JPH08245077A - コード張力制御装置及び制御方法 - Google Patents
コード張力制御装置及び制御方法Info
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- JPH08245077A JPH08245077A JP4737295A JP4737295A JPH08245077A JP H08245077 A JPH08245077 A JP H08245077A JP 4737295 A JP4737295 A JP 4737295A JP 4737295 A JP4737295 A JP 4737295A JP H08245077 A JPH08245077 A JP H08245077A
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- cord
- core
- supply reel
- tension
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 芯コードの送給時期や引き出し箇所にかかわ
らず芯飛びなどの撚合不良を生じることなく安定に芯コ
ード及び側コードを撚合することができる高応答性のコ
ード張力制御装置及び制御方法を提供する。 【構成】 サプライリールから送り出される芯コードを
制動する紐ブレーキと、サプライリールと撚り線機との
間に設けられたキャプスタンと、このキャプスタンから
出ていく芯コードを制動するパウダーブレーキと、キャ
プスタンとサプライリールとの間に設けられ芯コードの
送給ラインを迂回させる可動ロール及び1対の固定ロー
ルと、芯コードの張力変動が無いときの可動ロールの基
準位置に対する可動ロールの位置変位量を検出する位置
変位計と、検出した位置変位量に基づき可動ロールの位
置を変える位置変更手段と、を有する。
らず芯飛びなどの撚合不良を生じることなく安定に芯コ
ード及び側コードを撚合することができる高応答性のコ
ード張力制御装置及び制御方法を提供する。 【構成】 サプライリールから送り出される芯コードを
制動する紐ブレーキと、サプライリールと撚り線機との
間に設けられたキャプスタンと、このキャプスタンから
出ていく芯コードを制動するパウダーブレーキと、キャ
プスタンとサプライリールとの間に設けられ芯コードの
送給ラインを迂回させる可動ロール及び1対の固定ロー
ルと、芯コードの張力変動が無いときの可動ロールの基
準位置に対する可動ロールの位置変位量を検出する位置
変位計と、検出した位置変位量に基づき可動ロールの位
置を変える位置変更手段と、を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撚り線機に送給される
芯コードの張力を制御する装置及び方法に関する。
芯コードの張力を制御する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤ用スチールコードを製造する際
は、撚合工程において芯コードが側コードの外側に飛び
出す所謂心飛びを防ぐため、芯コードに適当な張力を与
えている。しかし、芯コードは撚り線機に向けて高速度
で送給されるため、芯コードの張力は大きく変動する。
このため、芯コードの送給ラインに張力制御装置を設
け、芯コードに生じる張力変動を少なくし、芯コードに
対する側コードの撚合を安定化させている。
は、撚合工程において芯コードが側コードの外側に飛び
出す所謂心飛びを防ぐため、芯コードに適当な張力を与
えている。しかし、芯コードは撚り線機に向けて高速度
で送給されるため、芯コードの張力は大きく変動する。
このため、芯コードの送給ラインに張力制御装置を設
け、芯コードに生じる張力変動を少なくし、芯コードに
対する側コードの撚合を安定化させている。
【0003】図4に示すように、従来はサプライリール
(ボビン)2から撚り線機9に向けて芯コード4を送給
する際に、サプライリール2の側では紐ブレーキ3によ
り芯コード4を制動するとともに、キャプスタン5の側
ではパウダーブレーキ6により芯コード4を制動する。
パウダーブレーキ6には下流側のロードセル7から張力
検出信号が送られ、これに基づきパウダーブレーキ6が
フィードバック制御される。
(ボビン)2から撚り線機9に向けて芯コード4を送給
する際に、サプライリール2の側では紐ブレーキ3によ
り芯コード4を制動するとともに、キャプスタン5の側
ではパウダーブレーキ6により芯コード4を制動する。
パウダーブレーキ6には下流側のロードセル7から張力
検出信号が送られ、これに基づきパウダーブレーキ6が
フィードバック制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パウダ
ーブレーキ6及びロードセル7による従来のコード張力
制御は応答が遅く、毎分50〜100mもの高速送給中
の芯コード4に生じる張力を最適に制御することはでき
ない。とくに、リール2の状態は送給中に刻々変化して
張力変動の要因となるので、撚合工程の全期間にわたっ
て芯コードの張力を安定化することは困難になる。
ーブレーキ6及びロードセル7による従来のコード張力
制御は応答が遅く、毎分50〜100mもの高速送給中
の芯コード4に生じる張力を最適に制御することはでき
ない。とくに、リール2の状態は送給中に刻々変化して
張力変動の要因となるので、撚合工程の全期間にわたっ
て芯コードの張力を安定化することは困難になる。
【0005】例えば、リール2に芯コード4がいっぱい
に巻かれた状態(満巻時)で紐ブレーキ3の制動力が1
3kgになるように調整しておくと、リール2に芯コー
ド4が無い状態(空時)では紐ブレーキ3の制動力は約
22kgにも増加する。一方、パウダーブレーキ6にお
いては制動力を22kgで一定にするためロードセル回
路によりフィードバック制御しているが、リール2内の
芯コード4が残り少なくなると、パウダーブレーキ6に
よる補助制動能力を逸脱してしまい芯コードの張力を制
御できなくなる。その結果、紐ブレーキ3の制動力の変
動が撚り線機9まで直接伝わり、撚合不良をおこして芯
飛びを生じてしまう。
に巻かれた状態(満巻時)で紐ブレーキ3の制動力が1
3kgになるように調整しておくと、リール2に芯コー
ド4が無い状態(空時)では紐ブレーキ3の制動力は約
22kgにも増加する。一方、パウダーブレーキ6にお
いては制動力を22kgで一定にするためロードセル回
路によりフィードバック制御しているが、リール2内の
芯コード4が残り少なくなると、パウダーブレーキ6に
よる補助制動能力を逸脱してしまい芯コードの張力を制
御できなくなる。その結果、紐ブレーキ3の制動力の変
動が撚り線機9まで直接伝わり、撚合不良をおこして芯
飛びを生じてしまう。
【0006】このような制御不能の状態に陥るのを解消
するために、紐ブレーキ3の制動力を7kgと予め低め
に設定しておき、リール2内の芯コード4が残り少なく
なったときの紐ブレーキの制動力が15kgを下回るよ
うにし、残りの約7kgをパウダーブレーキ6による補
助制動力に依存している。しかし、この場合も芯コード
の引き出し箇所が変わると、紐ブレーキ3の制動力が変
動して芯コード4がライン上で大きく縦揺れするので、
芯飛び等の撚合不良を生じる。
するために、紐ブレーキ3の制動力を7kgと予め低め
に設定しておき、リール2内の芯コード4が残り少なく
なったときの紐ブレーキの制動力が15kgを下回るよ
うにし、残りの約7kgをパウダーブレーキ6による補
助制動力に依存している。しかし、この場合も芯コード
の引き出し箇所が変わると、紐ブレーキ3の制動力が変
動して芯コード4がライン上で大きく縦揺れするので、
芯飛び等の撚合不良を生じる。
【0007】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、芯コードの送給時期や引き出し箇所にか
かわらず芯飛びなどの撚合不良を生じることなく安定に
芯コード及び側コードを撚合することができる高応答性
のコード張力制御装置及び制御方法を提供することを目
的とする。
たものであり、芯コードの送給時期や引き出し箇所にか
かわらず芯飛びなどの撚合不良を生じることなく安定に
芯コード及び側コードを撚合することができる高応答性
のコード張力制御装置及び制御方法を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコード張力
制御装置は、サプライリールから撚り線機に向けて送給
される芯コードに印加する張力を制御するコード張力制
御装置において、サプライリールから送り出される芯コ
ードを制動する紐ブレーキと、サプライリールと撚り線
機との間に設けられたキャプスタンと、このキャプスタ
ンから出ていく芯コードを制動するパウダーブレーキ
と、前記キャプスタンとサプライリールとの間に設けら
れ芯コードの送給ラインを迂回させる可動ロール及び1
対の固定ロールと、芯コードの張力変動が無いときの前
記可動ロールの基準位置に対する前記可動ロールの位置
変位量を検出する位置変位計と、検出した位置変位量に
基づき前記可動ロールの位置を変える位置変更手段と、
を有することを特徴とする。
制御装置は、サプライリールから撚り線機に向けて送給
される芯コードに印加する張力を制御するコード張力制
御装置において、サプライリールから送り出される芯コ
ードを制動する紐ブレーキと、サプライリールと撚り線
機との間に設けられたキャプスタンと、このキャプスタ
ンから出ていく芯コードを制動するパウダーブレーキ
と、前記キャプスタンとサプライリールとの間に設けら
れ芯コードの送給ラインを迂回させる可動ロール及び1
対の固定ロールと、芯コードの張力変動が無いときの前
記可動ロールの基準位置に対する前記可動ロールの位置
変位量を検出する位置変位計と、検出した位置変位量に
基づき前記可動ロールの位置を変える位置変更手段と、
を有することを特徴とする。
【0009】ロール位置変更手段にはシリンダ機構を用
いることが望ましく、油圧シリンダよりも応答速度の速
いエアシリンダを用いることが最も好ましい。本発明に
係るコード張力制御方法は、サプライリールから撚り線
機に向けて送給される芯コードに印加する張力を制御す
るコード張力制御方法において、制動しながらサプライ
リールから芯コードを送り出すとともに、さらに制動し
ながらキャプスタンから芯コードを送り出し、サプライ
リールとキャプスタンとの間で芯コードの送給ラインを
可動ロール及び固定ロールによって迂回させ、芯コード
張力変動時における可動ロールの位置変位量を検出し、
検出した位置変位量に基づき可動ロールの位置を変える
ことを特徴とする。
いることが望ましく、油圧シリンダよりも応答速度の速
いエアシリンダを用いることが最も好ましい。本発明に
係るコード張力制御方法は、サプライリールから撚り線
機に向けて送給される芯コードに印加する張力を制御す
るコード張力制御方法において、制動しながらサプライ
リールから芯コードを送り出すとともに、さらに制動し
ながらキャプスタンから芯コードを送り出し、サプライ
リールとキャプスタンとの間で芯コードの送給ラインを
可動ロール及び固定ロールによって迂回させ、芯コード
張力変動時における可動ロールの位置変位量を検出し、
検出した位置変位量に基づき可動ロールの位置を変える
ことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明に係るコード張力制御装置及び制御方法
においては、サプライリールとキャプスタンとの間に迂
回ラインを設け、この迂回ラインにて紐ブレーキによる
芯コード張力変動時における可動ロールの位置変位量を
検出し、これに応じて可動ロールの位置を即座に変え
る。サプライリール側の紐ブレーキの制動力は送給時期
や引き出し箇所に応じて大きく変わるが、この変動量が
キャプスタン側のパウダーブレーキに直接伝わる前に、
迂回ラインで張力変動を吸収するように可動ロール位置
を修正する。このため、キャプスタン側に伝えられる張
力変動量はパウダーブレーキの補助制動能力の範囲内ま
で低減され、芯コードの張力が高い応答速度で適正値に
入るようになるので、芯飛びを生じることなくコードは
安定に撚合される。
においては、サプライリールとキャプスタンとの間に迂
回ラインを設け、この迂回ラインにて紐ブレーキによる
芯コード張力変動時における可動ロールの位置変位量を
検出し、これに応じて可動ロールの位置を即座に変え
る。サプライリール側の紐ブレーキの制動力は送給時期
や引き出し箇所に応じて大きく変わるが、この変動量が
キャプスタン側のパウダーブレーキに直接伝わる前に、
迂回ラインで張力変動を吸収するように可動ロール位置
を修正する。このため、キャプスタン側に伝えられる張
力変動量はパウダーブレーキの補助制動能力の範囲内ま
で低減され、芯コードの張力が高い応答速度で適正値に
入るようになるので、芯飛びを生じることなくコードは
安定に撚合される。
【0011】
【実施例】以下、添付の図面を参照しながらOut−I
n型バンチャー方式の撚線機を用いて3本撚り芯コード
と8本の側コードとからなる(3+8)構成のスチール
コードを撚合する場合の例について説明する。
n型バンチャー方式の撚線機を用いて3本撚り芯コード
と8本の側コードとからなる(3+8)構成のスチール
コードを撚合する場合の例について説明する。
【0012】図1に示すように、サプライリール2から
ストレッチバランサ10及びキャプスタン5を経由して
バンチャー式撚線機(図示せず)に向けて3本撚り芯コ
ード4が送給されるようになっている。撚線機の巻取装
置(図示せず)によって芯コード4の送給速度は毎分5
0〜100mの範囲内に制御されている。サプライリー
ル2には紐ブレーキ3が取り付けられ、キャプスタン5
にはパウダーブレーキ6が取り付けられている。
ストレッチバランサ10及びキャプスタン5を経由して
バンチャー式撚線機(図示せず)に向けて3本撚り芯コ
ード4が送給されるようになっている。撚線機の巻取装
置(図示せず)によって芯コード4の送給速度は毎分5
0〜100mの範囲内に制御されている。サプライリー
ル2には紐ブレーキ3が取り付けられ、キャプスタン5
にはパウダーブレーキ6が取り付けられている。
【0013】バンチャー式撚線機のロータ(図示せず)
は、全体が回転可能に支持され、ボイス(図示せず)側
から芯コード4を受入れ、バルーン(図示せず)を経由
して撚られたストランドを内部で巻き取るようになって
いる。ロ−タのオーバーツィスター部には巻取リール、
ピンチロール(矯正ロール)、ガイドロール等が設けら
れている。
は、全体が回転可能に支持され、ボイス(図示せず)側
から芯コード4を受入れ、バルーン(図示せず)を経由
して撚られたストランドを内部で巻き取るようになって
いる。ロ−タのオーバーツィスター部には巻取リール、
ピンチロール(矯正ロール)、ガイドロール等が設けら
れている。
【0014】一方、8個のボビン(図示せず)から側コ
ード8がボイスに向けて供給され、ボイスの孔を側コー
ド8がそれぞれ通過するようになっている。この場合
に、各側コード8はボイスの中心軸に対してある角度を
なして入るように案内されている。
ード8がボイスに向けて供給され、ボイスの孔を側コー
ド8がそれぞれ通過するようになっている。この場合
に、各側コード8はボイスの中心軸に対してある角度を
なして入るように案内されている。
【0015】このようなOut−In型バンチャー式撚
線機のボイスに向けて芯コード4及び8本の側コード8
を供給しながら、ロ−タを回転させ、これらを所定ピッ
チで撚合した。なお、3本撚り芯コード4はZ撚りであ
り、(3+8)スチールコードも同じくZ撚りである。
また、3本撚り芯コード4の撚りピッチと(3+8)ス
チールコードの撚りピッチ(ロープピッチ)とは異な
る。通常、ロープピッチは芯コード4の撚りピッチより
大きくする。
線機のボイスに向けて芯コード4及び8本の側コード8
を供給しながら、ロ−タを回転させ、これらを所定ピッ
チで撚合した。なお、3本撚り芯コード4はZ撚りであ
り、(3+8)スチールコードも同じくZ撚りである。
また、3本撚り芯コード4の撚りピッチと(3+8)ス
チールコードの撚りピッチ(ロープピッチ)とは異な
る。通常、ロープピッチは芯コード4の撚りピッチより
大きくする。
【0016】次に、ストレッチバランサ10について説
明する。ストレッチバランサ10はサプライリール2と
キャプスタン5との間に設置され、可動ロール11及び
1対のブライドルロール12によって芯コード送給ライ
ンの一部が迂回させられている。可動ロール11はエア
シリンダ13のピストンロッドに連結され、ロッドの突
出退入に応じてその位置が変えられるようになってい
る。エアシリンダ13のストロークは約250mmであ
る。なお、エアシリンダ13のピストンロッドは常に可
動ロール11を下方に引いてバランスをとっている。
明する。ストレッチバランサ10はサプライリール2と
キャプスタン5との間に設置され、可動ロール11及び
1対のブライドルロール12によって芯コード送給ライ
ンの一部が迂回させられている。可動ロール11はエア
シリンダ13のピストンロッドに連結され、ロッドの突
出退入に応じてその位置が変えられるようになってい
る。エアシリンダ13のストロークは約250mmであ
る。なお、エアシリンダ13のピストンロッドは常に可
動ロール11を下方に引いてバランスをとっている。
【0017】エアシリンダ13には回路を介してエアレ
ギュレータ14が接続されている。エアレギュレータ1
4への供給圧力は数kg/m2 の程度である。位置変位
計15の検出端部がエアシリンダ13のピストンロッド
に取り付けられている。位置変位計15はコントローラ
16の入力側に接続されており、コントローラ16は検
出した位置変位量に応じて指令信号をエアレギュレータ
14の作動部に送るようになっている。これによりエア
レギュレータ14が作動し、エアシリンダ13からロッ
ドが突出退入して可動ロール11の位置が変えられるよ
うになっている。
ギュレータ14が接続されている。エアレギュレータ1
4への供給圧力は数kg/m2 の程度である。位置変位
計15の検出端部がエアシリンダ13のピストンロッド
に取り付けられている。位置変位計15はコントローラ
16の入力側に接続されており、コントローラ16は検
出した位置変位量に応じて指令信号をエアレギュレータ
14の作動部に送るようになっている。これによりエア
レギュレータ14が作動し、エアシリンダ13からロッ
ドが突出退入して可動ロール11の位置が変えられるよ
うになっている。
【0018】次に、上記のストレッチバランサ10を用
いて芯コード4の張力を制御した場合について説明す
る。紐ブレーキ3による静テンションを7kgと低めに
設定し、紐ブレーキ3の制動力の増加に対してパウダー
ブレーキ6の補助制動能力に余裕を持たせた。一方、パ
ウダーブレーキ6の動テンションは22kgに設定し
た。エアシリンダ13は常に可動ロール11を引いてバ
ランスをとっているため、サプライリール2のトラバー
ス折り返し位置(リールフランジ近傍位置)での芯コー
ド張力変動、あるいは撚り線機のバルーン(円弧部分)
の張力変動に対してストレッチバランサ10は迅速に応
答し、芯コードの張力変動をリアルタイムで吸収するこ
とができた。
いて芯コード4の張力を制御した場合について説明す
る。紐ブレーキ3による静テンションを7kgと低めに
設定し、紐ブレーキ3の制動力の増加に対してパウダー
ブレーキ6の補助制動能力に余裕を持たせた。一方、パ
ウダーブレーキ6の動テンションは22kgに設定し
た。エアシリンダ13は常に可動ロール11を引いてバ
ランスをとっているため、サプライリール2のトラバー
ス折り返し位置(リールフランジ近傍位置)での芯コー
ド張力変動、あるいは撚り線機のバルーン(円弧部分)
の張力変動に対してストレッチバランサ10は迅速に応
答し、芯コードの張力変動をリアルタイムで吸収するこ
とができた。
【0019】図2は、横軸に芯コードの送給開始から終
了までの経過時間をとり、縦軸にストレッチバランサ可
動ロールの変位量、芯コードにかかる動テンションの変
動量、パウダーブレーキ出力をそれぞれとって、実施例
の装置により芯コードの張力を制御した場合の実測デー
タを示す特性線図である。この実施例の制御条件は、紐
ブレーキ3から芯コード4にかける静テンションを7k
gとし、パウダブレーキ6から芯コード4にかける動テ
ンションを22kgとした。
了までの経過時間をとり、縦軸にストレッチバランサ可
動ロールの変位量、芯コードにかかる動テンションの変
動量、パウダーブレーキ出力をそれぞれとって、実施例
の装置により芯コードの張力を制御した場合の実測デー
タを示す特性線図である。この実施例の制御条件は、紐
ブレーキ3から芯コード4にかける静テンションを7k
gとし、パウダブレーキ6から芯コード4にかける動テ
ンションを22kgとした。
【0020】図3は、横軸に芯コードの送給開始から終
了までの経過時間をとり、縦軸にストレッチバランサ可
動ロールの変位量、芯コードにかかる動テンションの変
動量、パウダーブレーキ出力をそれぞれとって、従来の
装置により芯コードの張力を制御した場合の実測データ
を示す特性線図である。この比較例の制御条件は、紐ブ
レーキ3から芯コード4にかける静テンションを13k
gとし、パウダーブレーキ6から芯コード4にかける動
テンションを20kgとした。
了までの経過時間をとり、縦軸にストレッチバランサ可
動ロールの変位量、芯コードにかかる動テンションの変
動量、パウダーブレーキ出力をそれぞれとって、従来の
装置により芯コードの張力を制御した場合の実測データ
を示す特性線図である。この比較例の制御条件は、紐ブ
レーキ3から芯コード4にかける静テンションを13k
gとし、パウダーブレーキ6から芯コード4にかける動
テンションを20kgとした。
【0021】ストレッチバランサ可動ロールの変位量は
±5mmの範囲内で周期的に推移した。これは期待された
とおりの僅かな変位量である。また、図中にて記号Aで
示した箇所に見られるように、紐ブレーキから芯コード
にかける静テンションを13kgとする比較例に比べて
本実施例では動テンションの変動量が約1/2に低減し
た。また、図中記号Bで示した箇所に見られるように、
本実施例ではパウダーブレーキ制御範囲のほぼ中央で制
御しているため、送給開始から終了に至るまでハンチン
グが少ない。さらに、図中記号Cで示した箇所に見られ
るように、芯コードの送給が終了するまで芯飛びを生じ
ることなく安定に撚合することができた。
±5mmの範囲内で周期的に推移した。これは期待された
とおりの僅かな変位量である。また、図中にて記号Aで
示した箇所に見られるように、紐ブレーキから芯コード
にかける静テンションを13kgとする比較例に比べて
本実施例では動テンションの変動量が約1/2に低減し
た。また、図中記号Bで示した箇所に見られるように、
本実施例ではパウダーブレーキ制御範囲のほぼ中央で制
御しているため、送給開始から終了に至るまでハンチン
グが少ない。さらに、図中記号Cで示した箇所に見られ
るように、芯コードの送給が終了するまで芯飛びを生じ
ることなく安定に撚合することができた。
【0022】一方、図中にて記号Dで示した箇所に見ら
れるように、実施例の場合(紐ブレーキによる静テンシ
ョン7kg)に比べて比較例の場合(紐ブレーキによる
静テンション13kg)では動テンションの変動量が約
2倍にもなった。また、図中記号Eで示した箇所に見ら
れるように、パウダーブレーキ制御範囲の下限ぎりぎり
で制御しているため、末期を除き初期から中期までのほ
とんどの期間でハンチングが多い。さらに、図中記号F
で示した箇所に見られるように、紐ブレーキの制動力の
ほうがパウダーブレーキの制動力を上回り、パウダーブ
レーキが制御不能におちいり、一部に芯飛びが発生し
た。
れるように、実施例の場合(紐ブレーキによる静テンシ
ョン7kg)に比べて比較例の場合(紐ブレーキによる
静テンション13kg)では動テンションの変動量が約
2倍にもなった。また、図中記号Eで示した箇所に見ら
れるように、パウダーブレーキ制御範囲の下限ぎりぎり
で制御しているため、末期を除き初期から中期までのほ
とんどの期間でハンチングが多い。さらに、図中記号F
で示した箇所に見られるように、紐ブレーキの制動力の
ほうがパウダーブレーキの制動力を上回り、パウダーブ
レーキが制御不能におちいり、一部に芯飛びが発生し
た。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、サプライリール側の制
動力の変動がキャプスタン側のパウダーブレーキに直接
伝わる前に、迂回ラインで張力変動を吸収するように可
動ロール位置を修正し、芯コードの動テンションの変動
量を大幅に低減することができる。このため、キャプス
タン側に伝えられる張力変動量はパウダーブレーキの補
助制動能力の範囲内まで低減され、芯コードの張力が高
い応答速度で適正値に入るようになるので、芯飛びを生
じることなくコードは安定に撚合され、従来よりも高品
質のスチールコードを安定に製造することができる。
動力の変動がキャプスタン側のパウダーブレーキに直接
伝わる前に、迂回ラインで張力変動を吸収するように可
動ロール位置を修正し、芯コードの動テンションの変動
量を大幅に低減することができる。このため、キャプス
タン側に伝えられる張力変動量はパウダーブレーキの補
助制動能力の範囲内まで低減され、芯コードの張力が高
い応答速度で適正値に入るようになるので、芯飛びを生
じることなくコードは安定に撚合され、従来よりも高品
質のスチールコードを安定に製造することができる。
【図1】本発明の実施例に係るコード張力制御装置を示
す制御ブロック図。
す制御ブロック図。
【図2】実施例の制御結果を示す特性線図。
【図3】従来の制御結果を示す特性線図。
【図4】従来の装置を示す概要図である。
2…サプライリール、3…紐ブレーキ、4…芯コード、
5…キャプスタン、6…パウダーブレーキ、7…ロード
セル、8…側コード、9…撚り線機、10…張力制御装
置、11…可動ロール(テンションロール)、12…固
定ロール(ブライドルロール)、13…シリンダ、14
…レギュレータ、15…位置変位計、16…コントロー
ラ
5…キャプスタン、6…パウダーブレーキ、7…ロード
セル、8…側コード、9…撚り線機、10…張力制御装
置、11…可動ロール(テンションロール)、12…固
定ロール(ブライドルロール)、13…シリンダ、14
…レギュレータ、15…位置変位計、16…コントロー
ラ
Claims (2)
- 【請求項1】 サプライリールから撚り線機に向けて送
給される芯コードに印加する張力を制御するコード張力
制御装置において、 サプライリールから送り出される芯コードを制動する紐
ブレーキと、 サプライリールと撚り線機との間に設けられたキャプス
タンと、 このキャプスタンから出ていく芯コードを制動するパウ
ダーブレーキと、 前記キャプスタンとサプライリールとの間に設けられ芯
コードの送給ラインを迂回させる可動ロール及び1対の
固定ロールと、 芯コードの張力変動が無いときの前記可動ロールの基準
位置に対する前記可動ロールの位置変位量を検出する位
置変位計と、 検出した位置変位量に基づき前記可動ロールの位置を変
える位置変更手段と、を有することを特徴とするコード
張力制御装置。 - 【請求項2】 サプライリールから撚り線機に向けて送
給される芯コードに印加する張力を制御するコード張力
制御方法において、 制動しながらサプライリールから芯コードを送り出すと
ともに、さらに制動しながらキャプスタンから芯コード
を送り出し、 サプライリールとキャプスタンとの間で芯コードの送給
ラインを可動ロール及び固定ロールによって迂回させ、 芯コード張力変動時における可動ロールの位置変位量を
検出し、 検出した位置変位量に基づき可動ロールの位置を変える
ことを特徴とするコード張力制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4737295A JPH08245077A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | コード張力制御装置及び制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4737295A JPH08245077A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | コード張力制御装置及び制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08245077A true JPH08245077A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=12773281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4737295A Pending JPH08245077A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | コード張力制御装置及び制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08245077A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107585632A (zh) * | 2017-09-08 | 2018-01-16 | 长飞光纤光缆股份有限公司 | 一种用于微缆生产用的小张力控制放线装置 |
CN110306373A (zh) * | 2019-06-20 | 2019-10-08 | 鞍钢未来钢铁研究院有限公司 | 一种筐蓝式成绳机变速放卷过程动态张力控制方法 |
-
1995
- 1995-03-07 JP JP4737295A patent/JPH08245077A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107585632A (zh) * | 2017-09-08 | 2018-01-16 | 长飞光纤光缆股份有限公司 | 一种用于微缆生产用的小张力控制放线装置 |
CN110306373A (zh) * | 2019-06-20 | 2019-10-08 | 鞍钢未来钢铁研究院有限公司 | 一种筐蓝式成绳机变速放卷过程动态张力控制方法 |
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