JPH08314623A - 光学式座標入力装置 - Google Patents

光学式座標入力装置

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JPH08314623A
JPH08314623A JP7138681A JP13868195A JPH08314623A JP H08314623 A JPH08314623 A JP H08314623A JP 7138681 A JP7138681 A JP 7138681A JP 13868195 A JP13868195 A JP 13868195A JP H08314623 A JPH08314623 A JP H08314623A
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Japan
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signal
reference potential
conversion means
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JP7138681A
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English (en)
Inventor
Norinaga Hayade
徳長 早出
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Nippon Steel Texeng Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学式座標入力装置において、信号検出回路
の基準電位をマウスパッドの状況(反射光量)に応じて
生成することにより、検出不能や誤検出を防止して、安
定した検出を可能にする。 【構成】 フォトダイオードの受光面P内に、第1検出
面D1 、第2検出面D2及び第3検出面D3 を設け、第
3検出面D3 の外縁形状をラインパターンの光像X1
2 ,・・・の形成ピッチRP と等しい正方形状とす
る。この正方形状の検出面から得られた検出信号を元に
基準信号を生成する。この基準信号により、第検出面D
1 と第2検出面D2 から得られた検出信号Va,Vbを
2値化して論理信号を出力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学式座標入力装置に係
り、特に、ラインパターンを備えたマウスパッド上で操
作することによりコンピュータ内に座標入力を行うよう
に構成された光学式マウスに好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からコンピュータ等の座標入力装置
の一つとしてマウスが使用されているが、このうち、マ
ウスパッドに形成されたグリッドを光学的に読み取り、
座標入力を行うように構成された光学式マウスがある。
【0003】図18は光学式マウスの一例について、そ
の光学系の構成を示すものである。マウスパッド1は、
透明基板1aと、その表面側に所定のピッチで並列形成
された金属薄膜からなる複数のX方向ラインパターン2
X(X方向に並列し、X方向と垂直な方向に延伸するス
トライプ状のパターン)と、その裏面側に同様に並列形
成されたY方向ラインパターン(Y方向に並列し、Y方
向と垂直な方向に延伸するストライプ状のパターン)と
を備えている。
【0004】光学式マウスには、図18(a)に示すよ
うに、X方向ラインパターン2Xに光を照射してその反
射光を検出するように構成された、発光ダイオード3
X、集光レンズ4X及びフォトダイオード5Xを有する
X方向光電変換部10Xと、Y方向ラインパターン2Y
に光を照射してその反射光を検出するように構成され
た、発光ダイオード3Y、集光レンズ4Y及びフォトダ
イオード5Yを有するY方向光電変換部10Yとが収容
されている。
【0005】図19に示すように、フォトダイオード5
Xは検出部5Xaと5Xbとを有する2分割フォトダイ
オードであり、フォトダイオード5Yは検出部5Yaと
5Ybとを有する2分割フォトダイオードである。これ
らのフォトダイオード5X,5Yの各検出部は、それぞ
れ独立した信号検出回路XA,XB,YA,YBに接続
される。
【0006】信号検出回路内においては、その電流電圧
変換部6Xa,6Xb,6Ya,6Ybにより光電流に
応じた電位を有する検出信号VXa,VXb,VYa,
VYbが得られる。この電位はさらにコンパレータ7X
a,7Xb,7Ya,7Ybに入力され、それぞれ基準
電位SXa,SXb,SYa,SYbと比較されて2値
化され、高レベル(以下「H」という。)又は低レベル
(以下「L」という。)のいずれかの電位が論理信号D
Xa,DXb,DYa,DYbとして出力される。
【0007】図20は上記信号検出回路XA,XBにお
ける検出信号VXa,VXbと論理信号DXa,DXb
との関係を示したものである。図20(a)及び(c)
に示すように、検出信号VXaとVXbはそれぞれ正弦
波状のアナログ信号であり、検出部5Xaと5Xbの位
置関係によりほぼ90度位相のずれた状態で検出され
る。図20(b)及び(d)に示すように、検出信号V
Xa,VXbがしきい値Vthを越えると論理信号DX
a,DXbは「L」となり、検出信号VXa,VXbが
しきい値Vthを下回ると論理信号DXa,DXbは
「H」となる。
【0008】マウスパッド1のX方向ラインパターン2
Xを横切るように光学マウスを+X方向に移動させる
と、図20(b)及び(d)に示すように論理信号(D
Xa,DXb)の組合せは(L,L)→(H,L)→
(H,H)→(L,H)→(L,L)のように周期的に
変化し、論理信号DXaの方が論理信号DXbよりも先
に変化することによりマウスの移動方向(+X方向)が
判り、その周期数によりマウスの移動量が判る。上記論
理信号の組合せが逆順で変化する場合には移動方向も逆
方向(−X方向)であることとなる。
【0009】上記光学マウスの信号検出回路において、
コンパレータ7Xa,7Xb,7Ya,7Ybとしてシ
ュミットトリガ型のコンパレータを用いることにより、
検出信号の2値化の際にヒステリシス特性を持たせるこ
とができる。この場合、検出信号の電位が上昇する際の
上昇しきい値Vthuは図20のしきい値Vthよりも
若干高く設定され、該上昇しきい値を検出信号の電位が
越えると、しきい値Vthよりも若干低い降下しきい値
Vthdがセットされ、検出信号の電位が降下して降下
しきい値Vthdを検出信号の電位が下回ると、再び上
昇しきい値Vthuにセットされるので、他方向のライ
ンパターンの影響、雑音やドリフト等に起因して発生す
る検出信号の立ち上がり、立ち下がり時における論理信
号のチャタリングを防止することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
光学式マウスにおいては、マウスパッド1上のラインパ
ターン2X,2Yは透明基板1aの表裏両面上に並列配
置されるが、各ラインパターンの幅が170μm程度と
微細な形状を呈しているため、印刷又はエッチングの条
件により、異なるマウスパッド間においては勿論のこ
と、同一のマウスパッド上においてもラインパターンの
線幅、濃淡、形状等が不均一となるため、検出する光の
強度にバラツキが生じる。
【0011】また、ラインパターンの交差部分では、例
えばパッドの裏面側に形成されたY方向ラインパターン
上に表面側に形成されたX方向ラインパターンの影が乗
り、やはり検出光量が変化する。さらに、X方向とY方
向とを別個の光学系で検出しているので、検出感度、光
学系のバラツキにより検出信号の強度が方向により若し
くはマウス間で異なる場合が多い。
【0012】したがって、上記ラインパターンの不均一
性及び影の発生、マウス側の検出感度の方向毎及び製品
毎のバラツキにより光学式マウスの検出条件が悪化する
ことにより、上記検出信号と基準電位との関係も変化
し、検出信号の振幅中心レベルが基準電位に対して変化
したり、検出信号の振幅が減少したりする。特に、図2
0の右側部分に示すように検出光量が減少すると検出信
号の振幅中心レベルが上昇して検出信号が基準電位を横
切らなくなるので、論理信号の反転は生じない誤動作が
発生する。これらの影響を避けて正確な検出を可能にす
るために発光ダイオードの光量等の調整を行う必要があ
るが、この調整は煩雑かつ困難であるため、読み取り不
良や誤動作等の発生率が高く、製品の歩留りが低下する
という問題点がある。
【0013】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、基準電位をマウスパッドの状況に
応じて生成することにより、上記のような原因があって
も常に正確な検出ができる光学式座標入力装置を実現す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、少なくとも1方向に所定間隔
を以て並列配置されたラインパターンを備えた検出領域
の光像に基づいて検出信号を発生する第1の光電変換手
段と、該第1の光電変換手段の検出信号を基準電位と比
較して論理信号を出力する信号比較手段とを有する光学
式座標入力装置において、前記第1の光電変換手段と併
せて若しくは前記第1の光電変換手段とは別個に前記ラ
インパターンのn周期(nは正の整数)の範囲に対応す
る前記検出領域の光像を検出する第2の光電変換手段を
設け、該第2の光電変換手段の出力する検出信号を前記
第1の光電変換手段の検出信号と併せて若しくは単独に
領域信号として入力し、該領域信号に基づいて前記基準
電位を生成する基準電位生成手段を設けるものである。
【0015】ここで、前記基準電位生成手段を、前記ラ
インパターンのn周期の範囲に対応する前記検出領域の
光像の平均光量に従って前記基準電位を生成する手段と
することが好ましい。
【0016】また、前記第2の光電変換手段には、前記
第1の光電変換手段の受光面と隣接した受光面を設ける
ことが好ましい。
【0017】この場合にはさらに、前記第2の光電変換
手段には、前記第1の光電変換手段の受光面を包囲する
受光面を設けることが望ましい。
【0018】また、前記基準電位生成手段を、前記第1
の光電変換手段の検出信号と前記第2の光電変換手段の
検出信号とを合成して前記基準電位を得るように構成す
ることが好ましい。
【0019】上記構成のいずれかにおいて、前記第1の
光電変換手段には2つの光電変換部を前記ラインパター
ンの光像の並列方向に隣接して設け、該2つの光電変換
部から出力される2つの前記検出信号を前記信号比較手
段により前記基準電位に応じてそれぞれ2値化して前記
論理信号を出力させる場合がある。
【0020】
【作用】請求項1によれば、第1の光電変換手段に加え
て第2の光電変換手段を設け、第2の光電変換手段によ
り検出された検出信号を第1の光電変換手段の検出信号
と合わせて若しくは単独に用いて領域信号を検出し、こ
の領域信号により基準電位を得るようにしたことによ
り、領域信号はn周期の範囲に対応する検出領域の光像
を受けて形成されたものであるため、検出領域の平均的
な光量を反映した信号となるから、基準電位を常時検出
信号の弁別に適した電位に設定することができる。した
がって、検出領域の状態に起因して光量の変化が発生し
ても、常に安定した検出が可能になる。
【0021】請求項2によれば、基準電位をラインパタ
ーンのn周期の範囲に対応する検出領域の光像の平均光
量に従って基準電位を生成することにより、基準電位が
検出信号の平均レベルにほぼ対応することとなり、常時
確実な検出が可能になる。
【0022】請求項3によれば、第1の光電変換手段の
受光面と第2の光電変換手段の受光面とが隣接している
ため、基準電位の生成と検出信号のベースとなる検出領
域を隣接して配置したこととなり、検出信号を得るため
の検出領域と最も近い領域から領域信号を得ることがで
きるので、検出領域の状況変化(反射光量の変化)に迅
速に対応できる。
【0023】請求項4によれば、第1の光電変換手段の
受光面の周囲に第2の光電変換手段の受光面を設けたこ
とにより、第1の光電変換手段の受光面を中心とした最
適な検出領域の光像から基準電位を生成することができ
る。
【0024】請求項5によれば、第1の光電変換手段の
検出信号と第2の光電変換手段の検出信号とを合成して
基準電位を得るように構成することにより、第2の光電
変換手段の受光面の面積を低減できるので、受光面全体
の面積を小さくすることができる。
【0025】
【実施例】次に、図面を参照して本発明に係る光学式座
標入力装置の実施例を説明する。この実施例は、コンピ
ュータに接続された状態で、マウスパッド上を移動させ
て座標入力を行うための光学式マウスに関するものであ
るが、本発明は光学式マウスに限定されることなく、ラ
インパターンを読み取って座標入力を行う方式の装置に
広く適用できるものである。
【0026】図1はマウスパッド上に形成されたX方向
ラインパターンの光像X1 ,X2 ,X3 ,X4 ,X5
6 と、X方向の光電変換部におけるフォトダイオード
の受光面Pとの関係を示す説明図である。本実施例のフ
ォトダイオードの受光面Pとしては、図1に示すように
種々の形態が考えられる。受光面P1-1 〜P1-4 はいず
れもX方向ラインパターンの光像の形成ピッチRP と等
しい1辺を持つ正方形状に形成され、この受光面P1-1
〜P1-4 の内部に第1検出面D1 、第2検出面D2 及び
第3検出面D3 が形成されたタイプ1の構造を備えてい
る。
【0027】受光面P1-1 においては、第1検出面D1
及び第2検出面D2 は共にX方向に1/4RP 、Y方向
に1/2RP 〜1/4RP の長さの矩形状に形成され、
相互に隣接し、その周囲を第3検出面D3 が取り巻く構
造となっている。同様に、受光面P1-2 ,P1-3 ,P
1-4 では、第1検出面D1 と第2検出面D2 とによって
形成された正方形が受光面のいずれかの辺に接するよう
に配置されている。
【0028】受光面P2-1 ,P2-2 は、上記受光面と同
様にラインパターンの光像の形成ピッチRP に等しい長
さの1辺を持つ受光面の正方形状の外縁から第1検出面
1又は第2検出面D2 のいずれかが外側に突出してい
るタイプ2の構造である。この場合、第3受光面D3
面積は上記受光面P1-1 ,P1-2 ,P1-3 ,P1-4 の場
合よりも大きな面積になっている。
【0029】受光面P3-1 ,P3-2 ,P3-3 では、上記
受光面と同様に形成ピッチRP に等しい長さの1片を持
つ受光面の正方形状の外縁から第1検出面D1 及び第2
検出面D2 が共に外部へ突出しており、第3検出面D3
が正方形状となったタイプ3の構造である。
【0030】上記図1に示した受光面と同様の1辺がラ
インパターンの光像の形成ピッチRP と等しい正方形の
受光面を設けた場合に、受光面の位置及び姿勢によって
その明部(ラインパターンからの反射光を受ける部分)
の面積比率がどのように変化するのかを調べた結果を以
下の表1に示す。この表1においては、受光面Pの検出
位置を、図2(a)に示す受光面Pの縁部と光像のライ
ンパターンの縁部との距離δ(形成ピッチRP を1とし
て計ったもの)によって示し、受光面Pの姿勢は、図2
(a)に示す受光面Pの1辺と光像のラインパターンの
延伸方向との角度θ(度)によって示している。
【0031】
【表1】 距離δ 角度θ 明部の面積比率 距離δ 角度θ 明部の面積比率 1/8 0 50.0 2/8 0 50.0 1/8 10 50.4 2/8 10 50.8 1/8 20 49.7 2/8 20 52.0 1/8 30 48.2 2/8 30 52.1 1/8 40 46.3 2/8 40 52.2 1/8 45 45.9 2/8 45 52.3 1/8 50 46.3 2/8 50 52.2 1/8 60 48.2 2/8 60 52.1 1/8 70 49.7 2/8 70 52.0 3/8 0 50.0 4/8 0 50.0 3/8 10 50.8 4/8 10 50.7 3/8 20 53.2 4/8 20 52.6 3/8 30 55.9 4/8 30 55.7 3/8 40 56.9 4/8 40 57.6 3/8 45 57.0 4/8 45 57.8 3/8 50 56.9 4/8 50 57.6 3/8 60 55.9 4/8 60 55.7 3/8 70 53.2 4/8 70 52.6
【0032】上記表1に示されているように、形成ピッ
チRP の長さの辺を持つ正方形状の受光面Pにおいて
は、ラインパターンの反射光による明部の面積は、受光
面Pの辺とラインパターンとが平行になる姿勢であれば
常に50%であり、受光面Pの姿勢が傾斜しても、46
%弱〜58%弱の範囲内である。したがって、上記のよ
うな受光面Pにおいては、ほぼ常にマウスパッドからの
光量の平均値に近い検出信号が得られることが予想され
る。
【0033】次に、図2(b)に示すように、内部の中
心位置に配置された第1検出面D1及び第2検出面D2
と、これらの検出面を包囲するように枠状に形成された
第3検出部D3 とからなり、全体として上記図2(a)
に示す受光面と同様の形状を備えた受光面P1-1 につい
て、第1検出面D1 と第2検出面D2 における明部の面
積比率がそれぞれどのようになるかを調べた。その結果
を以下の表2に示す。なお、図2(b)に示すように、
受光面の検出位置及び姿勢は、上記表1と同様の距離δ
及び角度θによって示されている。ここでは、明部の面
積比率は第1検出面D1 と第2検出面D2 の各面積をそ
れぞれ50%とし、両者を合わせた全面積を100%と
して表示している。
【0034】
【表2】 距離δ 角度θ 第1検出面の明部面積比率 第2検出面の明部面積比率 1/8 0 25.0 50.0 1/8 10 9.297 49.999 1/8 20 3.019 43.603 1/8 30 2.074 34.530 1/8 40 2.685 27.545 1/8 45 3.583 25.891 1/8 50 5.104 25.126 1/8 60 11.085 25.520 1/8 70 18.579 27.864 2/8 0 50.0 50.0 2/8 10 34.682 49.999 2/8 20 23.231 49.995 2/8 30 17.027 48.444 2/8 40 17.196 44.621 2/8 45 18.564 42.832 2/8 50 20.462 41.356 2/8 60 25.520 39.951 2/8 70 32.059 41.168 3/8 0 50.0 25.0 3/8 10 50.001 41.472 3/8 20 45.367 48.144 3/8 30 39.675 49.479 3/8 40 36.606 49.789 3/8 45 36.241 49.789 3/8 50 36.776 49.622 3/8 60 39.951 49.203 3/8 70 45.360 48.152 4/8 0 50.0 0.0 4/8 10 50.001 16.089 4/8 20 50.001 29.979 4/8 30 49.721 38.394 4/8 40 48.701 41.128 4/8 45 48.525 41.425 4/8 50 48.694 41.135 4/8 60 49.203 38.911 4/8 70 44.539 35.443
【0035】上記受光面P1-1 、P1-2 又はP1-3 を有
する光電変換部を備えた光学式マウスの場合、図3に示
す信号検出回路により論理信号Da,Dbを得ることが
できる。すなわち、第1検出面D1 を備えたフォトダイ
オードPD1、第2検出面D2 を備えたフォトダイオー
ドPD2、第3検出面D3 を備えたフォトダイオードP
D3を、それぞれ演算増幅器OP1,OP2,OP3の
反転入力端子に接続し、該反転入力端子とその出力とを
抵抗R1,R2,R3を介して接続する。一方、演算増
幅器OP1,OP2,OP3の非反転入力端子には、抵
抗R11,R12により分圧された所定の電位が供給さ
れている。
【0036】上記フォトダイオードPD1,PD2,P
D3で発生した光電流は、演算増幅器OP1,OP2,
OP3及び抵抗R1,R2,R3で構成されるI/V変
換回路によって、光電流に応じた電位を持つ検出信号V
a,Vb,Vcになる。検出信号Va,Vb,Vcは、
それぞれ抵抗R4,R5,R6を介して演算増幅器OP
4からなるボルテージフォロワに入力される。また、検
出信号Va,Vbは、それぞれ演算増幅器OP5,OP
6の反転入力端子に入力される。
【0037】演算増幅器OP4の出力電位Vrefは、
結合抵抗R7,R8を介して演算増幅器OP5,OP6
の非反転入力端子に入力される。演算増幅器OP5,O
P6の非反転入力端子と出力とは、帰還抵抗R9,R1
0によって接続されている。上記検出信号Va,Vb
は、演算増幅器OP4の出力電位Vrefに基づいて入
力される基準電位Vthu,Vthdと比較され、その
大小関係によって高電位「H」又は低電位「L」を持つ
論理出力Da,Dbが得られる。
【0038】上記結合抵抗R7,R8と、演算増幅器O
P5,OP6と、帰還抵抗R9,R10とからなるシュ
ミットトリガ型のコンパレータは、R7〜R10の抵抗
値によって定まる所定のヒステリシス特性を有する。す
なわち、検出信号Va,Vbが上昇する際には、検出信
号Va,Vbの電位が出力電位Vrefよりも若干高い
上昇しきい値Vthu(=Vref+ε(εは正の微小
値))を越えると、論理出力Da,Dbは「H」から
「L」へと変わり、その時、しきい値は出力電位Vre
fよりも若干低い降下しきい値Vthd(=Vref−
ρ(ρは正の微小値))となる。検出信号Va,Vbが
降下する際には、検出信号Va,Vbの電位が降下しき
い値Vthdを下回ると、論理出力Da,Dbは「L」
から「H」へと変わり、その時、しきい値は上昇しきい
値Vthuに戻る。
【0039】演算増幅器OP4の出力電位Vrefは、
フォトダイオードPD1,PD2,PD3からの検出信
号Va,Vb,Vcを加算して得られたものである。こ
の加算時の重み付けは、抵抗R1〜R6の値によって調
整される。一般的には、出力電位Vrefがマウスパッ
ドからの反射光量の平均値を示すように設定すればよ
い。
【0040】特に、上記受光面P1-1 を備えた実施例に
おいては、受光面P1-1 全体で発生する光電流に基づく
演算増幅器OP4の出力電位Vrefが、第1検出面D
1 又は第2検出面D2 で発生する光電流に基づく検出信
号の電位の平均値となるように設定することが望まし
い。このために、第1検出面D1 の面積=第2検出面D
2 の面積=SDとし、第3検出面の面積SDR=A×S
Dとすると、各抵抗値を、 R1=R2,R3=R1/A R4=R5,R6=R4/A になるように設定することが好ましい。
【0041】図6乃至図14には、上記実施例における
出力電位(コンパレータにヒステリシス特性を付与しな
い場合の基準電位)Vrefを基準として、フォトダイ
オードPD1の第1検出面D1 で受けた光に基づく検出
信号Vaと、フォトダイオードPD2の第2検出面D2
で受けた光に基づく検出信号Vbの値をシュミレーショ
ンした結果を受光面Pの姿勢毎(θ=0〜70度)に示
す。ここで、図3に示す回路図中の電源電位VDD=5
vである。これらの図に示すように、受光面Pの姿勢が
ラインパターンの光像の延伸方向から大きくずれても、
例えば図10乃至図14に示すように支障なく検出でき
ることが判る。
【0042】図15乃至図17は、図3に示す検出電位
Va(光電変換部の出力電圧)がマウスパッドからの反
射光量の大小に応じて変化する様子を示したものであ
る。検出電位Va(検出電位Vbも同様である。)は、
ラインパターンを横切る度に上下する正弦波状の信号で
あるが、例えばY方向の光電変換部にはX方向のライン
パターンの影が影響するとともにその他のノイズも加わ
って、各図に示すように細かく上下に振動する信号波形
となる。
【0043】図15には、図19に示す従来の検出系に
おける基準電位Vref、上昇しきい値Vthu及び降
下しきい値Vthdを示す。この従来例においては、基
準電位及びしきい値が所定値に固定されているため、例
えばこれらの値を反射光量が大きい場合に合わせておく
と、マウスパッドのラインパターンの線幅が細くなって
いたり、反射率が低くなっていたり、透明基板の透明度
が低下していたり、フォトダイオードの検出感度が低か
ったりすると、検出信号Vaの電位レベルが上昇すると
ともに、その振幅が減少するため、図15の右側部分に
示すように基準電位及びしきい値が検出信号と交差しな
くなり、検出が不可能になってしまう。
【0044】図16には、各光電変換部の出力電位を積
分して、その積分信号をコンパレータの基準電位として
用いる自己積分型の検出回路を設けた場合の基準電位V
ref、上昇しきい値Vthu及び降下しきい値Vth
dを示すものである。この場合には、反射光量が変化し
て検出信号の電位レベル及び振幅が変化すると、これに
伴って基準電位Vrefもやや遅れて変化するので、検
出が全く不可能になることはない。しかし、図示のよう
に、基準電位の変化は検出信号に追随するために、検出
信号としきい値レベルとの交差部はその時の状況によっ
て上下に大きくぶれるとともに、検出信号に乗ったノイ
ズ成分によって誤検出を起こす可能性が大きい。
【0045】図17には、上記実施例の基準電位(演算
増幅器OP4の出力電位)Vref、上昇しきい値Vt
hu及び降下しきい値Vthdを示す。この実施例の場
合には、基準電位Vrefが常にその時の平均の反射光
量に応じて変化するため、しきい値を常時検出信号Va
の電位レベルに適合させた値とすることができ、反射光
量の大小に拘わらず安定した検出が可能になる。
【0046】図4には、上記図1に示す受光面P2-1
2-2 を備えたタイプ2の光電変換部を用いた場合の回
路構成を示す。この場合には、第1検出面D1 は正方形
の外形内にあるが、第2検出面D2 は正方形の外形外に
あり、検出信号Vaと検出信号Vcのみを元に基準電位
Vrefを得て、この基準電位Vrefにより論理信号
Da,Dbを出力するようになっている。この場合に
も、抵抗R1,R3,R4,R5を適宜設定することに
より、演算増幅器OP4の出力電位をマウスパッドから
の反射光の平均光量に応じたものとすることができる。
【0047】図5には、上記図1に示す受光面P3-1
3-2 ,P3-3 を備えたタイプ3の光電変換部を用いた
場合の回路の例を示す。この場合には、第1検出面D1
及び第2検出面D2 の双方が第3検出面D3 により形成
される正方形の外形外にあるため、第3検出面D3 を備
えたフォトダイオードPD3のみから基準電位Vref
を求め、これを基準にして検出信号Va,Vbを2値化
している。
【0048】図1に示すタイプ3の場合には、第1検出
面D1 と第2検出面D2 が第3検出面D3 とは離れて形
成されていてもよい。しかし、検出部位に近い部分の反
射光量で基準信号を生成した方が、局所的な反射光量の
平均をより正確に知ることができるので、基準電位の精
度の観点から見て、第3検出面D3 は第1検出面D1
び第2検出面D2 の近傍に設けられることが望ましい。
【0049】上記実施例においては、ラインパターンの
光像の形成ピッチRP と等しい長さの辺を持つ正方形の
受光面を設定したが、形成ピッチRP の整数倍の長さの
辺を持つ形状としてもよい。もちろん、X方向ラインパ
ターンのみを持つマウスパッドにおいては、受光面の形
状はY方向にある程度の自由度が与えられるので、長方
形状の受光面に形成してもよい。さらに、受光面全体に
よりほぼマウスパッドの反射光量の平均的光量を検出で
きるものであれば、受光面の形状は正方形に限らず、円
形等のその他の形状であってもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば以下
の効果を奏する。
【0051】請求項1によれば、第1の光電変換手段に
加えて第2の光電変換手段を設け、第2の光電変換手段
により検出された検出信号を第1の光電変換手段の検出
信号と合わせて若しくは単独に用いて領域信号を検出
し、この領域信号により基準電位を得るようにしたこと
により、領域信号はn周期の範囲に対応する検出領域の
光像を受けて形成されたものであるため、検出領域の平
均的な光量を反映した信号となるから、基準電位を常時
検出信号の弁別に適した電位に設定することができる。
したがって、検出領域の状態に起因して光量の変化が発
生しても、常に安定した検出が可能になる。
【0052】請求項2によれば、基準電位をラインパタ
ーンのn周期の範囲に対応する検出領域の光像の平均光
量に従って基準電位を生成することにより、基準電位が
検出信号の平均レベルにほぼ対応することとなり、常時
確実な検出が可能になる。
【0053】請求項3によれば、第1の光電変換手段の
受光面と第2の光電変換手段の受光面とが隣接している
ため、基準電位の生成と検出信号のベースとなる検出領
域を隣接して配置したこととなり、検出信号を得るため
の検出領域と最も近い領域から領域信号を得ることがで
きるので、検出領域の状況変化(反射光量の変化)に迅
速に対応できる。
【0054】請求項4によれば、第1の光電変換手段の
受光面の周囲に第2の光電変換手段の受光面を設けたこ
とにより、第1の光電変換手段の受光面を中心とした最
適な検出領域の光像から基準電位を生成することができ
る。
【0055】請求項5によれば、第1の光電変換手段の
検出信号と第2の光電変換手段の検出信号とを合成して
基準電位を得るように構成することにより、第2の光電
変換手段の受光面の面積を低減できるので、受光面全体
の面積を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学式座標入力装置の実施例にお
ける受光面の形状を示す説明図である。
【図2】受光面の検出位置及び検出姿勢に対する明部の
面積割合のデータ(表1及び表2に示すもの)を説明す
るための説明図(a)及び(b)である。
【図3】図1に示すタイプ1の受光面を備えた実施例の
信号検出回路の構成を示す回路図である。
【図4】図1に示すタイプ2の受光面を備えた実施例の
信号検出回路の構成を示す回路図である。
【図5】図1に示すタイプ3の受光面を備えた実施例の
信号検出回路の構成を示す回路図である。
【図6】受光面の検出角度θ=0度の場合において検出
信号の電位を基準電位Vrefを基準として示したグラ
フである。
【図7】受光面の検出角度θ=10度の場合において検
出信号の電位を基準電位Vrefを基準として示したグ
ラフである。
【図8】受光面の検出角度θ=20度の場合において検
出信号の電位を基準電位Vrefを基準として示したグ
ラフである。
【図9】受光面の検出角度θ=30度の場合において検
出信号の電位を基準電位Vrefを基準として示したグ
ラフである。
【図10】受光面の検出角度θ=40度の場合において
検出信号の電位を基準電位Vrefを基準として示した
グラフである。
【図11】受光面の検出角度θ=45度の場合において
検出信号の電位を基準電位Vrefを基準として示した
グラフである。
【図12】受光面の検出角度θ=50度の場合において
検出信号の電位を基準電位Vrefを基準として示した
グラフである。
【図13】受光面の検出角度θ=60度の場合において
検出信号の電位を基準電位Vrefを基準として示した
グラフである。
【図14】受光面の検出角度θ=70度の場合において
検出信号の電位を基準電位Vrefを基準として示した
グラフである。
【図15】従来の光学式マウスにおいて、検出信号と、
基準電位、上昇しきい値及び降下しきい値との関係を反
射光量の大小に応じて示すグラフである。
【図16】自己積分型の信号変換回路を備えた光学式マ
ウスにおいて、検出信号と、基準電位、上昇しきい値及
び降下しきい値との関係を反射光量の大小に応じて示す
グラフである。
【図17】本発明に係る実施例において、検出信号と、
基準電位、上昇しきい値及び降下しきい値との関係を反
射光量の大小に応じて示すグラフである。
【図18】従来の光学式マウスの検出光学系の構造を示
す概略構成図(a)及び(b)である。
【図19】従来の光学式マウスの信号変換回路の構成を
示す回路図である。
【図20】従来の光学式マウスの検出信号及び論理信号
を示すタイミングチャート(a)〜(d)である。
【符号の説明】
1 マウスパッド 2X X方向ラインパターン 2Y Y方向ラインパターン D1 第1検出面 D2 第2検出面 D3 第3検出面 PD1〜PD3 フォトダイオード OP1〜OP6 演算増幅器 R1〜R12 抵抗 Va,Vb,Vc 検出信号 Da,Db 論理信号 Vref (OP4の出力電位)基準信号 Vthu 上昇しきい値 Vthd 降下しきい値

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1方向に所定間隔を以て並列
    配置されたラインパターンを備えた検出領域の光像に基
    づいて検出信号を発生する第1の光電変換手段と、該第
    1の光電変換手段の検出信号を基準電位と比較して論理
    信号を出力する信号比較手段とを有する光学式座標入力
    装置において、 前記第1の光電変換手段と併せて若しくは前記第1の光
    電変換手段とは別個に前記ラインパターンのn周期(n
    は正の整数)の範囲に対応する前記検出領域の光像を検
    出する第2の光電変換手段を設け、該第2の光電変換手
    段の出力する検出信号を前記第1の光電変換手段の検出
    信号と併せて若しくは単独に領域信号として入力し、該
    領域信号に基づいて前記基準電位を生成する基準電位生
    成手段を設けたことを特徴とする光学式座標入力装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記基準電位生成手
    段を、前記ラインパターンのn周期の範囲に対応する前
    記検出領域の光像の平均光量に従って前記基準電位を生
    成する手段としたことを特徴とする光学式座標入力装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記第2の光電変換
    手段には、前記第1の光電変換手段の受光面と隣接した
    受光面を設けたことを特徴とする光学式座標入力装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第2の光電変換
    手段には、前記第1の光電変換手段の受光面を包囲する
    受光面を設けたことを特徴とする光学式座標入力装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記基準電位生成手
    段を、前記第1の光電変換手段の検出信号と前記第2の
    光電変換手段の検出信号とを合成して前記基準電位を得
    るように構成したことを特徴とする光学式座標入力装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかにおい
    て、前記第1の光電変換手段には2つの光電変換部を前
    記ラインパターンの光像の並列方向に隣接して設け、該
    2つの光電変換部から出力される2つの前記検出信号を
    前記信号比較手段により前記基準電位に応じてそれぞれ
    2値化して前記論理信号を出力させたことを特徴とする
    光学式座標入力装置。
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