【発明の詳細な説明】
押圧パットシステム
本発明は、低圧レジメでの、即ち、人体に一般に適用可能な圧力のもとでの１
もしくは複数のクッションもしくはパット内の圧力の制御に関連し、特にピスト
ン／ダイアフラム並びにシリンダー・ピストンを使用するようなパット内の圧力
制御に関する。
人体に与えられるクッションもしくはパット内の圧力を制御することが望まれ
る状態の広い範囲の変化がある。動きの感覚（モーションのセンセーション）が
椅子のシートとバックのクッション内の圧力変化により、座している人に与えら
れる動作シュミレーション椅子が知られている。同様に、特別なベッドやマット
レスはべッドに触れる所が痛くならないように構成されており、これは圧力が制
御される多数の膨脹可能なエアーセルがマトリックス状に配設されて形成されて
いる。
さらに、圧力が制御可能なパットの新たな種々の用途が提案されている。例え
ば、マッサージ袖口もしくはスリーブが１もしくは複数の可変圧カパットにより
形成され得る。圧力が制御可能なパットのアレイを有するベッド、ソファーもし
くはマットレスは、リラクゼーションもしくはエイデグ．スリープのための人の
呼吸／パルスもしくは音楽のような外部刺激に応じて圧力が変化できる。また、
例えば、振動の激し
い乗り心地の座っている乗客への影響を減じるために、荷重の変化にも係わらず
パット内を一定圧力に維持するように望まれる場合にも適用できる。
以下の説明では動作シュミレーション椅子での圧力制御に関してなされている
が、詳述する構成の適当な付加や制御によって、対応する態様が上述したような
他の適用に対しても使用され得る。
上述したように、圧力が可変なパットを使用した動作シュミレーション椅子は
知られて射る。米国特許４０５９９０９号にはこのような椅子が開示され、この
特許の図８にパット内の圧力がどのうよにして制御されるかが示されている。制
御信号Ａ′Ｂ′は、加圧エアー源に接続されたバルブ７７，７８を作動して、こ
のバルブに関連したパット内の圧力を増加する。パットの圧力を減じるために、
上記バルブは外に排気するように設置されている。
米国特許４３２１０４４号は、同様の一般的な形式の動作シュミレーション椅
子に関し、これではパットの圧力は圧力トランスデュサーによりモニターされる
。現在のパットの圧力を考慮した制御信号が、コンプレッサー並びに真空ポンプ
（同特許の図７を参照）に接続されたフローバルブを作動させるように選択的に
使用される。
かくして、別の圧力トランスデュサーが不要となる。また、流体がパットと容
器との間で、単に前後に移動するだけなので、ノイズ並びにエネルギー・ロスが
既知のシステムと比較して減じられる。
本発明の実施例は、圧カフイードバック・トランスデュサーを使用したシステ
ムのコスト高と複雑さとを避けながら、パット内の圧力を正確に制御するための
装置を提供している。さらに、本発明の実施例は、比較的低いエネルギー消費で
ある。
本発明は、人体に与えるのに適した範囲内でパット内の圧力を選択的に制御す
るための装置であり、
第１の端部と、パットの内部に連通された第２の端部とを有する封止された容
器と、
前記容器の端部を分離するように容器内に配設され容器の第１の端部方向並び
に離れる方向に摺動可能なピストンもしくはダイアフラムと、
容器内のピストンもしくはダイアフラムを動かしてパット内の圧力を変えるよ
うに制御された力を与える手段とを具備する圧力制御装置を提供する。
組み合わせの効果は、ピストンもしくはダイアフラムがパットの圧力を変える
ように力を与え、力のバランスがとれるまで、パットの圧力から力を発生させる
ように動くことである。かくして、別の圧力トランスデューサが不要となる。さ
らに、流体がパットと容器との間で単に前後に移動するので、ノイズやエネルギ
ーロスは従来のシステムと比較して減じられる。
本発明の好ましい実施例では、ピストンもしくはダイヤフラムは電磁的に駆動
される。この種の１つの単純な設備は、ピストンもしくはダイヤフラムを駆動す
るために電気モータ
とクランクもしくはねじを使用している。しかし、好ましい電磁的に駆動される
ピストン／ダイヤフラムの実施例は、チュブラー・ステータを有する。このステ
ータは、アマチュアーの軸を通る面に沿い巻かれていない一般のモータスリット
のステータとして考えられている。切欠されていないステータの端部は一緒にな
っている。かくして、ピストンもしくはダイヤフラムにはリング状の磁石部分が
設けられている。
好ましい形式の電磁的に駆動される装置は、サーボバルブ／流圧装置の力対重
量比と相補関係にある力対重量比を有するが、リニアーモータの力対重量比と相
補関係にある精度と応答性とを与える。好ましい装置は、サーボバルブ／流圧装
置と比較して８０〜９０％のエネルギーの節約ができる。さらに、これら装置は
回転移動部材の使用を避け、またハーメチック油封止を使用しないで組み立てら
れ、安定化される。これは、医療部やへの適用のときに特に効果がある。
好ましい形式の電磁的駆動装置の種々の変形は本出願人の国際出願ＷＯ９３／
０１６４６に記載されている。このうちの１つの実施例は、１もしくは複数の環
状の磁石を有するピストンとコイルとを支持する強磁性材のシリンダーを使用し
ている。上記国際出願に係わるアクチュエータのこのもしくは幾つかの実施例（
同じ原理に基づく短いストロークの装置を有する）が、本発明では使用され得る
。特に、ピストンもしくはダイアフラムを移動させる電磁相互作用は以下の構成
を使用することにより発生され得る。
ａ）他の部材の１もしくは複数のコイルを流れる電流と相
互作用する、ピストン／ダイヤフラムもしくはシリンダーに設けられた１もしく
は複数の永久磁石（コイルの電流は、ＤＣ、もしくは整流されたＡＣもしくは一
連の単一極性のパルスのような他の適当な波形を有する）。
ｂ）ａ）の永久磁石に代えられる１もしくは複数の電磁石。
ｃ）シリンダーとピストン／ダイヤフラムとの両方のコイルのＡＣ電流を変化
させる。
ｄ）シリンダーもしくはピストン／ダイヤフラムの電磁石により夫々生じるピ
ストン／ダイヤフラムもしくはシリンダーに作用する電磁誘導。
動作シミレーション・シートにおいて、動作の知覚を生じさせるために、座者
の体重とパットの圧力を離れて変化させて与えることとの均衡をとることが必要
である。特に、パットを収縮させるようにピストンもしくはダイアフラムを変位
させるパット内の圧力が座者の体重により生じる。ピストンもしくはダイヤフラ
ムを駆動するように一定のエネルギー信号を与えるオプションとして、シートの
収縮は好ましくない（これは連続してエネルギーを消費するためである）。同様
の問題が自重がパットに作用する可変圧カパットの他の適用にも生じる。
本発明の好ましい実施例は、ピストンもしくはダイアフラムの反対側（即ち、
パットから離れた側）に自重バランス圧力を与える。装置は、連続したパット圧
力制御動作の間、特別な自重バランス圧力を与えるように配設され得る。最初の
適用の後は、ピストンもしくはダイアフラムを所定位置に維
持するためにシステム中にエネルギーを供給する必要はない。
幾つかの異なる設備が自重バランス圧力を生じさせるように使用され得る。特
に、この目的のために、ガス充填リザーバ並びにピストン／ダイヤフラム位置セ
ンサーに応答してリザーバ内の圧力を変える手段とを使用することが便利である
。これは、特別の時間で含まれる自重の特別な大きさに形成される自重バランス
圧力を発生する。連続したパット圧力制御動作の間、所望のパット圧力の変化を
生じるようにピストンもしくはダイアフラムに与えられる力は、リザーバ内の圧
力状態に基づいて設定（スケール）され得る。
上述した適用技術の変形として、適当な“標準”（スタンダード）自重補償圧
力（例えば、２ｐｓｉ）が設定され得、そして、例えば、リザーバを使用して、
適用され得る。
制御システムの周波数応答性は加圧パットに液体を満たすことにより改良され
得る。ピストンの変位が所望のパット圧力に関連している実施例では、ガスを使
用して得られる数学的システムよりもリニアー．システムを構成できるというさ
らなる効果がある。
一般的に、システム内の摩擦は、圧力制御装置を制御されるパットに接続する
ために短く太いパイプを使用することにより減じられ得る。
ピストン／ダイヤフラム並びにシリンダー装置は、時間の長さを制御するよう
にデジタル制御信号に従って変調される高周波信号を使用して駆動され得る。波
形は正もしくは負である。好ましくは、高周波信号は超音波周波数（無音の動作
をするために）であり、パルス幅変調をしている。
本発明のさらなる態様並びに効果は、例として説明され、添付の図面に示され
た以下の実施例の説明から明らかであろう。
図１は、本発明が使用され得る動作シュミレーション・シートの概略的側面図
である。
図２は図１に示す椅子の平面図である。
図３は、椅子のクッションもしくはパット内の圧力を調節する方法を正爪医す
る概略図である。
図４は、本発明に係わる圧力制御ピストン／ダイアフラム並びにシリンダー装
置の好ましい実施例を示す図である。
図５は、椅子のクッションもしくはパット内の圧力を調節するための異なる制
御システムを概略的に示す図である。
図６は、椅子のクッションもしくはパット内の圧力を調節するためのさらに異
なる制御システムを概略的に示す図である。
図７は、図５のピストンの代わりにダイアフラムを使用した、椅子のクッショ
ンもしくはパット内の圧力を調節するためのさらに異なる制御システムを概略的
に示す図である。
図８は、変調された高周波パルス信号してピストン／ダイアフラム動作を制御
するための技術を説明するための回路図である。
図１並びに図２に示すもいは、座部１０と背部１１とを有する。また、この椅
子は、シートベルト１２を有する。このべルト１２は、使用者１３の胸を横切っ
て延びる対角線部
１２ａと、使用者１３のももを横切って延びる部分１２ｂとからなる。また、こ
のシートベルト１２は留め具１４を備えている。前記対角線部１２ａの一端はア
クチュエータ１５に接続され、また部分１２ｂの一端は別のアクチュエータ１６
に接続されている。このシートベルト１２は自動車のシートベルトと類似してい
る。供給リールが通常は設けられていおり、肩バックルはクランプ装置を介して
シートベルトを把持するように配設されている。このクランプ装置は、アクチュ
エータ１５に固定されて前後方向に移動され、使用者１３の胸に与えられる圧力
が調節される。固定床ストラップ点が、垂直方向に圧力を調節する１６に接続さ
れている。この椅子の前記１１にはクッションもしくはパット１７が設けられ、
また１０にはももを支持する２つのクッションもしくはパット１８が設けられて
いる。
前記パット１７，１８は、圧力が変えられ得る流体を中に含んでいる。図１並
びに図２の実施例では、パット１７は背中の中央に位置し、また２つの１８は使
用者１３の尻部の面の下に位置する。これらクッションもしくはパットは、両も
もの下、尻部の下、背部の肩の領域にも配置され得る。
アクチュエータ１５，１６を使用して、パット１７，１８内の圧力並びにシー
トベルトの部分１２ａ，１２ｂの締付け力を調節並びに制御することにより、使
用者１３は、圧力変化が適当な視覚イメージ（ビジュアル・イメージ）に同期す
るときに動きの感覚を得る。
パット１７，１８により使用者１３の皮膚に与えられる圧
力は、椅子の下もしくは後ろに置かれるリザーバとクッションとの間に流体を流
すことにより変化され得る。この流体の流れは変位装置により制御させ得る。こ
の変位装置は、アクチュエータにより駆動される両方向駆動ピストンにより構成
され得る。このアクチュエータが一方向に移動されると、流体はリザーバからク
ッションもしくはパット中に送られて、使用者の皮膚への圧力が高くなる。また
、このアクチュエータが他方向に移動されると、流体はリザーバにクッションも
しくはパットから送られて、使用者の皮膚への圧力が低くなる。これら全てのク
ッションもしくはパットは、個々独立して、シートベルト１２のアクチュエータ
１５，１６の移動に対応して動作され得る。これらアクチュエータ１５，１６は
、既知のラウドスピーカシステムで使用されているコーン駆動ユニットから形成
され得る。代わって、シートベルトは有効テンションを変えるように膨脹もしく
は収縮され得るような中空チューブで形成され得る。
図３は、クッションもしくはパットの基本的な動作原理を概略的に図示してい
る。この実施例において、変位装置はアクチュエータＡに接続された、両方向駆
動ピストン／シリンダー装置１９を有する。最も簡単な場合、このアクチュエー
タＡはラウドスピーカ・コーン駆動アクチュエータと同様のものであ良く、また
ピストン／シリンダー装置１９は空気圧のもので良い。
動きをシュミレーションするようにクッション圧力を調節するために使用され
なければならない演算法は明らかでもま
た簡単でもないことが理解できよう（これは既存の文献で補える）。例えば、持
ち上がりがクッションの座部に与えられたときに生じるできごとは、最初に使用
者がクッション中に深く沈み、クッションが皮膚を支持している領域が増すこと
である。このクッションの圧縮は、初力並びに領域の発生が座っている使用者に
与えられる新たな力と等しくなるまで、その堅さ（圧力）を増す。
従って、シュミレータのシートのクッションの構造物内に堅い材料を含ませる
既知の技術が採用され得る。この堅い材料の上で、使用者の身体は沈み（クッシ
ョンの圧力が減じることにより）、坐骨結節での表面圧力を増す。
シュミレータ椅子で圧力を調節するための本願の新規な手段により、高精度で
上記方法が可能になる。
一定の加速は、もとの状態の徐々の回復が続く最初の変化（例えば、パット内
の圧力）によりシュミレーションされ得ることが知られている。この初期の刺激
の“消滅”は、これが充分にゆっくりであれば、人には知覚されない。そして、
これは、所望の方向に新たな刺激を与えるのに自由な状態にシュミレータを戻す
効果が有る。本発明に係われば、この“消滅”の態様を空気圧／液体よりもむし
ろ数学的な制御に取り入れることが好ましい。しかし、ある状況のもとでは、一
定圧力に維持されたリザーバとパットとの間で流体をリークするように細いパイ
プを使用して“消滅”を達成することも可能である。
動きのインプレッションはシートベルトのアクチュエータ
１５，１６の同等の動きにより高められる。このシートベルト１２は、現実の動
きが生じるでうろう適当な時間、緩められるか締められる。対角線部１２ａはバ
ッククッションもしくはパット１７の膨脹と収縮に同調して少し締められるか緩
められる。
上述したように、本発明の好ましい実施例は、本出願人による前のＰＣＴ出願
ＷＯ９３／０１６４６に記されたような形式の電磁的に駆動されるピストン／シ
リンダー装置を使用する。図４に示す特別な例では、スチールのような磁性材で
形成されたシリンダー２０は端片２１により閉塞された一端を有し、ロッド２２
がシリンダー２０の他端に形成された開口を通って延出している。このシリンダ
ー２０には、パワー供給源に制御ユニット（図示せず）を介して接続されるコイ
ル体２４が設けられている。このロッド２２には、１もしくは複数の環状の磁石
を支持したピストン状部材２７が設けられている。開口３０は部材２７の一側側
でシリンダー２０の内部への連通を果たし、また別の開口３１は部材２７の他側
側でシリンダー２０の内部への連通を果たしている。
シリンダーに設けられたコイル体２４は、ピストン部材２７とシリンダー２０
との間を延びるラジアル磁界を発生させるように配置されている。このラジアル
磁界の極性は軸方向に反転する。コイル体を流れる電流は、ピストンに配置され
た環状磁石と相互作用してピストンを移動させる軸方向の遷移波を発生するよう
に変化される。
１もしくは２の永久磁石がピストン／ダイヤフラムに設け
られ、また複数のコイルがシリンダーに（好ましくは、外側に）設けられた図８
に示すタイプの実施例は、ネオジミウム・鉄・ボロンのような、比較的効果な材
料を使用することが好ましく、ピストン／ダイヤフラムへの柔軟性のあるリード
接続のための必要性を不要にしている。１２０ｍｍの外径と、２００ｍｍの最大
ストローク長と、２４ｋｇの重量とを有するような実施例の例では、１５０ｋｇ
ｆのスラスト電気（３００ｋｇｆのスラストが自重補償手段により生じる）が期
待できる。
ピストンが８−コイル・アマチュアーを有し、シリンダーが一連の複数のフエ
ライトの永久磁石リングを有し、そしてアマチュアーの長さが２つの永久磁石リ
ングとスペートとの長さに実質的に等しいアクチュエータの他の実施例は３０ｋ
ｇｆのスラスト電気を発生し（各コイルで最大５アンペアーに達するアマチュア
一内の電流を使用している）、また自重バランス手段により１５０ｋｇｆが発生
され得る。リニアー・ポテンションータがピストンの位置を検出するのに使用さ
れ得る。
上述したように、国際出願ＷＯ９３／０１６４６号に従う他の形式の電磁的に
駆動されるピストン／ダイヤフラム並びにシリンダー装置が、図８に示す実施例
のものに代えて使用され得る。
どのようにして圧力が図８に示す形式のアクチュエータにより伝達されるかを
考えると、一方の開口３０は圧力パットに接続され、そして他方の開口３１は圧
力リザーバに接続されている。この配設において、シリンダー２０がピストン部
材２７の下で圧縮空気が満たされると、使用者の重量は、生じるスラストにより
ちょうど支持される。かくして、ピストン並びにシリンダー装置は使用者の重量
をつり合わす（カウンター・バランスする）。
ピストンと外部のリザーバとの間の空気の流れが、短く、大径のパイプの使用
により自由に行われると、システムでの摩擦が最小になる。
シリンダーの両端は空気圧力に対して確実に閉じられており、空気との接続部
は図示するようにシリンダーの壁に設けられている。ピストンは、周囲のチュー
ブの内壁に対して適当な手段により封止されるように配設され、またピストン棒
も同様の方法で封止されている。アクチュエータは、流体圧ばねと電磁力ユニッ
トとの両方の機能を果たす。ある状況において、ロッド２２は省略され、これは
構成を簡単にする。
シュミレーションの駆動の通常の動作の間、ピストンがシリンダー内で疑似無
作為方法でかつ比較的高速で動かされているときに、ピストンの下の空気は交互
に圧縮され、膨脹される。この結果、システムの圧力を一定に保つために、空気
をピストンとリザーバとの間で前後に移動させるようにしている。ピストンの上
の空気がパッドへと押されまたここから引かれることが交互になされると、シリ
ンダーの上でも同様のことが生じる。
不可欠の摩擦ロスや乱運動を減じるために、そして、この方法では最小にする
ために、空気排気開口は可能な限り大きくされ、またリザーバまでの空気流路の
長さは円滑で短くさ
せている。
図５は異なるサイズのパッド重量（即ち、異なる体重の人間）に適用するシス
テムを示す。このシステムにおいて、ピストン／シリンダ装置１９の各側は空気
袋に接続されている。一方の空気袋はクッションもしくはパット１８であり、他
方の空気袋は椅子の下の都合の良い位置に配置され柔軟性のないリザーバ４１で
ある。最初に使用者が図五の動作シュミレーション椅子に座っているときには加
圧工程にある。そして使用者はこの間座るようにインストラクトされ得る。リザ
ーバ４１内の圧力はピストン／シリンダ装置１９の標準位置がシリンダーの中心
にくるまで、小型の電動モータ４３により駆動される可逆ポンプ４２により調節
される。この電動モータ４３は、ピストン／シリンダ装置１９の位置を感知する
センサ−４４により制御される。使用者１３が座り、制御信号がピストン／ダイ
ヤフラム（リニアー・システム）により与えられる力を決定するシステムで“ｇ
”力のシュミレーションが要求されていないときには、クッションもしくはパッ
ト１８内の圧力を迅速に増減するようにピストン／シリンダ装置１９を中間スト
ローク位置に配置することが好ましい。制御信号がピストン／ダイヤフラムの変
位を決定するシステムにおいて、ピストン／シリンダ装置１９の圧力制御動作が
リニアーよりもむしろ数学的になされるので、最適な位置は高圧端側に付勢され
る。
使用者１３がその座る位置を変えてクッション１８の一方に与えられる平均圧
力を変えると、ピストン／シリンダ装置
１９の平均位置がシリンダーの基準位置に再び位置するまでポンプ４２はシステ
ム内の圧力を徐々に増減するように駆動される。
遷移加速がシュミレートされないときには、エネルギーはシステムで使用され
ない。ピストン／シリンダ装置１９が基準位置にあるときにアクチュエータＡが
付勢される必要がなくポンプ４２は駆動が停止されている。このシステムは、異
なる体重の使用者に対して自己補償をする。重い使用者が、子供に要求されるよ
りも高い圧力に膨脹されたクッションに座る場合、補償は、使用者により感知で
きるような駆動ではなく静かにわからないように生じる。代わって、“標準”の
圧力が決定されると、重い使用者は椅子により深く座ると、荷重を支えるのに使
用されるパットの領域が大きくなる。パットの圧力が力学的に制御されると、自
重バランス圧力が予め決定されたレベルで一定に保たれる。
図６は、完全なシステムのための単一ピストン／シリンダ装置１９とクッショ
ンもしくはパット１８の各々のためのバルブ４５，４６を利用するシステムを示
す。リザーバ４１内の圧力を増すように要求されると、圧力が徐々に増すように
バルブ４５が規制オリフイスを介して圧力源５３に対して開成される。リザーバ
４１内の圧力が強制されたレベルになると、バルブ４５は閉じる。逆に、リザー
バ４１内の圧力が非常に高くなると、バルブ４６は開成し、ピストン／シリンダ
装置１９が標準位置になったことをセンサー４４が感知するまで圧力が減じる。
このシステムは、最小３つのクッション
もしくはパットを有する単一の椅子としても、一列の椅子としても、また完成し
た劇場の全ての椅子としても使用され得る。この場合バルブ４５，４６は、流入
／戻り導管と中央ポンプシステムとに接続される。
図７は、クッション１７，１８が水のような液体で満たされているシステムを
示す。この流体は圧縮できないので、流体圧システムにより大容量の流体を動か
す必要がない。クッションもしくはパットへの圧力を増減するように所定量の流
体を動かすだけで良い。このクッションもしくはパットはしなやかな形態にする
ことができるので、圧力変化の場合でも容積がほとんど一定に保たれる。
この実施例において、ピストン４７は、短いストロークのピストン／ダイヤフ
ラムユニット４７により変位される。空気圧力リザーバ４８が、上述したように
バランス力を与えるように液体リザーバ４９上に必要である。液体が満たされた
クッションもしくはパットの他の効果は、圧力変調システムがガス充填システム
の場合のように数学的ではなく線形であることである。僅かの流体の伝達が生じ
るので、クッションの圧力は、必要ならば急速に変化され得る。即ち、周波数応
答性が改良される。
図７に示す機構のための制御システムは、リザーバ４８内に装着された圧力ト
ランスデュサーを有し、アクチュエータＡが電力増幅器に接続されている。位置
センサー４４は、ピストン４７の標準位置を検知する。リザーバ４８内の圧力は
、ピストン４７を標準に対応する平均位置に維持するように徐
々に変化される。これは、使用者の体重を補い、上述したようにパワーの消費を
減じる。
アクチュエータＡは、電気的駆動電流からクッションの圧力にかえる、直接リ
ニアリー函数である遷移係数を有する。これは、このシステムに固有性質であり
、いかなるパッド圧力測定並びにフイードバック・トランスデューサに対する要
求をなくすことができる。
この形式の制御システムの効果は、夫々のシート内のマイクプロセッサーが中
央コミニュケーション回路に接続され、スクリーンに示されたビジュアルイマー
ジの移動に夫々のシートの移動を同期させるコマンド・プロセッサーにより同時
に平行に伝達されることである。
各シートは完全な自己充足モジュールとして考えられ、電力供給、制御インタ
ーフェイス並びに中央動力源にプラグを差し込むことのみが必要である。動力源
は、列になつたシートの圧力システムであるか、各シートの位置で個々のポンプ
を駆動するための機知の単一位相主管である。
中に組み入れられたマイクロプロセッサー制御器を有する個々のシートモジュ
ールは、要求されるように、初期並びに規則的な間隔で自動自己試験シーケンス
を果たす。必要であれば、これは、欠陥のあるシートを迅速に探して除去するよ
うに、劇場内の全てのシートを制御する中央コンピュータユニットに欠陥を知ら
せるように配設され得る。
シートクッション１７，１８には、好ましくは適量のフォーム充填材が好まし
くは入れられ得る。この結果、あるシー
トで流体制御システムを動作不能とし、このシートは通常の映画を見るものにと
って気持ちの良い支持体となる。好ましくは、クッションは、ケルバー（Ｋｅｌ
ｖｅｒ）のようなバンダリズムを避けるような材料で覆われる。
また、使用者が充分に動作するシュミレータ・シートにより生じる皮膚面への
さらなる刺激がなく、ビジュアルイマージを経験できるように中央装置と欠点の
あるシートとの接続を解除できるように配設することも可能である。この手段に
より、システムに欠陥のある部材があっても、全体として連続したパーフォマン
スが維持できる。
本発明に係わり、複数のパットが複数のピストン／シリンダー装置を使用して
制御されるように要求されているこの設備において、ピストン／シリンダー装置
は、ＤＡコンバータ、アナログ．マルチブレクサー、一連のサンプル／ホールド
増幅器、バッハァー並びに電流装置を制御するコンピュータ出力信号から引き出
される個々のアナログ電流源を必要とする。この技術は困難でもまた高価でもな
いが、比較的複雑であり、信頼性に欠ける。この技術の可能性のある適用は、達
成され得るもっとも厳しい単純性が好ましい。
かくして、ピストン／シリンダー装置は、デジタル信号を基準として変調され
たパルス状の高周波信号を使用して駆動されることが提案されている。図８は、
この態様を含んだ本発明の実施例の電磁アクチュエータを示す。
図８に示すように、圧力制御アクチュエータは、シュミレータ・シートのパッ
トのアレイの圧力を変えるために使用さ
れ、１対の固体状態スイッチＡ，Ｂの一方もしくは他方の付勢により駆動される
。これらスイッチはマイクロプロセッサー・コントローラ６０の出力信号に応答
する。そして、これらスイッチは、パッド内の圧力を変化させるピストン／ダイ
ヤフラムの駆動に使用されるコイル６２への電流の供給を制御する。
スイッチＡが駆動されている間、アクチュエータ・コイル６２を流れる電流は
正的に増加され、またスイッチＢが駆動されている間、アクチュエータは負方向
に増加される。これらスイッチには、制御マイクロプロセッサーが割り当てたレ
ジスター内に蓄積された数に従って可変である時間の間、例えば２０ＫＨｚの周
波数でパルスが与えられる。
この配列は、アナログ／デジタルコンバータ並びにデジタル／アナログコンバ
ータのアレイの必要性をなくす。そして、単に、各シート制御マイクロプロセッ
サー（等）にスイッチへのパルスの長さに対応し、前述したように直接比例した
パット圧力を生じる数のセットを送る必要があるだけである。
一般的になる本発明に係わる圧力制御装置を組み込んだ製品のために、ピスト
ン／シリンダー装置はトラブルの生じないものが好ましい。これは、空気供給シ
ステム内の埃や煙り粒子の存在に絶えなければならないことを意味する（もしフ
イルターが装着されると、これら装置はうまく維持されそうもない）。また、こ
れら装置は、エアーライン内で凝縮し溜まる湿気に対しても、また道理にかなっ
た温度限界に対しても耐えられなければならない。
搬送と正常な動作の間、これらピストン／シリンダー装置は、瞬間的に多機能
を発生するかも知れないが寿命や正常な動作を阻害しないようにしなければなら
ない振動や衝撃にさらされる。また、装備のいかなるバルブも道理にかなう程度
に丈夫にすることが好ましい。
上述したパラメータを満足させるために、バルブは自己潤滑形式であり、大量
生産で比較的低価格の材料で形成するのが好ましい。このために、自己潤滑プラ
スチック（例えば、ポリアミドもしくはナイロン）のような材料、並びにステン
レス・スチールやアルミのように錆びない材料の使用が好ましい。
本発明の実施例は、ピストンもしくはダイアフラムの移動がステッパーモータ
もしくはステップ・リニアー・アクチュエータの使用で制御される。これら実施
例は、数学的態様でのパットの圧力に対する制御信号に関する。
【手続補正書】特許法第１８４条の８
【提出日】１９９４年９月１５日
【補正内容】
請求の範囲
１．押圧され得るパット（１８）内の圧力を制御するように制御手段（４１，
１９）に接続された１もしくは複数のパット（１８）を備え、この制御手段が流
体リザーバ（４１）と、このリザーバからパツト（１８）に供給される流体の圧
力を制御するための手段（１９）とを有する装置において、
前記制御手段はボアの一端が前記リザーバに流体的に接続され、ボアの他端が
少なくとも１つのパット（１８）に流体接続されたシリンダー（２０）と、この
シリンダーのボア内で移動可能なように設けられたピストンもしくはダイアフラ
ムと、ピストンもしくはダイアフラムの移動を制御して少なくとも１つのパット
内の圧力を制御する電磁手段（Ａ）とを具備することを特徴とする装置。
２．前記シリンダー（２０）は磁性材で形成され、１もしくは複数の永久磁石
を有するピストンもしくはダイヤフラム（２７）とコイル（２４）とを支持して
いる請求項１の装置。
３．前記ピストンもしくはダイヤフラム（２７）はコイルを支持し、また前記
シリンダー（２０）は１もしくは複数の永久磁石を支持している請求項１の装置
。
４．前記電磁手段は電動モータを有する請求項１の装置。
５．前記電磁手段（Ａ）に制御信号を与える手段をさらに具備し、この制御信
号を与える手段は高周波パルス源と、この高周波パルスをパルス幅変調する手段
とを有する前記請求項のいずれか１の装置。
６．使用者を支持するようにシートに配設された押圧され得るパット（１８）
を備えた前記請求項のいずれか１の装置を有し、前記ピストンもしくはダイアフ
ラム（２７）は、使用者によりシートが押圧されたときにがザーバ（４１）内の
流体の圧力とパット（１８）内の圧力とにより決定されるボア内の標準位置にあ
るように配設されているシート（１０，１１）。
７．ピストン／ダイヤフラム位置検出器（４４）と、このピストン／ダイヤフ
ラム位置検出器の出力信号に応答してリザーバ内の圧力を選択的に増減しピスト
ンもしくはダイアフラムの標準位置を決定するように減じる手段をさらに具備し
ている請求項６のシート。
８．前記シリンダー（２０）は液体を含み、またこのシリンダーと連通する液
体リザーバ（４０）と、この液体リザーバと連通したガス充填リザーバ（４８）
とが設けられている請求項７のシート。
９．ガス充填リザーバ内に設けられた圧力トランスデューサと、この圧カトラ
ンスデューサからの出力信号に応答して前記電磁手段に供給される出力信号を増
幅する増幅器とをさらに具備する請求項７もしくは８のシート。
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(31)優先権主張番号 ９２２０２５６．３
(32)優先日 1992年９月25日
(33)優先権主張国 イギリス（ＧＢ）
(81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，
ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ
Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＣＡ，ＪＰ，ＫＲ，Ｒ
Ｕ，ＵＳ