FOR IMPREGNATING, STAINING, DYEING, BLEACHING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS, OR TREATING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS WITH PERMEANT LIQUIDS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CHEMICAL OR PHYSICAL TREATMENT OF CORK, CANE, REED, STRAW OR SIMILAR MATERIALS
    • B27K3/00Impregnating wood, e.g. impregnation pretreatment, for example puncturing; Wood impregnation aids not directly involved in the impregnation process
    • B27K3/002Impregnating wood, e.g. impregnation pretreatment, for example puncturing; Wood impregnation aids not directly involved in the impregnation process employing compositions comprising microorganisms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
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    • B27K3/00Impregnating wood, e.g. impregnation pretreatment, for example puncturing; Wood impregnation aids not directly involved in the impregnation process
    • B27K3/02Processes; Apparatus
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、染み付け菌による色染みに対して
丸太からの切断の前後において構造材を保護するために
使用される菌を提供することを目的とする。 【構成】 本発明に係る菌、ファネロカエテ・ギガンテ
(Phanerochaete gigantea)は白色/ 無色に成長し且つ
ピッチを減少させ、そして皮剥ぎを容易にすることもで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、菌による木製品の変色
を生物学的に制御する方法に関する。本発明は、木の皮
剥ぎを容易にする方法をも提供する。
【0002】
【従来の技術】伐採された木(trees) は、2 つの主要な
用途のために木質(wood)を供給する。1 つは、木の木質
がパルプに変換されるところの紙及び段ボールの製造に
おける用途である。他は、建築、家具、等、本明細書
中、集合的に" 構造材(structural wood)"において使用
される挽材(lumber)及び他の硬い木の形状化物の製造に
おける用途であり、この工程においては、木はパルプ化
又は繊維化されない。木が構造材に切断されるとき、そ
れらは、一般的に、いずれかの1 以上の様々な色におい
てその木質を染めることができるいずれかの1 以上の様
々な菌により感染されるようになる。今日の挽材工業に
おける主要な問題は、その木質を灰色、暗青及び黒に色
付けすることができる青染菌により引き起こされる見苦
しい染みのために挽材製品の価値の低下を含む。
【0003】近年、主に菌が木を腐らせる能力に基き、
パルプ及び紙産業における菌及びそれらの酵素の潜在用
途における活発な調査が行われている。これらの研究の
主要な態様は、リグニンを除去するであろう菌及び特定
の酵素系に向けられている。この調査における1 つの成
功は、特定のキシラナーゼがリグニンを除去し、そして
パルプの漂白を支援するために使用されることができた
という発見を含む。"生物パルプ化" の考え又は特定の
菌が木チップに提供されて第一のリグニン除去の工程(
パルプ化自体) を進行させることができるであろうとい
う概念は殆ど成功しないことが証明されている。
【0004】しかしながら、実際に正常には木を染める
特定の菌がパルプの製造において使用されるべき木形態
からピッチを除去するために使用されることができると
いうことが発見された。公開された欧州特許出願EP 0 3
87 187 A2 を参照のこと。その後、このようなピッチ-
分解性菌がそれらの良好なピッチ- 分解特性を保持する
白色又は無色に成長する菌に変換されることができ、そ
れ故にパルプが染められるときに固有の欠点を取り除く
ことが発見された。公開された欧州特許出願EP0 470 92
9 A2 を参照のこと。
【0005】オフィオストマ(Ophiostoma)属の好ましい
ピッチ- 分解性菌におけるその後の改良が英国特許出願
GB 2 268 508 A中に開示され、これは、登録商標CARTAP
IPR 97の下で商業的に入手可能に作られたオフィオスト
マ・ピリフェラム(Ophiostomapiliferum)の白色- 無色
成長株について記載している。その後、国際出願WO 94/
21854 中に記載されるように、特定の白腐れ菌もピッチ
を減少させるのに有用であることが発見された( この開
示及び英国特許出願GB 2 268 508 Aの開示を引用により
本明細書中に取り込む。) 。
【0006】ピッチ含量が上述の技術に従って減少され
るとき、このピッチ減少性菌は、好ましくは木チップに
接種され、そして普通には4 〜30日間成長に供される。
白色/ 無色成長菌がピッチ分解のために使用されると
き、このような菌が、自然に木を感染させた青染菌の見
かけの成長/ 量を減少させることによりその処理チップ
の色を改良し且つ漂白の必要性を減少させることができ
たと報告された。また、ピッチが、パルプ形成の工程内
のチッピング又は他の機械的作用に先立って材木上にそ
のピッチ- 減少性菌を接種することにより減少させるこ
とができたことも開示され、このような接種は、その材
木丸太(timber logs) の端において、及び/ 又はその材
木丸太の一定の長さ毎に傷付け、そしてその傷に接種す
ることにより、行われた。しかしながら、この材木丸太
その自体の中に自然に感染した染み菌のその後の成長の
間の上記の方法で接種される丸太の色の効果は研究又は
報告されておらず、そしてその皮に対する効果も観察さ
れていない。
【0007】ピッチ分解に有用なものとして先に引用し
た文献中に記載されている菌は、一般的に木を貫通し、
このような菌により処理された木のパルプ化において観
察される他の利点に関連するようである狭い空隙及び開
口を創出する。産業における木の用途に関連する他の考
察は、皮剥ぎ(debarking) である。一般的に、材木( 切
断された木) 及び丸太の形態の木は、産業、例えば、挽
材産業及びパルプ及び紙産業における原材料を使用する
ことにおける第一段階の中の1つとして皮剥ぎされる。
皮剥ぎは、一般的にかなりの量の機械エネルギーを消費
して達成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、微生
物の染みによる構造材の染み付きを阻害する方法を提供
することである。より特定の目的は、それから木が切断
されるところの丸太の染み付きを阻害することにより構
造材の染みを減少させることである。本発明の他の目的
は、皮剥ぎ丸太を使用する産業のいずれかにおいて木源
として使用されるべき伐採された木単位又は材木丸太を
皮剥ぎするのに必要なエネルギーの量を減少させること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本明細書中に使用すると
き、" 丸太(log)"は、その皮の全て又は実質的に全てを
保持し又は皮剥ぎされることができる伐採された木単位
を意味するであろう。用語" 材木丸太(timber log)"
は、その皮の全て又は実質的に全てを保持している伐採
された木単位を意味するであろう。
【0010】今般、本発明に従って、色- 染み菌による
構造材の色染みが、驚くべきことに、白色及び/ 又は無
色で成長し且つその木のピッチ含量を減少するように作
用する菌により、丸太、特に皮により保護されていない
露出した木部分又は表面領域を、単に接種するかなりの
程度抑制されることができることが判明した。構造材そ
れ自体も、その後の蔓延及び染み菌による木の染み付き
を阻害するために接種されることができる。本発明に従
って、このような白色及び/ 又は無色の菌の1 種、特に
ファネロカエテ・ギガンテア(Phanerochaete gigantea)
種が、材木丸太を接種するために使用されることもで
き、そしてその皮をその丸太の残りから除去することを
容易にするその中での成長をもたらすことができること
が、さらに見つかった。上述の白色/ 無色成長ピッチ減
少菌が深く浸透し、そしてピッチが除去されたところに
空隙を残すにもかかわらず、このような空隙が本発明に
従ってこのような菌により処理され丸太から製造された
構造挽材の品質に対する有害効果を実質的に全くもたな
いことが判明した。このような先に開示されたピッチ-
減少菌は我々に知られたより過激な成長をもつものの中
にあるので、それらは、一般的に本発明における使用に
好ましい菌を構成する。
【0011】また、本発明の範囲内には、その端間の木
部分を染み付けすることができるであろう染み菌の感染
又は自然の接種に対してその露出した端の間の材木丸太
の長さをさらに保護することもある。例えば、材木丸太
内に穴を開け、それに担持されることができる皮虫(bar
k beetles)が存在する領域内では、その染み菌の胞子又
は他の接種物が知られているとき、その丸太長さがその
皮虫を抑制するのに有効な殺虫剤により処理されること
ができる。木- 落とし又は取扱い、それにより下に置か
れた木に晒されることにおいて損傷を受け又は部分的に
皮剥ぎされた一定長さも、所望により白色/ 無色成長菌
により接種される。他のものとして又は染み菌の接種が
特に高い場合、その材木丸太はそれらの長さに沿って傷
つけられて、その傷つけられた領域及びその皮の下の周
囲領域内での保護成長が行われることができる。一定長
さの傷つけ工程においてそれらの切断端付近の皮の傷
は、その丸太末端における染みの蔓延を減少させること
を支援するであろうし、そしてその端の接種が小分けさ
れることを可能にするが、所望によりその露出した丸太
端は常に接種されることができる。傷の間の間隔は、成
長に影響を及ぼす要因、例えば、接種のレベル及び周囲
条件にひろく依存してかなり変化することができる。一
般的には、その傷の間の間隔は、長さ毎及びその丸太の
周囲の周りの両方において6 〜36インチのレンジ、そし
て好ましくは8 〜20インチの間のレンジにあることがで
き、そして白色/ 無色の成長菌がその傷内に接種され、
それは、一般的に皮下の木に実質的に達し又は晒される
のに十分な深さまで行われるであろう。
【0012】丸太が皮剥ぎされ、そしてその後傷付けら
れる場合及び時、完全に露出し且つ皮剥ぎされた表面を
白色/ 無色成長菌により処理して染み菌に対して保護す
ることも本発明の範囲内にある。このような場合には、
その丸太は望ましくは伐採後2週間以内に皮剥ぎされ、
そして処理される。その上かなりの費用が、典型的には
環境的に無害な殺菌剤、例えば、ペンタクロロフェノー
ルをスプレーすることにより、その構造材を形成するた
めに切断する前又は後にその木に感染することができる
であろう色染み菌に対して丸太から切断された後に構造
材を保護することにおいてその構造材産業において遭遇
する。白色/ 透明に成長するピッチ分解菌によりこのよ
うな木の少なくとも一定長さ表面を又はその表面の少な
くとも60%を、好ましくは80% 以上を、好ましくはその
表面の全てを接種することにより染み菌に対してこのよ
うな構造材を保護することもさらに本発明の範囲内にあ
る。次に菌は、少なくとも約14日間の間成長を許容され
るのに十分な環境的条件下で維持される構造木上で成長
に供される。このような接種は、所望により構造木がそ
の丸太源から切断された後2 週間以内に、好ましくは1
週間以内に、より好ましくは4 日以内に、そして最も好
ましくは2 日間以内に行われる。このような処理は、特
に、その構造木が染み菌が存在するであろう環境、例え
ば、船又はトラックであって感染された木形態、例え
ば、丸太、木チップ、等を先に運んだもの内に長期間保
存及び/ 又は運搬されるときに染み付きを阻害するのに
有用である。
【0013】本発明における使用により好ましい菌は、
上述の公開欧州出願EP 0 470 929 A2 ( この開示を、引
用により本明細書中に取り込む。) 中に教示されている
ような菌綱、子嚢菌(Ascomycetes) 及び不完全菌(Deute
romycetes)の白色/ 無色成長菌である。このような菌
は、様々な属であってその下綱であるオフィオストマテ
ール(Ophiostomatales) を含んで成る属並びにオフィオ
ストマテール(Ophiostomatales) に関連した不完全状態
を含む属を含む。このようなオフィオストマテール(Oph
iostomatales) 属の例は、非限定的に、Harrington T.
C., New combinations in Ophiostoma or Ceratocystis
species with Leptographium anamorphs,Mycotaxon, 1
987, 28:39-43 及びLeptographium Species, Their Dis
tributions, Hosts and Insect Vectors, Harrington
T.C. & Cobb F.W., 1988, pages 1-39, APS press, St.
Paul, Minnesota 中に記載されている一般概念を参照
して定義されたセラトシスチス(Ceratocystis)、セラト
シスチオプシス(Ceratocystiopsis)、グラフィウム(Gra
phium)、レプトグラフィウム(Leptographium) 、オフィ
オストマ(Ophiostoma)、フィアロセファラ(Phialocepha
la) 及びスポロスリックス(Sporothrix)、並びにHawksw
orth et al. Ainsworth and Bisby's Dictionaryof Fun
gi, 1983, 7th Edition, Commonwealth Mycological In
stitute, Kew, Surrey, Englandを参照して定義される
ようなリノクラジエラ(Rhinocladiella)及びヒアロデン
ドロン(Hyalodendron)を含む。
【0014】透過性菌が限定された種に基づき発見され
るところの( オフィオストマテール(Ophiostomatales)
として分類されない) 属の他の例は、Hawksworth, et a
l.( 前記) を参照して定義されるようなアルターナリア
(Alternaria)、カドフォーラ(Cadophora) 、クロリジウ
(Chloridium)、ディプロディア(Diplodia)、ダクチレ
ラ(Dactylella)、フザリウム(Fusarium)、ホルモデンド
ロン(Hormodendron)、ホルモネマ(Hormonema) 、フィア
ロフォーラ(Phialophora) 、スファエロプシス(Sphaero
psis) 、トリコスポリウム(Trichosporium) 、コジナエ
(Codinaea)及びバルサ(Valsa) を含む。好ましい菌
は、クロリジウム(Chloridium)、ダクチレラ(Dactylell
a)、フィアロフォーラ(Phialophora) 及びバルサ(Vals
a) の属並びにオフィオストマテール(Ophiostomatales)
として分類される属内にあり、これらの後者の属が特
に好ましい。より好ましくは。菌は、セラトシスチオプ
シス(Ceratocystiopsis)、グラフィウム(Graphium)、レ
プトグラフィウム(Leptographium) 及びオフィオストマ
(Ophiostoma)属内にあり、この後者が最も好ましい。
【0015】オフィオストマ(Ophiostoma)の好ましい種
は、非限定的に、オフィオストマ・ピリフェラム(Ophio
stoma piliferum)及びオフィオストマ・ピセアエ(Ophio
stoma piceae) を含み、特にオフィオストマ・ピリフェ
ラム(Ophiostoma piliferum)である。子嚢菌(Ascomycet
es) 及び不完全菌(Deuteromycetes)のピッチ分解性菌が
特に好ましい。なぜなら、それらが、その木のセルロー
ス、ヘミセルロース又はリグニン含量を実質的に影響を
及ぼさず又は分解せずに、長時間にわたり木の上及び中
で成長することができるからである。
【0016】木中のピッチを分解する特に白腐れ菌を含
む担子菌綱(Basidiomycetes)も特に有用である。なぜな
ら、ピッチ分解における菌の作用が、セルロース、ヘミ
セルロース及びリグニンが攻撃されることができる代謝
の状態を回避し、これ故にこのような担子菌綱の菌が構
造木としての木の品質に有害に影響を与えずに適当な時
間にわたり染み菌を防御することを可能にするからであ
る。ピッチを分解し、そして非- 滅菌木上で透過し且つ
非常によく成長する白腐れ菌は、シゾフィラム・コミュ
(Schizophyllum commune) 、トリカプタム・ビフォル
(Tricaptum biforme) 、ファネロカエテ・ギガンテア
(Phanerochaete gigantea)及びフレビア・トレメローザ
(Phlebia tremellosa)である。
【0017】本発明により防御される染み菌は、典型的
には、子嚢菌(Ascomycetes) 及び不完全菌(Deuteromyce
tes)の菌綱を含み、この染み菌は、青染みとしても知ら
れるものにより代表される。このような菌は現在知られ
ているようにピッチを減少させる。本発明に関していず
れの理論に拘束されることを我々は欲しないが、本発明
により提供される有益な結果は、おそらく、そのピッチ
- 分解性の白色/ 無色成長菌がそれらの主要な食物源か
らその染み菌を駆逐する能力に少なくとも部分的に起因
するものである。
【0018】染みを阻害するための本発明の実施におい
て、その木を切断した直後にその丸太を接種することが
重要であり、そのタイミングは、その領域内での染み菌
の接種についての有効性に部分的に影響される。望まし
くは、丸太又は丸太端は、木を落とした後2 週間以内、
好ましくは1 週間以内、より好ましくは4 日間以内、そ
して最も好ましくは、その木の切断後2 日間以内に接種
されるであろう。使用されるべき特定の菌は、処理され
る特定の木のタイプ上での成長能力を含む本明細書中に
与えられるガイドラインに従って選択されるであろう。
公知のように、菌は、特に、木が非- 滅菌であるとき、
異なる木タイプ上で異なる程度まで成長する。しかしな
がら、一般的には、好ましい菌は、処理されるべき基質
の木タイプ上でよく成長するものである。特定の木タイ
プにより好適な木は、一般的には、特定の木上にある自
然成長のそれらの歴史から知られる。オフィオストマ(O
phiostoma)属の菌は、例えば、様々な木タイプに感染
し、そして松及び他の木、例えば、オーク上にかなり一
般的に見られ、そして本発明における使用に特に好まし
い菌である。より特に好ましい種は、オフィオストマ・
ピセアエ(Ophiostomapiceae) 及びオフィオストマ・ピ
リフェラム(Ophiostoma piliferum)であり、後者が好ま
しい。オフィオストマ・ピリフェラム(O. piliferum)
特に好ましい株であって木、例えば、松上でかなりの成
長強さ又は伝播性を有して白色/ 無色で成長するもの
は、寄託番号18755 をもって1991年1 月24日にNRRLに寄
託されたとき名称WZ58により、及び寄託番号18917 をも
って1991年12月12日にNRRLに寄託されたとき名称WZ5803
D97 により、表されたものであり、そのWZ5803D97 は本
明細書中"D97" ともいわれ、そしてまたSandoz Chemica
ls Corporation, Charlotte,North Carolina から登録
商標CARTAPIPR 97下で商業的に入手可能な製品により提
示される。
【0019】従って、特に好ましいのは、WZ58及びD97
及び誘導体、突然変異体並びにオフィオストマ・ピリフ
ェラム(O. piliferum)の他の白色/ 無色成長株であって
本明細書中( そしてそれぞれ公開欧州特許出願第047092
9A2 号及び英国特許出願第GB2268 508 A 号( 両方の開
示を、引用により本明細書中に取り込む。) 中に記載す
るように滅菌Southern Yellow Pine上のいずれかにより
示される成長伝播性及びピッチ分解の特徴を少なくとも
もつものである。また本発明における、特に材木丸太上
での使用に特に好ましいのは、ファネロカエテ・ギガン
テア(Pharerochaete gigantea)菌であって構造材のため
のその丸太の染みの減少及び皮剥ぎの容易化、並びにさ
らにパルプのために使用されるべき木のためのピッチ減
少の2 重の目的に役立つことができるものである。本発
明に従って皮剥ぎを容易にするために、伐採された木単
位又は材木丸太をファネロカエテ・ギガンテア(Pharero
chaete gigantea)菌により接種し、そしてその菌を、そ
の皮の除去を容易にするのに十分な時間にわたりその皮
と木との間の境界領域内で成長させる。
【0020】皮剥ぎのために、その材木丸太はその切断
端又は長さ毎に、望ましくはその長さ毎に傷を付けた後
に接種されることができ、その接種物がその丸太の皮と
残りとの間の境界を容易に感染させる( このような境界
は一般的に篩部(phloem)及び形成部(cambium) 膜又は細
胞層を含むと認識されている。) 。丸太の端の接種は、
菌がその単位の長さに沿ってかなりの距離を成長するこ
とを許容するであろう。好ましくは、切断端及び一定長
さ毎の領域の両方を、より長い単位、例えば、長さ約6
フィート以上の単位の場合に接種する。材木丸太が長さ
毎に接種されるとき、その皮の下の木の小さな領域を少
なくとも晒す深さまで複数の間隔においてその表面に傷
を付けることが望ましい。なぜなら、無傷の皮表面の接
種は、その接種物又は得られる菌成長がその丸太の皮と
その残りとの間の境界における作用座に効率的に達する
ことを許容しないからである。傷の間隔は、染み阻害の
ために先に討議したものと同じであることができる。
【0021】皮の除去における容易化を行うための処理
時間は、菌の成長に影響を及ぼすものを含む多数の要
因、例えば、外に保存されるときの周囲条件、接種にお
いて使用しされるレベル又は投与量及び接種のための傷
付けの間隔、並びに機械的皮剥ぎ操作における減少抵抗
性から抵抗性がほとんど又は全くなくなり、そしてその
皮がその単位から本質的に落下する点までのレンジにあ
ることができる所望の結果に依存して広く変動すること
ができる。一般的には、菌成長条件下少なくとも約2 週
間の処理が、その木単位の皮とその残りとの間に見かけ
の結合の有意な緩みを行い、そして皮剥ぎに必要なその
他の機械的エネルギーを減少させるために必要である。
好ましくは、処理時間は、少なくとも3 週間、より好ま
しくは少なくとも4 週間、そして望ましくは少なくとも
5 週間である。一般的に、15週間の過剰な時間は、おそ
らく、たぶんその決定的境界領域内での菌成長の固有の
遅さのために、正常な成長条件下でほとんど又は全く強
化された有益性を提供しないということが示された。
【0022】ファネロカエテ・ギガンテア(Pharerochae
te gigantea)の成長のための周囲温度条件は、約0 ℃〜
38℃のレンジにあることができ、そして本発明の処理
は、好ましくは、温度が4 ℃〜35℃のレンジに広くある
でろうときに行われる。この温度が約0 ℃を下回ると
き、丸太単位は接種されることができるがその処理は、
0 ℃以上にその温度が復帰した後に広く行われるであろ
う。温度がかなりの期間にわたり約38℃を上回るときの
処理は、ほとんど又は全ての活性の損失をもたらし、そ
して温度がより低くなるであろうときに再接種を必要と
することができるであろう。菌は、その木の切断後いず
れかの時にその丸太に適用されることができるが、好ま
しくは、比較的新鮮な切断木、例えば、その木の切断後
30日以内、好ましくは14日以内、より好ましくは7 日以
内に適用される。より高い接種物投与量がより高い齢の
より熟成された丸太と共に必要とされる。
【0023】構造材のための産業により又はいずれかの
産業目的のために皮剥ぎされた多種多様な木タイプ又は
属の中のいずれかを本発明に従って処理することができ
る。これらは、裸子植物(Gymnosperms) 及び被子植物(A
ngiosperms) の両方、並びに特に硬材及び軟材の両方を
含む。特定のクラス又はタイプの木は、それ故、非限定
的に、針葉樹(conifer) 、例えば、モミ(firs)、トウヒ
(spruce)、及び松(pines) 、ヒマラヤスギ(cedars)、オ
ーク(oak) 、カエデ(maple) 、ポプラ(aspen)、ヒッコ
リー(hickory) 、ブナ(beech) 、ユーカリノキ(eucalyp
tus)及びシラカンバ(birch) を含む。裸子植物又は軟
材、例えば、松は、一般的に高いピッチ含量をもち、そ
してピッチ分解性菌により容易にコロニー化される。こ
れ故、それらは、ピッチ分解性染み菌による侵入対しよ
り感受性であるが、本発明に従って等しくより容易に処
理される。硬材、特に低ピッチ含量をもつものは、最適
な発芽及び/ 又は菌成長を確保するために、幾つかの場
合に、白色/ 無色成長菌のより十分な又は高い投与量の
接種物を要求することができ、そして菌の栄養物をもこ
のような場合にその丸太又は木に適用されることができ
る。
【0024】本発明において使用されるべき菌は、染み
阻害及び皮剥ぎの両方のための様々な形態及び方法のい
ずれかにおいてその丸太及び丸太端に適用されることが
できる。これらの菌は、例えば、菌糸体又は胞子の形態
における菌の成長を生じさせるいずれかの接種物形態に
おいて適用されることができる。このような接種物は液
体又は乾燥形態にあることもできる。例えば、菌糸体及
び/ 又は胞子の水性懸濁液を使用することができ、又は
その菌糸体及び/ 又は胞子を乾燥形態を作るために乾燥
又は凍結乾燥させることができる。希釈物又は培地濃度
の水溶液形態が一般的に好ましい。これ故、白色/ 無色
成長菌の接種物を、乾燥形態における粉末として適用さ
れ又は液体形態におけるとき手により塗られ又はスプレ
ーされることができる。丸太端は、例えば、その丸太端
を流れ落ちるまでスプレーし又は例えば、菌糸体の中程
度濃縮液を丸太端全体の上に塗ることにより、接種物に
より完全にカバーされるであろう( 但し、ピッチ及び熱
材は、染み菌によりめったに影響されない。) 。
【0025】菌が接種形態の胞子であるとき、好適な接
種物は、例えば、103 〜106 CFU(ミリリッター当たりの
コロニー形成単位) 、より普通には105 〜1010CFU/ml、
好ましくは106 〜109 CFU/mlをもつ比較的濃縮された水
性胞子懸濁液を含む。但し、より高く又は低く濃縮され
た形態を使用することもできる。同様に、コロニー形成
単位(CFUs)における菌糸体の比活性は、例えば、5-10分
間その菌糸体を均質化し、そしてその断片が所定の容量
についてのCFUsにおける比活性を測定するために栄養基
質上で成長されるとき常法によりそれらか生じたコロニ
ー数に近づけることにより測定されることができる。CF
U として表された菌糸体は、先に与えるような胞子のも
のに対する同様な活性濃度において使用されるであろ
う。しかしながら、菌糸体マットは、単に脱水され、そ
して本明細書中に証明するように接種物としてそのまま
使用されることもできる。
【0026】菌接種物は、様々な目的のために様々なア
ジュバントと混合され又は同時に適用されることができ
る。例えば、( 乾燥を抑制するための) 抗- 蒸散剤(ant
i-transpirant)を本接種物と共に適用して低湿度又は高
温の場合にその接種物に好適な成長条件を確保すること
ができる。また、展着剤及び/ 又は栄養剤として作用す
る材料を、発芽を確保し又は持続させ、成長のための誘
導環境を提供するために使用することができる。カルボ
キシメチルセルロースがこれらの目的のために好まし
い。但し、様々な材料を使用することもできる。
【0027】寄託 我々は、ブダペスト条約下、Peoria, Illinois, U.S.A.
にあるNorthern Regional Research Center(NRRL) に、
本明細書中に言及する以下の菌を寄託した。この寄託物
は、それらの寄託日に従って以下にように与えられた寄
託番号を付与された。
【0028】
【表1】
【0029】以上の寄託物は、本出願との関係において
ブダペスト条約の条項及び米国特許及び商標局のすべて
の規則の下で入手されることができるであろうし、そし
てこのうような条項及び規則に従って適宜再供給される
であろう。トリチャプタム・ビフォルメ(Trichaptum bi
forme)が過去においてポリポラス・パルガメナス(Polyp
orus pargamenus)及びヒルシオポラス・パルガメナス(H
irchioporus pargamenus) とも言われたことに注意のこ
と。Gilbertson et al., North American Polypores,Vo
l.2, Fungiflore, Oslo, Norway 1987, pages 770-772
及びOtjen et al., "Selective Delignification of Bi
rch Wood (Betula papyrifera) by Hirchioporus param
enus in the Field and Laboratory", Holzforchung 40
(1986),183-189を参照のこと。また、ファネロカエテ
・ギガンテア(Phanerochaete gigantea)は、過去におい
てペニオフォーラ・ギガンテア(Peniophora gigantea)
としても知られていた。
【0030】Burdsall, H.H., Jr.,"A Contribution to
the Taxonomy of the Genus Phanerochaete", Mycolog
ical Memoir, No.10, J. Cramer publishers, Braunsch
weig,Germany (1985)を参照のこと。一般的に、ファネ
ロカエテ・ギガンテア(Phanerochaete gigantea)として
樹立された定義された基準に適合するいずれかの菌又は
単離物を本発明において使用することができ、そして皮
剥ぎを容易にする能力が単離物依存性ではないが、むし
ろ一般的にその種の能力を反映していることが示されて
いる。予想することができるように、異なる単離物の中
の性能における幾つかのバラツキは、その単離物の健康
及び活力の如き要因、例えば、内成長特性並びにその地
域に関しての単離物の生来の源及びそれが見られる木の
タイプに依存して経験されることができる。それらの生
来の起源に依存して皮剥ぎにおける使用の特定の状態に
よく適合されることができるであろう異なる単離物を使
用することも本発明の範囲内にある。しかしながら、フ
ァネロカエテ・ギガンテア(Phanerochaete gigantea)
本明細書中に開示される用途について特に重要であるこ
とができる。なぜなら、それが一般的に多種多様な木タ
イプ上で非常によく成長することが示されるからであ
る。
【0031】先に示したように、本発明において使用さ
れるべき白色/ 無色の成長菌は、成長し且つ保護される
べき木のピッチ含量を減少させるであろうものである。
特に良好なピッチ分解者であるものが一般的に好まし
い。菌がピッチを減少させる能力は、様々な方法で測定
されることができるが、本発明の目的のために、木チッ
プの形態における滅菌木サンプル上で、1010CFUs/ チッ
プ1kg の投与量においてその菌の希釈水性接種物により
そのチップをスプレーし、その後実験室条件下で山にお
いてそのチップを堆積させ、そしてその菌を室温(20
℃) において14日間そのチップ上で成長させることによ
り、測定されることができる。水スプレーを含む対照も
維持される。この方法は、先に述べた公開特許中に記載
されているようにピッチの実際の減少を刺激する。木に
関しての用語" ピッチ(pitch)"及び"樹脂(resin)"は、
非限定的にテルペン類、ジテルペン("樹脂")酸、脂肪酸
及びエステル、グリセリド、ステロイド及びワックス並
びにそれに関連する成分、例えば、アルコールを含む疎
水性物質の複雑な混合物を含む抽出可能な様々なタイプ
の木成分を示すと解される。
【0032】基質のピッチ含量は、標準的なTAPPI Proc
edure T204 OM-88に従って測定され、そしてDCM(a.k.a.
塩化メチレン) により抽出された基質1g当たりのピッチ
含量のmgとして表されることができる。基質、例えば、
木チップ上で使用するとき、処理されたチップを60℃に
おいて一夜乾燥させ、そして次に10- メッシュ・スクリ
ーン(10 ゲージ・ワイヤー・スクリーン) を備えたThom
as-Wiley Mill を使用して木屑に粉砕する。3 グラムの
乾燥木屑を約30mlのDCM と併合し、そして得られた混合
物を室温において一夜( 約15時間) 攪拌する。液体培地
をその混合物からピペットで吸い取って0.45ミクロンの
有機フィルターを通して濾過し、その液体を前計量した
皿内で室温において一夜( 約15時間) 蒸発の供し、そし
てその残渣を60℃において30分間オーブン- 加熱してさ
らにDCM を取り除く。この残渣の重量をピッチ含量とし
てmgにおいて測定し、そして基質1mg 当たりのピッチ含
量のmgとして又は元の基質中のピッチのパーセンテージ
(%エキス) としてのいずれかで表す。ピッチ減少は、一
般的に、その接種された菌がその対照と比べてピッチ含
量における統計的に有意な減少を示すときに示される。
好ましくは。そのピッチは、その対照に対して少なくと
も10% 、そしてより好ましくは少なくとも15% 減少され
る。
【0033】一般的には、本発明における使用に望まし
いピッチ分解性菌は、糸状菌又は表面成長菌に比べて木
基質中に成長する透過性の菌である。木に感染する菌の
宿主の中で、透過性菌とカビ(mold)菌又は表面成長菌と
の間の区別は良好に認識され、そして様々な検査手順に
より認識されることができる。例えば、菌が木を色付け
し且つ染み付けするとき、J.S. Boyce, Forest Patholo
gy, Third Edition, 1961, McGraw-Hill Book Company,
Chapter 20, pages 493-513, 特にpages 49-497により
討議されているように、簡単な削りテスト(planing tes
t)を、透過性菌とカビ型菌との間を区別するために使用
するとができる。菌が無色で成長し又は削りテストに不
十分な色を提供するとき、感染した木基質を断面で切断
し、そしてピッチが見られる表面下の位置内、例えば、
硬材及び軟材の両方における放射維管束細胞並びにまた
軟材における樹脂管内の顕微鏡検査に供することができ
る。このような細胞又は管内のピッチ源(well)の実質的
な減少及び/ 又はその中の菌成長の他の証拠、例えば、
残存菌糸体は、透過性菌を指示するでろう。再び公開欧
州特許出願第0387187A2 を参照のこと。本発明における
使用に望ましい透過性菌は、木のピッチ成分だけに実質
的に影響を及ぼし、そしてそれ故にその木のセルロー
ス、ヘミセルロース又はリグニン成分に実質的に影響を
及ばさずにピッチを選択的に分解するであろうものであ
る。以下の実施例は、単に本発明及びその実施の説明で
あり、そしていずれの点においても本発明を限定するこ
とを意図されていない。
【0034】
【実施例】実施例1
【0035】赤松の木(red pine tree) 、ピナス・レジ
ノサ(Pinus resinosa)、約15〜20齢をCloquet Forestry
Center, Cloquet, MNで倒した。この木を30.5cmセクシ
ョンにに切断し、そして実験室に運んだ。ランダムな非
滅菌丸太の接種を切断1 〜3日後に行った。実験室研究
において使用した菌は、オフィオストマ・ピリフェラム
(O. piliferum)本明細書中D97 の無色株、並びに野性型
青染み菌( オフィオストマ・ピリフェラム(O. piliferu
m)、オフィオストマ・ピセアエ(O. piceae) 、及びオフ
ィオストマ・ミナス(O. minus)) から成っていた。接種
丸太に、菌マット形成を許容するために接種に先立って
14日間2%麦芽エキス・ブロス中でカルチャーを成長させ
た。脱水菌マットを各丸太端を接種するために使用し
た。この菌糸体接種物の平均重量を測定するために、接
種において使用されなかったマットを乾燥させ、そして
計量した。平均乾燥マット重量は以下のようであった;
D97.105g +/-.009; オフィオストマ・ピリフェラム(O.
piliferum).093g +/-.008;オフィオストマ・ピセアエ
(O. piceae).086g +/-.013; 及びオフィオストマ・ミナ
(O. minus).043g +/-.002 。処理は、a)野性型青染み
菌オフィオストマ・ピリフェラム(O. piliferum)、オフ
ィオストマ・ピセアエ(O. piceae) 及びオフィオストマ
・ミナス(O. minus)、並びに無色D97 単独; b)上記の他
の菌のそれぞれにより同時に接種されたD97;c)他の菌の
それぞれの2 週間後接種されたD97; d) 他の菌の2 週間
前に接種されたD97;及びe)他の菌の4 週間前に接種され
たD97 、による接種を含んでいた。水を接種された対照
をも使用した。前8 丸太を処理毎に使用した。
【0036】丸太端を、赤松丸太のそれぞれの端の上に
1 つの菌マットを置くことにより接種した。菌マット
を、接着を確保するのに十分にしっかりと圧縮した滅菌
グローブを使用してその丸太の全体にわたり均一に拡げ
た。2 つの菌の同一接種は、ビーカー中で手により両方
のマットを混合し、20秒間攪拌し、そしてその丸太端上
にそれを置くことを含む。接種後、丸太を、14週間2 つ
の湿った紙タオルと共に透明なプラスチック・バッグ内
に室温において保存した。丸太のサンプリング及び分析
を接種の6 及び14週間後に行い、4 丸太をそれぞれの間
隔においてサンプル採取した。丸太を両端の上で火にあ
て、そして滅菌斧により分けた。丸太の右半分を、菌成
長のコロニー化及び距離の同定を許容するであろうセッ
ト・パターンにより、単離のために使用した。菌の単離
を無菌で行い、そして3 つの異なる培地を使用した:Wor
rall, Media For Selective Isolation of Hymenomycet
s, Mycologia 83, 296-302(11991) により使用されたも
のから僅かに修飾されたbasidiomycetesのための半-選
択培地(0.01g/l硫酸ストレプトマイシン、2ml/l 乳酸、
及び0.06g/l 50% WPベンレートにより修正された1.5%麦
芽エキス寒天) 、0.40g/l シクロヘキシミド、0.05g/l
クロラムファニコール、及び0.05g/l 硫酸ストレプトマ
イシン(25)、及び1.5% Difco Malt Extract 及びDifco
Agarを含むSabouraud Dextrose培地。1又は2 週間後、
培地上で成長している菌コロニーを同定した。コロニー
化のパーセンテージを、得られたそれぞれの菌コロニー
の数を丸太当たりの単離の試みの全数により割ることに
より測定し( 22の小さなチップの平均) 、そしてその端
からその液材(sapwood) 内に15.2cmの距離まで間隔をあ
けて採取されたサンプルを提示した。
【0037】D97 接種された丸太の肉眼観察は、接種
後、7 日以内に丸太端上に成長を、10〜12日目に切断表
面の全体にわたる蜜な菌糸体成長を示した。D97 により
コロニー化された最大距離は、6 と14週目においてそれ
ぞれ7.6cm と15.2cmであり; 週当たり6.8mm の平均成長
をもっていた。コロニー化した液材パーセントは、6 週
目に65% まで、そして14週目に66% までのレンジであっ
た( 表1)。6 と14週目におけるコロニー化パーセンテー
ジは、その丸太の端からのサンプリング間隔の深さが増
加するとき、そのコロニー化した液材パーセントにおけ
る減少を示した(表1)。接種14週間後、その液材単離物
の30% 及び42% が、それぞて1.3-2.5cm と1.3-5.1cm の
間隔において様々なDeuteromycete 菌を産生した。
【0038】
【表2】
【0039】野性型O. piliferumO. piceae 、又はO.
minusの2 又は4 週間前に接種されたD97 による処理
は、48〜78% のD97 によるコロニー化された液材をもた
らした( 以下の表2)。これらの値は、D97 単独による処
理におけるコロニー化された液材のパーセント、上記表
1 と密に関係する。結果は、野性型O. piliferumO. p
iceae 、又はO. minus前に処理されたD97 とこれらの菌
のそれぞれの後に処理されたD97 との有意な差異を示し
ている。O. piliferumO. piceae 、又はO. minusと同
時のD97 の接種は、それぞれ、50、36及び43のD97 コロ
ニー化パーセンテージをもたらした( 表2)。これらの菌
の前のD97 の接種に比べて、これらの菌と同時のD97 の
接種は、同時に接種されたとき、D97 のより低いコロニ
ー化パーセンテージをもたらした( 表2)。D97 の2 週間
前に丸太端への野性型O. piliferumの接種は、液材から
のD97 の排除(0%)をもたらした( 表2)。D97 は、O. min
usの2 週間後に接種されたときその液材の19% にコロニ
ー化した。
【0040】
【表3】
【0041】野性型O. piliferumO. piceae 、又はO.
minusによる丸太端の個々の接種は、それぞれの菌につ
いて77、44と38の液材コロニー化パーセンテージをもた
らした( 以下の表3)。野性型青染み菌についての平均実
験室コロニー化は、O. piliferumO. piceae 、又はO.
minusについて7.3 、5.0 と5.9mm/週であった。菌コロ
ニー化におけるバラツキ及びこれらの菌の成長速度をそ
の属及び種のレベルにおいて観察した。D97 の2 週間後
に接種したとき青染み菌によるコロニー化された液材パ
ーセントは0%である( 表3)。O. minusの排除も、D97 の
接種がこのような菌の4 週間前に生じたときに観察され
る。D97 の4 週間後の丸太へのO. piliferumO. picea
e の接種は、それぞれ、1%と10% のO. piliferumO. p
iceae についてのコロニー化パーセンテージをもたらし
た( 表3)。O. piliferumO. piceae によりコロニー化
された液材は、それぞれの処理のためにサンプル採取さ
れた4 丸太の中のたった1 内で生じた。結果は、O. pil
iferumO. piceae 、又はO. minus2 週間前に処理され
たときのD97 処理とこれらの菌の4 週間前に接種された
ときのD97処理との間に有意な差異を全く示さなかった
( 表3)。有意な差異は、O. piliferumO. piceae 及び
O. minusの前に接種されたD97 処理と個々に接種された
処理との間に観察された( 表3)。
【0042】野性型菌とD97 による丸太の同時接種は、
O. piliferumO. piceae 及びO. minusについてそれぞ
れ53、22、0%の液材コロニー化をもたらした( 表3)。野
性型O. piliferumO. piceae 又はO. minusによる液材
のコロニー化は、D97 の2 週間前に接種されたとき、そ
れぞれ、56、55及び19% のコロニー化をもたらした( 表
3)。その液材の有意なコロニー化が、D97 の前に接種さ
れたときに全ての種により得られた。但し、O. minus
理は液材の19% のみをにコロニー化した。
【0043】
【表4】
【0044】実施例1A 実施例1 の手順の後、ピッチ- 分解性白腐れ菌ファネロ
カエート・ギガンテア(Phanerochaete gigantea)(NRRL
21054)をD97 菌の代わりに評価する。この研究におい
て、青染み菌による接種の2 週間後にNRRL 21054の接種
があったのでO. minusを省略した。結果は、先の表2 及
び3 中にD97 について示されるようにファネロカエート
・ギガンテア(Phanerochaete gigantea)が染み菌に対し
て木を保護する本質的に同じ能力を示した。
【0045】実施例2 駅の南西角内に位置する区画(T-49 、R-18、セクション
36) を使用して、Cloquet Forestry Center, Cloquet M
N で6 月に畑試験を行った。この場所は、2 年齢のきれ
いに切断された領域と成熟した赤松プランテーションと
の間に位置していた。平均直径20.3cmをもつ約60〜70齢
の赤松の木を倒し、そして約61cmの長さに切断した。丸
太を切断1 〜2 日後に接種した。処理は、水対照、抗-
蒸散剤、抗- 蒸散剤を含む5.1 x 107 CFU/mlの濃度にお
けるD97 、5.1 x 107 CFU/mlの濃度におけるD97 処理、
及び5.1 x 106 CFU/mlのにおけるD97 から成っていた。
丸太表面の水分を保持するために使用された抗-蒸散剤
は、Forevergreen( 商標)(Mycogen Corporation, San D
iego CA)であった。Forevergreen( 商標) 処理は、1420
mlの水により希釈した202ml から成っていた。D97 を14
20mlの水に添加し、混合し、そして30-40 p.s.i の圧力
をもってハンド・スプレーヤーによりスプレーした。そ
れぞれの丸太を僅かに流れ落ちるまで皮及び鋸で切断さ
れた端を含みながらスプレーした。13の接種された丸太
を次にピラミッド形状に積み重ねた。抗- 蒸散剤処理物
を、上記D97 接種又は対照処理のために使用した水の直
後に接種した。
【0046】丸太を、処理当たり2 丸太から約20.3cmの
長さに切断することにより接種約4週間後にサンプル採
取した。単離を実施例1 中に記載したようにその丸太か
ら行った。但し、使用した選択培地において差異があっ
た。Ophiostomaのための選択培地を、Hariington, Cycl
oheximide Sensitivity As A Taxonomic Character In
Ceratocystis, Mycologia, 72, 1123-1129, 1981により
使用されたものから僅かに修飾されていた(0.01g/lシク
ロヘキシミド及び0.01g/l 硫酸ストレプトマイシン) 。
コロニー化パーセンテージを、丸太端の2.5cm 内で、丸
太当たりに得られた単離物の試みの全数から計算した。
5.1 x 106 CFU におけるD97 、5.1 x 107 CFU における
D97 及び抗- 蒸散剤を含むD97 を含む追加のD97 処理物
を、接種時間がD97 及び青染み菌による液材コロニー化
に対してもつ効果を検査するために、添加した。丸太の
接種は、切断後、1 〜2 日目、2 週間及び4 週間目に行
われた。丸太のサンプリング及び分析を、先に列記した
ように行った。以下の実施例A 及び表5 を参照のこと。
【0047】上記畑試験における丸太端上での菌成長の
肉眼観察は、接種2 週間後におけるD97 による良好なコ
ロニー化を示した。処理された丸太内でのD97 によりコ
ロニー化された液材のパーセントは、5.1 x 106 CFU に
おけるD97 、5.1 x 107 CFUにおけるD97 及び抗- 蒸散
剤を含むD97 の処理について、それぞれ100 、100 、及
び92% であった( 表4)。有意差が、D97 処理と非処理丸
太との間で観察されたが、D97 処理丸太のいずれかの間
には全く観察されなかった( 以下の表4 を参照のこ
と。) 。丸太の皮上でのD97 の成長は観察されず、そし
てその皮からD97 を単離するための試みは成功しなかっ
た。その液材からの青染み菌のコロニー化は、対照、抗
- 蒸散剤単独、5.1 x 106 CFU におけるD97 、5.1 x 10
7 CFU におけるD97 及び抗- 蒸散剤を含むD97 につい
て、それぞれ63、63、0 、8 、及び8%を作り出した( 表
4)。青染み菌のコロニー化における有意差は、処理と非
処理丸太との間には観察されなかった。
【0048】実施例3 第二畑試験を8 月下旬に開始した。処理は第一畑試験(
実施例2)のために記載したものから成っていたが、(5.1
x 10 6 CFU/ml) D97 処理を削除した。丸太のサンプリ
ングも先に記載したように行い、追加の丸太をそれぞれ
のサンプリング時間に検定した。コロニー化パーセンテ
ージを、丸太端の1.90cm内で、丸太当たりに得られた単
離物の試みの全数から計算した(8チップ/ 丸太) 。実験
室試験における処理毎のそれぞれの丸太は、1 回の実験
(replicate)(ブロック) と考えられ、それ故、データ
お、完全なランダム・ブロック・デザインとして分析し
た。畑処理におけるそれぞれの丸太をレプリケートとし
ても評価し、そして結果を平均した。第二畑試験におけ
る丸太の肉眼観察は、同様の結果を示した。D97 による
液材のコロニー化は、対照、抗- 蒸散剤、5.1 x 107
おけるD97 及び抗- 蒸散剤を含むD97 について、それぞ
れ4 、0 、96、及び96% を作り出した。以下の表4 を参
照のこと。結果の統計的分析は、処理と非処理丸太との
間に有意差を示した。青染み菌によりコロニー化された
パーセント液材は、対照、抗- 蒸散剤、D97(5.1 x 1
07 ) 及び抗- 蒸散剤を含むD97 について、29、71、0
、及び4%であった( 表4)。有意差は、対照とD97 処理
丸太との間で全く観察されなかったが、抗- 蒸散剤とD9
7 処理丸太との間で観察された。
【0049】
【表5】
【0050】実施例A 先に記載したような畑試験からのデータを、その木の切
断後の処理の時間に対するコロニー化効果に対して分析
した。コロニー化された液材パーセントを木を倒した後
1-2 日目に、伐採後2 週間目に、そして伐採後4 週間目
に接種を行うときに測定し、青染み菌( 野性型O. pilif
erumO. piceae 及びO. minus) を切断4 週間後にD97
の上に接種した。以下の表5 中に見られるように、結果
は、切断後1-2 日〜4 週間と接種時間が増加するとき青
染み菌のコロニー化パーセンテージが増加することを示
している。コロニー化パーセンテージは、D97(5.1 x 10
6 ) 、D97(5.1 x 107 ) 及び抗-蒸散剤を含むD97 の処
理について、それぞれ0 〜33% 、8 〜50% 、と8 〜29%
に青染み菌について増加した。一般的には、接種時間が
切断後1-2 日から4 週間まで増加するときにD97 コロニ
ー化パーセンテージは減少した。D97 パーセンテージ
は、D97(5.1 x 106 ) 、D97(5.1 x 107 ) 及び抗- 蒸散
剤を含むD97 処理について、それぞれ100 〜54% 、100
〜42% 、と96〜38% 減少した。青染み菌の最大阻害及び
液材中のD97 の最大コロニー化は、切断1 〜2 後に接種
が行われたときに得られた。
【0051】
【表6】 以下の実施例は本発明に従って皮剥ぎを容易にすること
を単に説明している。
【0052】実施例4 赤松の丸太、ピナス・レジノサ(Pinus resinosa)をミネ
ソタにおける伐採した25〜40齢の木から切断した。丸太
は、平均直径10cmをもち、そして長さ約20cmに切断され
た。切断された丸太をバッグに入れ、そして実験室に持
ちかえった。丸太の接種を切断2 〜3 日後に行った。本
発明において使用されるファネロカエテ・ギガンテア(P
hanerochaete gigantea)の菌カルチャーを接種前2 週間
2% Malt Extract Media 上で成長させた。カルチャーを
正常な光条件下で室温(20 ℃) において成長させた。接
種において使用されなかったP. gigantea の追加の菌マ
ットを乾燥させ、そして0.101 g/マット+/-0.009g の平
均乾燥重量をもって計量した。菌マットを滅菌グローム
によりペトリ皿から取り出し、過剰の液体培地を除去す
るために搾り、そしてその丸太の両端にしっかりと押し
当てた。接種した丸太を次に1 つの湿ったタオルを入れ
た透明なプラスチック・バッグ内に入れ、空気を満た
し、そして密封した。接種した丸太を正常な光条件下室
温(20 ℃) において実験室内の棚の上に置き、そしてそ
の菌を成長させた。接種後20日目にバッグを再び開けて
過剰の液体を除去し、そして空気で再び満たし、そして
密封した。処理は、ファネロカエテ・ギガンテア(Phane
rochaete gigantea)により接種された丸太及び非接種対
照丸太を含んでいた。それぞれの処理は、40丸太のすべ
てについて、20丸太から成っていた。
【0053】丸太のサンプリングを接種後8 、16、24及
び32日目に行い、5 丸太を各サンプル日にランダムにサ
ンプル採取した。皮除去の分析を、長さ方向にその丸太
の側から皮の0.8cm 幅ストリップを除去することにより
開始した。皮の除去をその後0.8cm ストリップから進行
させた。皮除去についての等級付けは、その皮が剥がさ
れるところの片の数、並びにそれが剥がれるときに示す
抵抗性を核とする。皮の除去は、以下の等級: 0=皮が剥
がれない; 1=皮が多くの片においてかなりの抵抗性をも
って剥がれる; 2=皮が少しの(2-3) 片において剥がれ
る; 3=皮が1 つの片においてほとんど又は全く抵抗性を
もたないで剥がれる; 4=皮が事実上抵抗を全く持たずに
1 片において落下する、に基づいて評価された。以下の
表中の値は、それぞれの時間間隔における5 つの丸太の
平均皮剥ぎ値である。結果を以下の表A 中に報告する。
【0054】 表A 接種後の時間( 日数) 処理 8 16 24 36 対照 0 0.1 0.2 0 丸太端に適用された P. gigantea 0.8 1.2 2.4 3.0
【0055】実施例5 実施例1 の手順は、以下の表B 中に報告する結果を生み
出した。
【0056】 表B 皮除去の容易性 処理 処理後日数 8 16 24 36 対照 0 0 0 0.1 丸太端に適用された P. gigantea - 等級付け 0.8 1.6 2.4 3.0
【0057】実施例6-畑試験 赤松の木(red pine tree) 、ピナス・レジノサ(Pinus r
esinosa)、約40〜50齢をCloquet Forestry Center, Clo
quet, Minnesota, U.S.A. で1994年5 月下旬に伐採し
た。この丸太を長さ約61cmに切断し、そしてそれは平均
直径20cmをもっていた。丸太の接種を切断の1 日後に行
った。丸太をピラミッド形状に森林土壌の上に直接積み
重ねた(1パイル当たり10丸太) 。この畑の場所は、開口
に隣接した森林領域内にあり、その切断丸太は余分な日
陰及び水分のためにその森林領域内に積まれた。この領
域内積まれた丸太以外の丸太は、雨及び変動する温度を
含む正常な環境条件に晒された。この処理期間(8週間)
の間の日中温度は、16℃〜27℃、夜間温度は4 ℃〜16℃
のレンジにあった。
【0058】畑で使用した菌接種物は、実験室研究にお
いて使用した単離物と同一であった。カルチャーを胞子
を集める前2 週間2%麦芽エキス寒天上で成長させた。カ
ルチャーを正常光下室温(20 ℃) において成長させた。
2 週間後、カルチャーを5mlの滅菌水により湿らせ、そ
して次にガラス管により擦り、その後さらに5ml の水に
より濯いだ。処理当たりパイル当たり800ml の全量を使
用した。全部で3 連であった( パイル/ 処理) 。血球計
を使用して畑内にスプレーした接種物の最終的な胞子カ
ウントは、約5 x 103 胞子/ml であった。接種物濃度を
30〜40 p.s.i.においてハンド・スプレーヤーにより端
丸太上にスプレーした( 丸太端だけを接種した。) 。処
理は、水対照、ファネロカエテ・ギガンテア(Phaneroch
aete gigantea)、CMC(Carboxy Methyl Cellulose) を含
むファネロカエテ・ギガンテア(Phanerochaete gigante
a)、及びCMC 単独から成っていた。CMC を乾燥を遅く
し、そして胞子の発芽速度を改善するために使用した。
丸太を接種8 週間後に採取し、そして以下の等級により
皮除去について等級付けした( 実験室におけるものと同
一の手順により皮除去を行った。) 。
【0059】皮除去等級: 0)皮は剥がれない。 1)皮は多数の片においてかなりの抵抗性をもって剥がれ
る。 2)皮は、数(2-3) 片においてかなりの抵抗性をもって剥
がれる。 3)皮は、1 片においてほとんど又は全く抵抗なく剥がれ
る。 4)皮は、事実上抵抗を全くもたずに落下する。
【0060】結果を表C 中に報告する。 表C 処理 接種8 週間後 対照 0.3 カルボキシ・メチル・セルロース(CMC) 0.3 P. gigantea 1.7 * P. gigantea & CMC 1.6 * * 皮剥ぎにおけるより大きな抵抗性は、その菌成長がその実験の時間の間に十 分に進行しなかったその丸太標本の中央- 長さにおいてだけ遭遇した。
【0061】本発明において使用される菌は、白色及び
/ 又は無色で成長することが示される。白腐れ菌のよう
な菌は、一般的に広く又は本質的に白色で成長する。し
かしながら、菌、例えば、オフィオストマ(Ophiostoma)
及びそれが属する綱のメンバーは、白色に成長し又は白
色部分をもつことができるだけでなく、実質的に無色の
部分をもつこと、そしてその表面においてだけでなく、
特にそれらが透過する木の中でも、本質的に無色に成長
することさえできる。無色に成長するとき、検出はしば
しば容易には確認されず、そして緻密な検査が必要とさ
れることができる。本明細書中に使用される菌のいずれ
かにより残されたいずれかの白色残渣は、普通には僅か
であり、そしていずれの事案においても本発明の目的の
ための染みとは考えられない。しかしながら、広く又は
無色に成長する子嚢菌綱(Ascomycetes) 及び不完全菌綱
(Deuteromycetes)の菌は、このような無色の成長のため
の本明細書中での使用に美的に好ましいものであること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート エー.バランチェット アメリカ合衆国,ミネソタ 55126,ショ アビュー,ウエスト カウンティー ロー ド アイ 975 (72)発明者 ロベルタ エル.ファーレル アメリカ合衆国,マサチューセッツ 01450,グロートン,オールド エイヤー ロード 264

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸太から切断された構造材上に菌を染み
    付けするとにより色染みを減少させる方法であって、色
    染みをもつ皮付き材木丸太の露出木表面領域を、色染み
    減少有効量の少なくとも1 の菌であって白色及び/ 又は
    無色で成長し且つその木のピッチ含量を減少させる菌に
    より接種し、その菌をその材木丸太の上及び中で成長さ
    せ、そしてその後その丸太を構造材に切断することを含
    んで成る方法。
  2. 【請求項2】 丸太から切断された構造材上又は皮剥ぎ
    丸太上に菌を染み付けするとにより色染みを減少させる
    方法であって、色染みをもつ構造材又は皮剥ぎ丸太の表
    面積の少なくとも60% を、色染み減少有効量の少なくと
    も1 の菌であって白色及び/ 又は無色で成長し且つその
    木のピッチ含量を減少させる菌により接種し、そしてそ
    の菌をその木の上及び中で成長させることを含んで成る
    方法。
  3. 【請求項3】 丸太の端を接種する、請求項1に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 ピッチ減少菌が、子嚢菌(Ascomycetes)
    及び不完全菌(Deuteromycetes)から成る菌綱から選ばれ
    ている透過菌である、請求項1〜3の中のいずれか1項
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ピッチ減少菌が、セラトシスチオプシス
    (Ceratocystiopsis)、グラフィウム(Graphium)、レプト
    グラフィウム(Leptographium) 及びオフィオストマ(Oph
    iostoma)から成る属から選ばれている、請求項4に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 ピッチ減少菌が、オフィオストマ・ピセ
    アエ(Ophiostoma piceae) 、オフィオストマ・ピリフェ
    ラム(Ophiostoma piliferum)及びそれらの混合物から成
    る属から選ばれている、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ピッチ減少菌が、担子菌綱(Basidiomyce
    tes)である、請求項1〜3の中のいずれか1項に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 担子菌綱(Basidiomycetes)が、シゾフィ
    ラム・コミュン(Schizophyllum commune) 、トリカプタ
    ム・ビフォルメ(Tricaptum biforme) 、ファネロカエテ
    ・ギガンテア(Phanerochaete gigantea)及びフレビア・
    トレメローザ(Phlebia tremellosa)から成る属から選ば
    れている、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 露出表面領域が、それから丸太を得ると
    ころの木の切断後2週間以内に、又はその丸太源からの
    その構造材の切断後に接種される、先の請求項の中のい
    ずれか1 項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 材木丸太からの皮の除去を容易にする
    方法であって、その丸太の皮とその残りとの間の境界域
    内でその菌の成長を許容するようなやり方でファネロカ
    エテ・ギガンテア(Phanerochaete gigantea)菌の接種物
    によりその材木丸太を接種し、そしてその菌がその丸太
    の皮とその残りとの間の結合を弱めるのに十分な時間に
    わたりその丸太内でその菌が成長することを許容するよ
    うな条件下でその丸太を維持する方法。
  11. 【請求項11】 丸太をNRRL寄託第21054 号のファネロ
    カエテ・ギガンテア(Phanerochaete gigantea)株により
    接種する、請求項10に記載の方法。
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