JPH0823980A - 脳神経細胞のアポトーシス時に発現する核レセプターおよびそれをコードする核レセプター遺伝子 - Google Patents
脳神経細胞のアポトーシス時に発現する核レセプターおよびそれをコードする核レセプター遺伝子Info
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- JPH0823980A JPH0823980A JP6164434A JP16443494A JPH0823980A JP H0823980 A JPH0823980 A JP H0823980A JP 6164434 A JP6164434 A JP 6164434A JP 16443494 A JP16443494 A JP 16443494A JP H0823980 A JPH0823980 A JP H0823980A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】脳神経細胞のアポトーシス時に発現する新規な
核レセプターを提供すること。 【構成】アポトーシスを誘導した脳神経細胞から見いだ
された新規な核レセプターおよびそれをコードする遺伝
子。
核レセプターを提供すること。 【構成】アポトーシスを誘導した脳神経細胞から見いだ
された新規な核レセプターおよびそれをコードする遺伝
子。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアポトーシスを誘導した
脳神経細胞で発現する新規な核レセプターおよびそれを
コードする塩基配列を有する遺伝子に関するものであ
る。本発明は脳神経系の発達や構築、崩壊等の基礎研
究、免疫系の構築、ウイルス等による細胞死の研究、加
えて本遺伝子発現を指標とした細胞脱落疾患における臨
床診断法への利用、さらに本遺伝子をターゲットとした
アンチセンス、リボザイム等による治療薬などへの利用
が期待できる。
脳神経細胞で発現する新規な核レセプターおよびそれを
コードする塩基配列を有する遺伝子に関するものであ
る。本発明は脳神経系の発達や構築、崩壊等の基礎研
究、免疫系の構築、ウイルス等による細胞死の研究、加
えて本遺伝子発現を指標とした細胞脱落疾患における臨
床診断法への利用、さらに本遺伝子をターゲットとした
アンチセンス、リボザイム等による治療薬などへの利用
が期待できる。
【0002】
【従来の技術】細胞死の型の一つとして知られているア
ポトーシスは、個体発生における器官形成の際のプログ
ラム細胞死や脳神経系、免疫系の構築等に重要な働きを
している。最近になって、アポトーシスが生体内での内
的、外的要因による細胞死に関与していることが明らか
となり、正常な個体発生のみならず各種の疾病との関連
が指摘されている。
ポトーシスは、個体発生における器官形成の際のプログ
ラム細胞死や脳神経系、免疫系の構築等に重要な働きを
している。最近になって、アポトーシスが生体内での内
的、外的要因による細胞死に関与していることが明らか
となり、正常な個体発生のみならず各種の疾病との関連
が指摘されている。
【0003】ヒトの中枢神経は胎性期に分化すると、そ
の後再び分化することはなく、生涯を通じて次第に減少
していく。何らかの原因によって神経細胞が変性し死滅
すると痴呆や運動障害などの重篤な疾病へと進行する場
合が多い。特に痴呆の場合、記憶や認識に重要な役割を
果たす海馬神経細胞や、前脳基底部のコリン作動性神経
の脱落が認められ(Science, 219, 1184, 1983)これが学
習記憶障害の直接の原因であると考えられている。また
運動障害を起こす疾患の一つであるハンチントン舞踏病
では線条体のGABA作動性神経の脱落が、パーキンソ
ン病では黒質線条体のドーパミン神経細胞の脱落が報告
されている(Science, 219, 316, 1983.Science 237, 91
3, 1988)。これらの神経細胞の変性退行は、いずれもア
ポトーシスと深く関係していることが明らかとなってき
ている。
の後再び分化することはなく、生涯を通じて次第に減少
していく。何らかの原因によって神経細胞が変性し死滅
すると痴呆や運動障害などの重篤な疾病へと進行する場
合が多い。特に痴呆の場合、記憶や認識に重要な役割を
果たす海馬神経細胞や、前脳基底部のコリン作動性神経
の脱落が認められ(Science, 219, 1184, 1983)これが学
習記憶障害の直接の原因であると考えられている。また
運動障害を起こす疾患の一つであるハンチントン舞踏病
では線条体のGABA作動性神経の脱落が、パーキンソ
ン病では黒質線条体のドーパミン神経細胞の脱落が報告
されている(Science, 219, 316, 1983.Science 237, 91
3, 1988)。これらの神経細胞の変性退行は、いずれもア
ポトーシスと深く関係していることが明らかとなってき
ている。
【0004】免疫系疾患においてもアポトーシスの関与
が示されている。例えば、HIVウイルスの感染では、
ウイルス感染によるリンパ球の死滅はほとんどがアポト
ーシスによるとされる(Virology, 185, 829, 1991およ
びScience, 257, 217, 1992)。自己免疫疾患において
も、リンパ系細胞の減少はアポトーシスによることが知
られている。また神経系の自己免疫疾患であるence
phalomyelitisの発症は脊髄細胞がアポト
ーシスで死滅することが一因であることが示されている
(J. Neurol. Sci., 104, 81, 1991)。逆に、生体防御
機構としてのアポトーシスも存在する。癌細胞を破壊す
る宿主因子のうち、キラー細胞は主にアポトーシスによ
って癌細胞を死へ導く。さらに、癌の治療に用いられる
放射線療法あるいは抗癌剤の多くは、癌細胞にアポトー
シスを誘導することで制癌作用を示すことも知られてい
る。
が示されている。例えば、HIVウイルスの感染では、
ウイルス感染によるリンパ球の死滅はほとんどがアポト
ーシスによるとされる(Virology, 185, 829, 1991およ
びScience, 257, 217, 1992)。自己免疫疾患において
も、リンパ系細胞の減少はアポトーシスによることが知
られている。また神経系の自己免疫疾患であるence
phalomyelitisの発症は脊髄細胞がアポト
ーシスで死滅することが一因であることが示されている
(J. Neurol. Sci., 104, 81, 1991)。逆に、生体防御
機構としてのアポトーシスも存在する。癌細胞を破壊す
る宿主因子のうち、キラー細胞は主にアポトーシスによ
って癌細胞を死へ導く。さらに、癌の治療に用いられる
放射線療法あるいは抗癌剤の多くは、癌細胞にアポトー
シスを誘導することで制癌作用を示すことも知られてい
る。
【0005】このようにアポトーシスは多くの疾病の進
行過程あるいはそれに対する生体側の防御過程に深く関
わっており、アポトーシスを正または負の方向に調節す
る因子、および薬剤の発見はアポトーシスに関係した各
種の疾病の診断、治療を可能とすると考えられる。アポ
トーシスに関して現在、アポトーシスを誘導する機能を
持つFas抗原やBリンパ球等においてアポトーシスを
抑制する働きのあるbcl−2遺伝子など数多くの知見
が得られている。そのなかでもアポトーシスは何らかの
遺伝子の発現を伴う積極的な細胞の死であることから、
ゲノムDNAに直接作用する転写調節因子が重要な役割
を果たしていると考えられる。
行過程あるいはそれに対する生体側の防御過程に深く関
わっており、アポトーシスを正または負の方向に調節す
る因子、および薬剤の発見はアポトーシスに関係した各
種の疾病の診断、治療を可能とすると考えられる。アポ
トーシスに関して現在、アポトーシスを誘導する機能を
持つFas抗原やBリンパ球等においてアポトーシスを
抑制する働きのあるbcl−2遺伝子など数多くの知見
が得られている。そのなかでもアポトーシスは何らかの
遺伝子の発現を伴う積極的な細胞の死であることから、
ゲノムDNAに直接作用する転写調節因子が重要な役割
を果たしていると考えられる。
【0006】アポトーシスに関与している転写調節因子
の1つに、ステロイド/サイロイドレセプタースーパー
ファミリーに属する核レセプターnur/77が報告さ
れている。nur/77はDNAバインディングドメイ
ン内に存在するP Box,D Box,およびA B
oxによって決定されるゲノムDNA上の標的配列(n
ur/77−RE)を認識し、結合し転写活性を上昇さ
せる。(J. Bio. Chem.268, 8855, 1993)。nur/77
を標的としたアンチセンスによりアポトーシスが抑制さ
れることからnur/77は一連のアポトーシス反応の
一段階として働いていると考えられる。しかしnur/
77が単独でアポトーシスを誘導しているとは考えられ
ず、さらにnur/77が関与しないアポトーシス反応
も報告されていることから、ゲノムDNA上の標的配列
を同一とする他の核レセプターが存在する可能性があ
る。またM.Scearceらはゲノムサザンハイブリ
ダイゼーションの結果からnur/77ファミリーに属
する遺伝子があと1つ存在する可能性を指摘している。
の1つに、ステロイド/サイロイドレセプタースーパー
ファミリーに属する核レセプターnur/77が報告さ
れている。nur/77はDNAバインディングドメイ
ン内に存在するP Box,D Box,およびA B
oxによって決定されるゲノムDNA上の標的配列(n
ur/77−RE)を認識し、結合し転写活性を上昇さ
せる。(J. Bio. Chem.268, 8855, 1993)。nur/77
を標的としたアンチセンスによりアポトーシスが抑制さ
れることからnur/77は一連のアポトーシス反応の
一段階として働いていると考えられる。しかしnur/
77が単独でアポトーシスを誘導しているとは考えられ
ず、さらにnur/77が関与しないアポトーシス反応
も報告されていることから、ゲノムDNA上の標的配列
を同一とする他の核レセプターが存在する可能性があ
る。またM.Scearceらはゲノムサザンハイブリ
ダイゼーションの結果からnur/77ファミリーに属
する遺伝子があと1つ存在する可能性を指摘している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、脳神
経細胞のアポトーシス時に発現する新しい核レセプター
を分離、クローニングして臨床的応用のための知見を得
ることにある。
経細胞のアポトーシス時に発現する新しい核レセプター
を分離、クローニングして臨床的応用のための知見を得
ることにある。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、脳神経
細胞のアポトーシスに関与する因子、特に核レセプター
であるnur/77ファミリーに属し、ゲノムDNA上
のターゲット配列を同じくする新規遺伝子を分離すべく
種々検討した結果、かかる目的に有用な核レセプターを
コードする遺伝子をクローニングすることに成功し、本
発明を完成するに至った。
細胞のアポトーシスに関与する因子、特に核レセプター
であるnur/77ファミリーに属し、ゲノムDNA上
のターゲット配列を同じくする新規遺伝子を分離すべく
種々検討した結果、かかる目的に有用な核レセプターを
コードする遺伝子をクローニングすることに成功し、本
発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は配列番号1に記載され
た塩基配列を有する核レセプター遺伝子を提供する。ま
た、本発明は配列番号1に記載されたアミノ酸配列を有
する核レセプターを提供する。本発明によれば、ラット
脳神経に由来し、以下の理科学的性質および特徴を有す
る核レセプターNUR88(rat Nuclear
Receptor88)と呼ぶ。 1)アミノ酸配列がnur/77ファミリーとホモロジ
ーを示す。 2)DNAバインディングドメインにおけるアミノ酸配
列、特にP Box,DBox,およびA Boxがn
ur/77と極めて高いホモロジーを示す。 4)mRNA長が5.0±0.6kbを示す。 5)脳神経細胞のアポトーシス時に発現する。
た塩基配列を有する核レセプター遺伝子を提供する。ま
た、本発明は配列番号1に記載されたアミノ酸配列を有
する核レセプターを提供する。本発明によれば、ラット
脳神経に由来し、以下の理科学的性質および特徴を有す
る核レセプターNUR88(rat Nuclear
Receptor88)と呼ぶ。 1)アミノ酸配列がnur/77ファミリーとホモロジ
ーを示す。 2)DNAバインディングドメインにおけるアミノ酸配
列、特にP Box,DBox,およびA Boxがn
ur/77と極めて高いホモロジーを示す。 4)mRNA長が5.0±0.6kbを示す。 5)脳神経細胞のアポトーシス時に発現する。
【0010】以下、本発明の核レセプターNUR88の
製造方法につき詳述する。本発明の核レセプターをコー
ドする遺伝子のDNA断片は、例えば次のような方法に
よって得られる。長期培養、あるいはカルシウムイオノ
フォアA23187でアポトーシスへと誘導した脳神経
細胞からmRNAまたはtotalRNAを抽出する。
例えば、細胞からmRNAを得るには、Biochemistry,
18, 5294,1979 に記載されているJ.M.Chirgv
inらの方法によって、各々の細胞のグアニジンチオシ
アン酸溶液から得たRNAをさらにオリゴ(dT)セル
ロースカラムを用いた液体クロマトグラフィに付すこと
によってmRNAを調製することが可能である。
製造方法につき詳述する。本発明の核レセプターをコー
ドする遺伝子のDNA断片は、例えば次のような方法に
よって得られる。長期培養、あるいはカルシウムイオノ
フォアA23187でアポトーシスへと誘導した脳神経
細胞からmRNAまたはtotalRNAを抽出する。
例えば、細胞からmRNAを得るには、Biochemistry,
18, 5294,1979 に記載されているJ.M.Chirgv
inらの方法によって、各々の細胞のグアニジンチオシ
アン酸溶液から得たRNAをさらにオリゴ(dT)セル
ロースカラムを用いた液体クロマトグラフィに付すこと
によってmRNAを調製することが可能である。
【0011】得られたtotalRNAまたはmRNA
は常法に従い逆転写酵素を用いてファーストストランド
cDNAを合成する。得られたcDNAをテンプレート
してポリメラーゼチェーンリアクション(以下PCRと
略す)反応から本遺伝子NUR88は分離することがで
きる。脳神経細胞のアポトーシス時には、NUR88が
多量に発現しているため、ステロイド/サイロイド レ
セプタースーパーファミリーに高度に保存された配列ま
たはnur/77ファミリーに高度に保存された配列を
プライマーとして、PCR反応を行えば、増幅断片中に
NUR88が含まれることになる。各種の遺伝子断片が
増幅された反応液からNUR88を単離するには、PC
R増幅断片をランダムに複数個選択し、これらの塩基配
列を決定することによって行う。このようにして得られ
たPCR断片を用いてcDNA遺伝子ライブラリーをス
クリーニングすることにより、NUR88をコードする
遺伝子は胎児脳組織、アポトーシス誘導脳神経細胞など
のcDNAライブラリーから各々得ることができる。
は常法に従い逆転写酵素を用いてファーストストランド
cDNAを合成する。得られたcDNAをテンプレート
してポリメラーゼチェーンリアクション(以下PCRと
略す)反応から本遺伝子NUR88は分離することがで
きる。脳神経細胞のアポトーシス時には、NUR88が
多量に発現しているため、ステロイド/サイロイド レ
セプタースーパーファミリーに高度に保存された配列ま
たはnur/77ファミリーに高度に保存された配列を
プライマーとして、PCR反応を行えば、増幅断片中に
NUR88が含まれることになる。各種の遺伝子断片が
増幅された反応液からNUR88を単離するには、PC
R増幅断片をランダムに複数個選択し、これらの塩基配
列を決定することによって行う。このようにして得られ
たPCR断片を用いてcDNA遺伝子ライブラリーをス
クリーニングすることにより、NUR88をコードする
遺伝子は胎児脳組織、アポトーシス誘導脳神経細胞など
のcDNAライブラリーから各々得ることができる。
【0012】cDNAライブラリーは、上記組織等から
抽出したmRNAを鋳型として逆転写酵素を用いて、例
えば、H.Okayamaらの方法(Mol. Cell. Biol.,
2, 161, 1982)あるいはU.Gublerらの方法(Gen
e, 25、263, 1983)に従ってcDNAを合成し、このcD
NAをプラスミドやファージなどに組み込むことにより
調製することが出来る。cDNAを組み込むプラスミド
ベクターとしては、大腸菌由来のpBR322、pUC
18およびpUC19(東洋紡績)などがある。またc
DNAを組み込むファージベクターとしては、λgt1
0,λgt11およびλZAP(東洋紡績)などがあ
る。これらのベクターは、宿主細胞内に保持されて複
製、増殖されるものであれば、ここに例示したものに限
定されるものではない。mRNAを鋳型として合成され
たcDNAをプラスミドまたはファージに組み込んでc
DNAライブラリーを調製する方法として、T.Man
iatis の方法(Molecular Cloning, Cold Spring H
arbor Laboratory,1982, p.329)またはT.V.Hyu
nhらの方法(DNA Cloning:A Practical Approach, 1.
49, 1985)を各々例示することが出来る。また、各種の
cDNAライブラリーを市販品としてクロンテック社な
どから購入することが出来るのでそれらを利用すること
も出来る。
抽出したmRNAを鋳型として逆転写酵素を用いて、例
えば、H.Okayamaらの方法(Mol. Cell. Biol.,
2, 161, 1982)あるいはU.Gublerらの方法(Gen
e, 25、263, 1983)に従ってcDNAを合成し、このcD
NAをプラスミドやファージなどに組み込むことにより
調製することが出来る。cDNAを組み込むプラスミド
ベクターとしては、大腸菌由来のpBR322、pUC
18およびpUC19(東洋紡績)などがある。またc
DNAを組み込むファージベクターとしては、λgt1
0,λgt11およびλZAP(東洋紡績)などがあ
る。これらのベクターは、宿主細胞内に保持されて複
製、増殖されるものであれば、ここに例示したものに限
定されるものではない。mRNAを鋳型として合成され
たcDNAをプラスミドまたはファージに組み込んでc
DNAライブラリーを調製する方法として、T.Man
iatis の方法(Molecular Cloning, Cold Spring H
arbor Laboratory,1982, p.329)またはT.V.Hyu
nhらの方法(DNA Cloning:A Practical Approach, 1.
49, 1985)を各々例示することが出来る。また、各種の
cDNAライブラリーを市販品としてクロンテック社な
どから購入することが出来るのでそれらを利用すること
も出来る。
【0013】cDNAライブラリーとして得られたプラ
スミドやファージなどの組換発現ベクターは大腸菌のよ
うな適切な宿主細胞に保存される。宿主となり得る大腸
菌としては、例えばEscherichia coli
XL1−Blue, PLK−F´(ストラタジーン
社)、NM522, JM101(ファルマシア社)な
どを例示することが出来る。cDNAのベクターがプラ
スミドの場合、塩化カルシウム法、塩化カルシウム・塩
化ルビジウム法などを用いて、またcDNAのベクター
がファージの場合、インビトロパッケージング法などを
用いて宿主細胞に保持させることが出来る(Molecular C
loning, Cold Spring Harbor Laboratory,1982, p.24
9)。
スミドやファージなどの組換発現ベクターは大腸菌のよ
うな適切な宿主細胞に保存される。宿主となり得る大腸
菌としては、例えばEscherichia coli
XL1−Blue, PLK−F´(ストラタジーン
社)、NM522, JM101(ファルマシア社)な
どを例示することが出来る。cDNAのベクターがプラ
スミドの場合、塩化カルシウム法、塩化カルシウム・塩
化ルビジウム法などを用いて、またcDNAのベクター
がファージの場合、インビトロパッケージング法などを
用いて宿主細胞に保持させることが出来る(Molecular C
loning, Cold Spring Harbor Laboratory,1982, p.24
9)。
【0014】このようにして得られた形質転換体からラ
ット核レセプターNUR88の一部をコードするPCR
増幅遺伝子断片を32P標識またはジゴキシゲニン標識し
たプローブを用いて、コロニーハイブリダイゼーション
法(Gene, 10, 63, 1980)、プラークハイブリダイゼイシ
ョン法(Science, 196, 180, 1977)などによってcDN
Aクローンを釣り上げることが出来る。またnur/7
7やNGFI−B,RNR−1等の核レセプターを
32P、ジゴキシゲニン等でラベルし、温度を下げたハイ
ブリダイゼーションを行うことによってもcDNAクロ
ーンをクローニングすることが可能である。このように
してクローン化された形質転換体は、ラット由来核レセ
プターNUR88の全アミノ酸配列あるいはその部分の
アミノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAを含
有している。
ット核レセプターNUR88の一部をコードするPCR
増幅遺伝子断片を32P標識またはジゴキシゲニン標識し
たプローブを用いて、コロニーハイブリダイゼーション
法(Gene, 10, 63, 1980)、プラークハイブリダイゼイシ
ョン法(Science, 196, 180, 1977)などによってcDN
Aクローンを釣り上げることが出来る。またnur/7
7やNGFI−B,RNR−1等の核レセプターを
32P、ジゴキシゲニン等でラベルし、温度を下げたハイ
ブリダイゼーションを行うことによってもcDNAクロ
ーンをクローニングすることが可能である。このように
してクローン化された形質転換体は、ラット由来核レセ
プターNUR88の全アミノ酸配列あるいはその部分の
アミノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAを含
有している。
【0015】次に形質転換体から常法(Molecular Cloni
ng, Cold Spring Harbor Laboratory,New York, 1982)
に従ってプラスミドやファージなどの組換DNAを単離
し、そのまま、あるいは制限酵素で消化してからcDN
A塩基配列が決定される。ラット由来NUR88cDN
Aをプロープとして、ラットとヒトの間のcDNA塩基
配列のホモロジーを利用して、同様の方法によってアポ
トーシス誘導ヒト神経細胞由来cDNAライブラリーか
らクローニングを行うことが出来る。得られたラットあ
るいはヒト由来核レセプターNUR88のcDNAの塩
基配列は、マクサムとギルバートの化学法(Proc. Natl.
Acad. Sci. USA, 74, 560, 1977)やサンガーのジデオ
キシ法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74, 5463, 1977)
などによって決定される。さらに、必要があれば、塩基
配列の決定されたcDNAの1部をプライマーにしてプ
ライマーエクステンション法(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA, 76, 731, 1979)によって新たにcDNAを合成
し、上記と同様にしてcDNAライブラリーから第1の
cDNAに連結した第2のcDNAを含有するプラスミ
ドやファージなどの組換DNAをクローニングすること
が可能である。このプライマーエクステンションとクロ
ーニングの工程は、必要により複数回繰り返される。
ng, Cold Spring Harbor Laboratory,New York, 1982)
に従ってプラスミドやファージなどの組換DNAを単離
し、そのまま、あるいは制限酵素で消化してからcDN
A塩基配列が決定される。ラット由来NUR88cDN
Aをプロープとして、ラットとヒトの間のcDNA塩基
配列のホモロジーを利用して、同様の方法によってアポ
トーシス誘導ヒト神経細胞由来cDNAライブラリーか
らクローニングを行うことが出来る。得られたラットあ
るいはヒト由来核レセプターNUR88のcDNAの塩
基配列は、マクサムとギルバートの化学法(Proc. Natl.
Acad. Sci. USA, 74, 560, 1977)やサンガーのジデオ
キシ法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74, 5463, 1977)
などによって決定される。さらに、必要があれば、塩基
配列の決定されたcDNAの1部をプライマーにしてプ
ライマーエクステンション法(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA, 76, 731, 1979)によって新たにcDNAを合成
し、上記と同様にしてcDNAライブラリーから第1の
cDNAに連結した第2のcDNAを含有するプラスミ
ドやファージなどの組換DNAをクローニングすること
が可能である。このプライマーエクステンションとクロ
ーニングの工程は、必要により複数回繰り返される。
【0016】
【実施例】1.ラット胎児の摘出と酵素処理による細胞分散および
細胞培養 ラット胚16日齢の胎児脳の神経細胞を単個化し、初代
培養として使用した。まず、妊娠ラットをエーテル麻酔
し、開腹後、子宮を無菌的に摘出し、70%アルコール
に浸し、氷冷したカルシウム、マグネシウム不含リン酸
緩衝生理食塩液(以下PBS(−))に10mMグルコ
ース、1mMピルビン酸、20mMHepes、3mM
マグネシウムを含有する混合液(pH7.4、以下PB
S(−)混合液)で洗浄し、表面に付着した血液を除去
した。新たな PBS(−)混合液中で、胎児から前脳
を摘出して別の氷冷PBS(−)混合液に移し、さらに
実体顕微鏡下で硬膜および随膜を除去後、遠沈管に集め
た。ここにトリプシン液(0.25%)を添加し、37
℃の水浴中で時々振盪しながら30分間インキュベート
した。この後、トリプシン液を除き、熱非働化胎児牛血
清(FBS、Gibco社)10%を含むDF培養液
(以下 FBS/DF)を加え、トリプシンを不活性化
した。なお、DF培養液はダルベッコ変法イーグル培地
(以下DMEM)とハムF12培地(以下F−12)の
1:1の混合培地(Flow Laboratorie
s社)で、この他に2mMグルタミン、1mMピルビン
酸、20mM Hepes、30nM亜セレン酸、ペニ
シリン100U/ml、ストレプトマイシン100μg
/mlを含有する。次にDNase 0.1mg/ml
を添加後、組織塊をピペッティングによって分散した。
セルストレーナー(Falcon社)で残存する組織塊
をろ過除去後、遠心して細胞を回収した。さらにFBS
/DFで2度洗浄後、浮遊させ、細胞数の算定を行っ
た。ここで得た神経細胞をポリ−L−リジンでコーティ
ングしたプラスチック培養フラスコに1×106cel
ls/cm2の細胞密度で播植し、5%CO2、37℃の
インキュベーター内で24時間単層培養した。
細胞培養 ラット胚16日齢の胎児脳の神経細胞を単個化し、初代
培養として使用した。まず、妊娠ラットをエーテル麻酔
し、開腹後、子宮を無菌的に摘出し、70%アルコール
に浸し、氷冷したカルシウム、マグネシウム不含リン酸
緩衝生理食塩液(以下PBS(−))に10mMグルコ
ース、1mMピルビン酸、20mMHepes、3mM
マグネシウムを含有する混合液(pH7.4、以下PB
S(−)混合液)で洗浄し、表面に付着した血液を除去
した。新たな PBS(−)混合液中で、胎児から前脳
を摘出して別の氷冷PBS(−)混合液に移し、さらに
実体顕微鏡下で硬膜および随膜を除去後、遠沈管に集め
た。ここにトリプシン液(0.25%)を添加し、37
℃の水浴中で時々振盪しながら30分間インキュベート
した。この後、トリプシン液を除き、熱非働化胎児牛血
清(FBS、Gibco社)10%を含むDF培養液
(以下 FBS/DF)を加え、トリプシンを不活性化
した。なお、DF培養液はダルベッコ変法イーグル培地
(以下DMEM)とハムF12培地(以下F−12)の
1:1の混合培地(Flow Laboratorie
s社)で、この他に2mMグルタミン、1mMピルビン
酸、20mM Hepes、30nM亜セレン酸、ペニ
シリン100U/ml、ストレプトマイシン100μg
/mlを含有する。次にDNase 0.1mg/ml
を添加後、組織塊をピペッティングによって分散した。
セルストレーナー(Falcon社)で残存する組織塊
をろ過除去後、遠心して細胞を回収した。さらにFBS
/DFで2度洗浄後、浮遊させ、細胞数の算定を行っ
た。ここで得た神経細胞をポリ−L−リジンでコーティ
ングしたプラスチック培養フラスコに1×106cel
ls/cm2の細胞密度で播植し、5%CO2、37℃の
インキュベーター内で24時間単層培養した。
【0017】2.培養神経細胞におけるアポトーシスの
誘導 前記1.で培養系に移した神経細胞は自らアポトーシス
へと進行するが、アポトーシスへの進行を速めるため1
μMのカルシウムイオノフォアA23187(以下A2
3187)を培地中に添加した細胞も用いた。
誘導 前記1.で培養系に移した神経細胞は自らアポトーシス
へと進行するが、アポトーシスへの進行を速めるため1
μMのカルシウムイオノフォアA23187(以下A2
3187)を培地中に添加した細胞も用いた。
【0018】3.細胞中の断片化DNAの定量によるア
ポトーシスの確認 神経細胞培養開始から72時間後に、培養液を除き、氷
冷PBS(−)で洗浄した後、氷冷lysis buf
ferを添加して4℃で15分間インキュベートし、細
胞を溶解した。なお、lysis bufferは20
mM EDTA、0.5%Triton X−100を
含有する5mMTris−HCl buffer(pH
8.0)である。インキュベート後、4℃、27,00
0×gで20分間遠心し、DNAを分画した。上清の一
部をマイクロチューブに取り、等量の10%トリクロロ
酢酸溶液を加えて撹拌、遠心後、沈澱物に0.1N酢酸
カリウムを含むエタノールを加え、4℃で5−10分間
インキュベートした。遠心後、沈澱物に100%エタノ
ールを加え、60℃で15分間インキュベートして遠心
した後、エタノールで沈澱物を洗浄し、遠心エバポレー
ター(EYELA社製)を用いて完全に乾燥させた。乾
燥した沈澱に400mg/ml DABA(3、5−d
iaminobenzoic acid) 100μl
を添加し、60℃で30分間インキュベートした後、1
N塩酸900μlを加えて、反応を停止させた。これを
遠心して、その上清を測定に供した。測定は蛍光光度計
を用いて、励起波長415nm、吸収波長505nmで
行った。その結果、A23187添加及び無添加の培養
神経細胞それぞれに、アポトーシスに特徴的な断片化D
NAが認められた。断片化DNAの量はA23187を
添加した方が、無添加のものより増加する傾向を示し
た。
ポトーシスの確認 神経細胞培養開始から72時間後に、培養液を除き、氷
冷PBS(−)で洗浄した後、氷冷lysis buf
ferを添加して4℃で15分間インキュベートし、細
胞を溶解した。なお、lysis bufferは20
mM EDTA、0.5%Triton X−100を
含有する5mMTris−HCl buffer(pH
8.0)である。インキュベート後、4℃、27,00
0×gで20分間遠心し、DNAを分画した。上清の一
部をマイクロチューブに取り、等量の10%トリクロロ
酢酸溶液を加えて撹拌、遠心後、沈澱物に0.1N酢酸
カリウムを含むエタノールを加え、4℃で5−10分間
インキュベートした。遠心後、沈澱物に100%エタノ
ールを加え、60℃で15分間インキュベートして遠心
した後、エタノールで沈澱物を洗浄し、遠心エバポレー
ター(EYELA社製)を用いて完全に乾燥させた。乾
燥した沈澱に400mg/ml DABA(3、5−d
iaminobenzoic acid) 100μl
を添加し、60℃で30分間インキュベートした後、1
N塩酸900μlを加えて、反応を停止させた。これを
遠心して、その上清を測定に供した。測定は蛍光光度計
を用いて、励起波長415nm、吸収波長505nmで
行った。その結果、A23187添加及び無添加の培養
神経細胞それぞれに、アポトーシスに特徴的な断片化D
NAが認められた。断片化DNAの量はA23187を
添加した方が、無添加のものより増加する傾向を示し
た。
【0019】4.培養神経細胞からのRNAの抽出 前記2.でアポトーシスを誘導した細胞、すなわち、A
23187添加24時間後の細胞、および、A2318
7を添加していない細胞からそれぞれtotal RN
Aを抽出した。まず、培養細胞から培養液を除き、氷冷
PBS(−)で細胞を洗浄した後、D solusio
nを添加して細胞を溶解すると共に細胞中に存在するR
Naseを不活性化した。なお、D solusion
は4Mチオシアン酸グアニジン、25mMクエン酸ナト
リウム(pH7.0)、0.5%サルコシル、0.1M
2−メルカプトエタノールを含有する溶液である。溶
解した細胞を遠沈管に回収し、D solusionの
1/10量の2M酢酸ナトリウム(pH4.0)を添加
して混和した。さらにD solusionと等量の水
飽和フェノールを加えて転倒混和した後、D solu
sionの1/5量のCIAA(クロロホルム:イソア
ミルアルコール=49:1の混合液)を添加してよく混
和した。これを氷上に15分間静置した後、4℃、3,
300×gで30分間遠心した。遠心後、上層を別の遠
沈管に移し、2倍量の氷冷エタノールを加え、−20℃
に1時間以上静置した。これを4℃、3,300×gで
20分間遠心した後、沈澱物をD solusionに
溶解してマイクロチューブに移し、2倍量の氷冷エタノ
ールを加え、−80℃に20分間静置後、4℃、13,
000rpmで遠心した。沈澱を氷冷70%エタノール
で洗浄して乾燥した後、水に溶解してtotal RN
A液を得た。
23187添加24時間後の細胞、および、A2318
7を添加していない細胞からそれぞれtotal RN
Aを抽出した。まず、培養細胞から培養液を除き、氷冷
PBS(−)で細胞を洗浄した後、D solusio
nを添加して細胞を溶解すると共に細胞中に存在するR
Naseを不活性化した。なお、D solusion
は4Mチオシアン酸グアニジン、25mMクエン酸ナト
リウム(pH7.0)、0.5%サルコシル、0.1M
2−メルカプトエタノールを含有する溶液である。溶
解した細胞を遠沈管に回収し、D solusionの
1/10量の2M酢酸ナトリウム(pH4.0)を添加
して混和した。さらにD solusionと等量の水
飽和フェノールを加えて転倒混和した後、D solu
sionの1/5量のCIAA(クロロホルム:イソア
ミルアルコール=49:1の混合液)を添加してよく混
和した。これを氷上に15分間静置した後、4℃、3,
300×gで30分間遠心した。遠心後、上層を別の遠
沈管に移し、2倍量の氷冷エタノールを加え、−20℃
に1時間以上静置した。これを4℃、3,300×gで
20分間遠心した後、沈澱物をD solusionに
溶解してマイクロチューブに移し、2倍量の氷冷エタノ
ールを加え、−80℃に20分間静置後、4℃、13,
000rpmで遠心した。沈澱を氷冷70%エタノール
で洗浄して乾燥した後、水に溶解してtotal RN
A液を得た。
【0020】5.抽出したtotal RNAからのp
oly(A)+RNAの精製 抽出したtotal RNAは、垣塚の方法(実験医
学、7(17)、109、1989)に従い、Olig
otexTM−dT30 2%懸濁液(宝酒造)を用いて
精製し、poly(A)+RNAを得た。
oly(A)+RNAの精製 抽出したtotal RNAは、垣塚の方法(実験医
学、7(17)、109、1989)に従い、Olig
otexTM−dT30 2%懸濁液(宝酒造)を用いて
精製し、poly(A)+RNAを得た。
【0021】6.PCR法によるNUR88遺伝子断片
の分離 上記4.より分離したアポトーシス誘導ラット脳神経細
胞totalRNA10μgを常法に従いファーストス
トランド合成キット(ファルマシア社)を用いてファー
ストストランドを合成した。合成したcDNA 10n
gをテンプレートとし、ARG GCT GCA AG
G SYT TCT Tの配列を持つプライマー1μg
とCNY CYT TCA YCA TKC CCA
Cの配列を持つプライマー1μg、10mM dAT
P,dCTP,dGTP,dTTP 各1μl, Ta
qポリメラーゼ(2.5unit),10Xバッファー
5μl(パーキンエルマーシータス社)を混合し最終液
量50μlとし、サーマルフラー(パーキンエルマーシ
ータス社)94℃ 1分、60℃ 2分、72℃ 3分、
のサイクルを40回繰り返し、PCR反応を行った。P
CR反応液2.5μlをプラスミドPCRII(クロンテ
ック社)5ngと混合しT4 DNAリガーゼを用いて
PCR増幅フラグメントとプラスミドPCRIIとを連結
した。反応液10μlを大腸菌DH5α100μlに添
加し、常法に従い大腸菌を形質転換させた。得られたコ
ロニーから各々プラスミドを精製しオートリードシーケ
ンスキット(ファルマシア社)、DNAオートシーケン
サー(ファルマシア社)を用いてDNA塩基配列の決定
を行った。30クローンのDNA塩基配列の決定を行っ
たところ2クローン同一の配列が得られ、これはステロ
イド/サイロイドレセプタースーパーファミリーに属
し、かつnur/77ファミリーに属する配列であっ
た。よってこの配列をNUR88と命名し、全長の遺伝
子の分離を行った。
の分離 上記4.より分離したアポトーシス誘導ラット脳神経細
胞totalRNA10μgを常法に従いファーストス
トランド合成キット(ファルマシア社)を用いてファー
ストストランドを合成した。合成したcDNA 10n
gをテンプレートとし、ARG GCT GCA AG
G SYT TCT Tの配列を持つプライマー1μg
とCNY CYT TCA YCA TKC CCA
Cの配列を持つプライマー1μg、10mM dAT
P,dCTP,dGTP,dTTP 各1μl, Ta
qポリメラーゼ(2.5unit),10Xバッファー
5μl(パーキンエルマーシータス社)を混合し最終液
量50μlとし、サーマルフラー(パーキンエルマーシ
ータス社)94℃ 1分、60℃ 2分、72℃ 3分、
のサイクルを40回繰り返し、PCR反応を行った。P
CR反応液2.5μlをプラスミドPCRII(クロンテ
ック社)5ngと混合しT4 DNAリガーゼを用いて
PCR増幅フラグメントとプラスミドPCRIIとを連結
した。反応液10μlを大腸菌DH5α100μlに添
加し、常法に従い大腸菌を形質転換させた。得られたコ
ロニーから各々プラスミドを精製しオートリードシーケ
ンスキット(ファルマシア社)、DNAオートシーケン
サー(ファルマシア社)を用いてDNA塩基配列の決定
を行った。30クローンのDNA塩基配列の決定を行っ
たところ2クローン同一の配列が得られ、これはステロ
イド/サイロイドレセプタースーパーファミリーに属
し、かつnur/77ファミリーに属する配列であっ
た。よってこの配列をNUR88と命名し、全長の遺伝
子の分離を行った。
【0022】7.ラット脳神経細胞由来cDNAライブ
ラリーの作製 上記5.で得られたポリ(A)+RNA、5μgを鋳型
としてcDNA合成システムZAP−cDNA合成キッ
トを用いてcDNAを合成した。ポリ(A)+RNAは
キットに従い制限酵素XhoI認識配列を含むオリゴd
Tプライマー及びM−MuLV逆転写酵素50unit
によりファーストストランドを合成し、つづいてDNA
ポリメラーゼI(100 unit)によりセカンドス
トランドを合成し、2本鎖cDNAを得た。cDNAは
フェノール/クロロホルム(1:1,V/V)抽出とエ
タノール沈澱によって精製した後T4 DNAポリメラ
ーゼ(10unit)によりcDNA末端を平板化し、
T4 DNAリガーゼ(4Weiss U)を用いてc
DNAの両末端にEcoRIリンカーを付加した。その
後、制限酵素XhoI(120unit)でcDNA消
化し、5´末端にEcoRIサイト、3´末端にXho
IサイトをもつcDNAを作製した。cDNA 100
ngはλZAP XRアーム1μgとT4 DNAリガ
ーゼ(2Weiss unit)を用いて連結した。こ
の組換DNAをインビトロパッケージング反応に供しλ
ZAP組換ファージを得た。ファージプレーティング用
大腸菌XL1−Blue MRF´を用いてタイトレー
ションにより測定した組換ファージ数は1.4×106
個であった。このようにして作製したcDNAライブラ
リーは使用するまで少量のクロロホルムを加えたSM緩
衝液(0.1M NaCl, 0.01M MgSO4
0.05M Tris−Cl pH7.5, 0.1
%ゼラチン)中4℃で保存した。
ラリーの作製 上記5.で得られたポリ(A)+RNA、5μgを鋳型
としてcDNA合成システムZAP−cDNA合成キッ
トを用いてcDNAを合成した。ポリ(A)+RNAは
キットに従い制限酵素XhoI認識配列を含むオリゴd
Tプライマー及びM−MuLV逆転写酵素50unit
によりファーストストランドを合成し、つづいてDNA
ポリメラーゼI(100 unit)によりセカンドス
トランドを合成し、2本鎖cDNAを得た。cDNAは
フェノール/クロロホルム(1:1,V/V)抽出とエ
タノール沈澱によって精製した後T4 DNAポリメラ
ーゼ(10unit)によりcDNA末端を平板化し、
T4 DNAリガーゼ(4Weiss U)を用いてc
DNAの両末端にEcoRIリンカーを付加した。その
後、制限酵素XhoI(120unit)でcDNA消
化し、5´末端にEcoRIサイト、3´末端にXho
IサイトをもつcDNAを作製した。cDNA 100
ngはλZAP XRアーム1μgとT4 DNAリガ
ーゼ(2Weiss unit)を用いて連結した。こ
の組換DNAをインビトロパッケージング反応に供しλ
ZAP組換ファージを得た。ファージプレーティング用
大腸菌XL1−Blue MRF´を用いてタイトレー
ションにより測定した組換ファージ数は1.4×106
個であった。このようにして作製したcDNAライブラ
リーは使用するまで少量のクロロホルムを加えたSM緩
衝液(0.1M NaCl, 0.01M MgSO4
0.05M Tris−Cl pH7.5, 0.1
%ゼラチン)中4℃で保存した。
【0023】8.プラークハイブリダイゼーション用フ
ィルターの作製 スクリーニングを行うλファージcDNAライブラリー
として、前記7のアポトーシス誘導ラット胎児脳神経細
胞由来ライブラリーを用いた。20万クローンのファー
ジを大腸菌XL1−Blue MRF´に感染させ10
×14cmのLB軟寒天培地中(上層;1%トリプト
ン, 0.5%イーストエキストラクト,0.5%Na
Cl, 0.75%アガロース 下層;1%トリプト
ン, 0.5%イーストエキストラクト, 0.5%N
aCl, 1.5%バクトアガー)で1枚あたり5万ク
ローンの割合で4枚分を37℃で8時間培養した。次に
培地中のλファージクローンを市販のニトロセルロース
膜(S&S社)上に移し取り、以下に説明するプラーク
ハイブリダイゼーションを行った。 すなわち、1枚の
シャーレあたりニトロセルロース膜1枚の割合でファー
ジ粒子を移し取り、そのようにしてできたニトロセルロ
ース膜を0.1M 水酸化ナトリウム −1.5M 塩
化ナトリウムが染み込んだろ紙上に3分間静置し、別に
用意した乾いたろ紙上で水分を除いた後、次に同様に中
和溶液(0.5M Tris−ClpH8.0, 1.
5M NaCl)を染み込ませたろ紙上でこのニトロセ
ルロース膜を静置し乾いたろ紙上で水分を拭き取り、同
じ操作を再び繰り返した。こうして処理したニトロセル
ロース膜は2XSSC(20XSSC(3M NaC
l,0.3M C6H5O7Na3)を10倍希釈したも
の。以下SSCは20XSSCを希釈したものを示す)
に3分間浸し、ろ紙上で水分を拭き取り風乾した。次に
ニトロセルロース膜はUVトランスイルミネーター(コ
スモバイオ社)を用いて1分間UV光をあてDNAを膜
上に固定した。
ィルターの作製 スクリーニングを行うλファージcDNAライブラリー
として、前記7のアポトーシス誘導ラット胎児脳神経細
胞由来ライブラリーを用いた。20万クローンのファー
ジを大腸菌XL1−Blue MRF´に感染させ10
×14cmのLB軟寒天培地中(上層;1%トリプト
ン, 0.5%イーストエキストラクト,0.5%Na
Cl, 0.75%アガロース 下層;1%トリプト
ン, 0.5%イーストエキストラクト, 0.5%N
aCl, 1.5%バクトアガー)で1枚あたり5万ク
ローンの割合で4枚分を37℃で8時間培養した。次に
培地中のλファージクローンを市販のニトロセルロース
膜(S&S社)上に移し取り、以下に説明するプラーク
ハイブリダイゼーションを行った。 すなわち、1枚の
シャーレあたりニトロセルロース膜1枚の割合でファー
ジ粒子を移し取り、そのようにしてできたニトロセルロ
ース膜を0.1M 水酸化ナトリウム −1.5M 塩
化ナトリウムが染み込んだろ紙上に3分間静置し、別に
用意した乾いたろ紙上で水分を除いた後、次に同様に中
和溶液(0.5M Tris−ClpH8.0, 1.
5M NaCl)を染み込ませたろ紙上でこのニトロセ
ルロース膜を静置し乾いたろ紙上で水分を拭き取り、同
じ操作を再び繰り返した。こうして処理したニトロセル
ロース膜は2XSSC(20XSSC(3M NaC
l,0.3M C6H5O7Na3)を10倍希釈したも
の。以下SSCは20XSSCを希釈したものを示す)
に3分間浸し、ろ紙上で水分を拭き取り風乾した。次に
ニトロセルロース膜はUVトランスイルミネーター(コ
スモバイオ社)を用いて1分間UV光をあてDNAを膜
上に固定した。
【0024】9. ジゴキシゲニンで標識したDNAプ
ローブの作製 上記6.で分離した遺伝子断片を元にPCR法を用いて
ジゴキシゲニンでラベルしたプローブを作製した。さき
に得られた遺伝子断片10ng、AGG GCT GC
A AGG GCT TCT Tの配列を持つ合成プラ
イマー 0.5μg、CTT CCT TCA CCA
TCC CGA Cの配列を持つ合成プライマー
0.5μg、10mM dATP, dCTP, dG
TPをそれぞれ2μl、10mM dTTPを1.4μ
l、1mM ジゴキシゲニンdUTP 5μl、10×
バッファー(パーキンエルマーシータス社)10μl、
Taq DNAポリメラーゼ 5 unitを混合し、
最終液量を100μlとしサーマルサイクラー(パーキ
ンエルマーシータス社)を用いて94℃1分、50℃2
分、72℃3分のサイクルを30回繰り返し、ジゴキシ
ゲニンでラベルしたプローブ約500ngを作製した。
プローブは使用直前に95℃に10分間保持し、その後
急冷したものをハイブリダイゼーションに用いた。
ローブの作製 上記6.で分離した遺伝子断片を元にPCR法を用いて
ジゴキシゲニンでラベルしたプローブを作製した。さき
に得られた遺伝子断片10ng、AGG GCT GC
A AGG GCT TCT Tの配列を持つ合成プラ
イマー 0.5μg、CTT CCT TCA CCA
TCC CGA Cの配列を持つ合成プライマー
0.5μg、10mM dATP, dCTP, dG
TPをそれぞれ2μl、10mM dTTPを1.4μ
l、1mM ジゴキシゲニンdUTP 5μl、10×
バッファー(パーキンエルマーシータス社)10μl、
Taq DNAポリメラーゼ 5 unitを混合し、
最終液量を100μlとしサーマルサイクラー(パーキ
ンエルマーシータス社)を用いて94℃1分、50℃2
分、72℃3分のサイクルを30回繰り返し、ジゴキシ
ゲニンでラベルしたプローブ約500ngを作製した。
プローブは使用直前に95℃に10分間保持し、その後
急冷したものをハイブリダイゼーションに用いた。
【0025】10.ハイブリダイゼーション ニトロセルロース膜は5×SSCに浸したあとプレハイ
ブリダイゼーション液(5×SSC, 0.5%ブロッ
キングパウダー(ベーリンガーマインハイム社), 1
%Na−サーコシン, 0.02% SDS)に65
℃、2時間浸した。次に前述のジゴキシゲニン標識プロ
ーブを含むハイブリダイゼーション液(5XSSC,
0.5%ブロッキングパウダー(ベーリンガーマインハ
イム社),1%Na−サーコシン,0.02% SD
S,ジゴキシゲニン標識プローブ 10ng/ml)中
で前述のニトロセルロース膜を65℃,8時間以上保温
した。その後ニトロセルロース膜を取りだし、2×SS
C, 0.1%SDS液中で5分間2回洗浄し、さらに
0.1×SSC, 0.1%SDS溶液中で65℃15
分間2回洗浄し、ジゴキシゲニン検出キット(ベーリン
ガーマインハイム社)を用いて標識プローブの検出を行
った。ハイブリダイゼーションの終了したニトロセルロ
ース膜はバッファー1(0.1M Tris−Cl p
H7.5, 0.15M NaCl)中で軽く洗浄しブ
ロッキング液(0.1M Tris−ClpH7.5,
0.15M NaCl, 0.5%ブロッキングパウ
ダー(ベーリンガーマインハイム社))中に30分間室
温で保持した。その後ニトロセルロース膜を取り出しバ
ッファー1で軽く洗浄した後、α−DIG Ab液(ベ
ーリンガーマインハイム社)に室温で30分間浸しバッ
ファー1で15分間2回洗浄した。次にフィルターは発
色液(0.1MTris−Cl pH9.5,0.1M
NaCl 0.05M MgCl2,150μg/m
l NBT,75μg/ml BCIP)に10分から
1時間浸し、検出を行った。
ブリダイゼーション液(5×SSC, 0.5%ブロッ
キングパウダー(ベーリンガーマインハイム社), 1
%Na−サーコシン, 0.02% SDS)に65
℃、2時間浸した。次に前述のジゴキシゲニン標識プロ
ーブを含むハイブリダイゼーション液(5XSSC,
0.5%ブロッキングパウダー(ベーリンガーマインハ
イム社),1%Na−サーコシン,0.02% SD
S,ジゴキシゲニン標識プローブ 10ng/ml)中
で前述のニトロセルロース膜を65℃,8時間以上保温
した。その後ニトロセルロース膜を取りだし、2×SS
C, 0.1%SDS液中で5分間2回洗浄し、さらに
0.1×SSC, 0.1%SDS溶液中で65℃15
分間2回洗浄し、ジゴキシゲニン検出キット(ベーリン
ガーマインハイム社)を用いて標識プローブの検出を行
った。ハイブリダイゼーションの終了したニトロセルロ
ース膜はバッファー1(0.1M Tris−Cl p
H7.5, 0.15M NaCl)中で軽く洗浄しブ
ロッキング液(0.1M Tris−ClpH7.5,
0.15M NaCl, 0.5%ブロッキングパウ
ダー(ベーリンガーマインハイム社))中に30分間室
温で保持した。その後ニトロセルロース膜を取り出しバ
ッファー1で軽く洗浄した後、α−DIG Ab液(ベ
ーリンガーマインハイム社)に室温で30分間浸しバッ
ファー1で15分間2回洗浄した。次にフィルターは発
色液(0.1MTris−Cl pH9.5,0.1M
NaCl 0.05M MgCl2,150μg/m
l NBT,75μg/ml BCIP)に10分から
1時間浸し、検出を行った。
【0026】得られた5個の陽性プラークを採取し上記
と同じ方法によって2次スクリーニングを行い各々のク
ローンを単一のクローンとした。純化したファージは常
法に従いExAssistTM/SOLRTMシステム(ス
トラータジーン社)によりBluescriptSK
(−)上に移し、cDNAを単離精製した。得られたc
DNAはオートリードシーケンスキット(ファルマシア
社)及びDNAオートシーケンサー(ファルマシア社)
を用いて3'末端および5'末端の塩基配列を決定した。
さらに得られた陽性クローンの制限酵素地図を作製した
ところ、すべてのクローンがプローブとして用いた遺伝
子断片と同じ配列を有していることが判明した。そこで
このファージ上にコードされるcDNAをNUR88と
命名した。配列番号1にNUR88cDNA 4400
bpの塩基配列及びその塩基配列から演繹されるアミノ
酸配列を示す。3'末端にポリA付加シグナルが認めら
れないこと、およびノーザンハイブリダイゼーション
(後述)から推定されるcDNA長が4400bp以上
であることから、本遺伝子は3'末端の一部の配列を欠
いていると考えられる。図1にNUR88とnur/7
7とのDNAバインディングドメインにおけるアミノ酸
配列ホモロジーを示す。図1に示されるとおり、NUR
88はnur/77DNAバインデイングサイトを高度
に保存し、ゲノムDNA上の標的配列決定に重要な役割
を果たすA BOX,B BOX,P BOXの配列も
ほぼ完全に一致していた。
と同じ方法によって2次スクリーニングを行い各々のク
ローンを単一のクローンとした。純化したファージは常
法に従いExAssistTM/SOLRTMシステム(ス
トラータジーン社)によりBluescriptSK
(−)上に移し、cDNAを単離精製した。得られたc
DNAはオートリードシーケンスキット(ファルマシア
社)及びDNAオートシーケンサー(ファルマシア社)
を用いて3'末端および5'末端の塩基配列を決定した。
さらに得られた陽性クローンの制限酵素地図を作製した
ところ、すべてのクローンがプローブとして用いた遺伝
子断片と同じ配列を有していることが判明した。そこで
このファージ上にコードされるcDNAをNUR88と
命名した。配列番号1にNUR88cDNA 4400
bpの塩基配列及びその塩基配列から演繹されるアミノ
酸配列を示す。3'末端にポリA付加シグナルが認めら
れないこと、およびノーザンハイブリダイゼーション
(後述)から推定されるcDNA長が4400bp以上
であることから、本遺伝子は3'末端の一部の配列を欠
いていると考えられる。図1にNUR88とnur/7
7とのDNAバインディングドメインにおけるアミノ酸
配列ホモロジーを示す。図1に示されるとおり、NUR
88はnur/77DNAバインデイングサイトを高度
に保存し、ゲノムDNA上の標的配列決定に重要な役割
を果たすA BOX,B BOX,P BOXの配列も
ほぼ完全に一致していた。
【0027】11.組織からのRNAの抽出 ラット胚16日齢の胎児脳および成人雌性ラットの脳か
らtotal RNAを抽出した。組織はそれぞれ摘出
直後に液体窒素中で急速凍結し、融解しないように冷却
しつつ乳鉢中で破砕した。粉末状になったところで、組
織の約10倍量のD solusionを加え、組織を
溶解し、RNaseを不活性化した。以下の操作は、上
記1.〜4.と同様に行い、total RNAを得
た。
らtotal RNAを抽出した。組織はそれぞれ摘出
直後に液体窒素中で急速凍結し、融解しないように冷却
しつつ乳鉢中で破砕した。粉末状になったところで、組
織の約10倍量のD solusionを加え、組織を
溶解し、RNaseを不活性化した。以下の操作は、上
記1.〜4.と同様に行い、total RNAを得
た。
【0028】12.ノーザンハイブリダイゼーション 本遺伝子の発現様式を正常な細胞及びアポトーシスへ移
行中の細胞とで比較するため、ノーザンハイブリダイゼ
イションを行った。じょうき4.及び11.に従って分
離したtotal RNA 20μgを常法(Molecular
Cloning, Cold Spring Harbor Laboratory, 1989, 7.4
3)に従い電気泳動し、20×SSCを用いてナイロンメ
ンブレンに転写した。転写したフィルターは、ハイブリ
ダイゼーションバッファー(6×SSC、5×Denh
alt’s、0.5%SDS、サーモンスパームDNA
100μg/ml)中で65℃ 3時間プレハイブリダ
イゼーションを行った後32P標識NUR88プローブを
添加し、一晩ハイブリダイゼーションを行った。32P標
識NUR88プローブは、常法(Anal. Biochem., 132,
6, 1983)に従い、ランダムプライマーラベリングキット
(宝酒造)を用いて作製した。ハイブリダイゼーション
の終了したフィルターは2×SSC、0.1%SDSで
5分間2回洗浄し、さらに0.2×SSC、0.1%S
DSで65℃、20分間2回洗浄を行った。その後フィ
ルターは風乾ののち、オートラジオグラフィーに供し
た。結果を図2に示す。正常成人雌ラット脳および正常
胎児ラット脳では、NUR88の発現は全く認められ
ず、脳神経細胞を培養系に移すことによりアポトーシス
を誘導したサンプルおよびカルシュウムイオノフォアA
23187によりアポトーシスへの進行を加速したサン
プルでは、NUR88の発現が明確に認められた。培養
系へ移行したサンプルおよびカルシウムイオノフォア添
加を行ったサンプルとでNUR88の発現量に差が認め
られるのは、発現の最大値を示す時期に差が生じたため
と考えられる。また分子量マーカーから推定されるNU
R88mRNAの全長は5kb±0.6kbであった。
行中の細胞とで比較するため、ノーザンハイブリダイゼ
イションを行った。じょうき4.及び11.に従って分
離したtotal RNA 20μgを常法(Molecular
Cloning, Cold Spring Harbor Laboratory, 1989, 7.4
3)に従い電気泳動し、20×SSCを用いてナイロンメ
ンブレンに転写した。転写したフィルターは、ハイブリ
ダイゼーションバッファー(6×SSC、5×Denh
alt’s、0.5%SDS、サーモンスパームDNA
100μg/ml)中で65℃ 3時間プレハイブリダ
イゼーションを行った後32P標識NUR88プローブを
添加し、一晩ハイブリダイゼーションを行った。32P標
識NUR88プローブは、常法(Anal. Biochem., 132,
6, 1983)に従い、ランダムプライマーラベリングキット
(宝酒造)を用いて作製した。ハイブリダイゼーション
の終了したフィルターは2×SSC、0.1%SDSで
5分間2回洗浄し、さらに0.2×SSC、0.1%S
DSで65℃、20分間2回洗浄を行った。その後フィ
ルターは風乾ののち、オートラジオグラフィーに供し
た。結果を図2に示す。正常成人雌ラット脳および正常
胎児ラット脳では、NUR88の発現は全く認められ
ず、脳神経細胞を培養系に移すことによりアポトーシス
を誘導したサンプルおよびカルシュウムイオノフォアA
23187によりアポトーシスへの進行を加速したサン
プルでは、NUR88の発現が明確に認められた。培養
系へ移行したサンプルおよびカルシウムイオノフォア添
加を行ったサンプルとでNUR88の発現量に差が認め
られるのは、発現の最大値を示す時期に差が生じたため
と考えられる。また分子量マーカーから推定されるNU
R88mRNAの全長は5kb±0.6kbであった。
【0029】
【発明の効果】本発明に関わる核レセプターNUR88
をコードする遺伝子は、細胞のアポトーシス時に発現す
る遺伝子である。本発明は、アルツハイマー病、パーキ
ンソン病等の脳神経疾患、HIV等のウイルス感染、自
己免疫疾患等において、上記遺伝子の発現量または活性
等を指標とした新しい臨床診断法を提供する。さらに、
本発明の遺伝子を標的としたアンチセンス、リボザイム
等は脳神経疾患、免疫疾患、ウイルス感染等の治療薬と
なる可能性がある。また本発明の遺伝子は例えば神経
系、免疫系の構築等の基礎研究用,HIV等のウイルス
感染によるリンパ細胞のアポトーシスの研究用としても
きわめて有用である。以下本発明を実施例によりさらに
詳しく説明するが本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
をコードする遺伝子は、細胞のアポトーシス時に発現す
る遺伝子である。本発明は、アルツハイマー病、パーキ
ンソン病等の脳神経疾患、HIV等のウイルス感染、自
己免疫疾患等において、上記遺伝子の発現量または活性
等を指標とした新しい臨床診断法を提供する。さらに、
本発明の遺伝子を標的としたアンチセンス、リボザイム
等は脳神経疾患、免疫疾患、ウイルス感染等の治療薬と
なる可能性がある。また本発明の遺伝子は例えば神経
系、免疫系の構築等の基礎研究用,HIV等のウイルス
感染によるリンパ細胞のアポトーシスの研究用としても
きわめて有用である。以下本発明を実施例によりさらに
詳しく説明するが本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0030】
【0031】配列番号:1 配列の長さ:4400 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:ラット(Rattus norvegicus) 配列の特徴:700-2586 S CDS 1576-1836 S DNA binding site 配列 CCGAGTCTCC TGCCTCCCGC CCCCCACCCC TCCAGCGCCT GCTCCTCCTC CGCTCCCCAT 60 ACACAGACAC GCTCACACCC GCTCCTTCAC TTGCACACAC AGACACACGC GCGCTCACAC 120 GCTCCGCACA CACACTCCAC TCTCTCCCGC GCGCTCACAC CCCTCTCTCT CGGCGCCCTC 180 GCCGGTGTCG CGCCGCGCCG CGCCGCAGCC GGACGCCCCT CCAGGGCTCA CTTTGCAACG 240 CTGACAGAGC GGGCAGTGGC CGTGGAGGTG GGAAACGTGG CGACATCCTA GCCCCTGGTC 300 GCAGCCGGAG ACTGGACGCT GCGGAACCTC TCGGCGGCGC TCTCCCATGA GTTGGGATCG 360 CAGCATCCCC AGCCAGCCGC TGCTCACCGC CTCTGGGAGC CGCTGGGTTT GTGCACCGCA 420 GCCCTTCCGG GACAGCAGCT GTGACTCTCC CCCAATCCAG ATTTCGGGGT CGCTCTCTAG 480 AAACTCGCTC TAAAGACGGA ACCTCCACAG AACCCAAAGC CCACTGCGGG AGAGCGCAGC 540 CCGACAAGCC CGGGCGCTGA GCCTGGACCC TCAACAGAGC GGGCCAGCAC AGCGGCGGCG 600 GCTGCTTCGC CTATCCCGAC GTCCCCGCCT CCTACACTCT CAGCCTCCGC TGGAGAGACC 660 CCCAGCCCCA CCATTCAGCG CGCAAGATAC CCTCCAGAT ATG CCC TGC GTG CAA 714 Met Pro Cys Val Gln 1 5 GCC CAA TAT AGC CCT TCG CCT CCG GGG TCC ACT TAT GCC ACG CAG ACT 762 Ala Gln Tyr Ser Pro Ser Pro Pro Gly Ser Thr Tyr Ala Thr Gln Thr 10 15 20 TAT GGC TCG GAA TAC ACC ACA GAA ATC ATG AAC CCC GAC TAT GCC AAG 810 Tyr Gly Ser Glu Tyr Thr Thr Glu Ile Met Asn Pro Asp Tyr Ala Lys 25 30 35 CTG ACC ATG GAC CTC GGT AGC ACG GGG ATC ATG GCC ACG GCC ACG ACG 858 Leu Thr Met Asp Leu Gly Ser Thr Gly Ile Met Ala Thr Ala Thr Thr 40 45 50 TCC CTG CCC AGC TTC AGT ACC TTC ATG GAG GGC TAC CCC AGC AGC TGC 906 Ser Leu Pro Ser Phe Ser Thr Phe Met Glu Gly Tyr Pro Ser Ser Cys 55 60 65 GAA CTC AAG CCC TCC TGC CTG TAC CAA ATG CCG CCT TCT GGG CCT CGG 954 Glu Leu Lys Pro Ser Cys Leu Tyr Gln Met Pro Pro Ser Gly Pro Arg 70 75 80 85 CCT TTG ATC AAG ATG GAA GAG GGT CGC GAG CAT GGC TAC CAC CAC CAC 1002 Pro Leu Ile Lys Met Glu Glu Gly Arg Glu His Gly Tyr His His His 90 95 100 CAC CAC CAT CAC CAT CAT CAT CAC CAC CAC CAC CAG CAG CAG CAG CCG 1050 His His His His His His His His His His His Gln Gln Gln Gln Pro 105 110 115 TCC ATT CCT CCT CCC TCT GGC CCC GAG GAC GAG GTA CTG CCC AGC ACC 1098 Ser Ile Pro Pro Pro Ser Gly Pro Glu Asp Glu Val Leu Pro Ser Thr 120 125 130 TCC ATG TAC TTC AAG CAG TCT CCG CCG TCT ACG CCG ACC ACT CCA GGC 1146 Ser Met Tyr Phe Lys Gln Ser Pro Pro Ser Thr Pro Thr Thr Pro Gly 135 140 145 TTC CCC CCG CAG GCG GGG GCG CTG TGG GAC GAC GAG CTG CCC TCT GCG 1194 Phe Pro Pro Gln Ala Gly Ala Leu Trp Asp Asp Glu Leu Pro Ser Ala 150 155 160 165 CCT GGC TGC ATC GCT CCG GGA CCG CTG CTG GAC CCG CAG ATG AAG GCA 1242 Pro Gly Cys Ile Ala Pro Gly Pro Leu Leu Asp Pro Gln Met Lys Ala 170 175 180 GTG CCC CCA ATG GCC GCT GCT GCG CGC TTC CCG ATC TTC TTC AAG CCC 1290 Val Pro Pro Met Ala Ala Ala Ala Arg Phe Pro Ile Phe Phe Lys Pro 185 190 195 TCA CCG CCA CAC CCT CCC GCG CCC AGC CCA GCC GGC GGC CAC CAC CTG 1338 Ser Pro Pro His Pro Pro Ala Pro Ser Pro Ala Gly Gly His His Leu 200 205 210 GGC TAT GAC CCC ACG GCC GCA GCT GCG CTC AGT CTA CCC CTG GGA GCC 1386 Gly Tyr Asp Pro Thr Ala Ala Ala Ala Leu Ser Leu Pro Leu Gly Ala 215 220 225 GCG GCC GCC GCG GGC AGC CAA GCT GCT GCG CTC GAG GGC CAT CCG TAC 1434 Ala Ala Ala Ala Gly Ser Gln Ala Ala Ala Leu Glu Gly His Pro Tyr 230 235 240 245 GGG CTC CCG CTG GCC AAG AGG ACG GCC ACG TTG ACC TTC CCT CCG CTG 1482 Gly Leu Pro Leu Ala Lys Arg Thr Ala Thr Leu Thr Phe Pro Pro Leu 250 255 260 GGC CTC ACA GCG TCC CCT ACC GCG TCC AGC CTG CTG GGA GAG AGC CCC 1530 Gly Leu Thr Ala Ser Pro Thr Ala Ser Ser Leu Leu Gly Glu Ser Pro 265 270 275 AGC CTA CCA TCG CCA CCC AAT AGG AGC TCA TCA TCC GGC GAG GGC ACG 1578 Ser Leu Pro Ser Pro Pro Asn Arg Ser Ser Ser Ser Gly Glu Gly Thr 280 285 290 TGT GCT GTG TGC GGG GAC AAT GCT GCC TGC CAG CAC TAC GGA GTC CGC 1626 Cys Ala Val Cys Gly Asp Asn Ala Ala Cys Gln His Tyr Gly Val Arg 295 300 305 ACC TGC GAG GGC TGC AAG GGC TTC TTC AAG AGA ACG GTG CAG AAA AAC 1674 Thr Cys Glu Gly Cys Lys Gly Phe Phe Lys Arg Thr Val Gln Lys Asn 310 315 320 325 GCA AAA TAT GTT TGC TTG GCA AAT AAA AAC TGC CCG GTA GAC AAG AGA 1722 Ala Lys Tyr Val Cys Leu Ala Asn Lys Asn Cys Pro Val Asp Lys Arg 330 335 340 CGT CGA AAT CGA TGT CAG TAC TGC AGG TTT CAG AAG TGT CTC AGT GTC 1770 Arg Arg Asn Arg Cys Gln Tyr Cys Arg Phe Gln Lys Cys Leu Ser Val 345 350 355 GGG ATG GTG AAG GAA GTT GTG CGT ACA GAT AGT CTG AAA GGG AGG AGA 1818 Gly Met Val Lys Glu Val Val Arg Thr Asp Ser Leu Lys Gly Arg Arg 360 365 370 GGT CGT CTG CCT TCC AAA CCA AAG AGC CCA CTA CAA CAG GAG CCC TCG 1866 Gly Arg Leu Pro Ser Lys Pro Lys Ser Pro Leu Gln Gln Glu Pro Ser 375 380 385 CAG CCC TCC CCA CCA TCT CCT CCG ATC TGT ATG ATG AAC GCC CTT GTC 1914 Gln Pro Ser Pro Pro Ser Pro Pro Ile Cys Met Met Asn Ala Leu Val 390 395 400 405 CGA GCT TTA ACA GAC GCA ACG CCC AGA GAC CTT GAT TAC TCC AGA TAC 1962 Arg Ala Leu Thr Asp Ala Thr Pro Arg Asp Leu Asp Tyr Ser Arg Tyr 410 415 420 TGT CCC ACC GAC CAG GCC ACT GCG GGC ACA GAC GCT GAG CAC GTG CAG 2010 Cys Pro Thr Asp Gln Ala Thr Ala Gly Thr Asp Ala Glu His Val Gln 425 430 435 CAG TTC TAC AAC CTT CTG ACG GCC TCC ATC GAC GTG TCC AGA AGC TGG 2058 Gln Phe Tyr Asn Leu Leu Thr Ala Ser Ile Asp Val Ser Arg Ser Trp 440 445 450 GCA GAA AAG ATC CCC GGA TTC ACT GAT CTC CCC AAA GAA GAT CAG ACG 2106 Ala Glu Lys Ile Pro Gly Phe Thr Asp Leu Pro Lys Glu Asp Gln Thr 455 460 465 TTA CTT ATA GAA TCA GCC TTT TTG GAG CTG TTC GTT CTT AGA CTT TCT 2154 Leu Leu Ile Glu Ser Ala Phe Leu Glu Leu Phe Val Leu Arg Leu Ser 470 475 480 485 ATC AGG TCA AAC ACT GCT GAA GAT AAG TTT GTG TTC TGC AAT GGA CTT 2202 Ile Arg Ser Asn Thr Ala Glu Asp Lys Phe Val Phe Cys Asn Gly Leu 490 495 500 GTC CTG CAC CGA CTT CAG TGC CTT CGC GGA TTT GGG GAG TGG CTC GAC 2250 Val Leu His Arg Leu Gln Cys Leu Arg Gly Phe Gly Glu Trp Leu Asp 505 510 515 TCC ATT AAA GAC TTT TCT TTA AAT TTG CAG AGC CTG AAC CTT GAT ATC 2298 Ser Ile Lys Asp Phe Ser Leu Asn Leu Gln Ser Leu Asn Leu Asp Ile 520 525 530 CAA GCC TTA GCC TGC CTG TCA GCA CTG AGT ATG ATC ACA GAG CGA CAT 2346 Gln Ala Leu Ala Cys Leu Ser Ala Leu Ser Met Ile Thr Glu Arg His 535 540 545 GGG TTA AAA GAA CCA AAG AGA GTG GAG GAG CTA TGC AAC AAG ATC ACA 2394 Gly Leu Lys Glu Pro Lys Arg Val Glu Glu Leu Cys Asn Lys Ile Thr 550 555 560 565 AGC AGC TTA AAG GAC CAC CAG AGG AAG GGA CAG GCT CTG GAG CCC TCA 2442 Ser Ser Leu Lys Asp His Gln Arg Lys Gly Gln Ala Leu Glu Pro Ser 570 575 580 GAG CCC AAG GTC CTT CGC GCA CTG GTG GAA CTG AGG AAG ATC TGC ACC 2490 Glu Pro Lys Val Leu Arg Ala Leu Val Glu Leu Arg Lys Ile Cys Thr 585 590 595 CAG GGC CTC CAG CGT ATC TTC TAC CTG AAG CTG GAG GAC TTG GTG TCC 2538 Gln Gly Leu Gln Arg Ile Phe Tyr Leu Lys Leu Glu Asp Leu Val Ser 600 605 610 CCA CCT TCT GTC ATC GAC AAG CTC TTC CTT GAT ACC CTG CCT TTC TGA 2586 Pro Pro Ser Val Ile Asp Lys Leu Phe Leu Asp Thr Leu Pro Phe *** 615 620 625 GCAGGGGAAG CCTGAGCAGA GAGCTACTTG CTCTGCTGGC ACTGGTCATT AAGTGAGCAA 2646 AAGGATGGGT TTGAACACCT GCCCCTCTAT CCTTCCTCCA GGGGAAAAAG CAGCTCCCAT 2706 AGAAAGCAAA GACTTTTTTT TTTCCTGGCA CCTTTCCTTA CAACCTAAAG CCAGAAACCT 2766 TGCAGAGTAT TGTGTTGGGG TTGTGTTTTA TATTTAGGCT TTGGTGGGTG GGCTGGGAGG 2826 GGGTAAAATA GTTCATGAGG CTTTTCTAAG AAATTGCTGA CGAAGCACTT TTGGATGATG 2886 CTATCCCAGC AGTGGGGTGG GGAGAAAGGA TAATATAACT GTTTTAAAAA CTCTTTCCGG 2946 GGGAATATGA CTATGGTTGC TTTGTATTTA AAAATAAGAA CAGCCAAGGG CTGTTTTACC 3006 AGGGTAGGGC TGTGTCTTAA GACTGATCCC TTTAGTATGT ACTTCCCGGA TCGAGGCACA 3066 TAAGTGGTGC AAATGAGGCG GGGAAATTCT TCATTTCTTC ATTTCTTTCT TCTTCTTAAA 3126 ATAAAATGGC AAAAAAAAAA AGATGGAAGA TTATCTACAA ATCAGACTTA GCAAAATGAT 3186 AATGGCTATT CGCTTCCACA TACAAGTGCA ATTTTTTAGA GTGCTGTCTT ACTAAGTCTT 3246 GTTTGTGAAC TCTCCCTCAT TTTATATGAA AATAAGAAGG AGGCAGTCAT GTTATCAAAC 3306 GGCGTGCTCA TTTTCCTAGC TCACCCTTGG TCCACCTGCC CTGTAGAACC CTTCGGAGGT 3366 ATGGCCCTTC TAAGACTTTC AGGCCACTCT TGATGGAATT CGACACCCCT CCCCTCAACC 3426 CATGACTATC CAGATGTCCT GAATGGGGAT CAGGTTATAA AATGGATTGC ATATGACTGT 3486 GTTCGCTGTG TGTTTGTCAA CCTGGACAGA GTTCTCTAAA CCTTCTTTAG TTGTAGCAAG 3546 TTCCTGATTC CTCCATTCAG AAGCCCAAGG AGCATTGGGT GACTCGATCA AGGGTTAACC 3606 CTAGGAGAAC ATGCAAATAA GTAGGAACTG GGTCAGACAG GGTAAGCACC AGAGATGATA 3666 AGGATTTATA TATAAATATA TATAAAATTA ATTTTTGTTA TTGGTTATAG ACAATTTTGG 3726 AAAGCAAGAG AATCATCTCT TTTTTTTTTT TAAAGAGGAA AAGATAGTAT TGATGTATTA 3786 GCAAAGATTA GTGGGGTACG GTTCAACATT CCGTGTTTGT GCCCCCTTTT CTATGTTTCT 3846 ACTGTTGATG GCATATTATT ATGAAATGAT TCGTTGCATA GTGTCCTTAT TTGTATGAAC 3906 ATTTGTATGC ACGTTCTATT GTAATCGCTT TGCCTGTATT TATTGCAAGA CCACCAGCTC 3966 CTGGAGGCTG AGTTACAGAA TAATCAAATG GGGTGTTCGT GGTGACTTGG ATACACCGGT 4026 TAGAAATTAA ATAAGCATAT ATATATATAT AAAAACATAG CAGGTTACAT ATATATTTAT 4086 AATGTGTCTT TTTATTAACC ATTTGTACAA TAAATGTCAC TTCCCACGCA GTTATTTTAT 4146 CCTTTGTTTG CAGTGACCTT TAAGGCAGCA CTGTTTAGCA CTTTGATATG AAATTTTTTG 4206 CTTATTTTTT TGCTAAATTC AAATAACGTT TGAAGATTTT TAGGTCTAAA AGTCTTTATA 4266 TTATATACAC TGTATCAAGT CAAGATACCT TTGGCCGTTT TGCTAAGACT CAAACTTTGA 4326 ATGTCAAACC AATGTCACGG TAGCTTCTGT TAGCTTTTAA TCATTTTTGC TTTAGTCTTT 4386 TTTTTTAAAA AAAA 4400
【図1】 NUR88とnur/77とのDNA bi
nding siteにおけるアミノ酸ホモロジーを表
した図である。
nding siteにおけるアミノ酸ホモロジーを表
した図である。
【図2】 NUR88をプローブとした各種細胞のRN
Aノーザンハイブリダイゼーションの結果を示した図で
ある。
Aノーザンハイブリダイゼーションの結果を示した図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 章博 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】配列番号1に記載された塩基配列を有する
ことを特徴とする核レセプター遺伝子。 - 【請求項2】配列番号1に記載されたアミノ酸配列を有
することを特徴とする核レセプター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6164434A JPH0823980A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 脳神経細胞のアポトーシス時に発現する核レセプターおよびそれをコードする核レセプター遺伝子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6164434A JPH0823980A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 脳神経細胞のアポトーシス時に発現する核レセプターおよびそれをコードする核レセプター遺伝子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0823980A true JPH0823980A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15793095
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6164434A Pending JPH0823980A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 脳神経細胞のアポトーシス時に発現する核レセプターおよびそれをコードする核レセプター遺伝子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0823980A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11535670B2 (en) | 2016-05-11 | 2022-12-27 | Huyabio International, Llc | Combination therapies of HDAC inhibitors and PD-L1 inhibitors |
US12122833B2 (en) | 2019-08-14 | 2024-10-22 | Huyabio International, Llc | Combination therapies of HDAC inhibitors and PD-1 inhibitors |
-
1994
- 1994-07-15 JP JP6164434A patent/JPH0823980A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11535670B2 (en) | 2016-05-11 | 2022-12-27 | Huyabio International, Llc | Combination therapies of HDAC inhibitors and PD-L1 inhibitors |
US12122833B2 (en) | 2019-08-14 | 2024-10-22 | Huyabio International, Llc | Combination therapies of HDAC inhibitors and PD-1 inhibitors |
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