JPH08257719A - 分析用サンプルの製造方法とその製造装置 - Google Patents
分析用サンプルの製造方法とその製造装置Info
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- JPH08257719A JPH08257719A JP7088641A JP8864195A JPH08257719A JP H08257719 A JPH08257719 A JP H08257719A JP 7088641 A JP7088641 A JP 7088641A JP 8864195 A JP8864195 A JP 8864195A JP H08257719 A JPH08257719 A JP H08257719A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、溶鋼中の非金属介在物を遠心分離
して分析効率の向上を図ったサンプルの製造方法とその
製造装置を提供する。 【構成】 有蓋の円筒状鋳型1を垂直かつ回転可能に保
持し、この鋳型中に溶鋼を注入した後鋳型を回転し、注
入した溶鋼に遠心力を付与しながら溶鋼がほぼ円筒状を
呈する速度にまで増速し、この回転速度を維持して溶鋼
中の非金属介在物と溶鋼とを分離しつつ溶鋼を冷却凝固
して分析用サンプルを製造する。 【効果】 介在物が密度差によって内面に層状に集積す
るので、検査領域の体積を減らすことが可能なため、清
浄度等も極めて容易に判定することができる。
して分析効率の向上を図ったサンプルの製造方法とその
製造装置を提供する。 【構成】 有蓋の円筒状鋳型1を垂直かつ回転可能に保
持し、この鋳型中に溶鋼を注入した後鋳型を回転し、注
入した溶鋼に遠心力を付与しながら溶鋼がほぼ円筒状を
呈する速度にまで増速し、この回転速度を維持して溶鋼
中の非金属介在物と溶鋼とを分離しつつ溶鋼を冷却凝固
して分析用サンプルを製造する。 【効果】 介在物が密度差によって内面に層状に集積す
るので、検査領域の体積を減らすことが可能なため、清
浄度等も極めて容易に判定することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼中の非金属介在物
の種類,性状を分析するためのサンプルの製造方法とそ
の製造装置に関する。
の種類,性状を分析するためのサンプルの製造方法とそ
の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材には、一般に各種の非金属介在物が
含まれている。その種類,性状はさまざまであり、鋼材
の性質におよぼす影響の程度もいろいろである。すなわ
ち、鋼の強度水準と用途とによっては、わずかな介在物
が存在も許されないもの、また種類,性状によっては実
用上問題ない場合もあり、従って鋼の製造過程において
この介在物の種類等を迅速かつ正確に把握しておく必要
がある。
含まれている。その種類,性状はさまざまであり、鋼材
の性質におよぼす影響の程度もいろいろである。すなわ
ち、鋼の強度水準と用途とによっては、わずかな介在物
が存在も許されないもの、また種類,性状によっては実
用上問題ない場合もあり、従って鋼の製造過程において
この介在物の種類等を迅速かつ正確に把握しておく必要
がある。
【0003】一般に加工度の大きい薄鋼板等には、介在
物が少ないことが望まれ、溶鋼段階からその清浄度につ
いての検査が必要な場合がある。
物が少ないことが望まれ、溶鋼段階からその清浄度につ
いての検査が必要な場合がある。
【0004】これら介在物の検査用サンプル採取におい
て、溶融状態にある鋼あるいはスラグからサンプルを採
取する方法としては、一般に製造過程のタンディッシュ
等から柄杓状のサンプラーで溶鋼をくみとり、サンプラ
ー内で凝固後これを取り出す方法が採用されている。
て、溶融状態にある鋼あるいはスラグからサンプルを採
取する方法としては、一般に製造過程のタンディッシュ
等から柄杓状のサンプラーで溶鋼をくみとり、サンプラ
ー内で凝固後これを取り出す方法が採用されている。
【0005】介在物検査を行うにあたっては例えば顕微
鏡が用いられ、サンプルから研磨加工した被検面につい
て、視野内のガラス板上の総格子点数,視野数および介
在物によって占められた格子点中心の数により介在物の
占める面積百分率を算出し、その鋼の清浄度を判定して
いる。
鏡が用いられ、サンプルから研磨加工した被検面につい
て、視野内のガラス板上の総格子点数,視野数および介
在物によって占められた格子点中心の数により介在物の
占める面積百分率を算出し、その鋼の清浄度を判定して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のサ
ンプル採取方法では、視野内で介在物が散在しているの
で検査領域が広く、清浄度の判定に時間を要するという
課題がある。
ンプル採取方法では、視野内で介在物が散在しているの
で検査領域が広く、清浄度の判定に時間を要するという
課題がある。
【0007】本発明は上記課題に鑑み、冷却過程におけ
るサンプル中の介在物を分離することにより分析効率の
向上を図り、また清浄度等も容易に判定できるサンプル
の製造方法およびその製造装置を提供する。
るサンプル中の介在物を分離することにより分析効率の
向上を図り、また清浄度等も容易に判定できるサンプル
の製造方法およびその製造装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、有蓋の
円筒状鋳型を垂直かつ回転可能に保持し、該鋳型中に溶
鋼を注入した後鋳型を回転し、注入した溶鋼に遠心力を
付与しながら溶鋼がほぼ円筒状を呈する速度にまで増速
し、該回転速度を維持して溶鋼中の非金属介在物と溶鋼
とを分離しつつ溶鋼を冷却凝固することを特徴とする分
析用サンプルの製造方法である。
円筒状鋳型を垂直かつ回転可能に保持し、該鋳型中に溶
鋼を注入した後鋳型を回転し、注入した溶鋼に遠心力を
付与しながら溶鋼がほぼ円筒状を呈する速度にまで増速
し、該回転速度を維持して溶鋼中の非金属介在物と溶鋼
とを分離しつつ溶鋼を冷却凝固することを特徴とする分
析用サンプルの製造方法である。
【0009】また上記製造方法において、側壁内面に縦
方向に複数の仕切り用断熱板を取り付けた円筒状鋳型を
使用する製造方法である。
方向に複数の仕切り用断熱板を取り付けた円筒状鋳型を
使用する製造方法である。
【0010】本発明の装置は、有蓋の円筒状鋳型の底板
と上蓋内面とをそれぞれ断熱耐火材で被覆し、該鋳型を
垂直に保持して下部に駆動装置を設けたことを特徴とす
る分析用サンプルの製造装置である。
と上蓋内面とをそれぞれ断熱耐火材で被覆し、該鋳型を
垂直に保持して下部に駆動装置を設けたことを特徴とす
る分析用サンプルの製造装置である。
【0011】また上記製造装置において、円筒状鋳型の
側壁内面に、縦方向に複数の仕切り用断熱板を取り付け
た製造装置である。
側壁内面に、縦方向に複数の仕切り用断熱板を取り付け
た製造装置である。
【0012】また上記それぞれの製造装置において、円
筒状鋳型の上蓋に、不活性ガスの給気孔を設けた製造装
置である。
筒状鋳型の上蓋に、不活性ガスの給気孔を設けた製造装
置である。
【0013】
【作用】本発明は、介在物の観察/分析にあたり、注入
した溶鋼と、溶鋼中に混在する非金属介在物との密度差
を利用してこの両者を分離し、検査領域を狭くして、介
在物の種類,性状の認識と清浄度の判定を容易にするも
のである。
した溶鋼と、溶鋼中に混在する非金属介在物との密度差
を利用してこの両者を分離し、検査領域を狭くして、介
在物の種類,性状の認識と清浄度の判定を容易にするも
のである。
【0014】溶鋼中に混在するアルミナ(Al2 O3 )
等の金属介在物は、溶鋼に比べて密度は小さく、円筒状
鋳型中でこの介在物が混在する溶鋼に遠心力を付与する
と、溶鋼は鋳型の周辺に、また介在物は内面に移動集積
する。
等の金属介在物は、溶鋼に比べて密度は小さく、円筒状
鋳型中でこの介在物が混在する溶鋼に遠心力を付与する
と、溶鋼は鋳型の周辺に、また介在物は内面に移動集積
する。
【0015】このようにして製造された分析用サンプル
は、ラフト(介在物がサンプル表面に集積した部分)面
積,走査型電子顕微鏡,蛍光X線分析,スライム分析,
光学顕微鏡等により種類,性状を認識するが、介在物が
密度差によって内面に層状に集積しているので、検査領
域の体積を減らすことが可能なため、鋼の清浄度等も極
めて容易に判定することができる。
は、ラフト(介在物がサンプル表面に集積した部分)面
積,走査型電子顕微鏡,蛍光X線分析,スライム分析,
光学顕微鏡等により種類,性状を認識するが、介在物が
密度差によって内面に層状に集積しているので、検査領
域の体積を減らすことが可能なため、鋼の清浄度等も極
めて容易に判定することができる。
【0016】ここで浮上および遠心力の付与による溶鋼
中の介在物の分離除去の可否を考察してみるに、先ず地
球上の重力加速度gの場における静止流体中での介在物
の浮上速度(V∞)は、次の(1)式で与えられる。
中の介在物の分離除去の可否を考察してみるに、先ず地
球上の重力加速度gの場における静止流体中での介在物
の浮上速度(V∞)は、次の(1)式で与えられる。
【0017】
【数1】 ただし a :介在物半径 ( cm ) μ :流体の粘性 (溶鋼で 6×10-2 gr.cm-1.sec-1 ) μ′:介在物の粘性(液滴で 0.5 gr.cm-1.sec-1を想定) ρ :流体の密度 (溶鋼で 7.0 gr.cm-3 ) ρ′:介在物の密度(スラグ系介在物で 3.0 gr.cm-3を想定) g :重力加速度 ( 980 cm.sec-2 )
【0018】重力場中で上記設定値を与えた場合の介在
物の浮上速度は、下記(2)式のようになる。
物の浮上速度は、下記(2)式のようになる。
【0019】
【数2】 V∞=15056・a2 ( cm / sec ) ………(2)
【0020】溶鋼中の有害な介在物の直径の下限とし
て、50μを考える。この場合 a=0.0025 cmとし
て、(2)式からV∞は次のようになる。
て、50μを考える。この場合 a=0.0025 cmとし
て、(2)式からV∞は次のようになる。
【0021】
【数3】 V∞=0.0941 ( cm / sec ) ………(3)
【0022】従って問題とする介在物の重力場での浮上
速度は、1mm/sec.程度以上である。
速度は、1mm/sec.程度以上である。
【0023】次に遠心分離鋳型内での加速度について考
察してみるに、回転軸からの距離r(cm),回転角速
度ω(rad・sec-1)の加速度α(cm・se
c-2)は次のように表される。
察してみるに、回転軸からの距離r(cm),回転角速
度ω(rad・sec-1)の加速度α(cm・se
c-2)は次のように表される。
【0024】
【数4】α=rω2 ………(4)
【0025】ここで、r=10cm,ω=15.76×
2π=99rad・sec-1=945rpm.とした場
合、加速度αは下記(5)式のようになり、通常市販の
遠心機の回転速度105 rpmに比較して、充分低い回
転数に置いても100g程度の加速度が得られる。
2π=99rad・sec-1=945rpm.とした場
合、加速度αは下記(5)式のようになり、通常市販の
遠心機の回転速度105 rpmに比較して、充分低い回
転数に置いても100g程度の加速度が得られる。
【0026】
【数5】 α=98000cm・sec-2=100g(g:重力加速度)………(5)
【0027】この結論を前記の重力加速度の場における
介在物浮上時の解析と考え合わせると、100g程度の
加速度を溶鋼に与えると、逆に介在物の回転中心方向に
移動する速度は100mm/sec程度となり、浮上距
離を100mm程度とすると浮上時間は1秒程度であ
り、溶鋼の凝固時間内に充分介在物を移動させることが
できる。
介在物浮上時の解析と考え合わせると、100g程度の
加速度を溶鋼に与えると、逆に介在物の回転中心方向に
移動する速度は100mm/sec程度となり、浮上距
離を100mm程度とすると浮上時間は1秒程度であ
り、溶鋼の凝固時間内に充分介在物を移動させることが
できる。
【0028】以上のことを取りまとめると、径の小さい
小型,低速の回転機器によっても、介在物は容易に遠心
分離が可能であり、結果として密度の大きい溶鋼は鋳型
の周辺に、また密度の小さい介在物は内面に移動集積す
る。
小型,低速の回転機器によっても、介在物は容易に遠心
分離が可能であり、結果として密度の大きい溶鋼は鋳型
の周辺に、また密度の小さい介在物は内面に移動集積す
る。
【0029】円筒状鋳型の底板と上蓋内面とをそれぞれ
断熱耐火材で被覆する理由として、先ず溶鋼は鋳型内で
は側壁により放熱冷却されて、その外周部より円筒状の
凝固シェルを形成しながら内面に向かって凝固が進行す
る。この過程でシェルの上下面が冷却されて凝固が先行
するのを防止し、底板,上蓋を保温して冷却を抑制して
溶鋼を冷却し、内面に集積する介在物分布の均等化を図
るためである。また凝固後のサンプルを後処理する場合
に、円筒の上下面が凝固していないほうが取扱いが容易
である。
断熱耐火材で被覆する理由として、先ず溶鋼は鋳型内で
は側壁により放熱冷却されて、その外周部より円筒状の
凝固シェルを形成しながら内面に向かって凝固が進行す
る。この過程でシェルの上下面が冷却されて凝固が先行
するのを防止し、底板,上蓋を保温して冷却を抑制して
溶鋼を冷却し、内面に集積する介在物分布の均等化を図
るためである。また凝固後のサンプルを後処理する場合
に、円筒の上下面が凝固していないほうが取扱いが容易
である。
【0030】また本発明は、円筒状鋳型の側壁内面に縦
方向に複数の仕切り用断熱板を取り付けることにより、
凝固したサンプルを切断することなく、断熱板に接する
縦方向断面をそのまま観察/分析することが可能であ
り、介在物の種類,性状,分布状態、さらには清浄度を
その断面より容易に判定することができる。
方向に複数の仕切り用断熱板を取り付けることにより、
凝固したサンプルを切断することなく、断熱板に接する
縦方向断面をそのまま観察/分析することが可能であ
り、介在物の種類,性状,分布状態、さらには清浄度を
その断面より容易に判定することができる。
【0031】さらには本発明は、円筒状鋳型の上蓋に不
活性ガスの給気孔を設け、鋳型内に例えばArガスを供
給し、凝固中における溶鋼の酸化を防止する。
活性ガスの給気孔を設け、鋳型内に例えばArガスを供
給し、凝固中における溶鋼の酸化を防止する。
【0032】
【実施例】図1は、本発明の分析用サンプル製造装置の
一例を示す略側断面図である。本実施例は、円筒状鋳型
1の上蓋2a,底板2b内面をそれぞれ断熱耐火材3で
被覆して鋳型を形成し、この鋳型1を垂直に保持して下
部に駆動装置を設ける。
一例を示す略側断面図である。本実施例は、円筒状鋳型
1の上蓋2a,底板2b内面をそれぞれ断熱耐火材3で
被覆して鋳型を形成し、この鋳型1を垂直に保持して下
部に駆動装置を設ける。
【0033】駆動装置は、該装置を収納するチャンバー
5上に回転ディスク4を設けて鋳型1を支持し、チャン
バー5内には変速ギャ6を介して駆動用のモータ7が接
続されて構成される。
5上に回転ディスク4を設けて鋳型1を支持し、チャン
バー5内には変速ギャ6を介して駆動用のモータ7が接
続されて構成される。
【0034】上蓋2aは蝶番構造にて開閉され、止め金
8で鋳型1を密閉する。また上蓋2aには、それぞれ開
閉用バルブ付きの空気出口孔9とAr等の不活性ガスの
給気孔10が取り付けられる。給気孔10にはフレキシ
ブルホース11を介して不活性ガスボンベ12が接続さ
れ、取り外し可能とされている。
8で鋳型1を密閉する。また上蓋2aには、それぞれ開
閉用バルブ付きの空気出口孔9とAr等の不活性ガスの
給気孔10が取り付けられる。給気孔10にはフレキシ
ブルホース11を介して不活性ガスボンベ12が接続さ
れ、取り外し可能とされている。
【0035】図2は鋳型の断面の態様を示し、(a)図
は円筒状鋳型1の水平断面と、この鋳型によって製造さ
れたサンプル14,(b)図は鋳型の側壁内面に縦方向
に複数の仕切り用断熱板13を取り付けた鋳型1aの水
平断面と、この鋳型によって製造されたサンプル14a
を示す。
は円筒状鋳型1の水平断面と、この鋳型によって製造さ
れたサンプル14,(b)図は鋳型の側壁内面に縦方向
に複数の仕切り用断熱板13を取り付けた鋳型1aの水
平断面と、この鋳型によって製造されたサンプル14a
を示す。
【0036】以上のように構成され、先ず円筒状鋳型1
中に溶鋼を注入し、次いで空気出口孔9を開放し、また
給気孔10に不活性ガスボンベ12を接続して鋳型内を
Arガスにて置換する。
中に溶鋼を注入し、次いで空気出口孔9を開放し、また
給気孔10に不活性ガスボンベ12を接続して鋳型内を
Arガスにて置換する。
【0037】次いでモータ7を駆動して鋳型1を回転
し、注入した溶鋼15に遠心力を付与しながら溶鋼がほ
ぼ円筒状を呈する速度にまで増速する。溶鋼は鋳型1内
では側壁により放熱冷却されてその外周部より円筒状の
凝固シェルを形成し、内面に向かって凝固が進行する。
し、注入した溶鋼15に遠心力を付与しながら溶鋼がほ
ぼ円筒状を呈する速度にまで増速する。溶鋼は鋳型1内
では側壁により放熱冷却されてその外周部より円筒状の
凝固シェルを形成し、内面に向かって凝固が進行する。
【0038】この過程で溶鋼中に混在する密度の小さい
非金属介在物15aは溶鋼15より分離され、さらに介
在物15aは密度差によって内面に層状に移動集積しな
がら凝固して、円筒状のサンプル14が製造される。
非金属介在物15aは溶鋼15より分離され、さらに介
在物15aは密度差によって内面に層状に移動集積しな
がら凝固して、円筒状のサンプル14が製造される。
【0039】このようにして製造されたサンプルは、ラ
フト面積,走査型電子顕微鏡,蛍光X線分析,スライム
分析,光学顕微鏡等により種類,性状を認識するが、介
在物が密度差によって内面に集積しているので、検査領
域の体積を減らすことが可能なため、鋼の清浄度等も極
めて容易に判定することができる。
フト面積,走査型電子顕微鏡,蛍光X線分析,スライム
分析,光学顕微鏡等により種類,性状を認識するが、介
在物が密度差によって内面に集積しているので、検査領
域の体積を減らすことが可能なため、鋼の清浄度等も極
めて容易に判定することができる。
【0040】縦方向に複数の仕切り用断熱板13を取り
付けた鋳型1aにより製造されるサンプル14aでは、
その断面が扇形をなし、かつ断熱板13に接する縦方向
断面では介在物15aの種類,性状,分布状態がそのま
ま観察/分析できるので、その断面より清浄度を容易に
判定することが可能である。
付けた鋳型1aにより製造されるサンプル14aでは、
その断面が扇形をなし、かつ断熱板13に接する縦方向
断面では介在物15aの種類,性状,分布状態がそのま
ま観察/分析できるので、その断面より清浄度を容易に
判定することが可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、分
析用サンプルの製造にあたり、円筒状鋳型に注入した溶
鋼に遠心力を付与することにより、混在する非金属介在
物と溶鋼の密度差を利用して両者を分離し、溶鋼は鋳型
の周辺に、また介在物は内面に集積させる。このように
して製造されたサンプルは、介在物が密度差によって内
面に層状に集積しているので、検査領域の体積を減らす
ことが可能なため、鋼の清浄度等も極めて容易に判定す
ることができる。
析用サンプルの製造にあたり、円筒状鋳型に注入した溶
鋼に遠心力を付与することにより、混在する非金属介在
物と溶鋼の密度差を利用して両者を分離し、溶鋼は鋳型
の周辺に、また介在物は内面に集積させる。このように
して製造されたサンプルは、介在物が密度差によって内
面に層状に集積しているので、検査領域の体積を減らす
ことが可能なため、鋼の清浄度等も極めて容易に判定す
ることができる。
【0042】また鋳型の内面に仕切り用断熱板を取り付
けることにより、サンプルを切断することなく断熱板に
接する断面をそのまま観察/分析することが可能であ
り、介在物の種類,性状,分布状態、さらには清浄度を
その断面より容易に判定することができる。
けることにより、サンプルを切断することなく断熱板に
接する断面をそのまま観察/分析することが可能であ
り、介在物の種類,性状,分布状態、さらには清浄度を
その断面より容易に判定することができる。
【図1】本発明の分析用サンプル製造装置の一例を示す
略側断面図である。
略側断面図である。
【図2】鋳型断面の態様を示し、(a)図は円筒状鋳型
の水平断面とサンプル,(b)図は仕切り用断熱板を取
り付けた鋳型の水平断面とサンプルを示す。
の水平断面とサンプル,(b)図は仕切り用断熱板を取
り付けた鋳型の水平断面とサンプルを示す。
1,1a 円筒状鋳型 2a 上蓋 2b 底板 3 断熱耐火材 4 回転ディスク 5 チャンバー 6 変速ギャ 7 駆動用モータ 8 止め金 9 空気出口孔 10 不活性ガス給気孔 11 フレキシブルホース 12 不活性ガスボンベ 13 仕切り用断熱板 14,14a サンプル 15 溶鋼 15a 非金属介在物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 1/10 G01N 1/10 S 33/20 33/20 E
Claims (5)
- 【請求項1】 有蓋の円筒状鋳型を垂直かつ回転可能に
保持し、該鋳型中に溶鋼を注入した後鋳型を回転し、注
入した溶鋼に遠心力を付与しながら溶鋼がほぼ円筒状を
呈する速度にまで増速し、該回転速度を維持して溶鋼中
の非金属介在物と溶鋼とを分離しつつ溶鋼を冷却凝固す
ることを特徴とする分析用サンプルの製造方法。 - 【請求項2】 側壁内面に縦方向に複数の仕切り用断熱
板を取り付けた円筒状鋳型を使用した請求項1記載の分
析用サンプルの製造方法。 - 【請求項3】 有蓋の円筒状鋳型の底板と上蓋内面とを
それぞれ断熱耐火材で被覆し、該鋳型を垂直に保持して
下部に駆動装置を設けたことを特徴とする分析用サンプ
ルの製造装置。 - 【請求項4】 円筒状鋳型の側壁内面に、縦方向に複数
の仕切り用断熱板を取り付けた請求項3記載の分析用サ
ンプルの製造装置。 - 【請求項5】 円筒状鋳型の上蓋に、不活性ガスの給気
孔を設けた請求項3または4記載の分析用サンプルの製
造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7088641A JPH08257719A (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 分析用サンプルの製造方法とその製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7088641A JPH08257719A (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 分析用サンプルの製造方法とその製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08257719A true JPH08257719A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13948453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7088641A Withdrawn JPH08257719A (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 分析用サンプルの製造方法とその製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08257719A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103123329A (zh) * | 2012-12-31 | 2013-05-29 | 上海大学 | 金属中非金属夹杂物的快速检测方法及快速检测装置 |
KR20190067472A (ko) * | 2017-12-07 | 2019-06-17 | 주식회사 포스코 | 내화물 손상 모사 시험기 및 이의 제조 장치 |
-
1995
- 1995-03-23 JP JP7088641A patent/JPH08257719A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103123329A (zh) * | 2012-12-31 | 2013-05-29 | 上海大学 | 金属中非金属夹杂物的快速检测方法及快速检测装置 |
KR20190067472A (ko) * | 2017-12-07 | 2019-06-17 | 주식회사 포스코 | 내화물 손상 모사 시험기 및 이의 제조 장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020604 |