JPH08252478A - 接触吸着による集塵方法および同方法を用いた集塵装置 - Google Patents

接触吸着による集塵方法および同方法を用いた集塵装置

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JPH08252478A
JPH08252478A JP8590795A JP8590795A JPH08252478A JP H08252478 A JPH08252478 A JP H08252478A JP 8590795 A JP8590795 A JP 8590795A JP 8590795 A JP8590795 A JP 8590795A JP H08252478 A JPH08252478 A JP H08252478A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単でかつ流体の圧力損失の上昇を押
さえ、然も効率的な集塵が行えるようにすること。 【構成】 処理対象たる流体が通過する通路には枠体1
に設けられた接触吸着材4が配置される。当該接触吸着
材4は基材に吸着剤を含浸させることにより濡れ現象式
接触吸着材として、或いは基材にプラスとマイナスの電
荷を半永久的に共存させることによりエレクトレット式
接触吸着材として構成され、当該接触吸着材4を通過す
る流体中の粉塵はこれら接触吸着材4の接触吸着手段に
より吸着保持され、圧力損失の上昇を低減させながら効
率的な集塵が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集塵方法及び同方法を実
施する集塵装置に係り、特に経時的な圧力損失の上昇を
押さえかつ運転コストが安く、然も産業用及び家庭用を
問わず幅広く利用可能な集塵方法および同方法を実施す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に空気等の流体中に含まれる各種
の粉塵、塵埃或いは粒子等の捕集対象(以下これら捕集
対象は「粉塵」で代表する)を捕集する方法の一つとし
て慣性を利用する慣性集塵方法があり、この方法は装置
の目詰まりが生じずらいため長期間に渡って連続運転が
可能である点に大きな特徴がある。しかしこの方法は基
本的には粉塵除去が粉塵の質量に依存するため除去能力
に限界があって、微細な粉塵の除去は困難であり、しか
も装置の作動に当たっては流体の流速を高める必要があ
る。このため装置の運転コストおよび騒音の発生等から
主として工場等の事業所用の装置として利用され、家庭
や事務所等で使用するには不向きな装置である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記慣性集塵方式に対
して、濾過集塵及び電気集塵は微細な粉塵の捕集が可能
で、装置も小型化できかつ流体の流速も高める必要がな
いので騒音の発生も少なく、産業用のみならず家庭や事
務所等でも使用することができ、家庭用としてこれらの
方式による装置が各種利用されている。
【0004】このうち濾過集塵方式は流体を、捕集対象
である粉塵の大きさよりも小さい目開の濾過体を通過さ
せることにより回収する方法であるため、捕集された粉
塵により濾過体は経時的に目詰まりを生じることにな
る。この結果濾過体を通過する際の流体の圧力損失は上
昇し、処理風量の低下により濾過効率が低下すると共に
ファンには大きな負荷がかかることになる。また当然の
ことながら目詰まりを生じずらくするよう濾過体の目開
を大きくすれば集塵効率は低下することになり、濾過集
塵方式においては目詰まりと集塵効率とは裏腹の関係と
なり、目詰まりを防止しつつ集塵効率を上げることは装
置の構成上矛盾し不可能である。従って装置の性能を維
持しかつファン等に無理な負荷がかからないようにする
ため濾過体の定期的な掃除は欠かせない。
【0005】一方電気集塵方式においても、経時的に電
極に粉塵が付着して電極部分を通過する流体の圧力損失
は上昇する。但しこの方式では電極の構造を工夫するこ
とにり圧力損失の上昇を遅らせることは可能であるが、
限度以上に付着した粉塵は再飛散する虞があり、濾過式
装置ほど頻繁ではないもののやはり定期的な掃除が必要
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点に
鑑み構成されたものであって、粉塵の除去を効率よく行
えると共に、経時的な流体の圧力損失の上昇を大幅に低
減できる集塵方法及び同方法を実施する装置であって、
流体の流路に対して接触吸着材が配置され、かつ同接触
吸着材には流体中の粉塵が接触するとこれを吸着しかつ
保持する手段が施されている接触吸着集塵方法、及び同
方法を実施するための装置であって、装置は流体の流路
と、同流路に配置された接触吸着材と、流体に流動エネ
ルギーを与えるファン等の流動手段が配置されているこ
とを特徴とする接触吸着集塵方法を用いた集塵装置であ
ることを特徴とする。
【0007】
【作用】接触吸着材に対しては基材に対して濡れ現象に
よる粉塵の吸着、或いは接触した粉塵を電気的に保持す
る手段が設けられ、これら接触吸着材を縫って通過する
流体中の粉塵はその間に殆ど全てが接触吸着材に接触付
着する。付着した粉塵は前記濡れ現象により或いは電気
的に同接触吸着材に保持され再飛散はしない。このよう
にして流体中の粉塵は除去されるが、これら接触吸着材
は粉塵の吸着の如何に係わらず流体の通過を許容するよ
う配置されているため所謂目詰まりは生ぜず、従って当
該接触吸着材を通過する流体の圧力損失の上昇も従来方
法に比較して大幅に小さくなる。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参考に具体的に
説明する。
【0009】図1乃至図3は本発明の第1の実施例を示
す。図1に示す部材は本発明の方法を実施するための試
験装置であり、かつ本発明の方法を実施する装置の要部
ともなる集塵用の部材である。矢印1は集塵部材を示
し、符号2は同集塵部材1の枠体であり、同枠体2によ
り区画形成された流体通路2aには支持部材3が配置さ
れることにより枠体2全体がパネル状に形成されてい
る。この支持部材3は濾過式集塵装置の濾過体等とは相
違し、後述する接触吸着材を所定位置に支持するための
ものであって、例えば複数本の金属線を格子状に張った
もの、或いは複数枚の薄板を平行に配置したもの、更に
はこれら薄板を直交するよう恰も障子の骨組みの如く構
成したもの等、極めて目の粗い構成となっている。従っ
て粉塵がこれら金属線や薄板から成る支持部材3に付着
してもこれにより流体の圧力損失の上昇等は生じない構
成となっている。
【0010】次に符号4は接触吸着材を示す。接触吸着
材4は後述するように基材に対して粉塵の吸着固定手段
を設けたものであって、基材の形状は各種のものが考え
られるが粉塵との接触面積を大きく設定するため比表面
積が大きくなるような形状が望ましい。図示の構成では
例えば縒り糸状に形成された接触吸着材の多数が前記支
持部材3の流体流入側の全面に上部端縁が固定されるよ
うにしてすだれ状に三段に配置され、支持部材3が配置
されている流体通路2a全体を覆うようにしている。
【0011】図3は接触吸着材4の形状の例を示す。先
ず(A)の構成は、微細な繊維5を縒ることよって縄状
の基材から成る接触吸着材を示す。この場合縄状の基材
表面からは微細な繊維が多数外部に展出するようして基
材全体の比表面積が増大するようにしておくことが望ま
しい。次に(B)の構成は基材が縮緬状に形成された接
触吸着材を示し、(C)はカールした糸材が基材となっ
ている接触吸着材を示す。
【0012】次に図4及び図5は上記接触吸着材4によ
る粉塵の接触吸着を概念的に示しており、図4は濡れ現
象を利用する方式を、また図5は電気的に吸着する方式
を各々示している。先ず図4の濡れ現象を用いる方式に
ついて説明する。符号6は基材であって接触吸着材4が
図3の(A)の縄状に形成された構成である場合を例に
とれば、縄状に形成された本体の外、この本体から外部
に展出している各繊維5も各々基材として機能する。こ
の基材6の表面には吸着剤7の層が形成されている。先
ず基材としては天然繊維、天然繊維の紙材、化学繊維、
化学繊維の紙材、金属箔等の金属素材、セラミックス等
各種の材料が使用可能である。
【0013】吸着剤としては鉱物系油剤、水系吸着剤
(SOA)、シリコン等があり、これらの吸着剤7が基
材6に対して塗布或いは含浸されている。このように構
成された濡れ現象を利用した接触吸着材が流体中に配置
される。図4(A)の如く、流体中の粉塵8aは流体の
流動により吸着剤7に付着する。付着した粉塵8aは
(B)の如く吸着剤7により包み込まれ保持される。こ
のため例え粉塵8aが包み込まれ保持された部分であっ
ても次の粉塵8bは(C)の如く付着し、かつ次に付着
した粉塵8bも(D)の如く最終的には吸着剤7により
包み込まれて保持される。このようにして含浸等により
基材6に備蓄されている吸着剤7が無くなるまで新たな
粉塵を次々に吸着保持する。
【0014】以上の構成の接触吸着材4を流体の通路に
重畳的に配置する等して、流体自体がこの接触吸着材4
を縫って通過するよう構成しておけば、吸着剤7に対す
る粉塵8の接触の機会は限りなく100パーセントに近
づく。このため流体中の粉塵8は極めて効率良く捕集さ
れる。また捕集された粉塵は前記吸着剤7により強固に
保持されるため再飛散の可能性は全くと言って良いほど
ない。また後述する試験成績の如く、本方法による集塵
は濾過式と相違し、接触吸着材4と粉塵の接触の機会を
多くすれば集塵効率が向上するので、接触吸着材4の配
置状態を工夫することにより接触吸着材通過時の流体の
圧力損失の上昇は従来装置に比較して大幅に低レベルと
することが可能となる。従って、接触吸着材を長期間交
換しない等によって吸着剤7による粉塵の接触吸着が万
一飽和してしまった際にも、流体の通過は殆ど阻害され
ず、従って集塵効率は当然大きく低下するものの、流体
の圧力損失の上昇によるファンの負荷増大、或いはファ
ンの過熱等の危険が生じることはない。
【0015】次に図5は電気力による集塵方式を示す。
電気力による集塵方式は摩擦帯電による方式とエレック
トレットによる方式とがあるが、本発明に使用するのは
エレクトレットによる方式である。
【0016】先ず摩擦帯電方式では基材がプラス或いは
マイナスに帯電しているため遠くから粉塵を引きつけ付
着させることが可能であるが、電荷が移動し易いため一
度引き付けた粉塵が落ちやすく、一度落ちた粉塵は基材
と同じ極で帯電するため今度は基材に反発して付着しな
くなってしまうため、本発明の接触吸着材としては不適
格である。
【0017】一方エレクトレット方式は図5に示す如く
基材6がプラスの荷電とマイナスの荷電を半永久的に分
極して共存するよう構成されているため、遠くから粉塵
8を引き寄せることはできないが、基材に接触した粉塵
8の荷電がプラスであるとマイナスでるとを問わず一度
接触吸着した粉塵を確実に保持することができ、本発明
を実施する電気力を用いた接触吸着材として好適な素材
である。
【0018】図6乃至図8は本発明に係る方法を実施す
る接触吸着集塵装置と他の集塵装置との性能比較試験の
結果を示す。先ず試験装置のうち本発明に係る装置は図
1に示す如く支持部材3を有する枠体2に対して支持部
材3を覆うように接触吸着材4を配置した構成の集塵部
材であって図示しないファンにより気体がこの接触吸着
材を通過するよう構成されている。本発明装置は2種類
の接触吸着材が用いられ、その一つは、(a)図3
(A)に示す構成の基材に対して鉱物油を吸着剤として
含浸させたものから成る濡れ現象利用の接触吸着集塵装
置であり、他の一つは、(b)図3(B)に示す基材に
対してエレクトレット処理したエレクトレット接触吸着
材集塵装置である。
【0019】また比較試験を行った従来型装置は、
(c)ファンを有する家庭用電気集塵装置(S社製/以
下「電気集塵装置」とする)、及び(d)ファンを持た
ない家庭用イオン式集塵装置(T社製/以下「ファンレ
スイオン装置」とする)とである。なお、図6乃至図8
の各線図に示される(a)〜(d)は上記各装置(a)
〜(d)の装置の試験結果をそれぞれ示す。
【0020】先ず図6は家庭や事務所等において最も多
い5μm以上の大きさの粉塵に対する集塵性能を比較し
た結果である。試験は所定量の粉塵数を有する空間に各
装置を配置して所定時間経過後の粉塵数の減少量を測定
することにより行った。図中縦軸は粉塵数(個/ft3
を、横軸は時間の経過を示す。
【0021】先ず本発明の濡れ現象式接触吸着材(a)
は約20分で粉塵の測定が不能となる程度に集塵を行っ
た。また電エレクトレット式接触吸着材(b)及び電気
集塵装置(c)は濡れ現象式接触吸着集塵装置(a)よ
りも早く粉塵数が減少したが、粉塵のほぼ完全な除去は
約20分後であり前記濡れ現象式接触吸着集塵装置
(a)とほぼ同じであった。これに対してファンレスイ
オン装置(d)は集塵性能がかなり劣り、30分経過後
も約50個の粉塵が残留していた。
【0022】図7は1.0〜5.0μmの粉塵の除去試
験の結果を示す。この大きさの粉塵の場合には電気集塵
装置(c)の集塵が最も良好であり、本願発明のエレク
トレット式接触吸着集塵装置(b)がこれに続いている
が、両者供約20分後には粉塵が殆ど無くなり、粉塵の
除去時間では殆ど差がなかった。一方濡れ現象式接触吸
着集塵装置(a)は上記両者よりもやや性能は落ち、約
30分経過後も3000個程度の粉塵数が確認された。
これらの装置に対してファンレスイオン装置(d)はか
なり劣り、30分経過後でも約7000個の粉塵数を測
定した。
【0023】図8は家庭内では殆ど問題とならない0.
3〜1.0μmの粉塵の除去試験の結果を示す。このク
ラスの粉塵の場合にはやはり電気集塵装置(c)が効果
的であって、15分後に粉塵個数500以下、30分後
には300程度まで減少した。一方エレクトレット式接
触吸着集塵装置(b)も前記電気集塵装置には及ばない
ものの、電気集塵装置とほぼ同様な粉塵減少過程をたど
り、30分後には約1400程度まで減少し十分使用に
耐えることが判った。これは、エレクトレット式装置で
は静電気方式に比較すれば微々たるものであるが粉塵の
吸引能力がある程度存在することによるものと思料され
る。これに対して濡れ現象式接触吸着集塵装置(a)で
は30分経過後でも約17000の粉塵が残留し、上記
2者に比較して大きく集塵能力が落ちることが判った。
これは濡れ現象式接触吸着材には粉塵を吸引する能力が
全くないため、このような微細な粉塵の相当量が接触吸
着材の間を通り抜けてしまったためと思われる。またフ
ァンレスイオン装置(d)は効果が低く、30分経過後
も粉塵数は約20000あり、殆ど減少していなかっ
た。
【0024】以上の試験結果から1.0μm以上の粉
塵、特に5.0μmの粉塵の除去効率は極めて高いこと
が判明し、この範囲では従来から高い集塵能力により需
要が増加している電気集塵装置に匹敵する集塵能力を有
することが判った。また電気集塵装置に比較して高電圧
のかかる電極等を持たないため装置の構成は極めて簡単
であり、かつ細心の注意を払って行わなければならなか
った電極の洗浄等の手間も無い。
【0025】次に以下に示す表1は流体中に添加する粉
塵量に対する各素材の粉塵捕集量及び同捕集に伴う圧力
損失を示しす。表中の捕集量の単位はg、圧力損失(圧
損)の単位はmmH2 Oである。
【0026】
【表1】
【0027】上記表において、各粉塵供給量に於ける捕
集率は本願の2者何れもが不織布よりも高い。具体的に
は濡れ現象式接触吸着材の捕集率は例えば粉塵供給量5
gにおいて92パーセント、同10g時に85パーセン
ト、同15gにおいて約87パーセントであり、エレク
トレット式接触吸着材は粉塵供給量5g時に90パーセ
ント、同10g時に85パーセント、15g時に約83
パーセントである。これに対して不織布は粉塵供給量5
g時に72パーセント、同10g時に80パーセント、
15g時に79パーセントであって、先ず本願発明に係
る接触吸着材は集塵効率自体が不織布よりすぐれている
ことが判る。
【0028】次に圧力損失の上昇について考察すると、
濡れ現象式接触吸着材は粉塵供給量0g時から15g時
において1.1から5.4(単位はmmH2 O/以下同
様)となり、約5倍の上昇率である。またエレクトレッ
ト式接触吸着材は粉塵供給量0g時から15g時におい
て1.2から6.9となり約6倍の上昇である。これに
対して不織布は粉塵供給量0g時から15g時において
0.8から8.6となり約11倍に上昇してしまう。即
ちこの点から濾過方式の集塵装置は本願発明に比較して
集塵能力が劣るにも係わらず、圧力損失は本願発明の2
倍近くまで上昇することがわかった。即ち本願発明は低
い圧力損失を維持しながら長期間に渡って高い集塵効率
を保持することができることを示している。
【0029】以上の試験における本願装置は図1に示す
如く矢印で示す流体流れに対して接触吸着材4が支持部
材3を覆うように配置されているため、流体流れによっ
てこれら接触吸着材4が支持部材3に密着するようにな
る構成となっている。これに対して各段の接触吸着材4
の支持部を残して支持部材3を取り去ったり、或いは図
1とは逆に支持部材3の背後から流体を通過させるよう
にしてこれら接触吸着材4を流体に対して恰も吹流しの
如く配置すれば、集塵効率はやや低下するものの、圧力
損失は更に大幅に低下することが期待される。
【0030】図9は上記表中の粉塵供給量における圧力
損失の変化をグラフ化したものであって、図中Aは本願
発明の濡れ現象式接触吸着材の、Bは同エレクトレット
式接触吸着材の、またCは不織布の圧力損失の変化を各
々示す。
【0031】本発明は上述のような特徴を有するので、
家庭用の用途の外、例えば各種産業用の空調用フィル
タ、クリーンルーム用フィルタ、エンジンの吸気清浄用
のフィルタ等各種の用途が考えられる。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上具体的に説明したように、
流体中の粉塵を効果的に除去することが可能で、かつ基
本的には流体が通過する空間に接触吸着材が配置される
ことのみで集塵が可能であるため、装置全体の構成を単
純化でき安価であると共に接触吸着材の交換以外には特
別な保守作業は不要である。
【0033】また粉塵が捕集され、かつ場合によっては
捕集粉塵が飽和しても通過流体の圧力損失の上昇は少な
く、従って本方法による装置を長時間に渡って安全且つ
経済的に運転することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に係る装置の要部を成す集塵部材
の斜視図である。
【図2】図1に示す集塵部材のA−A線による断面図で
ある。
【図3】(A)乃至(C)の何れも接触吸着材の基材の
構成を示す図である。
【図4】濡れ現象式接触吸着材の粉塵吸着状態を示す概
念図である。
【図5】エレクトレット式接触吸着材の粉塵吸着状態を
示す概念図である。
【図6】5.0μm以上の捕集対象粉塵における本願発
明に係る接触吸着装置と従来型装置の集塵性能の比較試
験した結果を示す線図である。
【図7】1.0〜5.0μm以上の捕集対象粉塵におけ
る本願発明に係る接触吸着装置と従来型装置の集塵性能
の比較試験した結果を示す線図である。
【図8】0.3〜1.0μm以上の捕集対象粉塵におけ
る本願発明に係る接触吸着装置と従来型装置の集塵性能
の比較試験した結果を示す線図である。
【図9】各粉塵供給量に於ける本願発明に係る接触吸着
材と不織布との圧力損失の変化を測定した結果をそれぞ
れ示す線図である。
【符号の説明】
1 集塵部材 2 枠体 3 支持部材 4 接触吸着材 8、8a、8b 粉塵

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 捕集対象を含有する流体の流路には接触
    吸着材が配置され、接触吸着材は濡れ現象又はエレクト
    レットによる吸着手段が設けられ、当該接触吸着材を通
    過する流体中の捕集対象は当該接触吸着材の吸着手段に
    より接触吸着材に吸着保持されるよう構成したことを特
    徴とする接触吸着による集塵方法。
  2. 【請求項2】 流体が通過する流路と、流体が流路を通
    過するためのファン等の流動化手段と、流路中に配置さ
    れた接触吸着材とにより構成されたことを特徴とする接
    触吸着集塵方法を用いた集塵装置。
  3. 【請求項3】 前記接触吸着材は基材に対して吸着剤が
    付着または含浸されることにより濡れ現象式接触吸着材
    として構成されていることを特徴とする請求項2記載の
    接触吸着集塵方法を用いた集塵装置。
  4. 【請求項4】 前記接触吸着材は基材に対してプラスの
    荷電とマイナスの荷電が半永久的に分極して共存するよ
    う構成されることによりエレクトレット式接触吸着材と
    して構成されていることを特徴とする請求項2記載の接
    触吸着集塵方法を用いた集塵装置。
  5. 【請求項5】 枠体に対して流体の圧力損失が上昇しな
    い目開で支持部材が配置され、当該支持部材を覆うよう
    に前記接触吸着材が配置されることによって集塵部材が
    形成されることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに
    記載の接触吸着集塵方法を用いた集塵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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