JPH08305856A - 画像の系統的分類方法及び装置 - Google Patents

画像の系統的分類方法及び装置

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JPH08305856A
JPH08305856A JP7107335A JP10733595A JPH08305856A JP H08305856 A JPH08305856 A JP H08305856A JP 7107335 A JP7107335 A JP 7107335A JP 10733595 A JP10733595 A JP 10733595A JP H08305856 A JPH08305856 A JP H08305856A
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JP
Japan
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image
learning
neural network
network model
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Application number
JP7107335A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Ochiai
慶広 落合
Hideto Suzuki
英人 鈴木
Noboru Sonehara
曽根原  登
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】気象レーダ画像のような画像であっても的確か
つ詳細な分類が可能であり、少ない反復回数でモデルの
学習が終了するような系統的分類方法を提供する。 【構成】画像から特徴量を抽出し(ステップ152)、
抽出された特徴量を競合学習モデルに与え、全部分歪み
を最小化するように代表ベクトルを更新して学習を行な
う(ステップ153)。学習が行なわれた競合学習モデ
ルに未学習の画像から抽出された特徴量を入力し、選択
された代表ベクトルに応じてその未学習の画像の系統的
分類を行なう(ステップ155)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データをモデルに
与えてモデル出力に応じて系統的に分類する画像の系統
的分類方法及び装置に関し、特に、競合学習モデルに代
表される神経回路網(ニューラルネットワーク)モデル
を使用した系統的分類方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像のパターン認識として、画像
から特徴量を抽出する方法があり、その代表例としてテ
クスチャー解析(参考文献[1]: 村尾 元,住川 隆
志,西川郁子,山田 道生,謝 平平,北村 新三,"
気象衛星画像による降雨量推定を行なう複合型ニューラ
ルネットワークシステム",計測自動制御学会第17回知
能システムシンポジウム予稿集, pp.107-112, 1993)な
どが知られている。テクスチャー解析における特徴量の
計算過程の一例を以下に述べる。
【0003】各画素がそれぞれM階調で表わされる画像
に対して、この画像内のある画素(x,y)に注目し、こ
れを注目画素とする。注目画素から角度θの方向に距離
dで隔てた画素を対象画素とする。このとき、注目画素
(x,y)における濃度値がi、対象画素の濃度値がjと
なる画素の組み合わせの数cijを数え、相互に距離dだ
け離れた画素の全ての組み合わせの数の総数callによ
ってcijを除算した値を2画素間の結合確率密度f(i,
j)とする。これを(1)式に示す。
【0004】
【数1】 0≦i,j<Mであることから、(2)式に示すように、結
合確率密度f(i,j)がそれぞれ要素となるM行M列の
行列を考え、これを濃度共起行列とする。
【0005】
【数2】 この濃度共起行列より、例えばエネルギーE、エントロ
ピーH、相関C、局所一様性L、慣性Iなどの特徴量を
計算でき、これら各特徴量は下式のように表わされる。
【0006】
【数3】 また、画像の系統的な分類を行なうためにこれらの特徴
量を分類する方法として、SOM(Self-Organization
Map;自己組織化特徴写像)とLVQ(Learning Vector
Quantization;量子化ベクトル器)を併用した方法
(上述の参考文献[1]、あるいは参考文献[2]: 村尾
元,住川 隆志,西川 郁子,山田 道生,謝 平平,
北村 新三,"気象衛星画像による降雨量推定へのニュ
ーラルネットワークの応用",計測自動制御学会第18回
システムシンポジウム予稿集, pp.303-309, 1992)が知
られている。しかしながらこの方法では、濃度共起行列
から計算される特徴量のみを扱っており、画像のパター
ンとしての他の特徴量を取り扱っていない。さらに、参
考文献[1]あるいは[2]による分類法で用いられている学
習則は、入力データの分布が不連続あるいは分布に偏り
がある場合には収束しないという問題がある。以下、S
OMとLVQを併用した方法についてさらに詳しく説明
する。
【0007】モデルとして、競合学習モデルを用いるも
のとする。競合学習モデルの一例が図7に示されてい
る。競合学習モデルは、神経回路網モデルの一種であ
り、1層の入力層91と1層の出力層92からなる層状
のネットワークモデルである。図において、ユニット
(ニューロン)は円で示されている。入力層91のユニ
ットは線形の入出力関数をもち、その出力値を出力層9
2の各ユニットに伝搬する。出力層92の各ユニット
は、それぞれ1つの代表ベクトルをもつ。学習の際、1
つの入力ベクトルに対して全ユニットの中から1つの代
表ベクトルのみを更新することにより、図8に示すよう
に、入力空間93において、入力データ(図示●印)が
各代表ベクトル(図示×印)によって量子化(近似)さ
れ、出力層のユニットの数(代表ベクトルの数)と同等
の個数のクラスタが形成される。入力空間93で実線で
区切られたそれぞれの領域がクラスタである。各クラス
タはそれぞれ代表ベクトルで代表される。
【0008】これらの学習則を以下に示す。入力データ
【0009】
【外1】 とし、代表ベクトル(Nは代表ベクトルの個数)を
【0010】
【外2】 として、入力データを代表ベクトルで近似する際の量子
化誤差(ひずみ)を次式で定義する。
【0011】
【数4】 LVQでは、上記の量子化誤差を最小化するように学習
する。初めに、入力データ
【0012】
【外3】 に対して、最小の量子化誤差をもつ代表ベクトル
【0013】
【外4】 が1つ選択される。ただしcは、
【0014】
【数5】 で表わされる。次にこの選択された代表ベクトルのみを
次式により更新する。
【0015】
【数6】 ただし、tは反復回数、α(t)は
【0016】
【数7】 となる学習係数を表わす。
【0017】これに対し、SOMの学習則では、入力デ
ータに対して最小の量子化誤差をもつ代表ベクトルと、
この代表ベクトルと位相近傍の関係にある代表ベクトル
も、次式により更新される。
【0018】
【数8】 ただし、hciは近傍核とよばれ、‖rc−ri‖→∞のと
きにhci→0となる次式のような係数とする。この核に
より、最小量子化誤差をもつ代表ベクトルの位相近傍の
代表ベクトルが選択される。
【0019】
【数9】 SOMやLVQの学習では、入力データの分布が不連続
であったり偏りが有る場合には、各クラスタにおける量
子化誤差(歪み)が大きくなり、良好なクラスタリング
結果が得られないという問題が有る。そこで、入力デー
【0020】
【外5】 の結合確率密度関数を
【0021】
【数10】 とおき、期待歪みGを次式により定義し、この歪みを最
小化する代表ベクトルの初期値を探索するために、淘汰
型アルゴリズムが提案されている(参考文献[3]:上田
修功,中野 良平,"ベクトル量子化器設計のための淘
汰型競合学習法―等ひずみ原理とその実現アルゴリズム
―",信学論(D-II), Vol.J77-D-II, No.11, pp.2265-22
78, 1994)。
【0022】
【数11】 ただし、E[・]は期待値を表わし、
【0023】
【外6】 はNレベルベクトル量子化器、
【0024】
【数12】 を表わす。
【0025】この淘汰型アルゴリズムでは、学習の反復
回数mの増加に伴い、淘汰対象となる代表ベクトルの数
s[m]を減少させる。また、淘汰対象の代表ベクトル
は、各代表ベクトルの部分歪みDiにランク付けをした
後、ランクの最上位、最下位から交互に選択する。この
淘汰型アルゴリズムを説明する。
【0026】(第1ステップ):各代表ベクトル
【0027】
【外7】 ごとに、式(15)で表わされる部分歪みDj[m]と式(16)
で表わされる正規化適応度giを計算する。
【0028】
【数13】 ただし、Sjは、次式に示すように代表ベクトル
【0029】
【外8】 の支配領域を表わし、γ(<1.0)は非負の定数を表
わしている。
【0030】
【数14】 (第2ステップ):以下の及びの淘汰を行ない、代
表ベクトルの複製個数uj(j=1,…,s[m])を決定
する。 各jに対して、
【0031】
【外9】 を計算する。ただし、
【0032】
【外10】 はaを越えない最大の整数とする。 gj[m],j=1,…,s[m]の値の大きなものから、
【0033】
【外11】 個選択し、選択されたjに対応するujに1を加算す
る。
【0034】(第3ステップ):第2ステップで求めた
各代表ベクトルの複製個数ujにしたがい、各代表ベク
トルに
【0035】
【外12】 なる摂動
【0036】
【外13】 を加算して、代表ベクトル
【0037】
【外14】 の近傍にuj−1個の代表ベクトルを生成する。
【0038】以下では、上記の淘汰型アルゴリズムとL
VQの学習則(式(8)〜(11))を組み合わせたものを上
田の学習則と呼ぶ。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の手法で
は、画像から抽出する特徴量として濃度共起行列から抽
出されるもののみを使用しているので、詳細な特徴に基
づいて画像を分類することができないという問題があ
る。例えば、気象レーダ画像を取り扱う場合、筋状の
雲、台風のように回転する低気圧に伴う雲などのパター
ンとしての特徴、さらには雲の移動方向や移動速度など
の特徴を抽出する必要があるが、従来の手法ではこのよ
うな特徴を抽出することができない。さらに上田の学習
則では、各反復における淘汰対象となる代表ベクトルの
個数s[m]の減少のさせ方や、淘汰対象となる代表ベク
トルの選択方法がヒューリスティックであり、部分歪み
の分布に偏りがある場合に淘汰が終了するまでに時間を
要するという問題がある。
【0040】本発明の目的は、気象レーダ画像のような
画像であっても的確かつ詳細な分類が可能であり、か
つ、少ない反復回数でモデルの学習が終了するような画
像の系統的分類方法及び装置を提供することにある。
【0041】
【課題を解決するための手段】本発明の画像の系統的分
類方法は、入力した特徴量に基づいて代表ベクトルを選
択する神経回路網モデルを用いて画像の系統的分類を行
なう方法であって、画像から特徴量を抽出する特徴量抽
出工程と、前記特徴量抽出工程で抽出された特徴量を前
記神経回路網モデルに与え、前記神経回路網モデルの各
出力ユニットに属する代表ベクトルの量子化誤差を最小
化するために評価関数を二次形式により近似し、前記評
価関数の極小値を探索することによって前記神経回路網
モデルの学習を行なう学習工程と、前記学習工程が行な
われた前記神経回路網モデルに未学習の画像から抽出さ
れた特徴量を入力することにより当該未学習の画像の分
類を行なう分類工程とを有する。
【0042】本発明の画像の系統的分類装置は、入力し
た特徴量に基づいて代表ベクトルを選択する神経回路網
モデルと、画像から特徴量を抽出する特徴量計算手段
と、前記特徴量計算手段で抽出された特徴量を前記神経
回路網モデルに与え、前記神経回路網モデルの各出力ユ
ニットに属する代表ベクトルの量子化誤差を最小化する
ように、評価関数を二次形式によって近似し、前記評価
関数の極小値を探索することによって前記神経回路網モ
デルの学習を行なう学習手段と、前記神経回路網モデル
で選択された代表ベクトルに応じて画像のクラスの分類
を行なう分類手段とを有し、学習後の前記神経回路網モ
デルに未学習の画像から抽出された特徴量を入力するこ
とにより、当該未学習の画像の系統的な分類が実行され
る。
【0043】本発明において、特徴量としては、相互相
関、エネルギー、濃度共起行列に基づくエントロピー、
相関、局所一様性、慣性、コントラスト、角度別二次モ
ーメント、濃度レベル差分法に基づくエントロピー、平
均、逆差分モーメント、短ラン強調、長ラン強調、濃度
レベル分布、ランレングス分布、ランパーセンテージの
各量の中から選ばれた少なくとも1種以上のものを好ま
しく使用することができる。また、神経回路網モデルと
しては、競合学習モデルを好ましく使用することができ
る。
【0044】
【作用】本発明では、例えば気象データ画像のような画
像から複合的な特徴量を抽出し、これを競合学習モデル
に代表される神経回路網モデルに与えて自己組織化を行
なわせることにより、各画像のクラスタリングが行なわ
れる。そして、このように学習されたモデルに未学習の
画像を与えることにより、この未学習の画像の系統的な
分類が行なわれる。
【0045】競合学習の際に上述した上田の学習則を用
いると、ヒューリスティックに淘汰する代表ベクトルを
選択することによって収束が遅くなることがあったが、
本発明では、量子化誤差を最小化するように評価関数を
二次形式で与え、その極小値を探索することにより、す
なわち全部分歪みを最小化するように代表ベクトルを更
新するアルゴリズムを採用することにより、反復ごとに
歪みは単調に減少し、少ない反復回数で収束する。ま
た、画像を分類する際に、濃度共起行列から抽出された
特徴量だけではなく、濃度レベル差分法、濃度レベルラ
ンレングス法などから求められる特徴量も利用すること
により、例えば、筋状の雲あるいは回転する低気圧の雲
のパターンを捉えることができるようになり、詳細な分
類が可能となる。
【0046】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0047】図1は本発明の一実施例の画像の系統的分
類方法の手順を示すフローチャートである。本実施例の
分類方法は、神経回路網モデルの一種である競合学習モ
デルを使用して画像パターンの系統的な分類を行なうも
のであって、大別して、画像データを入力する過程(ス
テップ151)と、競合学習モデルの学習を行なわせる
学習過程161と、学習後の競合学習モデルに未学習の
画像データを与えて画像の系統的分類を行なう分類過程
162から構成されている。競合学習モデルとしては、
上述の「従来の技術」の欄で図7を用いて説明したもの
をそのまま利用できる。
【0048】まず、画像データの入力を行ない(ステッ
プ151)、学習過程161を実行する。学習過程16
1では、最初に画像データから特徴量を抽出する(ステ
ップ152)。本実施例では、気象データ画像を取り扱
う最に、筋状の雲や台風のように回転する低気圧に伴う
雲などのパターンとしての特徴、さらには、雲の移動方
向や移動速度などの特徴量を抽出するために、特徴量と
しては、「従来の技術」欄で式(3)〜(7)を用いてそれぞ
れ説明したエネルギーE、エントロピーH、相関C、局
所一様性L、慣性Iなどの他に、以下に述べるような特
徴量を新たに導入する。なお、ここで述べた特徴量の全
てを使用する必要はなく、どのような観点で画像の系統
的分類を行なうかに応じて、これらの特徴量の中から適
宜のものを選択すればよい。
【0049】(A)濃度レベル差分法(参考文献[4]:
J.S.Weszka, C.R.Dyer and A.Rosenfeld, "A comparati
ve study of texture measures for terrain classific
ation", IEEE Trans. Syst. Man. Cybern. Vol.SMC-6,
pp.269-285, 1976)により求められる特徴量:注目画素
(n,m)での濃度をg(n,m)とし、この注目画素から距
離δ=(Δn,Δm)だけ離れた対象画素の濃度をg(n+
Δn,m+Δm)として、この注目画素(n,m)での濃度
勾配を次式により定義する。
【0050】
【数15】 ここで、濃度勾配
【0051】
【外15】 がiとなる確率を
【0052】
【数16】 とすると、式(18)〜(22)に示すように、コントラストC
ON、角度別二次モーメントASM、エントロピーEN
T、平均MEAN、逆差分モーメントIDMが求められ
るので、これらの量を特徴量とする。
【0053】
【数17】 (B)濃度レベルランレングス法(参考文献[5]: M.M.G
alloway, "Texture analysis using gray level run le
ngth", Comput. Graphic Image Processing, Vol.4, p
p.172-179, 1975)により求められる特徴量:画像上で
θ方向に濃度値i、長さjのランが存在する回数を
【0054】
【外16】 とすると、これを(i,j)の要素とする行列
【0055】
【数18】 が定義できる。この行列R(θ)から、式(23)〜(27)に示
すように、短ラン強調RF1{R(θ)}、長ラン強調RF2
{R(θ)}、濃度レベル分布RF3{R(θ)}、ランレング
ス分布RF4{R(θ)}、ランパーセンテージRF5{R
(θ)}などの量が求められるので、これらの量を特徴量
とする。
【0056】
【数19】 ただし、NGは濃度レベルの総数、NRは行列R(θ)にお
けるランレングスの総数である。また、TRは長さ及び
濃度によらないθ方向におけるランの総数であって、次
式で表わされる。
【0057】
【数20】 濃度レベルランレングス法により求められる特徴量は、
特に、筋状の雲の系統的分類に有効である。さらに、本
実施例では、ここで挙げた以外の任意の特徴量を利用す
ることも可能である。
【0058】以上述べた特徴量は、1枚の画像から抽出
できるものであるが、例えば、気象レーダ画像から雲の
移動方向や移動速度を特徴量として抽出するためには、
2枚以上の画像データから抽出される特徴量を使用する
必要がある。本実施例では、以下に述べる相互相関法に
よる特徴量を使用する。
【0059】(C)物体の移動方向および速度を表わす
相互相関法による特徴量:ここでは、気象データ画像に
写っている雲の移動方向及び速度を表わす特徴量を抽出
する場合を例に挙げて説明する。図2に示すように、時
間Δtをおいて観測された2枚の気象データ画像R1,R
2から、次式により相互相関値を求める。ただし、レー
ダ画像上の格子点(i,j)における画像の階調すなわち
降雨降雪強度をそれぞれR1,i,j,R2,i,jとし、相関を
とる領域を(M,N)、相関値を計算する際の2枚のレー
ダ画像のずれを(k,l)とする。図2において斜線で示
される四角枠は相関値をとる範囲を示し、中央の太線の
矢印は雨雲81の移動方向を示している。
【0060】
【数21】 上述の計算により求められた相互相関値は、例えば、図
3に示すような分布を示す。そこで、格子点のうちで相
互相関値が最大となる点(K,L)での相互相関値σK,L
およびその近傍の4つの格子点での相互相関値σ-x
+x-y+yに対して二次関数による補間を行ない、補
間の結果、相互相関値が最大となる点(格子点とは限ら
ない)とのずれ(k',l')を次式により求める。
【0061】
【数22】 図4は、この補間計算を説明する図である。この図で
は、説明を容易にするために、X方向だけが示されてい
る。
【0062】以上より、2枚の画像は(K+k',L+
l')だけずらした場合に、相互相関値が最大となる。こ
のことから、雨雲81の移動ベクトル(Vx,Vy)は、次
式から求めることができる。このベクトル量は、雨雲8
1の移動方向および速度を表わしている。
【0063】
【数23】 以上のようにして特徴量が抽出されたら、入力データと
してこれらの特徴量を競合学習モデルに与え、教師なし
学習則を用いて学習し、各代表ベクトルを自己組織化す
る(ステップ153)。この際、上述の上田の学習則を
用いるものとすれば、各部分歪みの値をランク付けし
て、部分歪みが最大値、最小値をとる代表ベクトルを交
互に選択し、淘汰する代表ベクトルを決定する。しかし
ながら、図5に示すように、入力データの分布に偏りが
あり、部分歪みの値も偏っているばあい、上田の学習則
によって淘汰すべき代表ベクトルを選択すると、淘汰が
終了するまでに多くの反復回数を要してしまう。そこで
以下では、上田の学習則よりもさらに簡単な淘汰アルゴ
リズム、及び全ての部分歪みの和G(式(14)参照)を最
小化するアルゴリズムを考える。はじめに、前者につい
て考える。
【0064】各部分歪みの中から、最小値をもつ代表ベ
クトルを淘汰し、部分歪み値が最大となる代表ベクトル
の近傍に再配置する。この再配置操作を、部分歪みの分
布の分散σD[m](下式参照)が予め指定した値ε以下
になった場合、すなわち、各代表ベクトルの部分歪みが
均等になった時点で淘汰を終了する。ただし、νD[m]
は平均値を表わす。淘汰の終了時に各部分歪みは最小値
をとる。
【0065】
【数24】 次に、全ての部分歪みの和Gを最小化するアルゴリズム
を考える。各代表ベクトルを
【0066】
【外17】 とし、これらの代表ベクトルに属する部分歪みを{Dj,
j=1,…,N}とし、各部分歪みで張られる空間を考え
ると、この空間内の点
【0067】
【外18】 に対して歪みGが定義される。これを最小化するために
代表ベクトル
【0068】
【外19】 のi番目の要素yi,jに対する歪みGの偏微分を求める
と次式のようになる。
【0069】
【数25】 ここで、式(15)に示す部分歪みの定義より、
【0070】
【数26】 が得られる。したがって、
【0071】
【外20】 を要素とするGの偏微分値を
【0072】
【数27】 とおき、各代表ベクトル
【0073】
【外21】 に対する二次偏微分行列Bj=∇2jを考え、その逆行
列Hj=Bj -1を∇Gj,
【0074】
【外22】 を用いて再構成し、代表ベクトル
【0075】
【外23】 を更新する方法を考える。ここで、競合学習における反
復回数をmとし、以下の量を定義する。
【0076】
【数28】 近似二次偏微分号列Hの更新は、BFGS法(参考文献
[6]: R.Fletcher, "Practical method of optimizatio
n", second ed., John Whiley & Sons, 1987)などの非
線形最適化法を用いて次式より表わせる。本実施例では
BFGS法を用い、行列Hの初期値としては単位行列を
与える。
【0077】
【数29】 上記より、代表ベクトル
【0078】
【外24】 の更新則は次式により表わされる。
【0079】
【数30】 この更新則は、代表ベクトル
【0080】
【外25】 の空間において、計量∇2jをもつ二次形式を最小化す
ることに相当する。
【0081】以上のようにして代表ベクトルを更新する
ことによって、学習過程161が実行され、競合学習モ
デルの学習が行なわれる。
【0082】次に、分類過程162について説明する。
分類過程162では、未学習の画像データすなわち実際
に系統的分類を行なおうとする画像データからまず特徴
量を抽出し、学習過程161で学習が行なわれた競合学
習モデルに対してこの抽出された特徴量を入力する。そ
して、全出力ユニットの中から、入力ベクトルとの距離
が最も近い代表ベクトルをもつユニットを探索し、探索
されたユニットからその画像のクラスを判定して系統的
分類を行なう(ステップ154)。その後、分類結果を
出力して(ステップ155)、一連の全ての処理を終了
する。
【0083】以上、本発明の一実施例の画像の系統的分
類方法を説明したが、続いて、この分類方法の実施に使
用される画像分類装置について、図6を用いて説明す
る。この画像分類装置は、本発明の画像の系統的分類装
置に基づくものであり、大別して、画像データ等が入力
する入力部100と、競合学習モデルを含み本発明の方
法によって画像の系統的分類を行なうデータ処理部20
0と、結果を出力するための出力部300から構成され
ている。
【0084】入力部100は、画像データ101を格納
しているとともに、競合学習モデル202の学習に必要
となる情報を読み込むためのファイル読み込み装置10
2などを備えている。データ処理部200は、入力した
画像データから特徴量を計算、抽出するための特徴量計
算部201と、特徴量を入力として歪みが最小となる代
表ベクトルを選択する競合学習モデル202と、特徴量
を競合学習モデル202に与えて競合学習モデル202
の学習を行なう学習部203と、学習後の競合学習モデ
ル202で選択された代表ベクトルに基づいて画像のク
ラスを評価する評価部204とによって構成されてい
る。出力部300は、例えば、認識、分類結果を表示す
るためのディスプレイなどによって構成されている。
【0085】次に、この画像分類装置を用いた画像の系
統的な分類について説明する。この画像分類装置によっ
て分類を行なう場合には、学習部203を用いて予め競
合学習モデル202を学習しておく必要がある。そこで
まず、学習時の動作について説明する。
【0086】まず、画像データなどを入力部100から
読み込み、データ処理部200に転送する。競合学習モ
デル202の学習に必要な学習率などのデータは、ファ
イル読み込み装置102から特徴量計算部201に転送
しておく。続いて、特徴量計算部201によって、画像
データから、上述の式(3)〜(7),(18)〜(27),(34),(35)
で表わされるような、エネルギー、エントロピー、相
関、濃度レベル差分法による諸量、濃度レベルランレン
グス法による諸量などの画像のパターンとしての特徴量
を計算し、計算された特徴量を競合学習モデル202に
転送する。そして学習部203により、上述の式(39),
(40)に基づき、歪みを最小化するように代表ベクトルの
学習が行なわれる。
【0087】以上のようにして競合学習モデル202の
学習が終了したら、実際に画像の系統的分類を実行す
る。まず、未学習の画像データを入力部100から読み
込んでデータ処理部200に転送し、特徴量計算部20
1によって画像データから特徴量を抽出する。抽出され
た特徴量を競合学習モデル202に入力し、競合学習モ
デルによって、歪みが最小となる代表ベクトルを選択す
る。そして、分類部204は、選択された代表ベクトル
が属するクラスをその画像のクラスとして分類する。分
類結果は出力部300に出力される。以上によって、未
学習画像データの分類が行なわれたことになる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、競合学習
モデルに代表される神経回路網モデルを学習する際に、
全部分歪みを最小化するように代表ベクトルを更新する
ことにより、より少ない反復回数で収束するようにな
り、的確な分類を行なえるようになるという効果があ
る。また、濃度共起行列に基づく諸量の他に、相互相関
値や、濃度レベル差分法あるいは濃度レベルランレング
ス法による諸量を特徴量として用いることにより、例え
ば気象レーダ画像などを対象とする系統的分類を的確か
つ詳細に行なえるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の画像の系統的分類方法の手
順を示すフローチャートである。
【図2】相互相関値の求め方を説明する概念図である。
【図3】相関値分布の一例を示すグラフである。
【図4】相関値分布から二次補間によって最大値となる
点を算出する方法を説明する概念図である。
【図5】各部分歪みに偏りがある状態を説明する概念図
である。
【図6】本発明に基づく画像分類装置の一例の構成を示
すブロック図である。
【図7】競合学習モデルの一例の構成を示すブロック図
である。
【図8】競合学習モデルと代表ベクトルとクラスタとの
関係を示す図である。
【符号の説明】
100 入力部 101 画像データ 102 ファイル読み込み装置 200 データ処理部 201 特徴量計算部 202 競合学習モデル 203 学習部 204 分類部 300 出力部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力した特徴量に基づいて代表ベクトル
    を選択する神経回路網モデルを用いて画像の系統的分類
    を行なう方法であって、 画像から特徴量を抽出する特徴量抽出工程と、 前記特徴量抽出工程で抽出された特徴量を前記神経回路
    網モデルに与え、前記神経回路網モデルの各出力ユニッ
    トに属する代表ベクトルの量子化誤差を最小化するため
    に評価関数を二次形式により近似し、前記評価関数の極
    小値を探索することによって前記神経回路網モデルの学
    習を行なう学習工程と、 前記学習工程が行なわれた前記神経回路網モデルに未学
    習の画像から抽出された特徴量を入力することにより当
    該未学習の画像の分類を行なう分類工程とを有する画像
    の系統的分類方法。
  2. 【請求項2】 特徴量として、相互相関、エネルギー、
    濃度共起行列に基づくエントロピー、相関、局所一様
    性、慣性、コントラスト、角度別二次モーメント、濃度
    レベル差分法に基づくエントロピー、平均、逆差分モー
    メント、短ラン強調、長ラン強調、濃度レベル分布、ラ
    ンレングス分布、ランパーセンテージの各量の中から選
    ばれた少なくとも1種以上のものが使用される請求項1
    に記載の画像の系統的分類方法。
  3. 【請求項3】 前記神経回路網モデルが競合学習モデル
    である請求項1または2に記載の画像の系統的分類方
    法。
  4. 【請求項4】 入力した特徴量に基づいて代表ベクトル
    を選択する神経回路網モデルと、 画像から特徴量を抽出する特徴量計算手段と、 前記特徴量計算手段で抽出された特徴量を前記神経回路
    網モデルに与え、前記神経回路網モデルの各出力ユニッ
    トに属する代表ベクトルの量子化誤差を最小化するよう
    に、評価関数を二次形式によって近似し、前記評価関数
    の極小値を探索することによって前記神経回路網モデル
    の学習を行なう学習手段と、 前記神経回路網モデルで選択された代表ベクトルに応じ
    て画像のクラスの分類を行なう分類手段とを有し、 学習後の前記神経回路網モデルに未学習の画像から抽出
    された特徴量を入力することにより、当該未学習の画像
    の系統的な分類が実行される画像の系統的分類装置。
  5. 【請求項5】 特徴量として、相互相関、エネルギー、
    濃度共起行列に基づくエントロピー、相関、局所一様
    性、慣性、コントラスト、角度別二次モーメント、濃度
    レベル差分法に基づくエントロピー、平均、逆差分モー
    メント、短ラン強調、長ラン強調、濃度レベル分布、ラ
    ンレングス分布、ランパーセンテージの各量の中から選
    ばれた少なくとも1種以上のものが使用される請求項4
    に記載の画像の系統的分類装置。
  6. 【請求項6】 前記神経回路網モデルが競合学習モデル
    である請求項4または5に記載の画像の系統的分類装
    置。
JP7107335A 1994-10-04 1995-05-01 画像の系統的分類方法及び装置 Pending JPH08305856A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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