JPH08281372A - 鋳造用消失性原型 - Google Patents

鋳造用消失性原型

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JPH08281372A
JPH08281372A JP7107955A JP10795595A JPH08281372A JP H08281372 A JPH08281372 A JP H08281372A JP 7107955 A JP7107955 A JP 7107955A JP 10795595 A JP10795595 A JP 10795595A JP H08281372 A JPH08281372 A JP H08281372A
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JP
Japan
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prototype
casting
foam
urethane
toluene diisocyanate
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JP7107955A
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Takeo Kosugi
武夫 小杉
Shinichi Maeda
慎一 前田
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Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】有機ポリイソシネート成分とポリオール成分と
の反応により製造された連続気泡構造を有する硬質ポリ
ウレタンフォームであって、該有機ポリイソシネート成
分はウレタン変性トルエンジイソシアネートプレポリマ
ーより成るか、または該ウレタン変性トルエンジイソシ
アネートプレポリマー(好ましくは100〜70重量
部)と脂肪族ポリイソシネートまたはジフェニルメタン
ジイソシアネート(好ましくは0〜30重量部)との混
合物より成る鋳造用消失性原型。 【効果】フルモールド鋳造に、たとえ複雑な形状の原型
として適用しても、変形が起きないという利点に加え、
注湯の際、完全な燃焼・ガス化を達成することができる
性質の材料に改良され、従って、製作された鋳造品にお
いて凹み、肌荒れなどの表面欠陥が生じず、外観の面で
も大変優れた鋳造品が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消失型鋳造法(典型的
には、フルモールド鋳造法)に利用される消失性原型に
係り、より詳しくは、硬質ウレタンフォームより成る原
型であって、注湯時の燃焼、ガス化が完全なものとなる
ように消失性が改良された鋳造用消失性原型に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フルモールド鋳造法は、樹脂発
泡体より成る消失性原型を砂鋳型の中に埋設し、そこに
溶湯を注入し、その高熱で以て消失性原型を燃焼、ガス
化により消失せしめると同時に、生じた空隙に溶湯を充
填して、鋳造品を作る鋳造法であり、この方法は従来よ
り鋳造技術の分野において、特に大型鋳造品の製作に、
ひろく利用されている。
【0003】この鋳造法用の消失性原型に適用できる樹
脂発泡体としては、ポリスチレン系発泡体(PS)、ポ
リメチルメタクリレート系発泡体(PMMA)、ポリエ
チレン系発泡体(PE)、ポリウレタン系発泡体(P
U)およびポリ塩化ビニル系発泡体(PVC)など、多
くの種類の発泡体が挙げられる。しかし、実際には、原
型消失の良否、加工の容易さおよび、特に経済性の観点
から、従来、熱可塑性樹脂発泡体、特にポリスチレン系
発泡体が最も一般に消失性原型として利用されてきた。
ところが、近年、工業製品において多品種少量生産の傾
向が強まり、そして、フルモールド鋳造の分野において
は、ポリウレタン系発泡体より成る消失性原型が、発泡
中に蒸気を通す必要がなく原型の製造が容易であり、多
品種少量生産の需要によく適合することから、とりわけ
注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の鋳造
技術は、複雑な形状を有する鋳造品を作る場合にも、鋳
型の製作が容易である等の利点を有するが、その反面い
くつかの欠点を有する。そのうち重大なものとしては、
原型の燃焼、気化不良による鋳造欠陥が挙げられる。溶
湯の注入の際、消失性原型は溶湯の輻射熱を受けて燃焼
気化し、ガスが発生するが、その燃焼気化が不完全、不
十分であると、原型の一部が樹脂状の溶融物となって残
存し、この結果、得られる鋳造製品の表面に、その溶融
物の塊に相当する大きさ、形状の欠落部分(多くは、凹
み)が形成されることとなり、あるいは鋳造巣、表面肌
荒れなどの欠陥が生じる場合もある。かかる表面欠陥が
起きたときは、鋳造品のその後の利用を不可能にまたは
困難にするか、あるいは、その後の利用が可能であると
しても、切削加工等の二次加工が必要とされるので、上
記欠陥の発生は、最終的に鋳造製品の生産コストを上昇
させる原因となる。また、表面欠陥は、たとえ小さくと
も、鋳造製品の商品としての価値を著しく減じる。欠陥
が大きければ、当然に、同様の鋳造を再度行なわねばな
らなくなる。したがって、消失性原型は、注湯の際完全
に燃焼気化する性質の材料より構成されることが求めら
れる。
【0005】消失性原型が溶湯の輻射熱により加熱さ
れ、気化消失する効率、すなわちガス化効率の点から言
えば、熱可塑性樹脂発泡体の中では、ポリメチルメタク
リレート系発泡体が最も優れている。一方、ポリスチレ
ン系発泡体はガス化効率の面でポリメチルメタクリレー
ト系発泡体より相当に劣る。しかし、ポリメチルメタク
リレート系発泡体はポリスチレン系発泡体に比して大変
高価であるので、これを消失性原型に用いてフルモール
ド鋳造を行なうことは、鋳造品の製作コストを著しく高
いものに引き上げる。このため、従来、ポリメチルメタ
クリレート系発泡体は消失性原型にあまり適用されてい
ない。
【0006】そこで、製造容易で比較的安価な原型材料
としてポリウレタン系発泡体が注目されるようになり、
そして、その汎用化に向けて、その燃焼性、ガス化効率
の改良が特に求められるようになった。ポリウレタン系
発泡体は熱硬化性樹脂発泡体であって本来完全に燃焼、
ガス化しにくい材料であるので、注湯の際該発泡体の溶
融塊が残存することが時々あり、従って、表面欠陥のあ
る鋳造品が製造される場合が比較的多くあり、品質面で
問題があった。
【0007】本出願人は、かかる課題を改良するため
に、特願昭61−231697号において、特殊なポリ
オール成分の使用により燃焼性が改善された易燃性硬質
ウレタンフォームを提案した。しかし、開示された易燃
性硬質ウレタンフォームは、なお、燃焼性・ガス化効率
が完全で満足なものではなく、更なる改良が必要とされ
た。
【0008】本発明は、上述した背景に基づいてなされ
たものであって、その目的は、注湯の際、完全な燃焼・
ガス化を達成することができる性質の材料に改良され、
よって、凹みなどの表面欠陥が生じないように改良され
た鋳造用消失性原型を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、有機ポリイソシネート成分として、従来よ
く使用されてきたジフェニルメタン−4,4’−ジイソ
シアネート(MDI)およびその粗製物に代えて、ウレ
タン変性トルエンジイソシアネートプレポリマー(uret
hane-modified tolylene diisocyanate prepolymer)を
使用して、あるいは、該プレポリマーと脂肪族ポリイソ
シネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとの
混合物を使用して、有機ポリイソシネート成分とポリオ
ール成分との反応により連続気泡構造を有する硬質ポリ
ウレタンフォームを製造し、そして、該硬質ポリウレタ
ンフォームより製作された消失性原型を用いてフルモー
ルド鋳造を行なったところ、溶湯の注入時、該消失性原
型はより完全に燃焼しやすくなり、またより完全にガス
化しやすくなり、よって、溶融された樹脂塊が砂鋳型内
により残存しにくいものとなり、従って、得られる鋳造
品の表面について、凹み、肌荒れなどの欠陥の発生が著
しく減少することを見出し、本発明を完成した。
【0010】明確には、本発明による鋳造用消失性原型
は、有機ポリイソシネート成分とポリオール成分との反
応により製造された連続気泡構造を有する硬質ポリウレ
タンフォームであって、該有機ポリイソシネート成分は
ウレタン変性トルエンジイソシアネートプレポリマーよ
り成ることを特徴とするものである。本発明のより好ま
しい態様は、有機ポリイソシネート成分がウレタン変性
トルエンジイソシアネートプレポリマー、および、脂肪
族ポリイソシネートまたはジフェニルメタンジイソシア
ネートより成る場合である。本発明の特に好ましい態様
は、有機ポリイソシネート成分が100〜70重量部の
ウレタン変性トルエンジイソシアネートプレポリマー
と、0〜30重量部の脂肪族ポリイソシネートまたはジ
フェニルメタンジイソシアネートとの混合物より成る場
合である。
【0011】(発明の概要)本発明に用いるウレタン変
性トルエンジイソシアネートプレポリマーは、トリエン
ジイソシアネート(TDI)とポリエーテルポリオール
またはポリエステルポリオールとの重合反応を途中で停
止して得られる、例えばイソシアネート含有量25−3
1%のオリゴマーである。特に好適なものとしては、グ
リセリンにプロピレンオキサイドを付加して得られるポ
リエーテルポリオールと、TDI−80(80部の2,
4−TDIと20部の2,6−TDIとの異性体混合
物)との重合を行ない、続いて、その重合反応を途中で
停止して作られた、イソシアネート成分25−31%の
オリゴマーが挙げられる。
【0012】本発明に用いる脂肪族ポリイソシネートに
は、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、リシンジイソシアネート(LDI)、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)およびこ
れらの誘導体が挙げられる。また、本発明に用いるジフ
ェニルメタンジイソシアネートとは、ジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネート、および、その誘導体、
例えば3−メチル−ジフェニルメタン−4,4’−ジイ
ソシアネートなどを包含する意味である。
【0013】本発明は、有機ポリイソシネート成分とし
て、ウレタン変性トルエンジイソシアネートプレポリマ
ーをそれ単独で使用する場合の他、有機ポリイソシネー
ト成分として、ウレタン変性トルエンジイソシアネート
プレポリマーと脂肪族ポリイソシネートとの混合物(こ
れを混合物Aという。)、または、ウレタン変性トルエ
ンジイソシアネートプレポリマーとジフェニルメタンジ
イソシアネートとの混合物(これを混合物Bという。)
を使用する場合をも包含する。
【0014】混合物Aのうち、より好ましい態様のもの
は、100〜70重量部のウレタン変性トルエンジイソ
シアネートプレポリマーと0〜30重量部の脂肪族ポリ
イソシネートより成るものである。ウレタン変性トルエ
ンジイソシアネートプレポリマーが70重量部未満であ
ると、即ち、脂肪族ポリイソシネートが30重量部を越
えると、得られる硬質ポリウレタンフォームは、注湯の
際、完全燃焼し、大変ガス化しやすい性質の材料となる
が、該硬質ポリウレタンフォームは、熱による収縮量が
大きく、またキュアした表面の状態が悪くかつその硬度
も低く、タックが残りやすいため、注湯の際、変形して
しまう場合がある。これに対して、上記の態様の混合物
Aであると、燃焼・ガス化の完全さ、フォーム表面の硬
度などに関して、ウレタン変性トルエンジイソシアネー
トプレポリマーを単独で使用した場合と同等の性能が得
られる。
【0015】混合物Bのうち、より好ましい態様のもの
は、100〜70重量部のウレタン変性トルエンジイソ
シアネートプレポリマーと0〜30重量部のジフェニル
メタンジイソシアネートより成るものである。ウレタン
変性トルエンジイソシアネートプレポリマーが70重量
部未満であると、即ち、ジフェニルメタンジイソシアネ
ートが30重量部を越えると、得られる硬質ポリウレタ
ンフォームは、表面の硬度が増加しまた熱収縮の量も小
さく、注湯の際収縮変形しない程度にフォームの物性が
向上するが、反面、該硬質ポリウレタンフォームは、燃
焼・ガス化が不完全なため、表面の肌荒れ、凹凸などの
欠陥となる場合がある。これに対して、上記の態様の混
合物Bであると、燃焼・ガス化の完全さ、フォーム表面
の硬度などに関して、ウレタン変性トルエンジイソシア
ネートプレポリマーを単独で使用した場合と同等の性能
が得られる。
【0016】有機ポリイソシネート成分と反応するポリ
オール成分については、特に限定されるものではない
が、ポリウレタン系消失性原型の製造においては、通
常、ポリエーテルポリオールが用いられる。より具体的
な例としては、グリセリンベースのポリエーテルポリオ
ール、エチレンジアミンベースのポリエーテルポリオー
ルまたはそれらの混合ポリエーテルポリオール等が挙げ
られる。これらポリエーテルポリオールは、その使用に
より作られる連続気泡構造の硬質ポリウレタンフォーム
が易燃性の材料となり、フルモールド鋳造にて消失しや
すい原型を提供できるので、より好ましい。易燃性の観
点から、特に好ましいポリオール成分としては、例え
ば、グリセリンベースのOH価60以下のポリエーテル
ポリオール50〜70重量部とエチレンジアミンベース
のOH価350〜700のポリエーテルポリオール50
〜30重量部とのポリオール混合物が挙げられる。
【0017】また、本発明の硬質ポリウレタンフォーム
を製造するための反応系には、反応触媒、発泡剤、およ
び、必要により整泡剤またはその他の添加剤を添加する
ことができる。触媒としては、普通、ジメチルエタノー
ルアミンが用いられる。発泡剤としては、例えば発泡剤
HCFC141b(セントラル硝子株式会社製)が使
用される。また、整泡剤としては、一般に、連続気泡を
形成させ易いシリコーン整泡剤、例えばSH190(東
レダウコーニング株式会社製)などが使用される。ま
た、硬質ポリウレタンフォームの各種添加剤、製造条
件、手順などについては、特に限定されず、従来よりこ
の種の硬質ポリウレタンフォームの製造で適用されてい
る添加剤、条件、手順などを用いることができる。
【0018】また、かかる硬質ポリウレタンフォームよ
り成る本発明の消失性原型を用いての鋳造の方法、手順
などについても、従来よりフルモールド鋳造において適
用されている方法、手順などに従うものとしてよい。例
えば、まず硬質ポリウレタンフォームのブロックより慣
用の手段例えば切断加工に従って所定の形状、大きさを
有する消失性原型を作り上げ、次にこの消失性原型の周
囲を砂で固めて砂型を作り、併せて湯口等も成形して砂
型に取り付け、その後所望の金属の溶湯を湯口より砂型
の中に流し込み、フォームを燃焼気化により消失せしめ
ると同時に、生じた空間に溶湯を充填して、消失性原型
と同寸法、同形状の鋳造品を作り上げるという方法、手
順が採られる。
【0019】
【作用】従来の技術においては、有機ポリイソシアネー
ト成分として、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシ
アネート(MDI)が使用されてきた。しかし、有機ポ
リイソシアネート成分として粗製MDIを単独で用いて
得られる、硬質ウレタンフォームより成る消失性原型
は、温度の上昇とともに段階的に燃焼分解する傾向にあ
り、フルモールド鋳造において、注湯の際、完全には燃
焼しにくくまた完全にはガス化しにくく、この結果、製
作された鋳造品の表面に、凹み、肌荒れ等の欠陥が生じ
易かった。これに対して、本発明に従い、有機ポリイソ
シアネート成分として、ウレタン変性トルエンジイソシ
アネートプレポリマーを単独で使用して、あるいは、ウ
レタン変性トルエンジイソシアネートプレポリマーと脂
肪族ポリイソシネートまたはジフェニルメタンジイソシ
アネートとの混合物(より好ましくは、混合物A、混合
物B)を使用して得られた、硬質ウレタンフォームより
成る消失性原型は、一度に総て燃焼分解する傾向にあ
り、フルモールド鋳造において、注湯の際、完全に燃焼
しまた完全にガス化し、この結果、製作された鋳造品の
表面に、凹み、肌荒れ等の欠陥が全く起きない。なお、
かかる現象の差異は、粗製MDIはベンゼン環の多核体
であり、熱によって分子鎖が段階的に切断されていく構
造を有するのに対し、ウレタン変性トルエンジイソシア
ネートプレポリマーはベンゼン環を含むものの、それら
が線状に繋がり、熱によって分子鎖が同時に一気に切断
される構造を有するという有機ポリイソシアネート成分
の分子構造の相違によるものと推量される。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではないことは言うまでもない。
【0021】実施例1〜6および比較例1〜2について
それぞれ、以下の表1に示す有機ポリイソシネート成
分、ポリオール成分、反応触媒、発泡剤、整泡剤および
水を各々、表1に示す配合となるように秤量して500
mlポリエチレンビーカーの中に投入し、次いで、小型
ミキサを用いてこの反応混合物を3400rpmの回転
数にて7〜10秒間攪拌し、続いて、これを30〜35
℃に加温された木型(厚さ50mm×長さ70mm×幅
100mm)の中で発泡して、硬質ウレタンフォームを
製造した。これを、反応開始から15分経過した後に脱
型した。
【0022】
【表1】
【0023】表1中、配合量は重量部により示す。有機
ポリイソシネート成分、ポリオール成分、反応触媒、発
泡剤および整泡剤としては、以下の材料を使用した。 ポリオールA:プロピレンオキシドをグリセリンに付加
したOH価460のポリエーテルポリオール ポリオールB:エチレンオキサイドをエチレンジアミン
に付加したOH価410のポリエーテルポリオール 整泡剤 :シリコーン整泡剤 SH190(東レコ
ーニング株式会社製) 反応触媒 :ジメチルエタノールアミン 発泡剤 :HCFC 141b(セントラル硝子株
式会社製) 粗製MDI :粗製ジフェニルメタン−4,4’−ジイ
ソシアネート(イソシアネート成分 31%) TDIプレポリマー:ウレタン変性トルエンジイソシア
ネートプレポリマー、すなわちプロピレンオキサイドを
グリセリンに付加して得られるポリエーテルポリオール
と、TDI−80との重合反応を途中で停止して作られ
た、イソシアネート成分25−31%のオリゴマー。 脂肪族イソシアネート:1,6−ヘキサメチレンジイソ
シアネート(イソシアネート成分 50%)
【0024】その後、得られた各硬質ウレタンフォーム
について、フォームモールド密度、連続気泡率、重量損
失および燃焼残渣の性能を以下の方法により測定した。
また該硬質ウレタンフォームよりなる消失性原型を用い
て常法に従いフルモールド鋳造を行ない、そして得られ
た鋳造品の外観、表面性状も評価した。 フォームモールド密度:木型内で発泡成形して得られた
硬質ウレタンフォームの密度(単位:kg/cm3 )で
あり、JIS規格A9514に従い測定した。 連続気泡率:ベックマン測定器を用いて測定した(単
位:%)。 重量損失:自動熱線カット機を使用して、硬質ウレタン
フォームを、約900〜1000℃のニクロム線により
切断し、そのときの重量損失を計測した(単位:重量
%)。重量損失は、フォームの燃焼・ガス化の完全性を
評価するために、実際の注湯試験に代えて採用される評
価基準であり、重量損失がより大きいほど、フォームは
より完全に燃焼し、より完全にガス化する性質の材料で
あると判定される。 燃焼残渣:15mm×15mm×100mmの寸法を有
する硬質ウレタンフォームを、約600℃に加熱された
電気加熱炉(自然対流方式)の中に入れて、燃焼せし
め、そして、目視により燃焼残渣の有無を調べた。 鋳造品の外観評価:製作された鋳造品の表面性状につい
て、凹み、肌荒れ等の欠陥の有無を調べ、次の基準によ
り外観の評価を行なった。 ◎:凹み等の表面欠陥がまったく無くかつ表面性状も完
全なものであった。 ○:凹み等の表面欠陥が実質的に生じていないものであ
った。 ×:凹み、肌荒れ等の表面欠陥が所々に生じたり、ある
いは場合により生じることがあった。 以上の結果を表2に要約して示す。
【0025】
【表2】 a) :注湯の際の寸法安定性がとても低く、寸法精度の悪い鋳造品が得られた。
【0026】表2より、実施例と比較例を対比すること
により、次のことが理解される。実施例の硬質ウレタン
フォームよりなる消失性原型は、有機ポリイソシアネー
ト成分として、従来の粗製MDIに代えてウレタン変性
トルエンジイソシアネートプレポリマーを使用したこと
により、注湯の際、完全燃焼しまた完全にガス化するの
で、フルモールド鋳造品において凹み、肌荒れなどの表
面欠陥が生じず、よって、優れた外観を有する鋳造品を
製作することができる。また、原型の表面の硬度が十分
であり、注湯の際変形が起きにくいため、鋳造品は寸法
安定性にも優れたものとなる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
連続気泡構造を有しかつフォーム表面が硬質であるた
め、フルモールド鋳造に、たとえ複雑な形状の原型とし
て適用しても、収縮変形、肌荒れ等が起きないという利
点を有するとともに、注湯の際、完全な燃焼・ガス化を
達成することができる性質の材料に改良されたので、製
作された鋳造品において凹みなどの表面欠陥が生じず、
外観の面でも大変優れた鋳造品が得られるという改良さ
れた消失性原型が提供される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリイソシネート成分とポリオール
    成分との反応により製造された連続気泡構造を有する硬
    質ポリウレタンフォームであって、該有機ポリイソシネ
    ート成分はウレタン変性トルエンジイソシアネートプレ
    ポリマーより成ることを特徴とする鋳造用消失性原型。
  2. 【請求項2】 前記有機ポリイソシネート成分は、ウレ
    タン変性トルエンジイソシアネートプレポリマー、およ
    び、脂肪族ポリイソシネートまたはジフェニルメタンジ
    イソシアネートより成ることを特徴とする請求項1記載
    の鋳造用消失性原型。
  3. 【請求項3】 前記有機ポリイソシネート成分は、10
    0〜70重量部のウレタン変性トルエンジイソシアネー
    トプレポリマーと、0〜30重量部の脂肪族ポリイソシ
    ネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとの混
    合物より成ることを特徴とする請求項1記載の鋳造用消
    失性原型。
JP7107955A 1995-04-07 1995-04-07 鋳造用消失性原型 Pending JPH08281372A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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