JPH08253377A - 高強度無機発泡粒及びその製造方法 - Google Patents

高強度無機発泡粒及びその製造方法

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JPH08253377A
JPH08253377A JP5234995A JP5234995A JPH08253377A JP H08253377 A JPH08253377 A JP H08253377A JP 5234995 A JP5234995 A JP 5234995A JP 5234995 A JP5234995 A JP 5234995A JP H08253377 A JPH08253377 A JP H08253377A
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kaolinite
glassy
mineral
fine powder
powder
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JP5234995A
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Masanobu Ezoe
正信 江副
Akira Kaneda
朗 金田
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NAIGAI CERAMICS CO Ltd
NAIGAI CERAMICS KK
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NAIGAI CERAMICS CO Ltd
NAIGAI CERAMICS KK
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • C04B38/02Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by adding chemical blowing agents

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  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量で、且つ機械的強度に優れた無機発泡粒
を提供すること、また、その有利な製造方法を提供する
こと。 【構成】 表面がガラス質鉱物とカオリナイト含有鉱物
とから作られる磁器質のスキン層で覆われ、内部が同材
質の中に微小な気泡が独立して無数に充填された構造で
ある高強度無機発泡粒とした。また、ガラス質鉱物の微
粉100重量部、カオリナイト含有鉱物8重量部以上5
0重量部以下と、発泡剤とを混合し造粒した後焼成する
ことで、上記の発泡粒を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、軽量コンクリート用の骨材、軽
量モルタル用の細砂、鉄骨等の耐火被覆板、各種建造物
の断熱板等に有利に用いられる無機発泡粒とその製造方
法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、無機物の発泡粒としては、シラ
ス、黒曜石、真珠岩等の火山ガラスを所定の粒度に解砕
し、これを単独で加熱して発泡せしめたものや、膨張ヒ
ル石、膨張頁岩等の膨張鉱物を所定の粒度に解砕し、こ
れを単独で加熱して膨張せしめたもの、又は炭坑ボタ、
鉱滓、汚泥スラッジ等の産業廃棄物を微粉炭等と共に造
粒して焼成したもの、並びに抗火石等の流紋岩系軽石の
微粉を炭化珪素等の発泡剤と共に造粒して焼成したもの
等が知られている。これらの発泡粒は、それぞれ特徴を
持ち、軽量コンクリート用骨材、軽量モルタル用の細
砂、各種成形体の軽量充填物として有用であり、現在、
大量に生産されているものである。
【0003】しかしながら、これら従来の発泡粒には、
更に改良を望まれている幾つかの問題点が内在してい
る。そして、その一つとして、それら従来の発泡粒にあ
っては、その製造時に焼成温度を高めた場合や、或いは
発泡の度合いを高めるために、発泡剤の配合量を多くし
て、比重を低下せしめ、より軽いものとした場合に、機
械的強度が極端に低下するという問題点を有しているの
である。具体的な例を挙げれば、上記の各原料を用い
て、比重が0.7以下、直径が2〜5mm程度の発泡粒
を作製した場合に、該発泡粒を通常のモルタルミキサー
等を用いてセメントとの攪拌混合を行なうと、その半分
以上の粒が破損してしまい、目的とするより軽量の成形
体が得られない、という問題点があったのである。
【0004】さらには、原料として抗火石、長石等の鉱
物粉と発泡剤とを用いた場合には、焼成前の造粒物の中
に発泡剤が均質に分散混合せしめられている必要がある
ことや、該造粒物が緻密なものでなければならないこと
から、各原料粉の粒径は細かいことが望ましく、実用的
には、平均粒径が10μm以下に調整して用いられてお
り、このため、原料鉱石の微粉砕に、多大の設備、時間
を要するという問題点もあった。
【0005】
【解決課題】そこで、本発明は、かかる事情を背景とし
て為されたものであって、その解決課題とするところ
は、軽量発泡粒の組成と構造を制御することにより、機
械的強度を増大させ、更に原料となる鉱物粉に要求され
る粒径の規制をよりゆるくすることによって、簡単な設
備で、短時間に原料調製をすることが出来る、新しい技
術を提供することにある。
【0006】
【解決手段】そして、そのような課題を解決すべく、本
発明者らは、炭化珪素或いは窒化珪素を発泡剤として用
いる発泡粒の生成機構を鋭意検討し、また得られる発泡
粒の強度が最大となる構造を取り得るように発泡せしめ
るための原料組成、原料粉の粒径及びその焼成条件を検
討した結果、従来品に比べて格段に機械的強度の高い発
泡粒を、従来に比べて短時間に製造し得る技術を開発
し、本発明を完成するに至ったのである。
【0007】すなわち、本発明は、表面が、ガラス質鉱
物とカオリナイト含有鉱物とを主原料として用いて形成
される磁器質のスキン層で覆われる一方、内部が、かか
る磁器質の中に微小な気泡が独立して無数に分布せしめ
られてなる構造を有する高強度無機発泡粒を、その要旨
とするものである。
【0008】また、本発明は、火山ガラス質鉱物、長石
等のガラス質鉱物から選ばれた1種若しくは2種以上の
鉱物の微粉の100重量部と、粘土、カオリン、礬土頁
岩等のカオリナイト含有鉱物から選ばれた1種若しくは
2種以上の鉱物の微粉の8〜50重量部と、炭化珪素、
窒化珪素等の発泡剤の微粉の0.1〜3重量部とを均一
に混合し、必要ならばこれに、ベントナイト、ワック
ス、変性セルロース粉等の成形助剤や、ベンガラ等の顔
料を更に混合せしめ、そして得られた混合物を粒状に成
形した後、1050℃〜1250℃の温度で焼成するこ
とを特徴とする高強度無機発泡粒の製造方法をも、その
要旨とするものである。
【0009】さらに、本発明に従う高強度無機発泡粒の
製造方法の好ましい態様によれば、前記カオリナイト含
有鉱物の粉砕微粉の平均粒径が20μm以下であり、且
つ前記ガラス質鉱物の粉砕微粉の平均粒径が20μm以
上であると共に、該ガラス質鉱物の粉砕微粉が、該カオ
リナイト含有鉱物の粉砕微粉よりも大きな平均粒径を有
するようにされる手法が採用されることとなる。
【0010】
【具体的構成・作用】ところで、このような本発明に用
いられる火山ガラス質鉱物、長石等のガラス質鉱物と
は、その主たる化学成分が、SiO2 :65〜75%
(重量基準。以下同じ)、Al2 3 :10〜20%、
Na2 O+K2 O:5〜15%であって、これらは、加
熱せしめられると、1000℃近辺から軟化し始め、1
300℃近辺では溶融し、流動化するものが多い。具体
的には、シラス、黒曜石、真珠岩、抗火石等の火山ガラ
ス、またペグマタイト、アプライトと呼ばれる岩石を構
成する、所謂長石であり、これらのうちのどれを用いて
も、また、その幾つかを混合して用いても、本発明の目
的は有利に達成される。
【0011】また、本発明に用いられるカオリナイト含
有鉱物とは通称であり、鉱物学上のカオリナイトの他
に、加水ハロイサイト、ハロイサイト、デッカイト、ナ
クライト等を主体とする鉱物並びにカオリン鉱物を主体
にするカオリン粘土のことを意図するものである。具体
的には、チャイナクレー、ジョージアクレー等と呼ばれ
ているクレー類、礬土頁岩、蛙目粘土等であり、これら
のうちのどれを用いても、またそれらのうちの幾つかを
混合して用いても、本発明の目的は充分に達成される。
【0012】さらに、本発明に用いられる発泡剤として
は、炭化珪素或いは窒化珪素等があり、耐火材用或いは
各種セラミックス用に使われる従来と同じものが用いら
れ得るものである。なお、特に限定するものではない
が、製品内部の気泡を小さく且つ均質に分布せしめるた
めに、その粒径は小さい程好ましい。具体的には、平均
粒径が5μm以下、更に好ましくは1μm以下がよい。
【0013】また、本発明においては、原料として用い
られるガラス質鉱物粉の粒径は、従来の技術で必要とさ
れていた粒径よりも大きいもので、構わない。即ち、従
来技術として、特公昭62−12186号公報や特開平
6−56489号公報等に記載されているように、特に
微粉砕が困難な抗火石を単独主成分として用いる場合に
あっては、平均粒径を20μm以下、実用的には10μ
m以下にする必要があり、この操作を、通常行なわれて
いるロールブレーカーによる粗砕とボールミルによる微
粉砕の組み合わせで行なうと、72時間以上の処理時間
を要するという問題点があったが、本発明の方法を用い
れば、抗火石粉を使用する場合でも、平均粒径が30μ
mの粉で、充分実用的な発泡粒が得られるのである。そ
して、平均粒径が30μmの抗火石粉を得る場合には、
上記の従来の場合に比べて、処理時間が大幅に短縮さ
れ、24時間以内で可能となるのであり、このことは、
抗火石以外の原料についても同様である。このため、本
発明にあっては、ガラス質鉱物としては、20μm以上
の平均粒径を有する粉砕微粉が有利に用いられることと
なる。
【0014】しかしながら、本発明のもう一つの主原料
であるカオリナイト含有鉱物の粒径は、後述するカオリ
ナイト含有鉱物粉の機能に係る理由によって、ガラス質
鉱物の粒径とは異なり、可能な限り細かいもの、具体的
には、平均粒径が20μm以下、特に好ましくは10μ
m以下のものを用いることが望ましい。
【0015】すなわち、本発明におけるカオリナイト含
有鉱物粉の機能は二つあり、その一つが、ガラス質鉱物
粉とカオリナイト含有鉱物粉と発泡剤との混合粉を、水
等を用いて一体化して造粒成形する時に、該混合物に塑
性を持たせるためであり、他の一つは、ガラス質鉱物粉
との溶融反応性を高め、本発明の特徴の一つである磁器
質スキン層を短時間に形成せしめるためである。このよ
うな理由で、本発明で用いるカオリナイト含有鉱物粉の
粒径は、ガラス質鉱物粉に比べて細かくする必要がある
が、通常のカオリナイト含有鉱物はガラス質鉱物に比べ
て微粉砕され易く、ガラス質鉱物と同様の装置で粉砕処
理を行ない、所定の粒径の粉を作る場合において、必要
な時間はガラス質鉱物粉の場合の1/3〜1/5であ
り、実用上、問題はないのである。
【0016】また、本発明においては、ガラス質鉱物粉
とカオリナイト含有鉱物粉と発泡剤との混合物を粒状に
成形する方法について、それを特に限定するものではな
い。従来技術のガラス質鉱物粉だけを主成分として用い
た原料配合物は、塑性流動性に乏しく、そのため、様々
な長所を有する押出造粒法が採用され得なかったが、本
発明においては、通常用いられている造粒方法、具体的
には、転動造粒法、スプレー造粒法、押出造粒法、破砕
造粒法等、どの方法を採用しても効果は得られる。特
に、本発明の特徴を活かす成形方法は、本発明で使用す
るカオリナイト含有鉱物粉の塑性を活かした押出造粒法
であり、その中でも、特に、真空押出造粒法を採用する
と、得られる成形粒の内部組成が均質で、それを焼成し
て得られる発泡粒内の気泡の径、分布が均質であり、本
発明の効果を更に高め得ることとなる。
【0017】更にまた、本発明を実施する場合の各原料
粉の混合方法は、特に限定するものではなく、各原料粉
の湿潤状態等に応じて混合手段を選択すればよい。具体
的には、V−ブレンダー、ニーダー、或いは粉砕と混合
を同時にボールミルで行なう等の方法を採用すればよ
い。
【0018】そして、本発明では、造粒成形時に、必要
があれば通常の量の成形助剤、顔料を用いてもよい。具
体的には、成形助剤としては、造粒体の強度を高める狙
いのベントナイトや変性セルロース粉や、押出成形時に
流動性を高める狙いの各種ワックス類が挙げられ、また
発泡粒を着色するためのベンガラ等の顔料等が挙げられ
る。なお、通常、これらの添加物量は、全配合物の数パ
ーセントであり、本発明の効果を何等左右するものでは
ない。
【0019】ところで、本発明における発泡粒の表面ス
キン層を構成する、ガラス質鉱物とカオリナイト含有鉱
物を主成分とし、それから形成せしめられる磁器質と
は、通常の食器、タイルで使われている磁器と本質的に
は同じ特性のものであるが、通常の磁器に比べて、ガラ
ス質鉱物配合比が多いため、溶融磁器化開始温度が多少
低くされている。即ち、通常の磁器は出来るだけ強度を
高め、なお且つ焼成時の融着、変形を防ぐために、カオ
リナイト含有鉱物の含有率を高くし、該焼成温度が12
50℃近辺になるように設計されているものが多いが、
本発明では、この焼成温度を炭化珪素、窒化珪素等の発
泡剤が効率よく短時間に分解する温度である1050℃
〜1250℃に合わせ、且つ該焼成温度での焼成体の粘
性が充分あり、発生した気泡が潰れて逃げないような配
合バランスに設計してある。
【0020】従って、本発明において、カオリナイト含
有鉱物を用いることなく、ガラス質鉱物と発泡剤だけで
発泡粒を製造しようとすると、前述したように、原料粉
の微粉砕が困難なこと、押出成形性が悪いことに加え
て、焼成温度幅が狭くなるのである。具体的には、12
20℃を越える温度において、ガラス質鉱物と発泡剤だ
けで成る発泡粒を焼成すると、得られる粒は発泡粒とは
ならず、気泡の殆ど抜けたガラスの塊の状態となってし
まうのである。
【0021】なお、本発明に係る高強度無機発泡粒を与
える原料組成は、ガラス質鉱物の100重量部に対し、
カオリナイト含有鉱物を8〜50重量部、好ましくは1
0〜35重量部となる配合割合に限定せしめる必要があ
る。なぜなら、カオリナイト含有鉱物の配合が8重量部
よりも少なくなると、原料粉混合物の造粒成形性が低下
し、押出成形に必要な塑性流動性が得られず、また、転
動造粒法等で成形して得られた粒の緻密性が劣り、内部
に空隙を持つような粒が多く発生すると同時に、焼成し
て得られた発泡粒の圧縮強度もかなり低下したものとな
るからである。尤も、カオリナイト含有鉱物の配合量が
8重量部未満であっても、原料とするガラス質鉱物粉の
粒径を、本発明で必要とする以上に小としたものを用い
れば、造粒の成形性はかなり改善されるが、得られる発
泡粒の強度は、本発明のものと比べると低いものとな
る。
【0022】また、カオリナイト含有鉱物を50重量部
を越えて配合すると、造粒成形性は良くなるが、発泡粒
の発泡度が低下し、同一量の発泡剤を用いて同一の温度
で焼成しても、比重の極端に大きな発泡粒しか得られな
い。これは、発泡に必要な溶融磁器化開始温度が高くな
り、発泡剤である炭化珪素、窒化珪素の反応分解温度を
越えてしまうことが原因である。
【0023】本発明の発泡粒が持つスキン層の機能は、
表面にスキン層がなく、気泡による凹凸面が表面に現れ
ている同一比重の発泡粒と比べることにより、よく理解
出来る。構造力学的にみても、構成材料を内部より周囲
に、連続的に多く持つ構造の球の方が、圧縮強度が大で
あり、局部圧縮による崩壊に対する抵抗力も、連続曲面
を持つ発泡粒の方が、不連続な凹凸面を持つ発泡粒より
大となることは、容易に理解出来るであろう。
【0024】また、本発明における発泡粒の比重は、二
つの方法で制御することが出来る。一つは配合する発泡
剤の量であり、これを多くすると、発泡粒内に作られる
気泡の数が多くなって、その結果、発泡粒の粒径が大き
くなり、比重は小となる。他の一つは、焼成温度を変化
させることである。焼成温度を高くすると、発泡粒内の
気泡の径が大きくなり、その結果、発泡粒の粒径が大き
くなり、比重は小となる。
【0025】
【実施例】以下に、本発明を更に具体的に明らかにする
ために、本発明の幾つかの実施例を示すこととするが、
本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制
約をも受けるものでないことは、言うまでもないところ
である。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更
には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱し
ない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる
変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解
されるべきである。
【0026】実施例 1〜5 先ず、抗火石、黒曜石、大平長石、礬土頁岩の各砕石
を、ジョークラッシャーでそれぞれ粗砕し、次いでロー
ルブレーカーで粒径が2mm以下に粉砕した後、通常の
ボールミルで24時間微粉砕した。得られた各鉱石粉の
平均粒径は、通常のレーザー回折式粒度分布計で測定し
たところ、下記の表1に記した通りであった。
【0027】また、蛙目粘土(水簸選鉱した後フィルタ
ープレスで脱水した含水ケーク)、及び中国から輸入し
たカオリン(水簸選鉱した後フィルタープレスで脱水し
た含水ケーク)の、それぞれの平均粒径を、上記と同様
に測定したところ、下記表1に記した通りであった。
【0028】そして、上記の各鉱物粉(ガラス質鉱物、
カオリナイト含有鉱物)に対して、炭化珪素粉(屋久島
電工株式会社製、平均粒径0.6μm)とベントナイト
粉(鋳物用標準品)と水とを、表1に記した割合で配合
し、ニーダーを用いて10分間混練し、均質な可塑性配
合物を作った。なお、表1における蛙目粘土とカオリン
の使用量は、含水ケークから水分を除いた値で記してあ
り、水の量は、該含水ケークが持つ量を含んだ値であ
る。
【0029】次いで、かかる得られた各混練物を、真空
押出機を用いて、通常の方法で、直径が7mmの線状に
押し出し、これを乾燥した後、ロールブレーカーで解砕
せしめ、そして目の開きが1.0mmの金網篩と、目の
開きが6.7mmの金網篩とを用いて分級し、この間に
留まる解砕粒を各1000kg作り、発泡粒の原料とし
た。
【0030】その後、上記の原料粒を、内径が800m
m、長さが15mの回転焼成炉を用いて、焼成帯の温度
を1180℃〜1220℃に調整しながら、連続的に焼
成した。炉内への原料粒投入速度は300kg/時間と
した。その際、焼成帯部分には、アルミナの粉を、アル
ミナパイプを通じて3分間に300gずつ間欠的に吹き
付け、焼成され発泡した粒同士が融着するのを防止する
ようにした。
【0031】そして、上記の焼成操作で得られた各組成
の発泡粒を金網篩で分級して、篩径が1.2mm〜2.
5mmの小粒と、2.5mm〜5.0mmの中粒と、
5.0mm〜10.0mmの大粒の3グループに分け
た。また、得られた各発泡粒の比重を、JIS−A11
35に記載の方法で測定した。その結果を、まとめて、
表1に示すこととする。
【0032】また、得られた上記の各組成のうち、大粒
を10リットル、中粒を20リットル、小粒を30リッ
トル、それにポルトランドセメントの40リットルをそ
れぞれ加えて、セメントミキサーで混合せしめ、次いで
攪拌混合を継続しながら、作業性の丁度良い粘性になる
まで水を添加した。更に、攪拌混合を3分間継続し、均
質なセメント混合物を得た。
【0033】さらに、上記の各セメント混合物の中か
ら、それぞれ1リットルを取り出し、水を張った20リ
ットルの容器の中に入れて攪拌せしめ、沈降するセメン
ト粉と上に浮く発泡粒とを分離した。取り出した発泡粒
の破損状況を観察したところ、破損せしめられて内部が
観察される粒は、殆どなかった。
【0034】また、上記の各セメント混合物を用いて、
JIS−A1133に記載されている方法で強度試験用
のセメント硬化体を作り、そしてJIS−A1108記
載の方法にて、それぞれの圧縮強度を測定した。その結
果を、まとめて、下記表1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】比較例 1〜4 この比較例では、上記の実施例で用いた抗火石、黒曜
石、大平長石の各粉砕粉と、ベントナイト粉及び炭化珪
素粉とを、下記表2に示した割合で混合せしめた後、ニ
ーダーにより混練し、ひとまとまりになるまで少しずつ
水を加え、次いで前述の実施例と同じ長さの時間で攪拌
混合を続け、均質な混練物を得た。
【0037】
【表2】
【0038】その後、この得られた混練物を、前記実施
例と同様な押出し機を用い、該実施例と同様な押出成形
を試みたが、各混練物とも流動性が悪く、押し出すこと
は不可能であった。
【0039】そこで、上記の各混練物の流動性を高める
狙いで、各混練物に、更にごく少量の水を添加せしめて
混練を行なったところ、該混練物は、それぞれ、急激に
液状化し、成形不可能となった。
【0040】比較例 5〜7 また、次なる比較例として、前記実施例で用いた抗火
石、黒曜石及び大平長石を、該実施例とそれぞれ同時間
粉砕せしめた後、その粉砕粉を、更にボールミルで72
時間処理し、下記表3に示した平均粒径を持つまで微粉
砕せしめた。そうして得られた粉を、それぞれ充分に乾
燥し、そしてこれらの粉とベントナイト粉及び炭化珪素
粉とを表3に記した割合で混合せしめ、均質な混合粉を
得た。この得られた各混合粉を用い、ポバール:5%水
溶液をバインダーとして、通常の転動造粒を行ない、直
径が1.2mm〜2.5mmの小粒と、2.5mm〜
5.0mmの中粒と、5.0mm〜10.0mmの大粒
を、それぞれ1000kg作った。
【0041】上記の手法により得られた各種混合粒を、
熱風乾燥機で乾燥した後、前記実施例と同様に、回転炉
を用いて焼成した。なお、その際の回転炉の焼成帯の温
度は1150℃〜1180℃に保持した。そして、下記
表3に示す比重を持つ発泡粒を得た。
【0042】そして、得られた各発泡粒を観察したとこ
ろ、その表面に気泡が現れているものが多く、またその
断面を見ると、前記実施例の発泡粒の如く、粒子表面の
周囲に連続したスキン層が形成されているものが少な
く、且つ粒内部の気泡径も均一でない、不揃いのものが
多かった。
【0043】さらに、上記の各発泡粒を用い、前記実施
例と同様の粒径分布を持たせた配合を行ない、これにセ
メント粉、水を加え、前記実施例と同様の混練を行なっ
た。次いで、該実施例と同様に各混練物を水中に分散せ
しめ、セメント粉と発泡粒とを分離せしめた後に、回収
された発泡粒の状態を観察したところ、約半数の粒が部
分的に破損されており、球形を維持していなかった。
【0044】また、上述の如く焼成して得られた各発泡
粒を用いて、前記実施例と同様の粒径分布を持たせた配
合を行ない、これにセメント粉、水を加え、該実施例と
同様の混練を行ない、更に該実施例と同様のセメント硬
化体を作製して、該硬化体の圧縮強度を測定した。以上
の結果をまとめて下記表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】比較例 8 この比較例では、前記実施例で用いた抗火石を前記実施
例と同じ時間長さで粉砕せしめた粉を用い、その100
重量部と、該実施例で用いた蛙目粘土を固形分に換算し
て55重量部と、該実施例で用いた炭化珪素粉4.5重
量部とを、ニーダーで均質になるまで混練し、前記実施
例と同様の方法で、押出成形及び乾燥、破砕造粒を行な
い、得られた粒を回転炉を用いて、1200℃〜125
0℃の焼成温度で焼成を行なった。
【0047】かくして得られた焼成粒の比重を、前記実
施例と同様の方法にて測定したところ、1.83であっ
た。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従って得られる軽量発泡粒は、セメント等と機械的な
混合を行なっても、破損し難い高強度なものであり、従
って、これを用いた構造物の強度は、従来のものに比べ
て大となることが分かる。また、この本発明に従う発泡
粒の製造方法によれば、原料の粉砕に要する時間を大幅
に短縮することを可能とし、且つ用いる設備も簡単なも
ので済むという特徴を有するものであることが理解され
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が、ガラス質鉱物とカオリナイト含
    有鉱物とを主原料として用いて形成される磁器質のスキ
    ン層で覆われる一方、内部が、かかる磁器質の中に微小
    な気泡が独立して無数に分布せしめられてなる構造を有
    する高強度無機発泡粒。
  2. 【請求項2】 火山ガラス質鉱物、長石等のガラス質鉱
    物から選ばれた1種若しくは2種以上の鉱物の微粉の1
    00重量部と、粘土、カオリン、礬土頁岩等のカオリナ
    イト含有鉱物から選ばれた1種若しくは2種以上の鉱物
    の微粉の8〜50重量部と、炭化珪素、窒化珪素等の発
    泡剤の微粉の0.1〜3重量部とを均一に混合し、必要
    ならばこれに、ベントナイト、ワックス、変性セルロー
    ス粉等の成形助剤や、ベンガラ等の顔料を更に混合せし
    め、そして得られた混合物を粒状に成形した後、105
    0℃〜1250℃の温度で焼成することを特徴とする高
    強度無機発泡粒の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記カオリナイト含有鉱物の粉砕微粉の
    平均粒径が20μm以下であり、且つ前記ガラス質鉱物
    の粉砕微粉の平均粒径が20μm以上であると共に、該
    ガラス質鉱物の粉砕微粉が、該カオリナイト含有鉱物の
    粉砕微粉よりも大きな平均粒径を有していることを特徴
    とする請求項2に記載の高強度無機発泡粒の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007126178A1 (en) * 2006-05-01 2007-11-08 Shin Jong Jin Bubble ceremic material with low weight and method for preparing thereof
JP2010228994A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Taiheiyo Cement Corp 超軽量材の製造方法
JP2015040172A (ja) * 2013-08-23 2015-03-02 利夫 永見 高物性発泡セラミックスの製造法

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