JPH0824271A - 耐傷性部材、指サック及び作業用手袋 - Google Patents

耐傷性部材、指サック及び作業用手袋

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JPH0824271A
JPH0824271A JP18510994A JP18510994A JPH0824271A JP H0824271 A JPH0824271 A JP H0824271A JP 18510994 A JP18510994 A JP 18510994A JP 18510994 A JP18510994 A JP 18510994A JP H0824271 A JPH0824271 A JP H0824271A
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JP18510994A
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Masahiko Ishiwata
正彦 石綿
Takashi Tomita
隆 富田
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DIA GOMME KK
Dia Rubber Co Ltd
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DIA GOMME KK
Dia Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 医者等が注射或いは患部の切開治療を行う場
合に、手袋着用の違和感なく、指先での極めて複雑な作
業を行う場合にも作業性が損なわれず、殺菌処理が必要
な場合には十分な耐熱性を有し、且つ過って針先等で突
き刺したり切ったりした場合にも、針等が貫通するこな
く、作業者の手の指先等を傷つけることのない、優れた
耐傷性部材、指サック及び作業用手袋を提供すること。 【構成】 硬質合成樹脂片、金属薄板片、金属繊維製
網、金属蒸着織布、硬質粒子含有層又はセラミック含有
層或はこれらの複合体を構成部材とすることを特徴とす
る屈曲性耐傷性部材、少なくとも一部に該耐傷性部材が
設けられている指サック及び軟質樹脂製作業用手袋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐傷性部材、指サック
及び作業用手袋に関し、更に詳しくは、例えば、医者等
が手術時に着用した場合に、素手で行うのと変わりのな
い細かい指先での作業が可能であり、且つ手術時に生じ
る、針やメス等の先端が鋭利な器具による刺し傷や切り
傷等の事故から作業者を有効に防護し得る、安全性及び
作業性に極めて優れた耐傷性部材、指サック及び作業用
手袋に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、病院等における手術の際に、医者
は手術中の感染の防止等の為に、十分に殺菌された薄手
の手術用手袋を着用して患部の切開や縫合等を行ってい
る。又、看護婦等が採血等の作業をする際には、医療用
の手袋をしている。この際に使用されている従来の手術
用手袋或いは医療用手袋としては、例えば、柔軟性、加
熱殺菌に対する耐熱性、耐水性、耐薬品性等に優れる天
然ゴム、合成ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リウレタン或いはシリコーンゴム製等の手袋がある。即
ち、これらの手袋を着用することによって、血液を介し
て手術中に感染する恐れのある肝炎やエイズ等といった
病原菌から医者や看護婦等を保護している。
【0003】しかしながら、上記の様な従来の軟質樹脂
製の手術用手袋或いは医療用手袋は、注射針や、手術の
際に使用される縫合用針やメス等が鋭利である為、注射
針の先端にキャップをする場合や、手術時における縫合
及び切開等の際に、過って切り裂かれ或いは突き刺され
てしまう場合がしばしばある。
【0004】一方、これら医療或いは手術用の手袋とし
ては、着用した場合に医者等が行う微妙な手作業に支障
がない様に、厚さ20〜100μm程度の厚さの薄手の
伸縮性に富んだ軟質樹脂製のものが使用されている為、
鋭利な針等の器具によって過って手袋が突き刺されたり
切り裂かれたりした場合には、作業者の手指を傷つけ、
医者や看護婦等の作業者が血液を介して肝炎やエイズ等
の病原菌に感染するという事故が発生する恐れがあり、
医療従事者にとっては、生命がかかった重大な問題とな
っている。
【0005】近年、「手術中の手袋の刺し貫通」につい
て検討された詳細な報告がなされているが(THE J
OURNAL OF BORN AND JOINT
SURGERY VOL.75−B、No.6、NOV
EMBER 1993参照)、これによれば、手術の内
容や手術する箇所にもよるが、手術中の手袋の破れは数
%〜50%程度にも達しており、日常的に重大事故の起
こる可能性を示唆している。
【0006】
【発明が解決しようとしている問題点】従って本発明の
目的は、医者等が患部の切開治療を行う場合に、手袋を
着用して作業しても違和感なく、指先で行われる高度に
複雑な作業を行う場合の作業性を損なわず、殺菌処理が
行われる場合にはこれに耐えられる耐熱性を有し、且つ
過って針やメス等で手袋を突き刺したり切ったりした場
合にも、針やメス等が貫通することがなく、手袋内部に
ある作業者の手、特に、指先部分を傷つけることがない
優れた耐傷性部材、指サック及び作業用手袋を提供する
ことにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】上記の目的は、下記の
本発明によって達成された。即ち、本発明は、硬質合成
樹脂片、金属薄板片、金属繊維製網、金属蒸着織布、硬
質粒子含有層又はセラミック含有層或はこれらの複合体
を構成部材とすることを特徴とする屈曲性耐傷性部材、
少なくとも一部に該耐傷性部材が設けられていることを
特徴とする軟質樹脂製指サック、及び少なくとも一部に
該耐傷性部材が設けられていることを特徴とする軟質樹
脂製作業用手袋である。
【0008】
【作用】指サック或は作業用手袋の少なくとも一部、好
ましくは手の指先部分、特にその中でも、注射用或いは
手術用の針やメス等の鋭利な器具で過って突き刺したり
切ったりすることが起こり易い部分に、屈曲性及び耐傷
性という相反する性質を同時に満足し得る耐傷性部材を
設けることによって、優れた作業性を損なうことなく、
且つ誤って針やメス等で指先、指サック又は手袋を突き
刺したり切ったりした場合にも、針やメス等が貫通する
ことがなく、作業者の手、特に、指先部分を傷つけるこ
とがない、耐傷性部材、指サック及び作業用手袋を提供
することが出来る。
【0009】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明の耐傷性部材は、硬
質合成樹脂片、金属薄板片、金属繊維製網、金属蒸着織
布、硬質粒子含有層又はセラミック含有層或はこれらの
複合体を構成部材とすることを特徴とする。又、本発明
にかかる指サック又は作業用手袋は、天然ゴム、合成ゴ
ム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタンやシ
リコーンゴム等の軟質樹脂材料からなる薄膜で形成され
ており、且つこれらの少なくとも一部、(例えば、指先
の腹側の面に相当する部位等)に上記の様な耐傷性部材
が設けられていることを特徴とする。
【0010】耐傷性部材を構成する材料としては、屈曲
性又は柔軟性と耐傷性とを同時に有する材料であればい
ずれのものも使用し得る。具体的には、例えば、注射針
や手術用の針が突き刺さらない程度の硬度を有し、且つ
作業性が損なわれない様に屈曲性又は柔軟性を有するも
のとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、硬質ポリ塩化ビニル、ナイロ
ン、テフロン等の硬質合成樹脂フイルム又はシートの小
片、金属薄板片、金属繊維製網、金属蒸着織布又はセラ
ミック含有層或いは硬質粒子含有層或はこれらの複合体
から構成されるものが挙げられる。
【0011】これらの耐傷性部材は耐傷性と同時に屈曲
性又は柔軟性が要求されるので、上記の材料の中でも、
極細金属繊維からなる目の詰まった網或いはステンレス
スチール等の金属を密に蒸着させた織布を複数枚重ねた
もの、鱗片状顔料や鱗片状セラミックの破片、アルミ
ナ、炭化ケイ素及び炭化硼素等の如き硬質無機微粒子を
軟質樹脂に高濃度に充填した層(例えば、フイルム、シ
ート、塗膜等)が、屈曲性又は柔軟性及び耐傷性に優れ
ているので好ましい。
【0012】上記の様な材料で形成される耐傷性部材
は、例えば、指サック又は手袋に設ける場合は、指先部
分や掌或は手の甲等、いずれの位置に設けていてもよい
が、例えば、先に掲げた文献内で述べられている統計学
上で最も針の突き刺し等の事故が多いという結果が認め
られている人差し指や中指や親指、更には掌部分のいず
れかの位置に少なくとも一箇所以上設けるのが好まし
い。しかしこれに限定されることなく、指サックや手袋
の一部に設けるのでなくとも、針の突き刺し等の事故が
多い部位に耐傷性部材が適宜に保持される得るものであ
ればいずれのものでもよい。
【0013】耐傷性部材の大きさもいずれのものでもよ
いが、細かい高度な作業を行う場合に作業性が失われる
ことがない様に、指先や掌等の部位の適宜な位置に適宜
な大きさで複数個設け、指先の自由度が損なわれるのを
最小限に留める様に構成するのが好ましい。例えば、図
1及び図2に示した様に、ある程度の大きさの板や硬度
の高いセラミックや無機粒子を含有する層を、指サック
の指先の針等が刺さり易い適宜な位置に指の関節部分を
除いて設けたり、図3に示した様に、硬質合成樹脂等の
3〜20mm角程度の大きさの角を落とした板や帯状の
小片等を複数枚を用い、これらの小片を互いに一部分が
重ね合わさる様にして並べて耐傷性部材を形成するのも
好ましい。
【0014】これらの中で特に好ましい態様は、例え
ば、図3及び図4に示した様に、指先用として、指先の
曲面にほぼ一致した曲面を有する耐傷性部材の小片を複
数枚用い、該小片の一部を重ね合わせ、且つ夫々の小片
が独立に可動な状態となる様に一部で接着等し、所謂、
鱗状或いは鎧状の耐傷性部材としたものである。この様
な鱗状等の耐傷性部材は、指サック又は手袋の一部に設
けてもよいし、指サック状又は手袋状とせずに、図3
(c)に示した様に、指先の特定の部所に該部材が保持
される様に、該部材に帯状のゴム或いは紐等を取り付け
る態様としてもよい。
【0015】上記の様な鱗状の耐傷性部材を形成する方
法としては、指サックや手袋等の基材表面の所望の位置
に、小片の上部或いは上部の両肩の部分のみを接着剤で
順次接着する方法や、糸で小片の一部を基材に縫いつけ
る方法等が好ましい。特に、指を曲げた際にこれに追随
して耐傷性部材が屈曲し、指の動きを損なわない様に接
合するのが好ましい。基材としては、指サックや手袋に
限らず、例えば、布テープ等も好ましく使用することが
出来る。この場合には、布テープの上に小片を並べて、
例えば、小片の上部等、その一部をテープ上に固定した
ものを作成し、これを目的に合わせて適宜の長さに切断
し、指等に固定する為の、例えば、帯状のゴム或いは紐
等を取り付けて耐傷性部材とするのが好ましい。
【0016】更に、上記した様に、耐傷性部材を指サッ
ク等の基材表面部分に貼り付けた状態で設ける以外に、
図2(b)に示す様に、指サック又は手袋の形成材料の
内部に埋設された状態で設けるのも好ましい態様であ
る。この様な状態とすれば、指サック等の形成材料と異
なる材料で構成される耐傷性部材を、これらの形成材料
の内部にしっかりと固定することが出来、耐傷性部材が
基材から剥れ落ちることはない。又、手袋の表面部分を
通常の手術用又は医療用手袋と同様の材料で構成するこ
とも可能となる為、患部に触れた場合に患者に与える感
触が損われない。
【0017】基材の内部に耐傷性部材を固定した態様の
指サック或いは手袋の作成方法としては、所期の目的を
達成し得るものであればいずれの方法で形成してもよい
が、例えば、下記の如き製造方法が挙げられる。先ず、
上記の如き指サック及び作業用手袋の形成材料である天
然ゴムラテックス又は軟質合成樹脂の溶液の中に、指型
又は手袋製造型を浸漬し、引上げて加硫或いは乾燥して
薄地の指サック又は手袋を形成するか、不充分な加硫或
いは乾燥をして表面がべたついた状態の薄地の指サック
又は手袋を形成する。
【0018】次に、この様にして得られた指サック又は
手袋の任意の位置に耐傷性部材を形成する。この際の耐
傷性部材の形成方法としては、指型又は手袋製造型に着
用したままで、薄地の指サック又は手袋の表面の適宜な
位置に適宜な大きさの耐傷性部材を接着剤を用いて接着
するか、或いは、表面がべたついた状態の手袋や指サッ
クの任意の部分に耐傷性部材を接着剤を使用せずに、接
着固定する。次に、上記の耐傷性部材を固定した指型又
は手袋製造型を、再び指サック及び作業用手袋の形成材
料である天然ゴムラテックス又は軟質合成樹脂溶液中に
浸漬し、引上げて、乾燥後、十分に乾燥或は架橋させる
ことによって指サック又は手袋の表面層を形成して内部
に耐傷性部材が固定された形状の指サック又は手袋が得
られる。
【0019】
【実施例】次に、好ましい実施例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。 実施例1 本実施例においては、指サックの形成材料として下記に
示す様なシリコーンゴム液を使用した。又、耐傷性部材
を構成する材料として、40μm程度の厚さの硬質塩化
ビニル樹脂シートを裁断して、角の丸い5×8mmの小
片を複数枚用意した。 ・付加架橋型液状シリコーンゴムKE−1925AT* 25部 ・付加架橋型液状シリコーンゴムKE−1925BT* 25部 ・付加架橋型液状シリコーンゴムKE−1935AT* 25部 ・付加架橋型液状シリコーンゴムKE−1935BT* 25部 *:以上信越化学工業(株)製 ・トルエン 70部 ・キシレン 30部
【0020】先ず上記したシリコーンゴム液の中に手袋
製造型の指の部分を浸漬し、引き上げ、室温にて60〜
90分間乾燥し、表面がべとついた状態のシリコーンゴ
ム製の指サックを得た。次に、この上に上記した硬質塩
化ビニル樹脂シートの小片を縁の部分が僅かに重ね合う
様にして並べて乗せて接着固定した。次に、手袋製造型
を再び上記のシリコーンゴム液に浸漬し、引き上げ、室
温にて60〜90分間乾燥し、次いで120℃で60分
間程度の条件で十分に乾燥及び架橋させた後、手袋製造
型から離型して厚さが80μm程度の本実施例の指サッ
クを作製した。
【0021】以上の様にして得られた指サックの使用方
法としては、手術時に使用する場合には、先ず指サック
を、例えば、親指と人指し指と中指に嵌めて、更にその
上に通常の天然ゴム製の薄手の手術用手袋を嵌めて使用
するのが好ましい。この様にすれば、指サックが指先に
しっかりと固定され、手術中に外れることがない。一
方、使い捨ての手術用手袋を取替えるだけで指サックを
繰り返し使用することが可能となる。尚、上記の使用態
様と異なり、指サックを手術用手袋の上に嵌めて使用し
ても勿論よいが、この場合は指サックが外れない様に、
指サックの根本の部分を折り返して丸めておくのが好ま
しい。
【0022】本実施例で得られた指サックを上記の様な
状態で着用して、指サックの表面から耐傷性部材に向け
て手術用針を突き刺したところ、通常の力では針が突き
抜けることがなく、指先を針先から有効に防護すること
が出来た。尚、注射針の先端にキャップを嵌める等の場
合には、指サックのみを、例えば、片方の手の親指と人
指し指に嵌めて簡易な状態で使用するのも勿論可能であ
る。
【0023】実施例2 本実施例においては、耐傷性部材の形成材料として、5
0μm程度の厚さの硬質塩化ビニル樹脂シートを用い、
該シートを裁断して、角を丸くし、且つ指の曲面と略同
一の曲面を有する様に中央部が緩い凸状となっている
1.5×2.0cmの小片を複数枚用意し、図4に示し
た様に、天然ゴム製の薄手の手袋上の適宜な位置に、こ
ららの小片を接合する。その際の接合の方法としては、
先ず、1枚目の小片の裏面全面に接着剤を塗布し、天然
ゴム製の手袋の人差し指の腹側の付け根の部分から0.
5cm程度上の位置に小片の下部がくる様にして小片を
接着させる。次に、2枚目の小片の上部3〜5mm程度
の幅に接着剤を塗布し、1枚目の小片の上部3〜5mm
程度の部分の上に、2枚目の小片の下部3〜5mm程度
の部分が重なり合う様にして置き、接着剤を塗布した部
分を手袋基材に押し当てて、2枚目の小片を手袋に接着
させる。この結果、2枚目の小片は、上部のみが手袋に
固定され、下部は接着されている上部を軸に手袋表面か
ら離れる方向に上下に自由に動くことが可能である。次
に、3枚目、更に4枚目も2枚目と同様に、小片の上部
のみを手袋に固定して接着させる。
【0024】更に、同様の方法で、手袋の親指及び人差
し指上にも、3〜5枚の小片からなる鱗状の耐傷性部材
を設ける。更に、掌の部分には、50μmの厚さで1.
5×2.5cmの帯状のポリカーボネートの板を8枚使
用し、指に設置したと同様の方法で、上部5mm程度の
みが手袋に固定され、下部は固定されていない鱗状の耐
傷性部材4個ずつ連結し、これらを2列並べて取り付け
た(図4図示)。この様にして得られたゴム手袋上の耐
傷性部材は、所謂鱗状の、一部のみが固定され、且つ一
部が互いに重なり合った形状となり自由度を有している
為、かかる手袋を嵌め指や掌を曲げた場合に、該耐傷部
材を構成する小片の重なり部分が自在に調整される結
果、指や掌を自由に曲げることが出来、作業性が損なわ
れない。
【0025】実施例3 本実施例においては、耐傷性部材の形成材料として、3
00メッシュのポリエステル繊維製メッシュに目が詰ま
る程度にステンレススチールを蒸着させた布を用い、こ
れを指先の補強する部分に合わせた適宜の形状に裁断
し、これを3〜6枚重ね合わせ、30〜50μm程度の
厚さとした1.5×2.5cmのものを、3〜5枚使用
した以外は、実施例1と同様にして本実施例の指サック
を作製した。本実施例の指サックも実施例1と同様に指
先を有効に防護することが出来た。
【0026】実施例4 本実施例においては、耐傷性部材の形成材料として、3
〜5μm程度の炭化ケイ素の微粒子を使用し、充分に架
橋されていない表面がべとついた状態のシリコーンゴム
製の指サック表面の適宜の位置に、適宜の面積となる様
に該微粒子を厚さ30μm程度に乗せて耐傷性部材とし
て硬質粒子含有層を作成した以外は、実施例1と同様に
して本実施例の指サックを作製した。本実施例の指サッ
クも実施例1と同様に指先を有効に防護することが出来
た。
【0027】尚、本実施例の場合は、指サックのベタつ
いた形成材料の上に乗せて硬質粒子含有層を形成した
が、予め研磨材を紙又は布の上に糊等で結合させたもの
を適当な形状にして用いてもよい。又、ポリウレタン等
のバインダーの中に硬質無機粒子を30〜70重量%程
度の高濃度に添加して練り込んだものを塗布して硬質粒
子含有層を形成してもよい。更に、この様な硬質無機粒
子を高濃度に添加して練り込んだポリウレタンでシート
を形成し、これを切断加工し、実施例2で示した様にな
小片を作製し、実施例2と同様にして、鱗状の耐傷部材
を形成することも出来る。又、硬質無機粒子に代えて、
鱗片状の顔料やセラミックの鱗片等を高度に添加して練
り込んでもよい。
【0028】実施例5 本実施例においては、手袋の形成材料として、天然ゴム
ラテックスを用いた。先ず、天然ゴムラテックスに、加
硫系、老化防止剤、その他必要に応じて白色系補強剤、
充填剤等を個々に乳化安定化させた分散液を添加して手
袋用の天然ゴムコンパウンドを作成した。次に、該コン
パウンド中に手袋製造型を手首の部分まで浸漬し、その
後に引き上げた後、缶加硫して十分に加硫された薄手の
手袋を得た。得られた薄手の手袋の表面に、実施例1で
使用したと同様の硬質塩化ビニル樹脂製の小片を複数
個、接着剤で指の腹等の適宜な位置に接着して耐傷性部
材を形成した後、再度天然ゴムラテックスコンパウンド
中に手型を浸漬し、表面層を形成し、本発明の作業用手
袋とした。
【0029】この際に、天然ゴムラテックスと共に使用
される添加剤としては、粉末イオウやコロイダルイオウ
等の加硫剤、亜鉛華(ZnO)やステアリン酸亜鉛等の
加硫助剤、更に、アルデヒド−アミン縮合物、チアゾー
ル系、チオウレア系、ジチオカルバノール系及びザンテ
ート系の添加物から適宜に選択される加硫促進剤、その
他、シリカ等の白色系の補強剤やフェノール系の老化防
止剤等が挙げられ、これらの中から目的に応じて適宜に
選択されて添加される。尚、この場合に、全部の指と掌
全体に耐傷性部材を設けてもよいが、作業性と安全性と
の調和を図る為には、上記した様に、針を指し易い部位
のみに設けるのが好ましい。
【0030】実施例6 シリコーンゴムに代えて、ポリウレタンエラストマーを
使用した他は実施例1と同様にして本実施例の指サック
を作製した。本実施例の指サックも実施例1と同様に指
先を有効に防護することが出来た。
【0031】更に、上記に挙げた例はいずれも、医療
用、特に手術用の手袋に限定して説明したが、本発明に
かかる耐傷性部材、指サック及び作業用手袋は、用途を
これに限定されることなく、指先や掌等、手を怪我する
危険性を伴う作業に有用に使用される。例えば、塵芥車
でゴミを収集する場合等における危険物を手で掴む作
業、釣り針を使用する作業、包丁や鋸等の鋭利な刃物を
使用して行う作業等の際に有用に使用することが出来
る。特に、食料品を扱う場合には、作業者が手に傷を負
っている場合は食中毒の発生の恐れがあるので有用であ
る。
【0032】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、作業
性を損なうことがなく、且つ安全性に優れる耐傷製部
材、指サック及び作業用手袋が提供される。即ち、本発
明によれば、指等に耐傷製部材を取り付けていたり、指
サック又は作業用手袋を嵌めているにもかかわらず、指
先での高度に複雑な作業を問題なく行うことが出来ると
ともに、身体、特に、指先や掌が鋭利な器具により傷つ
くのを未然に防ぐことが出来、更に、身体が傷つくこと
により発生する血液を介して感染する肝炎やエイズと云
った死に至る病から作業者を有効に防護することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる指サックを手に着用した場合の
斜視図である。
【図2】本発明にかかる指サックの斜視図及び断面図で
ある。
【図3】本発明にかかる耐傷性部材の例を示す斜視図で
ある。
【図4】本発明にかかる手袋の一例を示す斜視図であ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質合成樹脂片、金属薄板片、金属繊維
    製網、金属蒸着織布、硬質粒子含有層又はセラミック含
    有層或はこれらの複合体を構成部材とすることを特徴と
    する屈曲性耐傷性部材。
  2. 【請求項2】 各部材が鱗状に連結されている請求項1
    に記載の耐傷性部材。
  3. 【請求項3】 少なくとも一部に請求項1に記載の耐傷
    性部材が設けられていることを特徴とする軟質樹脂製の
    指サック。
  4. 【請求項4】 耐傷性部材が、指サック形成材料の表面
    の少なくとも一部に接合されているか、又は指サック形
    成材料内に埋め込まれている請求項3に記載の指サッ
    ク。
  5. 【請求項5】 少なくとも一部に請求項1に記載の耐傷
    性部材が設けられていることを特徴とする軟質樹脂製作
    業用手袋。
  6. 【請求項6】 耐傷性部材が、手袋形成材料の表面の少
    なくとも一部に接合されているか、又は手袋形成材料内
    に埋め込まれている請求項5に記載の作業用手袋。
JP18510994A 1994-07-15 1994-07-15 耐傷性部材、指サック及び作業用手袋 Pending JPH0824271A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007538170A (ja) * 2004-05-19 2007-12-27 ラス アイティーエス コーポレーション 厨房用ハンドプロテクタ
JP2011030988A (ja) * 2009-07-29 2011-02-17 Etsuko Iriya 指サック型おしゃぶり・歯固め・歯ブラシ
JP2017115251A (ja) * 2015-12-21 2017-06-29 株式会社川進 耐熱手袋
JP6245624B1 (ja) * 2017-06-30 2017-12-13 亜矢子 泉 インナーバイトリング
JP2018009275A (ja) * 2016-07-01 2018-01-18 有限会社ポルテ 指用プロテクター部材

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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