JPH08503649A - 植込型刺激システムと心不整脈の停止法 - Google Patents

植込型刺激システムと心不整脈の停止法

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JPH08503649A JP7510366A JP51036695A JPH08503649A JP H08503649 A JPH08503649 A JP H08503649A JP 7510366 A JP7510366 A JP 7510366A JP 51036695 A JP51036695 A JP 51036695A JP H08503649 A JPH08503649 A JP H08503649A
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Abstract

(57)【要約】 心不整脈は、統計学的に重要な開始値を基にして狭い「感受域」又は停止ウィンドウの間に心職を刺激することにより停止させられる。本発明は以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔を記憶し、代表値(即ち平均、メディアン等)及び変動(サンプル範囲、標準偏差等)の尺度を計算する。変動の尺度は停止ウィンドウのサイズを決定するのに使用される。一実施例では本発明は次いで統計学的に重要な開始植に閏する統計的遠心性をスキャンする。別の実施例では本発明は順位スキャニング法を使用する、即ち以前に成功した開始値の生起周期をスキャンする。ステップの数およびサイズはプログラム可能か停止ウィンドウサイズに基づくパルス発生器により自動的に計算される。それぞれ成功した停止により統計学的に重要な開始値は最新のものにされ、これにより患者の常時変化し続けるニーズに自ら適応していけるようなインテリジェントな剌激装置が得られる。データのヒストグラムはそれ故医師が計算された代表値およびその範囲の適応性を迅速に変化できるようにモニタ上に表示できる。

Description

【発明の詳細な説明】 植込型刺激システムと心不整脈の停止法 発明の分野 本発明は、植込型心刺激システムに関し、より具体的には改良植込型心刺激装 置および不整脈を停止させるための開始値とシーケンスを統計学的に定める方法 、ならびにその統計データを表示するための外部プログラミング装置に関する。 発明の背景 頻拍とは、心拍が異常に速く、関連組織にとって不適切で、代謝の要求から見 ても不適切な状態の不整脈である。頻拍とは、通常は100bpm(1分あたりの心拍 数が100)を超えることをいうが、60bpm以上で結節性補充調律が見られる連結頻 拍のように心拍数が少なくても頻拍とみなす場合もある。頻拍は、一般には上室 性頻拍か心室性頻拍に分類される。上室性頻拍とは、心室よりも上を始点とする 不整脈で、洞性頻拍、心房粗動、心房細動がこれに入る。 心刺激は、長年にわたって内因性の心房性頻拍または心室性頻拍あるいはその 両者を停止させるのに利用されてきた。刺激パルスを与える、すなわち抗頻拍ペ ーシングを行うことによって頻拍を治療できる植込型刺激装置のことは、時とし て「抗頻拍パルス発生装置」または「抗頻拍ペースメーカ」と呼ぼれる。抗頻拍 パルス発生装置は、一般に上室性頻拍に対してのみ使われる。 植込型刺激装置がさらに心室性頻拍や心室細動を検出して治療する能力も持っ ている場合には、その装置は「抗頻拍除細動器」または「植込型カーディオバー タ‐除細動器(ICD)」あるいは単に「除細動器」と呼ぼれることが多い。初期 の除細動器では心室細動治療のためのショック療法しか行えなかったが、最近の 除細動器には一般に抗頻拍ペーシングとカーディオバータ/除細動器ショック療 法の双方が備わっている。ここで植込型刺激装置というときには、不整脈を中断 させる刺激パルスを送ることのできるあらゆる刺激装置を指す。 刺激パルスを使って頻拍を停止させるという方法の根本原理は、植込型刺激装 置で自然に発生した心拍の後のクリティカルな期間のうちに心臓に刺激パルスを 送れば、心職は洞調律すなわち正常な律動に戻るだろうという前提のうえに立っ ている。不整脈の機序を振り返って見るとこのことが一番よくわかる。頻拍は、 心臓内での電気的フィードバック機構の結果であることが多い。たとえば、正常 な心拍が正常な伝導路を通じて生じ、別の組織ループを通じてリエントリーし、 このループが伝導を恒久的に伝え(これは副伝導路またはリエントリー伝導路と も呼ぼれる)、それによって頻拍が始まる。刺激パルスを与えると、刺激パルス の前にある心臓組織が脱分極する(それによって心臓が収縮する)が、刺激部位 の組織は不応なままである(すなわち、その組織はさらに刺激を加えても反応で きない)。したがって、心周期由に刺激パルスを投入することで、フィードバッ クループの安定性が断たれ、心臓が正常な洞調律に戻ることがある。 刺激パルスを使って頻拍を停止させることの難しい点は、いつ刺激パルスを与 えるべきかを正確に決めることである。ある心拍の短時間後に、しかも次の心拍 が生じる前に与えなければならない。心電図では、これはR 波から次のR 波まで の間隔に相当する。 たいていは一定の頻拍周期の間に、心臓に刺激パルスを与えることによって心 臓を洞調律に戻すことができる「感受域」があることがわかっている。この臨界 期間は、不整脈の「停止ウィンドウ」と考えることができる。ここではこの限ら れた時間を指すのに、「感受域」という用語と「停止ウィンドウ」という用語を 同じように使用する。 残念ながら、停止ウィンドウのサイズ(すなわち、リエントリー伝導路をうま く妨げるのに利用できる時間の長さ)は、頻拍の数、リエントリー伝導路の長さ 、およびその伝導路の組織の不応期間によって決まる。停止ウィンドウはさらに 、姿勢、生理学的状態、不整脈治療の薬物療法、身体活動、日内周期、カテコル アミンのレベル、その他、心臓組織の伝導速度や不応特性に影響を及ぼす数多く の要因によって変化しうる。しかも停止ウィンドウは、患者によっても異なるば かりでなく、同一患者でも日によって変わる。しかも、ある患者のある1日につ いて見た場合、頻拍周期全体の中での停止ウィンドウは相対的に短く、1回の頻 拍発作の中でさえ変動することがある。 感受域の間に刺激パルスを与え、それによって不整脈をうまく停止させられる 可能性を高めるために、現時点での知識で停止ウィンドウを「ハント」して(捜 して)見つけ出すのに利用する方法がいくつかある。これまでのところ一般的に 用いられている方法は、停止ウィンドウの「ハンティング」を達成してから、次 の2つのいずれかを行うものである。(1)刺激パルスのバーストを与えること で停止ウィンドウを「ショットガンで打つ(手当りしだいに打つ)」、あるいは (2)「厳密にタイミングを合わせた」刺激パルスを与えることによって停止ウ ィンドウを「スキャニングする」。 パルスのバーストを与えることの根拠となる理論は、頻拍周期のいずれかの時 期に遅かれ早かれ刺激パルスの1つが生じてそれが頻拍を停止させるだろうとい うものである。バーストペーシングは、周期の長さを、固定、短縮、増大のいず れかで非同期的または同期的に送ることができる。このプロセスは、感受域が見 つかり、頻拍が停止するまで続けられる。いったん感受域が見つかったならば、 成功したバーストのタイミングを記憶し、次に頻拍が生じたときにそれを開始点 として使って新たな刺激パルスのバーストを心臓に与える。頻拍停止のためのこ うしたショットガン(バーストペーシング)法のこれまでの代表的なものは、米 国特許第4,398,536号(Nappholzら)、第4,406,287号(Nappholzら)、第4,408, 606号(Spurrellら)、第4,541,430号(Elmqvistら)、および第4,561,442号(V ollmannら)に開示されている。 停止ウィンドウを見つけ出す別の方法は、「スキャニング」を行うものである 。この方法では、植込型刺激装置を利用し、頻拍を停止させる可能性が最も高い ペーシング間隔を自動的に検索または「走査」する。植込型刺激装置は「厳密に タイミングを合わせた」連結間隔(すなわち頻拍を停止させた最後のR 波に連結 した間隔)で単一または複数の刺激パルスを与え、頻拍が停止するまでずっと制 御したシーケンスで続ける。たとえば、制御したシーケンスは、スキャニングウ ィンドウの1つの終わりで単一の刺激パルスを与えることから始まり、連続する 頻拍周期のそれぞれで与え、ウィンドウのもう1つの端に達するまで制御した方 法で連結間隔を伸ばし(あるいは短縮し)ながら追加パルスを送ることがある。 したがって、刺激パルスは感受域を捜しながらスキャニングウィンドウをずっと 走 査していくのである。 たとえば米国特許第4,312,356号(Sowtonら)では、頻拍のセンシングをトリ ガとして、頻拍周期に対して既知のある程度任意なタイミングの刺激パルスを送 るパルス発生装置が開示されている。この刺激パルスは感受域のタイミングと思 われる最初のタイミングを示す心臓周期中のある時点で心臓に与えられる。その 刺激パルスが頻拍の停止に成功しなければ、さらに刺激パルスが与えられるが、 これは(あらかじめ定めておいた検索パターンに従って)成功しなかった刺激パ ルスのタイミングよりも遅いか、もしくは早いタイミングで出される。こうした 試行錯誤方式で、最終的には感受域を特定し、頻拍を停止させる。残念ながらこ の方法では、感受域が特定されるまでにかなりの「ハンティング」時間が必要に なる場合がある。 ハンティング時間を短縮するために、現時点の技術では、最後に成功した刺激 パルスの時間間隔を記憶する方法がある。この最後に成功した時間間隔をその次 に頻拍が生じたときのスキャニングウィンドウの開始点として利用する。この方 法をとると、「ハンティング」時間が有意に減ると考えられている。これまでの 技法での方法、すなわちスキャニングウィンドウ全体を通じて走査することで感 受域をハントする(捜す)パルスを使用する方法は、米国特許第4,390,021号(S purrellら)および第4,427,011号(Berkovitsら)に開示されている。米国特許 第4,577,633号(Berkovitsら)は、小さなブログラム可能な減衰により、あから じめ決めておいた心拍数について次の心拍とのパルス発生装置の補充収縮間隔を 次々と短くしていくことによって、(単一のスキャニング刺激パルスを与えて感 受域をハントする場合と)基本的に同じ結果を得ることができている。 現行の技法では、ショットガン法(バーストペーシング)と単一パルススキャ ニングを組み合わせたものを単一パルス発生装置内で選択可能なオプションとす るものもある(米国特許第4,726,380号(Vollmannら))。 バーストペーシングは、心不整脈の停止に大いに成功してきており、当初は好 んで使われる方法であった。しかし、場合によっては、バーストペーシングは不 整脈を停止させるどころか逆に不整脈を混乱させたり促進したりすることがわか っている。さらに、不整脈を停止させるのに時間がかかればかかるほど、不整脈 の最終的な治療はますます困難になる。 その結果、現在では不整脈増進の危険を減らす一方で不整脈停止の有効性を高 く維持するために、刺激パルススキャニング法が好んで使われている。どの患者 であれ定期的に生じる頻拍停止ウィンドウの正確なタイミングの変動を考慮に入 れるために、停止ウィンドウのスキャニングも必要になっている。 しかし残念なことに、「感受域」(または停止ウィンドウ)が停止のための間 隔を長くする方向にシフトしている場合には、スキャニングシーケンスの開始点 を定めるためには停止ウィンドウを見つける前にあらゆる走査を完了することが 必要なこともある。厳密にタイミングを合わせた間隔の全範囲と数、各試行内で の調節のステップまたは量、パルスの数、および試みるべき正確なシーケンスに 応じて、スキャニングの全周期は長いプロセスとなることがある。 そこで、感受域を特定するための時間が長くなるのを防ぎ、停止の成功率を高 め、それによって不整脈停止にかかる時閏を最小限にするような不整脈停止シス テムが必要になってくる。 発明の概要 本発明は、以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた刺激パルスを統 計学的に分析した結果に基づいて、不整脈周期の狭い「感受域」(または停止ウ ィンドウ)の間に心臓を刺激することによって心不整脈を治療できる植込型刺激 装置に関するものである。不整脈の停止に成功する度に、本発明はその後に検出 される不整脈について新たな開始値、停止ウィンドウ、およびスキャニングシー ケンスを統計学的に求める。その結果、本発明は不整脈を素早く停止させる確率 を有意に高める。 植込時には、多数の頻拍を誘発し、従来の方法、たとえばショットガン法、ス キャニング法、または既知の最後に成功した間隔の値を使う方法、あるいはその 組合せを使って、成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔を見つけ出す 。 本発明は、停止に多数回成功した後では、それまでに成功した厳密にタイミン グを合わせた間隔の頻度分布(ヒストグラムともいう)は、「鐘形曲線」(ガウ ス曲線)の正規分布になるとの前提に立っている。特定の患者における感受域の 変動に寄与する様々な要因が、分布が階段状か平かによって示される。鐘形曲線 は、「代表値」および「変動の尺度」を持つことが特徴といえる。 統計学の技法で知られているように、「代表値」としては算術平均、範囲中央 、幾何平均、メディアン、モードがある。 「変動の尺度」が意味するところは、それ以前に成功した開始値が代表値のま わりにどのように分布しているかを示す尺度である。正規(ガウス)分布では、 データ点は平均値のまわりに左右対称に分布するのがふつうである。平均からわ ずかに逸脱したデータのほうが平均と大きく異なるデータよりもはるかに多く、 大きく異なるデータはきわめてまれにしか見られない。標準偏差は、最もよく使 われるものだが、この分布を予測する手段の1つにすぎない。このほかに変動の 尺度としてよく知られており本発明で使用できるものとしては、標本範囲と平均 偏差がある。 したがって、本発明には以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間 隔を保存しておくための記憶装置もある。本発明にはさらに、記憶されているそ れ以前に成功したときの値に基づいて「代表値」と「変動の尺度」を計算して出 すためのマイクロプロセッサ、あるいはその他の電算回路も含まれる。 好ましい実施例では、統計学的に求めた「代表値」は標本に基づいた算術平均 (X)を使うが、これは代表値を求めるにあたってこの値がかなり正確だからで ある。好ましい実施例では、統計学的に求めた「変動の尺度」としては標本に基 づいた標準偏差(s)を使うが、さらにこれを使って停止ウィンドウについての それ以前に成功した厳密にタイミングを合わせた間隔の範囲を求めることができ る。たとえば、停止ウィンドウについて3つの標準偏差を選んだならば、それ以 前に成功した開始値すべての99.7%が停止ウィンドウに含まれることになる。 ステップの数とサイズは、停止ウィンドウのサイズと分布に基づいて、プログ ラム可能にすることもできれば、植込型刺激装置が自動的に計算するようにもで きる。たとえば、それ以前に成功した厳密にタイミングを合わせた間隔の68%が 平均から1標準偏差以内に入るので、ステップのサイズを代表値から1標準偏差 以内に縮小して、代表値に近い試行をより多くすることが望ましいかもしれない 。 好ましい実施例では標本に基づいた算術平均(X)と標本に基づいた標準偏差 (s)を使用するものの、その後の不整脈についての開始値と停止ウィンドウ( または厳密にタイミングを合わせた間隔の範囲)を決定するのには「代表値」お よび「変動の尺度」を計算するいかなる方法でも使用することができ、またその ような方法を使用するほうが既知の最後に成功した値を使用する現行の方法より も統計学的により有意になる。そしてもちろん、どのような「代表値」と「変動 の尺度」の組合せでも、個々のハードウェア、ソフトウェアおよび電流消費量の 制約に最も適したものであれば使うことができる。 蓄積された値が増えるにしたがい、「代表値」と「変動の尺度」は患者の現在 の状態のより正確でより代表する値となる。停止に成功する度に、統計学的に求 めた「代表値」は更新され、患者の常時変化し続けるニーズに自ら適応していけ るような「賢い(インテリジェント)」刺激装置をもたらす。 好ましい実施例では、本発明は「対称的遠心性方式」でのスキャニング法を採 用し、統計学的に求めた代表値よりも早くと遅くの交互に刺激パルスを与える。 対称的遠心性スキャニングは、それ以前に成功した厳密にタイミングを合わせた 間隔も代表値に対して対称に分布しているということを利用している。したがっ て、対称的遠心性スキャニングを行うことで、任意な幾何学的一連の検討に基づ く遠心性スキャニング法を採用する現行の技法とは異なり、(最高から最低まで の)確率のためにその後の刺激パルスについて他の統計学的に有意な値を使用で きるようにする。 別の実施例では、本発明は「順位スキャニング法」を使用する。すなわち、最 も高い発生頻度から最も低い発生頻度まで降順に、厳密にタイミングを合わせた 刺激パルスによってスキャニングを実施する方法である。この実施例では、停止 の試みはメモリに記録されている中で最も高い頻度で成功した厳密にタイミング を合わせた間隔(すなわち分布のモード値)に対応する間隔から開始し、2番目 、3番目と順に、それ以前の成功した値すべてについて試し終わるまで、あるい は停止が生じるまでスキャニングを続ける。 システムが適切に機能しているか確認するために、データのヒストグラムを医 師が利用できるようにし、それを画面に表示して、ヒストグラムが正規(ガウス )分布かどうかを医師がすばやく検証できるようにする。統計学の手法で知られ て いるように、妥当なヒストグラムにするには階級数を5以上、15以下にする必 要がある。全体の範囲をまず求め、それを希望する階級間隔の数で割るのが、こ れを実行する最も簡単な方法である。 本発明では、さらに心不整脈を停止させる方法を考えている。この方法には、 多数の心不整脈の停止でわかったそれ以前に成功した多数の厳密にタイミングを 合わせた間隔の保存も含む。本発明の方法ではそれから、多数の以前に成功した 開始値の統計学的分析に基づいて開始値と停止ウィンドウを求める。対称的遠心 性の順序または順位の順序順序(すなわち最も高い頻度から最も低い頻度への順 )のいずれかでスキャニングをすることがある。 したがって、本発明の持つ利点は、所定の心周期中に心臓の狭い停止ウィンド ウをより高い確率で特定するような刺激パルスを心臓に与える不整脈停止のシス テムと方法をもたらす。ゆえにこのような心不整脈停止のシステムと方法は、使 用する刺激パルスが単一、複数またはバーストのいずれであれ、停止ウィンドウ を特定するのに必要なハント時間を最短にする。本発明のシステムと方法は、患 者のために最高のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)をもたらすことによっ て、植込型心臓ペースメーカ療法をきわめて望ましい形で実現できるようにする 。 図面の簡単な説明 以下の説明を読んで添付の図を見ると、本発明のさらに詳しい特徴と利点がよ り容易に理解できるようになるだろう。 図1は、200bpmの頻拍用の植込型刺激装置のタイミング周期の図で、停止ウィ ンドウが示されている。 図2は、停止ウィンドウの拡大図で、これまで用いられている遠心性スキャニ ングの方法を示している。 図3は、ヒストグラムと統計学的分析を使って(停止ウィンドウ算出で使用す る)代表値、変動の尺度を求めることの基本原理を図示し、さらに本発明に基づ く計算した代表値を中心とした対称的遠心性スキャニングの組合せを示す。 図4は、本発明に基づいて心不整脈を停止させるために植込型刺激装置内で使 用できるパルス発生回路のブロック線図である。 発明の詳細な説明 以下に、本発明の実施として現在考えられる最良の方式について説明する。こ こでの説明はそれに限定するものではなく、単に発明の一般原理について述べる ことを目的としている。発明の範囲については、特許請求の範囲を見て確認され たい。以下の発明の説明、数値または参照符号は、全体を通じて部品または要素 を参照するのに使われる。 本発明について説明する前に、現在までの技法で知られている遠心性スキャニ ングの基本原理について理解しておくと役立つ。そこで図1にパルス発生装置タ イミング周期の基本原理を、また図2にはパルス発生装置の停止ウィンドウ中で の遠心性走査を図示する。遠心性スキャニングの完全な説明については米国特許 第4,574,437号(SegerstadとVallin)に開示されており、またVallinらによる「 遠心性幾何スキャニング−頻拍のペースメーカ治療におけるもう1つの考え方」 (Cardiac Pacing 809-814頁、1983年)に関数も含めた説明があり、これらのい ずれもここに参考文献として入れている。 図1には、頻拍の1心周期についてパルス発生装置のタイミング周期10を示す 。例として頻拍は200bpmとしてあるが、これは300ms の周期長(またはR-R 間隔 )12に相当する。直角三角形14と16を使って感知されたR 波(またはP 波)を示 す。不応期20をプログラムによって選択し、組織不応期が生じるように、またパ ルス発生装置がそれ自体の刺激パルスをオーバーセンシングするのを防ぐように している。図1のタイミング周期10では、不応期20は例として180msとしてある 。 パルス発生装置のタイミング周期の基本原理、従来のペーシングシステムの主 要構成要素、およびその基本的操作はよく知られている。より完全な説明は、米 国特許第4,232,679号(Schulman)、第4,686,988号(Sholder)、および第4,809 ,697号(Causeyら)にあり、これらの特許はここでも参照している。 警報ウィンドウ22は、心臓信号を感知でき、刺激パルスを心臓に送って不整脈 を中断させることのできるタイミングウィンドウを定める。ここで「厳密にタイ ミングを合わせた」刺激パルスとは、最後のR 波(14における)に連結され、次 に予想されるR波がくる前に警報ウィンドウ22の間に伝えられる刺激のことをい う。R 波と厳密にタイミングを合わせた刺激パルスの間の間隔を「厳密にタイミ ングを合わせた間隔」という。 図2には警報ウィンドウ22を拡大し、これまでの技法での遠心性スキャニング 法を図示してある。これまでの技法では、それ以前にうまくいった厳密にタイミ ングを合わせた間隔で刺激パルスを開始する警報ウィンドウ22の部分を走査する よう指示する。この刺激バルスが有効でないならば、さらに追加の厳密にタイミ ングを合わせた間隔について、あらかじめ決めてある幾何的シリーズに従ってよ り早いと遅いを交互にしながら、頻拍が停止するまで、あるいはプログラムされ た試行数だけ実施されるまで試行する。最小遅延24は、不応期20の後でプログラ ムされる。R-R間隔終了時に残っている間隔は、あらかじめ定められた幾何的シ リーズに従って、あらかじめ決められたステップ数(たとえば8ステップ)に分 割され、各ステップは残りの間隔の3分の1で減らしていく。図2にさらに示す ように、最後の成功した値はたとえば203ms、最初の厳密にタイミングを合わせ た刺激パルスS1もやはり203msになる。最初の刺激パルスが成功しないと、第2 の厳密にタイミングを合わせた刺激パルスS2が送られ、幾何的シリーズに従って さらにS3、S4、S5等々と続く。その結果が図2に示した遠心性走査26である。 現在までの技法(Vallinら)はさらに、停止ゾーンはR-R間隔より後ではなく 、不応期の直後にくることのほうが多いとみなされることを開示している。 したがって、現在までの技法の欠点として次のことがあげられる。(1)最後 の値は必ずしも次に検出される頻拍にとって理想的な開始値というわけではない 。(2)頻拍数が異なれば停止ウィンドウも異なる。(3)ステップのサイズが 任意で、クリティカルな間隔を完全に見失ってしまうことがありうる。(4)刺 激パルスは不応期の直後に集中するのではなく、むしろ警報ウィンドウ全体に散 在する。さらに、これまでの技法では新たな成功値がみつかるまで、開始値が後 になって有効でないことがわかっている場合でさえも更新しない。 本発明は標本集団の統計学的分析に基づいているので、また標本集団の特性を 記述するのにしばしば使われるいくつかの「データ記述子」(すなわち計算して 出した変数)があるので、本発明について説明する前に基本的な統計式と原理に ついて振り返って見ることは役立つだろう。 頻度分布ないしヒストグラムが多数の測定値から成るときには、よく見られる 「鐘形曲線」になることが多い。この鐘形曲線はガウス分布として知られるが、 これは数学者ガウスが明らかにしたのでその名前をとったものである。 データ記述子の基本的なものとしては2種類ある。第1のデータ記述子は分布 の「代表値」を明らかにする計算された値である。統計学的分析のためにデータ を蓄積するときには、大量のデータでは標本はある代表値のまわりにかたまる傾 向があることがよく認められる。代表値を決定するのに最もよく使われるデータ 記述子としては、算術平均、範囲中央、幾何平均、メディアン、モードがある。 代表値を決定するのに最もよく使われるデータ記述子は、算術平均あるいは単 に平均といわれるものである。データ点は平均値のまわりに対称に分布するのが 一般的である。標本に基づく算術平均(X)は、母集団全体についての平均値( μ)の推定値であり、以下の式から求められる。 平均X=ΣXi/n 範囲中央(MR)は、最大値と最小値の平均で、これもまた母集団の平均(μ) の推定値として使うことができる。範囲中央は計算は簡単だが、分布の両端に極 端な値があるとその影響を受けやすい。範囲中央の式は以下のとおりであるが、 ここでXminは最小の標本値、Xmaxは最大の標本値である。 範囲中央値MR=(Xmin+Xmax)/2 幾何平均のほうがデータ記述子としてより適切な場合もときとしてある。これ は、n個のデータ点の積のn乗根として計算する。 幾何平均=(X1)(X2)(X3)...(Xn)1/n 小規模なデータセットでは、メディアン(または中央値)のほうがより好まし いことがある。メディアンを求めるにはまず個々のデータ点を数値の順に並べる 。データの数が奇数であれば、その真中にくる値がメディアンである。データの 数が偶数の場合には、真中をはさむ2つの値の平均がメディアンになる。これを 使うと平均を計算するときに極端な値によって生じる不均衡の影響を最小限に抑 えることができる。正規分布であれば平均とメディアンは等しいが、標本数が少 ないときには両者がかなり違ってくることがある。 メディアンM=(n+1)/2番目の観測値 (ただし、値を大きさの順に並べた場合の順序) もう1つのデータ記述子としてモードがある。これはデータセットの中で最も 頻度が多く見られる値であり、ある程度中央に近いところにある場合が多いが、 必ずそうとは限らない。1つのデータセットに複数のモードがあることもありえ 、これはそのデータセットが複数の母集団を表している結果のことがある。モー ドは、異なるリエントリー機構を明らかにするにあたってより洞察に満ちた値と なりうる。 代表値を知るだけでは母集団、あるいは標本について適切に記述するには十分 でないことは明らかである。そのため使われる2番目のデータ記述子が標本植の 「変動の尺度」ないしばらつきである。そこで本発明では、最もよく使われる変 動の測定方法である標本範囲、平均偏差、および標準偏差の3つのうちの1つを 使うことを考えている。 最も単純な変動の尺度は標本範囲(R)、すなわち最も大きい標本値と最も小 さい標本値の差である。範囲中央と同様に、標本数が少ない(n 〈10)と決まっ ている場合には標本範囲は最も有効かつ最も簡単に計算できるものである。標本 範囲の式は以下のとおりである。ただしXminは最小標本植、Xmaxは最大標本値 である。 標本範囲SR=Xmin −Xmax 標本範囲(SR)の使い方には2通りある。まず1つは、標本範囲を希望する代 表値を中心としてそのまわりに置くものである。第2として、下限と上限を単純 にXminとXmaxとすることもできる。ヒストグラムが片側にゆがんでいる場合に は、後者の方法のほうが利点がある。 標本範囲は最小値と最大値しか対象にしないのに対して、平均偏差ADはその間 の観測値も考慮に入れる。平均偏差は、全観測値の算術平均と個々の観測平均の 差の絶対値の算術平均である。平均偏差の式は次のとおりである。 (ただし、平均からの偏差はxi =Xi −X) 最も広く使われている変動の尺度は標準偏差(σ)であろう。これは正規母集 団のばらつきを表すところからこのような名前が付けられている。標本の標準偏 差(s)は、母集団の標準偏差(σ)の推定値であり、下記の式から求められる 。 正規分布(ガウス分布)であれば、経験則により図3に示すように全観測値( または標本)の68%が1s内に、95%が2s内に、99.7%が3s内に入る。正規 分布でない場合には、チェビシェフの不等式により標本の89%以上が3標準偏差 の中に入る。 本発明は、統計学的分析を使って頻拍停止ウィンドウを処理判断に基づいて定 めるためのシステムと方法に関するものである。抗頻拍停止アルゴリズムには、 迅速な停止を行うために重要で欠くことのできない4つのパラメーターがある。 すなわち開始値、順序、ステップのサイズおよびステップ数である。本発明は、 以前に成功した開始値を多数記憶し、統計学的に有意な開始値、範囲(または停 止ウィンドウのサイズ)、およびステップのサイズを計算する。ステップの数は プログラムによって決めることもできれば、あらかじめデフォルト値を決めてお くこともできる。 統計学的にいえば、大部分の測定は正規分布すると考えることができる。図3 には、停止ゾーンが不応期20の直後に集中するとの前提で生じうるヒストグラム 27を示す。よく見慣れた「鐘形曲線」28をヒストグラムを重ねあわせ、曲線がガ ウス曲線であることを示してある。ヒストグラム27の中のどこかに、「最後の成 功した値」が入る。図2に示すこれまでの技法の例では、最後の成功した値は20 3msで、図3のヒストグラム中の点29になる。より適切な開始値はヒストグラム の範囲によって決まる範囲ないし停止ウィンドウサイズを持つヒストグラムの代 表値となることはあきらかである。さらに、頻拍数が異なれば、別の代表値を中 心として集まる、分布がより広いもしくは狭いヒストグラムを持つことがある。 したがって、頻拍数それぞれについてヒストグラムをメモリに記憶しておくこと ができる。 計算して求めた代表値に基づいた開始値を使うことによって、より統計学的に 有意な開始値を得られるはずである。さらに、計算した変動の尺度を用いること で、より統計学的に有意な停止ウィンドウが得られるはずである。 頻拍が正規(ガウス)分布にしたがうものと仮定して、本発明はできれば算術 平均(X)を使って、図3に示すように次の心不整脈についての最初の厳密にタ イミングを合わせた間隔または開始値を決定する。ただし、前記の代表値を求め るためのデータ記述値すべてを、次の頻拍に関する厳密にタイミングを合わせた 間隔についての初期値ないし開始値として使うことができる。 正規分布だと仮定しているので、停止ウィンドウの計算した範囲は平均値Xの まわりに3標準偏差(3s)とするのが好ましい。ただし、標本集団の変動を求 めるためのデータ記述子すべてを、停止ウィンドウの決定に使うことができる。 プログラミングの技法に精通している者であれば、代表値および変動の尺度に ついての上記の計算のどれでも容易に実行することができるだろう。上記の代表 中のどの1つ、また変動の尺度のどの1つを選択するかは、ハードウェア、ソフ トウェアおよび電流消費量の制約によって決まる。たとえば、あるマイクロプロ セッサが平均と標準偏差の計算はできるが、消費電流の面から考えて処理時間が あまり魅力的ではないということがありうる(消費電流はどれだけ長く持つかに 有意に影響しうる)。ガウス分布では、算術平均、範囲中央、幾何平均、メディ アンおよびモードのすべてがほぼ一致した代表値となる。こうした条件下では、 範囲中央、モードまたはメディアンを計算するのが比較的容易かもしれない。同 様に、システムに(標準偏差を計算するための)割り算を行わせるよりも、標本 の範囲を使ってウィンドウサイズを求めるほうがより容易だろう。 好ましい実施例では、分析のための適切な標本となるには少なくとも10以上の 標本が必要であるが、25を超える標本は必要ない。10以上の標本は、植込時にま たは自然発生の形で収集することができる。ある実施例では、最新の10〜25試料 を使って患者の最近の生理学的ニーズを追跡することができる。たとえば、この タイプの「移動ウィンドウ」は、患者の薬物療法の変化等々にうまく順応する。 別の実施例では、標本数を常時更新して、患者の生理学的条件をよりよく反映す るように(メモリの限度まで)あらゆる値をいれる。したがって、標本数が増え ると平均(X)は母集団全体の真の平均値μに近づく。同様に、標準偏差の推定 値(s)は、母集団全体の真の標準偏差(σ)に近づく。図3には、「対称的遠 心性」スキャニングも図示してある。最初の刺激パルスでは、代表値である点「 S1」を用いている。第2の刺激パルスは、たとえば左側の代表値の「S2」に入っ て、それから右側の点「S3」に行くという具合いに、以前に成功した厳密にタイ ミングを合わせた間隔の99.7%について試行し終えるまで行う。 先に述べたように、ステップの数とサイズはプログラムすることもできれば、 停止ウィンドウのサイズおよび分布に基づいて植込型刺激装置で計算して求める こともできる。 現在の技法はこのような状態なので、成功した頻拍停止の開始値の分布の形は わかっていない。したがって、現実世界にあてはまるようにするには方法を修正 する必要がある。たとえば、一人の患者が2ないしそれ以上の副伝導路を持ち、 そのために心拍数、不応期、停止ウィンドウが異なる頻拍を生じる場合があるこ とがわかっている。したがって、分布は双峰分布または多峰分布になるかもしれ ない。そこで、検出した頻拍数それぞれ、またはモードそれぞれについての成功 した厳密にタイミングを合わせた間隔を収集するように方法を修正する必要があ る。順序も、最も頻繁に生じる値から最も頻度の少ない値へと降順でスキャニン グするように変更することができる。 図4には、本発明のパルス発生装置の単純化したブロック線図を示す。パルス 発生装置30は、リード34で心臓32とつながれている。リード34は双極リードで、 チップ電極36とリング電極38を有する。シングルチャンバの双極リードシステム を示したが、これは基本的な機能ブロックを示したにすぎない。この分野の技法 に精通した者であれば、本発明を改編してデュアルチャンバ装置または単極リー ドのいずれかで使用することも可能であると考えられる。 パルス発生装置30を制御しているのはプロセッサ制御システム40である。この 分野の技法でよく知られているように、プロセッサ制御システム40は、専用論理 回路とタイミング回路、静止機械回路、またはマイクロプロセッサで構成できる 。 出力パルス回路42は、リード34を通じてチップ電極36に向かって刺激パルスを 発生する。出力パルス回路42はバッテリ44と連結しており、このバッテリはコン デンサ46を希望の値またはプログラムされた値まで充電する。コンデンサ46が十 分充電されると、出力コンデンサ48を通じて心臓32に電荷が送られる。プロセッ サ制御システム40は信号ライン56により出力パルス回路42にトリガ信号を出し、 刺激パルスのレートと抑制の双方を制御する。 プロセッサ制御システム40は、出力パルス回路42が発生する刺激パルスのレー トも制御し、また不応期、PVARP間隔、ノイズ検出ウィンドウ、警報ウィンドウ 、等々のタイミングも現在の技法で知られているように追跡し続ける。様々なタ イミング変数の完璧な説明については、米国特許第4,712,555号(Thornanderら )を参照。 テレメトリ回路66は、適当なコマンド/データバス70を通じてプロセッサ制御 システム40に接続する。さらにこのテレメトリ回路66は、適当な通信リンク74を 使って外部のプログラミング装置72に任意で連結して、希望するコマンドをプロ セッサ制御システム40に送り、データをパルス発生装置30から遠隔受信出来るよ うにすることもできる。この方式では、外部の遠隔の場所から植込形パルス発生 装置30との間で非侵襲的通信を確立することができる。 プロセッサ制御システム40は、適当なデータ/アドレスバス64によってメモリ 回路62と接続する。このメモリ回路62では、プロセッサ制御システム40がパルス 発生装置30の操作制御に使用する一定の制御パラメーターを、パルス発生装置30 の操作を特定の患者のニーズに合致するようにカストマイズするために、必要に 応じてプログラムにより記憶したり修正したりできるようにする。さらに、パル ス発生装置30操作中に感知されたデータ(たとえば最後に成功した厳密にタイミ ングを合わせた間隔多数)を、メモリ回路62に記憶し、後になって検索して分析 することができる。 感知増幅器52はリード34に連結し、心臓活動の存在を検出する。感知増幅器52 はプロセッサ制御システム40に接続し、同システムは現在の技法で知られている ように心臓活動が感知される度にデマンド方式で出力パルス回路42を阻止する。 感知増幅器52よ、プロセッサ制御システム40からの制御信号を信号ライン58を通 じて受信する。これらの制御信号には、利得(感度)の制御、および感知増幅器 52の入力に連結するブロッキング回路(図示せず)のタイミングが含まれる。 プロセッサ制御システム40は、従来の検出基準を使って心臓信号を評価する。 一般には、このよな手段としては、心拍数のモニタリングをして、パルス発生装 置が頻拍だとして認識する下限をレートが超えたかどうかを決定することが含ま れる。実際にはまったく頻拍が生じたことがないのに心臓の1回の周期で頻拍停 止モードをトリガすることがないようにするために、この決定はたいていは複数 の心臓周期について行われる。頻拍の検出に使用する基準としてはこの他に、突 然発症、レート安定性、心房レートと心室レートの比較、生理学的センサが示す レートとの比較、等々がある。このような現象についてはこれまでの技法でも十 分論じられているので、ここでは述べない。 植込時には、多数の頻拍を誘発し、従来の方法、たとえばショットガン法、ス キャニング法、またはわかっている最後の成功した停止値を使う方法、あるいは その組合せによってそれらの頻拍を停止させることにより、多数の厳密にタイミ ングを合わせた間隔がわかる。不整脈の停止に成功する度に、成功した厳密にタ イミングを合わせた間隔がメモリ62に記憶される。希望する数の間隔(できれば 10以上)が記憶されたならば、プロセッサ制御システム40は上記の方法のいずれ か1つを使って、統計学的に新たに決定した開始値および統計学的に新たに決定 した変動の尺度を計算して求める。先に述べたように、どの方法を使うかの選択 は、個々のマイクロプロセッサ、ハードウェアまたは実行するソフトウェアによ って決まる。以下では、統計学的に決定した開始値とウィンドウのサイズのこと を、それぞれ単に「計算した代表値」および「計算した範囲」と呼ぶ。 計算した代表値(CCV)と計算した範囲が決まったならば、次に不整脈が発生 したときに第1刺激パルスS1が計算された代表値で開始される。ここでいう刺激 パルス(S1、S2、S3、等々)それぞれの連結間隔は、最後に検出したR波から測 定する。 走査を繰り返す前に送る刺激パルスの数はプログラムすることができる。計算 した範囲をプログラムした刺激パルスの数で割って、ステップのサイズを出すこ とができる(四捨五入して自然数にするか、あるいはレート表で最も近い値を使 う)。この代わりに、代表値の1標準偏差の中でステップのサイズを減らしてい き、より多くの試行がその代表値に近づくようにすることも望ましい。走査のシ ーケンスは、計算した代表値(CCV)を中心として対称遠心性方式で行うことが できる。すなわち、S1=(CCV)、S2=(CCV−1ステップ)、S3=(CCV+1ステ ップ)、S4=(CCV−2ステップ)、S5=(CCV+2ステップ)、等々という具合い である。 ひとたび不整脈が検出されたならば、最後に検出されたR波がトリガとなって 、プロセッサ制御システム40が最初の計算された代表値S1をダウンカウンタ54に ロードする。ダウンカウンタ54がゼロになったならぼ、ダウンカウンタ54は出力 パルス回路42に働きかけて刺激パルスを遅らせる。その後、プロセッサ制御シス テム40が不整脈の有無を確認する。最初の刺激パルスS1がうまくいかなかった場 合には、プロセッサ制御システム40は(その後のR 波に反応して)第2の計算さ れた値S2をダウンカウンタ54にロードする。ダウンカウンタ54がゼロになったな らば、ダウンカウンタ54は再び出力パルス回路42に働きかけて刺激パルスを遅ら せる。プログラムされた数だけのパルスが送られるまでこのプロセスが続く。 ダウンカウンタを利用するのは便利なためであり、この分野の技法に精通して いる者であれば、容易に他の方法を使って、R波に厳密にタイミングを合わせた 間隔を連結することができるだろう。 まったく異なるリエントリ機構が存在する場合(たとえば異なる副伝導路、伝 導速度または不応期がある場合)には、最も確実そうな刺激でもいずれも成功し ないということもありうる。そうなったならば、警報ウィンドウの残りの部分を 従来のスキャニング法で走査する(たとえば、残っている警報ウィンドウ全体を 左から右に移動していく)。新たな不整脈が頻繁に再発する場合には、停止に数 回成功した後に、計算した代表値と範囲は新たな代表値と範囲に自動的に移る。 頻拍が停止しない場合には、パルス発生装置は単一または複数の追加刺激を使っ てスキャニングを繰り返すことができる。さらに、検出したならば複数の刺激を 与えるように医師がパルス発生装置をプログラムすることもできる。 システムが適切に機能していることを確認するために、データのヒストグラム を医師に示し、画面に表示して、正規分布がどうかを医師がすばやく検証できる ようにすることができる。本発明の目的でのヒストグラムは、標本の頻度分布を 縦の棒で、階級の間隔(たとえぼ所定の頻拍レートについてそれ以前に成功した 厳密にタイミングを合わせた間隔すべて)を棒の幅で示し、各階級の発生頻度を 高さで表す。この分野の技法に精通している者であれば、上記のヒストグラムを 作るようなソフトウェアを容易に作成することができると考える。 さらに、この方法は、高レートの頻拍は停止ゾーンが狭くなる傾向があるとの 知見にも一致する。すなわち、高レートの頻拍についての計算した範囲は自動的 に狭くなり、同時に計算したステップサイズは計算した範囲のサイズとプログラ ムした希望のステップ数に比例する。 したがって、本発明では、スキャニングは必ず統計学的に決定した計算した代 表値を中心とし、個々のレートや患者に比例し最もうまくいくステップを使用す る。ゆえに、確率を最も高くするために、過去における成功した停止値の全範囲 について試験する。したがって、この方法はこれまでのショットガン法よりも成 功率がはるかに高くなるはずである。 この分野の技法に精通している者であれば、従来の構成要素を使用して容易に 論理回路を作成し、前記のようにプロセッサ制御システム40とダウンカウンタ54 の機能を果たさせることができるだろう。さらに、プロセッサ制御システム40を 、従来の論理ゲート、ラッチおよび類似の要素を使用するような形にすることも 容易であろう。またこの分野の技法で知られているように、パルス発生装置とプ ロセッサ制御論理40にマイクロプロセッサを入れておき、希望する数学的機能、 パラメーター値、パラメーター値の自動調整などを提供するようにこのマイクロ プロセッサをプログラムしておくことができる。 これまで述べたように、本発明は検出された頻拍を迅速に停止させる植込型パ ルス発生装置で使用するためのシステムと方法を提供するものである。好ましい 実施例は頻拍停止用のシステムに関するものを挙げてあるが、本発明は他の不整 脈の停止にも応用可能である。 さらに、このようなシステムと方法は、狭い停止ウィンドウを無作為に「ヒッ トする」ことを試みるにあたって心臓を「ショットガン」で打つことを回避する ことで、無駄になることの多い刺激パルスのバースト使用を最小限に抑える。そ れどころか刺激パルスは、慎重かつ迅速に感受域に向けられる。さらに本発明は 、その後の不整脈に関する停止ウィンドウについてのハント時間を有意に短くす る ような心不整脈停止システムおよび方法を提供する。都合のよいことに、厳密に タイミングを合わせた間隔の探索は常に、心臓周期内でも感受域がある可能性の 最も高い場所に相当する可能性が高い場所から開始する。 ここに開示した発明は、特定の実施例とその応用を使って説明してあるが、こ の分野に精通する者であれば、特許請求項に定めてある特許請求の範囲から離れ ることなく多数の修正や変法を考え出すことができる。さらに、本発明の好まし い実施例は植込型刺激装置と組み合わせて使用することになっているが、他の植 込型または体外式の心臓ペーシング装置やセンシング装置を使って、たとえば診 断的不整脈停止システムとしてそれ自体を利用することも可能である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.心不整脈を停止させるための植込型刺激システムであって、心不整脈を検出 するための検出手段、検出した心不整脈を停止させるために心臓周期内で多数の 厳密にタイミングを合わせた間隔で心臓に対する刺激パルスを発生するパルス発 生手段、多数の心不整脈を停止させるのに成功してきたそれ以前に成功した多数 の厳密にタイミングを合わせた間隔を記憶するメモリ手段、メモリ手段に記憶さ れているそれ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔に基づいて その後の心不整脈についての開始値を決定するための処理手段、およびパルス発 生種案に処理手段が決定した開始値で最初の刺激パルスを発生させるトリガとな る手段を含んで成ることを特徴とするシステム。 2.処理手段が最初の刺激パルスが処理手段が不整脈停止に成功しなかった場合 に厳密にタイミングを合わせた間隔のシーケンスを決定するための手段で、その シーケンスはメモリ手段に記憶されているそれ以前に成功した多数の厳密にタイ ミングを合わせた間隔に基づいている手段から成ることを特徴とし、またトリガ 手段が心不整脈が停止されるかあるいは希望する数のパルスが送られるまでずっ とパルス発生装置に厳密にタイミングを合わせた間隔の順序に従って心臓に対す る刺激パルスを発生させる手段を含んで成ることを特徴とする、請求の範囲1に 記載の植込型刺激システム。 3.シーケンス決定手段が開始値を中心として集まる厳密にタイミングに合わせ た間隔の対称的遠心性スキャニングシーケンスを決定するための手段を含んで成 ることを特徴とする請求の範囲2に記載の植込型刺激システム。 4.シーケンス決定手段が、多くの厳密にタイミングを合わせた間隔を発生頻度 の高い順に並べる手段、および最も発生頻度の高いものから最も発生頻度の低い ものへという順序で厳密にタイミングを合わせた間隔のシーケンスを決める手段 から成ることを特徴とする請求の範囲2に記載の植込型刺激システム。 5.処理手段がメモリ手段に記憶されているそれ以前に成功した多数の厳密にタ イミングを合わせた間隔に基づいて代表値を統計学的に求める手段を含んで成る ことを特徴とする請求の範囲1に記載の植込型刺激システム。 6.代表値を統計学的に求める手段が多数のそれ以前に成功した厳密にタイミン グを合わせた間隔の平均値を求めるための手段を含んで成ることを特徴とする請 求の範囲5に記載の植込型刺激システム。 7.代表値を統計学的に求める手段が多数のそれ以前に成功した厳密にタイミン グを合わせた間隔の算術平均植を求めるための手段を含んで成ることを特徴とす る請求の範囲5に記載の植込型刺激システム。 8.代表植を統計学的に求める手段が多数のそれ以前に成功した厳密にタイミン グを合わせた間隔の幾何平均植を求めるための手段を含んで成ることを特徴とす る請求の範囲5に記載の植込型刺激システム。 9.代表値を統計学的に求める手段が多数のそれ以前に成功した厳密にタイミン グを合わせた間隔のメディアン植を求めるための手段を含んで成ることを特徴と する請求の範囲5に記載の植込型刺激システム。 10.代表値を統計学的に求める手段が多数のそれ以前に成功した厳密にタイミン グを合わせた間隔の範囲中央値を求めるための手段を含んで成ることを特徴とす る請求の範囲5に記載の植込型刺激システム。 11.代表値を統計学的に求める手段が多数のそれ以前に成功した厳密にタイミン グを合わせた間隔のモード値を求めるための手段を含んで成り、そのモード値と は最も頻繁に生じる厳密にタイミングを合わせた間隔の値に相当することを特徴 とする請求の範囲5に記載の植込型刺激システム。 12.代表値を統計学的に求める手段が、多数の心不整脈の内因性心拍数を求める 手段、検出手段によって検出されたレートそれぞれに関するそれ以前に成功した 多数の厳密にタイミングを合わせた間隔を記憶する手段を含んで成り、そこで処 理手段は検出されたレートそれぞれについて固有の開始値を求める手段を有し、 またトリガ手段はパルス発生装置にその後の心不整脈のレートに対応する開始値 でその後の心不整脈についての刺激パルスを発生させる手段を有することを特徴 とする請求の範囲1に記載の植込型刺激システム。 13.さらに、その後の心不整脈を停止させるのに使用する厳密にタイミングを合 わせた間隔の範囲で、それ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間 隔に基づいた範囲を決定する手段を含んで成り、またトリガ手段がパルス発生装 置に求めた範囲内であらかじめ定められた刺激パルスのシーケンスを送らせるこ とを特徴とする請求の範囲1に記載の植込型刺激システム。 14.範囲を統計学的に求める手段が多数のそれ以前に成功した厳密にタイミング を合わせた間隔の標準偏差値を求めるための手段、および開始±標準偏差の3倍 として範囲を決定する手段を含んで成ることを特徴とする請求の範囲13に記載の 植込型刺激システム。 15.範囲を統計学的に求める手段が多数のそれ以前に成功した厳密にタイミング を合わせた間隔の平均偏差値を求めるための手段、および開始±平均偏差の3倍 として範囲を決定する手段を含んで成ることを特徴とする請求の範囲13に記載の 植込型刺激システム。 16.範囲を統計学的に求める手段が多数のそれ以前に成功した厳密にタイミング を合わせた間隔の最小値と最大値を求めるための手段、および範囲の下限と上限 をそれぞれその最小値と最大値に基づいて決定する手段を含んで成ることを特徴 とする請求の範囲13に記載の植込型刺激システム。 17.さらに、外部表示装置にそれ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わ せた間隔を伝えるための手段を含んで成ることを特徴とし、その外部装置はそれ 以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔をあらかじめ定めた階級 数のヒストグラムに分ける手段、ならびにそれ以前に成功した多数の厳密にタイ ミングを合わせた間隔に対応するヒストグラム、開始値および範囲を表示する手 段を含んで成ることを特徴とする請求の範囲12に記載の植込型刺激システム。 18.さらに、それ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔の算術 平均、メディアン、範囲中央値およびモード値を表示する手段、ならびにその算 術平均、メディアン、範囲中央値およびモード値の1つに基づいて開始値をプロ グラムにより選択する手段を含んで成ることを特徴とする請求の範囲17に記載の 植込型刺激システム。 19.それ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔がそれ以前に成 功した少なくとも10の厳密にタイミングを合わせた間隔を含んで成ることを特徴 とする請求の範囲1に記載の植込型刺激システム。 20.心不整脈を停止させるための植込型刺激装置であって、心不整脈を検出する ための手段、心不整脈を停止させるためにあらかじめ決めたシーケンスで多数の 厳密にタイミングを合わせた間隔で心臓に対する刺激パルスを発生するパルス発 生手段、多数の心不整脈を停止させるのに成功してきたそれ以前に成功した多数 の厳密にタイミングを合わせた間隔を記憶するメモリ手段、それ以前に成功した 多数の厳密にタイミングを合わせた間隔をあらかじめ決められた数の階級間隔に 分ける手段、およびそのヒストグラムに基づいてその後の心不整脈についての開 始値を決定する処理手段を含んで成ることを特徴とする装置。 21.あらかじめ定められたシーケンスが、開始値を中心とする対称的遠心性スキ ャニングシーケンスを含んで成ることを特徴とする請求の範囲20に記載の植込型 刺激装置。 22.あらかじめ定められたシーケンスが、最も高い発生頻度の順に並んだそれ以 前に成功した厳密にタイミングを合わせた間隔の順位付きスキャニングシーケン スを含んで成ることを特徴とする請求の範囲20項に記載の植込型刺激装置。 23.処理手段が、ヒストグラムの代表値を開始値として統計学的に求める手段を 含んで成ることを特徴とする請求の範囲20に記載の植込型刺激装置。 24.処理手段が、ヒストグラムの平均値を開始値として統計学的に求める手段を 含んで成ることを特徴とする請求の範囲20に記載の植込型刺激装置。 25.さらに、ヒストグラムの範囲に基づいて停止ウィンドウを求める手段を含ん で成ることを特徴とする請求の範囲20に記載の植込型刺激装置。 26.停止ウィンドウを求めるための手段が、ヒストグラムのばらつきに基づいて 変動の尺度を求める手段、および厳密にタイミングを合わせた値の初期値±変動 の尺度の3倍として停止ウィンドウを求める手段を含んで成ることを特徴とする 請求の範囲25に記載の植込型刺激装置。 27.変動の尺度を求めるための手段が、ヒストグラムの標準偏差値を求める手段 を含んで成ることを特徴とする特許請求の範囲第26項に記載の植込型刺激装置。 28.変動の尺度を求めるための手段が、ヒストグラムの平均偏差値を求める手段 を含んで成ることを特徴とする請求の範囲26に記載の植込型刺激装置。 29.停上ウィンドウを求めるための手段が、ヒストグラムの最小値と最大値を求 める手段、および停止ウィンドウの下眼と上限をそれぞれ最小値と最大値に基づ いて求める手段を含んで成ることを特徴とする請求の範囲25に記載の植込型刺激 装置。 30.心不整脈を停止させるための植込型刺激装置であって、心不整脈を検出する ための手段、心不整脈を停止させるためにあらかじめ決めたシーケンスで多数の 厳密にタイミングを合わせた間隔で心臓に対する刺激パルスを発生するパルス発 生手段、多数の心不整脈を停止させるのに成功してきたそれ以前に成功した多数 の厳密にタイミングを合わせた間隔を記憶するメモリ手段、それ以前に成功した 多数の厳密にタイミングを合わせた間隔に基づいて第1および第2のデータ記述 子を統計学的に求める手段、ならびにその第1データ記述子および第2データ記 述子に基づいてパルス発生装置に刺激パルスを発生させる手段。 31.あらかじめ定められたスキャニングシーケンスが、第1データ記述子で開始 する刺激パルスの対称的遠心性シーケンスを含んで成り、成功しない場合には第 1データ記述子を中心としそれより早い間隔と遅い間隔を交互に行い、それ以前 に成功した厳密にタイミングを合わせた間隔すべてについて試すまで続けること を特徴とする請求の範囲30に記載の植込型刺激装置。 32.あらかじめ定められたスキャニングシーケンスが、第1データ記述子で開始 する刺激パルスの順位付きシーケンスを含んで成り、成功しない場合には厳密に タイミングを合わせた間隔それぞれが発生頻度の最も高い順に続くことを特徴と する請求の範囲30に記載の植込型刺激装置。 33.統計学的に求めた第1データ記述子が、それ以前に成功した多数の厳密にタ イミングを合わせた間隔の算術平均、幾何平均、メディアン、範囲中央値または モード値のいずれか1つを含んで成る請求の範囲30に記載の植込型刺激装置。 34.統計学的に求めた第2データ記述子が、それ以前に成功した多数の厳密にタ イミングを合わせた間隔の標準偏差、平均偏差、または標本範囲のいずれか1つ を含んで成る請求の範囲30に記載の植込型刺激装置。 35.心不整脈を停止させる方法であって、心不整脈を検出する、心不整脈を停止 させるために心臓周期内で多数の厳密にタイミングを合わせた間隔で心臓に対す る刺激パルスを発生する、多数の心不整脈を停止させるのに成功してきたそれ以 前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔を記憶する、それ以前に成 功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔に基づいてその後の心不整脈につ いての開始値を決定する、ならびにその後の心不整脈についての開始値で最初の 刺激パルスを発生するというステップを含んで成ることを特徴とする方法。 36.さらに、最初の刺激パルスが不整脈の停止に成功しなかった場合における厳 密にタイミングを合わせた間隔のシーケンスを決定する、ならびに心不整脈が停 止するかもしくは希望する数のパルスを送るまで厳密にタイミングを合わせた間 隔のシーケンスに従って心臓に刺激パルスを発生するというステップを含んで成 ることを特徴とする請求の範囲35に記載の方法。 37.さらに、開始値を中心とする厳密にタイミングを合わせた間隔の対称的遠心 性スキャニングシーケンスを決定するステップを含んで成ることを特徴とする請 求の範囲36に記截の方法。 38.さらに、発生頻度の最も高い順に多数の厳密にタイミングを合わせた間隔の 順序づけをする、ならびに最も高い発生頻度に従って厳密にタイミングを合わせ た間隔のシーケンスを定めるというステップを含んで成ることを特徴とする請求 の範囲36に記載の方法。 39.さらに、それ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔に基づ いて範囲を求める、ならびに求めた範囲の内で刺激パルスのシーケンスを発生す るというステップを含んで成ることを特徴とする請求の範囲36に記載の方法。 40.さらに、それ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔の分布 に基づいて変動の尺度を求め、開始値±変動の尺度の3倍として範囲を決定する というステップを含んで成ることを特徴とする請求の範囲39に記載の方法。 41.さらに、メモリ手段に記憶されているそれ以前に成功した多数の厳密にタイ ミングを合わせた間隔に基づいて代表値を統計学的に求めるステップを含んで成 ることを特徴とする請求の範囲35に記載の方法。 42.さらに、それ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔の平均 値を求めるステップを含んで成ることを特徴とする請求の範囲41に記載の方法。 43.さらに、それ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔のモー ド値を求めるステップを含んで成ることを特徴とする請求の範囲41に記截の方法 。 44.さらに、それ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔のメデ ィアン植を求めるステップを含んで成ることを特徴とする請求の範囲41に記載の 方法。 45.さらに、それ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔の平均 値を求めるステップを含んで成ることを特徴とする請求の範囲41に記載の方法。 46.さらに、それ以前に成功した多数の厳密にタイミングを合わせた間隔の範囲 中央値を求めるステッブを含んで成ることを特徴とする請求の範囲41に記載の方 法。
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