【発明の詳細な説明】
デオキシヌクレオシドのリポヌクレオチド、それらの製造方法および抗ウイルス
薬としてのそれらの用途
本発明は、置換されたC3骨格を表す脂質成分がホスフェートまたはチオホス
フェートを経て適当なヌクレオシドに結合されている2′−デオキシヌクレオシ
ドとβ−D−アラビノフラノシルピリミジンの新規リン脂質誘導体、および抗ウ
イルス薬としてのそれらの用途に関する。
本発明は、式Iの化合物
(上式中、
R1は、場合によりフェニル、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アル
キルメルカプト、C1〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルキルスルフィニ
ルまたはC1〜C6アルキルスルホニル基により単置換もしくは多置換されている
ことがある、1〜20個の炭素原子を有する直鎖のまたは枝分れした飽和または不
飽和脂肪族基を表し、
R2は、場合によりフェニル、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、
C1〜C6アルキルメルカプト、C1〜C6アルコキシカルボニルまたはC1〜C6ア
ルキルスルホニル基により単置換もしくは多置換されていることがある、1〜20
個の炭素原子を有する直鎖のまたは枝分れした飽和または不飽和脂肪族基を表し
、
R3は水素原子またはヒドロキシを表し、
R4は所望によりハロゲンにより置換されていることがある直鎖のまたは枝分
れしたC5〜C8アルキル、C2〜C7アルケニルまたはC2〜C7アルキニル基を表
し、
R5は酸素原子またはイミノ基を表し、
Xは原子価結合、酸素原子、硫黄原子、スルフィニルまたはスルホニルを表し
、
YはXと同じ意味を有し、そしてXとYの2つの基は同じであることも異なる
こともでき、
Zは酸素原子または硫黄原子である)
およびそれらの互変異性体、並びに無機または有機の酸または塩基との生理学的
に許容されるそれらの塩に関する。
一般式Iの化合物は不斉炭素原子を含むので、それらの化合物の全ての光学活
性形およびラセミ混合物も本発明の主題である。
抗ウイルス薬としてのリポヌクレオチドの製造および用途はJ.Biol.Chem.26 5
,6112(1990)とEP 0 350 287に記載されている。しかしながら、この場合には
、脂肪酸エステル構造によってAZTやddCのような既知ヌクレオシドに結合
されたジミリストイルホスファチジル基とジパルミトイルホスファチジル基のみ
が調査され合成された。
J.Med.Chem.33,1380(1990)では、抗腫瘍作用を有するチオエーテル脂質と
シチジンリン酸とのヌクレオシド接合体が記載され、腫瘍学において利用されて
いる。
Chem.Pharm.Bull.36,209(1988)では、抗白血病活性を有する5′−(3−
SN−ホスファチジル)ヌクレオシド、並びにトランスフェラーゼ活性を有する
ホスホリパーゼDの存在下での適当なヌクレオシドとホスホコリンからのそれら
の酵素的合成が記載されている。
ヌクレオシド中に環状糖成分を有する抗ウイルス作用を有するリポヌクレオチ
ドが特許出願PCT/EP91/01541中に記載されている。
L−α−ジミリストイルホスファチジル酸とアシクロビルとのアシクロビルリ
ン脂質接合体がActa Chem.Scand.,Ser.B,39,47(1985)中に記載されている
〔Organophosphorus Chem.18,187(1987)も参照のこと〕。
細胞増殖抑制作用を有する新規シタラビン誘導体がDE-OS 4111730に記載され
ている。それらの化合物の塩基の5′位は置換されていない。
本発明のエーテル/チオエーテル脂質は新規であり、且つ有用な薬理学的性質
も有する。特にそれらは、DNAウイルス、例えば単純ヘルペスウイルス、サイ
トメガロウイルス、パポバウイルス、水痘−帯状庖疹ウイルス、A/B/C型肝
炎ウイルスもしくはエプスタイン−バーウイルス、またはRNAウイルス、例え
ばトガウイルスまたはレトロウイルス、例えばオンコウイルス HTLV IおよびII
並びにレンチウイルスビスナおよびヒト免疫不全ウイルスHIV-1および2により
引き起こされる感染の治療や予防に適当である。
式Iの化合物は、ヒト、中でもエイズ(AIDS)患者におけるウイルス性庖疹感
染の臨床的発現を治療するのに特に適当であると思われる。一般式Iの化合物は
、薬理学的に適切な用量で不特定に細胞毒性を有することなく抗ウイルス作用を
有する。
加えて、式Iの化合物は、高脂血症、特に高コレステロール血症
の治療に適当である。更に前記物質はウラシルレダクターゼの不活性化剤/阻害
剤であり、従ってそれらの抗腫瘍作用のため、悪性疾患の治療に適する。ウラシ
ルレダクターゼを不活性化する性質のため、前記化合物は器官特異のおよび全身
性の自己免疫疾患、例えば乾癬、全身性紅斑性狼瘡、慢性関節リウマチおよび他
の自己免疫疾患を治療するのにも使うことができる。
その上、該化合物は非常に優れた経口耐性と優れた生物学的利用能により区別
される。
本発明の化合物およびそれらの医薬製剤は、上記感染の治療や予防のための他
の薬剤と組み合わせて使うこともできる。HIV感染またはこの病気に伴う疾患
の治療と予防に用いることができる別の薬剤を含むそれらの薬剤の例は、3′−
アジド−3′−デオキシチミジン、2′,3′−ジデオキシヌクレオシド、例え
ば2′,3′−ジデオキシシチジン、2′,3′−ジデオキシアデノシンおよび
2′,3′−ジデオキシイノシン、または非ヌクレオシドRT阻害剤、例えばHE
PT、ネビラピンもしくはL-697,661および対応する誘導体である。本発明の化合
物と1または複数の別の薬剤は、各々個別に、単一製剤か別々の製剤のいずれか
において同時に、または異なる時点で投与することができる。
一般式Iの化合物の可能な塩として、リン酸基のアルカリ塩、アルカリ土類塩
およびアンモニウム塩が考慮に入る。アルカリ塩としてはリチウム、ナトリウム
およびカリウム塩が好ましい。アルカリ土類塩としては特にマグネシウム塩やカ
ルシウム塩が挙げられる。本発明によれば、アンモニウム塩は、1〜4個の炭素
原子を有するアルキル基および/またはアラルキル基(好ましくはベンジル基)
により4回まで置換され得るアンモニウムイオンを含む塩として解釈される。こ
の場合、置換基は同じであっても異なっていてもよい。
一般式I中のR1は、好ましくは、C1〜C6アルコキシ基またはC1〜C6アル
キルメルカプト基により更に置換されていることがある直鎖C9〜C14アルキル
基を表す。R1は特に、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルまたはテト
ラデシル基を表す。R1のC1〜C6アルコキシ置換基としては、好ましくはメト
キシ、エトキシ、ブトキシおよびヘキシルオキシ基が挙げられる。R1がC1〜C6
アルキルメルカプト基により置換される場合、これはメチルメルカプト、エチ
ルメルカプト、プロピルメルカプト、ブチルメルカプトまたはヘキシルメルカプ
ト基であると解釈される。
R2は、好ましくは、C1〜C6アルコキシ基またはC1〜C6アルキルメルカプ
ト基により更に置換されることがある直鎖C9〜C14アルキル基を表す。R2は特
に、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルまたはテトラデシル基を表す。
R2のC1〜C6アルコキシ置換基としては、好ましくはメトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、ブトキシまたはヘキシルオキシ基が挙げられる。R2がC1〜C6アル
キルメルカプト基により置換される場合、これは特にメチルメルカプト、エチル
メルカプト、ブチルメルカプトまたはヘキシルメルカプト基であると解釈される
。
R5は好ましくは酸素原子である。
XおよびYは好ましくは酸素または硫黄原子を表し、Zは好ましくは酸素原子
を表す。
R4は好ましくは不飽和炭化水素基を表し、アルケニルの場合には、ハロゲン
により、特に臭素により置換されることがあり、特に好ましくはアルキニル基を
表す。
一般式Iの前記リポヌクレオチド中の特に好ましい連結ヌクレオシドは、
1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−エチニルウラシル
2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン
1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニルウラシル
1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−2−イニルウラシル
2′−デオキシ−5−プロプ−2−イニルウリジン
である。
式Iの化合物は、次の方法で調製することができる:
1.式IIの化合物
(上式中、R1,R2,X,YおよびZは上述の意味を有する)を、不活性溶媒(
例えばトルエン)中でまたは直接ピリジン中で、ピリジン中のDCCと共にまた
は2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン酸クロリドと第三級窒素塩基
(例えばピリジンまたはルチジン)の存在下で、一般式IIIの化合物
(上式中、R3,R4およびR5は上述の意味を有する)と反応させ、そして加水
分解が完了した後、所望によりヌクレオシド化学の常法に従って酸素保護基を開
裂させ、または
2.式IVの化合物
(上式中、R1,R2,XおよびYは上述の意味を有する)を、不活性溶媒(例え
ばトルエン)中でまたは直接ピリジン中で、ピリジン中のDCCと共にまたは2
,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン酸クロリドと第三級窒素塩基(例
えばピリジンまたはルチジン)の存在下で、一般式Vの化合物
(上式中、R3,R4,R5およびZは上述の意味を有する)と反応させ、そして
加水分解が完了した後、所望によりヌクレオシド化学の常法に従って酸素保護基
を開裂させ、または
3.式VIの化合物
(上式中、R1,R2,X,YおよびZは上述の意味を有する)を、適当な緩衝剤
の存在下で、不活性溶媒(例えばクロロホルム)中でホスホリパーゼDの存在下
で、式IIIの化合物(式中、R3,R4およびR5は上述の意味を有する)と反応さ
せ、そして反応が完了した後、所望によりヌクレオシド化学の常法に従って酸素
保護基を開裂させる。
式IIと式IVの化合物の調製はDE 39 29 217.7またはWO 91/05558中に記載され
ている。
一般式IIIの化合物の調製は、Antiviral Chem.Chemother.3,293(1992)およ
びその中の引用文献、並びに特許明細書EP 465 164(1992),EP 461 815(1991),
EP 346 108(1989)およびEP 272 065中に記載されている。
式Iに類似している化合物がEP-A-0350287中に記載されている。その中には対
応するグリセロールの1,2−ジエステルが記載されている。
ウイルス感染を治療するための式Iの化合物を含有する薬剤は、液体または固
体形態で腸内にまたは非経口的に投与することができる。この場合、常用される
投与形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、コーティング錠、シロップ剤、
溶液または懸濁液が挙げられる。注射液用の常用添加剤(例えば安定剤、可溶化
剤および緩衝剤)を含有する注射媒としては、好ましくは水が使われる。そのよ
うな添加剤は、例えば、酒石酸塩およびクエン酸塩緩衝剤、エタノール、錯化剤
(例えばエチレンジアミン四酢酸およびそれらの非毒性塩)、粘度調節用の高分
子ポリマー(例えば液状ポリエチレンオキシド)である。注射液用の液状担体物
質は無菌でなければならず、好ましくはアンプル中に調剤される。固形担体は、
例えばデンプン、ラクトース、マンニトール、メチルセルロース、タルク、高分
散ケイ酸、高分子脂肪酸(例えばステアリン酸)、ゼラチン、寒天、リン酸カル
シウム、ステアリン酸マグネシウム、動物性または植物性脂肪、固形高分子ポリ
マー(例えばポリエチレングリコール)等である。経口投与に適当である製剤は
、所望により矯味矯臭剤および甘味剤を含有することができる。
用量は様々な要因、例えば投与形式、種、年齢および/または個体状態に依存
し得る。本発明の化合物は、1日あたり且つ体重1kgあたり通常0.1〜100mg、好
ましくは0.2〜80mgの量で投与される。
1日量は好ましくは2〜5回の服用に分けられ、0.5〜500mgの活性物質含量を有
する1〜2錠を各回に服用する。錠剤を遅延型にすることもでき、それにより投
与回数が1日1〜3回に減らされる。遅延型錠剤中の活性物質の含量は2〜1000
mgであることができる。活性物質は連続点滴注入(輸液)により投与することも
でき、この場合は1日あたり5〜1000mgの量が一般に適当である。
実施例に言及する化合物や請求の範囲に記載される全ての置換基の意味を組み
合わせることにより誘導されるものに加えて、次の式Iの化合物が本発明の意味
の中に入る:
1.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−エチニルウラシル〕
リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
2.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−エチニルウラシル〕
リン酸(3−ドデシルスルフィニル−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステ
ル
3.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−エチニルウラシル〕
リン酸(3−ドデシルスルホニル−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
4.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニル
ウラシル〕リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピ
ルエステル
5.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−2−イニルウリジン〕リン酸(3
−ウンデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
6.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リン酸(3
−ドデシルオキシ−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
7.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−2−イニル
ウリジン〕リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−ノニルオキシ)−1−プロピ
ルエステル
8.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニル
ウラシル〕リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−デシルメルカプト)−1−プ
ロピルエステル
9.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−2−イニル
ウリジン〕リン酸(3−ウンデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロ
ピルエステル
10.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リン酸(3
−トリデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
11.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−2−イニルウリジン〕リン酸(3
−トリデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
12.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−エチニルウラシル〕
リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−ドデシルオキシ)−1−プロピルエステ
ル
13.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−2−イニル
ウリジン〕リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−ウンデシルオキシ)−1−プ
ロピルエステル
14.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リン酸〔2
,3−ビス(ドデシルメルカプト)〕−1−プロピルエステル
15.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−2−イニルウリジン〕リン酸(3
−デシルメルカプト−2−ドデシルオキシ)−1−プロピルエステル
16.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リン酸(3
−ウンデシルオキシ−2−ドデシルオキシ)−1−プロピルエステル
17.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニル
ウラシル〕リン酸(3−デシルスルホニル−2−ドデシルオキシ)−1−プロピ
ルエステル
18.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−エチニルウラシル〕
リン酸(3−デシルオキシ−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
19.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニル
ウラシル〕リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−ドデシルオキシ)−1−プロ
ピルエステル
20.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リン酸(3
−テトラデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
21.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−エチニルウラシル〕
リン酸(3−ペンタデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエス
テル
22.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニル
ウリジン〕リン酸(3−トリデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロ
ピルエステル
23.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リン酸(3
−ドデシルメルカプト−2−オクチルオキシ)−1−プロピルエステル
24.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リン酸(3
−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
25.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−2−イニルウリジン〕リン酸(3
−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
26.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−2−イニル
ウリジン〕リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピ
ルエステル
27.5′−〔1′−(β−D−アラビノフラノシル)−5−エチニルウラシル
〕リン酸(3−ウンデシルメルカプト−2−ウンデシルオキシ)−1−プロピル
エステル
28.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−2−イニルウリジン〕リン酸(3
−ウンデシルメルカプト−2−ウンデシルオキシ)−1−プロピルエステル
29.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リン酸(3
−ウンデシルメルカプト−2−ウンデシルオキシ)−1−プロピルエステル
30.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニル
ウラシル〕リン酸(3−ウンデシルメルカプト−2−ウンデシルオキシ)−1−
プロピルエステル
31.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−2−イニル
ウラシル〕リン酸(3−ウンデシルメルカプト−2−ウンデシルオキシ)−1−
プロピルエステル
32.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニル
ウラシル〕リン酸(3−ドデシルスルフィニル−2−デシルオキシ)−1−プロ
ピルエステル
33.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リン酸(3
−ドデシルスルフィニル−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
34.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−2−イニルウリジン〕リン酸(3
−ドデシルスルフィニル−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
35.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−2−イニル
ウリジン〕リン酸(3−ドデシルスルフィニル−2−デシルオキシ)−1−プロ
ピルエステル
36.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−エチニルウラシル〕
リン酸(3−ウンデシルスルフィニル−2−ウンデシルオキシ)−1−プロピル
エステル
37.5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニル
ウラシル〕リン酸(3−ウンデシルスルフィニル−2−ウンデシルオキシ)−1
−プロピルエステル
38.5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リン酸(3
−ウンデシルスルフィニル−2−ウンデシルオキシ)−1−プロピルエステル実施例1 リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステル
60mlの無水ピリジン中の4.26 gのP4O10の懸濁液を室温で13mlのヘキサメチル
ジシロキサンと混合し、100℃に1時間加熱した。次いでそれをわずかに冷却し
、25 gの3−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ−1−プロパノールと混合
し、そして100℃に更に2.5時間加熱した。
完全に室温に冷却しそして真空中で高揮発性成分を留去した後、残渣の水性懸
濁液からエーテルを使って上記リン酸エステルを抽出することができた。エーテ
ル相の蒸発残渣をシリカゲル60またはRP
18上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。収量18.7 g(63%)。TL
CプレートMerck 5715シリカゲル60上でのRf=0.66(CH2Cl2/MeOH/H2O 6.5/2.5/
0.4)。
あるいは、次のようにして上記リン酸エステルを調製することができる:
7.5lのトルエン中の770 gの3−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ−1
−プロパノールと219 gの2,6−ルチジンの溶液を、0〜3℃において7.5lの
トルエン中の322 gのホスホリルクロリドに2時間以内で滴下添加し、そして添
加が終了したら、それを0℃で更に3時間攪拌する。次いで沈澱した塩酸塩を吸
引濾過し、トルエンで洗浄し、濾液を炭酸水素トリエチルアンモニウム溶液(乳
濁液が透明になるまで4.5lの水中の463 gのトリエチルアミンの混合物にCO2を
通すことにより調製する)にゆっくり添加する。
室温で2時間後、前記乳濁液を3.7lの1N塩酸および4.5lの飽和塩化ナトリ
ウム溶液と混合し、濾過により分離する。有機相を蒸発により濃縮し、油状残渣
(900 g)をそのまま次の反応に使用する。5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニルウラシ ル〕リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエス テル
14.5 g(30ミリモル)のリン酸(3−ドデシルメルカプト−2−デシルオキ
シ)−1−プロピルエステルを各回20mlの無水ピリジンと2回混合し、蒸発によ
り濃縮した。残渣を200mlの無水ピリジン中に取り、窒素下で27 g(85ミリモル
)の2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン酸クロリドと混合し、そし
て20℃で2時間攪拌した。30mlの無水ピリジン中の8.47 g(30ミリモル)の
1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−プロプ−1−イニルウラシ
ルを添加した後、それを40℃で更に24時間攪拌した。次いで100mlの水を加え、
混合物を室温で更に2時間攪拌し、ロータリーエバポレーター中で溶媒を留去し
た。
トルエンとの蒸発により油状残渣からピリジン残留物を除去し、そして溶離剤
としてメタノール/水=7/3→9.5/0.5の直線勾配を使ったRP18上でのカラム
クロマトグラフィーにより精製した。収量9.36gのオイル(理論量の41%);RP8
上でのRf=0.78(H2O/MeOH 0.5/9.5)、TLCプレートMerck 5715シリカゲル6
0F上でのRf=0.25(CH2Cl2/MeOH/H2O 6.5/2.5/0.4)。実施例2
実施例1と同様にして、1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−エチニル
ウラシルから27%の収率で5′−〔1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−
エチニルウラシル〕リン酸(3−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1
−プロピルエステルを調製した。オイル;RP8上でのRf=0.72(H2O/MeOH 0.5/9.
5)、TLCプレートMerck 5715シリカゲル60上でのRf=0.30(CH2Cl2/MeOH/H2O
6.5/2.5/0.4)。実施例3
実施例1と同様にして、2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジンか
ら23%の収率で5′−〔2′−デオキシ−5−プロプ−1−イニルウリジン〕リ
ン酸(3−ドデシルメルカプト−2−デシルオキシ)−1−プロピルエステルを
調製した。オイル;RP8上でのRf=0.71(H2O/MeOH 0.5/9.5)、TLCプレートMe
rck 5715シリカゲル60上でのRf=0.28(CH2Cl2/MeOH/H2O 6.5/2.5/0.4)。実施例4 フレンドウイルス白血病モデルにおける効力と耐性
6〜8週齢の雌Balb/cマウス(Iffa Credo)にそれぞれ0日目に
ウイルスを含む脾上清0.2mlを腹腔内に接種した。0日目(開始:ウイルス接種
後1時間目)から13日目まで、試験物質6.25mg、12.5mg、25mgおよび50mg/kgの
腹腔内用量により毎日動物を治療した。
治療の開始前と13日目に体重と小血球算定(WBC,RBC,Hb,Hct,Plt)のパラ
メーターを測定し、そして14日目に動物を犠牲にした後、ウイルス血症のパラメ
ーターとして個体の脾重量を測定した。
AZTに用いるものと同じデザインを使って本発明の物質を試験した。得られ
た結果は、試験した物質がウイルスにより引き起こされる巨脾症に対して用量依
存効果を有し、従ってレトロウイルス感染の治療に利用できることを示す。実施例5 HIV感染細胞培養物における効能
少なくとも4濃度を使ったマイクロタイタープレート中のMT2系において、
大部分は自動的に(BeckmanからのBiomek)三重反復測定を実施した(標準偏差
<5%)。平行した調製物において毒性
(細胞+物質)と抗ウイルス作用(細胞+物質+ウイルス)を測定した。
試験しようとする物質とMT2細胞とを予備インキュベートし、次いでHIV−
1(HTLV-III-B,MOI 0.03)を感染させた。上清を除去し、培地(物質を含む)
により置き換え、7日間インキュベートした。
次いで細胞変性効果(合胞体)を評価し、MTT試験(細胞の生存力)を実施
し、そして再感染のために上清を移した。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION Liponucleotides of deoxynucleosides, a process for their preparation and their use as antiviral agents. The present invention relates to suitable nucleosides whose lipid component representing a substituted C 3 skeleton undergoes a phosphate or thiophosphate. Novel phospholipid derivatives of 2'-deoxynucleosides and .beta.-D-arabinofuranosylpyrimidines linked to, and their use as antiviral agents. The present invention provides compounds of formula I (In the above formula, R 1 may be phenyl, halogen, C 1 -C 6 alkoxy, C 1 -C 6 alkylmercapto, C 1 -C 6 alkoxycarbonyl, C 1 -C 6 alkylsulfinyl or C 1 -C. 6 represents a linear or branched saturated or unsaturated aliphatic group having 1 to 20 carbon atoms, which may be mono- or polysubstituted by an alkylsulfonyl group, R 2 is optionally Phenyl, halogen, C 1 -C 6 alkoxy, C 1 -C 6 alkylmercapto, C 1 -C 6 alkoxycarbonyl or C 1 -C 6 alkylsulfonyl group, which may be mono- or polysubstituted, 1 to represents 20 linear or branched, saturated or unsaturated aliphatic group having a carbon atom, R 3 represents a hydrogen atom or a hydroxy, R 4 is optionally substituted by halogen Represents more may have been substituted linear or branched a C 5 -C 8 alkyl, C 2 -C 7 alkenyl or C 2 -C 7 alkynyl group, R 5 represents an oxygen atom or an imino group , X represents a valence bond, an oxygen atom, a sulfur atom, sulfinyl or sulfonyl, Y has the same meaning as X, and the two groups X and Y may be the same or different, and Z is Which are oxygen or sulfur atoms) and their tautomers, and their physiologically acceptable salts with inorganic or organic acids or bases. Since the compounds of general formula I contain asymmetric carbon atoms, all optically active forms and racemic mixtures of these compounds are also the subject of the present invention. The production and use of liponucleotides as antiviral agents is described in J. Biol. Chem. 26 5 , 6112 (1990) and EP 0 350 287. However, in this case, only dimyristoylphosphatidyl groups and dipalmitoylphosphatidyl groups linked to known nucleosides such as AZT and ddC by the fatty acid ester structure were investigated and synthesized. J. Med. Chem. 33 , 1380 (1990) describes a nucleoside conjugate of a thioether lipid having an antitumor effect and cytidine phosphate, which is used in oncology. Chem. Pharm. Bull. 36 , 209 (1988) describe 5 '-(3-SN-phosphatidyl) nucleosides with anti-leukemic activity, as well as their enzymatic synthesis from suitable nucleosides and phosphocholine in the presence of phospholipase D with transferase activity. Has been described. Liponucleotides having a cyclic sugar component in the nucleoside and having an antiviral effect are described in patent application PCT / EP91 / 01541. The acyclovir phospholipid conjugate of L-α-dimyristoylphosphatidylic acid and acyclovir is described in Acta Chem. Scand., Ser. B, 39 , 47 (1985) [Organophosphorus Chem. 18 , 187 (1987)]. DE-OS 4111730 describes a new cytarabine derivative having a cytostatic effect. The 5'positions of the bases of these compounds are not substituted. The ether / thioether lipids of the present invention are novel and also have useful pharmacological properties. In particular they are DNA viruses such as herpes simplex virus, cytomegalovirus, papovavirus, varicella-zoster virus, hepatitis A / B / C virus or Epstein-Barr virus, or RNA viruses such as togavirus or retrovirus, For example, it is suitable for treating or preventing infections caused by the oncoviruses HTLV I and II and the lentivirus visna and the human immunodeficiency viruses HIV-1 and 2. The compounds of formula I appear to be particularly suitable for treating the clinical manifestation of viral herpes zoster infection in humans, especially in AIDS patients. The compounds of the general formula I have antiviral activity at pharmacologically relevant doses without unspecified cytotoxicity. In addition, the compounds of formula I are suitable for the treatment of hyperlipidemia, in particular hypercholesterolemia. Furthermore, said substances are inactivators / inhibitors of uracil reductase and are therefore suitable for the treatment of malignant diseases due to their antitumor effect. Due to their uracil reductase inactivating properties, the compounds are also used to treat organ-specific and systemic autoimmune diseases such as psoriasis, systemic lupus erythematosus, rheumatoid arthritis and other autoimmune diseases. be able to. Moreover, the compounds are distinguished by very good oral tolerance and good bioavailability. The compounds of the invention and their pharmaceutical formulations can also be used in combination with other agents for the treatment or prevention of the abovementioned infections. Examples of those agents, including other agents that can be used in the treatment and prevention of HIV infection or diseases associated with this disease, are 3'-azido-3'-deoxythymidine, 2 ', 3'-dideoxynucleosides such as 2 ', 3'-dideoxycytidine, 2', 3'-dideoxyadenosine and 2 ', 3'-dideoxyinosine, or non-nucleoside RT inhibitors such as HEPT, nevirapine or L-697,661 and the corresponding derivatives. The compound of the invention and the one or more additional agents can each be administered separately, either simultaneously in either a single formulation or in separate formulations, or at different times. Possible salts of the compounds of the general formula I come into consideration alkali salts, alkaline earth salts and ammonium salts of the phosphate group. Preferred alkali salts are lithium, sodium and potassium salts. Examples of alkaline earth salts include magnesium salts and calcium salts. According to the invention, ammonium salts are understood as salts containing ammonium ions which can be substituted up to 4 times by alkyl and / or aralkyl groups (preferably benzyl groups) having 1 to 4 carbon atoms. In this case, the substituents may be the same or different. R 1 in general formula I preferably represents a straight-chain C 9 -C 14 alkyl group which may be further substituted by a C 1 -C 6 alkoxy group or a C 1 -C 6 alkylmercapto group. R 1 in particular represents a decyl, undecyl, dodecyl, tridecyl or tetradecyl group. The C 1 -C 6 alkoxy substituent of R 1 preferably includes methoxy, ethoxy, butoxy and hexyloxy groups. If R 1 is substituted by a C 1 -C 6 alkylmercapto group, this is taken to be a methylmercapto, ethylmercapto, propylmercapto, butylmercapto or hexylmercapto group. R 2 preferably represents a C 1 -C 6 alkoxy or C 1 -C 6 alkylmercapto group may be further substituted by linear C 9 -C 14 alkyl group. R 2 especially represents a decyl, undecyl, dodecyl, tridecyl or tetradecyl group. The C 1 -C 6 alkoxy substituent of R 2 is preferably a methoxy, ethoxy, propoxy, butoxy or hexyloxy group. If R 2 is substituted by a C 1 -C 6 alkylmercapto group, this is in particular taken to be a methylmercapto, ethylmercapto, butylmercapto or hexylmercapto group. R 5 is preferably an oxygen atom. X and Y preferably represent oxygen or sulfur atoms, and Z preferably represents oxygen atoms. R 4 preferably represents an unsaturated hydrocarbon group, in the case of alkenyl it may be substituted by halogen, in particular by bromine, particularly preferably an alkynyl group. A particularly preferred linked nucleoside in the liponucleotide of general formula I is 1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-ethynyluracil 2′-deoxy-5-prop-1-ynyluridine 1- (β-D -Arabinofuranosyl) -5-prop-1-ynyluracil 1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-2-ynyluracil 2'-deoxy-5-prop-2-ynyluridine. The compounds of formula I can be prepared in the following way: Formula II compound (Wherein R 1 , R 2 , X, Y and Z have the meanings given above) either in an inert solvent (eg toluene) or directly in pyridine, with DCC in pyridine or 2,4, Compounds of general formula III in the presence of 6-triisopropylbenzenesulfonic acid chloride and a tertiary nitrogen base (eg pyridine or lutidine). 1. After reaction with (wherein R 3 , R 4 and R 5 have the meanings given above) and hydrolysis is complete, the oxygen protecting group is optionally cleaved according to conventional methods of nucleoside chemistry, or Compound of formula IV (Wherein R 1 , R 2 , X and Y have the meanings given above) either in an inert solvent (eg toluene) or directly in pyridine together with DCC in pyridine or 2,4,6- Compounds of general formula V in the presence of triisopropylbenzene sulfonic acid chloride and a tertiary nitrogen base (eg pyridine or lutidine) After reaction with (wherein R 3 , R 4 , R 5 and Z have the meanings given above) and hydrolysis is complete, the oxygen protecting group is optionally cleaved according to conventional methods of nucleoside chemistry, or 3. Compound of formula VI (Wherein R 1 , R 2 , X, Y and Z have the meanings given above) in the presence of a suitable buffer in the presence of phospholipase D in an inert solvent (eg chloroform). After reaction with a compound of formula III, in which R 3 , R 4 and R 5 have the meanings given above, and after the reaction is complete, the oxygen protecting group is optionally cleaved according to conventional methods of nucleoside chemistry. The preparation of compounds of formula II and formula IV is described in DE 39 29 217.7 or WO 91/05558. The preparation of compounds of general formula III is described in Antiviral Chem. Chemother. 3 , 293 (1992) and references cited therein and patent specifications EP 465 164 (1992), EP 461 815 (1991), EP 346 108 (1989) and EP 272 065. Compounds similar to formula I are described in EP-A-0350287. The corresponding 1,2-diesters of glycerol are described therein. Agents containing a compound of formula I for treating viral infections can be administered enterally or parenterally in liquid or solid form. In this case, the commonly used dosage forms include, for example, tablets, capsules, coated tablets, syrups, solutions or suspensions. Water is preferably used as the injection medium containing the usual additives for injection solutions (eg stabilizers, solubilizers and buffers). Such additives are, for example, tartrate and citrate buffers, ethanol, complexing agents (eg ethylenediaminetetraacetic acid and their non-toxic salts), polymeric polymers for viscosity adjustment (eg liquid polyethylene oxide). is there. Liquid carrier materials for injection solutions must be sterile and preferably formulated in ampoules. Solid carriers include, for example, starch, lactose, mannitol, methyl cellulose, talc, highly dispersed silicic acid, polymeric fatty acids (eg stearic acid), gelatin, agar, calcium phosphate, magnesium stearate, animal or vegetable fats, solid polymeric polymers. (For example, polyethylene glycol) and the like. Formulations suitable for oral administration may optionally contain flavoring and sweetening agents. The dose may depend on various factors, such as mode of administration, species, age and / or individual condition. The compound of the present invention is usually administered in an amount of 0.1 to 100 mg, preferably 0.2 to 80 mg, per day and 1 kg of body weight. The daily dose is preferably divided into 2 to 5 doses, with 1 to 2 tablets having an active substance content of 0.5 to 500 mg taken each time. The tablets may also be delayed, which reduces the frequency of administration to 1 to 3 times daily. The content of active substance in the retard tablets can be from 2 to 1000 mg. The active substance can also be administered by continuous infusion (infusion), in which case doses of 5 to 1000 mg per day are generally suitable. The compounds of formula I below, in addition to those derived by combining the meanings of the compounds mentioned in the examples and all the substituents mentioned in the claims, come within the meaning of the invention: 5 '-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-ethynyluracil] phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester 2.5'-[1- (β- D-arabinofuranosyl) -5-ethynyluracil] phosphoric acid (3-dodecylsulfinyl-2-decyloxy) -1-propyl ester 3.5 '-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5 -Ethynyluracil] phosphoric acid (3-dodecylsulfonyl-2-decyloxy) -1-propyl ester 4.5 '-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-1-ynyluracil] Acid (3-dodecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester 5.5 '-[2'-deoxy-5-prop-2-ynyluridine] phosphoric acid (3-undecylmercapto-2-decyloxy) -1 -Propyl ester 6.5 '-[2'-deoxy-5-prop-1-ynyluridine] phosphoric acid (3-dodecyloxy-2-decyloxy) -1-propyl ester 7.5'-[1- (β- D-arabinofuranosyl) -5-prop-2-ynyluridine] phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-nonyloxy) -1-propyl ester 8.5 '-[1- (β-D-arabinofuranosyl ) -5-Prop-1-ynyluracil] phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-decylmercapto) -1-propyl ester 9.5 ′-[1- (β-D Arabinofuranosyl) -5-prop-2-ynyluridine] phosphoric acid (3-undecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester 10.5 '-[2'-deoxy-5-prop-1-ynyluridine ] Phosphoric acid (3-tridecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester 11.5 '-[2'-deoxy-5-prop-2-ynyluridine] phosphoric acid (3-tridecylmercapto-2-decyloxy) ) -1-Propyl ester 12.5 '-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-ethynyluracil] phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-dodecyloxy) -1-propyl ester 13. 5 '-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-2-ynyluridine] phosphate (3-dodecylmercapto-2-undecyl Oxy) -1-propyl ester 14.5 '-[2'-deoxy-5-prop-1-ynyluridine] phosphoric acid [2,3-bis (dodecylmercapto)]-1-propyl ester 15.5'-[ 2'-Deoxy-5-prop-2-ynyluridine] phosphoric acid (3-decylmercapto-2-dodecyloxy) -1-propyl ester 16.5 '-[2'-deoxy-5-prop-1-ynyluridine] Phosphoric acid (3-undecyloxy-2-dodecyloxy) -1-propyl ester 17.5 '-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-1-ynyluracil] phosphoric acid (3 -Decylsulfonyl-2-dodecyloxy) -1-propyl ester 18.5 '-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-ethynyluracil] phosphoric acid (3-decyloxy Ci-2-decyloxy) -1-propyl ester 19.5 ′-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-1-ynyluracil] phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-dodecyloxy ) -1-Propyl ester 20.5 '-[2'-deoxy-5-prop-1-ynyluridine] phosphoric acid (3-tetradecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester 21.5'-[1 -(Β-D-arabinofuranosyl) -5-ethynyluracil] phosphoric acid (3-pentadecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester 22.5 '-[1- (β-D-arabino Furanosyl) -5-prop-1-ynyluridine] phosphoric acid (3-tridecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester 23.5 '-[2'-deoxy-5- Lop-1-ynyluridine] phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-octyloxy) -1-propyl ester 24.5 ′-[2′-deoxy-5-prop-1-ynyluridine] phosphoric acid (3-dodecylmercapto 2-decyloxy) -1-propyl ester 25.5 ′-[2′-deoxy-5-prop-2-ynyluridine] phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester 26.5 ′ -[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-2-ynyluridine] phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester 27.5 '-[1'-( β-D-arabinofuranosyl) -5-ethynyluracil] phosphate (3-undecylmercapto-2-undecyloxy) -1-propyl ester 28.5 '-[2'-deoxy-5-prop-2-ynyluridine] phosphoric acid (3-undecylmercapto-2-undecyloxy) -1-propyl ester 29.5'-[2'-deoxy- 5-Prop-1-ynyluridine] phosphoric acid (3-undecylmercapto-2-undecyloxy) -1-propyl ester 30.5 ′-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-prop -1-ynyluracil] phosphoric acid (3-undecylmercapto-2-undecyloxy) -1-propyl ester 31.5 '-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-2- Inyluracil] phosphoric acid (3-undecylmercapto-2-undecyloxy) -1-propyl ester 32.5 ′-[1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-1-ynylwoo Syl] phosphoric acid (3-dodecylsulfinyl-2-decyloxy) -1-propyl ester 33.5 '-[2'-deoxy-5-prop-1-ynyluridine] phosphoric acid (3-dodecylsulfinyl-2-decyloxy) -1-Propyl ester 34.5 '-[2'-deoxy-5-prop-2-ynyluridine] phosphoric acid (3-dodecylsulfinyl-2-decyloxy) -1-propyl ester 35.5'-[1- ( β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-2-ynyluridine] phosphoric acid (3-dodecylsulfinyl-2-decyloxy) -1-propyl ester 36.5 ′-[1- (β-D-arabino Furanosyl) -5-ethynyluracil] phosphoric acid (3-undecylsulfinyl-2-undecyloxy) -1-propyl ester 37.5 ′-[ -(Β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-1-ynyluracil] phosphoric acid (3-undecylsulfinyl-2-undecyloxy) -1-propyl ester 38.5 ′-[2′-deoxy -5-Prop-1-ynyluridine] phosphoric acid (3-undecylsulfinyl-2-undecyloxy) -1-propyl ester Example 1 Phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester 60 ml A suspension of 4.26 g P 4 O 10 in anhydrous pyridine was mixed with 13 ml hexamethyldisiloxane at room temperature and heated to 100 ° C. for 1 hour. It was then cooled slightly, mixed with 25 g of 3-dodecylmercapto-2-decyloxy-1-propanol and heated to 100 ° C. for a further 2.5 hours. After cooling to room temperature completely and distilling off the highly volatile constituents in a vacuum, the above phosphoric acid ester could be extracted from the aqueous suspension of the residue with ether. The evaporation residue of the ethereal phase was purified by column chromatography on silica gel 60 or RP 18. Yield 18.7 g (63%). R f = 0.66 on TL C plate Merck 5715 silica gel 60 (CH 2 Cl 2 / MeOH / H 2 O 6.5 / 2.5 / 0.4). Alternatively, the above phosphate ester can be prepared as follows: A solution of 770 g of 3-dodecylmercapto-2-decyloxy-1-propanol and 219 g of 2,6-lutidine in 7.5 l of toluene. Is added dropwise to 322 g of phosphoryl chloride in 7.5 l of toluene at 0-3 ° C. within 2 h, and when the addition is complete, it is stirred at 0 ° C. for a further 3 h. The hydrochloride salt which has precipitated is then suction filtered, washed with toluene and the filtrate is prepared by passing CO 2 through a mixture of triethylammonium hydrogen carbonate solution (463 g of triethylamine in 4.5 l of water until the emulsion is clear). Slowly). After 2 hours at room temperature, the emulsion is mixed with 3.7 l of 1N hydrochloric acid and 4.5 l of saturated sodium chloride solution and separated by filtration. The organic phase is concentrated by evaporation and the oily residue (900 g) is used as such for the next reaction. 5 '- [1-(beta-D-arabinofuranosyl) -5-prop-1 Iniruurashi Le] phosphate (3-dodecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl es ether 14.5 g (30 mmol) Phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester of was mixed twice with 20 ml of anhydrous pyridine each time and concentrated by evaporation. The residue was taken up in 200 ml of anhydrous pyridine, mixed under nitrogen with 27 g (85 mmol) of 2,4,6-triisopropylbenzenesulfonic acid chloride and stirred at 20 ° C. for 2 hours. After adding 8.47 g (30 mmol) of 1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-prop-1-ynyluracil in 30 ml of anhydrous pyridine, it was stirred at 40 ° C. for a further 24 hours. 100 ml of water were then added, the mixture was stirred at room temperature for a further 2 hours and the solvent was distilled off in a rotary evaporator. The pyridine residue was removed from the oily residue by evaporation with toluene and purified by column chromatography on RP18 using a linear gradient of methanol / water = 7/3 → 9.5 / 0.5 as eluent. Yield 9.36 g (41% of theory); R f = 0.78 on RP8 (H 2 O / MeOH 0.5 / 9.5), R f = 0.25 on TLC plate Merck 5715 silica gel 60 F (CH 2 Cl). 2 / MeOH / H 2 O 6.5 / 2.5 / 0.4). Example 2 In the same manner as in Example 1, 5 '-[1- (β-D-arabinofuranosyl) was obtained from 1- (β-D-arabinofuranosyl) -5-ethynyluracil in a yield of 27%. ) -5-Ethynyluracil] phosphoric acid (3-dodecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester was prepared. Oil; R f = 0.72 on RP8 (H 2 O / MeOH 0.5 / 9.5), R f = 0.30 on TLC plate Merck 5715 silica gel 60 (CH 2 Cl 2 / MeOH / H 2 O 6.5 / 2.5). /0.4). Example 3 In the same manner as in Example 1, 5 '-[2'-deoxy-5-prop-1-ynyluridine] phosphate (23% yield from 2'-deoxy-5-prop-1-ynyluridine) ( 3-dodecylmercapto-2-decyloxy) -1-propyl ester was prepared. Oil; R f = 0.71 on RP8 (H 2 O / MeOH 0.5 / 9.5), R f = 0.28 on TLC plate Merck 5715 silica gel 60 (CH 2 Cl 2 / MeOH / H 2 O 6.5 / 2.5 / 0.4). Example 4 Efficacy and Tolerance in Friend Virus Leukemia Model Female Balb / c mice (Iffa Credo) aged 6 to 8 weeks were intraperitoneally inoculated with 0.2 ml of splenic supernatant containing virus on day 0. From day 0 (start: 1 hour after virus inoculation) to day 13 the animals were treated daily with an intraperitoneal dose of 6.25 mg, 12.5 mg, 25 mg and 50 mg / kg of the test substances. Body weight and parameters of small blood count (WBC, RBC, Hb, Hct, Plt) were measured before the start of treatment and on the 13th day, and after the animals were sacrificed on the 14th day, the individual was used as a parameter of viremia. Was measured for spleen weight. The materials of the invention were tested using the same design used for AZT. The results obtained show that the substances tested have a dose-dependent effect on the viral-induced splenomegaly and thus can be used for the treatment of retroviral infections. Example 5 Efficacy in HIV-infected cell cultures Mostly automatic (Biomek from Beckman) triplicate measurements were performed (standard deviation <5%) in the MT2 system in microtiter plates using at least 4 concentrations. . Toxicity (cells + substance) and antiviral effect (cells + substance + virus) were measured in parallel preparations. The substance to be tested and MT2 cells were preincubated and then infected with HIV-1 (HTLV-III-B, MOI 0.03). The supernatant was removed, replaced by medium (containing substance) and incubated for 7 days. The cytopathic effect (syncytium) was then assessed, the MTT test (cell viability) was performed and the supernatant transferred for reinfection.