JPH08329255A - 画像の領域分割方法及び装置 - Google Patents

画像の領域分割方法及び装置

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JPH08329255A
JPH08329255A JP7960096A JP7960096A JPH08329255A JP H08329255 A JPH08329255 A JP H08329255A JP 7960096 A JP7960096 A JP 7960096A JP 7960096 A JP7960096 A JP 7960096A JP H08329255 A JPH08329255 A JP H08329255A
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area
image
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JP7960096A
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Sayoko Mitsumoto
陽 子 三本杉
Takashi Ida
田 孝 井
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding
    • G06T9/001Model-based coding, e.g. wire frame

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  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、主に画像の領域分割に用いられる
画像の領域分割方法及び装置を提供する事を目的とす
る。 【解決手段】 複数の区域に分割された画像に於いて、
各々の区域と対応づけられる画像内の各々の相似領域へ
の写像を、全ての区域について求めた後、初期点a0 か
らN回変換を繰り返した写像点an (n=1,…,N)
は、変換される点an (n=0,…,N−1)が含まれ
る区域に対応づけられている該写像を用いて求められ、
写像点an (n=1,…,N)のうち、少なくとも2つ
を用いて、初期点の属性を求める。また、複数の区域に
分割された画像に於いて、各々の区域と対応づけられる
画像内の各々の相似領域への写像を、全ての区域につい
て求めた後、画像平面に配置された初期点を写像で変換
し、該初期点の変換を繰り返して求めた写像点は、変換
される点が含まれる区域に対応づけられる該写像を使っ
て求められ、該写像点を使って初期点の属性と初期点の
画素値を決定し、画像を再生し領域毎に分割する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に画像の領域分
割に用いられる画像の領域分割方法及び装置に係り、更
に、分割される領域の境界を容易に表現することのでき
る画像の領域分割方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像データを明るさ、色などの局所的な
特徴が一様な部分画像に分割する技術を領域分割と呼
ぶ。従来から画像の領域分割は重要で、画像の符号化や
画像の加工技術、文字領域の認識など適応分野が多い。
領域分割では画像平面上での処理が中心に行なわれてい
る。また、これに付随する技術として、領域の境界を表
現する技術がある。ここでは領域境界表現と呼ぶ。領域
分割された結果をデータとして保存したり、通信路で送
信したり、符号化に利用する場合に、領域の境界表現の
技術が必要になる。従って如何にこの境界を少ない符号
量で表わすかは重要な問題で、従来から検討されてい
る。
【0003】最初に領域分割について従来の技術を述べ
る。画像データを明るさ、色などの局所的な特徴が一様
な部分画像に分割する技術を領域分割と呼ぶ。従来から
画像の領域分割は重要で、画像の符号化や画像の加工技
術、文字領域の認識など適応分野が多い。領域分割では
画像平面上での処理が中心に行なわれている。
【0004】例えば、単純領域拡張法は(高木、下田監
修、画像解析ハンドブック、東京大学出版会、1991
年10月)、隣接する画素間の輝度値によって分割を行
なう。処理の流れ(図43)は、まず未分類の画素に対
して、その近傍画素と輝度値を比較し、輝度値の差が与
えられたしきい値θ以内ならば統合し、ラベルを付加す
る。以上の操作を領域が統合されなくなるまで繰り返
す。この方法は、もっとも基本的かつ単純な手法であ
り、他の複雑な手法に比べて領域分割の性能は多少落ち
るが、パラメータであるしきい値θが明確なため、使い
やすい手法である。また、領域の形成過程を変える事
で、統合法、分離・統合法、画素結合法に分類される。
更に特徴空間で分類して領域分割する中間的な手法もあ
る。これらの方法では、画像の不鮮明さやノイズなどの
ために、領域に対する特徴量に曖昧さが存在すると、十
分な精度の領域分割が行なえなかった。従って、曖昧性
の除去を行なう弛緩法と組み合わせて領域分割を行なう
工夫がされている。しかし、画像によって多くのパラメ
ータを設定する手間がかかり、テクスチャの複雑な領域
や輝度差が少ない領域を分割するのは難しい。
【0005】また、画像の領域分割の利用で、画像から
所望の領域を抽出して、その領域だけを取り出したい、
という要求がある。しかし、取りだした領域の境界が複
雑な形状をしている場合、大局的な領域を捉える事は出
来ても、複雑な形状の領域を正確に抽出する事は難し
い。
【0006】他に、画像を領域に分けて符号化する画像
の圧縮及び再生方法及び装置では、画像の領域を付加情
報として送るために膨大な情報量が必要であった。また
は領域の形状IS を簡易な形状IA に近似して、情報量
を減らして送るか(図44)、領域をいくつかのブロッ
クに分割して、ブロックごとに線分で近似するか(鈴
木、住吉、宮内、“輪郭のフラクタル性を利用した画像
符号化,”テレビジョン学会誌、Vol.48,No.
1,pp.69−77,1994)、既に得られている
時間的にずれた画像の領域を原画像の領域の代用にする
(喜田、川島、富永、“前フレームを参照する可変ブロ
ックサイズ動き補償方式の検討,”1993年信全大、
D−179,March,1993)など、領域形状を
送るのに工夫が必要であった。
【0007】更に、前述の従来例のような画像を圧縮す
る方式で、通信を行なったり、データベースに蓄えて、
画像検索や画像加工に使用するシステムに於いて、画像
の中から所望の領域を抽出する場合、画像の圧縮データ
から画像を再生して処理を行ない、再び圧縮し直す必要
があった。加えて、この処理を繰り返す事で画質が劣化
するという問題もあった。
【0008】また、輝度で領域分割をする方法で、分割
のための閾値を適応的に求めながら分割を再帰的に行な
う方法も提案されている(後藤、鳥生、輪郭とエッジの
一致性評価に基づく濃度しきい値とエッジ検出しきい値
の再帰的決定法、電子情報通信学会論文誌D−II、V
ol.J77−D−II、No.9、pp.1727−
1734、1994年9月)。しかし、画像によって多
くのパラメータを設定する手間がかかったり、テクスチ
ャの複雑な領域を細かく分割してしまったり、輝度差が
少ない領域を分割しにくかったり、というも問題があ
る。
【0009】次に領域境界表現について従来の技術を述
べる。領域境界を表現するために良く使われるのがチェ
ーン符号化(高木、下田監修、画像解析ハンドブック、
東京大学出版会、1991年10月)で、出発点から境
界がどの方向に伸びていくかを記述していく方法であ
る。この方法は領域画像の輪郭を記述する方法として有
効であるが、一画素精度の詳細な領域境界を表現するた
めには、領域境界が伸びていく方向を表わす情報が一画
素毎に数ビット必要になるという欠点がある。
【0010】ところで、画像の圧縮方式の一にフラクタ
ル符号化ある(M.F.Barnsley,L.P.Hurd,FRACTAL IMAGE
COMPRESSION,AK Peters,Ltd.,1993 )。フラクタル符号
化による画像の圧縮の検討が進められている。図45は
フラクタル符号化の符号化(図45(a))と復号(図
45(b))の手順を表わす図である。原画像を複数の
符号化単位であるブロックに分割し、ブロック毎に画像
パターンが相似な領域を、同じ画像の他の部分から見つ
ける。ここで2つのブロックが相似であるとは、一方の
ブロックの画像データを画素値方向の縮小や所定値の加
減算、あるいは画面内の縮小や位置の平行移動、回転な
どの簡単な線形変換によって、他方のブロックの画像デ
ータとほぼ等しくできる場合をいう。また、この線形変
換を他方のブロックに対応する相似変換と呼ぶ。この変
換は画像の再生を保証するために縮小変換に限定され
る。ブロックに対し、相似なブロックを相似ブロックと
呼ぶ。相似ブロックは、例えば、その画像データがブロ
ックの画像データとの誤差をもっとも小さくできるブロ
ックを選ぶ。全てのブロックに対してそれぞれ求めた相
似変換の情報が、フラクタル符号化の圧縮データにな
る。復号は、任意の初期画像を同様に複数のブロックに
分割し、圧縮データである相似変換の情報を用いて、相
似ブロックを切り出し、変換を施して、ブロックと置き
換える。全てのブロックに対して、この変換を数回繰り
返す事で画像が再生される。
【0011】以上の手順で生成されたフラクタル符号化
の符号(圧縮データ)は画像の幾何学的構造を有するの
で、その圧縮データにあるブロックと相似領域の情報を
用いて画素の属性を判定し、領域分割に用いたいという
要望もある。特に領域分割は上述のように、様々な応用
分野の基礎技術になる。フラクタル符号化の圧縮データ
を用いて領域分割を行なう方法は提案されているが、判
定に用いられる画素の属性を求めるためには、手動でク
ラスタリングに用いる領域を入力していた。また、従来
では画像の再生と画像の領域分割は、図46に示すよう
に、別々に行なわれていた。
【0012】即ち、写像1は、第1及び第2の変換手段
2及び3によりそれぞれフラクタル符号化変換処理がな
された第1及び第2の記憶手段4及び5にその符号化デ
ータが格納される。その後それぞれの記憶手段4及び5
に格納されているデータを用いて画素値決定手段6によ
り分割された領域の画素値が決定され、属性決定手段7
により分割された領域についての画素の属性が決定され
る。
【0013】また、フラクタル符号化の1つとして、領
域境界抽出後の線画を符号化するRecurrent IFS符号
化がある(M.F.Barnsley,A.E.Jacquin,Application of
recurrent iterates function systems to image,SPIE
VOL.1001 Visual Communications and Image Processin
g '88,pp.122-131)。図47に示すように、領域境界8
を、先に述べたフラクタル符号化のブロックに対応す
る、いくつかの線分9に区切り、相似ブロックに対応す
る相似な線分10への変換パラメータ11を求める方法
である(図47)。しかし、この方法で領域境界8の検
出は他の手法を使い、また、線分9の分割と相似な線分
12への変換パラメータはマニュアルで求める必要があ
り、符号化が自動化されていない。加えて、最初に分割
した線分の折点12(図47中の◎)も全て送る必要が
ある。更に、正確に詳細な領域境界を表わすには、線分
を細かく区切って正確に相似な線分を探索する必要があ
る。従って折点12の数が増え、位置を表わす情報が増
加してしまうという欠点があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来装置
では判定に用いられる属性を決定するのに、手動で操作
するか、或いは別のクラスタリングの演算をする必要が
あった。そこで、本発明では、決定に用いられる属性を
算出しながら、同時に画素の属性を決定することを目的
とする。
【0015】また、従来の方法では画像の再生と領域の
分割を別々に行なっていたため、演算量が多い。そこ
で、本発明では、画像を再生し、同時にその画像を領域
分割することを目的とする。
【0016】更に、上述の従来装置では詳細な領域境界
を抽出し、詳細な領域境界を少ないビットで表現するの
が難しいという問題点がある。そこで、本発明では、領
域の境界を少ないビットで詳細に表現することを目的と
する。
【0017】このように、従来装置では領域の境界が不
鮮明な領域同士や、グラデーションや複雑なテクスチャ
がある領域の分割や、複雑な形状の領域の分割でエラー
が生じるという問題点がある。そこで、本発明では、相
似パラメータの選び方を制御し、領域分割のエラーを減
らす事を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像の領域
分割方法は、1つの画像を複数の区域に分割し、各々の
区域に対応づけられる前記画像内における各々の相似領
域についての写像を全ての区域について求めるフラクタ
ル符号化ステップと、所定の属性により座標上の特定点
として定義される初期点から、該属性に従って所定の変
換処理を複数回施すことにより、順次複数の写像点を求
める写像点確定ステップと、前記変換される写像点を含
む区域から、該区域に対応づけられる前記相似領域につ
いての写像を求める写像判定ステップと、前記複数回施
される変換処理によって求められる写像点から前記初期
点が有する所定の属性の内容を決定する属性内容決定ス
テップと、前記属性内容決定ステップにより求められた
前記所定の属性に従い前記写像に対応する領域を画像上
の特定の特徴領域として分割する特徴領域分割ステップ
と、を備えている。
【0019】本発明においては、初期点を予め与えられ
た写像で複数回変換し、複数回変換の過程で得られる複
数の写像点のうち、少なくとも2つ用いて、初期点の属
性を決定し、画像を分割することを特徴とする。
【0020】また、本発明においては、初期点を予め与
えられた写像で変換し、該写像点から該初期点の属性と
初期点の画素値を同時に決定することを特徴とする。
【0021】さらに、本発明においては、複数の区域に
分割された画像に於いて、各々の区域と対応づけられる
画像内の各々の相似領域への写像を、全ての区域につい
て求めた後、a0 を初期点とし、点an (n=0,…,
N−1)が含まれる区域に対応づけられている該写像を
用いてan+1 が求められ、その写像点an (n=1,
…,N)を用いて初期点の属性を求める画像の領域分割
方法において、該属性が示す領域のうち、対象領域の点
の属性とそれ以外の領域の点の属性の両方を含む区域を
検出し、該区域の位置と該区域に定義された写像を該領
域の境界の情報として決定することを特徴とする。
【0022】本発明においては、画面を複数の区域に分
割し、区域と画像パターンが相似な相似領域を探索する
探索範囲を、区域内のパターンによって切替える探索範
囲切替え手段と、各々の区域に設定された探索範囲内で
相似領域を探索し、写像を決定する写像決定手段と、画
面内の領域を分割する領域分割部と、で構成されること
を特徴とする。
【0023】また、この領域分割部は、画面内の画素の
位置を初期点として、初期点に写像を施した点を写像点
とし、該写像点を記憶する記憶手段と、該写像点に前記
写像を施す変換手段と、該写像点の位置を使って画素の
属性を決定する属性決定手段と、で構成されることを特
徴とする。
【0024】また、変換手段での写像の繰り返し数を、
該写像点の位置を用いて制御する制御部と、を有する。
【0025】また、属性決定手段は、前記写像点を用い
て初期の属性を決定する初期属性決定手段と、前記画素
の一時的な属性を記憶する第二の記憶手段と、対象属性
を決定づけた写像点について、各々の近隣の複数の写像
点の属性と、対象の属性とが異なる孤立写像点を検出す
る孤立写像点検出手段と、前記孤立写像点は、周囲の属
性のうちの少なくとも一つにすることにより、属性の統
合を行う属性統合手段と、で構成されることを特徴とす
る。
【0026】画像は複数の区域に分割され、与えられる
点が属する区域を求める手段から、点をそれが属する区
域に予め対応づけられている画像内の相似領域へ変換す
る写像が定義されている。
【0027】点の初期座標を予め与えられた写像で複数
回変換し、1回の変換の度に得られる写像点を複数個得
る。この写像点は、変換される点が含まれる区域に対応
づけられている写像で求められる。これらのうち、少な
くとも2つの写像点を用いる。つまり本発明は、従来は
用いない最終的な変換結果の写像点に至る途中の写像点
の状態も使って、クラスタリングを行なう事が出来る。
画面内の他の点がある属性領域に変換されれば、点に関
する属性が決定され、点に関する属性毎に画像が分割さ
れる。
【0028】ここで、画像の位置に対して画素が一意に
対応しており、位置とその画素値の3次元で点が定義さ
れる。区域と相似領域の関係により、点の写像が一意に
決まり、点の写像が繰り返される。そうしたときの点の
動き方は、区域と相似領域の状態に応じて、ある周期軌
道に収束したり、ある一点に収束したり、カオス的な動
きをしたりする。また、これらのような動きではなくて
も、ある特定の形に沿って動いたり、一定の領域の中の
みを動いたりと、いくつかの場合に分かれる。最終的な
写像点を得るまでの途中の点の写像による動きを観察す
る事で、このように分類される。従って、分類された結
果と始めに与えられた点の属性を対応づける事で、変換
前の始めの位置の点の属性が決定できる。更に、このよ
うな点の動きは、同じ領域に含まれる点で有れば、お互
いの動きは絡み合うように同じ領域内を動き回る。従っ
て、ある代表点の動く範囲を1つの属性に対応させて、
その範囲内で動く他の点を同じ属性と決定する事が出来
る。
【0029】また、初期点を予め与えられた写像で変換
し、該写像点から該初期点の属性を決定する。同時に該
写像点から初期点の画素値が決定される。したがって、
画像の属性と画素値の決定を同時に行なう事が出来る。
【0030】記憶手段に保持されている画像平面に配置
されている初期点と、初期点に対して定義された写像は
変換手段に入力され、初期点は写像によって複数回繰り
返し変換されて、記憶手段に保持される。更に、記憶手
段から出力された写像点は属性決定手段に入力され、こ
れによって、初期点の複数の属性が決定される。該属性
決定手段から出力された属性は分割手段に入力され、出
力である画像の領域分割の結果を求めて出力する。ま
た、これと同時に、同じく記憶手段から出力された写像
点は画素値決定手段に入力され、写像点に対する初期点
の画素値を決定し、再生画像を出力する。
【0031】任意の画素値から変換を繰り返し行なうと
画素値が再生できる。ブロックと相似ブロックの相似関
係から、ブロックに含まれる画素の写像した点を得る事
ができる。この写像点を更に繰り返して写像していく
と、再生画像の画素値に一致していれば変換されて行く
画素値は発散しないが、一致していなければ発散する。
従って、この写像の繰り返しによって発散しない画素値
を求める事で、画像が再生できる。ここで、画像の再生
に用いる写像と先に述べた属性を求めるのに用いる写像
が同じなので、変換手段や記憶手段が共有できる。従っ
て画像の再生に於ける変換と、写像した点を求める変換
を同時に行なう事ができる。
【0032】また、本発明に係る画像の領域分割方法を
特に領域の境界のみの抽出及び表現のために用いる場合
には、以下の作用を備えている。
【0033】画像は複数の区域に分割され、与えられる
点が属する区域を求める手段から、点をそれが属する区
域に予め対応づけられている画像内の相似領域へ変換す
る写像が定義されている。
【0034】点の初期座標を予め与えられた写像で複数
回の変換を行ない、1回変換する度に1つずつ得られる
写像点を複数個得る。この写像点は、変換される点が含
まれる区域に対応づけられている写像で求められる。こ
れらの写像点を用いてクラスタリングを行ない、属性を
表わす領域(以下クラスタ領域と呼ぶ)を決定する。こ
の決定に用いられた点以外の点を、繰り返し変換された
クラスタ領域の属性が、この点の属性に決定される。以
上で画面内全ての点の属性が決定され、画像が属性毎に
分割される。分割された領域の境界を含む区域を検出
し、この検出結果と写像は制御手段に入力され、検出さ
れた区域に対応づけられている写像が出力される。最終
的にこの写像と領域の境界を含む区域の位置の2つで領
域境界を表現する。
【0035】詳細な境界を表わすには、従来例で述べた
ように、莫大な符号量が必要であった。しかし、本発明
では、詳細な境界の表現でも境界を含む区域の写像と位
置の符号量を増やさずに表現できる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る画像の領域
分割方法及び装置の好適な実施の形態について添付図面
を参照しながら詳細に説明する。
【0037】実施の形態の具体的な説明の前に、図1の
フローチャートに従いこの発明の基本概念を説明する。
【0038】図1において、ステップST1は、1つの
画像を複数の区域に分割し、各々の区域に対応づけられ
る各々の相似領域についての写像を全ての領域について
求めるフラクタル符号化ステップである。ステップST
2は、所定の属性により座標上の特定点として定義され
る初期点a0 から該属性に従ってN回変換を繰返される
ことにより複数の写像点an (n=1,…,N)を求め
る写像点確定ステップである。ここで、所定の属性と
は、例えば画素位置や輝度のことをいい、また、座標上
の特定点とは例えば位置をXY平面とし輝度をZ軸とし
たときのXYZ空間内の点のことをいう。ステップST
3は、前記複数の写像点an (n=1,…,N)おける
変換される各点am (m=0,…,N−1)が含まれて
いる複数の前記区域に対応づけられる領域を写像として
求める写像判定ステップである。このステップST3は
全ての写像点が確定し(ステップST2)、写像の判定
が終了するまで繰り返されることになる。
【0039】ステップST4は、前記複数の写像点an
(n=1,…,N)のうちの少なくとも2つの写像点を
用いて前記初期点an が有する前記所定の属性の内容を
求める属性内容決定ステップである。ステップST5
は、前記属性内容決定ステップにより求められた前記所
定の属性に従い前記写像に対応する領域を画像上の特定
の特徴領域として分割する特徴領域分割ステップであ
る。写像点確定ステップと写像点判定ステップを用いて
写像点を求める手順を、図2(a),(b)を用いて説
明する。
【0040】初期点a0 が区域(図2(a)ではブロッ
ク、以下ブロック)に含まれていて、該ブロックには、
フラクタル符号化ステップで求められた相似ブロックへ
の写像が対応づけられている。従って、この写像からブ
ロック内に含まれる画素点に対応する写像がわかり、初
期点はこの写像によって写像点a1 に変換される(写像
点確定ステップ)。
【0041】次に図2(b)において、変換された写像
点a1 は再びあるブロックに含まれ、そのブロックに
は、図2(a)の時と同様に相似ブロックへの写像が対
応づけられている。写像判定ステップでは、写像点a1
の位置からこれが含まれるブロックを得て、対応する写
像を判定する。この写像を用いて再び写像点確定ステッ
プで写像点a2 に変換する。
【0042】図2(c)は、属性内容決定ステップを示
す図である。上述の手順をN回繰り返して、写像点a0
からaN まで求めて、その軌跡を示している。例えば、
1つの初期点から求められる写像点の軌跡の範囲をA,
B,Cで囲み、この領域を属性内容決定領域として決定
する。この属性内容決定領域を決定する初期点は、画像
中の全ての画素点を用いても良いし、いくつかの画素点
を代表点として用いて決定しても良い。
【0043】図3は属性内容を決定する領域から、特徴
領域を分割する、特徴領域分割ステップを説明する図で
ある。図3(a)では、属性内容を決定する領域a,
b,c,dが決定されている。例えば、この領域は、図
2で説明した属性内容決定ステップで、いくつかの初期
点を代表点として用いて決定したとする。代表点以外の
初期点の属性は、それぞれのN回写像点がどの領域a,
b,c,dに含まれるかによって決定される。例えば、
N回写像点が含まれる属性毎に色を決めて、初期点の位
置にその色を表示すると、図3(b)のように、画像に
含まれる特徴領域毎に色がつく。つまり、図3(a)で
N回写像点が領域aに含まれる場合、図3(b)の領域
a内に初期点があり、図3(a)で領域bに含まれる場
合、図3(b)の領域b内に初期点がある。領域c,d
についても同様である。従って、N回写像点の属性は、
画像の特徴領域毎に決定されるため、N回写像点の属性
を決定することで、特徴領域の分割ができる。
【0044】次に図4を参照して本発明の第1の実施の
形態を説明する。図4は本発明による画像の領域分割方
法の流れ図を表わす。全ての画素の点を順次入力する
(ステップST10)。入力された画素の座標BはST
11において与えられた写像により変換され、ステップ
ST12では、変換された座標14の点がクラスタリン
グに用いる点かどうか判断する。このような点の事を設
定点と呼ぶ事にする。また、設定点によって決められる
属性の領域を属性領域と呼ぶ事にする。点をn回(n=
1,2,…,N)変換した後の点をn回写像点と呼ぶ。
ステップST12では、設定点であれば、設定点の座標
15をステップST13に入力して設定点のn回写像点
(n=1,…,N)のうち少なくとも2つを用いて属性
領域16を決定する。ステップST14で設定回数N回
の変換を行なったかどうか判断し、写像点の座標17を
出力する。ステップST15は写像点の座標17とステ
ップST13で得た属性領域18とから、初期点のN回
写像点が属する属性領域によってラベリングされ、決定
結果18を出力する。最後にステップST16で全画素
について、属性が得られたか判定して、終了する。
【0045】次に、図5、図6及び図7を参照しつつ、
この発明の第2の実施の形態に係る画像の領域分割方法
について説明する。属性領域を決定するとき、必ずしも
全ての画素の位置を設定点として調べる必要はない。設
定点は画素平面の点から適当に間引いたいくつかの代表
点で行なっても良い。所望の領域の大体の位置が分かれ
ば、およぞ所望領域内にある1つの初期点を設定点にし
てもよい。また、設定点を予め設定することなく、属性
領域を決定しながらクラスタリングを行なうこともでき
る。例えば、画面上の全画素の座標を順次入力する。図
5(a)に示すように所定の回数N回写像点の軌跡が、
他の属性領域に属すればその点ak の属性はその属性領
域によって決められる。N回変換しても他のどの属性領
域にも属さなければ、その点は新たな属性領域の設定点
となる。従って、属性領域の設定点は、他の属性領域に
属さないような、最初に変換が行なわれた点になる。
【0046】この第2の実施の形態では、一例として、
設定点をいくつかの代表点にして属性領域を決定する方
法について述べる。変換は、画素平面を(x,y)、輝
度値をzとし、3次元で画像を表わすとする。予め設定
される写像は、複数に分割された画像の各区域に対応づ
けられており、設定点のx,y方向やz方向を変換する
写像である。点を変換する写像は、変換される点が属す
る画像の区域に対応づけられている写像を用いる。例え
ば、設定点(x,y,z)定義された写像によって写像
点(X,Y,Z)に変換されるとすると、
【0047】
【数1】 のようなアフィン変換で定義される。このアフィン変換
ではa,b,c,dによってx,y方向に縮小、回転
を、eによってz方向に縮小を、f,g,hによって
x,y,z方向にシフトをする写像になっている。
【0048】写像による設定点の変換は、x,y方向の
変換だけでも良いし、z方向だけでも良い。またX,
Y,Z方向全ての変換を行なっても良い。設定点の何を
変換するかによって分類する方法が変わる。以下x,y
方向の変換、先のアフィンを用いると、
【0049】
【数2】 について詳細に第2の実施の形態を述べる。
【0050】まずは、図5(b)に示すような、写像点
の動く範囲を用いる方法を述べる。例えば、N回写像点
までの途中の、少なくとも2つのn回写像点の位置を、
長方形で囲ってクラスタリングできる。写像点の囲み方
は長方形でなくてもよい。適当な形状で囲む事が出来
る。この方法を用いると、与えられた写像に応じた、よ
り正確な分類ができる。
【0051】図6はある写像点が動くx方向の範囲を求
め、この写像が表わす属性に他の点が属するかどうかを
具体的に決定する回路の一例である。y方向の範囲も同
様の回路で求める事が出来、最終的にx方向とy方向の
ANDをとることで、長方形の領域を設定できる。
【0052】図6において、比較器の上からの入力が下
からの入力より大きい場合に‘1’を、それ以外に
‘0’を出力する事にする。20の破線内の部分は最大
値を求める回路、30の破線内の部分は最小値を求める
回路である。19はN回写像点の座標を記憶するメモリ
である。比較器22は現在のxの最大値 27と、新しく入力された点のx座標xk を比較し、新
しく入力された点xk のほうが大きければ‘1’を、そ
れ以外で有れば‘0’を出力23する。スイッチ24
は、出力23が‘1’であれば上から入力した点xk
に、それ以外は に切り換え、結果25を現在の最大値 としてメモリ26に入力し、N回繰り返す。最終的にメ
モリ26は、属性領域のx方向の最大値 が記憶される。属性を調べたい点xnow とx座標の最大
値27を比較器28で順次比較し、27のほうが大きい
とき‘1’を結果29として出力する。同様にx座標の
最小値36を求め、メモリ35に記憶し、点xnow のほ
うがメモリの出力36より大きいとき‘1’を出力38
する。最終的に29と38を39のANDに入力し、 の範囲にXnow が含まれる場合に‘1’を出力40す
る。
【0053】2つ目は周期数を用いる方法である。1つ
の設定点に対する、1回写像からN回写像で得られるN
個の写像点の動きの軌跡を、その設定点に対する写像点
の軌道と呼ぶ。設定点に対する写像点の軌道は、ある回
数k回
【0054】
【数3】 以降周期的な軌道を描く事がある。これは、この周期軌
道を描く周期数個の写像点を用いてクラスタリングを行
なうことになる。属性決定におけるクラスタリングの基
準を、各設定点に対して描かれる周期的な軌道の周期数
にする。この場合、図5(c)のように、クラスタリン
グされる。この方法では、領域のテクスチャの規則的な
パターンを反映させて分類することができる。
【0055】3つ目は周期軌道の形状を用いる方法であ
る(図5(d))。先の周期数を用いる方法から更に、
周期数と軌道の形状を加えてクラスタリングを行なうの
で、領域の形を加味した分類ができる。
【0056】設定点の画素値を変換する場合に、z方向
の変換結果を時系列として観測し、図7のような観測波
形の分散やフラクタル次元などを基準に、点を分類する
こともできる。また、N回写像点の位置(x,y方向)
でなく、輝度(z方向)の変化に対して、上述した3つ
の方法を同様に用いる。位置と輝度の両方を変換する場
合、両方に対して、上述した3つの方法でクラスタリン
グできる。さらに、x,y方向に対して変換した結果か
らクラスタリングを行ない、図7のような、zの時系列
波形からテクスチャを類推することもできる。クラスタ
に属する写像点のz方向のn回写像点のZn から、その
クラスタに対応する領域のテクスチャや輝度値を類推す
ることもできる。
【0057】以上述べた第1及び第2の実施の形態は、
画素ak がどのクラスタ(属性領域)に属するかを決定
するとき、ak のN回写像点を用いて行なう例である
が、N回写像点を得る途中のn回写像点が、ある属性領
域に変換された時点で、点akの属性を決定してもよ
い。この場合、必ずしもN回の変換を行なう必要が無く
なるので、演算量が削減できる。
【0058】設定点を全画素に選ばずに、いくつかの代
表点でクラスタリングを行なった場合、どの設定点の属
性領域にも属さないN回写像点を持つ画素が存在する場
合がある。このとき、もっとも距離が近いクラスタと同
じ属性に決定して良い。また、その画素の初期座標が近
い画素と同じ属性に決定しても良い。
【0059】図8は本発明の第3の実施の形態による画
素の領域分割方法の流れ図を表わす。全ての画素の点を
順次入力する。入力された画素の座標13はステップS
T11で与えられた写像により変換され、ステップST
14で設定回数の変換を行なったかどうか判断し、写像
点の座標17を出力する。ステップST15は写像点の
座標17より点の属性を決定し、決定結果18を出力す
る。また、写像点の座標17からステップST17で画
素値を決定し、結果41を出力する。最後にステップS
T16で、全画素について、属性と画素値を得られたか
判定して終了する。
【0060】図9は本発明の第4の実施の形態による画
素の領域分割装置のブロック図である。記憶手段46の
点の座標47と与えられた写像42から写像のパラメー
タ44は変換手段43に入力され、写像点の座標45は
記憶手段46に保持される。点の座標47は属性決定手
段48に入力され、属性決定の結果49を得る。また、
画素値決定手段50に入力され、点の画素値51を得
る。
【0061】記憶手段462には、図10に示すよう
に、設定点の初期位置とその写像点の位置が保持され
る。設定点に定義される相似変換を実現する写像42に
よって、設定点を変換手段43で変換され、記憶手段4
6に保持される。これを与えられた回数N回、繰り返
す。全設定点のN回写像点47を用いて、属性決定手段
48で各設定点に対するN回写像点をクラスタリングす
る。N回写像点の属するクラスタによってラベリングさ
れ、ラベル51を出力する。また、変換手段43により
所定回数N回を繰り返して変換を行ない、初期点のN回
写像点47の輝度変換を用いて、変換後の輝度値が発散
しない値を求め、この値を画素値51として出力する。
結果として、同じ変換結果47を使って、画像の領域分
割と再生画像が得られる。画像を再生しながら領域分割
が行なえるため、領域分割の演算量が削減できる。
【0062】記憶手段46に保持される設定点は画像平
面の全ての位置に配置する初期点にするが、先の請求項
1に対応する第1の実施の形態で述べたような他の設定
にすることもできる。また、変換手段43も同様に第1
の実施の形態のように設定できる。
【0063】属性決定手段303におけるクラスタリン
グは、図5(a)に示すように、全設定点のN回写像点
の位置を基準に、位置が近いN回写像点を1つのクラス
タに分類する。クラスタリングの方法は、良く知られて
いるメディアン法などを用いて自動的に行なうことがで
きる。他のクラスタリングの方法を用いて行なっても良
いが、図5(b)(c)(d)により前記第1の実施の
形態で挙げた3つの方法を用いても良い。このとき、属
性領域を決定するために、n回写像点を少なくとも2つ
記憶して置く必要がある。以上述べたクラスタリングの
基準や方法は、画像信号の性質や領域分割の用途に応じ
て選ぶことができる。また、所望の領域によって適応的
に選択することもできる。
【0064】各画素の画素値は、写像点の画素値の変換
によって決定づけられる。任意の初期画素値を与え、画
素の位置によって与えられる写像の画素値変換を行な
う。n回変換された後の画素値をn回写像画素値と呼ぶ
ことにする。n回写像画素値は、n回写像点に定義され
た写像でn−1回写像画素値を変換したものである。始
めに与えた任意の初期画素値が、実際の画素値と等しい
とき(図11(a))、n回写像画素値は何回写像して
も発散しない。例えば、画素値が0から255までの値
を取る場合、n回写像画素値は0から255までの値を
取る。逆に実際の画素値と異なる場合発散し、例えば先
の例で言えば、0未満から256以上の値をとる(図1
1(b))。従ってn回写像画素値が発散しない(画素
値が取り得る範囲内でしかn写像画素値が変換されな
い)ような、初期画素値を得ることが、正しい画素値を
得ることになる。画素値の変換は、写像点の位置によっ
て与えられる。従って、属性決定手段に用いた変換をそ
のまま利用して、画素値を決定することが出来る。も
し、与えられた回数N回で画素値を1つに決定すること
が出来ず、複数の再生画素値の候補があるならば、それ
らの平均値やどれか1に決定するか、1つに決定できる
まで更に変換を繰り返しても良い。画素値決定のための
繰り返し変換が属性決定の変換と共用できるので、従来
の別々に行なっていた場合に比べて演算量を減らすこと
ができる。
【0065】画像の再生と領域分割は常に両方を行なう
必要はなく、要求に応じて、片方だけを行なっても良
い。例えば、原画像が既に得られていれば、領域分割の
み行なえば良い。本発明の装置が1つ有れば、画像の再
生器としても、画像の領域分割器としても使うことが出
来る。
【0066】本発明の第5の実施の形態として、画像中
の領域を簡単に受け手側に知らせる送受信システムの例
を図12に示す。送信側の原画像から、示したい領域と
クラスタの関係を予め調べる。この結果、示したい領域
に対応づけられるクラスタの形状を、簡易な図形で表現
し、その図形と位置を送信する。または、クラスタのラ
ベリング方法を予め与えて起き、そのラベルのみを送っ
ても良い。ラベリング方法は、例えば、左上から画素を
走査した時、画素が属するクラスタの現れた順序を用い
ることができる。図12では、図形と位置を、クラスタ
を囲う長方形の右上の座標と、長方形の縦横の長さに対
応させた場合と、クラスタのラベルを送る例を示す。囲
う図形を正方形に限定すれば、更に情報量は減る。円で
囲えば中心位置と半径とを送れば良い。受け手側は、得
られた図形の位置と大きさと、画像データから得られた
N回写像点の配置図とから示された領域が何であるかを
知ることができる。
【0067】図13は、本発明を用いて画像を符号化す
る例としての第6の実施の形態を示すものである。入力
された画像信号57は記憶手段52に保持される。記憶
手段52から出力された画像信号58は符号化手段53
に入力され、フラクタル符号化される。符号化データ5
9は符号化手段53から出力される。また、符号化デー
タ59は記憶手段54に記憶され、本発明の与えられた
写像60として、領域分割手段(本発明)55に入力さ
れる。領域分割手段55では、一画素値を再生して、再
生画像値61を出力する。また、領域分割手段55は、
一画素の領域分割の結果62も同時に出力し、残差符号
化手段56に入力される。領域分割手段55から出力さ
れた再生画素値61と、記憶手段52から出力された画
素値58の差分値63は、残差符号化手段56に入力さ
れる。差分信号63は、領域分割結果62を用いて、残
差符号化手段56で符号化され、符号化データ64が出
力される。領域分割結果62は、残差符号化の制御信号
として用いられる。例えば、残差信号は、複雑なテクス
チャ領域では大きくなり、平坦な領域では小さくなる性
質があるので、この性質を利用して、テクスチャ領域と
平坦な領域を分類し、それぞれに異なる符号化法を用い
れば、再生画像の画質を向上できる。またこの例では、
フラクタル符号化以外の手段は一画素単位で行なえるた
め、メモリが必要ない。残差符号化手段を数画素単位で
行ないたい場合はそれに応じたメモリをつければよい。
以上のように、本発明に係る領域分割方法を用いれば、
適応的な画像の符号化方法及び装置が実現できる。
【0068】また、図14は、図13で符号化されたデ
ータを、同様に本発明に係る第6の実施の形態を用い
て、復号する例を示す。図13に示される符号化手段に
よって出力された符号化データ68は記憶手段65に入
力される。記憶手段65から出力された符号化データ6
9は、本発明における与えられた写像として、領域分割
手段(本発明)66に入力される。領域分割手段66で
再生された画素値70は出力される。また、領域分割手
段66で領域分割した結果71と、残差符号化手段(図
示されず)で符号化された残差符号72は、残差復号手
段67に入力され、差分値73を再生する。再生された
差分値73とフラクタル再生された画素値70を加え
て、最終的な再生画素値516が得られる。
【0069】次に、図面を参照して本発明の第7の実施
の形態に係る領域分割方法子及び装置を説明する。図1
5は本発明に係る画像の領域境界表現方法の流れ図を表
わす。画像75はステップST20に入力され領域分割
される。その後、全ての区域が順次入力される。ステッ
プST21で区域Rk が取り出され、ステップST22
で区域Rk 内に所望の領域の境界があるかどうかが判定
される。含む場合は、その区域の番号k がステップST
23ポイタPm に与えられ、ステップST24に進む。
領域の境界を含まない場合、または領域の境界を含む区
域にポインタを付け終えた場合には、境界を含む全ての
区域の判定を終えたかをステップST24で判定する。
全区域の判定を終えていない場合は、ステップST21
からの手順を繰り返す。終えた場合は、ポインタが示す
区域の位置と写像が出力され終了する。
【0070】また、図16は本発明の第7の実施の形態
に係る画像の領域境界表現装置のブロック図を示してい
る。与えられた写像76から写像のパラメータ80が領
域分割手段77に入力され、領域分割が行なわれる。領
域分割結果81は領域境界検出手段79に入力され、要
求される領域82に相当する領域の境界を含む区域が検
出される。検出された領域の境界を含む区域の位置83
は、領域境界検出手段79から出力される。また、位置
83と写像パラメータ80は制御手段78に入力され、
所望領域の境界を含む区域に対応づけられている写像パ
ラメータ84が出力される。
【0071】ここで、領域境界を含む区域の中にある座
標点の動きを説明する。図17に示される区域85と相
似領域86の写像は区域85内の点の属性94,95が
一致するように選ばれる。このような区域85の中にあ
る初期点87,88を写像91,92で、写像点89,
90に変換する場合、初期点87,88と領域境界93
との距離d1 ,d2 により、変換後の写像点89,90
と境界93との距離d´1 ,d´2 のほうが大きくな
る。つまり変換によって境界から離れていく。写像点の
座標が領域境界93を含まない区域の中に含まれるまで
この現象が続く。したがって、この変換を繰り返し行な
うことにより、領域境界93を含む区域85の中の全初
期点の写像点は、最終的には領域境界を含まない区域に
変換されることになる。
【0072】また、領域境界を含まない区域の中にある
座標点の動きを図18で説明する。この場合、区域96
と相似領域97の関係は領域境界103を含まないよう
に選ばれる。従って区域96内の点98,99は、それ
ぞれ、写像104,105で写像点100,101に変
換される。ここで写像点p99の座標は領域境界103
を含む区域102の点p´101に変換されるが、図1
7で説明したように、再び領域境界を含まない区域に変
換される。
【0073】以上より、1つの領域の中の点はその領域
の中の限られた範囲を動き回る現象が生じる。この範囲
をクラスタリングして初期点の属性が決定でき、領域毎
に分割できる。また領域を分割すれば領域境界がわか
る。このようにして分割された領域の境界を表現するに
は、領域の境界を含む区域に対応づけられている写像を
用いれば良い。先に述べたように、図19に示される領
域境界106を含む区域107の中の初期点108,1
09の写像点110,111は、いずれは領域境界を含
む区域の外に変換されるので、領域境界106の内側を
属性A、外側を属性Bとして、領域境界106を含む区
域の中の初期点についてのみAかBを決定すれば、詳細
な領域境界106が得られる。
【0074】以下、フラクタル符号化と対応づけて、区
域をブロック、各区域に対応づけられている相似領域を
相似ブロックとする。この場合、ブロック同士は重なり
合わず(交わりは空集合)、かつ、全ブロックで画像を
覆いつくしている(結びは全画像平面)。ブロックの形
状は特に定めないが、以下の説明では一例として正方形
を用いる。領域境界のパラメータを検出する方法におけ
る変換は、先に述べた〔数1〕と同様であるので、以
下、先と同様に〔数2〕について詳細に実施の形態を説
明する。以下この写像を領域境界パラメータと呼ぶ。領
域境界パラメータを使って領域分割を行ない、領域分割
した結果から所望の領域を選択する。選択した領域の境
界部分を含むブロック(以下境界ブロック)を検出す
る。境界ブロックの位置と境界ブロックのパラメータ
(以下、領域境界パラメータ)を符号化し、領域境界情
報として用いる。
【0075】相似ブロックの探索範囲は、画像全体でも
良いし、ある限られた範囲のみを探索範囲としても良
い。探索範囲の設定は、ブロックの周囲に設定しても良
い。相似ブロックの決定方法は、自乗誤差の最も少ない
ものを相似ブロックに決定しても良いし、自乗誤差があ
る閾値以下になったものを相似ブロックに決定しても良
い。他のフラクタル次元や分散などを用いても良い。閾
値を設定することで、相似ブロック探索の計算量を削減
できる。以下、探索範囲はブロックの周囲の限られた範
囲に設定し、自乗誤差を尺度にした場合について述べ
る。他に、境界が曖昧な部分を検知し、異なる領域から
相似ブロックを決定しないように、条件を設定すること
もできる。例えば、図20で、平坦な領域Aのブロック
112と別の領域BのブロックD4 の自乗誤差が探索範
囲内で最も少なくなった場合を考える。自乗誤差が小さ
くなるブロックの順番は、D4 <D1 <D2 <D3 とす
る。
【0076】平坦な領域Aでは探索途中でも自乗誤差は
少なく、別の領域から相似ブロックを選びにくい。しか
し、領域の境界1113は輝度差が少なくて曖昧な、図
20の場合、隣接する別の領域Bの輝度が似ているので
自乗誤差が最小になり、別の領域Bから相似ブロックD
4 を選ぶことがある。符号化ブロック112の周囲から
図20の順序1〜4に沿って探索すると、領域境界を含
むブロックD3 の時の自乗誤差は1つ前の境界を含まな
いブロックD2 との自乗誤差に比べて増加する。したが
って、この状況は ・ブロックとその相似ブロックとの自乗誤差がある値T
h以下である、かつ ・現ブロックとその相似ブロックとの自乗誤差が、1つ
前のブロックとその相似ブロックとの自乗誤差に対して
急激に増える、 という条件によって検知できるので、これらの条件を満
たした時点で探索を終了し、これ以前で最も自乗誤差の
小さいブロックを相似ブロックD1 に決定する。
【0077】平坦な領域を代表する相似ブロックを予め
設定して、属性を決定しやすくする方法もある。これを
図21を用いて説明する。符号化ブロック周囲を探索す
る前に、予め設定した領域Aの代表の相似ブロックDc
との自乗誤差を求める。この誤差がある程度小さければ
同じ領域と考えて、代表の相似ブロックへの写像A1〜
A5 をこのブロックの写像とする。したがって、この写
像を使って変換される写像点は、設定された相似ブロッ
クDc 内に効率良く集まり、クラスタリングが行ない易
くなる。
【0078】図22は、本発明の第8の実施の形態によ
る画像の領域境界表現方法によって表現された境界を再
生する領域境界表現の再生方法の流れ図を示している。
【0079】まず、所望の領域境界ブロックRm がステ
ップST25に入力され、Rm 内の画素a0 、114は
ステップST26に入力されて、Rm に対応づけられて
いる写像で変換する。変換された写像点aij、115
は、ステップST27で、例えば所望領域の中か外かを
写像点aijの座標によって判定する。境界ブロックのど
ちら側が所望領域の中で、どちら側が外か、は位置情報
と一緒に与えられるので、境界ブロックの外に写像点a
ijが移動すれば、判定してステップST28に進む。境
界ブロックの中に留まっていれば、この時点では判定で
きず、境界ブロックの外に移動するまでステップST2
6から繰り返し写像点aijを求める。ステップST28
でRm 内の全画素の属性が決定したか判定され、全画素
決定されていればステップST29へ進む。決定されて
いなければ、次の画素に移りステップST26からの手
順を行なう。ステップST29で、指定された全区域で
領域境界が求められていれば終了し、求められていなけ
れば、次の符号化ブロックについてステップST25か
らの手順を行なう。
【0080】図23は本発明の第8の実施の形態による
画像の領域境界表現装置によって表現された境界を再生
する領域境界表現の再生装置の構成を示すブロック図で
ある。所望の領域境界ブロックの写像119は変換手段
116に入力され、ここで変換された写像点120は記
憶手段117に保持される。保持された写像点121
と、領域境界位置122は属性決定手段118に入力さ
れ、指定された領域の内か外か等の写像点121の属性
が決定される。また、属性が決定できなければ、写像点
121が再び変換手段116に入力され、繰り返し変換
が行なわれる。属性が決定できれば、最終出力である領
域境界123が出力される。領域境界を再生する時は、
境界ブロックの位置情報から境界ブロック内の画素につ
いてのみ変換を行なう。この時決定する属性は境界の中
か外かである。全ての境界ブロック内の画素の属性を決
定して、領域の詳細な境界を再生する。
【0081】境界ブロックの位置と写像を可変長符号化
すれば、少ないビット数で表現することができる。この
時、本発明による画像の領域境界表現方法及び装置の最
終出力に可変長符号化方法及び手段を、再生方法及び装
置の入力に復号方法及び手段を付け加える。符号化/復
号は、平行移動パラメータと位置情報を1つの情報源と
して符号化しても良いし、別々の符号化方法で符号化し
ても良い。例えば、平行移動パラメータはハフマン符号
化、位置情報はランレングス符号化やチェーン符号化が
考えられる。用いる情報の1つとして境界ブロックの位
置の代わりに属性番号を用いれば、全領域境界情報は少
なくて済む。この場合、再生する場合は画像の全ての画
素について属性を決定し、決定された属性番号の領域境
界を得る。
【0082】所望領域の選択する代わりに、他の情報が
入力できる場合がある。第1に、予め送りたい領域が少
なくともブロック単位で抽出されているが、ブロック単
位より詳細な領域境界を表したい場合である。この時、
本発明に係る方法及び装置における領域分割は不要にな
る。また、予め与えられた領域の境界ブロックに対する
相似ブロックの探索範囲は、予め抽出されている領域の
中に限定できるので、計算量が削減できる。更に、必要
のない他の領域はほとんど探索範囲に含まれないので、
相似ブロックを誤って他の領域から選ぶ可能性も低くな
る。第2に、予め送りたい領域の境界ブロックが与えら
れる場合である。この時、先に述べたような相似ブロッ
クの探索範囲が限定できる他、境界ブロックの検出も不
要になり、更に計算量の削減になる。
【0083】図24は、本発明の第9の実施の形態によ
る画像の領域境界表現方法によって表現された境界を再
生する、前述した第8の実施の形態による方法とは別
の、領域境界表現の再生方法の流れ図を表わしている。
所望の領域境界ブロックRm のパラメータでRm の画素
はステップST30で逆に変換される。つまり、ブロッ
クの各画素に対応する相似ブロックの画素を変換によっ
て特定し、ブロックの画素は特定された画素に置き換え
られる。この変換を設定回数N回繰り返す。ステップS
T31でN回繰り返し変換されたことを判定した後、ス
テップST32に進む。ステップST32で、指定され
た領域境界ブロックを全て逆変換したかどうか判定し、
していれば終了する。していなければ、ステップST3
3で次のブロックに進み、同様にステップST30から
の変換を繰り返す。
【0084】図25を用いて第9の実施の形態に係る再
生方法の原理を説明する。先に説明した第8の実施の形
態に係る再生方法の再生原理においては、写像は、ブロ
ックa1 からこれより大きい相似ブロックa2 へ変換す
るため境界から写像点の距離が広がり(図25
(a))、領域Aの内側に写像点の塊ができる現象を利
用していた。しかし、ここで述べる第9の実施の形態の
再生方法は同じ写像の逆変換を用いる。つまり、図25
(b)のように相似ブロックの各画素をブロックの画素
に変換する。すると、境界ブロックの画素とそれ以外の
ブロックの画素の画素値にそれぞれ0と1を割り当てた
場合、図25(b)のような逆変換で縮小していくと、
図25(c)に示すように徐々に詳細な線が再生され
る。これを繰り返し行なうことで、最終的に領域境界を
表現した線画像が得られる。
【0085】この再生方法及び装置では、本発明の領域
境界表現方法及び装置で表現された領域形状表現の内、
領域境界パラメータは同じものを用いることができ、領
域の内外を示す情報は必要ない。従って、この再生方法
を用いれば更に領域境界情報を省くことができる。
【0086】以下に本発明を用いて実現できる2つのシ
ステムについて第10及び第11の実施の形態により説
明する。
【0087】図26は、2つの端末が無線器で通信を行
なう第10の実施の形態に係るシステムを示している。
無線通信は、有線通信に比べて送信可能な情報量が非常
に少なく、情報量の莫大な画像の圧縮技術は必要不可欠
な技術である。お互いの画像を送る場合、個々の端末で
画像を圧縮して送信し、お互いの画像圧縮データを受け
とって、個々の端末で画像再生する。画像圧縮の時に本
提案の領域境界表現方法を使えば、特定の領域を抽出
し、送りたい領域だけ圧縮できたり、重要な領域へ多く
ビットを配分して特に奇麗に再生できたり、用途に応じ
た効率の良い通信ができる。
【0088】次に、本発明の第11の実施の形態に係る
画像の領域分割方法を用いた画像合成ツールについて述
べる。本発明を用いれば、圧縮データの合成で合成画像
が作成できる。このシステムを図27に示す。フラクタ
ル符号化されたいくつかの圧縮画像データがディスク1
25に蓄積されている。ユーザーは必要な画像データを
読み込んで再生し、ディスプレイ126上で表示する。
例えば、2つの画像の中から物体を特定して新しい別の
画像を作るとする。領域分割方法を用いてユーザーが表
示画面上をクリックした領域だけを抽出し(抽出方法は
前述の第1実施の形態参照)、領域を覆っているブロッ
クを検出する。抽出した領域を所望の位置に配置して、
所望の合成画像を作成する。領域分割ができる原理から
明らかなように、1つの領域の写像点はその領域内の画
素を用いて表現されているので、領域内のパラメータが
あればその領域は再生できる。同時に所望の位置に対応
するアドレスに、領域境界ブロックのパラメータを記入
して合成画像の圧縮データが作られる。この圧縮データ
を再生すると、表示されている所望の合成画像が得られ
る。このシステムは無線器を用いた先の例にも利用でき
る。このツールでは、合成画像を改めて圧縮する必要が
ない。また、合成画像の圧縮データは、元の画像データ
中の所望領域を示すアドレスで代用することができる。
この場合、多くの合成画像を効率良く蓄積できる。
【0089】以上、説明した第1ないし第11の実施の
形態に係る画像の領域分割方法及び装置を纒めると、そ
の概略は以下のようになる。
【0090】まず、フラクタル符号化では、原画像を符
号化単位である複数のブロックに分割し、ブロック毎に
画像パターンが相似な領域を、同じ画像の他の部分から
見つける。ブロックに対し、相似なブロックを相似ブロ
ックという。ここで、二つのブロックが相似であると
は、一方のブロックの画像データを画素値方向の縮小や
所定値の加減算、或いは、画面内の縮小や位置の平行移
動、回転などの簡単な線形変換によって、他方のブロッ
クの画像データとほぼ等しくできる場合をいう。また、
この線形変換を他方のブロックに対応する相似変換と呼
ぶ。ここで、ブロックDi の画素位置(x,y)、画素
値zの画面内の変換と画素値方向の変換は、式(4)と
fi と式(5)のvi を用いることが多い。
【0091】
【数4】 (4)式で、ri ,θi はブロックiから相似ブロック
への拡大率、回転角、(si ,ti )T は画面内の位置
の平行移動を表す。以下、これらを位置パラメータと呼
ぶ。式(5)で、pi ,qi は画素値方向の縮小率、シ
フトを表す。以下、これらを画素値パラメータと呼ぶ。
このパラメータは、通常、ブロックと、相似変換した後
の相似ブロックの、自乗誤差が最小になる相似ブロック
を選んで決定する。相似ブロックを選ぶ時には、予めブ
ロックの周囲に設定された探索範囲から選ぶのが一般的
である。
【0092】ここで式(4)を用いて、新たに
【数5】 を定義する。画面内に配置された画素の位置に初期点を
起き、この写像Fを施して写像点を得る。図3(a)
は、写像Fを繰り返し施した後の、写像点の位置を示
す。図28のように、写像点は重なり合いながら動き回
って群化する。図3(a)のように、写像点の位置の近
いもの同士に同じラベルをつけて、初期点のラベルを決
定する。ラベル毎を決めて、初期点の位置にこの色をつ
けた図を描くと、図3(b)のようになり、領域分割が
できる。又は、図29(a)のように、写像点に写像F
を繰り返し施した時の写像点の動く範囲から、写像点の
ラベルをつけて、初期点が属する領域を決定する。
【0093】この領域分割法では、区域に対する相似領
域は、探索範囲から最も自乗誤差が少ないものを選ぶ、
従って、エッジやテクスチャなどの画像パターンが違っ
ていても自乗誤差が少なくなれば、それを相似ブロック
に選んでしまう。すると、図29(b)のように、写像
点aj が区域Di に変換されてきた時に写像fi を施す
と、エッジを越えて別の領域に変換される。従って、所
定回数N回写像を施した写像点は、別の領域のラベルが
つき、分割のエラーが生じる。このように、境界が不鮮
明な領域同士や、領域の中にグラデーションや複雑なテ
クスチャがある場合に領域がうまく分割できないという
問題があった。
【0094】また、領域が複雑な形状をしていると、図
29(c)のように、写像点が、別の領域を交差するよ
うに変換されることがある。この時、写像点の動く範囲
を用いてクラスタリングをすると、別の領域の写像点に
も同じラベルをつけてしまい、うまく分割できないとい
う問題があった。
【0095】上述の第1ないし第11の実施の形態にお
ける問題点を解消するために、以下の第12ないし第1
6の実施の形態に係る画像の領域分割方法及び装置が考
えられる。個々の実施の形態を詳述する前に、まず、こ
れらの実施の形態の基本概念による作用について説明す
る。
【0096】画像は複数の区域に分割される。区域と画
像パターンが相似な領域を相似領域と呼ぶ。各区域に
は、相似領域を探索する探索範囲が限定される。ここ
で、探索範囲は、区域の画像パターンの複雑さによっ
て、適応的に範囲が切替えられる。設定された探索範囲
内で相似領域を探索し、各々の区域から相似領域への対
応づけを表す写像が求められる。写像を使って、画面内
の領域が分割される。
【0097】従来は、上記第1ないし第11の実施の形
態で述べたように、境界が不鮮明な領域同士や、領域の
中にグラデーションや複雑なテクスチャがある場合に領
域がうまく分割できないという問題があった。そこで、
区域の画像パターンを予め検出し、複雑なパターンであ
れば探索範囲を狭く切替える等によって、誤った相似ブ
ロックを選ぶのを抑制し、分割のエラーを防ぐ。
【0098】写像を使った画素の属性の決定について
は、画面内の画素の位置を初期点として、初期点に写像
を施した写像点に前記写像を繰り返し施して、順次写像
点が求められる。写像点を用いて、画素の属性が決定さ
れる。また、写像点の位置を用いて、写像の繰り返しを
制御し、制御された写像点を用いて、初期点の属性が決
定される。
【0099】以下、本発明に係わる画像の領域分割方法
及び装置の好適な実施の形態について、図面を参照しな
がら詳細に説明する。
【0100】図30は、本発明の画像の領域分割方法の
第12の実施の形態を示すフローチャートである。ST
101で、画像110は複数の区域Di (i=1,…,
全区域数)に分割される。分割された区域111の画像
パターンを使って区域が分類される。探索範囲切替えス
テップST102で、区域111に対し、画像パターン
に基づいて探索範囲112に切替えられる。写像決定ス
テップST103で、設定された探索範囲112内で相
似領域が探索し、区域から相似領域への対応づけを表す
写像113が決定される。全ての区域について、写像1
13が求まった後、ST104の領域分割ステップで、
写像113を用いて、画像の領域分割結果115が得ら
れる。F10は、写像決定部で、画像110が入力さ
れ、区域から相似領域への対応づけを表す写像114が
出力される。
【0101】図31は、第12の実施の形態に係る方法
を装置で構成したブロック図である。画像210は、フ
レームメモリ200に蓄えられる。フレームメモリ20
0に蓄えられた画像211は、探索範囲切替え手段20
1に入力され、区域の探索範囲212を求める。探索範
囲212と、画像211は、写像決定手段202に入力
され、区域から相似領域への対応づけを表す写像213
を出力する。写像213は、領域分割部203に入力さ
れ、領域分割結果214を出力する。B20は、写像決
定部で、画像210が入力され、区域から相似領域への
対応づけを表す写像213を出力する。
【0102】一例として、区域は図32のようなお互い
に重ならない正方形とする。以下、フラクタル符号化に
合わせて、区域をブロック、相似領域を相似ブロックと
呼ぶ。画像パターンには、ブロック内のエッジやテクス
チャ、画素値が用いられ、これらをそれぞれ、エッジの
有無や方向、フラクタル次元や分散の大きさ、画素値の
大きさや変化を用いて分類し、探索範囲を切替える。例
えば、分散やフラクタル次元を使って複雑なテクスチャ
が検出されたブロックは、相似ブロックを誤って選びや
すいので、狭い探索範囲に切替える。
【0103】図33は、本発明の画像の領域分割方法の
第12の実施の形態を表す図30の、探索範囲切替えス
テップST102を表す、第13の実施の形態のフロー
チャートである。探索切替えステップST102は、分
割された区域111を入力し、探索範囲112を出力す
る。探索範囲切替えステップST102において、ST
301は、区域111を入力し、区域内の画像パターン
を検出する画像パターン検出ステップである。ST30
2では、検出された画像パターン312が、エッジであ
るかどうか判定し、エッジであればST303で、予め
設定されている探索範囲をエッジの方向に広げた探索範
囲313を出力する。エッジでなければ、ST304
で、画像パターンが複雑かどうか判定し、複雑であれ
ば、ST305で、予め設定されている探索範囲を狭く
した探索範囲314を出力する。複雑でなければ、ST
306で、画像パターンが平坦かどうか判定し、平坦で
あれば、ST307で、予め設定されている探索範囲を
広くした探索範囲315を出力する。平坦でなければ、
予め設定された探索範囲316を出力する。出力された
探索範囲112を入力した写像決定ステップST103
は、写像113を決定し、出力する。
【0104】この画像パターンの検出と探索範囲の決定
と一例を図34に示す。ブロックにエッジが含まれてい
れば、相似ブロックはブロックのエッジの位置が一致す
るように選ばれる。従って、エッジの方向を検出し、こ
の方向に長い形状(例えば長方形)の探索範囲(図34
(a))をとればよい。しかしエッジの方向が複数ある
と検出されたブロックは、全エッジの位置が一致するよ
うに相似ブロックを選ぶのは難しく、誤った相似ブロッ
クを選ぶ可能性が高い。従って、探索範囲は全体的に狭
く(例えば小さい正方形)設定して(図34(b))、
なるべくブロックに近い位置の相似ブロックを選ぶよう
にする。逆に、平坦なブロックは、誤った相似ブロック
を選びにくいので、広い探索範囲(図34(c))を設
定する。他に、エッジが検出されないが平坦でもないブ
ロック(複雑なテクスチャ等)は、正しく相似ブロック
が選べる可能性が低いので、探索範囲は全体的に狭く
(例えば小さい正方形)設定する(図34(d))。こ
のようなブロック分類は、例えば、既存の分類法(B.Ra
mamurthi,A.Garsho,“Classified vector quantization
of images, ”IEEE Trans.on Commun.,vol.COM-34,no.
11,Nov.,1986)を用いる。
【0105】以上で探索範囲を決定し、探索範囲内から
相似ブロックを決定する。ある対象ブロックに対しての
写像の候補を設定し、写像から相似ブロックの候補を決
定する。写像は、線形変換、例えば式(4)と式(5)
を用いる。自乗誤差や分散などを用いて、対象ブロック
と相似ブロックの候補が、どの程度相似であるかを調べ
る。探索範囲内でとり得る全ての相似ブロックを候補に
しても良いし、適当に幾つかを選んでも良い。写像の候
補のうち、最も相似性の高い相似ブロックの候補を決定
づける写像の候補を、式(6)のような、ブロックから
相似ブロックへの対応づけを表す写像に決定する。相似
性を図る統計量として、自乗誤差や分散、フラクタル次
元などがある。全てのブロックについて写像を求めて、
この写像を用いて領域分割を行なう。
【0106】図35は、本発明の画像の領域分割方法の
第12の実施の形態を表す図30の、領域分割ステップ
ST104を表す、第14の実施の形態の方法のフロー
チャートである。
【0107】写像決定部F10は、画像110を入力
し、写像114を出力する。領域分割ステップST10
4は、写像114を入力し、領域分割結果115を出力
する。
【0108】領域分割ステップST104において、画
面内の画素の位置を写像点の初期点とする。変換ステッ
プST401では、F10から出力された写像114を
用いて得られる。式(6)の写像によって写像点を変換
する。n回変換した点をn回写像点を呼ぶ。所定回数ま
で変換し、全ての初期点からN回写像点411を得た
後、属性決定ステップST402では写像点をクラスタ
リングし、画素の属性を決定し、領域分割結果115が
出力される。
【0109】また、図36は、第14の実施の形態を装
置を構成したブロック図である。
【0110】写像決定部B20には、画像210が入力
され、写像213が出力される。領域分割部203に
は、写像213が入力され、領域分割結果214が出力
される。領域分割部203において、画面内に配置され
た画素の位置を初期位置とした写像点511は、記憶手
段501に保持される。B20からの出力された写像2
13と、記憶手段201に保持された写像点512は、
変換手段500に入力され、次の写像点511を求め
る。写像点512は、属性決定手段502に入力され、
画素属性を決定し、領域分割結果214を出力する。
【0111】図37は、本発明の画像の領域分割方法
の、第14の実施の形態を示す図35の、変換の繰り返
しに係わる図15の実施の形態の方法を表すフローチャ
ートである。写像決定部F10は、画像110を入力
し、写像114を出力する。領域分割ステップST10
4は、写像114を入力し、領域分割結果115を出力
する。領域分割ステップST104において、画面内の
画素の位置を写像点の初期点とする。変換ステップST
601では、F10から出力された式(3)の写像11
1によって写像点を変換する。ST602では、変換後
の写像点611の位置を用いて、写像点611に再び写
像を施すかどうか判定する。写像を再び施す必要がない
なら、次の初期点から変換を始める。再び写像を施すか
の判定及び制御は、例えば、他の写像点と等しい位置に
変換されたか、また、写像点が周期起動に至るかを検出
して判定する。周期起動は、過去の写像点の位置と同じ
位置に変換された時に検出できる。一度同じ位置に変換
されれば、式(6)で示したように、現在の位置によっ
て用いる写像が決定される。従って、それ以降の写像点
は、過去にその写像点を通った時と同じ写像が施され、
同じ経路を辿るからである。他に、写像点の変換による
挙動の変化の割合を検出して判定することもできる。こ
の場合、急な変化が生じる前の写像点を用いて、属性を
決定する。挙動変化は、x,y方向の移動距離などを用
いて検出する。
【0112】写像点612を、全ての初期点から得た
後、属性決定ステップST603では、写像点をクラス
タリングし、画素の属性を決定し、領域分割結果115
を決定する。
【0113】また、図38は、第15の実施の形態を装
置で構成したブロック図である。画像210は、写像決
定部B20に入力され、写像213が出力される。写像
213は、領域分割手段203に入力され、領域分割結
果214が出力される。領域分割部203において、写
像点は、画面内に配置された画素の位置を初期位置とす
る。B20から出力された写像213と、写像点712
は、変換手段700に入力され、次の写像点711を求
める。写像点711は、記憶手段701に保持され。写
像点712は、制御部702に入力され、再び繰り返し
を行なうか切替える信号713が出力される。写像点7
12は、属性決定手段703に入力され、画素の属性を
決定し、領域分割結果214を出力する。
【0114】図39は、本発明の画像の領域分割方法の
第14の実施の形態を示す図35の属性決定ステップS
T402における、第16の実施の形態の方法のフロー
チャートである。属性決定ステップST402は、写像
点411を入力し、領域分割結果115を出力する。属
性決定ステップST402において、初期属性決定ステ
ップST800では、写像点411を入力とし、初期の
属性811が出力される。ST801で、属性のラベル
kを決定づける写像点の中から孤立写像点
【数6】 を検出する。
【0115】図40に示すように、初期の写像点(画素
位置に配置されている点)を画素点とする。画素点から
変換を初めて写像点を得て、写像点にラベル付けしてク
ラスタリングし、画素(点)のラベルが決定される。こ
の時、写像点が決めるラベルと、例えば、周囲4つの画
素点のラベルが違うような、写像点を検出する。これを
孤立写像点
【数7】 と呼ぶ。孤立写像点を周囲4画素のラベルのうち、少な
くともいずれか一つと統合する。
【0116】ST802は、属性のラベルkとは別の属
性のラベルl(l≠k)と、kを統合するかどうか判定
する。
【0117】図41は、どのラベルと統合するか判定す
る方法の例を示している。図41(a)は、孤立写像点
の左上の位置する画素点のラベルと統合する。図41
(b)は、孤立写像点の周囲4画素が全て同じラベルで
あった時に統合する。図41(c)は、周期軌道を用い
た方法で、同じ周期軌道上の孤立写像点を検出し、それ
らの周囲の画素点のラベルの分布を調べる。その結果、
最も多く分布するラベルに統合する。図41(d)は、
周囲4画素のうち、写像点が次に変換される方向にある
画素点のラベルと統合する。
【0118】このように、ラベルkとラベルlが統合す
るかどうか判定し、ST803でkとlを統合する。以
上を、全てのラベルlについて行なった後、次の孤立写
像点
【数8】 について行なう。全てのラベルkについて終えたら、最
終的に決定された画素の属性を、領域分割結果115と
して出力する。写像点
【数9】 は、ラベルkを決める全孤立写像点としても良い。ま
た、ラベルlはk以外の全てのラベルを調べても良い
し、適当に選んだ代表のラベルで行なっても良い。な
お、図41(a)〜(d)は組み合わせてもよいし、単
独で用いても良い。また、孤立写像点を検出して、周囲
の画素点のラベルと統合する変わりに、孤立した画素点
を検出して、周囲の写像点が決める4つのラベルうちの
どれかと統合しても良い。
【0119】また、図42は、第16の実施の形態の装
置を示し、図36の属性決定手段502の構成を示すブ
ロック図である。
【0120】写像点512は、属性決定手段502に入
力され、領域分割結果214を出力する。属性決定手段
502において、写像点512は、初期属性決定手段9
01に入力され、初期の属性911を出力する。初期の
属性911と、統合された結果の属性は、記憶手段90
2に入力され、保持される。保持された属性912は、
属性を統合するか判定する判定手段903に入力され、
統合する属性913を出力する。出力された属性913
と、保持された属性912は、属性統合手段904に入
力され、統合すると判定された属性同士を統合し、最終
的な領域分割結果214を出力する。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像の領域分割を少ない演算量で行なうことができる。
また、フラクタル符号化の圧縮データを用いれば、画像
の領域分割と画像を同時に再生することができる。さら
に、相似パラメータの選択方法を制御することにより、
領域分割の際の発生するエラーを減少させることができ
る。
【0122】また、本発明によれば、領域の詳細な境界
を抽出し、かつ、それを効率良く表わすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像の領域分割方法の基本概念を
示すフローチャート。
【図2】本発明の画像の領域分割方法の点座標の変換に
よる写像点の動きを説明する図。
【図3】本発明の画像の領域分割方法の原理を説明する
図。
【図4】本発明の第1実施の形態による画像の領域分割
方法のアルゴリズムを表わすフローチャート。
【図5】本発明の画像の領域分割方法のクラスタリング
の例を示す図。
【図6】本発明の画像の領域分割方法のクラスタリング
の一例の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の画像の領域分割方法の輝度値の変化を
説明する図。
【図8】本発明の請求項2の画像の領域分割方法のアル
ゴリズムを表わすフローチャート。
【図9】本発明の請求項3の画像の領域分割方法の構成
を表わすブロック図。
【図10】本発明の画像の領域分割装置の記憶手段に記
憶されるデータの一例を説明する図。
【図11】本発明の画像の領域分割方法の輝度値を決定
する原理を説明する図。
【図12】本発明の画像の領域分割方法を用いた画像通
信システムを示す図。
【図13】本発明の画像の領域分割方法を用いた画像の
符号化装置の構成を表わすブロック図。
【図14】本発明の画像の領域分割方法を用いた画像の
再生装置の構成を表わすブロック図。
【図15】本発明の画像の領域境界表現方法のアルゴリ
ズムを表わすフローチャート。
【図16】本発明の画像の領域境界表現方法の構成を表
わすブロック図。
【図17】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置の
領域境界を含んだ区域内の点の写像を説明する図。
【図18】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置の
領域境界を含まない区域内の点の写像を説明する図。
【図19】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置の
領域境界を含んだ区域内の点の属性の決定方法を説明す
る図。
【図20】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置の
各区域に対応づけられている相似領域の求め方の一例を
説明する図。
【図21】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置の
各区域に対応づけられる相似領域の求め方の別の例を説
明する図。
【図22】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置で
表現された領域境界を再生する、領域境界再生方法のア
ルゴリズムを表わす流れ図。
【図23】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置で
表現された領域境界を再生する、領域境界現再生装置の
構成を表わすブロック図。
【図24】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置で
表現された領域境界を再生する、領域境界再生方法の別
のアルゴリズムを表わす流れ図。
【図25】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置で
表現された領域境界を再生する、領域境界再生方法の別
のアルゴリズムの原理を説明する図。
【図26】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置を
用いて、無線通信を行なうシステムの一例を説明する
図。
【図27】本発明の画像の領域境界表現方法及び装置を
用いて、画像合成ツールを実現する一例を説明する図。
【図28】第1ないし第11の実施の形態に係る領域分
割方法及び装置の基本概念を説明する図。
【図29】第1ないし第11の実施の形態に係る領域分
割方法及び装置の基本概念を説明する図。
【図30】本発明の第12の実施の形態に係る領域分割
方法の処理動作を示すフローチャート。
【図31】本発明の第12の実施の形態に係る領域分割
装置の構成を示すブロック図。
【図32】図31に示される領域分割装置における区域
の一例を示す図。
【図33】本発明の第13の実施の形態に係る領域分割
方法の処理動作を示すフローチャート。
【図34】第13の実施の形態に係る分割方法における
探索範囲の決定の一例を示す説明図。
【図35】本発明の第14の実施の形態に係る領域分割
方法の処理動作を示すフローチャート。
【図36】本発明の第14の実施の形態に係る領域分割
装置に構成を示すブロック図。
【図37】本発明の第15の実施の形態に係る領域分割
方法の処理動作を示すフローチャート。
【図38】本発明の第15の実施の形態に係る領域分割
装置に構成を示すブロック図。
【図39】本発明の第16の実施の形態に係る領域分割
方法の処理動作を示すフローチャート。
【図40】本発明の第16の実施の形態における画像ラ
ベル決定を示す説明図。
【図41】本発明の第16の実施の形態におけるラベル
統合の判定方法を示す説明図。
【図42】本発明の第16の実施の形態に係る領域分割
装置の構成を示すブロック図。
【図43】従来の領域分割の一例を説明する図。
【図44】従来の領域の形状を表わす方法の一例を説明
する図。
【図45】従来のフラクタル圧縮・再生の原理を説明す
る図。
【図46】従来の画素値再生及び属性決定装置の構成を
表わすブロック図。
【図47】従来の領域境界表現方法の他の例を説明する
図。
【符号の説明】
ST1 フラクタル符号化ステップ ST2 写像点確定ステップ ST3 写像判定ステップ ST4 属性内容判定ステップ ST5 特徴領域分割ステップ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つの画像を複数の区域に分割し、各々の
    区域に対応づけられる前記画像内における各々の相似領
    域についての写像を全ての区域について求めるフラクタ
    ル符号化ステップと、 所定の属性により座標上の特定点として定義される初期
    点から、該属性に従って所定の変換処理を複数回施すこ
    とにより、順次複数の写像点を求める写像点確定ステッ
    プと、 前記変換される写像点を含む区域から、該区域に対応づ
    けられる前記相似領域についての写像を求める写像判定
    ステップと、 前記複数回施される変換処理によって求められる写像点
    から前記初期点が有する所定の属性の内容を決定する属
    性内容決定ステップと、 前記属性内容決定ステップにより求められた前記所定の
    属性に従って前記写像に対応する領域を画像上の特定の
    特徴領域として分割する特徴領域分割ステップと、を備
    える画像の領域分割方法。
  2. 【請求項2】1つの画像を複数の区域に分割し、各々の
    区域に対応づけられる前記画像内における各々の相似領
    域についての写像を全ての区域について求めるフラクタ
    ル符号化ステップと、 所定の属性により座標上の特定点として定義される初期
    点a0 から該属性に従ってN回変換を繰返えされること
    により複数の写像点an (n=1,…,N)を求める写
    像点確定ステップと、 前記複数の写像点an (n=1,…,N)おける変換さ
    れる各点am (m=0,…,N−1)が含まれている複
    数の前記区域に対応づけられる領域を写像として求める
    写像判定ステップと、 前記複数の写像点an (n=1,…,N)のうちの少な
    くとも2つの写像点を用いて前記初期点an が有する前
    記所定の属性の内容を求める属性内容決定ステップと、 前記属性内容決定ステップにより求められた前記所定の
    属性に従って前記写像に対応する領域を画像上の特定の
    特徴領域として分割する特徴領域分割ステップと、を備
    える画像の領域分割方法。
  3. 【請求項3】複数の区域に分割された画像に於いて、各
    々の区域と対応づけられる画像内の各々の相似領域への
    写像を、全ての区域について求めた後、初期点a0 から
    N回変換を繰り返した写像点an (n=1,…,N)
    は、変換される点an (n=0,…,N−1)が含まれ
    る区域に対応けられている該写像を用いて求められ、写
    像点an (n=1,…,N)のうち、少なくとも2つを
    用いて、初期点の属性を求める事を特徴とする請求項2
    に記載された画像の領域分割方法。
  4. 【請求項4】複数の区域に分割された画像に於いて、各
    々の区域と対応づけられる画像内の各々の相似領域への
    写像を、全ての区域について求めた後、画像平面に配置
    された初期点を写像で変換し、該初期点の変換を繰り返
    して求めた写像点は、変換される点が含まれる区域に対
    応づけられる該写像を使って求められ、該写像点を使っ
    て初期点の属性と初期点の画素値を決定し、画像を再生
    して同時にその画像を領域毎に分割する事を特徴とする
    請求項2に記載された画像の領域分割方法。
  5. 【請求項5】複数の区域に分割された画像に於いて、各
    々の区域と対応づけられる画像内の各々の相似領域への
    写像を、全ての区域について求めた後、a0 を初期点と
    し、点an (n=0,…,N−1)が含まれる区域に対
    応づけられている該写像を用いてan+1 を求め、写像点
    an (n=1,…,N)を用いて初期点の属性を求める
    画像の領域分割方法において、該属性が示す領域のう
    ち、対象領域の点の属性とそれ以外の領域の点の属性の
    両方を含む区域を検出し、該区域の位置と該区域に定義
    された写像を該領域の境界の情報として決定することに
    より領域の境界を表現することを特徴とする請求項2に
    記載の画像の領域分割方法。
  6. 【請求項6】1つの画像を複数の区域に分割し、各々の
    区域に対応づけられる前記画像内における各々の相似領
    域についての写像を全ての区域について求めるフラクタ
    ル符号化ステップと、 前記区域と画像パターンが相似な相似領域を探索するた
    めの探索範囲を、各区域のパターンにより切換える探索
    範囲切換えステップと、 区域毎に設定された探索範囲内で前記相似領域を探索し
    て、各々の区域から相似領域への対応づけを示す写像を
    決定する写像決定ステップと、 前記写像を用いて前記画像を複数の領域に分割する領域
    分割ステップと、 を備えることを特徴とする画像の領域分割方法。
  7. 【請求項7】前記探索範囲切換ステップは、前記区域の
    中に前記画像パターンのエッジを含む場合には予め設定
    された探索範囲よりも前記エッジの方向に広い探索範囲
    に切換え、前記区域内の前記画像パターンが複雑な場合
    には予め設定された探索範囲よりも狭い探索範囲に切換
    え、さらに、前記区域内の前記画像パターンが平坦であ
    る場合には予め設定された探索範囲よりも広い探索範囲
    に切換えることを特徴とする請求項6に記載された画像
    の領域分割方法。
  8. 【請求項8】前記領域分割ステップは、さらに、 前記画像内の画素の位置を初期点とするステップと、こ
    の初期点に写像を施した点を写像点とするステップと、
    前記写像点に前記写像を施して写像点を求めるステップ
    と、を含む変換ステップと、 前記変換ステップを所定回数繰り返して求められた写像
    点の位置を用いて画素の属性を決定する属性決定ステッ
    プと、 を備えていることを特徴とする請求項6に記載された画
    像の領域分割方法。
  9. 【請求項9】画像を複数の区域に分割する手段と、該区
    域を該画像内の相似領域に対応づける写像を求める手段
    と、を有し、 画像内に配置された初期点を該写像で変換する変換手段
    と、該記憶手段に保持された写像点を保持する記憶手段
    と、該写像点から該初期点の属性を決定する決定手段
    と、該記憶手段に保持された写像点から初期点の画素値
    を決定する手段を有することを特徴とする画像の領域分
    割装置。
  10. 【請求項10】画像を複数の区域に分割する手段と、該
    区域を該画像内の相似領域に対応づける写像を求める手
    段と、を有し、 画像内に配置された初期点を該写像で変換する変換手段
    と、該記憶手段に保持された写像点を保持する記憶手段
    と、該写像点から該初期点の属性を決定する決定手段を
    有し、対象領域に含まれる該初期点の属性とそれ以外の
    領域の点の属性の両方を含む区域を対象領域の境界とし
    て検出する領域境界検出手段と、該領域境界に対応づけ
    られている該写像を出力する制御手段を有する画像の領
    域境界表現部より構成されることを特徴とする画像の領
    域分割装置。
  11. 【請求項11】画像を複数の区域に分割する区域分割手
    段と、 前記区域と画像パターンが相似である相似領域を探索す
    るための探索範囲を区域内の画像パターンによって切換
    える探索範囲切換え手段と、 各々の区域内に設定された前記探索範囲内で前記相似領
    域を探索することにより写像を決定する写像決定手段
    と、 画面内の画素の位置を初期点としてこの初期点に写像を
    施した点である写像点を記憶する写像点記憶手段と、 前記写像点に前記写像を施す変換手段と、 前記写像点の位置を用いて、それぞれの画素の属性を決
    定する属性決定手段と、 を備える画像の領域分割装置。
  12. 【請求項12】前記属性決定手段は、 前記写像点を用いてその画素についての初期の属性を決
    定する初期属性決定手段と、 前記画素の一時的な属性を記憶する属性記憶手段と、 対象の属性を決定づけられた写像点について各々の近隣
    の複数の写像点の属性と、対象の属性とが異なっている
    孤立写像点を検出する孤立写像点検出手段と、 前記孤立写像点を周囲の属性のうちの少なくとも1つに
    することにより属性の統合を図る属性統合手段と、 を含むことを特徴とする請求項11に記載された画像の
    領域分割装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014027409A (ja) * 2012-07-25 2014-02-06 Fujitsu Ltd 画像選択方法、画像選択装置、符号化装置、画像選択システム、画像選択プログラム、符号化プログラム、及び画像符号化選択プログラム
JP2016092732A (ja) * 2014-11-10 2016-05-23 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
KR20210014681A (ko) * 2018-12-21 2021-02-09 구글 엘엘씨 이미지 시맨틱 콘텐츠를 이용한 브랜드 침투 결정 시스템

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