JPH0851456A - 伝送遅延時間測定装置 - Google Patents

伝送遅延時間測定装置

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JPH0851456A
JPH0851456A JP6182543A JP18254394A JPH0851456A JP H0851456 A JPH0851456 A JP H0851456A JP 6182543 A JP6182543 A JP 6182543A JP 18254394 A JP18254394 A JP 18254394A JP H0851456 A JPH0851456 A JP H0851456A
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JP
Japan
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clock signal
counter
time
delay time
count value
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Application number
JP6182543A
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English (en)
Inventor
Atsushi Imaoka
淳 今岡
Masami Kihara
雅巳 木原
Taiichi Otsuji
泰一 尾辻
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディジタル伝送路の伝送遅延時間を簡易な回
路で高精度に測定する。 【構成】 フレームパルス信号の位相差の時間間隔をこ
の送信装置に入力される第一のクロック信号と、この第
一のクロック信号の位相を180°反転させた第二のク
ロック信号とでカウントする。このクロック信号より僅
かに周波数が異なるリファレンスクロック信号を生成
し、リファレンスクロック信号の位相が第一のクロック
信号の位相または受信装置から出力される第三のクロッ
ク信号の位相と一致する時刻をそれぞれ検出する。それ
ぞれ検出された二つの一致時刻の時間間隔をリファレン
スクロック信号でカウントする。このカウント値と、前
記第一のクロック信号によるカウント値と、前記第二の
クロック信号によるカウント値とにしたがって所望の伝
送遅延時間を演算する。 【効果】 遅延時間管理が容易になり、高精度のクロッ
ク分配が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル通信に利用す
る。本発明は通信品質管理に利用する。本発明はディジ
タル通信回線の送信装置から受信装置までの伝送遅延時
間を正確に測定する装置に関するものであって、ディジ
タル通信回線の保守に利用する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル通信網において、伝送路の遅
延変動を正確に測定し、補正することにより地理的に離
れた地点間で正確な位相同期が実現できる。このために
用いる従来例を図6を参照して説明する。図6は従来例
の全体構成図である。この従来例は特開平2−2904
3号公報に開示されている。この方式では、遅延変動の
測定のために伝送路のフレームパルス信号その他を用い
て、送信したフレームパルス信号11と折り返し伝送さ
れ受信されたフレームパルス信号12の位相差を時間間
隔カウンタ13で測定している。
【0003】時間間隔カウンタ13では、単純なクロッ
クカウント方式では1クロック周期以下の測定精度が得
られないため、被測定周波数とわずかに周波数のずれた
リファレンスクロックを用いる。このような方式は、バ
ーニア方式と呼ばれ高い精度を得ている。
【0004】バーニア方式を図7を参照して説明する。
図7はバーニア方式を説明するための図である。バーニ
ア方式は、図7に示すようなスタートパルスとストップ
パルスの時間差(図中のTi)を高精度に測定する方式
として知られている(文献D.I.Porat,"Review of Sub-N
anosecond Time-Interval Measurements,"IEEE Trans.N
uclear Science,vol.20,pp.36-51,1973.を参照)。この
方式では、スタートパルス21およびストップパルス2
2をトリガとして、それぞれ周期T0 と周期T0 (1−
1/N)をもつバーニアクロック23、24を発生させ
る。スタートパルス21をトリガとしたバーニアクロッ
ク23の周期はストップパルス22をトリガとしたバー
ニアクロック24の周期よりわずかに長いので、スター
トバーニアクロック23がストップバーニアクロック2
4に一致するか、または追い越すことになる。バーニア
クロックの開始点からスタートバーニアクロック23が
ストップバーニアクロック24に一致するか、または追
い越す点25までのバーニアパルスのパルス数N1 を計
測すれば、スタートパルスとストップパルスの時間差T
iは、 Ti=(T0 ・N1 /N) で得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図7において説明した
バーニア方式では、被測定パルスからバーニアクロック
を生成する回路が必要となる。バーニアクロックの周波
数は高精度でなければならず、かつバーニアクロックの
開始時刻が正確に被測定パルスと一致していなければな
らないという制約があった。このためバーニアクロック
はその位相が正確に制御されていなければならず、バー
ニアクロック生成回路に複雑かつ高精度の回路部品が必
要になるという欠点がある。
【0006】また、図7で説明したバーニアクロック方
式において、スタートバーニアクロックとストップバー
ニアクロックの位相差が角度で表して0°または360
°に近いとき、バーニアクロックにジッタが重畳した場
合、小さなジッタで得られる時間差に大きな誤差が生じ
る欠点があった。
【0007】図8を参照して従来例を問題点を説明す
る。図8は従来例の問題点を説明するための図である。
図8のようにスタートパルス31とストップパルス32
の時間差TiがほぼT0 (ただしTi<T0 )であると
き、本来なら、N1 がNに近いところ(例えばN1 =N
-1やN1 =N-2など、図8の34)で2つのバーニアク
ロックが一致するはずであるが、ストップバーニアクロ
ックに小さいジッタ33が重畳した場合、N1 が“0”
の近く(例えばN1 =1やN1 =2、図8の35)でバ
ーニアクロックが一致したと検出してしまうことにな
る。このとき本来、ほぼT0 であるはずの時間差Ti
が、Ti〜T0 と測定されてしまうことになる。すなわ
ち、ジッタ量が周期T0 より十分小さいジッタにより、
ほぼT0 に相当する測定誤差を生むことになり、バーニ
ア方式の欠点となっている。
【0008】本発明は、このような背景に行われたもの
であり、ディジタル伝送路の伝送遅延時間を簡易な回路
で高精度に測定する伝送遅延時間測定装置を提供するこ
とを目的とする。本発明は、ジッタによる影響を低減し
てディジタル伝送路の伝送遅延時間を測定することがで
きる伝送遅延時間測定装置を提供することを目的とす
る。本発明は、伝送遅延時間の監視を容易にすることが
できる伝送遅延時間測定装置を提供することを目的とす
る。本発明は、ディジタル通信網における基準クロック
分配網に適用することができる伝送遅延時間測定装置を
提供することを目的とする。本発明は、クロック分配伝
送路の遅延時間管理を容易にすることができる伝送遅延
時間測定装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するため、ディジタル伝送装置内で処理されるクロッ
ク信号とフレームパルス信号の両方を用いて遅延時間を
測定することを主な特徴とする。
【0010】すなわち、本発明は、フレーム構造のディ
ジタル信号を送受信する送信装置および受信装置と、こ
の送信装置および受信装置間の伝送遅延時間を測定する
遅延測定部とを備えた伝送遅延時間測定装置である。
【0011】ここで、本発明の特徴とするところは、前
記遅延測定部は、前記送信装置に入力されるフレームパ
ルス信号と、前記受信装置から出力されるフレームパル
ス信号との位相差に相当する時間をこの送信装置に入力
される第一のクロック信号によりカウントする第一のカ
ウンタと、この時間を前記第一のクロック信号の位相を
180°反転させた第二のクロック信号でカウントする
第二のカウンタと、この第一のカウンタの計数値とこの
第二のカウンタの計数値とを比較する演算器(61)と
を備えるところにある。
【0012】前記遅延測定部が送信装置または受信装置
のいずれか一方に配置されたときに、前記二つのカウン
タの計数値の2分の1に相当する時間が遅延時間である
構成とすることもできる。
【0013】クロック信号より僅かに周波数が異なるリ
ファレンスクロック信号を生成するシンセサイザ回路
と、このリファレンスクロック信号の位相が前記第一の
クロック信号の位相または前記受信装置から出力される
第三のクロック信号の位相と一致する時刻をそれぞれ検
出する二つの一致検出回路と、この二つの一致検出回路
でそれぞれ検出された二つの一致時刻の時間間隔をリフ
ァレンスクロック信号でカウントする第三のカウンタと
を備え、前記演算器は、この第三のカウンタの計数値に
より1カウント以下の時間を補正する手段を含むことが
望ましい。
【0014】前記補正する手段は、前記第三のカウンタ
の計数値から導かれる位相差が、位相を角度で表して0
°または360°に近いときは、前記第二のカウンタの
計数値から前記第三のカウンタの計数値を差し引き、第
三のカウンタの計数値から導かれる位相差が、180°
に近いときは、前記第一のカウンタの計数値から前記第
三のカウンタの計数値を差し引いた値を所望の伝送遅延
時間とすることが望ましい。
【0015】
【作用】送信装置に入力されるフレームパルス信号と、
受信装置から出力されるフレームパルス信号との位相差
に相当する時間をこの送信装置に入力される第一のクロ
ック信号により計数する。これにより、位相差を測定す
ることができる。
【0016】さらに、この時間を前記第一のクロック信
号の位相を180°反転させた第二のクロック信号で計
数する。これにより、さらに第一のクロック信号だけの
ときに比較して2倍の精度で位相差を測定することがで
きる。
【0017】遅延測定を送信装置または受信装置のいず
れか一方で行うとき、二つの計数値の2分の1に相当す
る時間が遅延時間であるとすることもできる。
【0018】クロック信号より僅かに周波数が異なるリ
ファレンスクロック信号を生成し、このリファレンスク
ロック信号の位相が前記第一のクロック信号の位相また
は前記受信装置から出力される第三のクロック信号の位
相と一致する時刻をそれぞれ検出する。
【0019】それぞれ検出された二つの一致時刻の時間
間隔をリファレンスクロック信号でカウントする。
【0020】この計数値と、前記第一のクロック信号に
よる計数値と、前記第二のクロック信号による計数値と
にしたがって所望の伝送遅延時間を演算する。
【0021】このように、クロック信号とそれに同期し
たフレームパルス信号を被測定信号入力として用いるこ
とにより、クロック信号をそのままバーニアクロックと
して用いることができる。そのため複雑であったバーニ
アクロック生成回路を省略することができ、回路構成が
簡単となる。
【0022】本発明で用いるシンセサイザは、周波数が
正確なリファレンスクロック信号を生成すればよく、リ
ファレンスクロック信号の位相は入力クロック信号と無
関係でよいため、従来のバーニアクロック生成回路と比
べて簡易な回路で実現できる。
【0023】前記リファレンスクロック信号による計数
値に現れる位相差が、位相を角度で表して0°または3
60°に近いときは、前記第二のクロック信号による計
数値からこのリファレンスクロック信号による計数値を
差し引き、このリファレンスクロック信号による計数値
に現れる位相差が、180°に近いときは、前記第一の
クロック信号による計数値からこのリファレンスクロッ
ク信号による計数値を差し引いた値を所望の伝送遅延時
間とすることが望ましい。
【0024】このように、二つの一致時刻の時間差をリ
ファレンスクロック信号でカウントした二つのクロック
信号の時間差の値により、場合分けを行って2つのフレ
ームパルス信号の時間差を求めることにより、入力クロ
ック信号に重畳したジッタによる大きな測定誤差が生じ
ない高精度な遅延時間測定が可能となる。
【0025】
【実施例】本発明実施例の構成を図1および図2を参照
して説明する。図1は本発明実施例の全体構成図であ
る。図2は本発明実施例装置のブロック構成図である。
【0026】本発明は、フレーム構造のディジタル信号
を送受信する送信装置41および受信装置42と、この
送信装置41および受信装置42間の伝送遅延時間を測
定する遅延測定部43とを備えた伝送遅延時間測定装置
である。
【0027】ここで、本発明の特徴とするところは、遅
延測定部43は、送信装置41に入力されるフレームパ
ルス信号44と、受信装置42から出力されるフレーム
パルス信号45との位相差に相当する時間をこの送信装
置41に入力されるクロック信号46によりカウントす
るカウンタA(48)と、この時間をクロック信号46
の位相を180°反転させたクロック信号50でカウン
トするカウンタA′(49)と、クロック信号46より
僅かに周波数が異なるリファレンスクロック信号51を
生成するシンセサイザ回路52と、このリファレンスク
ロック信号51の位相がクロック信号46の位相または
受信装置42から出力されるクロック信号47の位相と
一致する時刻をそれぞれ検出する二つの一致検出回路5
3、54と、この二つの一致検出回路53、54でそれ
ぞれ検出された二つの一致時刻の時間間隔をリファレン
スクロック信号51でカウントするカウンタB(57)
と、このカウンタB(57)の計数値(60)と、カウ
ンタA(48)の計数値(58)と、カウンタA′(4
9)の計数値(59)とにしたがって所望の伝送遅延時
間を演算する演算器61を備えるところにある。
【0028】演算器61は、カウンタB(57)の計数
値(60)から導かれる位相差が、位相を角度で表して
0°または360°に近いときは、カウンタA′(4
9)の計数値(59)からカウンタB(57)の計数値
(60)を差し引き、カウンタB(57)の計数値から
導かれる位相差が、180°に近いときは、カウンタA
(48)の計数値(58)からカウンタB(57)の計
数値(60)を差し引いた値を所望の伝送遅延時間とす
る。
【0029】次に、本発明実施例の動作を説明する。図
1において、送信装置41はデータDIN、フレームパル
ス信号44、クロック信号46の3つから、フレーム構
造を持つディジタル信号100を生成し、受信装置42
にディジタル信号100を送信する。受信装置42で
は、送られてきたディジタル信号100から、クロック
信号47、フレームパルス信号45、データDOUT を抽
出する。送信装置41に入力するフレームパルス信号4
4とクロック信号46をスタート信号、受信装置42か
ら出力されるフレームパルス信号45とクロック信号4
7をストップ信号として遅延測定部43に入力し、2つ
のフレームパルス信号44、45の位相差に含まれる時
間間隔を伝送遅延時間として測定する。
【0030】本発明実施例装置の回路構成を図3を参照
して説明する。図3は本発明実施例装置の回路構成を示
す図である。図3において、スタート信号であるフレー
ムパルス信号44は、RSフリップフロップ65のセッ
ト入力となり、ストップ信号であるフレームパルス信号
45は、Dフリップフロップ66によりスタート信号の
クロック信号46に同期化させられた後、RSフリップ
フロップ65のリセット入力となる。カウンタA(4
8)では、RSフリップフロップ65の出力とスタート
信号のクロック信号46とのAND出力68をカウント
する。
【0031】また、スタート信号であるフレームパルス
信号44は、RSフリップフロップ69のセット入力と
なり、ストップ信号であるフレームパルス信号45は、
Dフリップフロップ70によりスタート信号のクロック
信号46の位相をNOTゲート71により180°反転
したクロック信号72に同期化させられた後、RSフリ
ップフロップ69のリセット入力となる。カウンタA′
(49)では、RSフリップフロップ69の出力とスタ
ート信号のクロック信号72とのAND出力74をカウ
ントする。
【0032】さらに、シンセサイザ52では周波数f0
のクロック信号46から、わずかに小さい周波数fのリ
ファレンスクロック信号76を生成する。一致検出回路
である2つのDフリップフロップ77、78のクロック
入力にはリファレンスクロック信号76が、D入力には
2つのクロック信号46、47がそれぞれ入力する。ま
た、もう1つのDフリップフロップ90のクロック入力
にクロック信号46が、D入力にクロック信号47が入
力する。ゲート91では、Dフリップフロップ77の反
転出力、Dフリップフロップ78の出力、Dフリップフ
ロップ90の出力がANDを出力する。ゲート92で
は、Dフリップフロップ77の出力とDフリップフロッ
プ78の反転出力とのNAND出力と、Dフリップフロ
ップ90の反転出力とのANDを出力する。さらに、ト
リガコントロール回路79にはフレームパルス信号44
と一致検出回路のDフリップフロップ78の出力が入力
する。カウンタB(57)では、ゲート91の出力とゲ
ート92の出力とリファレンスクロック信号76とトリ
ガコントロール信号81との、4つの信号のAND出力
82をカウントする。
【0033】カウンタA(48)、カウンタA′(4
9)、カウンタB(57)のそれぞれの計数値NA (5
8)、NA ′(59)、NB (60)はデータバス86
を通じて演算器61に送られる。トリガコントロール回
路79は図3の点線内に示したようにRSフリップフロ
ップ88とDフリップフロップ89で実現できる。
【0034】シンセサイザ52は、市販のディジタルP
LLシンセサイザICで実現できる。本発明実施例で
は、一致検出回路53、54として一般的なDフリップ
フロップを使用した例を示したが、一致検出回路53、
54として、位相差を比較すべき2つの入力回路の電圧
レベルを正規化した後、差動増幅器を用いて位相差によ
り生ずる電位差を検出する回路方式(詳細は文献T.Otsu
ji"A Picosecond-Accuracy,700-MHz Range,Si-Bipolar
Time Interval Counter LSI,"IEEE Journal of Solid-S
tate Circuits,vol.28,No.9,pp.941-947,1993 を参照)
を利用すれば、より高精度の時間間隔測定が実現でき
る。
【0035】本発明実施例における主要な部分の信号の
時間関係を図4および図5に示す。図4および図5は本
発明実施例における主要な部分の信号の時間関係を示す
図である。図4において時間間隔Aは、フレームパルス
信号44の立ち上がりから、フレームパルス信号44を
クロック信号46に同期化したパルス信号の立ち上がり
までの時間間隔を示している。時間間隔Bはクロック信
号47と46の位相差を示している。所望の時間間隔
は、2つのフレームパルス信号44と45の時間間隔で
あるので、時間間隔Aから時間間隔Bを差し引いて求め
ることができる。
【0036】カウンタA(48)では、2つのフレーム
パルス信号44、45間の時間差を周期T0 のクロック
信号46でカウントする。時間間隔AはカウンタAにお
ける計数値NA から、図4(a)に示すように、 A=NA ・T0 …(1) で求めることができる。
【0037】図4(b)および(c)はカウンタA′に
おいて時間間隔Aを求める方法を示している。すなわ
ち、カウンタA′では、2つのフレームパルス信号4
4、45間の時間差をクロック信号46の位相を180
°反転させたクロック信号72でカウントする。カウン
タA′の計数値NA ′は、クロック信号46と47の位
相差、つまりクロック信号47の立ち上がりからクロッ
ク信号46の立ち上がりまでの時間間隔Bが、 0<B<T0 /2 の範囲にあるときは、 NA ′=NA であり、 A=NA ′・T0 …(2) となる(図4(b))。また、時間間隔Bが、 T0 /2<B<T0 の範囲にあるときは、 NA ′=NA −1 であり、 A=(NA ′+1)・T0 …(3) となる(図4(c))。
【0038】シンセサイザでは、周波数 f0 =1/T0 のクロック信号から、周波数 f=1/(T0 (1+1/N)) のリファレンスクロック信号76を生成する。一致検出
回路53、54のDフリップフロップ回路77、78で
は、リファレンスクロック信号76の立ち上がり時刻
が、クロック信号46、47の立ち上がり時刻に一致す
る時刻を検出する。
【0039】カウンタBでは、リファレンスクロック信
号76とクロック信号47が一致した時刻から、リファ
レンスクロック信号76とクロック信号46が一致した
時刻までの時間間隔をリファレンスクロック信号76で
カウントする。クロック信号46のクロック信号47に
対する位相進み量が180°以下のとき(すなわち時間
間隔Bの値がT0 /2のとき)、Dフリップフロップ9
0の出力が“1”となり、ゲート91の出力をカウント
することにより時間間隔Bの値が測定できる。クロック
信号46のクロック信号47に対する位相進み量が18
0°より大きいときは、Dフリップフロップ90の反転
出力が“1”となり、ゲート92の出力をカウントする
ことで時間間隔Bの値が測定できる。また、カウンタB
のカウントトリガ信号は、図3に示したトリガコントロ
ール回路81で作成され、カウンタB(57)ではスタ
ートフレームパルス信号44の直後の一致検出回路54
のDフリップフロップ回路78の出力の時間間隔をカウ
ントする。得られた計数値NB から時間間隔Bが、 B=NB ・T0 /N …(4) で得られる。入力クロック信号にジッタが重畳している
場合、ジッタの影響によりBの値が変化することが考え
られる。時間間隔Bの値が“0”またはT0 に接近して
おらず、ジッタによりBの値が変動しても0またはT0
をまたいで変化しないときには、時間間隔Aを求めるの
にカウンタAを用いる。求める時間間隔は、式1と式4
から、 時間間隔=A−B=NA ・T0 −NB ・T0 /N …(5) で得られる。また、時間間隔Bの値が“0”またはT0
に近く、ジッタによりBの値が“0”またはT0 をまた
いで変化するおそれがあるときは、時間間隔Aを求める
のにカウンタA′を用いて、Bの値が“0”に近いと
き、 時間間隔=NA ′・T0 −NB ・T0 /N …(6) として求め、Bの値がT0 に近いとき、 時間間隔=(NA ′+1)・T0 −NB ・T0 /N …(7) として求める。2つのフレームパルス信号44および4
5の時間間隔を求めるのに、式5、式6、式7のいずれ
かを用いるかは、カウンタBで測定する時間間隔Bの値
から決定することができる。このようにして、カウンタ
Bで測定する時間間隔Bの値により場合分けを行って2
つのフレームパルス信号の時間間隔を求めることによ
り、入力クロック信号に重畳したジッタによる大きな測
定誤差が生じない高精度な遅延時間測定が可能となる。
【0040】例えば、ある時刻に B=T0 /N であった時間間隔Bの値が、2・T0 /Nの大きさのジ
ッタの影響で“0”をまたいで変化し、 B=(N−1)・T0 /N になったが、カウンタAで測定する時間間隔Aの値はジ
ッタの影響を受けず A=NA ・T0 のままで変化しなかったと仮定する。このとき、式5に
よれば、ジッタにより2つのフレームパルス信号44お
よび45の時間間隔が、 T0 /N−(N−1)・T0 /N=−(N−2)・T0 /N だけ変化することになる。この変化量は、Nが大きい場
合、ほぼ−T0 に相当する値であり、2・T0 /Nのジ
ッタで大きな誤差が生じる結果となる。しかし、式6と
式7を用いれば、 B=T0 /N のときには、 時間間隔=NA ′・T0 −T0 /N であり、ジッタにより B=(N−1)・T0 /N となったときには、 時間間隔=(NA ′+1)・T0 −(N−1)・T0 /N =NA ′・T0 +T0 /N となり、その差は重畳したジッタの大きさと同じ、2T
0 /Nとなる。したがって、ジッタによる大きな測定誤
差は生じない時間間隔測定が可能となる。本発明実施例
では、演算器61において、図5のようにNB の計数値
により以下のような場合分けを行い時間間隔を求めてい
る。 (1)0.25・N≦NB ≦0.75・Nの場合、 時間間隔=NA ・T0 −NB ・T0 /N (2)NB ≦0.25・Nの場合 時間間隔=NA ′・T0 −NB ・T0 /N (3)NB ≧0.75・Nの場合 時間間隔=(NA ′+1)・T0 −NB ・T0 /N これにより、入力クロック信号に0.25・N程度のジ
ッタが重畳した場合でも、大きな誤差を生じない時間間
隔測定が可能となる。これを時間間隔Bについて表す
と、 (1)0.25T0 ≦B≦0.75T0 (2)0≦B≦0.25T0 (3)0.75T0 ≦B≦T0となる。ここで、図4に
戻って、この場合分けを適用すると、 (1)0.25T0 ≦B≦0.75T0 の場合…図4
(a) (2)0≦B≦0.25T0 の場合…図4
(b) (3)0.75T0 ≦B≦T0 の場合…図4
(c) となる。
【0041】現在のディジタル通信網では、125μs
周期のフレームパルス信号がよく用いられるが、送信装
置41から受信装置42までの遅延時間が125μsを
越える場合は、フレームパルス信号だけでは遅延時間を
測定することができない。このような場合には、より周
期の長いフレームパルス信号を用いるか、あるいは、1
25μs周期のフレーム上で、より周期の長いマルチフ
レームを組むことにより、長い遅延時間を測定すること
ができる。
【0042】また、通常は送信装置41と受信装置42
が地理的に離れて設置されているため、図5の構成では
遅延時間の測定が難しくなる場合がある。そのようなと
きには、特開平3−222544号公報に示される折り
返し測定による遅延時間測定を利用すればよい。折り返
し遅延時間測定は、送信装置41、受信装置42をもう
一組用意して対向の通信装置として折り返しの通信を行
い、送信した信号と折り返されてきた信号との遅延時
間、すなわち往復の遅延時間を測定し、その1/2を片
道の通信遅延時間とするものである。この折り返し遅延
時間測定に本発明を利用すれば、地理的に離れて設置さ
れた送信装置41と受信装置42間の遅延時間をも測定
することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の伝送遅延
時間測定装置では、送信装置と受信装置間の伝送遅延時
間を、簡単な回路で、伝送路、装置などで発生するジッ
タによる大きさ測定誤差を生じることなしに、高精度に
測定することが可能となる。これにより伝送遅延時間の
監視が容易にできることとなり、ディジタル通信網の保
守管理上非常に有利である。また、本発明をディジタル
通信網における基準クロック分配網に適用すれば、クロ
ック分配伝送路の遅延時間管理が容易になり、高精度の
クロック分配が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の全体構成図。
【図2】本発明実施例装置のブロック構成図。
【図3】本発明実施例装置の回路構成を示す図。
【図4】本発明実施例における主要な部分の信号の時間
関係を示す図。
【図5】本発明実施例における主要な部分の信号の時間
関係を示す図。
【図6】従来例の全体構成図。
【図7】バーニア方式を説明するための図。
【図8】従来例の問題点を説明するための図。
【符号の説明】
41 送信装置 42 受信装置 43 遅延測定部 44、45 フレームパルス信号 46、47、50、72 クロック信号 48 カウンタA 49 カウンタA′ 51 リファレンスクロック信号 52 シンセサイザ回路 53、54 一致検出回路 55、56 一致時刻 57 カウンタB 58、59、60 計数値 61 演算器 65、69、88 RSフリップフロップ 66、70、77、78、89、90 Dフリップフロ
ップ 68、74、82 AND出力 71 NOTゲート 76 リファレンスクロック信号 81 トリガコントロール信号 91、92 ゲート 100 ディジタル信号 DIN、DOUT データ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム構造のディジタル信号を送受信
    する送信装置および受信装置と、この送信装置および受
    信装置間の伝送遅延時間を測定する遅延測定部とを備え
    た伝送遅延時間測定装置において、 前記遅延測定部は、前記送信装置に入力されるフレーム
    パルス信号と、前記受信装置から出力されるフレームパ
    ルス信号との位相差に相当する時間をこの送信装置に入
    力される第一のクロック信号によりカウントする第一の
    カウンタと、 この時間を前記第一のクロック信号の位相を180°反
    転させた第二のクロック信号でカウントする第二のカウ
    ンタと、 この第一のカウンタの計数値とこの第二のカウンタの計
    数値とを比較する演算器(61)とを備えたことを特徴
    とする伝送遅延時間測定装置。
  2. 【請求項2】前記遅延測定部が送信装置または受信装置
    のいずれか一方に配置されたときに、前記二つのカウン
    タの計数値の2分の1に相当する時間が遅延時間である
    請求項1記載の伝送遅延時間測定装置。
  3. 【請求項3】 クロック信号より僅かに周波数が異なる
    リファレンスクロック信号を生成するシンセサイザ回路
    と、 このリファレンスクロック信号の位相が前記第一のクロ
    ック信号の位相または前記受信装置から出力される第三
    のクロック信号の位相と一致する時刻をそれぞれ検出す
    る二つの一致検出回路と、 この二つの一致検出回路でそれぞれ検出された二つの一
    致時刻の時間間隔をリファレンスクロック信号でカウン
    トする第三のカウンタとを備え、 前記演算器は、この第三のカウンタの計数値により1カ
    ウント以下の時間を補正する手段を含む請求項1または
    2記載の伝送遅延時間測定装置。
  4. 【請求項4】 前記補正する手段は、前記第三のカウン
    タの計数値から導かれる位相差が、位相を角度で表して
    0°または360°に近いときは、前記第二のカウンタ
    の計数値から前記第三のカウンタの計数値を差し引き、
    第三のカウンタの計数値から導かれる位相差が、180
    °に近いときは、前記第一のカウンタの計数値から前記
    第三のカウンタの計数値を差し引いた値を所望の伝送遅
    延時間とする請求項3記載の伝送遅延時間測定装置。
JP6182543A 1994-08-03 1994-08-03 伝送遅延時間測定装置 Pending JPH0851456A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008510967A (ja) * 2004-08-20 2008-04-10 テラダイン・インコーポレーテッド 位相シフトした周期波形を使用する時間測定

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