JPH08235147A - 遺伝的アルゴリズムの操作方法および装置、ならびにその操作装置を用いた環境適応型システム - Google Patents

遺伝的アルゴリズムの操作方法および装置、ならびにその操作装置を用いた環境適応型システム

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JPH08235147A
JPH08235147A JP7037993A JP3799395A JPH08235147A JP H08235147 A JPH08235147 A JP H08235147A JP 7037993 A JP7037993 A JP 7037993A JP 3799395 A JP3799395 A JP 3799395A JP H08235147 A JPH08235147 A JP H08235147A
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JP
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individuals
individual
generation
genetic algorithm
elite
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JP7037993A
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Inventor
Tatsuo Ochiai
辰男 落合
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Hitachi Microcomputer System Ltd
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Hitachi Microcomputer System Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遺伝的アルゴリズムにおいて、任意世代の優
秀とされる個体を次世代に継承し、この個体の継承を動
的に制御して、局所解に停滞することなく最適解の獲得
を高速化できる遺伝的アルゴリズムの操作技術を提供す
る。 【構成】 複数の処理要素と該処理要素を同一の命令バ
スで制御する制御系を含んでなるSIMD型並列計算機
を用いた遺伝的アルゴリズムの操作装置であって、基準
値を満足する個体を認識し(209〜211)、任意世
代で優秀とされ次世代に継承されるエリート個体とされ
るときに(206)、連続して存在する世代数を記憶し
(208および211)、この世代数に対する許容基準
を動的に算出し(212)、この世代数が許容基準を超
過するエリート個体をエリート個体から除外して抑制し
(213)、これにより集団中のエリート個体数が制御
されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報処理技術さらには
遺伝的アルゴリズムの操作技術に関し、例えば組み合わ
せ最適化問題や多峰性の非線形関数の最大値を求める近
似解法、あるいはニューラルネットワークの学習方法な
どに適応して有効な手段であり、人工生命の基本アルゴ
リズム、あるいは環境適応型システムの制御アルゴリズ
ムとして利用して好適な遺伝的アルゴリズムの操作方法
および装置、ならびにその操作装置を用いた環境適応型
システムに適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、発明者が検討した技術として、
遺伝的アルゴリズム(GeneticAlgorith
m;以下GAと略記する)は、生物の進化過程から遺伝
現象と自然淘汰を簡単な数理モデルで模倣し、例えばN
P完全な組み合わせ最適化問題の近似解法、ニューラル
ネットワークの学習法、あるいは人工生命などの適応型
システムの基本アルゴリズムといった工学的分野に応用
した確率的探索の一手法とされるものがある。
【0003】このGAについて記載された文献の例とし
ては、例えば平成6年4月20日に産業図書株式会社よ
り発行された「遺伝的アルゴリズム」、および1994
年7月5日に株式会社昭晃堂より発行された「ジェネテ
ィックアルゴリズム」などがある。
【0004】これらの文献によれば、GAは、基本的に
Generate−and−Test型のアルゴリズム
で、一般に3種類の遺伝的操作(genetic op
erations)を使用する。すなわち、選択(se
lection)、交差(crossover)および
突然変異(mutation)である。
【0005】与えられた問題の解の候補は、遺伝子型
(genotype)として染色体(chromoso
me)に見立てた記号列で表現される。すなわち、該記
号列をなす配列の各要素が遺伝子(gene)とされ、
各要素の位置が遺伝子座(locus)とされる。遺伝
子型を表現する記号列としてどのような配列を用いるか
は任意であるが、一般的には0と1の並びであるビット
列を用いる方式が良いとされている。このとき、遺伝子
が取り得る形態である対立遺伝子(allele)は1
または0となる。ただし、染色体の表現は文字列に限定
されず、木構造やグラフであってもよいとされる。
【0006】このように表現された解の候補の個々を個
体(individual)と呼ぶ。遺伝的操作の対象
となる複数個の個体の集まりを集団(populati
on)と呼ぶ。
【0007】ここで、一般的なGAの処理手順について
説明する。このGAは、初期集団の生成から個体の評
価、選択、交差、突然変異の順に行われ、終了条件の判
定を満足するまで繰り返して行われる。
【0008】初期集団の生成では、決められた個体数の
染色体をランダムに生成する。個体の評価では、各個体
について与えられた問題に適応する度合いを評価する計
算方式に基づいて適応度を算出する。選択では、引き続
き実行される交差を対象として2個の個体からなるペア
を決められた組数だけなすように集団の中から適応度に
応じて個体を選択する。
【0009】交差では、選択によってなされた各ペア毎
に設定された交差方法に従って遺伝子型を部分的に入れ
換える。このとき、各ペアにおいて交差前の個体を親の
個体、交差によって生成される個体を子孫の個体と呼
ぶ。突然変異では、各個体毎に設定された突然変異方法
に従って染色体上に変化を与える。
【0010】終了条件の判定では、遺伝的操作によって
生成された集団が設定された終了条件を満足するか否か
を判定する。前記個体の評価から突然変異の遺伝的操作
について、該終了条件を満足するまで繰り返す。該遺伝
的操作の1周期を世代と呼ぶ。
【0011】工学的応用では、上記した処理手順におい
て、与えられた問題に即した個体の評価における計算方
式および終了条件の判定における終了条件を設定するこ
とにより、世代と共に集団中の個体の適応度が増し、目
的とする解を得ることができるとされる。
【0012】ところで、遺伝的操作における選択、交差
および突然変異の方法は、特に規定されるものでなく種
々の方法が許される。その内で単純GA(Simple
Genetic Algorithm)は、GAの基
本形のアルゴリズムとされる。
【0013】単純GAでは、上記した処理手順におい
て、選択方法として適応度比例戦略(またはルーレット
選択(roulette selection)と呼ば
れる)、交差方法として単純交差(simple cr
ossover、または1点交差(one−point
crossover)と呼ばれる)、突然変異として
点変異(point mutation)が用いられ
る。単純GAの処理手順について、上記一般的なGAの
処理手順を引用して概説すれば以下のとおりである。
【0014】すなわち、初期集団の生成では、決められ
た個体数Nの染色体をランダムに生成する。個体の評価
では、各個体について与えられた問題に適応する度合い
を評価する計算方式に基づいて適応度を算出する。選択
では、引き続き実行される交差を対象として2個の個体
からなるN/2組のペアをなすように、適応度比例戦略
を用いてN個の個体を選択する。
【0015】適応度比例戦略では、選択元となる母集団
から個体の適応度に比例する確率で1個体を選択し、こ
れをN回繰り返し、N個体からなる新規集団を生成後、
該母集団を消滅させる。このとき、母集団の任意1個体
は新規集団に重複して存在することが許され、選択され
なかった個体は淘汰されることになる。母集団から1個
体を選択するとき、適応度Fiの個体iが選択される確
率Piは(式1)で表せられる。
【0016】
【数1】
【0017】交差では、選択によってなされた各ペア毎
に単純交差を行う。単純交差では、ランダムに1つの交
差位置を選びその前後で親の遺伝子を入れ替え、子孫の
個体とする。たとえば、一方の親の個体(100111
1)と他方の親の個体(0011000)について、ラ
ンダムに選ばれた交差位置(4番目の遺伝子座と5番目
の遺伝子座の間)の前後の遺伝子を入れ替えると、子孫
の個体(1001000)と子孫の個体(001111
1)が生成される。
【0018】突然変異では、点変異を行う。点変異で
は、各個体毎に予め設定された突然変異率に従った数の
遺伝子座をランダムに選び、該遺伝子座の遺伝子を他の
対立遺伝子に置き換える。終了条件の判定では、遺伝的
操作によって生成された集団が設定された終了条件を満
足するか否かを判定する。前記個体の評価から突然変異
の遺伝的操作について、該終了条件を満足するまで繰り
返す。なお、終了条件の判定は個体の評価の中で行われ
ることもある。
【0019】上記した単純GAは、各世代において、集
団中の個体数(population size;以下
集団サイズと記述する)および各個体の遺伝子型の長さ
が一定であり、計算機上での取り扱いが比較的容易であ
るとされる。
【0020】しかしながら、上記単純GAでは適応度比
例戦略による選択淘汰で集団の平均適応度が増し、交差
により親個体の優秀な部分構造(building b
lock;以下積木と記述する)が組み合わされ、さら
に高い適応度を持つ個体が生成されていくことを期待す
るものであり、確率的選択に起因する適応度の高い個体
の淘汰、交差および突然変異における積木の破壊による
適応度の低下について考慮されず、世代進行軸方向で集
団の平均適応度の増加が保証されない問題がある。
【0021】この問題を解決する手法としては、エリー
ト保存戦略(elitest preserving
strategy)がある。エリート保存戦略は、集団
中で最も適応度の高い個体をそのまま次世代に残す方法
で、次のように定義される。
【0022】「a* (t)を、時間tまでに現われた最
良の個体とする。もし、A(t+1)を通常の方法で生
成したときに、A(t+1)の中に、a* (t)が存在
しないならば、a* (t)をA(t+1)のN+1番目
の個体として加える。」該戦略によれば、世代進行軸方
向で集団の平均適応度は単調増加になるとされる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
なエリート保存戦略では、各世代における集団サイズが
前世代の最良の個体数だけ増大し得るものであり、各世
代における集団サイズを一定とした計算機上での取り扱
いの容易性が考慮されず、単純GAの1利点を損なうと
いった問題がある。特に、離散的な適応度を示すような
評価関数が用いられた場合を考慮すれば、最良の個体が
複数存在することは顕著に起こり得るものであり、計算
機上に集団サイズの2倍のメモリを必要とする。
【0024】また、各世代における集団サイズを一定と
して世代進行軸方向で集団の平均適応度を単調増加する
他の技術としては、世代ギャップ(generatio
ngap)と呼ばれるパラメータを用いた方法が考えら
れる。世代ギャップは、現世代の集団サイズに対して入
れ替えを行う個体数の割合を表すパラメータである。
【0025】たとえば、集団サイズを10個体、世代ギ
ャップを40%としたとき、各個体を記号Ii(ただ
し、i=1,2,3,…10)として、世代ギャップを
用いた方法の操作手順を概説すれば以下のとおりであ
る。すなわち第1の操作では、現世代の適応度が評価さ
れ適応度の高い順にソートされる。第2の操作では、適
応度の低い個体から世代ギャップに従った個体数として
4個の個体I7〜I10が淘汰される。第3の操作で
は、第2の操作で淘汰された個体数を補うために、I1
〜I6を母集団として特に規定されないが上述の遺伝的
操作によって4個の個体I11〜I14を生成する。
【0026】そして、I1〜I6およびI11〜I14
からなる集団を次世代の個体として第1の操作に戻る。
該方法は、単純GAに比べソートしなければならない手
段が必要となるが、進化シミュレーションが良好に進ん
だ場合には高速に最適解に到達することができるとされ
る。
【0027】しかしながら、上記方法では、次世代に生
成される個体数が世代ギャップで決定される割合に限定
され、さらには適応度の低い個体は無条件で淘汰される
ものであり、集団サイズの有効利用、あるいは遺伝的操
作によって生成された適応度の低い個体の中に解の構成
に不可欠な積木が含まれる場合ついて考慮されず、単純
GAに比べ1世代当たりの解の探索空間が決定的に狭く
なり、局所解(local minima)に陥りやす
いといった問題がある。
【0028】さらに、上記したような技術では、遺伝的
操作によって生成される個体が、前世代から残された個
体(上記技術によるエリート保存戦略では最良の個体、
上記世代ギャップを用いた方法では淘汰されない個体、
以下これらを総称してエリート個体と記述する)より高
い適応度を示さない限り世代に連続して存在し続けるも
のであり、エリート個体が全て局所解であった場合につ
いて考慮されず、該個体について淘汰あるいは遺伝的操
作による変更を施す手段を有さないため局所解からの脱
出が困難であるといった問題のあることが本発明者によ
って明らかとされた。
【0029】そこで、本発明の第1の目的は、GAにお
いて、局所解に停滞することなく世代進行軸方向で集団
の平均適応度の増加を加速し、最適解の獲得を高速化す
ることができる遺伝的アルゴリズムの操作方法および装
置、ならびにその操作装置を用いた環境適応型システム
を提供することにある。
【0030】また、本発明の第2の目的は、このような
方法として、任意世代における適応度が最高あるいは比
較的高い個体をエリート個体として次世代に残すことが
できるようなGAにおいて、計算機上での取り扱いが比
較的容易とされる集団サイズを固定可能な遺伝的アルゴ
リズムの操作方法および装置、ならびにその操作装置を
用いた環境適応型システムを提供することにある。
【0031】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0032】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0033】すなわち、本発明の遺伝的アルゴリズムの
操作方法は、任意世代における適応度が最高、あるいは
比較的高い個体をエリート個体として次世代に残すこと
ができるようなGAに適用されるものであり、各エリー
ト個体が連続して存在し続けた世代数を記憶し、該世代
数に対する許容基準を世代数が超過したエリート個体を
次世代のエリート個体から除外するものである。
【0034】このような許容基準の設定方法としては、
各世代におけるエリート個体数を認識し、集団サイズに
比例し該エリート個体数に反比例するような許容世代数
を各世代毎に算出して、該許容世代数を許容基準とする
ようにしたものである。
【0035】特に、前記遺伝的アルゴリズムの操作方法
を、最適化問題の近似解法またはニューラルネットワー
クの学習方法などの工学的分野に用いるようにしたもの
である。
【0036】また、本発明の遺伝的アルゴリズムの操作
装置は、複数個の個体を格納する記憶手段を含む複数の
処理手段と、該複数の処理手段を同一の命令バスで制御
する制御手段とを有する計算機を用い、制御手段は処理
手順に基づいて複数の処理手段に対して命令を発行し
て、基準値を満足する個体の認識、認識された個体の次
世代への継承、継承によって連続的に存在した世代数の
格納、世代数による継承の抑制を行うものである。
【0037】さらに、本発明の環境適応型システムは、
前記遺伝的アルゴリズムの操作装置を、最適化問題の近
似解法またはニューラルネットワークの学習方法などの
工学的分野に応用した確率的探索技術に適用するように
したものである。
【0038】
【作用】前記した遺伝的アルゴリズムの操作方法および
装置、ならびにその操作装置を用いた環境適応型システ
ムによれば、世代数が許容基準を超過したエリート個体
を次世代のエリート個体から除外することにより、該エ
リート個体から複数の子孫の個体が生成されたことによ
って世代進行軸方向で包含する積木に対して、十分探索
されたと判断されるエリート個体について次世代のエリ
ート個体から除外することが可能となり、エリート個体
が局所解であった場合についても該個体を選択による淘
汰あるいは遺伝的操作による変更ができ、これによって
局所解に停滞することなく世代進行軸方向で集団の平均
適応度の増加を加速し、最適解の獲得を高速化すること
ができる。
【0039】また、除外するための各世代におけるエリ
ート個体数を認識し、集団サイズに比例しエリート個体
数に反比例するような許容世代数を各世代毎に算出する
ことによれば、任意エリート個体が連続して存在可能な
世代数は集団中のエリート個体数に応じて制御され、こ
のことが集団サイズを固定したGAにおいて集団中の全
ての個体がエリート個体となることを防ぐことができ、
これによって集団サイズを固定可能とすることができ
る。
【0040】これにより、任意世代における適応度が最
高、あるいは比較的高い個体をエリート個体として次世
代に残すことができるようなGAにおいて、包含する積
木について検索がなされたエリート個体をエリート個体
から除外することができるので、局所解に停滞すること
のない最適解獲得の高速化について計算機上での容易実
現が可能となり、かつ有限の集団サイズに対して有効な
探索を可能とすることができる。
【0041】特に、最適化問題の近似解法またはニュー
ラルネットワークの学習方法などに応用して、最適解を
高速に得て変化する外部環境に高速に追従できる環境適
応型システムの構築が可能となる。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0043】図1は本発明の一実施例であるGAの操作
装置の一例を示す機能ブロック図、図2は本実施例にお
けるGAの処理手順の一例を示すフローチャート、図3
〜図10は本実施例のGAを適用したニューラルネット
ワークモデルおよびその学習パターンの一例を示す説明
図、さらにその学習パターンでの実験結果を示すグラ
フ、図11,図12は本実施例のGAを適用したニュー
ラルネットワークモデルの変形例による学習パターンで
の実験結果を示すグラフ、図13は本実施例のGAを適
用した環境適応型システムの一例を示す機能ブロック図
である。
【0044】まず、図1により本実施例のGAの操作装
置の構成を説明する。
【0045】本実施例のGAの操作装置は、例えば、複
数の処理要素101〜102(Processing
Element;以下PEと略記する)と該PE101
〜102を同一の命令バス104で制御する制御系10
3を含んでなるSIMD(Single Instru
ction Multiple Data strea
m)型並列計算機100が用いられる。
【0046】SIMD型並列計算機100において、制
御系103(制御手段)は、GAの操作における処理手
順により、命令バス104を介して全てのPE101〜
102に対して命令を発行するように構成される。
【0047】PE101〜102(処理手段)は、個
体、適応度およびエリートとしての世代数などを記憶す
る記憶回路107(記憶手段)と、該記憶回路107の
内容について、遺伝的操作、適応度計算および世代数の
更新などの演算を行う演算回路106と、命令バス10
4の命令をデコードして該演算回路106を制御する制
御回路108から構成される。
【0048】また記憶回路107の内容は、該制御回路
108より相互結合網105を介して、制御系103あ
るいは他のPEとの受け渡しが可能なように構成され
る。
【0049】なお、これに限定されず、従来の直列計算
機、あるいはMIMD(Multiple Instr
uction Multiple Data stre
am)型などの並列計算機にも適用される。
【0050】次に、本実施例の作用について、図2によ
りGAの操作方法における処理手順の概略を説明する。
【0051】同図において、初期集団の生成(ステップ
201)では、ステップ207で決められた個体数Nの
染色体をランダムに生成し、このときステップ208で
各個体にエリート個体として連続して存在する世代数を
記憶するためのエリート世代数Eを設け、該Eの初期値
を0とする。
【0052】この場合に、ステップ207において、染
色体としての個体は各PE101〜102の記憶回路1
07に格納されており、各PE101〜102で乱数生
成演算を行い染色体をランダムに生成する。また、記憶
回路107には、各個体の適応度の格納領域も割り当て
られる。そして、ステップ208で、記憶回路107に
は各個体の世代数Eの記憶領域も割り当てられる。
【0053】個体の評価(ステップ202)では、ステ
ップ209で各個体の適応度を評価し、該適応度に基づ
きステップ210の終了判定において、終了条件を満足
するとき操作を終了し、満足しないとき操作を続行す
る。
【0054】この場合に、ステップ209において、演
算回路106により記憶回路107上の個体について適
応度を計算し、適応度の格納領域に書き込む。そして、
ステップ210で、制御系103により全てのPE10
1〜102内の適応度を参照し、収束判定を行う。
【0055】ステップ211では、特に制限されないが
次世代に残すべきエリート個体の判断基準として予め決
定されたエリート条件により、集団の内からエリート個
体を抽出し、該エリート個体のEに1を加算する。この
とき、エリート条件を満たさない個体のEは0とする。
また、このときのエリート個体数をNeとする。エリー
ト条件の例としては次の方法が考えられる。
【0056】(1).適応度が集団中で最高の個体をエリー
ト個体とする。
【0057】(2).適応度が集団中で一定割合以上の個体
をエリート個体とする。
【0058】この場合に、ステップ211において、制
御系103は適応度がエリート条件を満足する個体を認
識し、該個体を格納するPE101〜102に対して世
代数Eをインクリメントする命令を発行する。エリート
個体を満足しない個体を格納するPE101〜102に
対して該個体の世代数Eを0クリアする命令を発行す
る。
【0059】ステップ212では、特に制限されないが
任意個体がエリート個体として連続して存在可能な許容
世代数ELを予め決定された手段により算出する。許容
世代数ELの算出手段の例としては次の方法が考えられ
る。
【0060】(1).集団サイズに比例しエリート個体数に
反比例するように算出する方法、すなわち算出手段は
(式2) EL=k×(N/Ne) (ただしkは比例定数) (式2) となる。
【0061】(2).一定値とする方法、すなわち算出手段
は(式3) EL=k (ただしkは整定数) (式3) となる。
【0062】この場合に、ステップ212において、制
御系103は世代数Eが0以外の個数Neを認識し、許
容世代数ELを算出する。
【0063】ステップ213では、ステップ211で更
新された各個体のEがステップ212で認識されたEL
を超過するものについて調べ、当該個体のEを0とす
る。このとき、Eを0とした個体数をNeより減算す
る。ここにおいて、E≠0の個体が当該世代におけるエ
リート個体として次世代に残される。
【0064】すなわち、ステップ213における操作は
エリート個体の除外であり、例えばステップ212にお
ける許容世代数ELの算出手段がk=1とした(式2)
であるとき、エリート個体が連続して存在し続ける世代
数EAは(式4) 1≦EA≦N (式4) に制限される。
【0065】すなわち、任意世代において出現したエリ
ート個体が1個であるとき、該エリート個体は最大N世
代連続して存在することが許され、エリート個体がN個
であるとき、換言すれば該エリート個体が集団中のエリ
ートでなくなったとき1世代でエリートから除外される
ことになる。
【0066】この場合に、ステップ213において、制
御系103は全てのPE101〜102に対して許容世
代数ELを超過する世代数Eを0クリアする命令を発行
し、世代数Eが0以外の個数Neを認識する。
【0067】選択(ステップ203)では、引き続き実
行される交差(ステップ204)を対象として2個の個
体からなる(Ng/2)組のペアをなすように、特に制
限されないが例えば適応度比例戦略を用いてNg個の個
体を前世代の集団より選択する。ここにおいて、集団サ
イズNを固定するためには、個体数Ngについて、Nか
ら個体の評価(ステップ202)によって次世代に残さ
れるエリート個体数Neを減算した値とすればよい。こ
のとき、(Ng/2)組のペアをなすためにNgは偶数
とする。
【0068】すなわち、(N−Ne)が偶数のときNg
は(式5) Ng=N−Ne (式5) とし、(N−Ne)が奇数のときNgは(式6) Ng=N−Ne+1 (式6) とすればよい。
【0069】選択戦略として適応度比例戦略を用いた場
合、ステップ209で評価対象とした集団を母集団とし
て、個体の適応度に比例する確率で1個体を選択し、こ
れをNg回繰り返し、Ng個の個体を選択する。
【0070】この場合に、ステップ203において、制
御系103は各PE101〜102の適応度から適応度
比例選択により(N−Ne)個を選択して、選択された
個体を世代数Eが0のPE101〜102の個体と書き
換える。さらに、制御系103は世代数Eが0のPE1
01〜102の個体がペアを成すように、相互結合網1
05を設定する。
【0071】交差(ステップ204)では、選択によっ
てなされた各ペア毎に特に制限されないが例えば単純交
差を行う。この場合に、ステップ204において、演算
回路106により、記憶回路107上の個体についてペ
アの個体との交差を施す。
【0072】突然変異(ステップ205)では、交差
(ステップ204)によって生成された各個体毎に特に
制限されないが例えば点変異を行う。この場合に、ステ
ップ205において、演算回路106により、記憶回路
107上の個体について突然変異を施す。
【0073】次世代集団の形成(ステップ206)で
は、個体の評価(ステップ202)で得られたNe個の
エリート個体と、突然変異(ステップ205)で生成さ
れたNg個の個体とを合わせて次世代の集団とし、個体
の評価(ステップ202)に戻る。
【0074】ところで、次世代集団の形成(ステップ2
06)において、集団サイズNを固定するためには(式
7) N=Ne+Ng (式7) を満足する必要がある。
【0075】すなわち、選択(ステップ203)におい
て(式6)を用いた場合、次世代集団の形成(ステップ
206)に先立ち、Ng個の個体から1個体を削除する
必要がある。該削除方法としては、交差(ステップ20
4)が終了した時点で、選択(ステップ203)におい
てNg回目に選択された個体に相当する個体を削除すれ
ばよい。
【0076】以上、概説した本実施例としての処理手順
の内で新規な手順をエリート生命戦略と呼称することに
する。特に、許容世代数ELの算出手段に(式2)を用
いたものをエリート生命戦略の反比例法と呼称すること
にする。
【0077】以下、上記したエリート生命戦略の反比例
法を用いた工学的応用として、例えばニューラルネット
ワークの学習方法に適用した場合について説明する。
【0078】ただし、エリート条件は前記エリート条件
の例(1) とし、許容世代数ELの算出手段は前記許容世
代数ELの算出手段の例(1) の(式2)においてk=1
とした反比例法とする。また、選択には適応度比例戦
略、交差には単純交差、突然変異には点変異を用い、世
代を通して集団サイズNを一定とする。
【0079】ニューラルネットワークのモデルは特に制
限されないが、例題的に図3に示されるニューラルネッ
トワークモデルとする。同図において、501〜515
には神経回路模倣素子(以下ニューロンと記載する)が
示される。同図におけるニューラルネットワークは、ニ
ューロン501〜503を含む入力層、ニューロン50
4〜509を含む中間層1、ニューロン510〜512
を含む中間層2、およびニューロン513〜515を含
む出力層の4階層からなる階層型ネットワークとする。
【0080】階層型ネットワークにおいて、出力層の各
ニューロン513〜515は入力層、中間層1および中
間層2のニューロン501〜512の出力信号Ojが重
み値Wijを介して入力され、中間層2の各ニューロン
510〜512は入力層および中間層1のニューロン5
01〜509の出力信号Ojが重み値Wijを介して入
力され、そして中間層1の各ニューロン504〜509
は入力層のニューロン501〜503の出力信号Ojが
重み値Wijを介して入力されるような結合が許される
ものとする。ただし、重み値の記号Wijは、ニューロ
ン番号(各ニューロン501〜515に付加された番
号)jから出力される信号に対するニューロン番号iの
重み値を示すものとする。
【0081】中間層1、中間層2および出力層の各ニュ
ーロンiは、特に制限されないがしきい値Wibを含
み、出力関数をステップ関数としたものとする。該ニュ
ーロンiの動作方程式は(式8)および(式9)で示さ
れる。
【0082】
【数2】
【0083】すなわち、(式8)において、各ニューロ
ンiでは入力する全ての信号Ojとそれに対する重み値
Wijが各々乗算され、ニューロンiの内部状態Uiが
求められる。(式9)において、該内部状態Uiがしき
い値Wibより大きい場合は出力値Oiが1となり、総
和がWib以下の場合は出力値Oiが0となるように動
作する。入力層の各ニューロンiは外部印加データが与
えられるものとする。
【0084】このとき、ニューラルネットワークの動作
は、入力層の各ニューロンの出力値として外部から印加
したデータについて、中間層1、中間層2、そして出力
層の順に(式8)および(式9)に示されるニューロン
の動作方程式が計算され、当該ニューラルネットワーク
の出力値としての出力層の各ニューロンのOiが求めら
れる。
【0085】このような動作を行うニューラルネットワ
ークは、一般にフィードフォワード型モデルと呼ばれ、
WijおよびWibを適切に選ぶことによって外部印加
データに対して所望とする出力値を得ることができると
される。また、外部印加データに対して所望とする出力
値を得るために十分なWijおよびWibを求める行為
は、一般に学習と呼ばれる。なお、説明を簡単にするた
め、WijおよびWibの取り得る値は{−1、0、
1}の3値とする。
【0086】本実施例では、上記したニューラルネット
ワークについて、本発明であるエリート生命戦略を用い
て、例題的に表1で示される真理値表の比較的難易な学
習パターン401〜408を同時に満足するような学習
を行う。
【0087】
【表1】
【0088】なお、表1において、教師データO51
3、O514およびO515は、入力データに対してそ
れぞれ、I501とI502の排他的論理和、I502
とI503の排他的論理和、I501とI503の排他
的論理和となるように設定されたものである。図4に
は、入力データI501〜I503を3次元直交座標と
したときの教師データO513、O514およびO51
5の示す値が示される。同図において黒丸は教師データ
が1、白丸は教師データが0であることを示す。
【0089】以下、エリート生命戦略を用いたGAによ
る学習手順を、図2を引用して説明する。
【0090】先ず、初期集団の生成(ステップ201)
について説明する。初期集団の生成(ステップ201)
を行うために、上記したニューラルネットワークのWi
jおよびWibを遺伝子型としての染色体にコーディン
グする。コーディングの方法は、特に制限されないが説
明を簡単にするため、直接エンコード法を用いる。
【0091】図5には該コーディング方法が示される。
同図において、染色体は1行93列の行列で表現され、
先ず中間層1のニューロンの内ニューロン番号の小さい
順から重み値Wij、しきい値Wibの順で配置し、次
いで中間層2、出力層について同様に重み値Wijとし
きい値Wibを配置する。このようにコーディングされ
た染色体の遺伝子型の長さ、すなわち遺伝子座の数は9
3であり、対立遺伝子は{−1、0、1}である。
【0092】初期集団の生成(ステップ201)におけ
るステップ207では、図5に示されるような染色体で
ある個体をN個用意し、各要素に{−1、0、1}の3
値の何れかをランダムに設定し、これを初期集団とす
る。直列計算機では、集団は(N個)×(93要素)か
らなる2次元配列変数で表すことができる。
【0093】次いで、ステップ208で、各個体がエリ
ート個体として連続して存在する世代数を記憶するため
の変数Eを各個体と1対1に対応付けてN個用意し、初
期値を0とする。直列計算機では、エリート世代数E
は、N個からなる1次元配列変数で表すことができ、該
配列変数の各要素は上記集団を表す2次元配列変数の各
個体と1対1に対応付ける。
【0094】次に、個体の評価(ステップ202)にお
けるステップ209について説明する。図6には、各個
体の適応度を求めるための手順としてのPADが示され
る。同図において、ステップ601で、各個体の適応度
を記憶するための変数Fを各個体と1対1に対応付けて
N個用意し、初期値を0とする。直列計算機では、適応
度Fは、N個からなる1次元配列変数で表すことがで
き、該配列変数の各要素は上記集団を表す2次元配列変
数の各個体と1対1に対応付ける。
【0095】個体iの適応度Fiを求めるには、ステッ
プ602で、個体iの持つ重み値Wijおよびしきい値
Wibを用いて表1の真理値表の学習パターン401の
入力パターンに対するニューラルネットワークの出力値
O513〜O515を求める。ステップ603で、該出
力値O513〜O515と、学習パターン401の教師
パターンとを比較し、一致する数Fipを求める。
【0096】ステップ604でFipを個体iの適応度
Fiに加算する。上記ステップ602〜604を学習パ
ターン402〜408について同様に行い、個体iの適
応度Fiを得る。上記個体iの適応度Fiを求める処理
を全個体について行うことにより、集団の各個体の適応
度Fが求められる。なお、SIMD型並列計算機では特
に必要とされないが、直列計算機では、上記個体iの適
応度Fiを求める処理は、ステップ605で個体数繰り
返すことにより、全個体について行うことができる。
【0097】次に、個体の評価(ステップ202)にお
けるステップ210について説明する。ニューラルネッ
トワークが表1の真理値表を満足するとき、適応度は2
4となる。したがって、本GAの終了条件として、集団
中に適応度が24である個体が生成されたとき終了とす
る。ステップ209で求めた適応度について、集団中で
最も高い適応度Fhを調べ、Fhが24であるとき、該
個体の番号(直列計算機では、2次元配列番号)を返し
てGAを終了する。それ以外のとき操作を継続する。
【0098】次に、個体の評価(ステップ202)にお
けるステップ211〜213について説明する。ステッ
プ211では、各個体について、ステップ210で調べ
たFhと一致する個体に対応するエリート世代数Eをイ
ンクリメント(1を加算)し、Fhと一致しない個体に
対応するエリート世代数Eを0クリアする。このとき、
エリート個体としてエリート世代数Eをインクリメント
した個体数Neを記憶する。
【0099】ステップ212では、該Neを用いてk=
1とした(式2)で許容世代数ELを求める。ステップ
213では、E≠0で表せられる各エリート個体につい
て、それぞれ対応するエリート世代数Eが許容世代数E
Lと(式10) E>EL (式10) の関係にあるものを調べ、該エリート世代数Eを0クリ
アすることでエリート個体から除外する。このとき、エ
リート世代数Eを0クリアすることでエリート個体から
除外された個体数を上記Neから減算し、該Neを当該
世代のエリート数とする。
【0100】次に、選択(ステップ203)について説
明する。選択(ステップ203)では、エリート個体と
は無関係にステップ209で評価対象とした集団を母集
団として、個体の適応度に比例する確率で1個体を選択
し、これをNg回繰り返し、Ng個の個体を選択し、交
差(ステップ204)を対象として2個の個体からなる
(Ng/2)組のペアをなす。ここにおいて、個体数N
gはNからNeを減算した偶数値であり、(N−Ne)
が偶数のときNgは(式5)とし、(N−Ne)が奇数
のときNgは(式6)とする。
【0101】次に、交差(ステップ204)について説
明する。交差(ステップ204)では、選択(ステップ
203)によってなされた各ペア毎に、個体における任
意連続する2つの要素位置間(92箇所)からランダム
に1つの交差位置を選び、該交差位置の前後の要素群を
入れ替え、子孫の個体とする。このとき、選択(ステッ
プ203)で(式6)とされた場合、最後に選択された
親の個体に相当する子孫の個体を抹消し、Ngから1を
減算する。
【0102】次に、突然変異(ステップ205)につい
て説明する。突然変異(ステップ205)では、交差
(ステップ204)によって生成された各子孫の個体毎
に、予め設定された突然変異率に従った数の要素位置を
ランダムに選び、該要素位置の値を他の対立遺伝子の値
に置き換える。例えば、突然変異率が遺伝子型の長さ
(遺伝子座の数)に対して1%であるとき個体の中から
1個の要素位置をランダムに選び、該要素位置の値が1
であるとき0または−1のどちらかにランダムに置き換
える。
【0103】次に、次世代集団の形成(ステップ20
6)について説明する。次世代集団の形成(ステップ2
06)では、個体の評価(ステップ202)で得られた
Ne個のエリート個体と、突然変異(ステップ205)
で生成されたNg個の個体とを合わせて次世代の集団と
する。
【0104】次世代集団の形成(ステップ206)の
後、個体の評価(ステップ202)に戻り、ステップ2
10における終了条件を満足するまで世代を更新する。
【0105】なお、上記した本実施例のGAにおいて、
許容世代数ELの算出手段をk=0とした(式2)、ま
たはk=0とした(式3)、すなわち(式11)とすれ
ば EL=0 (式11) 従来技術の単純GAと等価となる。
【0106】以下、上記した本実施例のGAによるニュ
ーラルネットワークの学習方法における効果を実験結果
に基づいて説明する。
【0107】図7および図8には、上記した本実施例の
GAによるニューラルネットワークの学習方法におい
て、集団サイズを200、突然変異率を1%としたとき
の実験結果を実線で示している。
【0108】図7には、横軸の世代数に対する集団中で
最も高い適応度Fhが示される。同図には、比較のため
従来技術の単純GAによる同一条件の実験結果を破線で
示しており、また(式12) EL=∞ (式12) に示すように許容世代数ELを無限大に固定した場合、
すなわちエリート個体を除外しない場合の同一条件の実
験結果を一点鎖線で示している。
【0109】同図において、従来技術の単純GAでは1
000世代においても終了しないのに対し、本実施例の
反比例法のエリート生命戦略では392世代で終了する
ことが判る。また、エリート個体を除外しない場合、1
23世代以降で適応度が21のままで学習が進まないこ
とが判る。
【0110】図8には、横軸の世代数に対する集団中の
エリート個体が占める割合が示される。同図には、比較
のためエリート個体を除外しない場合の実験結果を一点
鎖線で示している。同図において、エリート個体を除外
しない場合、164世代で終了条件を満足しないままエ
リート個体が集団を占めてしまい学習が進まなくなるこ
とが判る。これに対し、本実施例の反比例法のエリート
生命戦略では、エリート個体数Neが集団サイズNの約
4分の1(25%)に制御され、遺伝的操作で次世代に
生成可能な個体数Ngが確保される様子が判る。
【0111】図9には、従来技術の単純GAにおいて、
比較的早い世代で終了条件を満足させるために、比較的
容易な学習パターンとして表2の真理値表を用いた実験
結果を示している。横軸、縦軸、破線および実線の意味
は図7と同じである。同図において、従来技術の単純G
Aでは終了条件の近辺においても適応度Fhの増減が激
しく、任意世代で生成された優秀な個体が次世代で破壊
されてる様子が判る。このように、単純GAでは201
世代で終了するのに対し、本実施例の反比例法のエリー
ト生命戦略では適応度Fhが単調増加し、63世代で終
了することが判る。
【0112】
【表2】
【0113】なお、表2において、教師データO51
3、O514およびO515は入力データに対して、そ
れぞれI501、I502、I503の反転値となるよ
うに設定されたものである。
【0114】図10には、入力データI501〜I50
3を3次元直交座標としたときの教師データO513、
O514およびO515の示す値を示している。同図に
おいて黒丸は教師データが1、白丸は教師データが0で
あることを示す。前記した実験で用いた表1の真理値表
は、図4に示したような3次元直交座標空間において、
黒丸で示された教師データが1の領域と、白丸で示され
た教師データが0の領域とを1つの平面で分割すること
が不可能であり、フィードフォワード型ニューラルネッ
トワークで該真理値表を同時に満足するためには中間層
が必要とされる。一般にこのような問題は非線形分離問
題と呼ばれる。
【0115】これに対して、上記した表2の真理値表
は、図10に示されるように黒丸で示された教師データ
が1の領域と、白丸で示された教師データが0の領域と
を1つの平面で分割可能であり、フィードフォワード型
ニューラルネットワークの学習では比較的簡単な問題と
される。
【0116】また、学習パターンは、表1や表2に示さ
れる真理値表に限定されず、環境に応じて変化させるよ
うにさせてもよい。
【0117】続いて、終了条件を集団中の全ての個体が
一定条件を満足するよう設定したときの変形例を、上記
本実施例のニューラルネットワークの学習方法を用いて
説明する。
【0118】すなわち、図2において、個体の評価(ス
テップ202)中のステップ210では、終了条件とし
てステップ209で求めた全個体の適応度が24である
ときGAを終了するものとする。さらに、図2におい
て、個体の評価(ステップ202)中のステップ213
に記載される「Eiについて、ELを超過するものは0
とする」操作を、「Eiについて、Fiが一定条件を満
足しないときELを超過するものは0とする」ように変
更する。
【0119】すなわち、ステップ213では、E≠0で
表せられる各エリート個体について、それぞれ対応する
エリート世代数Eが許容世代数ELと(式10)の関係
にあるものを調べ、対応する適応度Fが24でないとき
該エリート世代数Eを0クリアしエリート個体から除外
する。これによって、任意個体が一定条件を満足した世
代より該個体に対して許容世代数ELを(式12)とす
ることができ、終了条件を満足させることが可能とな
る。
【0120】図11および図12には、上記した本実施
例のGAによるニューラルネットワークの学習方法にお
いて、集団サイズを200、突然変異率を1%としたと
きの実験結果を実線で示している。同図は、横軸の世代
数に対する集団中の適応度の平均を示し、終了条件を満
足した後も操作を継続したものである。また、破線は従
来技術の単純GAによる同一条件の実験結果である。
【0121】図11は、学習パターンとして表1の真理
値表を用いた実験結果である。同図において、本実施例
の反比例法のエリート生命戦略は451世代で全ての個
体が終了条件を満足することが判る。
【0122】図12は、学習パターンとして表2の真理
値表を用い実験結果である。同図において、単純GAで
は231世代で全ての個体が終了条件を満足するのに対
し、本実施例の反比例法のエリート生命戦略は117世
代で全ての個体が終了条件を満足することが判る。
【0123】従って、本実施例のGA、およびそれを用
いたニューラルネットワークの学習方法によれば、エリ
ート個体から複数の子孫の個体が生成されたことによっ
て世代進行軸方向で包含する積木について、十分探索さ
れたと判断されるエリート個体を次世代のエリート個体
から除外することができ、局所解に停滞することなく世
代進行軸方向で集団の平均適応度の増加を加速し、最適
解の獲得を高速に行うことができる。
【0124】また、各世代におけるエリート個体数を認
識したり、集団サイズに比例しエリート個体数に反比例
するような許容世代数を各世代毎に算出することによ
り、任意エリート個体が連続して存在可能な世代数を集
団中のエリート個体数に応じて制御することで、集団中
の全ての個体がエリート個体となることを防いで集団サ
イズを固定することができる。
【0125】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0126】例えば、交差と突然変異の間に、個体の評
価を追加してもよい。選択戦略を期待値戦略やランク選
択、交差戦略を複数点交差や一様交差、突然変異戦略を
重複変異や分割変異といった他の戦略と組み合わせても
よい。染色体の表現は、実数値を含む文字列、木構造ま
たはグラフであってもよい。さらに、集団サイズを世代
毎に動的に変化させるようなGAであってもよい。
【0127】また、本実施例ではニューラルネットワー
クの学習方法で示したが、スケジューリング問題、ロボ
ットなどの制御アルゴリズム、さらには人工生命の基本
アルゴリズムやその他の環境適応型システムにも適用す
ることができ、本発明は少なくとも複数の解の候補を並
列に操作して最適解を得るようなアルゴリズムについて
広く適用可能である。
【0128】たとえば、環境適応型システム1300
は、一例として図13に示すように、環境入力部130
1、環境認識部1302、動作部1303、動作制御部
1304、GA部1305などから構成され、センサな
どによる環境対象1306の情報が入力され、そして環
境に対して動作対象1307の情報が出力されるように
なっている。
【0129】まず、環境入力部1301は、音センサ、
温度センサ、光センサ、あるいはカメラなどの環境対象
1306の情報を得て、この情報をもとに、環境認識部
1302では環境そのもの、あるいは動作対象1307
に対する環境への効果を認識し、環境パラメータの導出
および必要に応じて適応度算出式の変更を行う。
【0130】さらに、GA部1305は、環境認識部1
302で得られた環境パラメータおよび適応度算出式に
より、環境対象1306に対する動作対象1307の制
御方式を算出し、この制御方式により、動作制御部13
04は動作部1303を制御する。
【0131】そして、動作部1303は、動作制御部1
304の制御に従い環境対象1306に対する動作対象
1307を制御する。これにより、環境適応型システム
1300として、環境適応型システム1300に入力さ
れる環境対象1306の情報から動作対象1307の情
報を得て、この動作対象1307を環境適応型システム
1300により制御することができる。
【0132】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0133】(1).世代数が許容基準を超過したエリート
個体を次世代のエリート個体から除外することにより、
エリート個体が局所解であった場合についても該個体を
選択による淘汰あるいは遺伝的操作によって変更ができ
るので、局所解に停滞することなく世代進行軸方向で集
団の平均適応度の増加を加速し、最適解の獲得を高速化
することが可能となる。
【0134】(2).前記(1) により、局所解に停滞するこ
となく学習を進行させることができるので、特に集団中
の全個体がエリート個体とされた場合でも学習を進行す
ることが可能となる。
【0135】(3).除外するための各世代におけるエリー
ト個体数を認識し、集団サイズに比例しエリート個体数
に反比例するような許容世代数を各世代毎に算出するこ
とにより、任意エリート個体が連続して存在可能な世代
数を集団中のエリート個体数に応じて制御することがで
きるので、集団サイズを固定したGAにおいて集団中の
全ての個体がエリート個体となることを防ぎ、集団サイ
ズを固定することが可能となる。
【0136】(4).前記(3) により、集団中にエリート個
体が占める割合に反比例するような方法とすることで、
集団中にエリート個体が占める割合を約25%に制御し
て遺伝的操作で次世代に生成できる個体数を確保するこ
とが可能となる。
【0137】(5).前記(1) 〜(4) により、任意世代にお
ける適応度が最高、あるいは比較的高い個体をエリート
個体として次世代に残すことができるようなGAにおい
て、局所解に停滞することのない最適解獲得の高速化に
ついて計算機上での容易実現が可能となり、かつ有限の
個体サイズに対して有効な探索が可能となる。
【0138】(6).前記(1) 〜(4) により、特に最適化問
題の近似解法またはニューラルネットワークの学習方法
などに応用して、最適解を高速に得て変化する外部環境
に高速に追従できる環境適応型システムの構築が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるGAの操作装置の一例
を示す機能ブロック図である。
【図2】本実施例におけるGAの処理手順の一例を示す
フローチャートである。
【図3】本実施例におけるGAを適用したニューラルネ
ットワークモデルの一例を示す説明図である。
【図4】本実施例において、ニューラルネットワークモ
デルでの比較的難易な学習パターンの意味を示す説明図
である。
【図5】本実施例において、ニューラルネットワークモ
デルの重み値およびしきい値をコーディングした染色体
を示す説明図である。
【図6】本実施例において、適応度算出の処理手順を示
すフローチャートである。
【図7】本実施例において、比較的難易な学習パターン
での実験結果を示すグラフである。
【図8】本実施例において、比較的難易な学習パターン
でのエリート個体を除外しない場合と比較した実験結果
を示すグラフである。
【図9】本実施例において、比較的容易な学習パターン
での実験結果を示すグラフである。
【図10】本実施例において、ニューラルネットワーク
モデルでの比較的容易な学習パターンの意味を示す説明
図である。
【図11】本実施例のGAを適用したニューラルネット
ワークモデルの変形例による比較的難易な学習パターン
での実験結果を示すグラフである。
【図12】本実施例のGAを適用したニューラルネット
ワークモデルの変形例による比較的容易な学習パターン
での実験結果を示すグラフである。
【図13】本実施例のGAを適用した環境適応型システ
ムの一例を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
100 SIMD型並列計算機 101〜102 処理要素(PE:処理手段) 103 制御系(制御手段) 104 命令バス 105 相互結合網 106 演算回路 107 記憶回路(記憶手段) 108 制御回路 501〜515 ニューロン 1300 環境適応型システム 1301 環境入力部 1302 環境認識部 1303 動作部 1304 動作制御部 1305 GA部 1306 環境対象 1307 動作対象

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物の進化過程から遺伝現象と自然淘汰
    とを簡単な数理モデルで模倣し、該数理モデルの解候補
    である複数個の個体の確率的検索を行う遺伝的アルゴリ
    ズムの操作方法であって、前記複数個の個体から定めら
    れた基準値を満足する個体を認識するステップと、該認
    識された個体を遺伝的操作によって破壊されることなく
    次世代に継承するステップと、前記複数個の各個体に継
    承によって連続的に存在した世代数を記憶するステップ
    とを有し、該複数個の各個体に記憶された世代数によっ
    て継承を抑制することを特徴とする遺伝的アルゴリズム
    の操作方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の遺伝的アルゴリズムの操
    作方法であって、前記複数個の個体から定められた基準
    値を満足する個体を認識するステップにおいて、前記基
    準値を満足する個体を認識する場合に前記複数個の個体
    の適応度の相互関係で決定することを特徴とする遺伝的
    アルゴリズムの操作方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の遺伝的アルゴリズムの操
    作方法であって、前記複数個の個体から定められた基準
    値を満足する個体を認識するステップにおいて、前記基
    準値を満足する個体を認識する場合に各世代における集
    団の内で最も高い適応度を持つ個体を認識することを特
    徴とする遺伝的アルゴリズムの操作方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の遺伝的アル
    ゴリズムの操作方法であって、前記複数個の各個体に記
    憶された世代数によって継承を抑制する場合に、集団を
    形成する個体数Nが世代を通して一定であり、該個体数
    Nに対して、遺伝的操作によって破壊されることなく次
    世代に継承する個体数Neの個体が任意世代区間におけ
    る少なくとも連続した2世代間で同時に存在した個体数
    Ne*について、 Ne* < N を満足するように継承を抑制するステップを有し、該抑
    制するステップにより遺伝的操作で次世代に生成可能な
    個体数Ng、 Ng = N − Ne が任意世代区間における少なくとも連続した2世代間の
    平均Ng* について、 0 < Ng* とすることを特徴とする遺伝的アルゴリズムの操作方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載の遺伝的
    アルゴリズムの操作方法であって、前記複数個の各個体
    に記憶された世代数によって継承を抑制する場合に、集
    団を形成する個体数Nに比例し、定められた基準値を満
    足する個体数Ne’に反比例する関係にある、 EL ∽ N / Ne’ を満足するような許容世代数ELを算出するステップ
    と、連続的に存在した世代数が許容世代数と等しくなっ
    た個体について次世代への継承を禁止して除外するステ
    ップとを有することを特徴とする遺伝的アルゴリズムの
    操作方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載の遺
    伝的アルゴリズムの操作方法を、最適化問題の近似解法
    またはニューラルネットワークの学習方法に用いること
    を特徴とする遺伝的アルゴリズムの操作方法。
  7. 【請求項7】 生物の進化過程から遺伝現象と自然淘汰
    とを簡単な数理モデルで模倣し、該数理モデルの解候補
    である複数個の個体の確率的検索を行う遺伝的アルゴリ
    ズムの操作装置であって、前記複数個の個体を格納する
    記憶手段を含む複数の処理手段と、該複数の処理手段を
    同一の命令バスで制御する制御手段とを有する計算機を
    用い、前記制御手段は処理手順に基づいて前記複数の処
    理手段に対して命令を発行して、前記複数個の個体から
    定められた基準値を満足する個体を認識し、該認識され
    た個体を遺伝的操作によって破壊されることなく次世代
    に継承し、前記複数個の各個体に前記継承によって連続
    的に存在した世代数を前記記憶手段に格納し、該複数個
    の各個体に記憶された世代数によって前記継承を抑制す
    ることを特徴とする遺伝的アルゴリズムの操作装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の遺伝的アルゴリズムの操
    作装置を用いた環境適応型システムであって、前記遺伝
    的アルゴリズム、あるいは該遺伝的アルゴリズムを用い
    た最適化問題の近似解法またはニューラルネットワーク
    の学習方法に用いることを特徴とする環境適応型システ
    ム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109918659A (zh) * 2019-02-28 2019-06-21 华南理工大学 一种基于不保留最优个体遗传算法优化词向量的方法
CN115671328A (zh) * 2022-11-08 2023-02-03 上海博迅医疗生物仪器股份有限公司 一种用于培养基制备的灭菌系统

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CN109918659B (zh) * 2019-02-28 2023-06-20 华南理工大学 一种基于不保留最优个体遗传算法优化词向量的方法
CN115671328A (zh) * 2022-11-08 2023-02-03 上海博迅医疗生物仪器股份有限公司 一种用于培养基制备的灭菌系统
CN115671328B (zh) * 2022-11-08 2023-12-05 上海博迅医疗生物仪器股份有限公司 一种用于培养基制备的灭菌系统

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