JPH08278519A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法

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JPH08278519A
JPH08278519A JP8158395A JP8158395A JPH08278519A JP H08278519 A JPH08278519 A JP H08278519A JP 8158395 A JP8158395 A JP 8158395A JP 8158395 A JP8158395 A JP 8158395A JP H08278519 A JPH08278519 A JP H08278519A
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JP
Japan
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substrate
liquid crystal
glass substrate
plastic
glass
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JP8158395A
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Inventor
Hirotsugu Abe
裕嗣 安倍
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な方法で、大画面、高精細、高速表示を
実現し、プラスチック基板を用いた液晶表示装置の製造
方法を提供する。 【構成】 マトリクスアレイ基板1を形成する際は、ガ
ラス基板21上に透明絶縁膜2を形成する。下部電極3、
絶縁膜4および上部電極5を形成して、非線形抵抗素子
6を形成し、上部電極5に接続した表示画素電極7を形
成する。透明な接着層8をプラスチック基板9に形成
し、ガラス基板21に貼り合わせる。貼り合わせたガラス
基板21とプラスチック基板9をもう1枚準備し、プラス
チック基板9側が互いに対向するように重ねて、間隙に
封止剤22を塗布・硬化させ、間隙を封止する。封止剤22
で封止したガラス基板21,21を浸漬し、ガラス基板21,
21を溶解し、砥粒などを用いて、透明絶縁膜2が現れる
まで各々のガラス基板21を研磨する。封止剤22を剥離分
離して、マトリクスアレイ基板1が完成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スイッチング素子をプ
ラスチック基板上に形成する液晶表示装置の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアクティブマトリクス型液晶表示
装置は、第1のガラス基板上にスイッチング素子を形成
してアレイ基板を構成し、第2のガラス基板上に透明電
極のパターンを形成して対向基板を構成し、これらアレ
イ基板および対向基板を間隙を介して対向させ、これら
アレイ基板および対向基板間に、液晶を封入挟持してセ
ルを構成している。
【0003】そして、このようにアレイ基板および対向
基板を組み合わせてセルを組み立てた場合、第1のガラ
ス基板および第2のガラス基板のガラス自体の比重が2
以上あり、軽量化が図れず、また、第1のガラス基板お
よび第2のガラス基板は強度上薄くすることができず、
軽量な仕様の携帯型には不向きである。
【0004】ところが、最近、時計、電卓あるいは各種
計測器の表示以外に、小型通信機器、携帯情報端末機な
どに、軽量化、堅牢化が要求され、デザインの多様性や
スペースの制約に、プラスチック基板の液晶ディスプレ
イの要求が高まってきている。
【0005】このような要求に対して、従来の単純マト
リクス方式の液晶ディスプレイでは、0.1mm程度の
厚みのプラスチックフィルムのプラスチック基板に用い
たものが知られている。
【0006】しかしながら、この単純マトリクス方式の
場合には、小型ではあるものの、画素数、応答速度など
高度の性能が要求されるものには適用できない。すなわ
ち、性能を向上させるにはアクティブマトリクス方式を
用いることが性能向上のため必要であるが、スイッチン
グ素子を形成するには、薄膜トランジスタ(Thin Film
Transistor)方式では300℃以上、金属−絶縁膜−金
属(Metal InsulatorMetal )の被線形抵抗素子方式で
も200℃以上になり、これらの温度に耐えうる特性を
持ち合わせた透明なプラスチック基板には限りがあり、
さらに、これらのプラスチック基板はかなり高価なもの
となり実用的ではない。
【0007】そこで、たとえば特開昭60−25104
号公報あるいは特開平3−92215号公報に記載の方
法が知られており、これら特開昭60−25104号公
報および特開平3−92215号公報には、十分な耐熱
性を有する支持体上に液晶表示装置に必要な透明性導電
膜等の電極配線をあらかじめ形成しておき、その後に、
接着層が積層されたプラスチック基板上へ電極配線など
を転写固定することで、耐熱性が低いプラスチック基板
上にも電極配線形成を可能とするものである。
【0008】そして、これらの方法では、電極配線を接
着層へ転写する際に、支持体と電極配線の剥離が容易に
できるように、支持体表面に離型性に優れた状態にしな
ければならず、支持体の表面にポリビニルアルコールや
アクリル樹脂がコートされた離型層を形成し、支持体と
電極配線の剥離を容易にしている。
【0009】また、支持体の材料としては、耐熱性が優
れたフッ素樹脂、PES(ポリエーテルサルフォン)、
PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリオレフィ
ンあるいは金属が使用される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
特開昭60−25104号公報あるいは特開平3−92
215号公報に記載の方法では、支持体の表面に形成さ
れた離型層がスイッチング素子の形成プロセス中にダメ
ージを受けてしまうことがある。すなわち、スイッチン
グ素子の形成時の熱やエッチング、あるいは、表面処理
に使用する薬品により離型層が損傷し、膜剥がれが生ず
ることがある。
【0011】また、スイッチング素子に使用する配線電
極は、膜応力の大きい金属膜であるために、離型層や摩
擦係数の小さいプラスチック基板上への微細パターンの
形成時の密着性を保つことが非常に難しい。
【0012】さらに、支持体は十分な耐熱性を持ち合わ
せているが、従来のガラス基板とは異なる材料であるた
め、製造設備の変更に多大な投資と時間が必要である問
題を有している。
【0013】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、簡単な方法で、大画面、高精細、高速表示を実現
し、プラスチック基板を用いた液晶表示装置の製造方法
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の液晶表示
装置の製造方法は、2枚のプラスチック基板を対向して
これらプラスチック基板間に液晶が封入され、少なくと
も前記一方のプラスチック基板の対向する面側に複数の
スイッチング素子を備えたアクティブマトリクス型の液
晶表示装置の製造方法において、前記スイッチング素子
が形成されたガラス基板にプラスチック基板を貼り合わ
せる工程と、このプラスチック基板が張り合わされた前
記スイッチング素子を有するガラス基板からこのガラス
基板のみを除去する工程とを具備するものである。
【0015】請求項2記載の液晶表示装置の製造方法
は、請求項1記載の液晶表示装置の製造方法において、
ガラス基板は、化学的溶解法および研磨法の少なくとも
一方により除去されるものである。
【0016】請求項3記載の液晶表示装置の製造方法
は、請求項1または2記載の液晶表示装置の製造方法に
おいて、ガラス基板を除去する工程は、プラスチック基
板をガラス基板に貼り合わせた状態で、このプラスチッ
ク基板を張り合わせたガラス基板を一対用い、プラスチ
ック基板を互いに重ね合わせた状態でガラス基板を除去
するものである。
【0017】請求項4記載の液晶表示装置の製造方法
は、請求項1ないし3いずれか記載の液晶表示装置の製
造方法において、スイッチング素子は、金属−絶縁膜−
金属素子であるものである。
【0018】請求項5記載の液晶表示装置の製造方法
は、請求項1ないし4いずれか記載の液晶表示装置の製
造方法において、スイッチング素子は、薄膜トランジス
タであるものである。
【0019】
【作用】本発明の液晶表示装置の製造方法は、離型層を
使用せずに、スイッチング素子をガラス基板上に形成す
るため、従来のガラス基板を用いた製造装置で全く同じ
製造プロセスを用いてスイッチング素子を形成でき、ま
た、スイッチング素子を形成したガラス基板を、プラス
チック基板と貼り合わせて、ガラス基板のみを除去する
ので、スイッチング素子を形成する際の耐熱性、耐薬品
性や膜剥がれが生ずることなくプラスチック基板上にス
イッチング素子を形成できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を液晶表示装置を参
照して説明する。
【0021】液晶表示装置としての液晶セルのマトリク
スアレイ基板1は、図4に示すように、たとえば酸化珪
素の透明絶縁膜2上に配線電極を兼ねた下部金属である
タンタルの下部電極3、酸化タンタルの絶縁膜4および
上部金属であるクロムの上部電極5が積層形成され、ス
イッチング素子となる金属−絶縁膜−金属(Metal Insu
lator Metal )素子である非線形抵抗素子6がマトリク
ス状に形成されている。また、それぞれの非線形抵抗素
子6の上部電極5には、ITO(Indium Tin Oxide)な
どの透明導電膜の表示画素電極7が形成されている。
【0022】さらに、これら非線形抵抗素子6および表
示画素電極7上には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウ
レタン樹脂、シリコン樹脂あるいはポリエステル樹脂な
どの接着層8を介してプラスチック基板9が貼着されて
いる。
【0023】一方、対向基板11は、図7に示すように、
酸化珪素膜の透明絶縁膜12上にITOなどの対向電極13
が形成され、この対向電極13上には、エポキシ樹脂、ア
クリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂あるいはポリ
エステル樹脂などの接着層14を介してプラスチック基板
15が貼着されている。
【0024】そして、液晶セルは、マトリクスアレイ基
板1の素子形成面にポリイミド樹脂からなる配向膜を塗
布・焼成してラビングして形成し、液晶配向方向を制御
する。同様に、対向基板11にも配向膜を形成する。そし
て、マトリクスアレイ基板1および対向基板11の配向膜
が互いに約90°ねじれるように、5〜10μmの間隔
を保って保持させ、マトリクスアレイ基板1および対向
基板11間に液晶を注入し液晶セルを構成する。そして、
液晶セルの外側となるマトリクスアレイ基板1および対
向基板11の外側の面に、偏光軸を約90°ねじった形で
偏光板を配置している。
【0025】次に、上記実施例の製造方法について説明
する。
【0026】まず、マトリクスアレイ基板1を形成する
際は、図1に示すように、板厚が0.7mmのガラス基
板21上に酸化珪素の透明絶縁膜2を、CVD法、スパッ
タリング法、浸漬法あるいはスピンコート法を形成す
る。この透明絶縁膜2は、非線形抵抗素子6の形成時に
ガラス基板21を保護し、また、ガラス基板21の除去の際
に非線形抵抗素子6などを保護し、さらに、プラスチッ
ク基板9の耐透湿性や耐薬品性を高める。
【0027】次に、タンタル膜をスパッタリング法や真
空蒸着法などの薄膜形成法により形成し、フォトリソグ
ラフィ法により配線電極を兼ねた下部電極3を所定のパ
ターンに形成する。そして、所定のパターンに形成され
た下部電極3をクエン酸水溶液を用いた陽極酸化法によ
り化成し、下部電極3の表面に酸化膜からなる絶縁膜4
を形成する。
【0028】その後、薄膜形成法によりクロム膜を形成
し、このクロム膜をフォトリソグラフィ法により所定の
パターンの上部電極5を形成して、非線形抵抗素子6を
形成する。
【0029】最後に、薄膜形成法により透明導電膜を成
膜し、フォトリソグラフィ法により上部電極5に接続し
た表示画素電極7を形成する。
【0030】次に、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレ
タン樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂などの透明
な接着層8をプラスチック基板9に形成し、図2に示す
ように、このプラスチック基板9を非線形抵抗素子6な
どが形成されたガラス基板21に貼り合わせる。なお、プ
ラスチック基板9をガラス基板21に貼り合わせる際に
は、ガラス基板21とプラスチック基板9との間に気泡な
どが入らないように、ガラス基板21とプラスチック基板
9とが完全に密着した段階で樹脂の硬化を完了させる。
【0031】このようにして貼り合わせたガラス基板21
とプラスチック基板9とをもう1枚準備し、図3に示す
ように、プラスチック基板9側が互いに対向するように
重ねて、一方のガラス基板21と他方のガラス基板21との
間隙に、レジストや接着剤などの封止剤22を塗布・硬化
させ、間隙を完全に封止する。
【0032】そして、60%濃度のフッ酸水溶液など
に、封止剤22で封止したガラス基板21,21を浸漬し、各
々のガラス基板21,21の厚さが0.1mmになるまでガ
ラス基板21,21を溶解する。次に、砥粒などを用いて、
透明絶縁膜2が現れるまで各々のガラス基板21を研磨す
る。これにより、ガラス基板21の除去速度を速め、か
つ、ガラス基板21を除去した面の平坦性が著しく向上さ
せる。
【0033】このように、一回の処理で同時に2セット
のガラス基板21,21の除去ができるため、製造プロセス
時間を短縮できる。なお、ガラス基板21の除去は、化学
的溶解法、あるいは、研磨法のどちらか一方のみでも行
なっても同様の効果を得ることができる。
【0034】そして、図4に示すように、封止剤22を剥
離分離して、レジストおよび接着剤などを完全に洗浄除
去することで、プラスチック基板9上に非線形抵抗素子
6が形成されたマトリクスアレイ基板1が完成する。
【0035】一方、対向基板11を形成する際は、図5に
示すように、ガラス基板25上に酸化珪素膜の透明絶縁膜
12を形成し、この透明絶縁膜12上にスパッタリング法や
真空蒸着法などにより透明導電膜を成膜し、フォトリソ
グラフィ法によりパターニングして対向電極13を形成す
る。
【0036】また、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレ
タン樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂などの透明
な接着層14をプラスチック基板15に形成し、このプラス
チック基板15をガラス基板25に貼り合わせる。なお、プ
ラスチック基板15をガラス基板25に貼り合わせる際に
は、ガラス基板25とプラスチック基板15との間に気泡な
どが入らないように、ガラス基板25とプラスチック基板
15とが完全に密着した段階で樹脂の硬化を完了させる。
【0037】このようにして貼り合わせたガラス基板25
とプラスチック基板15とをもう1枚準備し、図6に示す
ように、プラスチック基板15側が互いに対向するように
重ねて、一方のガラス基板25と他方のガラス基板25との
間隙に、レジストや接着剤などの封止剤26を塗布・硬化
させ、間隙を完全に封止する。
【0038】そして、60%濃度のフッ酸水溶液など
に、封止剤26で封止したガラス基板25,25を浸漬し、各
々のガラス基板25,25の厚さが0.1mmになるまでガ
ラス基板25,25を溶解する。次に、砥粒などを用いて、
透明絶縁膜12が現れるまで各々のガラス基板25を研磨す
る。これにより、ガラス基板25の除去速度を速め、か
つ、ガラス基板25を除去した面の平坦性が著しく向上さ
せる。
【0039】そして、図7に示すように、封止剤26を剥
離分離して、レジストおよび接着剤などを完全に洗浄除
去することで、プラスチック基板15上に対向電極13が形
成された対向基板11が完成する。
【0040】なお、対向基板11は、透明導電膜の形成、
パターニングにおいて、マトリクスアレイ基板1のよう
なプロセス温度や処理薬品が必要でなく、プラスチック
基板15への損傷が起きない場合には、プラスチック基板
15上へ対向電極13を直接形成してもよい。
【0041】そして、マトリクスアレイ基板1の素子形
成面にポリイミド樹脂からなる配向膜を塗布・焼成して
ラビングして形成し、液晶配向方向を制御するととも
に、対向基板11にも配向膜を形成する。
【0042】さらに、マトリクスアレイ基板1および対
向基板11の配向膜が互いに約90°ねじれるように、5
〜10μmの間隔を保って保持させ、マトリクスアレイ
基板1および対向基板11間に液晶を注入し液晶セルを構
成する。そして、液晶セルの外側となるマトリクスアレ
イ基板1および対向基板11の外側の面に、偏光軸を約9
0°ねじった形で偏光板を配置して液晶セルを形成す
る。
【0043】次に、他の実施例について説明する。
【0044】液晶表示装置としての液晶セルのマトリク
スアレイ基板31は、図11に示すように、たとえば酸化
珪素の透明絶縁膜32上にアルミニウムのゲート電極33を
形成し、このゲート電極33上に酸化珪素のゲート絶縁膜
34、アモルファスシリコンの半導体層35および窒化珪素
のエッチング保護層36が積層形成され、半導体層35上に
は、n+ アモルファスシリコンのオーミック層37,38が
形成されている。一方、透明絶縁膜32上にはITOなど
の透明導電膜の表示画素電極41が形成されている。そし
て、オーミック層37上には表示画素電極41に接続された
ドレイン電極42が形成され、オーミック層38上にはソー
ス電極43が形成され、これらにてスイッチング素子とし
ての薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)44が形
成されている。
【0045】さらに、これら薄膜トランジスタ44および
表示画素電極41上には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、
ウレタン樹脂、シリコン樹脂あるいはポリエステル樹脂
などの接着層45を介してプラスチック基板46が貼着され
ている。
【0046】一方、ガラス基板51は、図14に示すよう
に、酸化珪素膜の透明絶縁膜52上にクロムのブラックマ
トリクス53が形成され、このブラックマトリクス53,53
間にはカラーフィルタ層54が形成され、これらブラック
マトリクス53およびカラーフィルタ層54上には、エポキ
シ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂あ
るいはポリエステル樹脂などの接着層55を介してプラス
チック基板56が貼着されている。また、図示しない対向
電極も形成されている。
【0047】そして、液晶セルは、マトリクスアレイ基
板31の素子形成面にポリイミド樹脂からなる配向膜を塗
布・焼成してラビングして形成し、液晶配向方向を制御
する。同様に、カラーフィルタ基板51にも配向膜を形成
する。そして、マトリクスアレイ基板31およびカラーフ
ィルタ基板51の配向膜が互いに約90°ねじれるよう
に、5〜10μmの間隔を保って保持させ、マトリクス
アレイ基板31およびカラーフィルタ基板51間に液晶を注
入し液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外側とな
るマトリクスアレイ基板31およびカラーフィルタ基板51
の外側の面に、偏光軸を約90°ねじった形で偏光板を
配置している。
【0048】次に、上記実施例の製造方法について説明
する。
【0049】まず、マトリクスアレイ基板31を形成する
際は、図8に示すように、板厚が0.7mmのガラス基
板61上に、透明絶縁膜32を形成する。
【0050】次に、透明絶縁膜32上にアルミニウム膜を
スパッタリング法により形成し、フォトリソグラフィ法
によりゲート電極33を所定のパターンに形成する。そし
て、ゲート電極33を覆うように、酸化珪素膜あるいは窒
化珪素膜のゲート絶縁膜34をCVD法により連続積層形
成する。
【0051】さらに、CVD法によりアモルファスシリ
コンおよび窒化珪素膜を連続積層し、まず、エッチング
保護層36をパターン形成する。その後、n+ アモルファ
スシリコン層を堆積し、アモルファスシリコンおよびn
+ アモルファスシリコンをパターニングして半導体層35
およびオーミック層37,38を形成する。
【0052】さらに、透明導電膜を成膜してパターニン
グして表示画素電極41を形成し、ソース電極42およびド
レイン電極43を形成して、薄膜トランジスタ44を形成す
る。
【0053】次に、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレ
タン樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂などの透明
な接着層45をプラスチック基板46に形成し、図9に示す
ように、このプラスチック基板46を薄膜トランジスタ44
などが形成されたガラス基板61に貼り合わせる。なお、
プラスチック基板46をガラス基板61に貼り合わせる際に
は、ガラス基板61とプラスチック基板46との間に気泡な
どが入らないように、ガラス基板61とプラスチック基板
46とが完全に密着した段階で樹脂の硬化を完了させる。
【0054】このようにして張り合わせたガラス基板61
とプラスチック基板46とをもう1枚準備し、図10に示
すように、プラスチック基板46側が互いに対向するよう
に重ねて、一方のガラス基板61と他方のガラス基板61と
の間隙に、レジストや接着剤などの封止剤62を塗布・硬
化させ、間隙を完全に封止する。
【0055】そして、60%濃度のフッ酸水溶液など
に、封止剤62で封止したガラス基板61,61を浸漬し、各
々のガラス基板61,61の厚さが0.1mmになるまでガ
ラス基板61,61を溶解する。次に、砥粒などを用いて、
透明絶縁膜32が現れるまで各々のガラス基板61を研磨す
る。これにより、ガラス基板61の除去速度を速め、か
つ、ガラス基板61を除去した面の平坦性を著しく向上さ
せる。
【0056】このように、一回の処理で同時に2セット
のガラス基板61,61の除去ができるため、製造プロセス
時間を短縮できる。なお、ガラス基板61の除去は、化学
的溶解法、あるいは、研磨法のどちらか一方のみでも行
なっても同様の効果を得ることができる。
【0057】そして、図11に示すように、封止剤62を
剥離分離して、レジストおよび接着剤などを完全に洗浄
除去することで、プラスチック基板46上に薄膜トランジ
スタ44が形成されたマトリクスアレイ基板31が完成す
る。
【0058】一方、カラーフィルタ基板51を形成する際
は、図12に示すように、ガラス基板65上に酸化珪素膜
の透明絶縁膜12を形成し、この透明絶縁膜12上にクロム
膜などでブラックマトリクス53を形成し、これらブラッ
クマトリクス53,53間に印刷法、染色法または電着法で
カラーフィルタ層54を形成する。また、図示しない対向
電極も形成する。
【0059】また、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレ
タン樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂などの透明
な接着層55をプラスチック基板56に形成し、このプラス
チック基板56をガラス基板65に貼り合わせる。なお、プ
ラスチック基板56をガラス基板65に貼り合わせる際に
は、ガラス基板65とプラスチック基板56との間に気泡な
どが入らないように、ガラス基板65とプラスチック基板
56とが完全に密着した段階で樹脂の硬化を完了させる。
【0060】このようにして貼り合わせたガラス基板65
とプラスチック基板56とをもう1枚準備し、図13に示
すように、プラスチック基板56側が互いに対向するよう
に重ねて、一方のガラス基板65と他方のガラス基板65と
の間隙に、レジストや接着剤などの封止剤66を塗布・硬
化させ、間隙を完全に封止する。
【0061】そして、60%濃度のフッ酸水溶液など
に、封止剤66で封止したガラス基板65,65を浸漬し、各
々のガラス基板25,25の厚さが0.1mmになるまでガ
ラス基板65,65を溶解する。次に、砥粒などを用いて、
透明絶縁膜52が現れるまで各々のガラス基板65を研磨す
る。これにより、ガラス基板65の除去速度を速め、か
つ、ガラス基板65を除去した面の平坦性が著しく向上さ
せる。
【0062】そして、図14に示すように、封止剤66を
剥離分離して、レジストおよび接着剤などを完全に洗浄
除去することで、プラスチック基板56上にブラックマト
リクス53およびカラーフィルタ層54が形成されたカラー
フィルタ基板51が完成する。
【0063】なお、カラーフィルタ基板51は、カラーフ
ィルタ層54の形成、パターニングにおいて、マトリク
スアレイ基板31のようなプロセス温度や処理薬品が必要
でなく、プラスチック基板56への損傷が起きない場合に
は、プラスチック基板56上へ直接カラーフィルタ層54を
形成してもよい。
【0064】そして、マトリクスアレイ基板31の素子形
成面にポリイミド樹脂からなる配向膜を塗布・焼成して
ラビングして形成し、液晶配向方向を制御するととも
に、カラーフィルタ基板51にも配向膜を形成する。
【0065】さらに、マトリクスアレイ基板31およびカ
ラーフィルタ基板51の配向膜が互いに約90°ねじれる
ように、5〜10μmの間隔を保って保持させ、マトリ
クスアレイ基板31およびカラーフィルタ基板51間に液晶
を注入し液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外側
となるマトリクスアレイ基板31およびカラーフィルタ基
板51の外側の面に、偏光軸を約90°ねじった形で偏光
板を配置して液晶セルを形成する。
【0066】なお、上記実施例によれば、従来法で作製
したカラーフィルタに比べ、表面平滑性が著しく向上
し、特に、印刷法で作製したカラーフィルタでは表面が
平滑でないために、カラーフィルタの印刷の後で樹脂な
どを形成して平面性を上げているが、マトリクスアレイ
基板と同様な表面平滑性が得られる。
【0067】さらに、ガラス基板21,25,61,66の除去
方法を研磨法と化学的溶解法を組み合わせることで、好
ましくは、まず、化学的溶解法により高速でガラス基板
21,25,61,66の除去を進め、次に、研磨法により、ガ
ラス基板21,25,61,66の残りの部分を除去し、さらに
研磨することで優れた表面平坦性と高速処理を実現でき
る。
【0068】また、これらガラス基板21,25,61,66の
除去の際に、各々のプラスチック基板9,15,46,56を
互いに重ね合わせた状態で行なうことで、同時に2枚を
処理でき、製造時間の短縮が可能となり、さらに、耐薬
品性や耐スクラッチ性に劣るプラスチック基板9,15,
46,56の表面を特別に処理することなく保護できるた
め、プラスチック基板の材料の選択の幅を著しく増やす
ことができるとともに、製造時間の短縮や品質の安定、
コストダウンが実現できる。
【0069】よって、プラスチック基板9,46上へのア
クティブスイッチング素子である被線形抵抗素子6ある
いは薄膜トランジスタ44の形成が可能となり、高性能な
液晶表示装置が簡単に実現できる。
【0070】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置の製造方法によれ
ば、離型層を使用せずに、スイッチング素子をガラス基
板上に形成するため、従来のガラス基板を用いた製造装
置で全く同じ製造プロセスを用いてスイッチング素子を
形成でき、また、スイッチング素子を形成したガラス基
板を、プラスチック基板と貼り合わせて、ガラス基板の
みを除去するので、スイッチング素子を形成する際の耐
熱性、耐薬品性や膜剥がれが生ずることなくプラスチッ
ク基板上にスイッチング素子を形成でき、プラスチック
基板を用いた大画面、高精細、高速のアクティブマトリ
クス表示が実現でき、各種の携帯情報機器用に用いるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のマトリクスアレイ基板の一
製造工程を示す断面図である。
【図2】同上図1の次の製造工程を示す断面図である。
【図3】同上図2の次の製造工程を示す断面図である。
【図4】同上図3の次の製造工程を示す断面図である。
【図5】同上対向基板の一製造工程を示す断面図であ
る。
【図6】同上図5の次の製造工程を示す断面図である。
【図7】同上図6の次の製造工程を示す断面図である。
【図8】同上他の実施例のマトリクスアレイ基板の一製
造工程を示す断面図である。
【図9】同上図8の次の製造工程を示す断面図である。
【図10】同上図9の次の製造工程を示す断面図であ
る。
【図11】同上図10の次の製造工程を示す断面図であ
る。
【図12】同上カラーフィルタ基板の一製造工程を示す
断面図である。
【図13】同上図12の次の製造工程を示す断面図であ
る。
【図14】同上図13の次の製造工程を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
6 スイッチング素子としての非線形抵抗素子 9,15,46,56 プラスチック基板 44 スイッチング素子としての薄膜トランジスタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のプラスチック基板を対向してこれ
    らプラスチック基板間に液晶が封入され、少なくとも前
    記一方のプラスチック基板の対向する面側に複数のスイ
    ッチング素子を備えたアクティブマトリクス型の液晶表
    示装置の製造方法において、 前記スイッチング素子が形成されたガラス基板にプラス
    チック基板を貼り合わせる工程と、 このプラスチック基板が張り合わされた前記スイッチン
    グ素子を有するガラス基板からこのガラス基板のみを除
    去する工程とを具備することを特徴とする液晶表示装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラス基板は、化学的溶解法および研磨
    法の少なくとも一方により除去されることを特徴とする
    請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 ガラス基板を除去する工程は、プラスチ
    ック基板をガラス基板に貼り合わせた状態で、このプラ
    スチック基板を張り合わせたガラス基板を一対用い、プ
    ラスチック基板を互いに重ね合わせた状態でガラス基板
    を除去することを特徴とする請求項1または2記載の液
    晶表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 スイッチング素子は、金属−絶縁膜−金
    属素子であることを特徴とする請求項1ないし3いずれ
    か記載の液晶表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 スイッチング素子は、薄膜トランジスタ
    であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載
    の液晶表示装置の製造方法。
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