JPH08235363A - コンピュータ視覚プロセス - Google Patents

コンピュータ視覚プロセス

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Publication number
JPH08235363A
JPH08235363A JP4158393A JP15839392A JPH08235363A JP H08235363 A JPH08235363 A JP H08235363A JP 4158393 A JP4158393 A JP 4158393A JP 15839392 A JP15839392 A JP 15839392A JP H08235363 A JPH08235363 A JP H08235363A
Authority
JP
Japan
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hypothesis
hypotheses
neighborhood
predicted
contour
Prior art date
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Application number
JP4158393A
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English (en)
Inventor
Jiei Kotsukusu Ingemaru
インゲマル・ジェイ・コックス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像の輪郭を検出、確認するにあたり、ノイ
ズや誤読を大きく低減させることを目的とする。 【構成】 画像の輪郭を検出するためのコンピュータ視
覚プロセスであって、重仮説確率データ連関を用い、エ
ッジ要素を観測し、予測エッジ要素と整合させ、仮説マ
トリックスを展開し、高い確率統計を利用して次の予測
エッジ要素を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はコンピュータ視覚に関
し、そしてより特定すれば、画像を処理して、対象認識
のようなある意図した目的のために、より補正しやすい
信号にするためのコンピュータの利用法に関する。
【0002】
【従来の技術】所定の画像をもっと修正できる形式に処
理するコンピュータプロセスの既知の手法は、画像にお
ける重要な対象の境界あるいは輪郭の認識に依存する
が、それは対象の境界は通常、初期明暗度のデータか
ら、画像最終解釈へと動く場合の重要な中間表現である
という理由による。対象の境界はある小さな近傍にわた
っての明暗度の有意な変化、によって識別されることが
よくあり、従ってエッジ検出は、大きい明暗度の傾斜が
あるような画像の画素を識別しようと試みる。しかし、
エッジ検出器は、輪郭と形成するために個別エッジ要素
(edgels)をグルーピングしない。このことはな
お先のレベルの処理にゆだねられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】入力データには雑音が
あり、誤り測定および/または欠落測定もあり得るし、
例えば画像輪郭はお互いに交差し、かつ干渉し合うので
あいまいさがあり、知覚による関連グループ分けの数は
事前には未知であり、そして時と共に、幾つかのグルー
プは不意に終了し、他のものが生成されるというよう
に、変わることもあり得る、などの理由により、エッジ
点を輪郭に関連させることは困難である。対応問題(あ
るいはデータ連関問題)は、従来からの評価および制御
問題とは異なる認識をすることである。根本問題は、測
定の原点ならびに測定の値の両者に不確かさがあるとい
うことである。
【0004】ハウ(Hough)変換は恐らく、線を検
出するための最も一般的なアルゴリズムである。しか
し、それは線区分の開始点と終了点を明瞭に表示しては
いない。その上、累算装置アレーの大きさを選定するこ
とが問題となり得る。最も重要なことは、ハウ変換は、
例えば直線、円等のような輪郭の一般形が既知である場
合にのみ適切であるということである。それはエッジ要
素を連結して任意の輪郭を形成するためには不適当であ
る。
【0005】グラフ探索のようなエッジ追跡は、以下
で、特にツリーを探索する必要性において提案されるア
ルゴリズムに幾分似ている。しかし、例えばエッジ要素
の位置決め誤りのような測定ノイズは明瞭にはモデル化
されていなし、測定およびデータ連関の不確かさを与え
られた特定の輪郭の可能性を推定しようとする試みも見
られない。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は次のように見
ることができる。それは画像シーンを確率的データ連関
の方法に基づいて、互いにばらばらな点の集合に分割す
るコンピュータ視覚プロセスであり、特に1フレームの
画像シーンを記憶する段階と、前記フレームを検出しよ
うとする輪郭を含む前記画像シーンの離散的区域の輪郭
を描くエッジ検出プロセスによって分析する段階と、前
記離散的区域の局部的近傍を(例えば1度に1ラインづ
つ)走査して前記近傍のエッジ要素を観測する段階と、
近傍に対する観測エッジ要素を前記近傍に対する予測エ
ッジ要素に整合させてその近傍に対して観測し、あるい
は予測したエッジ要素に基づく輪郭に対する仮説マトリ
ックスを展開する段階と、前記予測エッジ要素は以前に
観測し、かつ予測した値に基づいている、前記仮説マト
リックスにおける新規観測エッジ要素を輪郭に割当てる
段階と、仮説マトリックスに基づいたデータ連関仮定を
発生する段階と、発生された各仮説に確率統計を発生す
る段階と、各仮説の確率統計を合計し、かつ相対的に低
い確率統計を有する仮説を切捨て、そして相対的に高い
確率統計を有する仮説を利用し、かつ記憶するために取
っておく段階と、仮説ツリーを空間的にばらばらなツリ
ーに分割することによって仮説の総数を低減する段階
と、取っておいた仮説を利用して先述の整合において利
用されるために次の近傍に対する予測エッジ要素を発生
する段階、とから成る、画像シーンにおいて少なくとも
1つの輪郭を見つけ出すコンピュータ視覚プロセス、と
して見ることができる。この局面におけるように、画像
シーンが先ずエッジ検出器によって処理されると、次に
アルゴリズムによってエッジ点を、各集合が画像シーン
における輪郭を表す互いにばらばらな集合に分割する。
別の局面において、この発明は次のように、すなわち、
画像シーンを確率的データ連関の方法に基づいた点のば
らばらな集合に分割するコンピュータ視覚プロセス、特
に1フレームの画像シーンを記憶する段階と、前記シー
ンの局部的近傍を(例えば1度に1ライン)走査して前
記近傍における画素を観測する段階と、近傍に対する観
測画素を前記近傍に対する予測画素値と整合させてその
近傍に対する観測あるいは予測画素に基づいた領域に対
する仮説マトリックスを展開する段階と、前記予測画素
は以前に観測し、予測した値に基づいている、前記仮説
マトリックスにおける新規観測画素を領域に割当てる段
階と、仮説マトリッックスに基づいてデータ連関仮説を
発生する段階と、発生した各仮説に確率統計を与える段
階と、各仮説の確率統計を加算し、かつ相対的に低い確
率統計を有する仮説を切捨て、相対的に高い確率統計を
有する仮説を利用し、かつ記憶するために取っておく段
階と、仮説ツリーを空間的にばらばらなツリーに分割す
ることによって仮説の総数を低減する段階と、取ってお
いた仮説を利用して、先述の整合において利用するため
に次の近傍に対する予測画素値を発生する段階とから成
る、画像を少なくとも1つの空間的にばらばらな領域に
区分けするコンピュータ視覚プロセスと見ることができ
る。
【0007】第2の局面におけるように、アルゴリズム
によって画像が直接に処理される場合、明暗度の点は、
各集合が定明暗度、直線的に増加する明暗度等を表す、
互いにばらばらな集合に分割される。従って、この方法
は画像を個々の、閉鎖領域に区分けする。
【0008】両局面において、共通な特徴は、エッジ点
を各々が画像シーンにおける輪郭を表す互いにばらばら
な集合に分割するために、あるいは個々の明暗度点を一
定の、または規定の変化、明暗度を有する互いにばらば
らな領域に分割するために、確率的データ連関を利用し
ていることである。
【0009】簡単な解説を施しやすいと思われる第1局
面について、特に強調して、この発明を説明することが
望ましいであろう。
【0010】本発明の基盤として輪郭を形成するために
エッジ要素を連結することが、確率的データ連関におけ
る問題として検査され、そして前述の多目標追跡アプロ
ーチを利用する。提案されたアルゴリズムは、輪郭を開
始し、かつ終了し、そして欠落測定あるいは誤り測定を
説明することができる。新規測定値が得られて、あいま
いさが発生する場合、各仮説がデータ連関の1つの可能
な集合を表す(測定は既知の輪郭から生じたか、あるい
はそれは新規輪郭または偽警報の開始であるか)、仮説
ツリーが成長し、そして仮説の確率が計算される。新規
測定知が得られると、結合仮説の確率は、未知輪郭の密
度、偽警報の密度、輪郭の検出の確率および測定場所の
不確かさなどのような情報を利用して、繰り返し計算さ
れる。理想的には、完全なベイズの仮説ツリーが成長で
きれば、最大確率を有する葉はデータ連関の最もありそ
うな集合、すなわちエッジ要素を輪郭にグループ分けす
ることを表すであろう。しかし、ベイズの仮説ツリーは
測定値の数と共に指数的に成長し、従って実際は、この
ツリーは簡略化されなけらばならない。このことは、低
い確率を有するツリーの枝を簡略化することによって、
そして単一の大域仮説ツリーを空間的にばらばらなツリ
ーに分割することによって行われる。
【0011】次いで、「多重仮説トラッキング」(MH
T)フィルタを使用して画像から輪郭を抽出することが
できる。MHT技術は最初に、「多目標追跡アルゴリズ
ム」と題する論文(自動制御についてのIEEE紀要、
AC−24(6)1979年12月)で提案された。M
HT技術は対応問題およびエッジ測定の解釈においてい
つでも生じ得るあいまいさを述べるために非常に形式主
義的である。MHT技術によって、解釈プロセスにおい
て余りにも早く非可逆的決定をしすぎないようにするこ
とができると、主張している。
【0012】多重仮説アプローチでは、利用できるデー
タが十分な高品質を持っていない場合に、「ソフト」デ
ータ連関決定をする。関連する測定値をトラックに固定
委託する代わりにそれは測定値の原点についての変わり
の説明に対応する多重データ連関仮説を形成する。これ
らの仮説はその真であることの確率に関して、「多目標
−多センサトラッキング:拡張利用例」と題する本の
(Artech House,1990)247〜29
5ページに説明されているように、目標とセンサモデル
を使って,評価される。
【0013】
【作用】発明の実施態様を詳細に説明する前に、発明に
とって重要な幾つかの基本原理を最初に説明するのが有
用であろう。
【0014】多重仮説フィルタは最初は、目標追跡のた
めに、特にクラッタ、すなわちノイズ、偽警報、欠落測
定値等における多目標の追跡のために開発された。
【0015】追跡(トラッキング)は、静止(単一フレ
ーム)画像では自然には存在しない独立の一時的変数を
必要とする。発明は画像の順序づけを想定し、例えばそ
れは一度に1列(ロウ)または1行(カラム)が処理さ
れる。実際には、画像の画素を順序づける幾通りもの方
法がある。そのような順序づけの唯一の重要な特性は、
現在仮定された分割を与えられた、次の集合における測
定値の位置を都合よく予測できるはずだということであ
る。このことは、順序づけは、ある空間的連続性を持っ
ていることを意味する。
【0016】追跡文献を類推する場合、目標はエッジ検
出器を利用することによって画像から抽出されたエッジ
要素であるということがわかる。トラックは対応するエ
ッジ要素の1列(ロウ)から次へのシーケンスである、
すなわちトラックは輪郭である。大域仮説は画像につい
ての1つの可能な解釈であり、また過去(前の例(ロ
ウ))と現在の全部の測定(現在の列(ロウ)のエッジ
要素)を与えられた関連する仮説の確率である。仮説
は、その各々が在来の共分散によって表される対応的不
確かさのある空間的(位置)および傾斜属性を有する。
輪郭をより高レベルの対象に共にグループ分けすること
は今は考えられていないが、このための技術は当業者に
とって利用され得る。
【0017】列(ロウ)kにおいて1組の関連仮説(モ
デル)Ωk を持つが、これは列(ロウ)k−1における
仮説Ωk - 1 の集合から得たものであり、そして列(ロ
ウ)kの測定値の最後の集合は、
【0018】
【数1】
【0019】但し、mk はロウ間隔kにおける測定値z
i (k)の数である。連関仮説は現在のロウのエッジ要
素の1つの可能な解釈である。いずれの1つのロウにお
いてもエッジ要素の解釈にとって何らかのあいまいさが
あるであろうから、そこには多くの連関仮説があり得
る。多重仮説フィルタによってこれらの仮説の各々に確
率値を当てることを可能にする。
【0020】より形式的には、連関仮説は測定の履歴
を、
【0021】
【数2】
【0022】が輪郭tから生ずる全測定値の集合となる
ような区分にグループ分けする。個々の測定値Z
i (k)は原画像に与えられたエッジ抽出段の出力から
得られる。
【0023】新規仮説は次のように各測定値を関連させ
ることによって形成される。
【0024】1,即知の輪郭に属する。
【0025】すなわち、測定値Zi (k)は現在のモデ
ルの中の既知の輪郭に対応するように決定される。対応
の決定は、「移動ロボットの環境の表現を保持するこ
と」(IEEE 紀要,ロボット工学とオートメーショ
ン5(6):804−819,1989)と題する論文
で概説されている有効ゲート手順を利用して達成され
る。
【0026】測定値がすべての既知の/モデルにされた
輪郭の有効ゲートの外側にある場合には、それは、 2,新規輪郭であるかまたは、 3,偽警報である。
【0027】さらに、測定値を与えられていない輪郭に
対しては 4,輪郭の終了の可能性もある。
【0028】この状態は輪郭の未端に来る場合に生じ
る。列(ロウ)kにおける特定大域仮説をθk m と規定
する。θk - 1 l ( m ) をθk m がそこから導出された
親仮説とし、そしてθm (k)を、列(ロウ)kにおい
てθk - 1 l ( m ) により仮定された全輪郭の特定状態
および列(ロウ)kにおいて受容された全測定値の特定
原点を示す仮説とす。
【0029】Tを親仮説θk - 1 l ( m ) によって仮定
された輪郭の総数とする。次に、現在の測定値に基づい
た事象θm (k)を下記から成ると規定する、 γ 既知の輪郭による測定値 ν 新規輪郭による測定値 φ 偽警報、および χ 親仮説の終了した(終結した)輪郭 すべての現在の測定値、Zi (k),i=1,…,mk に対して、表示器変数を定める
【0030】
【数3】
【0031】これらの定義から、現存の輪郭から生じる
現在の事象におけるエッジ要素の数は
【0032】
【数4】
【0033】新規輪郭の数は
【0034】
【数5】
【0035】そして、偽警報の数は
【0036】
【数6】
【0037】終了した輪郭の数は
【0038】
【数7】
【0039】ということになる。
【0040】既値の輪郭がマトリックスのカラムで表現
され、そして現在の測定値が列(ロウ)で表現されてい
る仮説マトリックスを先ず生成することによって、1組
の事象θm (k)を構成することができる。マトリック
ス位置Ci , j における非ゼロ要素は、測定値Z
i (k)は輪郭tj の有効領域に含まれることを示す。
ワールドモデルにおけるT既知輪郭に加えて、仮説マト
リックスはそれに、偽警報を示す行(カラム)0と新規
輪郭を示す行(カラム)N+1を付加する。図2は、2
つの既知輪郭(T1 とT2 )および3つの新規測定値
(Z1 (K),Z2 (K)およびZ3 (k))がある状
態を示している。この状態は仮説マトリックス
【0041】
【数8】
【0042】で表される。
【0043】次いで、偽警報を新規目標の数は限定され
ていないがカラムTF とTN を除外して、1ロウにつき
1ユニットそして1カラムにつき1ユニットを選ぶこと
によって、仮説発生が行われる。この手順によって下記
の2条件が満たされると想定する(いわゆる無分裂/無
併合の仮定)。
【0044】1,測定には唯一の拠り所しかなく、かつ 2,輪郭は1ロウにつき多くても1つの関連エッジ要素
しか持っていない。 これらの条件をなお緩めることもできる。
【0045】ロウkにおける新規仮説θk m は、現在の
事象、およびロウk−1までの、k−1を含む測定値に
基づいた以前の仮説から形成される、すなわち
【0046】
【数9】
【0047】そのような仮説の確率を計算する必要があ
る、すなわち
【0048】
【数10】
【0049】但し、Zk はロウkまでの、kを含む全測
定値を示す。ベイズ(Bayes)の法則を使って下記
を得る。
【0050】
【数11】
【0051】この方程式の最後の項
【0052】
【数12】
【0053】は親の大域仮説の確率を表し、従って以前
の走査から入手することができる。残りの2項は下記の
ように数値を求めることができる。
【0054】方程式(12)の第2因子から下記を生じ
る、
【0055】
【数13】
【0056】但し、Cは正規化定数、μF(φ)とμN
(ν)は偽測定値と新規輪郭の数の前のPMFであり、
そしてPt D とPt X はトラックtの検出および終了
(削除)の確率である。
【0057】方程式(12)の右辺における第1項を沢
定するために,測定値Zi (k)が輪郭tiと関連して
いる場合、それはガウス確率密度関数(PDF)
【0058】
【数14】
【0059】を持つと仮定する、但し、Zi (k|k−
1)は輪郭tiの予測測定値を示し、そしてS
t 2 (k)は関連する新規共分散である。予測値Z
i (k|k−1)と新規共分散St i は正確に、(拡
張)カルマンフィルタを利用して計算されたものであ
る。従って、各輪郭はカルマンフィルタによって作られ
る。フィルタの状態変数は曲線のパラメータである、例
えば直線に対しては、2つの状態変数を有するカルマン
フィルタがある。フィルタのプロセスノイズを増加する
ことによって、その仮定した理想形状から次第に大きく
逸れる輪郭をたどることができる。測定値の知覚的に関
連するグループ分けは、典型的に、「それらが共に近接
し、相互に似通っていれば、閉鎖的な輪郭を形成する、
あるいは同じ方向に移動する」ような規則に基づいてい
た。しかし、そのような規則は直観的には申し分ないよ
うに思われるが、そのような概念を量で表すことは行わ
れていなかった。カルマンフィルタは、新規測定値がフ
ィルタの有効領域内にはいるかどうかを検査することに
よって、「共に近接した」、あるいは「同方向に移動す
る」ような概念を明確に量化する。カルマンフィルタ
は、ノイズによる測定の不確かさを処理する、これを共
分散マトリックスとして表す手段を提供し、一方、ベイ
ズの仮説ツリーは、データ連関問題を処理する手段を提
供する。
【0060】測定が偽警報である場合には、そのPDF
は、観測量、すなわちV- 1 と均一であると考えられ
る。Vは列(ロウ)の画素の数である。新規輪郭の確率
はまた、PDFV- 1 と均一であるとされる。このよう
な仮定のもとに下記を得る。
【0061】
【数15】
【0062】方程式(15)と(16)を方程式(1
2)に代入することによって、連関仮説の条件つき確率
に対する最終式を発生する。
【0063】
【数16】
【0064】理想的には、完全なベイズの仮定ツリーが
成長することができれば、最大確率をもつ葉がデータ連
関の最も起こり得る集合、すなわちエッジ要素の輪郭へ
のグループ分け、を表すであろう。しかし、ベイズの仮
定ツリーは測定の数と共に指数的に成長し、従って、実
際には、ツリーは簡略化されねばならない。このこと
は、低い確率を持つツリーの枝を剪定し、そして単一の
大域仮説ツリーを空間的にばらばらなツリーに分割する
ことによって行われる。これらの実行手順を詳細に説明
する。
【0065】すべての可能な置換を考えるのではなく
て、仮説ツリーの大きさをなお低減することができる、
すなわち、めったに起こりそうもない仮説は発生されな
い。例えば、対応する測定値が唯一の目標に整合し、そ
してこの目標がそれに整合した他の測定値を持たない場
合には、偽警報あるいは新規目標は考えられない。同様
に、対応するトラックがどんな所定区間においても、そ
れと関連する測定値を持たない場合にはトラック終了の
可能性だけが考えられる。
【0066】
【実施例】図3は簡単なテスト画像である。図4は交点
の近くでこの画像に与えられたエッジ検出器出力を示
す。各輪郭に関連する基本的カルマンフィルタは一定の
傾斜輪郭、すなわち直線をとり、そしてその仮定プロセ
スノイズは0.1である。かなり任意な形の輪郭がプロ
セスノイズを増加させることによって追跡できることに
注目されたい。エッジ要素に対する測定ベクトルは2つ
の成分、列(ロウ)に沿ったエッジ要素の場所およびそ
の点におけるエッジの傾斜の推定値、から成る。傾斜推
定値は一般に、4つの方向、水平、垂直および2つの対
角線の1つに量子化される。測定値の有効化のためにガ
ンマ4が利用される、すなわち0.865の信頼レベル
である。
【0067】図5は、画像の解釈において成長する仮説
ツリーを示す。列(ロウ)1における単一測定値は偽警
報あるいは新規目標として分類される。列(ロウ)2に
おいて支持測定値は急速に、新規輪郭の確率を0.99
99へ増加させる。
【0068】後に、列(ロウ)127において、輪郭の
有効ゲート内に2つの測定値あるいはエッジ要素が見つ
かる。図5で示される、発生された多重仮説は急速に、
図6(a)および図6(b)で示されるように、2つの
主解釈に分解する。図6(a)は垂直輪郭が左方へ進
み、一方、新規輪郭は右方で開始するであろうという最
も起こりそうな解釈(確率0.67)を示す。図6
(b)で示される第2の仮説(確率0.32)は、垂直
輪郭は右方へ進み、新規輪郭は左方で開始することを示
す。
【0069】これらの例では非常に単純で,主にアルゴ
リズムの一般作業を説明する働きをする。このアルゴリ
ズムは単に、エッジ要素の可能なグループ分けに輪郭を
与えているだけでなく、そのようなグループ分けの関連
確率をも与えることに注目すべきである。そのような確
率は仮説全体、すなわち輪郭の集合に関連することに注
目されたい。単一の輪郭の確率を所望する場合、これは
その輪郭を含む全仮説の確率を加算することによって計
算することができる。最後に、仮説ツリーを横断するこ
とによって、輪郭が終了し、交差する場所を決定するの
が分かりやすい。
【0070】輪郭を形成するためにエッジ要素を連結す
ることは、エッジ要素測定の値と原点に関連する二重の
不確かさに立ち向かう必要のある難問題である。この発
明によって、その問題はベイズの多重仮説(追跡)フィ
ルタの枠組内で達成される。
【0071】MHTの主な利点は、それが最終決断する
のを延期するということである。その代わり、あいまい
さが発生する場合、それぞれの可能な解釈すなわち仮説
が発生され、そしてその関連が計算される。次いで連続
する測定値に各仮説が適用される。画像の列(ロウ)に
わたってエッジ測定値を積分することによって、多くの
(全部が望ましい)過去のあいまいさが解決される。
【0072】その結果、画像のいずれの列(ロウ)にお
いても、各々がすべての過去の、および現在のエッジ要
素測定値の可能な解釈を表し、そして各々が関連確率を
有する多重モデルが得られる。所望するならば、仮説の
全部を積分して単一仮説を形成することによって、単一
の統一モデルを構成することができる。その場合、この
単一モデルにおける各輪郭は関連確率を備えている。
【0073】従って、各輪郭に対して、状態推定値の不
確かさを形作る関連共分散マトリックスがあり、例え
ば、直線に対する状態ベクトルは、傾斜と線上の点の位
置の推定値を含むであろう。測定ノイズと関連する確率
のために、それはエッジ要素の特定集合を輪郭と関連さ
せる際の不確かさを形作る。この2つの不確かな測定法
がこのアプローチの著しい特徴であり、このアプローチ
は後にもジュールを処理することによる、より粗な解釈
および積分に備えている。
【0074】このアプローチは、仮説ツリーが適切に簡
略化されないと急速に実行不可能になるであろう。アル
ゴリズムは単にエッジ素子を輪郭に正確に分割するだけ
でなく、また、輪郭終了点および交差点をも検出するは
ずである(“プリアテンテイブ ビジョン”の主要特
徴)。記述された特定実施例においては、水平輪郭の可
能性は無視されている。この可能性を無視できない場
合、2つのパス計画を利用することができて、それはこ
こでなされたように、シーンが水平輪郭を無視して先ず
一度に1列(ロウ)が走査され、次いで垂直輪郭を無視
して一度に行(カラム)が走査される。次いで2つの走
査の出力は積分されて、シーンの輪郭の完全な描写を与
えるであろう。
【0075】あるいはまた、輪郭を「たどる」こともで
きる。
【0076】さらに、このアルゴリズムは動的視覚およ
び多重フレームにわたっての輪郭の追跡に容易に拡張す
ることができる。
【0077】前述のことを背景として、次に、発明のア
ルゴリズムの輪郭実施態様を実行するために有用な基本
要素をブロック図で示す図1に戻ることができる。
【0078】代表的には、輪郭を調べようとする画像シ
ーンは先ず、CCDカメラのような適切な変換器によっ
て電気信号に変換され、次いでその電気信号は画像デー
タとして、適切な記憶媒体に記憶される。ブロック51
で示されるように、この画像データはその後、エッジ検
出プロセスによって分析されて、検出しようとする輪郭
を含む画像シーンの離散的区域の輪郭を描く。これは周
知の態様で行われる。代表的には、輪郭を持った区域が
検出されると、そのような区域の局部的近傍が走査され
るかあるいは、フレーム全体が一度に1列(ロウ)また
は1行(カラム)で走査されて、この近傍におけるエッ
ジ要素が観測される。初期エッジ要素が見つけ出され、
そして近傍における期待エッジ要素を予測するのに利用
されるために適切に記憶された後、ブロック52で示さ
れるように、連続する観測エッジ要素は近隣の予測エッ
ジ要素と整合され、そしてそこから、観測および予測エ
ッジ要素に基づいた輪郭のための仮説マトリックスを与
える。次に、ブロック53で示されるように、仮説マト
リックスにおける新規観測エッジ要素が輪郭に割当てら
れて、仮説マトリックスに基づいたデータ連関仮説が発
生され、そして前に説明したように発生された各仮説
に、確率統計が与えられる。次に、仮説管理のためのブ
ロック54で示されるように、発生された各仮説に対す
る確率統計は、前述のように、数段階にわたって加算さ
れて相対的に低い確率統計を有する仮説は切捨てられ、
そして相対的に高い確率統計を有する仮説は利用し、記
憶するために取っておかれるが、一方同時に、ブロック
56で示されるように、仮説ツリーを空間的にばらばら
なツリーに分割して新規仮説集合を与えることによって
仮説の数を低減し、そしてブロック57で示されるよう
に、確定輪郭を発生するのに有用な、多重仮説から導出
された1組のあいまいでない輪郭を発生する。新規仮説
集合は、遅延58によって導入された1タイムステップ
の遅延後、ブロック59によって示されるように、入手
することができて、ブロック60によって示されるよう
に、次のエッジ要素の集合が期待される場所の予測を発
生し、そしてブロック52で示されるように、前述の整
合プロセスで利用される。
【0079】小調整によって、前述のアルゴリズムは画
像シーンを均一のあるいは他の規定明暗度分布の領域に
区分する実施態様に取入れることができる。そのような
実施態様において、画像データは検出手段に与えられ、
それによって所望の明暗度分布を有する画素の初期小領
域に対する局部的近傍を走査し、次いで輪郭を見つける
のに利用されたそれと類似する方法で、そのような領域
の限界を見つけ出す。
【0080】
【発明の効果】画像中の輪郭あるいは規定明暗度分布の
局部領域を検出するコンピュータ視覚において、多重仮
説確率データ連関技術を利用した本発明により、ノイズ
あるいは偽読取りの影響を大きく低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実行する流れ図である。
【図2】2つの既知の輪郭(T1およびT2)の場合に
対するいくつかの予測目標場所と楕円形有効領域を含む
状態を表す図である。
【図3】テスト画像の例を示す図である。
【図4】交点の近くにおける図3の画像に対応するエッ
ジ検出器出力を示す図である。
【図5】仮説ツリーおよび関連する確率を示す図であ
る。
【図6】エッジ要素の2つの輪郭への最も高い確率の分
割を示す図である。
【符号の説明】
51 エッジ検出プロセス 52 マッチングプロセス 53 仮説発生プロセス 54 仮説マネジメントプロセス 56 時間kにおける仮説 57 確定輪郭 58 遅延 59 時間k−1における仮説 60 各仮説θk - 1 l に対する仮説の発生

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像シーンを確率的データ連関方法に基
    づいてばらばらな点の集合に分割するコンピュータ視覚
    プロセスにおいて、画像シーンにおける少なくとも1つ
    の輪郭を見つけ出すコンピュータ視覚プロセスであっ
    て、1フレームの画像シーンを記憶する段階と、前記フ
    レームをエッジ検出プロセスによって分析して検出しよ
    うとする輪郭を含む前記画像シーンの離散的区域の輪郭
    を描く段階と、前記離散的区域の局部的近傍を走査して
    前記近傍におけるエッジ要素を観測する階段と、近傍に
    対する観測エッジ要素を前記近傍に対する予測エッジ要
    素と整合させて、その近傍に対する観測あるいは予測し
    たエッジ要素に基づいた輪郭のための仮説マトリックス
    を展開する階段と、前記予測エッジ要素は以前に観測し
    予測した値に基づいている前記仮説マトリックスにおけ
    る新規観測エッジ要素を輪郭に割当てる段階と、仮説マ
    トリックスに基づいたデータ連関仮説を発生する段階
    と、発生された各仮説に確率統計を与える段階と、各仮
    説の確率統計を加算し、そして相対的に低い確率統計を
    有する仮説を切捨てるが、相対的に高い確率統計を有す
    る仮説は利用し、かつ記憶するために取っておく段階
    と、仮説ツリーを空間的にばらばらなツリーに分割する
    ことによって仮説の総数を低減する段階と,および取っ
    ておいた仮説を利用して先述の整合において利用される
    次の近傍に対する予測エッジ要素を発生する段階とから
    成ることを特徴とするコンピュータ視覚プロセス。
  2. 【請求項2】 確率的データ連関方法に基づいて画像シ
    ーンをばらばらな点の集合に分割するコンピュータ視覚
    プロセスにおいて、画像を少なくとも1つの空間的にば
    らばらな領域に区分するコンピュータ視覚プロセスであ
    って、1フレームの画像シーンを記憶する段階と、前記
    シーンの局部的近傍を走査して前記近傍における画素を
    観測する段階と、近傍に対する観測画像を前記近傍に対
    する予測画素値と整合させて、その近傍に対して観測
    し、予測した画素に基づいた領域のための仮説マトリッ
    クスを展開する段階と、前記予測画素は以前に観測し、
    予測した値に基づいている、前記仮説マトリックスにお
    ける新規観測画素を領域に割当てる段階と、仮説マトリ
    ックスに基づいたデータ連関仮説を発生する段階と、発
    生された各仮説に確率統計を与える段階と、各仮説の確
    率統計を合計し、そして相対的に近い確率統計を有する
    仮説を切捨てるが、相対的に高い確率統計を有する仮説
    を利用し、記憶するために取っておく段階と、仮説ツリ
    ーを空間的にばらばらなツリーに分割することによって
    仮説の総数を低減する段階と、そして取っておいた仮説
    を利用して、先述の整合において利用されるための次の
    近傍に対する予測画素値を発生する段階とから成ること
    を特徴とするコンピュータ視覚プロセス。
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