JPH08510083A - コネクタ部材のコンタクト・システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 コネクタ部材は、細長断面を有する主ボデー部と、主ボデー部の片側から延在する縮小末端部とを有する接触子を備える。複数の接触子は、互いに平行にかつ整列して設けられ、末端部が主ボデー部の対向側面から延在するように方向付けられる。このようにして、末端部の１つは、他の末端部が他の接触子から延在する位置を覆うことのないように、他の接触子方向に末端部の長手領域に対して垂直に曲がってよい。

Description

【発明の詳細な説明】 コネクタ部材のコンタクト・システム 技術分野 本発明は、一般に電気相互接続システムに関し、特にそのような相互接続シ ステムの電気コネクタ部材に関する。発明の背景 相互接続システムは、一般に電気装置又は電子装置の接続に関したものであり 、該システムは、ケーブルの取り付け、ケーブルを回路基板若しくは他のケーブ ルに接続するためのコネクタ、又は回路基板のような１部材を他部材へ直接接続 するためのコネクタといった、接続に必要な全ての部材を含む。本発明自体は、 特に、導伝性ピン、又はより一般的には複数の配列された導伝性ピン、が同様に 配列された複数の導伝性ソケットと係合するような突起タイプのコネクタ部材に 関する。 このようなコネクタ部材は、何度も係合したり分離したりすることができ、電 気ケーブルを装置又は他のケーブルに接続したり、回路基板のような電子装置同 士を互いに直接接続したりするのに使用されることが多い。このようなコネクタ 部材は、スペースの保持と性能面との両方の理由から、可能な限り小さいことが 望ましい。コネクタが小さければ小さいほど、コネクタ内の導電経路がより短く なる。このことは、一般に、より大きい寸法とより長い導電経路とを有するコネ クタよりも、より大きい速度で電気信号を伝達する能力があると言い換えられる 。しかし、寸法が小さいということは、極小の部材の強度と、そのような部材を 組み立てる能力と、小さくて薄型の部材はその構成に工夫が施されなければ急速 に破壊点まで摩耗するという事実とを考えると、独自の問題を有している。 出願人が知っている１つの特定のコネクタ構成は、互いに電気的に絶縁された ４つの金属接触子によって取り囲まれた電気絶縁材料からなる四角形の突起を有 する雄コネクタ部材を提供することによって、突起タイプのコネクタの小型化と 高密度化を実現している。４つの雄接触子は、四角形の雌ソケットを形成するよ うに構成された４つの片持ちビーム接触子と係合する。各雄接触子は、１つのビ ーム雌接触子と係合して電気回路を完成させる。したがって、単一の突起で、４ つの接続が行われる。 前述のコネクタが有している問題は、接触子の高密度化により、１つの接触子 が他の接触子に接触又は干渉しないように接触子の末端部を配置するのに問題が 生じることである。このことは、接触子の末端部が、例えば他の装置に接続され るために直角に曲げられなければならないときに特にあてはまる。発明の要旨 本発明は、以下の構成によって接触子の末端部間の干渉を防止する。すなわち 、２つの電気導伝性接触子と、該２つの接触子を取り付ける支持体とを備え、各 接触子は、夫々、所定長さと細長断面とを有する主ボデー部と、縮小領域である 末端部とを有する。末端部は、主ボデー部の長手方向に平行に、主ボデー部の細 長断面の一端部から延在する。接触子は、細長断面の長手領域が相互に平行に、 かつ、それらのエッジが整列するように設けられる。上記末端部は、接触子の対 向端部から延在すると共に、他方の接触子に対する他方の末端部の接続位置上に 延在することなく一方の接触子から他の接触子方向へ上記細長断面の長手領域に 対して垂直に曲がってよい。好ましくは、２つの接触子からなる組を２組備え、 各接触子は正方形パターンの一側面の中心部に設けられるように構成される。ま た、各接触子の主ボデー部は、好ましくは、断面が長方形であり、末端部の断面 は正方形である。図面の簡単な説明 本発明は、添付図面に関してより詳細に記載されるであろう。数枚の図面中 、同符号は同部材を示している。 図１は、本発明に係る雄コネクタ部材の斜視図である。 図２は、図１のコネクタ部材と係合するように構成された雌コネクタ部材の斜 視図である。 図３は、図１のコネクタ部材の正面図である。 図４は、図２のコネクタ部材の正面図である。 図５は、接触初期のコネクタ部材の概略断面図である。 図６は、図５の一部拡大断面図である。 図７は、図５のコネクタ部材同士が充分に係合した状態を示す概略断面図であ る。 図８は、図１のコネクタ部材のコンタクト構造の１つを示す断面図である。 図９は、図２のコネクタ部材の背面図である。 図１０は、図８のコネクタ部材の部分斜視図である。好適な実施例の説明 図１は、全体を符号１０で示した雄コネクタ部材を示している。この雄コネク タ部材は、図２中全体を符号１２で示した雌コネクタ部材と係合するように構成 される。雄コネクタ部材１０は、成形又は機械加工等のいかなるプロセスによっ ても形成することができるボデー１４を含む。しかし、これは、支持体１６と、 突起タイプの多数のコンタクト・アセンブリ２０を取り囲む壁部１８とを形成す る、電気的に絶縁された材料で成形するのが好ましい。コンタクト・アセンブリ は、４つの電気導伝性接触子２４に取り囲まれた電気絶縁材料からなる中央の絶 縁バットレス２２を含む。 バットレス２２は、好ましくは構成ボデー１４の一部として一体的に成形され るが、成形、機械加工又は類似のプロセスのいずれかによって別々に構成された 後に、接着結合又は溶接のような適切なプロセスによってボデー１４に取り付け られてよい。コネクタ部材のボデー１４及びバットレス２２を形成するのに使用 される材料は、従来から使用されているところの電気的に絶縁されたいかなる重 合材料であってもよいが、好ましくは液晶重合体であって、より詳細には、ホー スクト・セラニーズ（Hoescht Celanese）社により製造され、ヴェクトラ（Vect ra）と表示される液晶重合体である。電気導伝性接触子２４は、ベリリウム銅、 燐青銅、真鍮、錫、金、パラジウム、上記のいずれかの適切な合金、又は他の適 切な導電材料で形成されてよい。適切な材料は、電気信号を有効に伝導するのに 充分な導伝性と、雌コネクタ部材１２に対して所望数の接続及び分離に耐え得る 充分な摩耗特性と強度とを有するものである。好ましい材料は、錫、金、パラジ ウム、又は、２つ若しくはそれ以上のメッキ材料の組み合わせによってメッキさ れた、ベリリウム銅、燐青銅、真鍮又は他の銅合金である。 図１，３に最良に示されるように、バットレス２２と接触子２４のアセンブリ は、八角形の断面を有する。ここで、バットレス２２は、支持体１６に接続する とともに、側部が内方向へ傾斜して、四角形の断面を有するテーパ状先端部２６ を形成する点へと、支持体から垂直上方へ延在する。テーパ状先端部２６は、点 を形成せずに面取りされる。 接触子２４は４つ備えられ、バットレス２２の八角形部分の１つおきの面を覆 うように配置される。バットレス２２が内方向へテーパを形成する位置では、接 触子２４は、そのテーパの傾斜に一致するように曲がる。接触子２４は、図５， ７に最良に示されるように、コネクタ部材のボデー１４の支持体１６を貫通して 末端部２８を形成する。この末端部２８により、ケーブル、又は、回路基板等の 電子装置の導電体に接触子２４を取り付けることが可能になる。末端部２８は、 所望の装置へ接続できるようにするのに適切かつ必要な形状であればいかなる形 状であってもよい。 接触子２４は、支持体１６の穴内に挿入してバットレス２２を単に覆うように してもよいが、コネクタ部材１０のボデー１４とバットレス２２とが同時に成形 されるときに、コネクタ部材１０の一部として一体的に成形されるのが好ましい 。また、接触子２４は、各接触子２４の外面がバットレス２２の八角形の側面の １つを形成するようにバットレス２２に埋め込むことが、必ずしも必要ではない が好ましい。図８に示されるように、接触子２４は、好ましくは台形断面を有す る。これによって、バットレス２２の材料は成形時に台形状のテーパ面背後に流 動して、接触子２４がバットレス２２に固定されると共に、接触子２４がバット レス２２から離れる方向に移動するのを防止できる。 図１，３に最良に示されるように、接触子２４の複数の曲がった先端部が、互 いに干渉することなくバットレス２２の端部方向に十分に延在できるように、接 触子２４は、交軸方向にテーパ状であることが好ましい。同様の理由から、曲が った先端部は、その端部が直線部分の接合部から端方向へ徐々に厚みを減らすよ うに、形成されるのが好ましい。テーパの厚さは図５，６に最良に示されており 、 好ましくは、その端は接触子２４の他の部分の半分の厚さを有する。 雌コネクタ部材１２は、図２，４に最良に示される。これは、成形ボデー３０ と、雄コネクタ部材１０と雌コネクタ部材１２が係合したときに雄コネクタ部材 １０の４つの接触子２４の位置に対応するように配置された４つの接触子３２と で形成される。接触子３２は、雌コネクタ部材１２から突出する片持ちビームで あって、２つ（雄コネクタ部材１０と雌コネクタ部材１２）が係合するときに雄 接触子２４を傷付けないようにするために、曲がった端部３４を有して形成され る。接触子３２は、雄接触子２４と同様の材料で製造されるのが好ましく、また 、この接触子３２は、雌コネクタ部材１２の一部として所定位置に一体的に成形 されるのが好ましい。雌コネクタ部材１２用の好適な材料は、雄コネクタ部材１ ０用の好適な材料に対応する。 バットレス２２のテーパ状先端部２６を覆う雄接触子２４のテーパ状の曲がっ た先端部を設ける理由は、図５，６に示される。２つのコネクタ部材１０，１２ が互いに近接して係合すると、雌接触子３２の端部と雄接触子２４の端部とが最 初に接触する。もし、雄接触子２４に曲がった端部がなければ、雌接触子３２は 、バットレス２２の絶縁性重合材料に最初に接触することになる。図７に示され るように、接触子２４，３２は、雄接触子２４に曲がった部分がなくても、最終 的に十分に係合するであろう。というのは、部材１０，１２が付勢し合うと、バ ットレスのテーパ状先端部２６によって、雌接触子３２が分離して雄接触子２４ と接触するようになるからである。しかし、バットレス２２を形成する絶縁材料 は、非常に摩耗性を有しており、雌接触子３２上のメッキ、そして最終的にはそ の支持材料を急速に摩耗させるであろう。雄接触子２４の曲がった先端部は、接 触子３２とバットレス２２を形成する重合材料との間ではなくて、接触子２４， ３２の間だけが最初に接するように設けられる。 図９，１０は、上記構成の接触子３２の近接領域で必要とされる構成上の他の 特徴を示している。図９には、雌コネクタ部材１２のみが示されているが、この 接触構成（コンタクト構成）及び配置は、雄コネクタ部材１０と雌コネクタ部材 １２のいずれか又は両方に適用することができる。したがって、両タイプの接触 子２４，３２に関して参照される。 接触子２４，３２は、相互に干渉することのないようにコネクタ部材１０及び ／又はコネクタ部材１２から外へ案内されなければならない。これは、図１０に 示されるように、接触子２４，３２の主ボデー部の長方形断面を、接触子２４， ３２の片側から延在する正方形断面の末端部３６に縮小することによって、最も 良く達成される。次に、接触子２４，３２は、対向する接触子２４，３２の正方 形の末端部３６が接触子２４，３２の細長断面の対向端部から延在するように配 置される。このようにして、末端部３６は、他の末端部３６が他の接触子２４， ３２に接続する位置上に延在することのないように、他の接触子２４方向に接触 子２４，３２の細長断面に対して垂直に曲がってよい。 接触子２４，３２の末端部３６が好ましい正方形の断面を有することによって 、さらに、この末端部３６は、接触子２４，３２を形成する材料の性質に従った 、又は反した、いずれの方向にも曲がることができるようになる。しかし、接触 子２４，３２の主ボデー部は、図示されるような長方形である必要はない。また 、接触子２４，３２の末端部３６も、図示されるような正方形である必要はない 。接触子２４，３２の主ボデー部は、楕円形又はより一般的には細長であってよ く、末端部３６は、円形断面を有するか、単に全体として断面寸法が均一である 断面を有してもよい。 本発明は、１つの実施例に関してのみ記載されている。しかし、当該分野にお ける通常の知識を有する者にとっては、多数の変形が可能であることは明白であ ろう。例えば、接触子の数は幾つであってもよく、バットレスの形状は八角形で ある必要はない。また、バットレスの利用可能な側面全てが、それらと接する接 触子を有しなくてもよい。接触子は、図示されるような平面ではなくて湾曲を有 して形成されてよく、その湾曲は、横方向若しくは縦方向、又はその両方であっ てよい。最後に、図９，１０に示す末端部３６の配置は、この末端部３６の配置 の仕方を示す単なる１実施例にすぎない。多数の他の構成が可能であり、或は、 これらの他の構成は、コネクタ部材１０，１２が接続される装置に応じて必要に なるであろう。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ２つの電気導伝性接触子と、 該２つの接触子を取り付ける支持体とを備え、 上記各接触子は、夫々、所定長さと細長断面とを有する主ボデー部と、縮小領 域である末端部とを有し、 該末端部は、上記主ボデー部の長手方向に平行に、該主ボデー部の上記細長断 面の一端部から延在し、 上記接触子は、上記細長断面の長手領域が相互に平行に、かつ、それらのエッ ジが整列するように設けられ、 上記末端部は、上記接触子の対向端部から延在すると共に、上記末端部は、他 方の接触子に対する他方の末端部の接続位置上に延在することなく一方の接触子 から他の接触子方向へ上記細長断面の上記長手領域に対して垂直に曲がってよい コンタクト・アセンブリ。 ２． 上記主ボデー部は、実質的に長方形の断面を有し、 上記末端部は、実質的に正方形の断面を有する請求の範囲第１項記載のコンタ クト・アセンブリ。 ３． 上記２つの接触子からなる組を２組を備え、 一方の組の上記接触子は、他方の組の接触子に対して直角に設けられ、 上記組は、各接触子が正方形パターンの対向側面の中心部に設けられるように 構成された請求の範囲第１項記載のコンタクト・アセンブリ。