JPH08233620A - 誤り検出分離訂正方法 - Google Patents

誤り検出分離訂正方法

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JPH08233620A
JPH08233620A JP7341848A JP34184895A JPH08233620A JP H08233620 A JPH08233620 A JP H08233620A JP 7341848 A JP7341848 A JP 7341848A JP 34184895 A JP34184895 A JP 34184895A JP H08233620 A JPH08233620 A JP H08233620A
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sensor
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    • G01D3/00Indicating or recording apparatus with provision for the special purposes referred to in the subgroups
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理コストの低減が可能で、同時に生じる複
数の誤りも正確に検出し分離できる誤り検出分離訂正方
法を提供する。 【解決手段】 全てのセンサによって測定されるセンサ
の値を、線型変換によってパリティ空間のベクトルへ写
像する。パリティ空間の次元を、測定システムの冗長
性、即ち、センサの数と測定される量の次元とによって
決定する。全ての可能な部分空間へのパリティベクトル
の射影によって、それぞれの誤りのレベルでの部分空間
のいずれが測定されるパリティベクトルの最大の割合を
含んでいるかを決定する。これらの部分空間に属するセ
ンサの組合せを除くことによって、それぞれの誤りのレ
ベルでの最良のセンサの組合せを決定することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誤りのあるセンサ
を検出し分離することによって、起こりうる測定誤りの
影響を受けるセンサにて決定される測定量であって、結
びついて測定システムを形成する、複数の冗長センサ等
により認識される測定量を最小化する方法に関する。こ
の種の方法は、一般にFDIC法(Failure Detection,
Isolationand Correction method ;誤り検出分離訂正
方法)として知られる。
【0002】
【従来の技術】冗長センサが、決定されることになる測
定量を測定するのに有効となるには、センサにより伝送
されるデータを比較することによって、個々のセンサあ
るいは複数のセンサにおける誤りを検出することが原則
的に可能であることを要する。さらに、誤りのあるセン
サが分離されるには、誤りであると検出されるセンサを
除くことによって、測定の誤りを除去することが可能で
あることを要する。
【0003】上記の問題は、至極一般的であり、適用可
能な多数のもので生じる。適用例の一部を挙げれば、次
の通りである。 (1)冗長受動センサを備える受動システムでの動きの
測定(ジャイロスコープ、加速度計など。非平行な軸を
備えて可能)。 (2)冗長衛星配置を有する衛星ナビゲーションシステ
ムでの位置決定。
【0004】また、上記の問題を解決する従来の方法
は、以下の2つのカテゴリに広く分けることができる。 (1)パリティ法(parity mathods)。即ち、最大の可
能な誤りのないセンサの組合せを決定するため、最小の
冗長性を備えるセンサの組合せにセンサのシステムをグ
ルーピングし、全ての個々の組合せならびに結果として
生じる組合せの論理を評価する。 (2)「最尤」法("maximum likelihood" methods)。
即ち、全体の不一致(カイ2乗規準)に寄与する個々の
センサを分離し、このセンサを続いて除去する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法では、
それぞれ以下の問題が生じる。 (1)パリティ法の場合 センサの数が増すにつれて、考慮すべき最小の冗長性
を備える個々の組合せの数が組合せ論的に(即ち、n!
として)増大する。それぞれの組合せのパリティが評価
されなければならないので、方法にかかるコストは同じ
度合いで増大する。
【0006】個々のパリティは、所定のしきい値と比
較することによって、それぞれ「良い」か「悪い」かの
いずれかとして別々に評価される。しきい値をわずかに
越えるパリティは、しきい値を大きく越えるものと何ら
区別されない。同じことは、しきい値を下回るものにも
あてはまる。したがって、結果として越えることになる
パリティの全体パターンは、比較的広範囲のセンサの誤
りでは、明瞭な解析を行うに不十分であり、発見手段に
よって解析されなければならない。この結果、不必要に
誤った解析を招来することがある。また、様々な(「大
きい」ならびに「小さい」)しきい値を付加的に導入す
ることは、上記問題の一部を改善するにすぎず、また方
法にかかるコストを増大させる。
【0007】しきい値の選択は通常固定されているの
で、全ての個々の組合せがしきい値を越えるときに区別
がもはや生じず、したがって、全てのセンサの値に予想
以上の高いレベルのノイズが存在すると方法の完全な失
敗に帰結する。この問題を解決するためには、しきい値
が最悪の可能性の場合に適合していなければならない
が、この場合、上記方法は「通常の動作」で不所望に著
しく感度が悪くなる。
【0008】個々のパリティはしきい値より高いか低
いかによって大別されるので、特異性、換言すれば、誤
りの明瞭な分離が原則として行えないセンサのデータの
組合せは、大雑把にしか検出されず、明瞭な状況と部分
的にしか区別されない。この結果、特異性は未発見のま
まであるか、あるいは、実際に明瞭な事例が特異性とし
て扱われる。より少ない量の信頼できる情報が特異性の
処理では一般的に信頼されるので、特異性が発見できな
ければ誤った決定に帰結し、また、実際に明瞭な事例が
特異性として扱われれば上記方法の信用性を損なうこと
がある。
【0009】(2)「最尤」法の場合 この種の方法は、特有の所定時間に1つのセンサのみ
が誤ったデータを送るという仮定に基づいているため、
実際に複数の誤りが同時に生じた場合、分離の決定が誤
ってなされることがある。
【0010】個々の誤りが発生し分離された後、その
後に起こりうる更なる個々の誤りを再び検出し分離する
ために、上記方法のパラメータをリアルタイムで対応す
る(n−1)個のセンサ編成に再編成する必要がある。
以前に誤りとして分離されたセンサの更なる動作は、も
はやこの新しい編成には含まれない。これらセンサの可
能な「回復」は、複数の編成を平行処理することによっ
てのみ検出可能であるが、この場合、対応して上記方法
の処理コストを増大させる。
【0011】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、従来技術における上記欠
点、即ち、パリティ法や「最尤」法に由来する各問題点
が生じることのない誤り検出分離訂正方法を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る誤
り検出分離訂正方法は、上記の課題を解決するために、
誤りの影響を受けるセンサを検出し分離することによっ
て、起こりうる測定の誤りの影響を受けるセンサに由来
し、かつ、結びついて測定システムを形成するような複
数の冗長センサによって検出される測定量を最小化する
ための誤り検出分離訂正方法であって、(a)全てのセ
ンサによって測定され、結合して測定ベクトルを形成す
るセンサの値を、線型変換によってパリティ空間のベク
トルの中へ写像し、該空間の次元を、測定システムの冗
長性である、センサの数および/または方向と測定され
る量の次元とによって決定し、(b)パリティベクトル
の絶対的な大きさを決定し、第1の検出しきい値と比較
し、この第1の検出しきい値を越えていなければ、誤り
のない状態と結論し、検出しきい値を越えているなら
ば、(c)測定されるパリティベクトルを、起こりうる
誤りの状態に特有な全ての部分空間に射影し、該部分空
間の次元を、それぞれの誤りの状態と関係する誤りのあ
るセンサの数によって決定し、誤りを分離するために、
それぞれ関連する誤り決定レベルに属する、部分空間へ
のパリティベクトルの射影のいずれが、測定されるパリ
ティベクトルの最大の割合を備えるかを確立し、(d)
このときに残存する残りの誤りが第2の検出しきい値を
越えているかについて調べ、この第2の検出しきい値を
越えていなければ、ステップ(e)の手順に進行し、こ
の第2の検出しきい値を越えているならば、次の誤り決
定レベルを用いて、再びステップ(c)ならびにステッ
プ(d)の手順を行い、(e)関連する誤り決定レベル
でのパリティベクトルの最大の割合を有するそれぞれの
部分空間に属するセンサの値の組合せを除くことによっ
て、最良のセンサの組合せを決定することを特徴として
いる。
【0013】上記の方法によれば、パリティ空間の諸特
性を幾何学的に解析し、同時に発生する複数の誤りも分
離できるように上記解析の結果を使用する。全てのセン
サによって測定されるセンサの値(測定ベクトル)は、
線型変換によってパリティ空間でのベクトルに写像され
る。パリティ空間の次元は、測定システムの冗長性、即
ち、センサの数および/または方向と測定される量の次
元とによって決定される。例えば、3次元の運動量(回
転速度や加速度など)を測定するために8個の非平行な
測定軸を用いるならば、関係するパリティ空間の次元は
5に等しい。多くの部分空間をこのパリティ空間に定め
ることができ、部分空間の各々は、センサの誤りの特定
の組合せについて特有である。上記の例、即ち、3次元
の量を測定するために8個のセンサの軸を有している場
合では、これらの部分空間は次のようになる。
【0014】(1)一軸性の誤りの特性を表すための8
個の1次元部分空間(線) (2)二軸性の誤りの特性を表すための28個の2次元
部分空間(平面) (3)三軸性の誤りの特性を表すための56個の3次元
部分空間 (4)四軸性の誤りの特性を表すための70個の4次元
部分空間 (注:更に五軸性の誤りを検出することが可能であるが
分離されない。膨大な数の軸に関する誤りについては、
この例のセンサシステムを用いて検出することはできな
い)。
【0015】特定の誤りの組合せが存在するときに、生
じるパリティベクトルが関連する部分空間内に十分存在
するように、上記の部分空間は誤りの組合せの特性を表
す。
【0016】測定されるパリティベクトルを全ての可能
な部分空間に射影することによって、それぞれの誤りの
レベル(一軸性、二軸性、…)のための部分空間のいず
れが、測定されるパリティベクトルの最大部分を含んで
いるかを決定する。これらの部分空間と関係するセンサ
の組合せを除くことによって、最良のセンサの組合せを
それぞれの誤りのレベルで決定できる。この誤りの分離
の結果は、測定されるパリティベクトルの大きさ(長
さ)によって決定されるのではなく、その方向によって
のみ決定されるので、あらゆるしきい値と無関係であ
る。パリティベクトルの大きさ、あるいは部分空間に射
影されるパリティベクトルの大きさは、誤りの検出のた
めにのみ用いられ、換言すれば、誤りが少しでも存在す
るかどうかを、あるいは単一、二重、三重、…といった
誤りが想定されるべきかどうかを決定するために用いら
れる。この決定も、「ア・プリオリ」のしきい値なしに
おこなうことができる。但し、最小の冗長性を有する部
分空間への射影が、これらしきい値のための尺度として
選択的に用いられるならば、である。
【0017】この方法により達成されうる諸改良点は、
以下の通りである。 (1)誤りの分離がしきい値なしに行われる。即ち、誤
りのないセンサの実際のノイズに関する「ア・プリオ
リ」の仮定なしに、誤りの分離を行うことができる。
【0018】(2)実際に誤りの検出で達成されうる感
度、ならびに出力信号の品位が、誤りのないセンサのノ
イズに適応して合致することができる。
【0019】(3)誤りの分離において、外見上の特異
性が回避されるとともに実際の特異性がそのまま検出さ
れる。
【0020】(4)従来のパリティ法とは対照的に、誤
りの検出と分離とにリアルタイムで必要とされる処理コ
ストは、原則としてパリティ空間の次元によってのみ決
定され、可能なセンサの組合せの数とは無関係である。
したがって、例えば、非平行な軸で構成される8つの一
軸性の加速度計の163の可能な組合せを、非平行な軸
で構成される4つの二軸性のジャイロスコープの11の
可能な組合せと同じコストで分離できる。
【0021】(5)従来の「最尤」法とは対照的に、本
質的な限界の範囲内で、同時に生じる複数の誤りを正確
に検出し分離することが付加的に常に可能である。
【0022】請求項2の発明に係る誤り検出分離訂正方
法は、上記の課題を解決するために、請求項1の方法に
加えて、特有の部分空間へのパリティベクトルの全ての
可能な射影を計算することによって、誤りの分離を、オ
フラインに、あるいはバックグラウンド処理によって行
い、その結果を表に蓄えて用意し、この表の要素を、表
キーとして、パリティベクトルの対応して符号化される
方向を通じて用いることを特徴としている。
【0023】上記の方法によれば、パリティ空間での諸
方向に関してオフラインの解析をおこなうとともに、予
め算出された表に分離の諸結果を用意する。誤りの分離
はパリティベクトルの方向にのみ依存するので、(1)
リアルタイムの適用の外にて、オフラインで特有の部分
空間へのパリティベクトルの射影を算出することがで
き、(2)表に誤りの分離の結果を用意することができ
る。このとき、リアルタイムに費やされるコストは、パ
リティベクトルの計算とパリティベクトルの方向からの
表キーの計算とに抑制され、このキーを用いて誤りの分
離の結果が表から呼び出される。必要とされる表の大き
さを最小化するために、パリティ空間にて対称性が利用
されてもよい。この対称性は、センサの軸の構成の対称
性から付与される。
【0024】上記方法により、該方法を実際に具体化す
るリアルタイムの処理で、能率を向上することができ、
高い処理回数のときにおいても該方法の実用化が容易に
なる。
【0025】請求項3の発明に係る誤り検出分離訂正方
法は、上記の課題を解決するために、請求項1または2
の方法に加えて、外部のガイドラインによって、検出し
きい値を選択することができることを特徴としている。
これにより、誤りがないと仮定されるセンサの一般的な
ノイズのレベルへ検出しきい値を最適に合致させること
ができる。
【0026】請求項4の発明に係る誤り検出分離訂正方
法は、上記の課題を解決するために、請求項1〜3のい
ずれかの方法に加えて、少なくとも第1の検出しきい値
を、起こりうるノイズの値および/またはセンサの許容
できる不正確さによって決定することを特徴としてい
る。これにより、誤りのない状態をより適切に決定する
ことができる。
【0027】請求項5の発明に係る誤り検出分離訂正方
法は、上記の課題を解決するために、請求項1〜4のい
ずれかの方法に加えて、センサの数を、検出しきい値の
ためのガイドラインにて考慮することを特徴としてい
る。これにより、検出しきい値をセンサの数に応じて適
切に選択することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明に係る誤り検出分離訂正方
法の実施形態について、方法の基本原理と方法の遂行と
によって説明すれば、以下の通りである。
【0029】〔基本原理〕本発明に係る誤り検出分離訂
正方法の基本原理は、誤りのない事例において、決定さ
れるべき量と測定されるセンサの値との間の線型、ある
いは線型化された関係である。
【0030】
【数1】
【0031】sは結合して測定ベクトルを形成するセン
サの値を示し、xは測定されるべき量を示し、eはセン
サの誤りを示す。行列Aは、誤りのない事例において、
測定されるべき量とセンサの値との間の関係を表す。
【0032】測定されるべき量のための推定値は、以下
の式に従って測定されるセンサの値によって付与され
る。
【0033】
【数2】
【0034】Hは、行列Aの擬逆行列として、線型の最
小正方適合性を供給する。そして、関連する逆が存在す
るという仮定、即ち、測定される量が実際に決定されう
るという仮定が下式でなされる。
【0035】残差、即ち、(誤りの影響を受ける)実際
のセンサの値と、推定測定値と関係するセンサの値との
間の偏差に関しては、次の式が有効である。
【0036】
【数3】
【0037】残差ベクトルrの大きさは、センサのデー
タの一致性の規準であり、十分に一致したセンサのデー
タであればrは零に等しく、一方、センサのデータが誤
りの影響を受けている場合、rは零ではなく、原則とし
て誤りに関する結論を供給する。しかしながら、センサ
のデータの一致性を能率的に解析するために、rは直接
出発点として見なされず、Rがまず以下の式に従って対
角化される。
【0038】
【数4】
【0039】Rは決まって実数であり対称である。した
がって、この対角化は常に可能である。さらに、固有値
λi の特性は、それらが0および1の値のみを帯びるこ
とができ、固有値0の退化は、測定される量の次元によ
って決定され、固有値1の退化は、冗長センサの数によ
って決定されることである。式(4)に従うRの分解に
とって、これは、行列Vにおいて、固有値1を有する行
のみがRに寄与することを意味する。また、mを測定さ
れるべき量の次元とし、nをセンサの数とする。これに
より、行列Vの次元は、(n−m)×mとなり、Vの
(n−m)行は、固有値1を有するRの固有ベクトルの
正規直交化された集合からうち立てることができる。
【0040】行列Vは、次の特性を有している。
【0041】
【数5】
【0042】そして、写像は、測定ベクトルs、パリテ
ィベクトルpとして、
【0043】
【数6】
【0044】と定まり、センサの値の誤りの状態に関す
る全ての情報は、パリティベクトルpの中に含まれる。
【0045】特に、
【0046】
【数7】
【0047】即ち、残差ベクトルrの長さは、パリティ
ベクトルpの長さに等しく、全てのセンサを含むセンサ
の組合せの一致性の規準として役立つ。
【0048】センサが全体の誤りにどれほど寄与してい
るかに関して、pの方向から次のようにして結論を引き
出すことができる。例えば、単一の誤りがセンサiに存
在する場合、式(6)に従って決定されるパリティベク
トルは、Vのi番目の列によって定められる方向に十分
存在する。また、例えばセンサiとセンサjとに二重の
誤りがある場合、生じるパリティベクトルは、Vのi番
目およびj番目の列によって張られる平面に存在する。
このように、行列Vの列ベクトルは各々、特定の誤りの
組合せに対して、生じるパリティベクトルが含まれる特
有の部分空間を定める。関係する列ベクトルの数がパリ
ティ空間の全体に張らないかぎりにおいて、誤りの影響
を受けるセンサの数の増加とともに、誤りの組合せへの
パリティ空間の部分空間の割当てを続けることができ
る。nのセンサとm次元の測定量の場合には、パリティ
空間は次元(n−m)を有し、行列Vはnの特有な列ベ
クトルからなる。(n−m)の列ベクトルのみが、パリ
ティ空間に十分張ることが必要とされる。即ち、このよ
うにして、(n−m−1)までのセンサにおいて、誤り
を分離することが可能になる。
【0049】誤りがセンサの特定の組合せkに存在する
という仮説を調べるために、射影の一つが、
【0050】
【数8】
【0051】次の特性を有して、
【0052】
【数9】
【0053】形成され、変換行列CK の行が、組合せk
に関与するVの列ベクトルの正規直交化によって形成さ
れる。対応する変換OK は、それぞれの直交する部分空
間に射影する。より少ない次元性を有する部分空間への
射影のみをそれぞれ決定するため、式(9)の関係を用
いることができ、結果として、処理コストが低減する。
【0054】次の一致性の規準が満足する。即ち、量
【0055】
【数10】
【0056】は、観測される不一致性のどの部分が、組
合せkに関与するセンサによるものか、あるいは、これ
らのセンサが除かれる場合にどの部分が各々依然として
残存するかの規準である。
【0057】原則として誤りを分離できるセンサの組合
せの全体の数Kは次式によって付与される。
【0058】
【数11】
【0059】各事例の被加数は、誤りのレベルfと関係
する組合せ(nのf)の数を表し、加算は、誤りのない
事例(f=0)から最小の必要残差冗長性(f=n−m
−1)まで及ぶ。これらセンサの誤りの組合せのそれぞ
れに対して、残存するセンサの一致性を、式(8)に従
って決定できる。そして、誤りのレベルに依存するしき
い値と比較することによって、各事例で残存するセンサ
の組合せが承諾できる一致性をもたらすかについて決定
することができる。特に、各誤りのレベルで不一致性の
増加する順番に、および、各誤りのレベルで最良の一致
性を有する組合せを決定するために、センサの組合せを
区分けすることも可能である。実用的形態で用いられる
パリティベクトルの重要な特性は、様々なセンサの組合
せのための不一致性の相対的大きさが、パリティ空間で
のパリティベクトルの方向によってのみ決定されること
にある。絶対的な大きさは、パリティベクトルの大きさ
から共通の因子によって付与される。しかしながら、こ
れは、不一致性に従って区分けされるセンサの組合せの
順番に何ら影響を与えない。
【0060】特異性 特定の誤りの条件のもとでは、複数の異なるセンサの組
合せが、ある誤りのレベルに対して承諾できる一致性を
付与することが可能であり、あるいはまた、二つの異な
るセンサの組合せが最大にたいへん近い一致性の値を供
給するといったように、最良の一致性が明確に決定され
ないことも可能である。パリティ空間の幾何学的解析に
おいては、この事例は、測定されるベクトルから決定さ
れるパリティベクトルが、二つ(あるいは、それ以上)
の特有の部分空間の交差に存在するという状況に相当す
る。この事例が最大の誤りのレベルで生じるならば、特
異性が存在し、現状で測定されるセンサの値にのみ基づ
く明確な誤りの分離は、可能でない。分離の決定は、よ
り早い処理サイクルのデータを用いて、どうにか行うこ
とができる。例えば、より早い明確になされた分離の決
定が保持され、これが現状の特異性の事例に対しても承
諾できる一致性をもたらすならば、あるいは付加的に、
個々のセンサに関する有用な状態の情報が特異性を解消
するために用いられるならば、分離の決定を行うことが
できる。
【0061】しきい値の決定 様々な誤りのレベルで残存するセンサの組合せの不一致
性に対する承諾規準として、検出しきい値(以下、「し
きい値」と呼ぶ)を確立するにあたり、誤りのないセン
サでさえ絶対的に一致した測定データをもたらすことは
なく、いくつかの不正確さによって影響を受けるという
事実を考慮しなければならない。
【0062】誤りのないセンサのこれらの不正確さは、
選択されるべきしきい値のための下限を確立する。そし
て、誤謬の警告を回避するために安全因子を考慮するこ
とも可能になり、この安全因子は、誤りのないセンサの
不正確さの統計学的分布と必要な最大の誤謬警告の割合
とによって決定される。
【0063】選択されるべきしきい値のための上限は、
適用の外的な正確さ要求から付与され、これが、決定さ
れるべき測定量での誤りがまだ承諾されうるかどうか
を、あるいは、どの割合で検出の免れが許容可能かどう
かを確立する。
【0064】技術的に重要な適用のための前提条件は、
誤りのないセンサの不正確さが、測定量の十分に正確な
決定を可能にするということでなければならない。即
ち、しきい値のための上限は、上記の下限のかなり上に
存在しなければならない。
【0065】もし、独立した統計学的正規分布(しきい
値が関係する、分散1を有する)が各事例で誤りのない
センサの不正確さに対して仮定されるならば、自由度ν
=(n−m)を有するカイ2乗分布は、パリティベクト
ルの生じる長さの統計学的濃度分布に対して、方程式
(7)を通じて生じる。
【0066】
【数12】
【0067】この濃度分布は、様々な自由度に対して図
2において表される。誤りのないセンサの場合では、こ
の分布は、様々な誤りのレベルで残存する不一致性δK
の統計学的分布に相当する。各自由度に対する平均は、
それぞれ自由度に等しい。所定の最大の許容可能な誤謬
警告割合Pf に対するしきい値のための下限Smin は、
次のように決定される。
【0068】
【数13】
【0069】そして、しきい値のための上限Smax は、
決定されるべき測定量のi番目の成分の最大許容可能な
誤りΔxi を用いて、次のように推定することができ
る。
【0070】
【数14】
【0071】Hijは、最小の正方変換行列の要素であ
る。図3は、(センサの不正確さのσ2の単位で)選択
されるしきい値と生じる誤謬警告の確率との間の関係を
示している。
【0072】名目上の条件のもとでは、即ち、誤りのな
いセンサの不正確さが仮定される分布を有しているなら
ば、このように決定されるしきい値は、所望の誤謬警告
割合および測定量に対する誤りの制限に効果を生じる。
しかしながら、(一時的に)全てのセンサが仮定される
以上の大きな不正確さを呈する状況のもとでは、不所望
の誤りの検出が生じることがある。これを回避するため
に、しきい値は、最高の誤りのレベルの最低の不一致
性、即ち、冗長センサの最小数を有する最良のセンサの
組合せの不一致性に動的に対応することができる。この
とき、上述のしきい値Snom のかわりに、
【0073】
【数15】
【0074】という形のしきい値が選択され、因子a
が、誤りのレベルあるいは自由度の関数として、例えば
次のように選ばれる。
【0075】
【数16】
【0076】しきい値をこのように選択することで、全
てのセンサの予想を越える高い不正確さでさえ、おそく
とも最大の誤りのレベルで最良のセンサの組合せを承諾
する効果があり、より低い誤りのレベルでの誤りでさ
え、個々のセンサが他よりも実際にかなり不正確な場合
にのみ検出される効果がある。
【0077】〔方法の遂行〕誤りの検出と分離の方法を
実施するために、全てのセンサの組合せあるいはセンサ
の誤りの組合せをそれぞれ評価することは、一般的に必
要とされない。このかわりに、図4に概略的に示される
方法を用いることができる。
【0078】この場合に、パリティベクトルが最初に決
定され(S1)、全体のセンサの組合せの一致性がそこ
から計算される。
【0079】誤りのレベルf(ここでは、f=0)に対
して特異的に選択されるしきい値と比較することによっ
て、全体のセンサの組合せの一致性が承諾できるかどう
かが検出される(S2)。
【0080】もし承諾できるならば、全てのセンサは、
十分に誤りがなく、測定量を決定するために用いること
ができる(S3)。このとき、現状の処理サイクルにお
ける方法は終了する。
【0081】承諾できなければ、各事例で1つのセンサ
を除くことから生じる、誤りのレベル1のセンサの組合
せが最初に評価される(S6)。そして、この誤りのレ
ベルでの最良のセンサの組合せが決定される。
【0082】もし、この最良のセンサの組合せが承諾で
きるならば、即ち、残存する不一致性が(誤りのレベル
に依存する)しきい値の下にあるならば(S7)、この
誤りのレベルでの最良のセンサの組合せで、分離の決定
を終了することができる(S10)。
【0083】もしそうでなければ、最大の誤りのレベル
にすでに到達しているかどうかについて調べ(S5)、
到達していなければ、次の高い誤りのレベルに対して、
方法が継続する(S4にとぶ)。もし、最大の誤りのレ
ベルで残存するセンサにて決定されている十分な一致性
がなく、最大の誤りのレベルに到達しているならば、過
度のセンサが誤りであると仮定され、「非常の解決」と
して、最大の誤りのレベルでの最良のセンサの組合せが
分離される。この事例は、個々の誤りのレベルのしきい
値が予め厳密に定められ、かつ、動的に対応していない
場合にのみ発生することがある。
【0084】センサのシステムの幾何学的配置が、した
がってパリティ空間での特有の部分空間の幾何学的配置
もまた、まったく変化しないか、あるいは必要とされる
処理回数と比べて緩慢にのみ変化するものへの適用で
は、さらに能率性を高めるために、図5に従う方法を選
択することができる。
【0085】パリティベクトルがセンサの値から決定さ
れた(S11)後に、パリティベクトルのノルムが決定
され、パリティベクトルが適切に標準化される(S1
2)。ここで必要な目的のために特に適した標準化は、
全ての成分に要素を掛けることによって、最大の大きさ
を持った成分を値+1に標準化することにある。最大の
成分の指標は、表キーの最初の要素として役立つ。表キ
ーの残存する部分は、それぞれの値の範囲〔−1,+
1〕をqの等しいセクションに量子化することによっ
て、パリティベクトルの残存する成分から得られる。こ
のように形成される表は、d次元のパリティ空間および
qセクションへの成分の量子化の場合に、
【0086】
【数17】
【0087】の登録を有しており、それらは各々パリテ
ィベクトルの1つの方向を符号化する。この数は上限を
与え、それは、パリティ空間での可能な適用に特有の対
称性を利用することによって、さらに低減することがで
きる。
【0088】表キーがパリティベクトルの成分から決定
された(S13)後に、このキーのもとで蓄えられた分
離の情報が呼び出される(S14)。各表キー(パリテ
ィベクトルの方向)で、fの各最良のセンサの組合せ
が、各誤りのレベルfに対する不一致性を増加する順番
に供給される。
【0089】検出と分離の決定(S15)のために、こ
れら各最良のセンサの組合せのみが、各誤りのレベル
で、パリティベクトルを関係する部分空間に射影するこ
とによって、評価される。この場合に、上述の方法の順
番を再び用いることができる。
【0090】センサの組合せの一致性を確立するために
これらの方法のいずれを用いるにせよ、実際に使用され
るセンサの組合せが選択される。各センサの組合せは、
それ自体の最小の正方変換行列Hi を有しており、そこ
では除かれるセンサはもはや考慮されない。そして、測
定されるべき量の値は、測定ベクトルから式(2)に従
って付与される。
【0091】
【実施例】本発明に係る誤り検出分離訂正方法の実施例
について、四つの温度計およびナビゲーション衛星に対
する擬似距離の測定による位置決定への適用例によって
説明すれば、以下の通りである。
【0092】〔四つの温度計〕この例では、特に単純な
事例に対する適用が示され、冗長センサは、スカラーの
(1次元の)測定量を測定するために用いられる。この
場合に、4つのセンサがセンサが選択された。そして、
一方では、同時に発生する二重の誤りを分離することさ
え可能であり、他方では、この場合には3次元であるパ
リティ空間が、パリティ空間の幾何学的配置に関する明
瞭な概念を付与する。ここで述べられる温度を測定する
ための温度計のかわりに、全く同じやり方で他のスカラ
ーの測定量/センサを考慮することは当然可能である。
【0093】温度と測定される値Ti との間の関係が、
ここでは次のように与えられる。
【0094】
【数18】
【0095】それから、
【0096】
【数19】
【0097】そして、
【0098】
【数20】
【0099】加えて、
【0100】
【数21】
【0101】可能な、分離できる誤りの組合せの数は、
ここではK=11である。そして、関係する射影行列と
ともに、対応する組合せが次の表で与えられる。より小
さい次元の部分空間への射影が、各事例で選択されてい
る。
【0102】
【表1】
【0103】図1は、四つの温度計を用いた上記例に対
する、3次元のパリティ空間での幾何学的配置状態を示
している。この場合に個々の誤りに対する4つの特有の
方向が、四つの温度計T1〜T4によって定められる空
間対角(領域A)に沿って存在する。全部で六つの平面
が、これら4つの方向によって張られ、これら平面は、
それぞれ二重の誤りに相当する(領域B)。示される
「ふくらみ」の各広さは、誤りのないセンサの許容でき
確立できる不正確さの大きさを特定している。これら平
面の交差部は、特異性領域を示し、この中では明確な二
重の誤りの分離はできない(領域C)。パリティベクト
ルの方向が、示される球の残存する領域にあるならば
(領域D)、2つ以上の温度計に誤りが存在し、それは
もはや分離できない。各領域の広さは、誤りのないセン
サに対して仮定される不正確さに依存する。図1におい
ては、典型的な領域のみが、それぞれの領域に対して太
い破線の縁取りによって表される。
【0104】〔ナビゲーション衛星に対する擬似距離の
測定による位置決定〕この場合には、測定される「擬似
距離」からの位置決定が考慮されることになる。測定方
程式は、(ここでは、位置のための既知の近似値による
従来の線型化の後)、nの観測される衛星の場合に、次
の形を有する。
【0105】
【数22】
【0106】測定ベクトルの成分si は、個々の衛星x
・y・zに対して測定される擬似距離を特徴化し、δt
は、位置の訂正、あるいは受信機クロックでの誤りの成
分を特徴化する。測定される行列での各行の最初の3つ
の要素は、それぞれ、衛星と近似位置との間の結合線の
方向余弦である。
【0107】この場合に、測定される行列Aは、各衛星
の配置の関数として変化するので、更なる手続きのステ
ップが、誤りの検出と分離、即ち、パリティ変換Vの計
算に対して動的に実行されなければならない。しかしな
がら、この場合に、位置決定のために決定される量に頼
ることが、実質的に可能である。
【0108】いずれの場合にも、変換行列は、
【0109】
【数23】
【0110】と決定され、それから、残差行列Rを次式
によって決定できる。
【0111】
【数24】
【0112】これから、固有値1を有するRの固有ベク
トルの正規直交集合を、標準的な数的方法によって決定
できる。そして、固有ベクトルは、行ベクトルとして、
それぞれ行列Vの行を形成する。次式によって決定され
るパリティベクトルは、
【0113】
【数25】
【0114】許容できる衛星の組合せによって決定され
る、特有の部分空間に射影される。そして、最適に一致
した衛星の組合せが上述の方法で決定される。許容でき
る衛星の組合せを決定する場合に、十分なDOP値を有
するような組合せのみを考慮するように注意すべきであ
る。
【0115】衛星の配置が変化するために、パリティベ
クトルの全ての方向に対する分離の決定が蓄えられる、
決定表のオフラインの前計算は可能ではない。しかしな
がら、衛星の配置は徐々にのみ変化するので、そのよう
な計算は、バックグラウンドの仕事によって実行するこ
とが可能である。
【0116】
【発明の効果】請求項1の発明に係る誤り検出分離訂正
方法は、以上のように、(a)全てのセンサによって測
定され、結合して測定ベクトルを形成するセンサの値
を、線型変換によってパリティ空間のベクトルの中へ写
像し、該空間の次元を、測定システムの冗長性である、
センサの数および/または方向と測定される量の次元と
によって決定し、(b)パリティベクトルの絶対的な大
きさを決定し、第1の検出しきい値と比較し、この第1
の検出しきい値を越えていなければ、誤りのない状態と
結論し、検出しきい値を越えているならば、(c)測定
されるパリティベクトルを、起こりうる誤りの状態に特
有な全ての部分空間に射影し、該部分空間の次元を、そ
れぞれの誤りの状態と関係する誤りのあるセンサの数に
よって決定し、誤りを分離するために、それぞれ関連す
る誤り決定レベルに属する、部分空間へのパリティベク
トルの射影のいずれが、測定されるパリティベクトルの
最大の割合を備えるかを確立し、(d)このときに残存
する残りの誤りが第2の検出しきい値を越えているかに
ついて調べ、この第2の検出しきい値を越えていなけれ
ば、ステップ(e)の手順に進行し、この第2の検出し
きい値を越えているならば、次の誤り決定レベルを用い
て、再びステップ(c)ならびにステップ(d)の手順
を行い、(e)関連する誤り決定レベルでのパリティベ
クトルの最大の割合を有するそれぞれの部分空間に属す
るセンサの値の組合せを除くことによって、最良のセン
サの組合せを決定する方法である。
【0117】これにより、誤りのないセンサの実際のノ
イズに関する「ア・プリオリ」の仮定なしに、誤りの分
離を行うことができる。また、実際に誤りの検出で達成
されうる感度、ならびに出力信号の品位を、誤りのない
センサのノイズに適応して合致させることができる。
【0118】さらに、処理コストの低減が可能で、同時
に生じる複数の誤りも正確に検出し分離できる誤り検出
分離訂正方法を提供することができる。
【0119】請求項2の発明に係る誤り検出分離訂正方
法は、以上のように、請求項1の方法に加えて、特有の
部分空間へのパリティベクトルの全ての可能な射影を計
算することによって、誤りの分離を、オフラインに、あ
るいはバックグラウンド処理によって行い、その結果を
表に蓄えて用意し、この表の要素を、表キーとして、パ
リティベクトルの対応して符号化される方向を通じて用
いる方法である。
【0120】これにより、上記方法を実際に具体化する
リアルタイムの処理で、能率を向上することができ、高
い処理回数が必要とされる場合においても該方法を容易
に実用化することができる。
【0121】請求項3の発明に係る誤り検出分離訂正方
法は、以上のように、請求項1または2の方法に加え
て、外部のガイドラインによって、検出しきい値を選択
することができる方法である。
【0122】これにより、誤りがないと仮定されるセン
サの一般的なノイズのレベルへ検出しきい値を最適に合
致させることができる。
【0123】請求項4の発明に係る誤り検出分離訂正方
法は、以上のように、請求項1〜3のいずれかの方法に
加えて、少なくとも第1の検出しきい値を、起こりうる
ノイズの値および/またはセンサの許容できる不正確さ
によって決定する方法である。
【0124】これにより、誤りのない状態をより適切に
決定することができる。
【0125】請求項5の発明に係る誤り検出分離訂正方
法は、以上のように、請求項1〜4のいずれかの方法に
加えて、センサの数を、検出しきい値のためのガイドラ
インにて考慮する方法である。
【0126】これにより、検出しきい値をセンサの数に
応じて適切に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の誤り検出分離訂正方法にお
いて、スカラーの測定量を計測するために4つの温度計
が設けられる適用例のためのパリティ空間を示す図であ
る。
【図2】1ないし5の自由度に対するパリティベクトル
の生じる長さの統計学的濃度分布(カイ2乗分布)を示
すグラフである。
【図3】様々な自由度に対し予め定めることが可能なし
きい値の関数として誤謬警告の確率を示すグラフであ
る。
【図4】本発明の実施の一形態の誤り検出分離訂正方法
を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施形態の誤り検出分離訂正方法
であって、蓄えられた分離の決定を用いる方法を説明す
るフローチャートである。
【符号の説明】
T1〜T4 温度計

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誤りの影響を受けるセンサを検出し分離す
    ることによって、起こりうる測定の誤りの影響を受ける
    センサに由来し、かつ、結びついて測定システムを形成
    するような複数の冗長センサによって検出される測定量
    を最小化するための誤り検出分離訂正方法であって、
    (a)全てのセンサによって測定され、結合して測定ベ
    クトルを形成するセンサの値を、線型変換によってパリ
    ティ空間のベクトルの中へ写像し、該空間の次元を、測
    定システムの冗長性である、センサの数および/または
    方向と測定される量の次元とによって決定し、(b)パ
    リティベクトルの絶対的な大きさを決定し、第1の検出
    しきい値と比較し、この第1の検出しきい値を越えてい
    なければ、誤りのない状態と結論し、検出しきい値を越
    えているならば、(c)測定されるパリティベクトル
    を、起こりうる誤りの状態に特有な全ての部分空間に射
    影し、該部分空間の次元を、それぞれの誤りの状態と関
    係する誤りのあるセンサの数によって決定し、誤りを分
    離するために、それぞれ関連する誤り決定レベルに属す
    る、部分空間へのパリティベクトルの射影のいずれが、
    測定されるパリティベクトルの最大の割合を備えるかを
    確立し、(d)このときに残存する残りの誤りが第2の
    検出しきい値を越えているかについて調べ、この第2の
    検出しきい値を越えていなければ、ステップ(e)の手
    順に進行し、この第2の検出しきい値を越えているなら
    ば、次の誤り決定レベルを用いて、再びステップ(c)
    ならびにステップ(d)の手順を行い、(e)関連する
    誤り決定レベルでのパリティベクトルの最大の割合を有
    するそれぞれの部分空間に属するセンサの値の組合せを
    除くことによって、最良のセンサの組合せを決定するこ
    とを特徴とする誤り検出分離訂正方法。
  2. 【請求項2】特有の部分空間へのパリティベクトルの全
    ての可能な射影を計算することによって、誤りの分離
    を、オフラインに、あるいはバックグラウンド処理によ
    って行い、その結果を表に蓄えて用意し、この表の要素
    を、表キーとして、パリティベクトルの対応して符号化
    される方向を通じて用いることを特徴とする請求項1記
    載の誤り検出分離訂正方法。
  3. 【請求項3】外部のガイドラインによって、検出しきい
    値を選択することができることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の誤り検出分離訂正方法。
  4. 【請求項4】少なくとも第1の検出しきい値を、起こり
    うるノイズの値および/またはセンサの許容できる不正
    確さによって決定することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の誤り検出分離訂正方法。
  5. 【請求項5】センサの数を、検出しきい値のためのガイ
    ドラインにて考慮することを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の誤り検出分離訂正方法。
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