JPH083077A - セシウム交換xゼオライトを用いた他の8個の炭素原子を有する炭化水素からエチルベンゼンを吸着分離するプロセス - Google Patents

セシウム交換xゼオライトを用いた他の8個の炭素原子を有する炭化水素からエチルベンゼンを吸着分離するプロセス

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JPH083077A
JPH083077A JP7121001A JP12100195A JPH083077A JP H083077 A JPH083077 A JP H083077A JP 7121001 A JP7121001 A JP 7121001A JP 12100195 A JP12100195 A JP 12100195A JP H083077 A JPH083077 A JP H083077A
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desorbent
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zeolite
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    • B01D2253/10Inorganic adsorbents
    • B01D2253/106Silica or silicates
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、炭素原子8個を有する一環性芳香
族炭化水素から、エチルベンゼンを工業的に有利に分離
回収する方法を提供することを目的とする。 【構成】 キシレンを含む炭素原子8個の芳香族炭化水
素の混合物から、シリカ:アルミナ比が2.0:1〜2.3:
1の範囲のセシウム交換ゼオライトXを吸着剤とし、10
0〜125℃の狭い温度範囲で吸着し、p−ジエチルベンゼ
ンよりなる脱着剤で分離することによってエチルベンゼ
ンを製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予期されなかったよう
な利点をもたらす特定の結晶性アルミノシリケート・ゼ
オライト分子ふるい、操作温度、および脱着剤組成物を
用いて、キシレンを含む芳香族炭化水素の複合混合物か
らのエチルベンゼンの吸着性分離に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族炭化水素の分離を行うために用い
ることができるいろいろな吸着性分離方法が当業者にお
いて知られている。ゼオライト性吸着剤を用いたC8
香族化合物の分離については、文献にも述べられてい
る。例えば、米国特許第3,867,470号明細書にはセシウ
ム・イオンと交換されているフォージャサイトXを用い
たC8芳香族炭化水素の混合物からエチルベンゼンの吸
着分離に関するものである。米国特許第3,943,182号明
細書には、キシレン類の混合物からエチルベンゼンを回
収するために、セシウムでもよい、I−A族金属によっ
てイオン交換されたゼオライトXの使用について述べて
いる。この開示と共に、p−ジエチルベンゼンあるいは
p−ジエチルベンゼンおよびベンゼンの混合物の脱着剤
を使用すること、および、ゼオライトのシリカ:アルミ
ナ比および灼熱減量(LOI)法で測定したゼオライト
の水分量などの操作パラメータの重要性についても述べ
られている。米国特許第4,593,149号明細書にもセシウ
ム交換ゼオライトXの使用を通じてのエチルベンゼン−
キシレン混合物からのエチルベンゼンの回収について述
べている。この文献は、ジエチルベンゼンおよびトルエ
ンを含む個々の適した脱着剤に関しても幅広く述べてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エチルベンゼンは多数
の有益な製品を製造するために用いられる有用な商品で
ある。例えば、それを脱水素化して、プラスチックで用
いられるスチレンを生産することができる。エチルベン
ゼンの生産に至る主要な工業的ルートはベンゼンのアル
キル化である。しかしながら、標準的なナフサ改質ゾー
ンからの流出液は高濃度の芳香族炭化水素を含んでお
り、現在キシレンが回収されているのと同じ方法で吸着
によってこれら改質から得られる芳香族化合物を多量に
含んだ炭化水素混合物からエチルベンゼンを回収するた
めのいくつもの提案が行われている。また、望ましいキ
シレン異性体の回収の前か後に、キシレン異性体化装置
内を循環するプロセス流からエチルベンゼンを回収する
ことも示唆されている。しかしながら、エチルベンゼン
の吸着回収は未だ商業的には成功しておらず、これら供
給源に含まれている大量のエチルベンゼンは、単に、ベ
ンゼンやキシレンなどの他の物質に変えられているか、
あるいはガソリンに含まれたまま売られているのであ
る。本発明の目的は、他の一環性芳香族炭化水素からの
エチルベンゼンの吸着分離の改良されたプロセスを提供
することである。本発明の別の目的は、キシレンを多量
に含む炭化水素留分からエチルベンゼンを回収するため
の吸着プロセスを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はエチルベンゼン
およびキシレンを含む混合物からエチルベンゼンを分離
するための改良型吸着プロセスに関するものである。こ
の改良は狭い温度範囲で通常のステージタイム/選択性
/温度の相関関係に予期しない非連続性があることにつ
いての発見に由来するものである。2つの脱着性化合物
の混合物の使用により、予期しなかった相乗効果も見い
だされた。このプロセスは少なくとも部分的にセシウム
と交換された低シリカ・ゼオライトXで構成される吸着
剤を用いる。また、脱着剤としては、ジエチルベンゼン
および/またはトルエンが用いられる。本発明の一実施
例は、エチルベンゼンおよび少なくともひとつの他のC
8芳香族炭化水素とよりなる混合物からエチルベンゼン
を分離するためのプロセスにおいて、上記混合物を100
〜125℃の範囲の温度を含む吸着条件でシリカ:アルミ
ナ比が2.0:1〜2.3:1の範囲のセシウム交換ゼオライ
トXで構成される吸着剤と接触させ、上記エチルベンゼ
ンを選択的に吸着し、上記混合物の非吸着部分を上記吸
着剤との接触から取り除き、そして、脱着条件でp−ジ
エチルベンゼンによりなる脱着剤による脱着によってエ
チルベンゼンを回収する工程とによって構成されるプロ
セスとを特徴とする。
【0005】これらの目的は、低シリカ・ゼオライト
X、新規の脱着剤システム、および特有なプロセス条件
の使用を通じて達成される。このタイプのゼオライトX
は米国特許第2,882,244号明細書に一般的に述べられて
いる。このプロセスにおいて用いられるゼオライトXの
基本的なシリカ:アルミナ比は2.3:1以下でなければ
ならず、2.2:1以下、好ましくは2.1:1以下とされ
る。シリカ:アルミナ比が2.0:1のセシウム交換ゼオ
ライトXはシリカ:アルミナ比が2.5:1のゼオライト
Xより大きめの穴径(14.00 vs 12.93オングストロー
ム)、小さめのラングミュール面(536 vs 573m/g)
および容量(115 vs 124cc/g)を有することが認めら
れている。天然のナトリウムのかなりの部分をセシウム
・イオンと交換するために、ゼオライトX分子ふるいを
イオン交換することが重要である。本発明のゼオライト
に対しては、当業者に公知の交換方法を用いることがで
きる。少なくとも、ナトリウム・イオンの40モル%がセ
シウム・イオンと交換され、好ましくは、少なくとも50
〜60%のナトリウム・イオンがセシウム・イオンと交換
されることが望ましい。セシウムの影響についてのさら
に詳しくは以下の実施例4において述べる。
【0006】吸着剤の性能は、作動条件、原料流の組
成、水分含有量、および脱着剤の組成など、その組成に
は関係しない多数のファクターによって大きく影響され
る。したがって、最適の吸着剤組成は、多数の相互に関
連する変数に依存している。そうした変数のひとつは吸
着剤の水分含有率で、広く知られている灼熱減量(LO
I)テストによって表現される。例えば、上に引用した
Neuzilは、ゼオライト内の水分の量が増大するとゼオラ
イトXのエチルベンゼンを吸着する能力は増大し、キシ
レンを拒否する能力は低下すると報告している。LOI
テストにおいては、ゼオライト吸着剤の揮発性物質含有
量は窒素などの不活性ガスの存在下、900℃の温度で、
重量の定常化を達成するのに十分な時間だけサンプルを
乾燥させる前と後との重量の差によって判定される。90
0℃で2時間焼成した後、そのサンプルの最初の重量の
パーセンテージとして計算される重量の差は、900℃で
の灼熱減量(LOI)として報告され、その吸着剤内部
に存在する揮発性物質を示す。吸着剤の水分含有量が90
0℃でのLOIを0.5%以下、好ましくは0.5〜0.2重量%
の範囲とするのが好ましい。通常、分離プロセスで用い
られる吸着剤粒子は粒子の形成において用いられるアモ
ルファス状物質または無機性基質内に分散された小さな
ゼオライト結晶を含んでいる。ゼオライトは、通常、吸
着剤粒子内に、揮発性物質を含まない組成物ベースで75
〜98重量%の範囲の量で、吸着剤粒子内に存在してい
る。揮発性物質を含まない組成物は、通常、すべての揮
発性物質を取り除くために900℃の温度で焼成した後に
判定される。吸着剤の残りの部分は、通常、シリカ、チ
タニア、またはアルミナ、あるいはそれらの混合物など
のような無機性マトリックス材(matrix material)、あ
るいは、ゼオライト物質の小さな粒子との緊密な混合物
内に存在している粘土などの化合物として存在してい
る。このマトリックス材はゼオライトの製造プロセスに
付随するもの(例えば、製造時に意図的に行われるゼオ
ライトの不完全な純化からのもの)であってもよいし、
比較的純粋なゼオライトに付加されてもよいが、いずれ
の場合も、その使用上の目的は、ゼオライトが押し出し
成型物、団粒、板状、小球、あるいは粒状など、望まし
い粒子サイズ範囲を有する固い結晶性粒子に形成、ある
いは団粒化するのを補助するための結合剤としてのもの
である。標準的な吸着剤は0.25〜1.19mm(米国メッシュ
規格16〜60)の粒子サイズを有している。
【0007】本発明においては、エチルベンゼンの分離
は、原料混合物をエチルベンゼンを選択的に吸着する吸
着剤床の上を通過させ、原料流の他の成分は安定した状
態で吸着ゾーンを通過させることによって行われる。原
料の流れを停止させて、吸着剤を取り囲んでいる非吸着
物質を取り除くためにフラッシングを行う。その後、脱
着剤流を吸着剤床を通過させて、エチルベンゼンを吸着
剤から脱着させ、この場合、脱着剤は好ましくは芳香族
炭化水素で構成されている。脱着物質は、通常、吸着剤
の周囲およびその内部の非吸着物質をフラッシングする
ためにも用いられる。
【0008】本明細書で使われている様々な用語は次の
ような意味である。“原料混合物”はその処理に過程で
分離される1つ以上の抽出組成物と1つ以上のラフィネ
ート組成物を含む混合物である。“原料流”という用語
は、処理過程で用いられる吸着剤へ流れる原料混合物の
流れを示している。“抽出組成物”は、吸着剤によっ
て、より選択的に吸着される化合物、または化合物の種
類を示しており、一方“ラフィネート組成物”は、選択
的にはより少なく吸着される化合物、または化合物のタ
イプを示している。“脱着物質”という用語は、一般的
には抽出組成物を脱着することが可能な物質を意味して
いる。“ラフィネート流”または“ラフィネート流出
流”という用語は、ラフィネート組成物を吸着剤の層か
ら取り除くための流れを意味している。ラフィネート流
の構成は、ほぼ100%の脱着物質からほぼ100%のラフィ
ネート組成物まで多様である。“抽出流”または“抽出
流出流”という用語は、脱着物質によって脱着された抽
出物質を吸着剤の層から取り除くための流れを意味して
いる。抽出流の構成も同様に、ほぼ100%の脱着剤物質
からほぼ100%の抽出組成物まで多様である。抽出流と
ラフィネート流の少なくともある部分は分離手段、通常
は分留装置へと運ばれ、そこで抽出生成物やラフィネー
ト生成物を製造するために、脱着剤物質の少なくとも一
部が回収される。“抽出生成物”および“ラフィネート
生成物”という用語は、抽出流やラフィネート流の中で
得られたものよりもそれぞれ、高濃度の抽出組成とラフ
ィネート組成を含む処理過程によって作られる生成物を
意味している。“リッチ”という語は、所定の化合物ま
たは化合物の種類の濃度が50モル%よりも大きいことを
示している。
【0009】脱着剤による抽出成分の交換速度は、一般
的に、パルス・テスト中の吸着ゾーンに存在するいろい
ろな種類の組成物と時間との関係を作図することによっ
て得られる半分の強度によるピーク包絡線の幅によって
特徴づけることができる。このピーク幅が狭ければ狭い
ほど、脱着速度は速くなる。種々の組成物の交換速度
は、1984年John Wiley & Sons社出版、Douglas M.Rut
hven著、Principles ofAdsorption and Adsorption Pro
cessesに紹介されている式によって、正味保持容量およ
び成分の半幅ピーク(half width peak)から計算され
る『ステージタイム(stage time)』として表現するこ
とができる。脱着速度は、また、トレーサー・ピーク包
絡線の中心と脱着されたばかりの抽出物成分の消失まで
の距離で定義することも可能である。この距離はこの時
間間隔の間にくみ上げられた脱着剤の量を示している。
【0010】抽出組成物に対するラフィネート成分に関
する選択性(β)は、抽出成分ピーク包絡線の中心とト
レーサー・ピーク包絡線(または他の基準ポイント)と
の間の距離と、ラフィネート成分ピーク包絡線とトレー
サー・ピーク包絡線との間の対応する距離との比によっ
て定義することができる。相対的選択性は1つの原料化
合物と他のものとの比較に関してのみでなく、どのよう
な原料混合物成分と脱着物質との間の比としても表現す
ることができる。本明細書全体で使われている選択性
(β)は、吸着相の2つの成分の比率を均衡状態での非
吸着相での同じ2つの成分の比で割ったものとして定義
される。相対的選択性は以下の式1で示される通りであ
る。
【0011】
【数1】
【0012】ここで、CとDは重量パーセントで表わさ
れる原料の2つの組成物であり、記号AとUは吸着相と
非吸着相をそれぞれ表わしている。吸着剤の反応床を通
過する原料が構造を変化させないときに、言い換えれ
ば、非吸着段階と吸着段階の間で物質そのものの移動が
起きない時に、均衡状態が成立しているとして判定され
る。2つの組成物の間の選択性が1.0に近づくと、吸着
剤によって一方の組成物が他方の組成物と比較して優先
的に吸着されることはない;それらは両方ともお互いに
同程度に吸着される。βが1.0より小さくなるかあるい
は1.0より大きくなると、一方の組成物が吸着剤によっ
て、他方の組成物より優先的に吸着される。組成物Cの
吸着剤による選択性を組成物Dの選択性と比較した場
合、βが1.0より大きい場合は、組成物Cが吸着剤内に
優先的に吸着されることを示している。βが1.0より小
さな場合は、組成物Dが組成物Cより優先的に吸着さ
れ、結果として非吸着相は組成物Cの方がより多く残
り、吸着相は組成物Dの方が多くなる。ラフィネート組
成から抽出組成を分離することは、ラフィネート組成に
関して抽出組成のための吸着剤の選択性が1よりも少し
大きい場合には理論的に可能であるが、このような選択
性はできれば値2に近い方がよい。分留における相対的
な揮発性と同様に、選択性が高ければ高いほど、吸着分
離はより簡単に行われる。選択性が高いと使用される吸
着剤の量が少なくてすむ。いろいろな状態、または吸着
剤と脱着剤の異なった組み合わせでの吸着ステップの
『速度』は、ステージタイムとして測定、比較が可能で
ある。ステージタイムは、通常、温度とは逆相関関係に
ある。つまり、温度が上昇するにつれて、ステージタイ
ムが下がる。したがって、ステージタイムが下がるとい
うことは、与えられた量の原料物質を分離するために必
要なプラントがより小型で、安くてすむことを意味して
いるので、通常は温度がより高い方が望ましいわけであ
る。一方、温度が高くなると、選択性は悪影響を受け
る。つまり、温度が高くなると、選択性が低下する。し
たがって、このタイプの分離装置を商業規模で設計する
場合、ステージタイムと選択性との間のバランス、ある
いはトレード・オフを考慮して、操作条件を選択するこ
とが必要になる。
【0013】以下に示すように、ステージタイム/選択
性/温度には予想外の不連続性が存在することが見いだ
されている。この予想外の結果によって、100〜125℃の
温度範囲で操作し、優れた移送速度と優れた選択性との
間のバランスを達成することが可能になる。温度が150
℃以上になると、選択性は低下し、より良い移送速度を
得ることはできない。100℃では、移送速度は劣化す
る。吸着剤の重要な特性は脱着剤の原料混合物の抽出成
分との交換速度、言い換えれば、抽出成分の相対的な脱
着速度である。この特性は吸着剤から抽出成分を回収す
るためにプロセス内で用いる必要がある脱着物質の量と
直接関係している。交換速度が速くなると、抽出成分を
除去するために必要な脱着物質の量が低下し、したがっ
て、プロセスの操作コストの減少が可能になる。交換速
度が速くなるとプロセスを通じてくみ上げられ、プロセ
スで用いるために抽出流から分離しなければならない脱
着物質の量が少なくなる。理想的には、すべての抽出成
分が脱着物質の適切な流量でひとつの群として脱着する
ことができ、そして、抽出成分がその後の吸着ステップ
で脱着物質と置き換わることができるように、脱着物質
は1に等しいか、あるいは1をやや下回る選択性を有し
ているべきである。
【0014】吸着分離プロセスで用いられる脱着剤の選
択は、用いられる操作の様式などの要素に基づいて変わ
る。液体相を確保するために、通常は基本的に一定した
圧力と温度で操作される吸着分離プロセスにおいては、
脱着物質は多くの基準を満たすように慎重に選択されね
ばならない。第1に脱着物質は、あまり強く吸着され
て、抽出成分が以下の吸着サイクルで脱着物質と置き換
わるのを過度にさまたげてしまうことなしに、適切な質
量流速で吸着剤からの抽出成分と置き換わらねばならな
い。選択性という用語で表現するとすれば、吸着剤はラ
フィネート成分に関して抽出成分のすべてに対して、ラ
フィネート成分に関して脱着物質に対するよりも、より
選択性が高いことが好ましい。第2に、脱着物質は特定
の吸着剤および特定の原料混合物との共存性がなければ
ならない。より具体的には、それらは抽出成分に対する
吸着剤のラフィネート成分の選択性を減らしたり、破壊
したりすることがあってはならない。さらに、脱着物質
は抽出成分やラフィネート成分と化学的に反応したり、
化学反応を起こさせたりすることがあってはならない。
抽出流とラフィネート流の両方とも、通常、吸着剤から
脱着物質との混合物の形態で取り除かれ、脱着物質およ
び抽出成分またはラフィネート成分、あるいはその両方
が関与するどのような化学反応も、生成物の回収を複雑
にしたり、妨げたりする。脱着剤としてトルエンとp−
ジエチルベンゼンの混合物を用いると必要なステージタ
イムが予想外に減少することが見いだされてた。真の相
乗的な結果は各脱着剤のステージタイムの平均化ではな
く、各脱着剤のステージタイム以下になることである。
ラフィネート流と抽出流の両方とも、通常、脱着物質を
含んでいるので、脱着物質はさらにプロセス内に送り込
まれる原料混合物から簡単に分離できる物質でなければ
ならない。抽出流およびラフィネート流内に存在してい
る脱着物質の少なくとも一部を分離する方法がなけれ
ば、抽出生成物内の抽出成分の濃度とラフィネート生成
物内のラフィネート成分の濃度は非常に高くにはならな
いし、脱着物質をプロセス内で再利用するために用いる
ことはできないであろう。したがって、少なくとも脱着
物質の一部は、通常、吸着分離プロセスの抽出流および
ラフィネート流から蒸留または蒸発などの方法で分離さ
れるが、逆浸透などの他の分離方法もそれ自体で、ある
いは蒸留や蒸発と組み合わせて用いることもできる。最
後に、脱着物質は、すぐに手に入れることができる、し
たがって、コスト的にも適切な物質でなければならな
い。
【0015】吸着能力、選択性、分解能、および交換速
度などの吸着特性を測定するために特定の原料混合物お
よび脱着物質で吸着剤をテストするために、ダイナミッ
ク・テスト用『パルス・テスト』装置を用いることもで
きる。ここで用いられる装置は、両端に取入口および取
出口部分を有する容量約70ccの吸着剤室で構成されてい
る。この室は温度制御手段を有しており、一定の予め決
められた圧力でその室を作動させるために圧力制御装置
が用いられる。屈折計、偏向計、およびクロマトグラフ
などの定量および定性分析装置を、その室の取出口ライ
ンに取りつけて、定量的な検出を行ったり、あるいはそ
の吸着剤室から出てくる流出液流内のひとつ、あるいは
複数の成分の定量的な判定のために用いることができ
る。パルス・テスト中、吸着剤は、脱着剤物質を吸着剤
室を通過させることによって特定の脱着物質との均衡状
態になるまで満たされる。この原料混合物は、場合によ
って脱着剤内に希釈されて、数分間程度注入される。脱
着剤フローが再開され、原料成分が液体−固体クロマト
グラフィー操作の場合のように流出される。この流出液
をオン・ストリームで分析することも可能であるし、あ
るいは代わりに、流出液サンプルを定期的に回収して、
その後で、個別に分析したり、対応する成分ピークの包
絡線のトレースを作成することもできる。
【0016】テストで得られた情報から、吸着剤の性能
は、空隙体積、抽出流あるいはラフィネート成分のため
の保持体積、ひとつの成分に対する他の成分に関しての
選択性、それら成分間の分解能、および脱着剤による抽
出成分の脱着速度などによって評価することができる。
抽出流またはラフィネート成分の保持体積は、抽出流ま
たはラフィネート成分のピーク包絡線の中心とトレーサ
ー成分のピーク包絡線または他の公知の基準ポイントと
の間の距離によって判定することができる。これは、ピ
ーク包絡線間の距離によって示されるこの時間間隔中に
くみ上げられる脱着剤の容量(立方センチメートル)に
よって表される。良好な保持体積は、商業設計によって
設定される範囲内である。保持体積が非常に小さな場合
は、2つの成分間の分離はほとんど行われない。(ひと
つの物質は十分に強くは吸収されない)保持体積が非常
に大きな場合は、脱着剤が保持されている抽出成分を除
去するのが困難であることを示している。ここで述べら
れているパルス・テストの場合、30〜90ccの広い範囲の
保持体積が望ましい。
【0017】商業的な装置では、吸着剤は原料混合物お
よび脱着物質とに交互に接触させられる固定床の形態で
用いることができる。本発明の最も単純な実施例におい
ては、吸着剤は単一静止床の形態で用いられ、この場
合、プロセスは準継続的にのみ行われる。別の実施例に
おいては、原料混合物がひとつ、あるいは複数の吸着剤
床を通過させられ、一方、脱着物質がそのセットの他の
ひとつ、あるいは複数の床を通過させられるように、2
つ、あるいはそれ以上の静止床のセットを適切なバルブ
と共に用いることができる。原料混合物および脱着物質
の流れは、吸着剤中の上向きでも下向きでもよい。静止
床流体−固体接触において用いられる従来の装置のいず
れでも、このプロセスの商業的な実施例で用いることが
できる。しかしながら、向流移動床または模擬(simula
ted)移動床向流フロー・システムは、固定吸着剤床シ
ステムよりずっと大きな分離効率を有しており、したが
って、商業的な施設においてはこの方が望ましい。こう
した移動床システムの1例は米国特許第4,385,993号明
細書に開示されている。移動床あるいは模擬移動床プロ
セスにおいては、吸着および脱着操作は継続的に行わ
れ、抽出流およびラフィネート流の継続的な生産と原料
および脱着剤ストリームの継続的な使用の両方が可能に
なる。ひとつの好ましい吸着剤接触法は、従来の技術で
模擬移動床向流フロー・システムとして知られている方
法を用いる。こうしたフロー・システムの作動原理およ
びシーケンスは米国特許第2,985,589号明細書および米
国特許第3,310,486号明細書に述べられている。こうし
たシステムにおいては、吸着剤室内に入れられている吸
着剤の情報への動きをシュミレートするのは多重液体ア
クセス・ポイントのその室内での下方への進行的な動き
である。通常、どの時点でも、原料投入流、脱着取り入
れ流、ラフィネート取り出し流、そして抽出取り出し流
アクセス・ラインの4つのアクセス・ラインだけが稼働
している。立体吸着剤のこの模擬上方移動と、吸着剤の
パックされた床の空隙体積を占有している液体の動きと
は一致している。この模擬運動を維持するために、ポン
プにより、吸着剤内の液体の下向きへの動きがもたらさ
れる。稼働している液体アクセス・ポイントがサイクル
を介して、つまり室の上方から底部に移動すると、室内
循環ポンプが異なった流量をもたらす。こうした流量を
設定するために、プログラムされたフロー・コントロー
ラを用いてもよい。吸着剤の固定床を通じての投入およ
び流出流の循環的な移動は、マニフォルド構成内のバル
ブが連続的に作動されて投入および流出流を移動させ、
それによって流体の固体吸着剤に対する向流を発生させ
るようにして行われる。固体吸着剤の流体に対する向流
を行わせるもうひとつの操作モードは、内部で投入およ
び流出流がバルブおよび、その内部を投入原料、抽出流
出流、投入脱着剤、およびラフィネート流出流が同じ方
向に前進させられるパイプに接続されている回転円盤バ
ルブの使用によるものである。このマニフォルド構成お
よび円盤バルブはこの技術分野において公知のものであ
る。多重バルブ装置は米国特許第4,434,051号明細書に
詳しく述べられている。この操作で用いられる回転円盤
バルブは、米国特許第3,040,777号明細書および米国特
許第3,422,848号明細書に述べられている。
【0018】商業的な装置においては、抽出物流出流の
少なくとも一部が、その内部において、低い濃度の脱着
物質を含んだ抽出流出流生成物および脱着剤リサイクル
流とをつくりだすために、脱着物質の一部が回収される
分留塔などの分離手段内に送り込まれる。好ましくは、
少なくともラフィネート流出流の一部も、内部で別のリ
サイクル脱着剤および低濃度の脱着物質を含んでいるラ
フィネート生成物をつくりだすために脱着物質の一部が
回収される分離手段内に送り込まれる。こうした分別蒸
留施設の設計は、分離される物質、脱着剤の組成などに
依存する。本発明によるプロセスで使うのに適している
もうひとつのタイプの模擬移動床フロー・システムは、
米国特許第4,402,832号明細書および米国特許第4,478,7
21号明細書に開示されている向流高効率模擬移動床プロ
セスである。エネルギー効率および低資本コストの観点
から、やや低い純度の生成物でも受け入れ可能なこの操
作モードの方が好ましい。液体および蒸気相の両方とも
多くの吸着分離プロセスにおいて用いることができる
が、液体相操作の方が好ましい。吸着条件には100〜125
℃の温度が含まれており、この温度範囲内では高い方が
好ましい。吸着条件には、液体相操作を行わせるために
必要な101.3〜3550kPa(大気圧〜500psig)の圧力範囲
を含み、101.3〜1825kPa(大気圧〜250psig)の圧力範
囲が好ましい。温度が増大すると、保持体積が減少する
傾向がある。脱着条件は、好ましくは、吸着のために用
いられるのと同じ温度および圧力を含んでいる。
【0019】
【実施例1】プロセス性能に対する温度の影響は、吸着
床での1.12cm/分の表面速度を含む別の均一条件下で行
われた実験で判定された。吸着剤はセシウム交換ゼオラ
イトXであった。脱着剤はp−ジエチルベンゼンであっ
た。これらのテストは70cc吸着塔で2ccフィード・パル
スを用いて行われた。この実施例におけるすべてのテス
トにおいては、フィード・パルスは等量のp−キシレ
ン、o−キシレン、m−キシレン、エチルベンゼンおよ
び通常のC9パラフィンの混合物を含んでいた。吸着剤
は0.1重量%未満のLOIを有し、シリカ:アルミナ比
が2.0:1で、利用可能な交換部位の54%に相当する量
でセシウム交換されたゼオライトXであった。以下の表
1はエチルベンゼンのフィード・パルスのキシレン成分
に対する選択性βの概要を示している。表1のデータ
は、100℃での選択性が示すように、温度が低い方が選
択性が良くなることを示している。しかしながら、より
低い温度で操作することの利点は、低温操作の欠陥との
バランスで考える必要がある。低温での操作の最も重大
な欠陥は、種々のフェード成分の吸着剤に対する移送速
度の低下である。移送速度が低下すると、個々の成分の
吸着のプロフィール又は包絡線が広がる。これは、1つ
の組み合わせの条件による包絡線が大きく重複する結果
である。包絡線の重複は、抽出流出流の重複している部
分に2つ以上の成分が存在しており、種々の物質流の純
度が低下することを意味している。これを補うために、
同じ分離度で分離を行うために用いられる吸着剤の量を
増やす必要がある。これはプロセス・コストの増大につ
ながる。
【0020】
【表1】
【0021】表2は表1に示されているデータと同様の
温度でのp−キシレンおよびエチルベンゼンに関するス
テージタイムを示している。このデータから、125℃と1
50℃との間にステージタイムの不連続性があることがわ
かる。
【0022】
【表2】
【0023】
【実施例2】種々の脱着剤の性能を測定するために、多
数の実験が行われた。吸着剤はシリカ:アルミナ比が2.
0:1で、LOIが0.5重量%以下であるゼオライトXで
あった。このゼオライトはセシウムでイオン交換され、
54%程度のセシウム・イオンを有していた。脱着剤は表
3に示された通りであった。テストは70cc吸着塔で2cc
フィード・パルスを用いて100℃で行われた。この実施
例におけるすべてのテストにおいて、フィード・パルス
は等量のp−キシレン、o−キシレン、m−キシレン、
エチルベンゼン、そして通常のC9パラフィンの混合物
を含んでいた。表3はエチルベンゼン吸着に関して測定
された選択性とフィード・パルスの重要成分との関係を
要約して示している。
【0024】
【表3】
【0025】脱着剤の強さは選択的吸着プロセスを良好
に行う上での重要な要素である。例えば、脱着剤の性能
がより強ければ、他の場合であれば受け入れられないほ
どの高い生成物保持体積を有しているより選択性の強い
吸着剤を用いることが可能であろう。コストを中心とし
た経済的な事情から、トルエンおよびp−ジエチルベン
ゼンがが好ましい脱着剤である。表3に示すデータは、
トルエンも優れた選択性をもたらすことを示している。
さらに、保持体積が12.3mlと低いという別の利点を有し
ている。p−ジエチルベンゼンは、トルエンよりも選択
性が高いという利点を有しているが、正味保持体積が3
3.1mlと貧弱(高い)である。
【0026】
【実施例3】優れた正味保持体積と高い選択性の両方を
もたらす脱着剤組成物を得るために実験が行われた。こ
れらのテストは、125℃で行われ、シリカ:アルミナ比
が2.0:1で、イオン交換可能部位の54%がセシウム・
イオンで占められており、LOIが0.5重量%以下のゼ
オライトXを負荷された70cc吸着塔で2ccフィード・パ
ルスを用いて行われた。この例のテストでは、フィード
・パルスは等量のp−キシレン、o−キシレン、m−キ
シレン、エチルベンゼン、およびノナンの混合物を含ん
でいた。50容量%のトルエンとp−ジエチルベンゼンを
含んだ脱着剤混合物の場合、エチルベンゼンの正味保持
体積は17.9mlであり、p−、m−、およびo−キシレン
に対する選択性は、それぞれ1.86,2.57および2.10であ
った。それぞれ30/70容量%のトルエンとジエチルベン
ゼンを含んでいる脱着剤の場合、エチルベンゼンの正味
保持体積は22mlであり、上の3つの種類のキシレンに対
する選択性は2.04,2.92および2.26であった。さらに注
目され、予想外であったのは、エチルベンゼンの濃度が
50容量%以上の場合、エチルベンゼンのステージタイム
が減少するという相乗効果が得られたことである。以下
の表は種々のp−DEB/トルエン混合物に関するこれ
らのデータを示している。
【0027】
【表4】
【0028】
【実施例4】ゼオライト性吸着剤のイオン交換は、その
吸着剤の性能に大きな影響を及ぼす可能性がある。こう
した理由から、LOIが0.5重量%以下のゼオライトX
の性能に及ぼすセシウム交換のレベルの影響を調査する
ために、多数のテストが行われた。これらのテストは、
脱着剤として100容量%トルエンを用い、さらに70cc吸
着剤床で2cc4成分フィード・パルスを用いて、100℃
の温度で行われた。天然由来のナトリウムのセシウム交
換のレベルは25〜64モル%の範囲で変えられた。これら
のテストの結果に基づいて、ジエチルベンゼンのm−お
よびo−キシレンに対する選択性は、セシウム交換の量
が増大すると同様に増大し、さらに、分子ふるい上のセ
シウムが50%以上存在するとその増大率が加速すること
が分かった。しかしながら、分子ふるい上でのセシウム
のレベルが50%を越えると、エチルベンゼンのp−キシ
レンに対する選択性は低下した。また、p−キシレンを
除く、4つの原料成分に対する正味保持体積は、セシウ
ムが分子ふるい上に56モル%以上存在すると減少し始め
ることも認められた。このデータに基づいて、分子ふる
いが50モル%のセシウムを含むように交換されること、
そして、好ましくは、そのイオン交換部位に存在するセ
シウムが60モル%以下であることが望ましい。本発明の
ひとつの実施例は、したがって、エチルベンゼンと少な
くともひとつのキシレンで構成される混合物からエチル
ベンゼンを分離するための継続的プロセスで、上記混合
物を、着条件下でそのゼイライト交換可能部位の50〜60
%がセシウム・イオンと交換されており、シリカ:アル
ミナ比が2.0程度で、上記エチレンを選択的に吸着する
ゼオライトXで構成される吸着剤と接触させ、上記混合
物を未吸着部分を上記吸着剤との接触から取り除き、少
なくとも25容量%のトルエンと少なくとも50容量%のp
−ジメチルベンゼンよりなる脱着剤を用いて脱着条件下
で脱着することによってエチルベンゼンを回収するステ
ップと特徴づけることができる。こうした混合脱着剤の
実施例において、脱着剤が少なくともそれぞれ約25容量
%のトルエンとジエチルベンゼンを含んでいることが好
ましく、p−ジエチルベンゼンが少なくとも50容量%で
あることが特に好ましい。この脱着剤が30〜50容量%の
トルエンと、少なくとも約50〜70容量%のジエチルベン
ゼンを含んでいることがより好ましい。
【0029】
【発明の効果】本発明は、一般に実施されているナフサ
改質法により得られたエチルベンゼンとキシレン異性体
が混合されている改質物原料より、エチルベンゼンの選
択吸着分離が優れ、かつ操作条件が有利に有用なエチル
ベンゼンを吸着分離する方法であり、工業的に極めて優
れた効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 25/03 6958−4H

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチルベンゼンと、少なくともひとつの
    他の8個の炭素原子を有する芳香族炭化水素によりなる
    混合物からエチルベンゼンを分離するプロセスにおい
    て、該混合物を100℃〜125℃の範囲の温度を含む吸着条
    件で、シリカ:アルミナ比が2.0:1〜2.3:1の範囲の
    セシウム交換ゼオライトXで構成された吸着剤と接触さ
    せ、該エチルベンゼンを選択的に吸着し、該混合物の非
    吸着部分を該吸着剤との接触から取り除き、そして、脱
    着条件下で、p−ジエチルベンゼンよりなる脱着剤によ
    って脱着することによってエチルベンゼンを回収する工
    程で構成されることを特徴とするプロセス。
  2. 【請求項2】 該脱着剤が少なくとも25容量%のトルエ
    ンよりなることを特徴とする請求項1のプロセス。
  3. 【請求項3】 該吸着剤が、シリカ:アルミナ比が2.
    2:1以下で、ゼオライトの交換可能部位の40%以上に
    セシウムを含むようにイオン交換されているゼオライト
    Xによりなり、該脱着剤がトルエンとp−ジエチルベン
    ゼンとの混合物によりなることを特徴とする請求項1ま
    たは2のプロセス。
  4. 【請求項4】 該脱着剤が、少なくとも50容量%のp−
    ジエチルベンゼンを含んでいることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項のプロセス。
  5. 【請求項5】 該ゼオライトXが2.1:1以下のシリ
    カ:アルミナ比を有することを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項のプロセス。
  6. 【請求項6】 該吸着剤がそのゼオライトの交換可能部
    位の50〜60%がセシウム・イオンと交換されており、シ
    リカ:アルミナ比が2.0:1程度のゼオライトXで構成
    されており、そして、該脱着剤が少なくとも25容量%の
    トルエンと少なくとも50容量%のp−ジエチルベンゼン
    を含んでいることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    1項のプロセス。
  7. 【請求項7】 該脱着剤が30〜50容量%のトルエンと、
    少なくとも50〜70容量%のp−ジエチルベンゼンにより
    なることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項のプ
    ロセス。
  8. 【請求項8】 該吸着剤の水分が900℃で0.5重量%のL
    OI(灼熱減量)を有することを特徴とする請求項1〜
    7のいずれか1項のプロセス。
JP7121001A 1994-05-20 1995-05-19 セシウム交換xゼオライトを用いた他の8個の炭素原子を有する炭化水素からエチルベンゼンを吸着分離するプロセス Pending JPH083077A (ja)

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