JPH0827287B2 - ポリヌクレオチド配列に標識付けする方法 - Google Patents

ポリヌクレオチド配列に標識付けする方法

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JPH0827287B2
JPH0827287B2 JP61187953A JP18795386A JPH0827287B2 JP H0827287 B2 JPH0827287 B2 JP H0827287B2 JP 61187953 A JP61187953 A JP 61187953A JP 18795386 A JP18795386 A JP 18795386A JP H0827287 B2 JPH0827287 B2 JP H0827287B2
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    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の要約) ポリヌクレオチド配列に標識付けしてポリヌクレオチ
ドプローブを形成する方法が開示される。この方法は変
性ポリヌクレオチド配列を形成し、この変性は予め選択
した塩基を開裂して糖アルデヒドを生起することからな
る。予め選択した塩基は窒素4級化プリン又はウラシル
のいずれかである。標識化物質が糖アルデヒドにより変
性ポリヌクレオチド配列へ結合される。
(産業上の利用分野) 本発明は、ポリヌクレオチド配列に標識付けする方法
に関するものである。
(従来の技術) 分子生物学における最近の進歩は臨床材料における感
染因子の検出に対し改善方法を発展させている。一つの
期待できる方法は感染因子のポリヌクレオチド分析へポ
リヌクレオチドプローブのハイブリッドを形成する方法
である。ハイブリッド形成は完全な細胞又は試料抽出物
において実施できる。この技術は免疫学的検定、例え
ば、ELISA(酵素結合免疫吸着剤検定)よりも有利であ
つて、この技術においては、感染因子の検出は特別の感
染因子のエピトープが表現されてない時でさえ達成でき
る。このことは他の方法では検出されないかもしれない
感染因子の検出を可能とする。
ポリヌクレオチドプロープは本質的に二つの成分:ポ
リヌクレオチド配列及び標識化物質から構成される。ポ
リヌクレオチド配列は標的ゲノムの部分へハイブリッド
形成を可能とする。配列はデオキシリボヌクレオチド又
はリボヌクレオチドからなることができ、その長さは約
15〜数千のヌクレオチドに変動することができる。
標識化物質は信号又は信号を発生してハイブリッド形成
が起こつたことを示す手段を与えるフラグメント又は分
子である。
第1世代標識化物質は32P原子を含み放射活性信号を
与えた。これら標識化物質の利用は32Pが14日半減期を
有し、健康の危険を引き起こし、特別な廃棄設備を必要
とする欠点を有する。このことは蛍光、ルミネッセンス
又は色原体による信号を発生可能とする新しい第2世代
の非同位元素標識化物質の発展に導いた。これら第2世
代プローブは標識化物質がポリヌクレオチドの塩基部分
に結合するという欠点を有し、標識化物質が適切な塩基
対合を立体的に妨害することがある。
最近、ポリヌクレオチドプローブが変性されて蛍光標
識化物質がポリヌクレオチドの糖部分に結合された。方
法はポリヌクレオチドから高温かつ酸性pHにて脱プリン
して糖アルデヒドを生起することからなる。アクリフラ
ビン色素が糖の1−位にシッフベースを介して糖に結合
される。ジェー.ダブル.レビンソン;エイ.デソス
タ;エル.エフ.キーベス;及びジェー.ジェー.マッ
クコルミック:ビオフィズィカル ジャーナル 第16
巻:91a(1976)「アクリフラビンの共有結合によるDNA
の蛍光標識付け」参照。この方法は、脱プリンに必要な
酸性条件が糖アルデヒドとアミノ塩基との間の架橋形成
に触媒となる欠点を有する。架橋は標的ゲノムへ適切な
塩基ハイブリッド形成を妨げる。第2の欠点は、二百の
糖に対し一つの色素はDNAが対照DNAの85%の値でそれ自
身へ尚ハイブリッド形成可能とされるであろうことを達
成できる最高割合であつた。
ポリヌクレオチドからピリミジン及び窒素4級化プリ
ンを選択的に除去可能なことは公知である。しかしなが
ら、従来の除去はポリヌクレオチド配列に標識付けする
意図でなされていなかつた。むしろ、ポリヌクレオチド
鎖を破壊してその塩基配列を決定することであつた。ア
レン エム.マックザム及びウォルター ギルバート:
メソッド イン エンザイモロギー;第65巻,449〜560
頁,1980参照。
(発明の目的) 本発明の目的は、ポリヌクレオチド配列の糖部分に標
識化物質を結合することによりポリヌクレオチド配列に
標識付けする方法を提供することである。
本発明の他の目的は、アルデヒドとアミノ塩基との間
の架橋を極端に最小とされる条件下に多くの糖アルデヒ
ドを生起する方法を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明はポリヌクレオチド配列に標識付けする方法で
あつて、前記配列に糖アルデヒドを生起し次いでこの糖
アルデヒドによりこの配列に標識化物質を結合すること
からなる。糖アルデヒドは変性ポリヌクレオチド配列か
らN−アルキルアデニン又はグアニン塩基を除去する
か、又はポリヌクレオチド配列からウラシル塩基を除去
することにより生起される。N−アルキルアデニン又は
グアニン塩基の除去(脱プリン)は糖アルデヒドを生起
する加水分解により実施される。ウラシル塩基の除去は
ポリヌクレオチド配列をヒドロキシルアミンと反応する
ことにより実施される。ヒドロキシルアミンはウラシル
塩基を開裂して糖オキシムを形成する。糖オキシムをケ
トン含有化合物と接触させて糖アルデヒドを生起する。
脱プリンは約pH5.0〜約pH7.5、好適には約pH6.0〜約p
H7.5、温度約40℃〜約60℃にて実施される。標識化物質
又は架橋剤は脱プリン工程の間中存在する。
プローブとして使用するためのポリヌクレオチド配列
の変性方法が提供される。標識化物質がこの配列の糖部
分に結合される。標識化物質は配列の糖部分に結合され
ている。この方法は予め選択されたプリン又はウラシル
塩基を配列から除去してアプリン又はアピリミジン部位
を生起することからなる。これら部位の糖はアルデヒ
ド、即ち、糖アルデヒド又は1−位のシッフベースのい
ずれかを含み、これは除去される塩基が各々4級化プリ
ン又はウラシルであるかどうかによつて決まる。ウラシ
ル開裂によるシッフベースを含む糖はアルデヒドへ加水
分解され、即ち、糖アルデヒドが形成される。標識化物
質は次いで糖アルデヒドを介してポリヌクレオチド配列
に結合される。本発明に適合可能な予め選択されたプリ
ン塩基は少なくとも一つの4級化窒素;即ち、N−1,N
−3,およびN−7位置の窒素を含まなければならない。
窒素の4級化は配糖体結合を不安定にし、中性条件でプ
リンをポリヌクレオチドから開裂させる。中性条件でこ
の反応を実施することは、糖のアルデヒド基とアミノ塩
基との間の架橋形成を最小とする。プリンの放出は開裂
位置において糖アルデヒドを生起する。
本発明で使用されるプリンヌクレオチドは単一のヌク
レオチド又はポリヌクレオチドと一体のヌクレオチドの
いずれかを意味する。プリンヌクレオチドの4級化は一
般的にプリンヌクレオチドをアルキル化剤と反応させる
ことにより実施される。アルキル化がヌクレオチドレベ
ルにて実施される場合、窒素4級化プリンヌクレオチド
は化学的又は酵素的にポリヌクレオチド配列に組み込む
ことができる。
アルキル化はpH約6.0〜約8.0の範囲で実施すべきであ
る。酸性度がpH6.0以下では生成物に不利に作用するだ
ろう。アルキル化がヌクレオチドレベルで実施される場
合、酸性度は糖から窒素4級化プリンの開裂を促進する
だろう。この開裂はポリメラーゼ酵素による基質として
使用できる生成物の収量を低下するだろう(ポリメラー
ゼ酵素は酵素的取り込み用の塩素、糖、及び燐酸塩基か
らなる基質を必要とする)。アルキル化がポリヌクレオ
チドレベルで実施される場合、酸性度は、ポリヌクレオ
チド3級構造を変形させかつプローブとしてのポリヌク
レオチドの使用を妨げるところの糖へ塩基の架橋を促進
するだろう。若しアルキル化が約8.0以上のpHでなされ
るならば、ポリヌクレオチド配列はアルキル化塩基の位
置で切断され、プローブのごく小さな効力のない断片を
生起できるだろう。窒素4級化プリンヌクレオチドから
なるポリヌクレオチド配列はここでは以下アルキル化ポ
リヌクレオチド配列と称する。
本発明に使用に適したアルキル化剤は、例えば、ハロ
ゲン化アルキル、硫酸ジアルキル、スルホン酸ジアルキ
ル、及びジアゾメタンを包含する。好適なアルキル化剤
はヨウ化アルキル、ハロゲン化アルキル、硫酸ジアルキ
ル及びジアゾメタンである。特に好適なアルキル化剤は
ヨウ化メチル、硫酸ジメチル、及びジアゾメタンであ
る。
ヌクレオチドレベルでアルキル化が実施される場合4
級化されるプリン窒素はN−7であるべきである。その
理由は、N−1又はN−3におけるアルキル化は原型を
歪めかつプリンの相補的ピリミジン塩基へのプリンの塩
基対合を妨げるからである。この塩基相補はニック・ト
ランスレーションによる組み込みに必要とされる。ポリ
ヌクレオチドレベルでアルキル化が実施される場合4級
化されるプリン窒素は、プリンが既にポリヌクレオチド
に組み込まれているため、N−1,N−3,及びN−7であ
り得る。
アルキル化ヌクレオチドをポリヌクレオチド配列に組
み込む前に精製すること、及びアルキル化ポリヌクレオ
チドを脱プリンする前に精製することが好ましい。アル
キル化ヌクレオチドはクロマトグラフィー、例えば、イ
オン交換クロマトグラフィー、及びセファデックス・ク
ロマトグラフィーにより精製できる。アルキル化ポリヌ
クレオチドは、例えば、透析、エタノール沈澱化、及び
ゲルクロマトグラフィーにより精製できる。アルキル化
及び精製工程の実施方法はこの技術分野で周知の物であ
る。
アルキル化ヌクレオチドは、精製に次いで、例えば、
ポリメラーゼ酵素を使用するニック・トランスレーショ
ンの方法によりポリヌクレオチド配列に酵素的に組み込
まれることが出来る。この方法はこの技術分野で周知で
ある。ここでは、文献により具体的にされるが、リグバ
イ、ピー.ダブリュ.ジェー.、ディークマン、エ
ム.、ローデス、シー.、及びベルグ、ピー.:ジャーナ
ル.モル ビオロ.第113巻、237〜251頁(1977)「DNA
ポリメラーゼIを使用するニック・トランスレーション
により試験管内において高比活性にデオキシリボ核酸の
標識付け」参照。
精製した4級化ポリヌクレオチド配列(少なくとも一
つの酵素4級化プリン含有ポリヌクレオチド配列)は次
いで選択的に脱プリンしてアルキル化プリンのみ開裂し
かつ糖アルデヒドを形成する。選択的脱プリンはポリヌ
クレオチド配列を溶液中にて加熱することにより実施さ
れ、この溶液はpHが約5.0〜約7.5、好適には約6.0〜約
7.5、温度約35℃〜約60℃、好適には約40℃〜約60℃で
ある。脱プリンに次いで、ポリヌクレオチド配列はエタ
ノールで沈澱させ精製する。
選択的脱プリン割合は温度に依存する。例えば、37℃
かつpH7.4にて、DNAから脱プリンに対する7−メチルデ
オキシグアノシン及び3−メチルデオキシアデノシンの
半減期は各々69時間及び15時間である。ここでは文献に
より具体的にされるが、イー.クリープ及びピー.エメ
ロット:バイオケミカ アンドバイオフィズィカ アク
タ;第91巻、59〜66頁(1964)「ジアゾメタンによるデ
オキシリボ核酸のメチル化」参照。85℃で15分の後、7
−メチルデオキシグアノシンは完全に開裂して7−メチ
ルグアニンとデオキシリボーゼとなる。本発明にとっ
て、与えられた温度における脱プリンの度合いは上記文
献に記載により容易に決定できる。
糖アルデヒドを生起するもう一つの方法はポリヌクレ
オチドからウラシルを開裂することからなる。ウラシル
はポリヌクレオチド(RNA)の天然の成分である。ウラ
シルはデオキシウリジル酸トリリン酸塩の存在下にポリ
ヌクレオチド配列をニック・トランスレーションするこ
とによりポリデオキシリボヌクレオチド(DNA)に組み
込むことができる。このデオキシリボヌクレオチドはチ
ミジル酸トリリン酸塩の代わりに組み込まれることがで
きる。組み込まれたデオキシウリジル酸の量は反応混合
物中のデオキシウリジル酸/チミジル酸の比により変化
する。
ウラシルはヒドロキシルアミンにより減成されて糖の
1−位に糖オキシムを生起する。かくして、RNAは開裂
部位にリボシルオキシム部分を生成し、一応DNAは開裂
部位にデオキシリボシルオキシム部分を生成する。ヒド
ロキシルアミン濃度は約10Mであることが好ましい。温
度は約0℃〜約40℃の範囲で変動でき、約5℃〜約15℃
が好適である。特に約10℃が好適である。pHは約9.0〜
約11.0の範囲で変動でき、pH11.0が好適である。ヒドロ
キシルアミン開裂に関する一層の詳細は、ここでは文献
により具体的にされるが、エヌ.ケイ.コケットコー
ル,イー.アイ.ブドブス キィー,ブィー.ピー.デ
ムシュキン,エム.エフ.ターキンスキー,エヌ.エ
イ.シムコバ,及びイー.ディー.スベルドロール:バ
イオケム.バイオフィズ.アクタ,第142巻、35〜46
頁、(1967)「核酸の化学的変性;1.脱ウリジルRNAの調
製」;及びイー.アイ.ブドブスキー,エヌ.エイ.シ
ムコバ,及びエル.アイ.グスコバ:バイオケム,バイ
オフィズ.アクタ,第166巻,755〜756(1986)「脱ウリ
ジルRNAの調製条件下におけるポリヌクレオチド鎖の減
成の範囲と特異性」参照。
ウラシルの減成に次いで、過剰のヒドロキシルアミン
は、例えば、透析又はクロマトグラフィーにより除去さ
れる。この除去は以下に論じるように、未反応ヒドロキ
シルアミンにより交換反応に対し後で妨害されるのを妨
ぐためである。
ウラシル塩基が開裂されたポリヌクレオチド配列は、
糖アルデヒドに変換されるべき糖オキシムを含有する。
このことは、ポリヌクレオチド配列と過剰のケトン含有
化合物、例えば、アセトン、又はシクロヘキサノンと混
合することにより達成される。ケトン含有化合物の濃度
は約0.1M〜約0.5Mであるべきであり、かつ溶液のpHは約
4.5〜約5.0、好適には約5.0であるべきである。酢酸塩
緩衝液がこのpHに適切である。オキシムが添加されたケ
トン含有化合物へ移行する交換が生起し、同時にポリヌ
クレオチド配列中に糖アルデヒドが生成する。混合物を
室温で約2時間放置した後、ケトン含有化合物は真空下
に蒸留して除去する。
標識化物質又は架橋剤はアルキル化プリン塩基が開裂
されて糖アルデヒドを生起する時、反応混合物中に存在
させなければならない。このことは標識化物質の結合が
糖アルデヒドの生起と同時に起こることを可能とし、か
つ塩基と糖との間の幾つかの架橋が起るであろうことを
制限する。標識化物質はウラシル塩基の開裂の後に加え
られなければならない。
ウラシルが除去される塩基である場合、ポリヌクレオ
チド配列への標識化物質の結合はポリヌクレオチドを希
塩溶液、例えば0.01M塩化ナトリウムに溶解することに
より実施される。標識化物質はこの時約40mM以上の濃度
で加えられる。標識化物質は架橋剤が使用されない場合
糖アルデヒドと反応できる官能基を含有する。適した官
能基はNH2−NH−を含み,NH2−NH−C−が好適である。p
Hは約4.5〜約5.0に調節され、好適には約5.0に調節され
る。溶液が室温に約1時間放置された後、溶液のpHを約
7.0にし、ポリヌクレオチド配列はクエン酸ナトリウム
・食塩水緩衝液(1SSC)に対して透析される。ポリヌク
レオチド配列は次いでエタノールで沈澱されて回収され
る。
標識化物質をポリヌクレオチド配列の糖に結合するの
が有利であり、その理由は糖はヘリックスの外面にある
からである。かくして、標識化物質と対合塩基の間に立
体敵障害はない。更に、ポリヌクレオチドプローブに組
み込まれたメチル化プリン又はウラシルの範囲は酵素的
組み込まによつて制御できるためと信じられており、1:
20位に高い標識化物質の塩基に対する比は、続いて起こ
るポリヌクレオチドハイブリッド化により妨害されずに
達成され得る。
「標識化物質」は従来技術で使用されたどの信号発生
システムも、かつ従来発展されらべきどのシステムも実
質的に包含できる。これは信号自身を生起する部分(例
えば、放射性標識)、又はそれ以上の反応又は操作によ
り信号を生起する部分(例えば、酵素結合システム)か
らなる。標識化物質は、しかし、それが糖又は架橋剤に
結合できるようにされる官能基を持たなければならな
い。
標識化物質は、かくして放射性標識(例えば、14C,32
P,3Hなど)、酵素(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカ
リまたは熱ホスファターゼ、など)、細菌標識、蛍光標
識、抗体(二重抗体システムに使用されるかもしれな
い)、抗原(標識化された抗原と共に使用されるため
の)、ビオチンのような小分子(アビジン、ストレプト
アビジン、又はアンチビオチン システムと共に使用さ
れるため)ラテックス粒子(浮力又はラテックス アグ
ルチネーション システムに使用されるため)、フェリ
チンのような電子濃密化合物(電子顕微鏡と共に使用さ
れるため)、又はこれらのどの組み合わせ又は置換から
なつてよい。
標識化物質を糖に結合する手段は実施例IIに説明され
る。他の方法は従来技術で公知の物である。例えば、上
記引用したレビンソンの論文を参照されたい。
(実施例) 次の実施例は説明のためのものであつて制限のための
ものでない。
実施例 I DNAを含有する7−メチルデオキシグアノシンの合成 デオキシグアノシン トリリン酸塩(dGTP)13マイク
ロモルを硫酸ジメチル100μを含む0.5Mのカコジル酸
ナトリウム溶液2mlに溶解し、室温にて保存した。HPLC
(高性能液体クロマトグラフィー)分析でdGTPの80%が
メチル化されていることが分かった。混合液を水で計8m
lに希釈し、塩化物形態のジエチルアミノエチル(DEA
E)セルローズカラム(3.5ml)に充填した。カラムは0.
05Mの塩化カリウム(KCl)10mlで洗浄した。約70%の物
質(260nmにおける吸収に基づいて)がカラムから洗浄
された。この物質をもう一つのDEAEセルローズカラム
(3.5ml)に再充填し、0.02MのKCl20mlで洗浄した。メ
チル化dGTPを次いで0.3M KClで溶出した。収量は総メ
チル化ddGTPの約75%であつた。
メチル化dGTPをニック・トランスレーションによりDN
Aに組み入れた。次の試薬が調製された。
(1)DNアーゼ(デオキシリボヌクレアーゼ)1: 試薬#2の緩衝液に0.25μg/ml (2)DNアーゼ 1 希釈緩衝液: 10mM トリス HCl pH7.5,1mg/ml 無ヌクレアーゼB
SA(ウシ血清アルブミン (3)3H−dATP(15〜25Ci/mmd): デオキシ(8−3H)アデノシン5′−トリリン酸塩,5
0%エタノール溶液中アンモニウム塩,0.25μCi/μl. (4)10X ニック・トランスレーション緩衝液: 0.5M トリス−HCl pH7.5,50mM MgCl2. (5)デオキシヌクレオチド溶液: 0.3mM dATP,0.3mM dTTP,50mM トリスHCl pH7.5中
に0.3mM dCTP (6)50mM トリス−HCl,pH7.5中に0.3mM メチル化dG
TP. (7)50mM トリス−HCl,pH7.5中に0.3mM dGTP. (8)50mM トリス−HCl,pH7.5中に0.3mM メチル化dG
TP及び0.27mM dGTP. (9)DNA ポリメラーゼ I: 0.1M リン酸ナトリウム緩衝液 pH7.2,50%グリセロール(v/v),1.0mMジチオトレイ
トール(DTT)中に3単位/μl. (10)ニック・トランスレーション停止緩衝液: 0.2M EDTA (11)対照 DNA 50mM トリス−HCl pH7.4中に0.25mg/mlλDNA 反応と対照は6本の試験管中で実施した。試験管1は
次の7種の添加物を含んでいた。
A. 試薬#3の12μの凍結乾燥物に水50μ添加して
調製した 3H−dATP溶液。
B. 試薬#4の10倍希釈液の5μ。
C. 試薬#5の5μ。
D. 試薬#7の5μ。
E. 試薬#11の4μ。
F. 試薬#9の4μ。
G. 試薬#1の2μを試薬#2の38μで希釈した溶
液から4μ。
試験管2は試験管1とは添加物Eを省略した点が異な
つて調製された。
試験管3は添加物D又はEを省略した。
試験管4は添加物Dを省略した。
試験管5は添加物Dに対する試薬#7の5μの代わ
りに試薬#6の5μを含有した。
試験管6は添加物Dに対する試薬#8の5μ含有し
た。
試験管は14℃に2時間保温し、次いで試薬#10の5μ
を添加して栓をした。次いで65℃10時間保温して酵素
を不活性化した。取り込まれたヌクレオチドの%は次の
ようにして決定した: 2μのアリコートを5mlのプラスチック試験管に採
り、これに10μgの超音波処理仔ウシ胸線DNAを添加し
た。1ml冷5%(w/v)トリクロロ酢酸(TCA)、及び25m
Mピロリン酸ナトリウムを添加した。試験管を氷上に15
分保持した。溶液を硝子繊維フィルターにより濾過し
た。濾液を2%TCA、10mMピロリン酸ナトリウムで完全
に洗浄し、完全に乾燥した。トルエンベースの液体シン
チレーション カクテルを添加し濾液を覆い、次いで濾
液を液体シンチレーション計数計中でカウントした。反
応混合物中の総放射能は第2の2μアリコートを150
μの水に移し、総152μを直接に硝子繊維濾過上に
点滴し(濾過はしない)、乾燥し硝子繊維濾過をカウン
トすることにより決定した。次ぎの式を使用して、組み
込み%を決定した: ppt cpm=TCA沈澱後のアリコート2μ当たりのcpm, 330=ヌクレオチドの平均分子量, 比活性3H−dATP=nモル当たりのdpmにおける(1μCi
=2.2×106dpm.備考:反応当たりの比活性は冷dATPによ
り希釈され、かつ原比活性3H−dATPからこの希釈に対す
る補正がなされなければならない。使用された3H−dATP
に対し、その計算は次の通りである。
モル フラックションT=資料プローブのモル フラッ
クションTが不明ならば、0.25と推定する, 総cpm=TCAで沈澱させないアリコートのcpm, 仕込みdpm=2μのアリコート当たりの,及び ppt cpm=TCA沈澱後のアリコート2ml当たりのカウント
/分 dpm=壊変数/分 ppt=1/1000 TCA=トリクロロ酢酸 組み込みの望ましいレベルは20〜50%の範囲にある。
試験管1〜6に対し得られた結果は、各々0.3%,7.8%,
5.6%,59.9%,19.8%,及び63.6%であつた。
組み込まれたのはメチルGであつて、この試薬の未反
応小部分でないことを確認するため、これらDNAsをG50
−セファデックス上で精製した後、2〜20μのアリコ
ートをA及びBから除去した。0.1Mピペリジン100μ
を各試料に添加した。各々の試料の一つは次いで60分
間、90℃に加熱し、一方他の試料は氷上に保持した。こ
の理論的根拠は以下の通りである: マックサムーギルバートの順番に配列する化学ではメ
チル化GMP(部分的に)に対しDMSOを使用している。ピ
ペリジン中の加熱によりストランドの開裂を来し、かつ
オートラジオグラフィーに「はしご」を来した。本発明
の場合、若しメチル化GMPがDNAに沿って任意に分布する
ならば、ピペリジンはDNAをメチル化部分で開裂して小
断片の生起を来すであろう。充分に小さい断片はTCAで
沈澱されず、かつカウントを生成しないだろう。大きな
未加熱対照物はTCAで沈澱可能でありかつ制御に役立つ
だろう。
加熱及び未加熱の両試料を添加した100μg/mlのキャ
リアーDNAと共に10%TCA中に懸濁した。氷上に30分間保
持後、濾液を乾燥しカウントした。その結果を以下に示
す。
A.加熱DNA・・2244cpm A.未加熱DNA・・5888cpm B.加熱DNA・・3624cpm B.未加熱DNA・・9870cpm この結果は明らかに加熱試料はピペリジンにより開裂
されることをしめしている。それ故、7−メチルGMPはD
NA中に組み込まれていた。
実施例 II: ルシファ イエローに結合したアリルガラクトサイドー
アクリルアミド共重合体の合成 ガラクトーズ50gを3%(w/v)HClを含むアリルアル
コール100mlと混合し、撹拌しながら3.5時間加熱した。
HClを濃アンモニアで中和し、次いでアリルアルコール
を減圧下(0.5mmHg)に75℃で溜去した。残留シラップ
を水20mlと混合し、溶解するまで75℃に加熱した。
溶液をセルロース80gと混合し均一になるまで攪拌し
た。次いで混合物を乾燥アセトン300mlと3回10分間攪
拌した。アセトン抽出物を一緒にして、アセトンを溜去
し、褐色シラップを得た。エタノール15mlを添加し、混
合物を加熱してシラップを溶解させた。減圧下に溶液の
容積を50mlに濃縮した。溶液を4℃に冷却し、α−メチ
ルマンノサイドの数片を種晶として添加した。アリルガ
ラクトサイドの結晶化は2日後に完了した。収量は9.2g
(15%)であつた。
アクリルアミド200mg、アリルガラクトサイド100mg、
及び過硫酸アンモニウム50μ(100mg/ml)を総容積2m
l中に混合した。溶液を65℃で20分間加熱した。溶液の
粘度は反応時間と共に増大した。溶液を冷却し、残留物
を2lのH2Oに対し2日間透析した。非透析物は共重合体
からなつていた。
共重合体4mgとリン酸塩緩衝食塩水(PBS)中のガラク
トーズ オキシダーゼ4.8単位(カルシウム及びマグネ
シウム含まず)とを含有する試験管を37℃で30分間保温
した。100μのアリコートを試験管から採り、次いで5
00μのPBSで希釈した。ルシファ イエロー27.3μモ
ル容液の4μを試験管に添加し、18時間静置した。容
液はG50カラムによりクロマトグラフ処理した。付加物
を含有するピークを共重合体の不均一のためによるテー
リングを伴つて溶出した。テーリング部分は回収しなか
つた。アリコート1.4mlを付加物ピークから採り、435nm
の紫外線吸収を測定した。O.D.(光学密度)は0.405で
あり、これは染料の0.042mモルに相当し、その理由は43
5nmにおけるルシファ イエロー染料のモル吸光係数は1
3,500であるから。実験は糖アルデヒドにつき実施さ
れ、ルシファ イエローは染料1モルが各々のアルデヒ
ド分子に結合されていたことをしめした。100μのア
リコート中にアクリルアミド660mgに対しガラクトーズ
9.2mg存在したのであるから、ガラクトーズ各1モルに
対しアクリルアミド22.6モル存在していた。
本発明の好適な実施態様を上記記載したが、他の変更
及び改良を当業者により上記開示を読んだ後になされ得
ることは明らかである。例えば、ピリミジンを開裂可能
な他の試薬が見い出されてもよく、或は脱プリンを容易
にするためプリン窒素の4級化の他の手段も見い出され
てよい。それ故、添付される特許請求の範囲は、本発明
の真の精神と範囲内にある限り前記変更及び改良の総て
を含むものと解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−62600(JP,A) 米国特許4994373(US,A)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキル化ポリヌクレオチド配列に標識付
    けする方法であって、前記配列由来の窒素4級化プリン
    ヌクレオチドを標識化物質の存在下でpH約5.0〜約7.5、
    かつ温度約35℃〜約60℃にて開裂することにより糖アル
    デヒドを生起し、これにより前記標識化物質を前記糖ア
    ルデヒドに結合させることから成る、アルキル化ポリヌ
    クレオチド配列に標識付けする方法。
  2. 【請求項2】前記窒素4級化プリンヌクレオチドを包含
    する前記アルキル化ポリヌクレオチド配列がポリヌクレ
    オチド配列をアルキル化剤と接触させることによって、
    或いは、窒素4級化プリンヌクレオチドをポリヌクレオ
    チド配列に組み入れることによって得られる、特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】前記窒素4級化プリンヌクレオチドがプリ
    ンヌクレオチドをアルキル化剤と接触させることによっ
    て形成される、特許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】前記アルキル化剤がジアゾメタン、硫酸ジ
    アルキル、スルホン酸ジアルキル、及びハロゲン化アル
    キル、好適にはジアゾメタン、硫酸ジメチル、及びヨウ
    化メチルより成る群から選択される、特許請求の範囲第
    2項又は第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】前記窒素4級化プリンヌクレオチドが7−
    メチルグアニル酸又は7−メチルアデニル酸であり、ニ
    ック・トランスレーションにより前記ポリヌクレオチド
    配列に組み入れられる、特許請求の範囲第3項又は第4
    項記載の方法。
  6. 【請求項6】前記標識化物質がNH2−NH−、NH2−NH−C
    −、及びHSよりなる群から選択される官能基を含有す
    る、特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれか1項に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】ポリヌクレオチド配列に標識付けする方法
    であって、 (a) 前記ポリヌクレオチド配列由来の少なくとも1
    つのウラシル塩基をヒドロキシルアミンで開裂して糖オ
    キシムを前記糖の1−位に生起し; (b) 前記ポリヌクレオチド配列をケトン含有化合物
    と接触させて前記糖オキシムを糖アルデヒドに転化し;
    そして (c) 標識化物質を前記糖アルデヒドに結合する 工程から成る、ポリヌクレオチド配列に標識付けする方
    法。
  8. 【請求項8】前記ポリヌクレオチド配列がDNAでありか
    つ前記ウラシル塩基がデオキシウリジル酸として組み入
    れられる、特許請求の範囲第7項記載の方法。
  9. 【請求項9】前記開裂工程が10Mヒドロキシルアミン溶
    液中で実施され、その際前記溶液の温度は約0℃〜約40
    ℃、好適には約5℃〜約15℃、更に好適には約10℃であ
    りかつ前記溶液のpHは約9.0〜約11.0である、特許請求
    の範囲第7項又は第8項記載の方法。
  10. 【請求項10】前記接触工程が前記ケトン含有化合物の
    濃度が約0.1M〜約0.5Mである溶液にて実施される、特許
    請求の範囲第7項〜第9項のいずれか1項に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】前記標識化物質がNH2−NH−、−NH2−NH
    −C−、及びHSよりなる群から選択される官能基を含有
    する、特許請求の範囲第7項〜第10項のいずれか1項に
    記載の方法。
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