JPH08274A - 酵素的エステル交換の方法 - Google Patents

酵素的エステル交換の方法

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JPH08274A
JPH08274A JP7149203A JP14920395A JPH08274A JP H08274 A JPH08274 A JP H08274A JP 7149203 A JP7149203 A JP 7149203A JP 14920395 A JP14920395 A JP 14920395A JP H08274 A JPH08274 A JP H08274A
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enzymatic
reactor
transesterification
enzyme
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JP7149203A
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Juergen Heidlas
ハイドラス ユルゲン
Heinz-Ruediger Dr Vollbrecht
フォルブレヒト ハインツ−リュディガー
Jan Cully
クリー ヤン
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液状プロパン中での酵素的エステル交換反応
を固定床反応器中で70℃を下廻る温度および平流中で
可能な方法。 【構成】 液状プロパン中での酵素的なエステル交換法
は、酵素反応器、分溜カラムおよび酵素反応器を備えた
装置を用いて実施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状プロパン中での酵
素的エステル交換法に関する。
【0002】
【従来の技術】生物触媒は、就中、最近10年の間に、
調製的有機化学における好ましい選択肢であることが判
明した。有機化学の実地の場合、殊に、重要な基質並び
に生成物に対する選択性および/または特異性のような
酵素の性質は、古典的化学から知られた同様の合成工程
が、多くの場合、はるかに高い費用でもってのみ実施さ
れるので特に重要である。
【0003】前記の関係の場合、脂肪分解のための前段
階に関与するかあるいはまた、別の有機エステル基を酵
素的に変化させる状態にあるヒドロラーゼおよび殊にリ
パーゼの一般型の主として生物触媒は重要である。原理
的には、リパーゼおよびエストラーゼは以下の反応を触
媒する: − エステル合成(アルコール + カルボン酸) − エステル分解(エステル加水分解) − エステル交換。
【0004】前記の反応は、カルボン酸エステルとアル
コール(アルコール分解)、カルボン酸または別のカル
ボン酸エステルとの反応によって行うことができる。
【0005】食品工業の分野では、エステル交換を用い
て油脂の変性のためにリパーゼを使用する多数の方法が
既に記載されている。例えば前記の場合では、米国特許
第4275011号明細書、同第4268527号明細
書および同第4420560号明細書が挙げられ、前記
米国特許明細書中には、リパーゼの採用によるグリセリ
ドの製造法もしくはエステル交換によるカカオバター代
用品の製造法および油脂の変性法が記載されている。
【0006】選択されたグリセリドの淘汰のためにも、
ヒドロラーゼは採用される(米国特許第2485779
号明細書)。英国特許第1577933号明細書は、リ
パーゼによる食品産業のための油脂のエステル交換に関
するものである。
【0007】全ての記載された方法は、酵素的処理工程
が完全に溶剤不用または有機溶剤中例えばヘキサン中で
実施されるのに適している。
【0008】最近また、圧縮ガスを溶剤として使用する
酵素的方法が記載されている。米国特許第492579
0号明細書は、例えば酵素触媒された反応過程が超臨界
条件下に実施される対象のための方法を記載し、この場
合、溶剤として、就中、二酸化炭素、酸素またはエチレ
ンが挙げられている。
【0009】前記酵素反応の本質的な利点は、酵素選択
性および酵素特異性の利用および生成物が溶剤不含であ
ることに見られる。
【0010】確かに、親油性基質の酵素的反応の際に、
本質的に、2つの問題が生じることは観察される:圧縮
された二酸化炭素は、状態パラメーターに応じて、水の
溶解力を有する。この場合に、加水分解反応およびエス
テル化に関連して原理的に利点を見出すことができると
しても、二酸化炭素の使用の場合、遊離含水量並びに酵
素結合した含水量を調節することは極めて困難である。
しかし、殊に酵素結合した含水量は、酵素活性を本質的
に決定するので、大きな意味を有する。経験から、圧縮
された二酸化炭素中での酵素反応は、極めて容易に該二
酸化炭素の“水平衡”から脱し、ひいては制御が困難に
なるということがわかる。圧縮された二酸化炭素は、親
油性物質、例えば油脂以外に、相対的に高い圧力(>3
00バール)で満足の行く溶解力を有し;従って、もう
1つの欠点は、高い圧力によって惹起された高い費用の
ことであり、この高い費用が多数の生成物の製造を不経
済なものにしてしまう。
【0011】既に、古い特許文献から、圧縮されたプロ
パンが臨界以下の状態で、親油性物質の極めて良好な溶
解力を有することは公知である。従って、米国特許第2
682551号明細書は、例えば木綿種子、大豆または
亜麻種子のような油種子の液状プロパンを用いる抽出法
の特許の保護を請求している。
【0012】圧縮されたプロパンは、臨界状態データ
(Pc=42バール;Tc=96℃)付近で、多数の親油
性化合物に対して一定の選択性を示すので、このこと
は、“リバース(revers)”として知られた溶解挙動と
して、食用油を加工するために食品産業によって利用さ
れた。米国特許第2660590号明細書中には、油脂
の分溜法が記載されており、この分溜法を用いて、燐脂
質および染料が原油から分離される。
【0013】水にとって、圧縮されたプロパンは、該プ
ロパンの疎水性の性質に基づき、極めて劣った溶剤であ
り、従って、加水分解反応およびエステル化は、それ以
上プロパン中で実施することはできない。この結果、水
は、溶剤としてのプロパンにより導入導出することは困
難にのみできるのであるが、しかし他方、このことによ
って、水の直接的な関与なしに良好に制御されるという
ことになる。
【0014】既に、前記の状況は、圧縮されたプロパン
を用いて低級飽和脂肪酸の含量を有する食用油を酵素的
エステル交換によって製造する方法に利用されている
(国際公開番号WO91/08676)。液状プロパン
は、記載された製造過程により、固定化酵素を有する担
体材料を含有する高圧渦動層反応器中に導入される。こ
のエステル交換反応は、向流原理および濃度勾配の場合
に続けれ行われ、この場合、有利な変法の場合、本来の
エステル交換は、別個の圧力容器中で行われる。このエ
ステル交換されたトリグリセリドは、容器底部で取り出
され、ストリップによってプロパンから分離される。こ
の交換された脂肪酸成分は、容器の塔頂領域で捕集さ
れ、かつプロパン分離のために蒸発器に供給される。
【0015】エステル交換反応を実施することができる
70℃〜90℃の極めて狭い温度範囲並びに向流原理の
作用を損なわないために厳格に保たれる0.25〜0.
4g/cm3の僅かなプロパン密度は、エステル交換さ
れた低級飽和脂肪酸を含有する食用油の製造のための前
記の酵素的方法の重大な欠点であることが判明した。
【0016】もう1つの経済的な欠点は、高価な処理技
術的製造過程の手段(In-Prozess-Massnahmen)(測定
技術および調節技術)並びに設計技術的な事前の措置を
前提とするので渦動層領域と本来の酵素反応器との空間
的分離に見られる。
【0017】その上更に、記載されたエステル交換が、
方法の記載によれば、より低い温度でプロパン中で実施
されないことになり、従って、前記の場合、溶剤として
エタンが推奨される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従って、コンパクトな
固定床反応器中で、液状プロパン中での酵素的エステル
交換反応を70℃を下廻る温度および平流中でも可能に
する方法を提供するという課題が課された。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、酵素反応
器、分溜カラムおよび酵素反応器を包含する装置を用い
て液状プロパン中での酵素的なエステル交換法によって
解決され、この場合、酵素反応器中のエステル交換は、
≦60℃の温度および10〜200バールの間の圧力で
行われ、かつプロパン密度は≧0.4g/cm3、好ま
しくは0.4〜0.55g/cm3である。好ましく
は、このエステル交換は、平流原理により行われる。
【0020】本発明の実施の場合、驚異的なことに酵素
的エステル交換は、200バールを下廻る圧力および≦
60℃の反応温度で、一方では、有機溶剤中、例えばヘ
キサン中よりも明らかに迅速に進行するかあるいはまた
溶剤不含の条件下の場合よりも明らかに迅速に進行する
ことを示した。他方では、酵素活性は、本発明による条
件下で、固定床反応器中で極めて安定性であり、ひいて
はまた良好に制御可能であることが判明し、このこと
は、決して予期されたことではなかった。その上更に、
驚異的なことに良好な空時収量になり、この良好な空時
収量は、この経験に基づき、前記の範囲でより少ないプ
ロパン密度を用いた場合に同様に予見できたことではな
かった。
【0021】この方法は、好ましくは、固定床反応器と
してコンパクトな構造様式で敷設され、かつ不活性支持
体材料上に固定された酵素を含有する酵素反応器中で実
施される。適当な酵素、好ましくはリパーゼまたはエス
トラーゼは、このために、できるだけ大きな内部表面積
および/または外部表面積を有する材料上に固定され、
このためには、有機重合体、例えばポリプロピレン、例
えばアクレル(Accurel)の形、無機吸着剤、例えばセ
ライト(Celite)またはイオン交換樹脂が使用されてい
る。
【0022】本発明の方法に相応して、プロパンを高圧
ポンプ(1)を用いて、10〜200バール、および有
利な変法の場合20〜100バール、殊に30〜50バ
ールである発明の本質的な系圧にし、この場合、全ての
場合に圧力は、プロパンの凝集状態が酵素反応器(2)
並びに分溜カラム(6)中で本発明による温度で、ガス
状ではなく液状であるような程度に常に高くなければな
らない。
【0023】本発明に相応するエステル交換のために
は、原理的に、3つの異なる反応成分が該当する:一価
または多価アルコール、酸(殊にカルボン酸)あるいは
またエステル。物理的および物理化学的性質に基づき、
殊に反応精製物の本発明による分溜に関連して、本方法
には、C原子1〜6個を有する短鎖状脂肪族アルコー
ル、立てばエタノールが特に適していることが判明し
た。
【0024】エダクトの側で、本発明によれば、エステ
ル官能基を有する親油性化合物、有利にトリグリセリド
が使用され、この親油性化合物は、相応する反応成分、
例えば一価または多価アルコールと適当な化学量論的比
で予備混合される。装入された反応混合物は、常法によ
れば、基質受器(3)から高圧ねじコンベヤー(固体基
質混合物の場合)または高圧ポンプ(ポンプ輸送可能な
基質混合物の場合)(4)を用いて酵素反応器(2)に
運搬され、該酵素反応器中で本来の反応が行われる。供
給された基質混合物は、圧縮されたプロパン中に溶解さ
れて≦60℃に恒温保持されている酵素反応器(2)を
貫流する。好ましくは≦50℃、特に有利に10〜50
℃であり、即ち、室温も含まれる本発明による温度範囲
は、酵素の熱失活を回避し、かつ関与する反応成分並び
に精製物の最適の溶解度を保証するために選択された。
【0025】反応体の本来の反応は、酵素反応器(2)
中で行われ、この場合、供給された基質量を、酵素反応
器の出口での反応量の分析的対照により、分析器(5)
を用いて調節することが得策であることが判明した。
【0026】この反応器中での酵素的エステル交換後
に、生成物混合物は分溜カラム中に導かれる。分溜を分
溜カラム中で成果を収めて終了させることができるよう
にするために、エステル交換の間にもしくは既に反応成
分の調合の際に、好ましくは、生じた生成物が分子量お
よび/または分子極性でできるだけ明らかに異なってい
ることに注意が払われる。その上更に、モノグリセリド
および/またはジグリセリドのような反応生成物あるい
はまた脂肪酸エステルの分子間カルボン酸エステルもし
くはプロパン中の分子内カルボン酸エステルが分溜でき
ることが本発明による方法の経済性のための本質的な前
提条件として加わる。
【0027】分溜カラム(6)中で、負荷されたプロパ
ンは、生成物成分の溶解度が相違する温度に昇温され
る。このことは、本発明による方法には、プロパンの温
度が120℃を上廻ってはならず、好ましくは、50℃
〜100℃の間であることを意味する。結果として、本
発明によれば、分溜カラム(6)中で、塔頂生成物およ
び塔底生成物への分離が行われ、この場合、塔底生成物
は、プロパン中に藻は輪溶解しないか僅かにのみ溶解
し、これとは異なり、塔頂生成物は、プロパンと一緒に
なって搬出される。最適な生成物分離のためには、分溜
カラム中にカラム底部に向かって低くなる温度勾配を形
成することは、極めて有利であることが判明した。
【0028】場合によっては、本発明による方法の場合
に、異なる温度もしくは温度勾配で運転することができ
る2個またはそれ以上の分溜カラムを順次接続すること
が有用で後が判明した。
【0029】従って、分溜カラム(6)中で酵素反応器
(2)よりも明らかに高い温度が調節されることは、プ
ロパンのいわゆる“逆溶解挙動(inversen Loeseverhal
ten)”に基づいている:臨界以下の状態(P<42バ
ール;T<96℃)での圧縮されたプロパンの性質は、
非極性有機溶剤の性質に相応し、親油性物質の広費スペ
クトルを溶解させる本発明による方法の適切な状態パラ
メーターの場合に適し;これに関しては、トリグリセリ
ド、ジグリセリドおよびモノグリセリド、天然の燐脂質
および誘導された燐脂質並びに分子間および分子内脂肪
酸エステルが含まれる。しかし他の場合、前記の種類の
最も多くの代表例は、適切な条件の場合にほぼ臨界の
(ほぼ臨界を下廻るかないしはほぼ臨界を上廻る)プロ
パンに分けることができる。本発明は、連続的に循環過
程で有利な変法の場合にこの方法を実施するためにプロ
パンの前記の逆溶解挙動を活用している。
【0030】塔頂生成物の精製のために、分溜の過剰量
で、プロパンが、例えば更に温度上昇するおよび/また
は減圧することによって残留化合物を除去されている抽
出液分離器(7)に導入する。
【0031】エステル交換の際に生じた生成物は、こう
して、分溜カラムの塔底部および/または生成物分して
働く抽出液分離器(7)から取り出される。
【0032】精製されたプロパンは、更に有利な循環順
序で熱交換器(8)により冷却され、場合によっては凝
縮され、かつガス収集管(9)中で捕集され、この後、
新たに循環過程に入れられる。
【0033】本発明による方法は、酵素の基質特異性お
よび基質選択性並びに生成物特異性および生成物選択性
が全面にあるエステル交換反応の場合に、経済的に特に
重要であることが判明した。従って、本発明による方
法、好ましくは、立体化学的に調節され、かつ光学活性
化合物のラセミ分割に有用であるエステル交換反応に採
用される。
【0034】本発明による方法の広い使用法は、以下の
実施例によって明らかにされる:
【0035】
【実施例】
比較例 1: (本来の溶剤なしのエステル交換;試験例1との比較)
大豆油269gと95%のエタノール31gとからなる
混合物(基質混合物A)を、リゾプス・オリザエ(Rhiz
opus oryzae)(150000U/g)からのリパーゼ
15gと一緒に45℃で1時間撹拌した。
【0036】1時間の反応時間後の代謝率の分析で、ト
リグリセリドの20%がモノグリセリドおよびジグリセ
リドに変換していたことが判明した。
【0037】比較例 2 (溶剤としてのヘキサンを用いるエステル交換;比較試
験1との比較)基質混合物A300gを、ヘキサン3.
56kg(ρ=0.66、V=5.4l)中に溶解し、
かつAccurel EP100上のリゾプス・オリザエ(150
000U/g)からのリパーゼの酵素固定化物(Accure
l 60g上のリパーゼ15g)75gを還流冷却しな
がら45℃で1時間撹拌した。
【0038】1時間の反応時間後の代謝率の分析で、ト
リグリセリドの35%がモノグリセリドおよびジグリセ
リドに変換していたことが判明した。
【0039】試験例 1 試験例1〜6を、構造が第1図中に記載された処理系統
図に従う装置中で実施した。
【0040】酵素反応器(2)中に、比較例2からの固
定化物75gを充填した。プロパンの系圧力を、酵素反
応器(2)中および分溜カラム(6)中で、高圧ポンプ
(1)を用いて圧力42バールにした。この酵素反応器
(2)を45℃に温度調節し、分溜カラム(6)を塔頂
領域で93℃および塔底領域で88℃の勾配に温度調節
した。
【0041】高圧ポンプ(1)を用いて、1時間当た
り、プロパン2.7kg(ρ=0.5;V=5.4l)
を装置中で循環させ、この場合、高圧ポンプ(4)を用
いて連続的に基質混合物A300gを供給した。酵素反
応器(2)の貫流後に、反応器の出口でバイパス中で生
成物分析(5)を実施した。この反応は、前記条件下で
完全であり;エタノールは、もはや検出されなかった。
引続き、生成物で負荷されたプロパンを、分溜カラム
(6)の中に導き、この分溜カラム中で、状態条件下に
モノグリセリドトジグリセリドとをカラム塔底部で精製
し(純度95%);脂肪酸エステルを、塔頂生成物とし
て、プロパン中に溶解して、抽出液分離器(7)中へ搬
出することができ、この抽出液分離器中で該脂肪酸エス
テルをプロパンから分離した。このプロパンを、抽出液
分離器(7)中で、60℃で6バールに減圧することに
よって蒸発させた。モノグリセリドとジグリセリドとを
カラム塔底部から取り出すことができ、かつ脂肪酸エス
テルを抽出液分離器(7)から取り出すことができる。
この酵素反応を、6時間、酵素活性または生成物スペク
トルの変化を認めることができるような損失なしに運転
した。
【0042】試験例 2 酵素反応器(2)中に、ポリプロピレン(Accurel 10
0)60g上のペニシリウム・ロクェホルティ(Penici
lium roquefortii)(30000U/g)からのリパー
ゼ15gの固定化物を充填した。この圧力を高圧ポンプ
(1)を用いて酵素反応器(2)中および分溜カラム
(6)中で45パールに保持し、かつ毎時プロパン2k
gを循環させた。この酵素反応器(2)を45℃に温度
調節し、分溜カラム(6)を93℃に温度調節した。高
圧ねじコンベヤー(4)により、毎時牛酪脂肪184g
とエタノール(95%のもの)16gとからなる混合物
200gを、基質受器(3)から酵素反応器(2)中へ
供給した。この基質の反応は、記載された条件下に完全
に行われた。カラム(6)中での分溜によって、塔底部
からモノグリセリドとジグリセリドとからなる混合物を
取り出すことができた。抽出液分離器(7)から、心地
よい“りんごのような”方向を有するエステル画分を取
得した。抽出液分離器(7)中で、プロパンを、45℃
で6バールに減圧することによって蒸発させた。
【0043】試験例 3 酵素反応器(2)中に、セライト60g上のカンジダ・
シリンドラセアエ(Candida cylindraceae)(1000
00U/g)のリパーゼ20gからなる固定化物を装入
した。この圧力を高圧ポンプ(1)を用いて酵素反応
(2)中および分溜カラム(6)中で40バールに保持
し、かつ毎時プロパン2kgを循環させた。この酵素反
応器(2)を45℃に温度調節し、分溜カラム(6)を
85℃に温度調節した。この高圧ポンプ(4)により、
毎時魚油(ヨード価256)136gとエタノール(9
5%のもの)14gとからなる混合物150gを、基質
受器(3)から酵素反応器(2)中へ供給した。この基
質の反応は、酵素反応器(2)の貫流後に完全に行われ
た。抽出液分離器(7)中で、プロパンを、55℃で6
バールに減圧することによって蒸発させた。カラム
(6)中での分溜後に、塔底部から301のヨード価を
有するモノグリセリドとジグリセリドとからなる混合物
を取り出した。この抽出液分離器(7)から、181の
ヨード価を有するエステル画分を取得することができ
た。
【0044】試験例 4 酵素反応器(2)中に、イオン交換樹脂(Novo、Lipozy
m TM)上のムコール・ミエヘイ(Mucor miehei)のリパ
ーゼの固定化物100gを入れた。この圧力を高圧ポン
プ(1)を用いて酵素反応器(2)中および分溜カラム
(6)中で50バールに保持し、かつ毎時プロパン2k
gを循環させた。この酵素反応器(2)を30℃に温度
調節し、分溜カラム(6)を65℃に温度調節した。こ
の高圧ポンプ(4)により、毎時大豆粗製レシチン23
2gとエタノール(95%のもの)18gとからなる混
合物250gを、基質受器(3)から酵素反応器(2)
中へ供給した。この基質の反応は、酵素反応器(2)の
貫流後に完全に行われ、かつエタノールはもはや検出不
可能であった。カラム分溜後に、カラム塔底部から、極
めて良好な乳化剤の性質を有するリソホスファチジルコ
リンの高い含量を有する油不含のレシチンを取り出すこ
とができた。抽出液分離器(7)から、油と脂肪酸エス
テルとからなる画分を取得した。抽出液分離器(7)中
で、プロパンを、60℃で6バールに減圧することによ
って蒸発させた。
【0045】試験例 5 酵素反応器(2)中に、セライト60g上のブタ膵臓リ
パーゼ(Schweinepankreaslipase)15gからなる固定
化物を装入した。この圧力を高圧ポンプ(1)を用いて
酵素反応器(2)中および分溜カラム(6)中で42パ
ールに保持し、かつ毎時プロパン2kgを循環させた。
【0046】この酵素反応器(2)を40℃に温度調節
し、分溜カラム(6)を塔頂領域で90℃および塔底領
域85℃に温度調節した。高圧ポンプ(4)により、毎
時γ−デカラクトン72gとテトラデカノール22gと
からなる混合物100g(化学量論的比1:0.3)
を、基質受器(3)から酵素反応器(2)中へ供給し
た。この基質の反応は、酵素反応器(2)の貫流後に完
全に行われた。カラム(6)中の生成物混合物の分溜に
よって、塔底部から99%の得られたエダクトのエナン
チオマー単位中の(S)−4−ヒドロキシデカン酸テト
ラデシルエーテルを取り出すことができ;プロパンを5
0℃で6バールに減圧することによって蒸発させた抽出
液分離器(7)からは、エステル交換されなかったラク
トンを取り出すことができた。
【0047】試験例 6 酵素反応器(2)中に、ポリプロピレン(Accurel 10
0)60g上のカンジダ・ルゴーサ(Candida rugosa)
のリパーゼ15g(30000U/g)からなる固定化
物を装入した。高圧ポンプ(1)を用いて、酵素反応器
(2)および分溜カラム(6)中で45バールの圧力を
保持し、毎時プロパン2kgを循環させた。この酵素反
応器(2)を40℃に温度調節し、分溜カラム(6)を
95℃に温度調節した。高圧ポンプ(4)により、毎時
R,S−エチル−6−メトキシ−2−ナフチル−プロピ
オン酸エン43gとテトラデカノール7gとからなる混
合物50gを、基質受器(3)から酵素反応器(2)中
へ供給した。反応および分溜後に、分溜カラム(6)の
塔底部から80%の得られたエダクトのエナンチオマー
単位中の(S)−テトラデシル−6−メトキシ−2−ナ
フチル−プロピオン酸塩を取り出すことができた。抽出
液分離器(7)からは、反応しなかった基質を単離し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエステル交換反応の過程を示す系
統図。
【符号の説明】
1 高圧ポンプ、 2 酵素反応器、 3 基質受器、
4 高圧ポンプ、5 生成物分析、 6 分溜カラ
ム、 7 抽出液分離器、 8 熱交換器、9 ガス収
集管
フロントページの続き (72)発明者 ハインツ−リュディガー フォルブレヒト ドイツ連邦共和国 アルテンマルクト グ レーフィン−アデルハイト−シュトラーセ 8 (72)発明者 ヤン クリー ドイツ連邦共和国 ガルヒング レルヒェ ンシュトラーセ 14

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状プロパン中での酵素的エステル交換
    のための方法において、酵素反応器、分溜カラムおよび
    抽出液分離基を包含する装置中でエステル交換を実施
    し、かつ酵素反応器中でのエステル交換を≦60℃の温
    度および10〜200バールの圧力で行い、この場合、
    酵素反応器中のプロパンの密度は、≧0.4g/cm3
    であることを特徴とする、液状プロパン中での酵素的エ
    ステル交換法。
  2. 【請求項2】 酵素反応器が、不活性担体材料上に固定
    化酵素を含有する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 担体材料として、有機重合体、無機吸着
    剤またはイオン交換樹脂を使用する、請求項2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 酵素として、リパーゼまたは/およびエ
    ステラーゼを使用する、請求項1から3までのいずれか
    1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 酵素反応器中のプロパンの温度が≦50
    ℃である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 酵素反応器中のプロパンの圧力が30〜
    50バールの間である、請求項1から5までのいずれか
    1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 分溜カラム中のプロパンの温度が120
    ℃を上廻らず、有利に50〜100℃である、請求項1
    から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 分溜カラム中で塔頂生成物および塔底生
    成物に分離する、請求項1から7までのいずれか1項に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 分溜カラム中で温度勾配をプロットす
    る、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 エダクトとしてエステル官能基、有利
    にトリグリセリドとの親油性化合物を使用する、請求項
    1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 反応成分として、一価または多価アル
    コールおよびカルボン酸を使用する請求項1から10ま
    でのいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 アルコールとして短鎖の脂肪族アルコ
    ールを使用する、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 この方法を連続的に循環過程で実施す
    る、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 抽出液分離器に熱交換器およびガス収
    集管を後接続する、請求項1から13までのいずれか1
    項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 エステル交換反応を光学活性化合物の
    ラセミ分割に使用する、請求項1から14までのいずれ
    か1項に記載の方法。
JP7149203A 1994-06-15 1995-06-15 酵素的エステル交換の方法 Pending JPH08274A (ja)

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ES2104448T3 (es) 1997-10-01
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