JPH08265208A - ノイズキャンセラ - Google Patents

ノイズキャンセラ

Info

Publication number
JPH08265208A
JPH08265208A JP7059606A JP5960695A JPH08265208A JP H08265208 A JPH08265208 A JP H08265208A JP 7059606 A JP7059606 A JP 7059606A JP 5960695 A JP5960695 A JP 5960695A JP H08265208 A JPH08265208 A JP H08265208A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
level
noise
input signal
signal
spectrum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7059606A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuriko Tsukahara
由利子 塚原
Takashi Obara
隆 小原
Takayuki Taniguchi
隆行 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP7059606A priority Critical patent/JPH08265208A/ja
Publication of JPH08265208A publication Critical patent/JPH08265208A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Transceivers (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Reduction Or Emphasis Of Bandwidth Of Signals (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】計算量の多いカルマンフィルタを用いることな
く簡易に抑制効果の高いノイズの除去を可能にするノイ
ズキャンセラを提供することを目的とする。 【構成】本発明のノイズキャンセラは、入力信号のレベ
ルを計算する入力信号レベル計算部101を有し、この
レベルに基づいて送信信号を生成する。このノイズキャ
ンセラは、前記入力信号のレベルが高いときは前記送信
信号のレベルの下げ幅が小さく、前記入力信号のレベル
が低いときは前記送信信号のレベルの下げ幅が大きくな
るように、前記入力信号の各レベルに対して前記送信信
号のレベルの下げ幅を予め設定する。そして、このノイ
ズキャンセラは、上記設定にしたがって該送信信号のレ
ベルを下げることにより前記入力信号に混入する雑音を
抑圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声通信システムにお
ける雑音抑圧方式の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】CELP等の低ビットレ−ト音声符号化器
は、自動車内など背景雑音が大きい環境下では雑音によ
り符号化品質が劣化する。これを防ぐため、特別な参照
音声を用いることなしにノイズを抑圧する技術が提案さ
れている。これはノイズキャンセラと呼ばれる。従来例
としては、「移動体通信における背景雑音軽減法の検
討」(三木他、電子情報通信学会1993年秋季全国大会B-
287 )がある。
【0003】図21に、ノイズキャンセラを組み込んだ
通信システムを示す。図21は、上記の文献に記載され
ているノイズキャンセラの構成であって、概要を述べる
と、まずノイズキャンセラ211 に対する入力は送信入力
信号であって、状態判定部213 において、入力を参考
に、該入力が有雑音か無雑音かを判定し、同時に有声か
無声かを検出する。次に入力パラメ−タ計算部212 にお
いて、判定結果に応じて雑音および音声の分散と相関係
数などのがパラメ−タが推定され、これらのパラメ−タ
をもとにノイズキャンセルフィルタ214 の係数を計算
し、入力にフィルタを作用させることによりノイズがキ
ャンセルされる。なお無雑音と判定された場合は、フィ
ルタリングを行わない。
【0004】ノイズキャンセルフィルタは、基本的に雑
音と音声の分散と相関から決定される。最もかんたんな
分散のみから設計される場合、雑音の分散をN、音声の
分散をSとすると、フィルタは一次の係数aになり、入
力信号yに対しキャンセル結果y´は、最小二乗法によ
って次のように決まる。
【0005】y´=ay 、 a=S/(S+N) さらに相関も利用する場合には、フィルタは利用する相
関の次数と同じ次数の行列で表されるカルマン・フィル
タになる(「カルマン・フィルタ」有本卓、産業図書参
照)。従来方式では2次である。しかしながら、最小二
乗法により決定される従来方式は、期待値の誤差を最小
にするよう設計されるため、SとNの値が近く最小誤差
が大きく残っても、かまわずにフィルタが設計される。
例えば、S=Nの場合、a=1/2となり雑音は半分の
大きさで残る。一方、S=Nのような小さな音声は、実
際の会話では重要視されないことが多く、フィルタの効
果はあまりない。またS=0のときはa=0となり、a
=1/2のときとの残留雑音のレベル差が大きく耳障り
である。
【0006】また、相関を2次までとるフィルタでは、
次数が低いために音声と雑音の分離ができない。一方次
数を上げることは、計算量の増加につながり実用上の問
題がある。さらに雑音下で音声の相関をとるために正確
な測定ができず、性能のよいカルマン・フィルタが得ら
れない。このように従来は、聴感を考慮せずにフィルタ
を設計しているために、雑音の打ち消し量の変化が耳障
りでノイズキャンセル結果が不自然であった。また音声
の相関を用いてフィルタをつくることは、計算精度の問
題から十分な効果が得られなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】最小二乗法を基にした
カルマン・フィルタを用いる従来方式では、期待値の誤
差を最小にできるが、雑音の残留量が変化することにな
り、聴感上不自然なキャンセル結果しか得られなかっ
た。また相関を測定することが難しく、次数も不十分で
ありカルマン・フィルタの精度を落としていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のノイズキャンセラは、入力信号のレベルを計
算する入力信号レベル計算手段と、前記入力信号を用い
て送信信号を生成する送信信号生成手段と、前記送信信
号生成手段に含まれ、前記入力信号のレベルが高いとき
は前記送信信号のレベルの下げ幅が小さく、前記入力信
号のレベルが低いときは前記送信信号のレベルの下げ幅
が大きくなるように、前記入力信号の各レベルに対して
前記送信信号のレベルの下げ幅を予め設定し、この設定
にしたがって該送信信号のレベルを下げることにより前
記入力信号に混入する雑音を抑圧するノイズキャンセル
手段とを具備したことを第1の特徴としている。
【0009】また、本発明のノイズキャンセラは、入力
信号を圧縮符号化する符号化手段と、該符号化の過程と
して入力信号のレベルを計算する手段と、前記入力信号
のレベルが高いときは前記送信信号のレベルの下げ幅が
小さく、前記入力信号のレベルが低いときは前記送信信
号のレベルの下げ幅が大きくなるように、前記入力信号
の各レベルに対して前記送信信号のレベルの下げ幅を予
め設定し、この設定にしたがって、該符号化の過程に該
送信信号のレベルを下げることにより前記入力信号に混
入する雑音を抑圧するノイズキャンセル手段とを具備し
たことを第2の特徴としている。
【0010】また、本発明のノイズキャンセラは、入力
信号を相関の強い信号と残差信号とに分ける入力信号分
割手段と、前記相関の強い信号と前記残差信号ごとにそ
れぞれ異なるレベルの下げ幅を設定し、この設定に応じ
てレベルを下げた後これらを合成して出力するノイズキ
ャンセラ手段を具備したことを第3の特徴としている。
【0011】また、本発明のノイズキャンセラは、入力
信号を圧縮符号化する符号化手段と、該符号化の過程と
して前記入力信号の予測パラメ−タを計算する手段と、
該予測パラメ−タを用いて前記入力信号を相関の強い信
号と残差信号とに分ける入力信号分割手段と、前記相関
の強い信号と前記残差信号ごとに前記予測パラメ−タを
用いてそれぞれ異なるレベルの下げ幅を設定し、この設
定に応じてレベルを下げた後これらを合成して出力する
ノイズキャンセラ手段とを具備したことを第4の特徴と
している。
【0012】また、本発明のノイズキャンセラは、入力
信号を一定区間にわけて周波数分解する手段と、前記入
力信号に混入する雑音を抑圧するノイズキャンセル手段
と、予め、各周波数のスペクトル値の高低に対応してス
ペクトル値の下げ幅を等号を含め逆順になるように設定
し、上記設定にしたがってスペクトル値を下げた後各周
波数のスペクトルを合成して前記入力信号に混入する雑
音を抑圧するノイズキャンセル手段を具備したことを第
5の特徴としている。
【0013】さらに本発明のノイズキャンセラは、入力
信号から送信信号を生成する送信信号生成手段と、前記
送信信号生成手段に含まれ、前記入力信号を複数の帯域
フィルタを用いて帯域信号に分割する手段と、各帯域信
号のレベルを計算する手段と、各帯域に対して、レベル
が高いときは下げ幅が小さく、レベルが低いときは下げ
幅が大きくなるように、レベルの下げ幅を予め設定し、
上記設定にしたがってレベルを下げた後各帯域信号を合
成して混入された雑音を抑圧するノイズキャンセル手段
を具備したことを第6の特徴としている。
【0014】
【作用】上記した各特徴を有するノイズキャンセラにあ
っては、音声のマスキング効果を利用し、雑音と音声の
分散値が近い信号の部分は最小二乗法によって得られる
よりも大きくレベルを下げ、音声の分散値が十分に大き
い部分では、マスキングにより雑音が聞こえにくいこと
からレベルを変えないことにより、雑音の残留量が変化
して聞こえることを避け、聴感上好ましいノイズキャン
セルラを実現している。このように聴感を重視したフィ
ルタリングをおこなえばノイズキャンセラとして十分な
効果が得られるので、計算量の多いカルマンフィルタの
設計が不要である。
【0015】また、特に第4の特徴を有するノイズキャ
ンセラにあっては、予測フィルタを作成し入力信号を相
関の高い信号と残差信号とに分け、残差信号によりおお
く雑音が含まれることに注目し、この残差信号のレベル
をより大きく下げるようにすることにより、相関を残し
た状態でよりよい雑音の抑圧ができる。これにより、正
確な相関計算を必要とするカルマンフィルタの理論を使
わずに、聴感を重視したノイズキャンセラを設計するこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。 (実施例1)図1は、本発明による第一の実施例を示す
ブロック図である。マイクより入力された音声および雑
音信号は、まずレベル計算部101 においてフレ−ム単位
のレベルが計算される。フレ−ム長はたとえば160サ
ンプルとする。レベルの計算方法は、フレ−ム内の電力
に相当するものなら何でも良い。ここでは例として、フ
レ−ム内の分散値の対数値を用いる。レベルをRと書く
と、 次に、レベル決定部102 において、当該フレ−ムの決定
レベルが計算される。レベル決定は聴感上のマスキング
効果を利用し、Rが十分に大きいときは決定レベルはそ
のままであり、Rが一定値より小さいときには一律に一
定値を引いた値とし、中間域ではRの値に応じて線形に
値を減じて決定値とする。即ち図22に示すように、R
が十分大きいとき(例えばA1 =20のとき)は、決定レ
ベルは一定であり、Rが一定値より小さい(例えばA2
=10のとき)決定レベルは一律に一定値(A3 =8 )を
引いた値である。そして中間域(A2 より大でA1 より
小)ではRの値に応じて線形に値を減じて決定値として
いる。
【0017】図2にレベル決定の例をフロ−チャ−トで
示す。決定されたレベルを用いて、レベル操作部103 に
おいて当該フレ−ムの信号値を決定レベルに調整する。
なお、図23は、上記したやり方で調整された決定レベ
ルの波形を示す図である。図23で実線Aは入力音声の
フレームパワー、点線Bは、調整された後の入力音声の
フレームパワーをそれぞれ示す。
【0018】決定レベルをR´と書くとき、送信信号x
´は、次のように計算される。 x´i =xi *exp((R´−R)/10) i=1,.....,NF この様に入力フレ−ムのレベルに対してあらかじめ減じ
る値を線形に決めておき、レベルに応じてこれを減じる
ことにより、聴感上良好なノイズキャンセルを行うこと
ができる。
【0019】(実施例2)図3は、本発明による第二の
実施例を示すブロック図である。本実施例では、入力信
号の雑音レベルが変化する場合を考慮し、雑音レベルを
検出しノイズキャンセルを行う場合を記述する。
【0020】レベル計算部301 は実施例1の場合と同じ
で良いので説明を省略する。次に計算されたレベルを用
いて、雑音レベル検出部302 において雑音レベルNを決
定する。雑音レベル決定の例を図4のフロ−チャ−トに
示す。概要を述べると、フレ−ムL個の長さの時間中で
最も小さいフレ−ムのレベルを、雑音レベルと決定す
る。Lは例えば100とする。
【0021】検出された雑音レベルを用いて、レベル決
定部303 において当該フレ−ムの決定レベルを計算す
る。計算方法は、例えば図5に示すフロ−チャ−トのよ
うにすればよい。図5の概要を述べると、まず雑音レベ
ルNを用いて最大値を定数B1とするレベル最大下げ幅
Dを決定する。次に、入力フレ−ムレベルRが(N+B
1 )よりも小さい場合はレベル下げ幅をDとし、Rが
(N+B2 +D/B3 )よりも大きい場合はレベル下げ
幅を0とし、これらの値の中間の場合は、(N+B2 +
D/B3 )からNを引いた値に比例した値をレベル下げ
幅とする。
【0022】この様に決定されたレベルを用いて、レベ
ル操作部304 において送信信号のレベルが調整される。
レベル操作部304 の方式は実施例1と同じでよいので説
明を省略する。
【0023】この様に入力フレ−ムのレベルに対して雑
音レベルを考慮してあらかじめ減じる値を線形に決めて
おき、レベルに応じてこれを減じることにより、聴感上
良好なノイズキャンセルを行うことができる。
【0024】(実施例3)図6は、本発明による第三の
実施例を示すブロック図である。本実施例では、送信信
号が圧縮符号化されて伝送される場合を考慮し、符号化
に用いるパラメ−タを流用してノイズキャンセルを行う
場合を記述する。
【0025】入力された音声および雑音信号は送信信号
符号化部601 においてフレ−ム単位で圧縮符号化され
る。音声の符号化方式としては、celp方式が多く用
いられている(「移動通信用PSI−CELP音声符号
化方式」NTT R&D,1994.VOL.43 等参照)。図7
にcelp方式の概要を示す。入力されたフレ−ムは、
701 においてピッチ分析、702 においてLPC係数分
析、703 において入力レベル計算が行われる。ここで計
算される入力レベルを、図6における雑音レベル検出部
602 およびレベル決定部603 の入力として流用すること
ができる。雑音レベル検出部602 およびレベル決定部60
3 は実施例2と同じでよい。
【0026】雑音レベル検出部602 の別例として、702
において分析されるLPC係数を用いた雑音レベル検出
の方法を図8のフロ−チャ−トに示す。図8の概要を述
べると、符号化部のパラメ−タである入力レベルRとL
PC係数を用いて評価値を計算し、当該フレ−ムの評価
値と過去NBフレ−ムの評価値の平均との差が閾値以下
である状態がC2 回以上連続した場合は、当該フレ−ム
を雑音のみのフレ−ムと判断し雑音レベルを更新するも
のである。NBは例えば10、C2 は例えば11とすれ
ばよい。また評価値を算出する評価関数Fは、F1 、F
2 を定数、NLを;LPC係数の次数として とすればよい。またLPC係数ではなく、LPC係数導
出の過程で用いる自己相関係数を用いてもよい。
【0027】またレベル決定部603 の別例として、702
において分析されるLPC係数を用いた決定方法を図9
のフロ−チャ−トに示す。概要を述べると、LPC係数
からLPC予測フィルタのゲインを計算し、ゲインの大
きいときは入力フレ−ムを音声部と考え決定レベルをR
に近付け、ゲインが小さいときは雑音部と考えR´の値
を下げる。ゲインの計算方法は前出の文献に詳しい。
【0028】レベル決定部603 において決定されたレベ
ルR´は、703 において計算されたレベルRの代わりに
符号化送信される。同時に、入力信号を704 においてレ
ベル操作し、レベルをR´に調整した後705 における駆
動信号コ−ドサ−チの参照信号として用いる。704 にお
けるレベル操作は実施例1と同じでよいので説明を省略
する。
【0029】この様に、符号化と組み合わせたノイズキ
ャンセルを行うことにより、レベル計算、レベル操作等
の処理を共通化でき計算量を押さえることができる。 (実施例4)図10は、本発明による第四の実施例を示
すブロック図である。本実施例では、入力信号を相関の
強い成分と低い成分に分け、各々を別の方式でノイズキ
ャンセルする場合を記述する。入力された音声および雑
音信号は、LPC分析部1001においてフレ−ム毎に自己
相関からLPC係数が求められ、LPC予測フィルタ10
02の係数が定められる。このLPC予測フィルタ1002に
よって、入力信号から相関の強い予測信号が取り出され
る。次に、入力信号と予測信号の差を取る。差分は、相
関の低い残差信号である。
【0030】さらに入力信号より、レベル計算部1003に
おいて当該フレ−ムのレベルを計算し、雑音レベル検出
部1004において雑音レベルを検出する。レベル計算部10
03および雑音レベル検出部1004は実施例1、実施例2と
同じでよいので説明を省略する。
【0031】入力レベルRおよび雑音レベルNを用い
て、レベル決定部1005において残差信号および予測信号
に対する決定レベルR1 ´、R2 ´を計算する。このと
き、予測信号にはおおむね音声信号が多く含まれること
から、R1 ´よりもR2 ´を高く設定することが望まし
い。レベル決定部1005の例を図11のフロ−チャ−トに
示す。概要を述べると、まず図5のフロ−チャ−トをも
ちいてR´を計算し、R1 ´=R´とする。Rが十分に
大きいときおよびRがNより小さいときはR2 ´=R´
とし、中間域ではRの値に応じてR2 ´>R1 ´となる
よう決定レベルを定める。なおR´は、図5ではなく図
9を用いるのでもよい。また予測信号のレベルを使って
図12のフロ−チャ−トのように定めてもよい。レベル
決定部1005の別例を図13のフロ−チャ−トに示す。図
13においても、図5の代わりに図9、図12を用いる
ことが可能である。残差信号、予測信号に対するレベル
が決定した後、レベル操作部1006,1007 において当該フ
レ−ムにおける各信号のレベルを調整し、各信号を加算
して送信信号とする。レベル操作部1006,1007 は実施例
1と同じでよいので説明を省略する。このように相関の
高い成分と低い成分にわけてノイズキャンセルを行うこ
とにより、残留雑音を押さえ聴感上良好なノイズキャン
セラを作ることができる。
【0032】(実施例5)図14は、本発明による第五
の実施例を示すブロック図である。本実施例では、送信
信号が圧縮符号化されて伝送される場合、符号化に用い
るパラメ−タを流用して相関の高い成分と低い成分にわ
けたノイズキャンセルを行う場合を記述する。
【0033】入力された音声および雑音信号は送信信号
符号化部においてフレ−ム単位で圧縮符号化される。本
実施例では、実施例3と同様celp方式の符号化を例
として説明する。入力されたフレ−ムは1401においてピ
ッチ分析、1402においてLPC係数分析、1403において
入力レベル計算が行われる。ここで計算される入力レベ
ルを、雑音レベル検出部1404およびレベル決定部1405の
入力として流用することができる。雑音レベル検出部14
04およびレベル決定部1405は実施例4と同じでよいので
説明を省略する。
【0034】予測信号と残差信号に対するレベルを決定
した後、1406において入力信号をLPC予測フィルタに
通し、減算を行い残信号を作成する。さらに1408,1409
において各信号に対するレベル操作を行い、加算してノ
イズキャンセル後の信号とする。これを1410における駆
動信号コ−ドサ−チの参照信号として用いる。1406,140
8,1409は実施例4の図10と同じでよいので説明を省略
する。
【0035】決定された予測信号に対するレベルR2 ´
を用いて、1407において予測ゲインの操作を行う。予測
ゲインの操作は、予測信号と残差信号のレベルを操作す
るために、ノイズキャンセル後の信号はノイズキャンセ
ル前に比べLPC係数が相対的に変化することを補うも
のである。図15にLPC係数の予測ゲイン操作の例を
示す。または、LPC係数をノイズキャンセル後の信号
を用いて計算し直してもよい。この様に符号化と組み合
わせたノイズキャンセルを行うことにより、レベル計
算、レベル操作等の処理を共通化でき計算量を押さえる
ことができる。
【0036】(実施例6)図16は、本発明による第六
の実施例を示すブロック図である。本実施例では、入力
信号の相関を周波数分解することで分析し、周波数毎に
異なるノイズキャンセルを行う場合を記述する。
【0037】入力された音声および雑音信号は、相関計
算部1601においてフレ−ム単位の自己相関が計算され
る。相関計算部1601の例を図17に示す。この相関を用
いて、雑音レベル・LPC係数検出部1602において雑音
レベルNおよび、雑音部分のLPC係数NLPCが計算
される。図18に雑音レベル・LPC係数検出部1602の
例をフロ−チャ−トで示す。概要を述べると、雑音レベ
ルNは図8のフロ−チャ−トと同様であって、当該フレ
−ムが雑音部分と判断された時に更新される。このとき
同時に雑音部分のLPC係数NLPCも更新し、後にL
PCフィルタをかけることを考慮しNからフィルタのゲ
イン分を軽減しておく。雑音部分の検出は、図4の方法
を用いるのでもよい。検出された雑音のLPC係数NL
PCを用いて、LPCフィルタ1603において,当該フレ
−ムの雑音の相関を除去する。このフィルタリングによ
って、当該フレ−ムの雑音成分の周波数特性はフラット
になり、音声成分の周波数特性は歪む。
【0038】さらに、フィルタ出力を変換部1604におい
て周波数変換する。変換は、例えばDFT(離散フ−リ
エ変換)を用いればよい。周波数スペクトルに分解され
た信号は、スペクトル操作部1605において周波数ごとに
レベル調整される。図19にスペクトル操作の一例をフ
ロ−チャ−トで示す。概要を述べると、雑音成分の周波
数特性はフィルタリングによってフラットと考えられる
ので、各スペクトルに対し雑音に比例した一定値の閾値
をもうけ、閾値以下のスペクトルは0に、第二の閾値以
上は音声成分と考えそのままに、中間値はスペクトルの
値に応じて線形に減じた値とする。
【0039】スペクトルを操作した後、逆変換1606を施
して信号を時間域に戻し、LPC逆フィルタ1607をかけ
て特性の歪みを元に戻す。これをノイズキャンセル後の
信号とする。なお、1602において雑音ののLPC係数N
LPCを検出せず、LPCフィルタ1603および逆フィル
タ1607を用いずにスペクトル操作を行うこともできる。
その場合のスペクトル操作を図20に示す。図20の概
要を述べると、雑音の周波数特性をあらかじめ重み付け
定数として与えておき、各スペクトルに対する閾値はこ
の重みをつけて決定する。このように周波数ごとにレベ
ルの操作を行うことにより、雑音と音声が分離しやすく
なり、ノイズキャンセル効果が高まる。
【0040】
【発明の効果】本発明では、計算量の多いカルマンフィ
ルタを用いることなく簡易に抑制効果の高いノイズの除
去が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を説明するブロック図
【図2】本発明の第一の実施例におけるレベル決定の一
例を示すフロ−チャ−ト
【図3】本発明の第二の実施例を説明するブロック図
【図4】本発明の第二の実施例における雑音レベル検出
の一例を示すフロ−チャ−ト
【図5】本発明の第二の実施例におけるレベル決定の一
例を示すフロ−チャ−ト
【図6】本発明の第三の実施例を説明するブロック図
【図7】本発明の第三の実施例における符号化部の一例
を示すブロック図
【図8】本発明の第三の実施例における雑音レベル検出
の一例を示すフロ−チャ−ト
【図9】本発明の第三の実施例におけるレベル決定の一
例を示すフロ−チャ−ト
【図10】本発明の第四の実施例を説明するブロック図
【図11】本発明の第四の実施例におけるレベル決定の
一例を示すフロ−チャ−ト
【図12】本発明の第四の実施例におけるレベル決定の
別の例を示すフロ−チャ−ト
【図13】本発明の第四の実施例におけるレベル決定の
別の例を示すフロ−チャ−ト
【図14】本発明の第五の実施例を説明するブロック図
【図15】本発明の第五の実施例におけるLPC係数の
予測ゲイン操作の一例を示すフロ−チャ−ト
【図16】本発明の第六の実施例を説明するブロック図
【図17】本発明の第六の実施例における相関計算の一
例を示すフロ−チャ−ト
【図18】本発明の第六の実施例における雑音レベル検
出および雑音LPC係数計算の一例を示すフロ−チャ−
【図19】本発明の第六の実施例におけるスペクトル操
作の一例を示すフロ−チャ−ト
【図20】本発明の第六の実施例におけるスペクトル操
作の別の例を示すフロ−チャ−ト
【図21】従来のノイズキャンセラを示すブロック図
【図22】本発明の第1の実施例におけるレベル変更後
の入力信号のレベルを示す図
【図23】本発明の第1の実施例におけるレベル変更後
の入力信号のレベル変化の一例を示す図
【符号の説明】
101…レベル計算部、102…レベル決定部 103…レベル操作部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号のレベルを計算する入力信号レベ
    ル計算手段と、前記入力信号を用いて送信信号を生成す
    る送信信号生成手段と、前記送信信号生成手段に含ま
    れ、前記入力信号のレベルが高いときは前記送信信号の
    レベルの下げ幅が小さく、前記入力信号のレベルが低い
    ときは前記送信信号のレベルの下げ幅が大きくなるよう
    に、前記入力信号の各レベルに対して前記送信信号のレ
    ベルの下げ幅を予め設定し、この設定にしたがって該送
    信信号のレベルを下げることにより前記入力信号に混入
    する雑音を抑圧するノイズキャンセル手段とを具備した
    ことを特徴とするノイズキャンセラ。
  2. 【請求項2】前記ノイズキャンセル手段は、前記入力信
    号から雑音のレベルを計算する手段を有し、前記入力信
    号のレベルが計算された雑音のレベルに近い値のときは
    前記送信信号のレベルの下げ幅が大きく、前記入力信号
    のレベルが雑音より高くなるにしたがって前記送信信号
    のレベルの下げ幅が小さくなるように、前記入力信号の
    各レベルに対して前記送信信号のレベルの下げ幅を予め
    設定し、この設定にしたがって前記該送信信号のレベル
    を下げることにより前記入力信号に混入する雑音を抑圧
    することを特徴とする請求項1記載のノイズキャンセ
    ラ。
  3. 【請求項3】前記入力信号および前記雑音および前記送
    信信号のレベルとは信号を一定期間に区切ったフレ−ム
    について該フレ−ム内の電力の対数値であり、前記ノイ
    ズキャンセル手段は、前記入力信号のレベルが前記雑音
    のレベルに一定値を足した値よりも低い値の場合は、前
    記送信信号のレベルの下げ幅が固定であって、前記入力
    信号のレベルが前記雑音のレベルに一定値を足した値よ
    り高くなるにしたがって前記送信信号のレベルの下げ幅
    を小さくし、前記入力信号のレベルが前記雑音のレベル
    よりあるしきい値以上高いときには前記送信信号のレベ
    ルの下げ幅が0になるように前記送信信号のレベルの下
    げ幅を設定することを特徴とする請求項1記載のノイズ
    キャンセラ。
  4. 【請求項4】入力信号を圧縮符号化する符号化手段と、
    該符号化の過程として入力信号のレベルを計算する手段
    と、前記入力信号のレベルが高いときは前記送信信号の
    レベルの下げ幅が小さく、前記入力信号のレベルが低い
    ときは前記送信信号のレベルの下げ幅が大きくなるよう
    に、前記入力信号の各レベルに対して前記送信信号のレ
    ベルの下げ幅を設定し、この設定にしたがって、該符号
    化の過程に該送信信号のレベルを下げることにより前記
    入力信号に混入する雑音を抑圧するノイズキャンセル手
    段とを具備したことを特徴とするノイズキャンセラ。
  5. 【請求項5】入力信号を相関の強い信号と残差信号とに
    分ける入力信号分割手段と、前記相関の強い信号と前記
    残差信号ごとにそれぞれ異なるレベルの下げ幅を設定
    し、この設定に応じてレベルを下げた後これらを合成し
    て出力するノイズキャンセル手段を具備したことを特徴
    とするノイズキャンセラ。
  6. 【請求項6】入力信号を圧縮符号化する符号化手段と、
    該符号化の過程として前記入力信号の予測パラメ−タを
    計算する手段と、該予測パラメ−タを用いて前記入力信
    号を相関の強い信号と残差信号とに分ける入力信号分割
    手段と、前記相関の強い信号と前記残差信号ごとに前記
    予測パラメ−タを用いてそれぞれ異なるレベルの下げ幅
    を設定し、この設定に応じてレベルを下げた後これらを
    合成して出力するノイズキャンセラ手段とを具備したこ
    とを特徴とするノイズキャンセラ。
  7. 【請求項7】入力信号を一定区間にわけて周波数分解す
    る手段と、前記入力信号に混入する雑音を抑圧するノイ
    ズキャンセル手段と、予め、各周波数のスペクトル値の
    高低に対応してスペクトル値の下げ幅を等号を含め逆順
    になるように設定し、上記設定にしたがってスペクトル
    値を下げた後各周波数のスペクトルを合成して前記入力
    信号に混入する雑音を抑圧するノイズキャンセル手段を
    具備したことを特徴とするノイズキャンセラ。
  8. 【請求項8】前記各周波数のスペクトル値に対する下げ
    幅は、等ラウドネス曲線に基づき補正されることを特徴
    とする請求項7記載のノイズキャンセラ。
  9. 【請求項9】前記ノイズキャンセル手段は、前記入力信
    号から全周波数における雑音のスペクトルレベルを計算
    する雑音スペクトルレベル計算手段を有し、予め、各周
    波数のスペクトル値から前記雑音のスペクトルレベルを
    引いた値の高低に対応してスペクトル値の下げ幅を等号
    を含め逆順になるように設定し、この設定にしたがって
    スペクトル値を下げた後各周波数のスペクトルを合成し
    て出力することを特徴とする請求項7または8記載のノ
    イズキャンセラ。
  10. 【請求項10】前記ノイズキャンセル手段は、前記入力
    信号から雑音のスペクトルの偏りをなくすフィルタ手段
    と、前記スペクトルの偏りを無くした後の雑音のスペク
    トルレベルを計算する手段とをさらに有し、予め、各周
    波数のスペクトル値から雑音のスペクトルレベルを引い
    た値の高低に対応してスペクトル値の下げ幅を等号を含
    め逆順になるように設定し、前記入力信号に上記フィル
    タを作用させた後周波数分解をおこない、上記設定にし
    たがってスペクトル値を下げた後各周波数のスペクトル
    を合成し、前記フィルタの逆フィルタを作用させて出力
    信号とすることを特徴とする請求項7または8記載のノ
    イズキャンセラ。
  11. 【請求項11】入力信号から送信信号を生成する送信信
    号生成手段と、前記送信信号生成手段に含まれ、前記入
    力信号を複数の帯域フィルタを用いて帯域信号に分割す
    る手段と、各帯域信号のレベルを計算する手段と、各帯
    域に対して、レベルが高いときは下げ幅が小さく、レベ
    ルが低いときは下げ幅が大きくなるように、レベルの下
    げ幅を予め設定し、上記設定にしたがってレベルを下げ
    た後各帯域信号を合成して混入された雑音を抑圧するこ
    とを具備したことを特徴とするノイズキャンセラ。
  12. 【請求項12】前記各帯域信号に対する下げ幅は等ラウ
    ドネス曲線を考慮して、低域と4khz付近では下げ幅
    を変えて設定することを特徴とする請求項11記載のノ
    イズキャンセラ。
JP7059606A 1995-03-20 1995-03-20 ノイズキャンセラ Pending JPH08265208A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7059606A JPH08265208A (ja) 1995-03-20 1995-03-20 ノイズキャンセラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7059606A JPH08265208A (ja) 1995-03-20 1995-03-20 ノイズキャンセラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08265208A true JPH08265208A (ja) 1996-10-11

Family

ID=13118092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7059606A Pending JPH08265208A (ja) 1995-03-20 1995-03-20 ノイズキャンセラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08265208A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998026525A1 (fr) * 1996-12-09 1998-06-18 Kabushiki Kaisha Toshiba Systeme de telephone radio portable et procede de commande de ce dernier
JP2001024459A (ja) * 1999-07-07 2001-01-26 Alpine Electronics Inc オーディオ装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998026525A1 (fr) * 1996-12-09 1998-06-18 Kabushiki Kaisha Toshiba Systeme de telephone radio portable et procede de commande de ce dernier
US6418159B1 (en) 1996-12-09 2002-07-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Portable radio telephone equipment and control thereof
JP2001024459A (ja) * 1999-07-07 2001-01-26 Alpine Electronics Inc オーディオ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3963850B2 (ja) 音声区間検出装置
KR100546468B1 (ko) 잡음 억제 시스템 및 방법
US6687669B1 (en) Method of reducing voice signal interference
US7660714B2 (en) Noise suppression device
US7912729B2 (en) High-frequency bandwidth extension in the time domain
US5839101A (en) Noise suppressor and method for suppressing background noise in noisy speech, and a mobile station
EP1982324B1 (en) A voice detector and a method for suppressing sub-bands in a voice detector
US8249861B2 (en) High frequency compression integration
JP4000261B2 (ja) ステレオ音響信号の処理方法と装置
KR100876794B1 (ko) 이동 단말에서 음성의 명료도 향상 장치 및 방법
US10043533B2 (en) Method and device for boosting formants from speech and noise spectral estimation
HK1039996A1 (en) A method for reducing the noise in voice signals and a system and mobile telephone using the method.
KR20010102017A (ko) 음성 활동에 기초한 이득 제한을 이용하는 음성 개선 방법
US20110054889A1 (en) Enhancing Receiver Intelligibility in Voice Communication Devices
JP2008065090A (ja) ノイズサプレス装置
EP1386313B1 (en) Speech enhancement device
JP2004272292A (ja) 音信号加工方法
US20060184361A1 (en) Method and apparatus for reducing an interference noise signal fraction in a microphone signal
JPH08265208A (ja) ノイズキャンセラ
JP4194749B2 (ja) チャネル利得修正システムと、音声通信における雑音低減方法
US20060104460A1 (en) Adaptive time-based noise suppression
JP2005331783A (ja) 音声強調装置,音声強調方法および通信端末
Drygajlo et al. Integrated speech enhancement and coding in the time-frequency domain
CN115527550A (zh) 一种单麦克风子带域降噪方法及系统
JP2003316380A (ja) 会話を含む音の信号処理を行う前の段階の処理におけるノイズリダクションシステム