JPH08223540A - 動きベクトルを用いた動き内挿方法および動き内挿回路ならびに動きベクトル検出方法および動きベクトル検出回路 - Google Patents

動きベクトルを用いた動き内挿方法および動き内挿回路ならびに動きベクトル検出方法および動きベクトル検出回路

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JPH08223540A
JPH08223540A JP11590695A JP11590695A JPH08223540A JP H08223540 A JPH08223540 A JP H08223540A JP 11590695 A JP11590695 A JP 11590695A JP 11590695 A JP11590695 A JP 11590695A JP H08223540 A JPH08223540 A JP H08223540A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動き内挿した画像信号にて静止領域付近の歪
みを軽減する。 【構成】 静領域検出回路12は動きベクトル検出回路12
にて検出した動きベクトルに基づいて動き領域中に静領
域が含まれる領域を検出し、その周辺の動きベクトルを
零ベクトル置換回路14にて「0」 ベクトルに置換させる。
これにより、動きベクトル補正回路16にてフィールド内
挿比αにて動きベクトルを補正した値にて動き補正メモ
リ18,20 から読み出されたフィールド信号は、動き領域
中の静領域周辺が動き「0」 の信号として読み出される。
この結果、加重加算回路32からの動き補正フィールド信
号と動き「0」 フィールド信号の加重加算により出力され
る内挿フィールド信号は、動き領域中の静止領域が確実
に静止した信号となり、その周辺の動き領域との加重加
算が避けられる。この結果、静止領域が周囲に広がった
り、静止領域のゴーストが現れたりする歪みがほとんど
ない画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動きベクトルを用いた
動き内挿方法および動き内挿回路ならびに動きベクトル
検出方法もしくは動きベクトル検出回路に係り、特に、
たとえば、異なるテレビジョン方式間にてフィールド数
変換などの方式変換を行なうテレビジョン方式変換装置
等に用いて好適な動きベクトルを用いた動き内挿方法お
よび動き内挿回路ならびに動きベクトル検出方法もしく
は動きベクトル検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、動きベクトルを用いて動き補正を
行なう技術は、画像伝送の場合の高能率符号化における
フレーム間符号化効率を向上させる際や、テレビジョン
方式変換におけるフィールド数変換による動きの不連続
性を軽減させる際に用いられている。たとえば、テレビ
ジョン方式変換の際の動き内挿方式としては、1989年開
催のテレビジョン学会全国大会予稿集20-5、特開平01-3
09597 号公報、または特開平03-280681 号公報などに提
案されているものがあった。また、その際の動きベクト
ル検出方式としては、たとえば特開昭60-158786 号公報
に記載のものが提案されている。
【0003】テレビジョン方式変換では、たとえば、PA
L 方式からNTSC方式に方式変換する場合、50フィールド
から60フィールドのフィールド数変換が必要となり、5
フィールド毎に1つの内挿フィールドを形成してフィー
ルド数の変換を行なう。この場合、一般には内挿フィー
ルドを形成する両側の2つのフィールド信号を内挿フィ
ールドとの位置関係により決定されるフィールド内挿比
にて加重加算して線形内挿処理を行なっていた。しか
し、線形内挿処理では、フィールド内挿比のレベル変化
にてエッジ部付近がフィールド周期に応じて二重になる
現象、いわゆるジャーキネスが生じる。
【0004】動きベクトルを用いた動き内挿方式は、こ
のジャーキネスの発生を軽減するものであり、少なくと
も1フィールド以上離れた信号を用いて、画像中の動き
物体の動きの大きさおよび動きの方向、すなわち動きベ
クトルを検出し、この値にフィールド内挿比を掛けた値
だけ動き物体を移動することで動き補正フィールド信号
を得る。動きベクトルがすべての動画の動きを100 %と
らえることは困難であり、場合によってはエラーも発生
することがある。また、一般に動きベクトルを用いた補
正は画素以下、ライン以下は行なわない場合があるの
で、実用の動き補正は2つの信号をそれぞれ動き補正
し、その補正された信号をさらにフィールド内挿比で加
重加算して適応的に切り替えて内挿フィールド信号を得
る。
【0005】この場合、上記文献では適応切り替えのた
めのパラメータとして、反復勾配法にて求めた動きベク
トルにて動き補正した動き補正フィールド間差分値、動
き補正する前の動き「0」 フィールド間差分値、および動
きベクトルの大きさなどを検出し、これらの値に応じて
動き補正フィールドの加重加算値および動き「0」 フィー
ルドの加重加算値をさらに適応係数にて加重加算して所
望の内挿フィールド信号を得ていた。
【0006】ただし、動きベクトルの検出には、上記反
復勾配法の他に、たとえば、特開昭55-162683 、特開昭
55-162684 に記載されたようなフレーム間の信号パター
ンの類似性に基づいて動きベクトルを求める、いわゆる
パターンマッチング法にて検出してもよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術では、静止した背景の中に動き物体がある
画像では有効に歪みを軽減することができるが、たとえ
ば、図9に示すように静止した物体Aの周囲の背景Bが
動いているときなどには静止物体の周辺にて画像歪みが
生じる場合があるという問題があった。つまり、静止し
た物体の位置では動き「0」 フィールドの差分値が動き補
正フィールドの差分値より小となるので、動き「0」 フィ
ールドの信号が確実に選択されるが、静止した物体の周
囲近辺では動き補正したフィールド間差分値と動き「0」
フィールド間差分値が同様な値となり、これらが加重加
算された出力となる。したがって、その結果の内挿フィ
ールド信号は、静止物体が周辺領域に広がったような画
像となり、ときには静止領域のゴーストがその周辺に現
れてしまう場合があった。特に、人間の視覚特性は、静
止している物体を集中して見る傾向にあるので、移動物
体の歪みに比べて静止物体の歪みが際立って見えてしま
い、上記のような静止物体の背景画面が移動する場合な
どに動き内挿した画面がさらに見ずらくなる問題が生じ
てくる。
【0008】本発明は上記課題を解決して、静止領域の
背景画面が移動しているような画像に対しても画像歪み
の少ない内挿フィールド信号を得ることができ、動き内
挿した画面を見やすくすることができる動きベクトルを
用いた動き内挿方法および動き内挿回路ならびに動きベ
クトル検出方法もしくは動きベクトル検出回路を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による動きベクト
ルを用いた動き内挿方法は、上記課題を解決するため
に、ディジタル化された画像信号をそれぞれのフィール
ド毎に所定の大きさのブロックに細分化して、それぞれ
のブロック毎に動きベクトルを検出し、これら動きベク
トルに基づいて動き補正した動き補正フィールドを求
め、このフィールドおよび動き補正前の動き「0」 フィー
ルドのそれぞれの加重加算を含む、適応的な切り替えに
基づいて動き内挿処理を行なう動きベクトルを用いた動
き内挿方法において、被検出フィールドから少なくとも
1フィールド以上離れた信号間にてそれぞれのブロック
毎に動きベクトルを検出する第1の工程と、第1の工程
にて検出した動きベクトルに基づいて被検出フィールド
の画像中の動き領域の中に動きのない静領域が含まれる
領域が存在するか否かを検出する第2の工程と、第2の
工程の検出結果にて動き領域の中に静領域が存在する領
域が検出された場合に、その静領域の周辺の動きベクト
ルを動き「0」 のベクトルに置き換える第3の工程と、第
3の工程にて置き換えた「0」 ベクトルを含む動きベクト
ルにて少なくとも被検出フィールドおよび前フィールド
の画像信号をそれぞれのフィールド内挿比に基づいて動
き補正した動き補正フィールドを得る第4の工程と、第
4の工程にて補正された動き補正フィールドおよび動き
補正をする前の動き「0」 フィールドの画像信号のそれぞ
れの加重加算を含む適応的な切り替えに基づいて内挿フ
ィールドを求める第5の工程とを含むことを特徴とす
る。
【0010】この場合、第2の工程は、第1の工程にて
検出された動きベクトルのうち動き「0」 ベクトルの両側
付近の有意な動きベクトルを検出する工程と、この工程
にて検出した有意な動きベクトルにて少なくとも1フィ
ールド以上離れた信号を一方から他方のフィールドまで
動き補正して、そのフィールドでの動き補正した位置を
検出する工程と、この工程にて検出した動き補正位置の
フィールドに動き「0」のブロックが存在するか否かを検
出する工程とを含み、動き補正した位置に動き「0」 のブ
ロックが存在する場合に前記第3の工程にて、その位置
から動き「0」 の位置までの有意な動きベクトルを「0」 ベ
クトルに置き換えるとよい。
【0011】また、動き補正位置での動き「0」 のブロッ
クの検出は、「0」 ベクトル付近の有意な動きベクトルに
て動き補正した画像信号と他方のフィールドの画像信号
とを差分化して、その絶対値をブロックの画素数分累算
した値または動き補正した位置での動き補正する前のフ
ィールド信号と他方のフィールド信号を差分化して画素
累算した値のいずれか一方が所定の閾値以下となったか
否かを検出し、累算値が所定の閾値以下の場合に動き
「0」 のブロックとみなすようにするとよい。
【0012】また、第2の工程は、少なくとも1フィー
ルド以上離れた信号間にて一方のフィールド信号を基準
信号とし、他方のフィールド信号を検索信号として、第
1の工程にて検出された動きベクトルにて座標変換した
検索信号と基準信号とのブロック毎の差分値の絶対値の
総和を求めて第1の演算結果を得る工程と、基準信号お
よび検索信号をそれぞれ第1の工程にて検出された動き
ベクトルにて座標変換して、それらのブロック毎の差分
値の絶対値の総和を求めて第2の演算結果を得る工程
と、基準信号および検索信号のブロック毎の差分値の絶
対値の総和を求めて第3の演算結果を得る工程と、これ
ら第1、第2および第3の演算結果に基づいて前記第1
の工程にて検出された動きベクトルが正常な動きベクト
ルか否かを判定する工程とを含み、その結果が正常でな
い場合に前記第3の工程にて、第1の工程にて検出され
た動きベクトルを「0」 ベクトルに置き換えるようにして
もよい。
【0013】この場合、動きベクトルが正常か否かの判
定は、第2の演算結果と第3の演算結果が第1の演算結
果より大である場合に動きベクトルが正常であると判定
されて、第2の演算結果と第3の演算結果のいずれかが
第1の演算結果以下である場合に動きベクトルが誤りで
あると判定するようにするとよい。
【0014】さらに、第5の工程は、動き補正した2つ
の動き補正フィールドの画像信号を差分化して、その絶
対値をそれぞれのブロックの画素数分づつ累算する工程
と、2つの動き「0」 フィールドの画像信号を差分化し、
その絶対値をそれぞれのブロック毎の画素数分づつ累算
する工程と、動き補正した2つの動き補正フィールドの
画像信号を所定のフィールド内挿比にて加重加算する工
程と、2つの動き「0」フィールドの画像信号を所定のフ
ィールド内挿比にて加重加算する工程と、これら加重加
算した信号を、さらに、動き補正フィールドの差分値の
累算値、動き「0」 フィールドの差分値の累算値および置
換した動き「0」 ベクトルを含む動きベクトルに基づいて
適応的な切替比にて加重加算する工程とを含むとよい。
【0015】また、本発明による動きベクトル検出方法
は、ディジタル化された画像信号をそれぞれのフィール
ド毎に所定の大きさのブロックに細分化して、それぞれ
のブロック毎に画像の動きの大きさおよび方向を表わす
動きベクトルを検出する動きベクトル検出方法におい
て、被検出フィールドから少なくとも1フィールド以上
離れた信号間にてそれぞれのブロック毎に動きベクトル
を検出する第1の工程と、第1の工程にて検出した動き
ベクトルに基づいて被検出フィールドの画像中の動き領
域の中に動きのない静領域が含まれる領域が存在するか
否かを検出する第2の工程と、第2の工程の検出結果に
て動き領域の中に静領域が存在する領域が検出された場
合に、その静領域の周辺の動きベクトルを動き「0」 のベ
クトルに置き換えて出力する第3の工程とを含むことを
特徴とする。
【0016】この場合、第2の工程は、第1の工程にて
検出された動きベクトルのうち動き「0」 ベクトルの両側
付近の有意な動きベクトルを検出する工程と、この工程
にて検出した有意な動きベクトルにて少なくとも1フィ
ールド以上離れた信号を一方から他方のフィールドまで
動き補正し、そのフィールドでの動き補正した位置を検
出する工程と、この工程にて検出した動き補正位置のフ
ィールドに動き「0」 のブロックが存在するか否かを検出
する工程とを含み、その動き補正した位置に動き「0」 の
ブロックが存在する場合に第3の工程にて、その位置か
ら動き「0」 の位置までの有意な動きベクトルを「0」 ベク
トルに置き換えるとよい。
【0017】また、動き補正位置での動き「0」 のブロッ
クの検出は、「0」 ベクトル付近の有意な動きベクトルに
て動き補正した画像信号と他方のフィールドの画像信号
とを差分化して、その絶対値をブロックの画素数分累算
した値または動き補正した位置での動き補正する前の画
像信号と他方のフィールドの画像信号との差分化した画
素累算値のいずれか一方が所定の閾値以下になったか否
かを検出し、累算値が所定の閾値以下の場合にそのブロ
ックを動き「0」 のブロックとみなすようにするとよい。
【0018】さらに第2の工程は、少なくとも1フィー
ルド以上離れた信号間にて一方のフィールド信号を基準
信号とし、他方のフィールド信号を検索信号として、第
1の工程にて検出された動きベクトルにて座標変換した
検索信号と基準信号とのブロック毎の差分値の絶対値の
総和を求めて第1の演算結果を得る工程と、基準信号お
よび検索信号をそれぞれ第1の工程にて検出された動き
ベクトルにて座標変換して、それらのブロック毎の差分
値の絶対値の総和を求めて第2の演算結果を得る工程
と、基準信号および検索信号のブロック毎の差分値の絶
対値の総和を求めて第3の演算結果を得る工程と、これ
ら第1、第2および第3の演算結果に基づいて第1の工
程にて検出された動きベクトルが正常な動きベクトルか
否かを判定する工程とを含み、その結果が正常でない場
合に第3の工程にて、第1の工程にて検出された動きベ
クトルを「0」 ベクトルに置き換えると有利である。
【0019】この場合、動きベクトルが正常か否かの判
定は、第2の演算結果と第3の演算結果が第1の演算結
果より大である場合に動きベクトルが正常であると判定
され、第2の演算結果と第3の演算結果のいずれかが第
1の演算結果以下である場合に動きベクトルが誤りであ
ると判定するとよい。
【0020】また、第1の工程は、反復勾配法にて動き
ベクトルを求めると有利である。その際に、第3の工程
にて「0」 ベクトルに置換された有為な動きベクトルは、
初期偏位ベクトルの候補となるとよい。さらに、第1の
工程は、パターンマッチング法にて動きベクトルを求め
てもよい。
【0021】一方、本発明による動き内挿回路は、ディ
ジタル化された画像信号をそれぞれのフィールド毎に所
定の大きさのブロックに細分化して、それぞれのブロッ
ク毎に動きベクトルを検出し、これら動きベクトルに基
づいて動き補正した動き補正フィールドを求め、このフ
ィールドに基づいて動き内挿処理を行なう動き内挿回路
において、被検出フィールドおよびこのフィールドから
少なくとも1フィールド以上離れた信号間にてそれぞれ
のブロック毎に動きベクトルを検出する動きベクトル検
出手段と、動きベクトル検出手段にて検出した動きベク
トルに基づいて被検出フィールドに、その動き領域の中
に静領域が存在する領域があるか否かを検出する静領域
検出手段と、静領域検出手段にて、動き領域の中に静領
域が存在する領域を検出した場合に、静領域の周辺の動
きベクトルを動き「0」 のベクトルに置き換える零ベクト
ル置換手段と、置き換えた動きベクトルにて複数のフィ
ールドを内挿フィールドの位置に動き補正する動き補正
手段と、補正手段にて動き補正した動き補正フィールド
信号および動き「0」 フィールド信号間にて適応的に加重
加算して動き補正フィールドを求める内挿フィールド検
出手段とを含むことを特徴とする。
【0022】この場合、静領域検出手段は、動きベクト
ル検出手段にて検出された動きベクトルから有意な動き
ベクトル間に現れる「0」 ベクトルを検出する零位置検出
手段と、零位置検出手段にて検出した「0」 ベクトルの両
側付近の有意な動きベクトルにて1フィールド以上離れ
た信号を被検出フィールドまで動き補正し、被検出フィ
ールドでの動き補正したブロックの位置を検出する補正
位置検出手段と、補正位置検出手段にて検出した動き補
正位置に零位置検出手段にて検出した「0」 ベクトルにて
表される動き「0」 のブロックが存在するか否かを検出す
る「0」 ブロック検出手段と、「0」 ブロック検出手段にて
動き「0」 のブロックが存在することを検出した場合にそ
の位置から動き「0」 の位置までの動きベクトルを「0」 ベ
クトルに置き換える信号を送り出す置換信号生成手段と
を含むと有利である。
【0023】また、「0」 ブロック検出手段は、動き補正
したフィールドと動き「0」 フィールドとの画像信号を差
分化する差分化手段と、その絶対値をブロックの画素数
分累算した値を求める累算手段と、該累算値と所定の閾
値とを比較する比較手段を含み、該比較手段の比較結果
が累算値が閾値以下の値となるブロックを動き「0」 のブ
ロックとするとよい。
【0024】また、静領域検出手段は、少なくとも1フ
ィールド以上離れた信号間にて一方のフィールド信号を
基準信号とし、他方のフィールド信号を検索信号とし
て、動きベクトル検出手段にて検出された動きベクトル
にて座標変換した検索信号と基準信号とのブロック毎の
差分値の絶対値の総和を求めて第1の演算結果を得る第
1の演算手段と、基準信号および検索信号をそれぞれ第
1の工程にて検出された動きベクトルにて座標変換し
て、それらのブロック毎の差分値の絶対値の総和を求め
て第2の演算結果を得る第2の演算手段と、基準信号お
よび検索信号のブロック毎の差分値の絶対値の総和を求
めて第3の演算結果を得る第3の演算手段と、これら第
1、第2および第3の演算結果に基づいて前記動きベク
トル検出手段にて検出された動きベクトルが正常な動き
ベクトルか否かを判定する判定手段とを含むようにして
もよい。
【0025】この場合、判定手段は第2の演算結果と第
3の演算結果が第1の演算結果より大である場合に動き
ベクトルが正常であると判定し、第2の演算結果と第3
の演算結果のいずれかが第1の演算結果以下である場合
に動きベクトルが誤りであると判定して零ベクトル置換
手段に置換信号を供給するようにするとよい。
【0026】さらに、内挿フィールド検出手段は、動き
補正した2つの動き補正フィールドの画像信号を差分化
する第1の差分化手段と、その絶対値をそれぞれのブロ
ック毎にその画素数分づつ累算する第1の累算手段と、
2つの動き「0」 フィールドの画像信号を差分化する第2
の差分化手段と、その絶対値をブロック毎にその画素数
分づつ累算する第2の累算手段と、これら累算手段の結
果および零ベクトル置換手段の出力に基づいて所定の適
応切替係数を出力する適応切替手段と、適応切替手段か
らの適応切替係数にて動き補正フィールドと動き「0」 フ
ィールドの画像信号を適応的に切り替えて内挿フィール
ドの信号を出力する出力手段であって、動き補正した2
つの動き補正フィールドの画像信号を所定のフィールド
内挿比にて加重加算し、2つの動き「0」 フィールドの画
像信号を所定のフィールド内挿比にて加重加算して、さ
らに、これら加重加算した信号を適応切替係数にて加重
加算して内挿フィールドの信号を得る出力手段とを含む
とよい。
【0027】また、本発明による動きベクトル検出回路
は、ディジタル化された画像信号をそれぞれのフィール
ド毎に所定の大きさのブロックに細分化して、それぞれ
のブロック毎に動きの大きさおよび方向を表わす動きベ
クトルを検出する動きベクトル検出回路において、被検
出フィールドおよび該フィールドから少なくとも1フィ
ールド以上離れた信号間にてそれぞれのブロック毎に動
きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、動きベ
クトル検出手段にて検出した動きベクトルに基づいて被
検出フィールドに、その動き領域の中に静領域が存在す
る領域があるか否かを検出する静領域検出手段と、静領
域検出手段にて、動き領域の中に静領域が存在する領域
を検出した場合に、静領域の周辺の動きベクトルを動き
「0」 のベクトルに置き換えて出力する零ベクトル置換手
段とを含むことを特徴とする。
【0028】この場合、静領域検出手段は、動きベクト
ル検出手段にて検出された動きベクトルから有意な動き
ベクトル間に現れる「0」 ベクトルを検出する零位置検出
手段と、零位置検出手段にて検出した「0」 ベクトルの両
側付近の有意な動きベクトルにて1フィールド以上離れ
た信号を被検出フィールドまで動き補正し、被検出フィ
ールドでの動き補正したブロックの位置を検出する補正
位置検出手段と、補正位置検出手段にて検出した動き補
正位置に零位置検出手段にて検出した「0」 ベクトルにて
表される動き「0」 のブロックが存在するか否かを検出す
る「0」 ブロック検出手段と、「0」 ブロック検出手段にて
動き「0」 のブロックが存在することを検出した場合にそ
の位置から動き「0」 の位置までの動きベクトルを「0」 ベ
クトルに置き換える信号を送り出す置換信号生成手段と
を含むとよい。
【0029】また、「0」 ブロック検出手段は、動き補正
したフィールドとその位置の動き「0」 フィールドとの画
像信号を差分化する差分化手段と、その絶対値をブロッ
クの画素数分累算した値を求める累算手段と、その累算
値と所定の閾値とを比較する比較手段を含み、比較手段
の比較結果が累算値が閾値以下の値となるブロックを動
き「0」 のブロックとするとよい。
【0030】さらに、静領域検出手段は、少なくとも1
フィールド以上離れた信号間にて一方のフィールド信号
を基準信号とし、他方のフィールド信号を検索信号とし
て、動きベクトル検出手段にて検出された動きベクトル
にて座標変換した検索信号と基準信号とのブロック毎の
差分値の絶対値の総和を求めて第1の演算結果を得る第
1の演算手段と、基準信号および検索信号をそれぞれ第
1の工程にて検出された動きベクトルにて座標変換し
て、それらのブロック毎の差分値の絶対値の総和を求め
て第2の演算結果を得る第2の演算手段と、基準信号お
よび検索信号のブロック毎の差分値の絶対値の総和を求
めて第3の演算結果を得る第3の演算手段と、これら第
1、第2および第3の演算結果に基づいて前記動きベク
トル検出手段にて検出された動きベクトルが正常な動き
ベクトルか否かを判定する判定手段とを含むとよい。
【0031】この場合、判定手段は第2の演算結果と第
3の演算結果が第1の演算結果より大である場合に動き
ベクトルが正常であると判定し、第2の演算結果と第3
の演算結果のいずれかが第1の演算結果以下である場合
に動きベクトルが誤りであると判定して零ベクトル置換
手段に置換信号を供給するとよい。
【0032】また、動きベクトル検出手段は、反復勾配
法にて動きベクトルを求めると有利である。その際に、
動きベクトル検出手段は、零ベクトル置換手段にて「0」
ベクトルに置換された有為な動きベクトルを初期偏位ベ
クトルの候補として蓄積するベクトルメモリを有すると
よい。さらに動きベクトル検出手段は、パターンマッチ
ング法にて動きベクトルを求めるようにしてもよい。
【0033】
【作用】本発明の動きベクトルを用いた動き内挿方法お
よび動き内挿回路ならびに動きベクトル検出方法もしく
は動きベクトル検出回路によれば、動きベクトルを検出
した後に、その動きベクトルに基づいて被検出フィール
ド中に動き領域の中に静止領域が含まれる領域があるか
否かを検出し、動き領域中に静止領域が含まれる場合に
は静止領域周辺のブロックに検出された動きベクトルを
動き「0」 のベクトルに置き換える。たとえば、有意な動
きベクトルが連続する中に「0」 ベクトルが複数個現れ
て、さらに有意な動きベクトルが現れる場合に「0」 ベク
トルの前後の有意な動きベクトルを検出して、その動き
ベクトルにて動き補正した位置が静止領域である場合に
その動きベクトルから静止領域までを「0」 ベクトルに置
き換える。これにより、置換した動きベクトルにて動き
補正した動き補正フィールドの信号は、静止領域の周囲
付近が動き「0」 となるので、これを動き補正する前の動
き「0」 フィールドの画像信号と加重加算した場合に、静
止領域周辺では本来動き領域である信号と実際の動き領
域の信号とが重畳された信号が現れるが、これらは同様
な種類の信号であるのでほとんど目立つことなく、ま
た、静止領域の信号は動き領域との重なりがなく、その
位置が確実に固定された信号となる。この結果、静止領
域周辺を含む領域にて歪みの少ない内挿フィールド信号
が得られる。
【0034】
【実施例】次に、本発明による動きベクトルを用いた動
き内挿方法および動き内挿回路ならびに動きベクトル検
出方法もしくは動きベクトル検出回路の一実施例を添付
図面を参照して説明する。図1には、本発明による動き
内挿方法および動きベクトル検出方法が適用される動き
内挿回路の一実施例が示されている。本実施例による動
き内挿回路は、たとえば、毎秒50フィールドのPAL 方式
のテレビジョン信号を毎秒60フィールドのNTSC方式のテ
レビジョン信号に方式変換する際に、その内挿フィール
ドを求める前後のフィールド間における動きベクトルを
反復勾配法により検出し、その動きベクトルに基づいて
動き補正フィールドを求め、これと動き「0」 フィールド
とを適応的に切り替えて、内挿フィールド信号を得る回
路である。特に、本実施例では、動きベクトル検出回路
100 にて静止物体の背景が移動する場合など動領域の中
に静止領域がある場合にその位置を検出して、静止領域
周辺付近の動きベクトルを「0」 ベクトルに置換して適正
な動きベクトルを決定して、その動きベクトルに基づい
て動き補正フィールドを求める点が主な特徴点である。
【0035】詳細には、本実施例の動き内挿回路は、図
1に示すように、動きベクトル検出部10と、静領域検出
部12と、零ベクトル置換部14と、動きベクトル補正部16
と、2つの動き補正メモリ部18,20 と、2つの減算回路
22,24 と、絶対値/累算回路26,28 と、適応内挿切替部
30と、加重加算部32とを有する。これらにおいて、動き
ベクトル検出部10と、静領域検出部12と、零ベクトル置
換部14とは、本発明による動きベクトル検出方法が適用
された動きベクトル検出回路100 の一例を形成してい
る。
【0036】詳しくは、動きベクトル検出部10は、前フ
ィールド信号AFと現フィールド信号BFとを入力端子50,5
2 を介して入力し、これら2つの信号をそれぞれ所定の
大きさのブロックに細分化して、それぞれのブロック毎
にその信号の動きの大きさおよび方向を表わす動きベク
トルを検出する回路である。特に、本実施例では、図3
に示すように既検出の動きベクトルの中から有効なベク
トルを選択した初期偏位ベクトルを用いて2回の勾配演
算にて動きベクトルを検出する。この場合、本実施例で
は、動きベクトル検出ブロックサイズは8画素x8ライ
ンを基準とし、初期偏位ベクトルの選択、反復勾配の演
算ブロックサイズは、それより大きい20画素x16ライン
(ただし、1画素おき、1ラインおきとして10画素x8
ライン=80画素)である。
【0037】具体的には、本実施例の動きベクトル検出
部10は、前フィールド信号AFおよび現フィールド信号BF
が2次元ローパスフィルタ96,98 を介して初期偏位ベク
トル選択回路102 と、第1の勾配演算回路104 と、第2
の勾配演算回路106 とにそれぞれ供給される。2次元ロ
ーパスフィルタ96,98 は、信号のノイズの除去および高
域成分の軽減を図ってそれぞれの102 〜106 に信号を供
給するフィルタ回路である。初期偏位ベクトル選択回路
102 は、動きベクトルメモリ108 に格納された既検出の
動きベクトルから初期偏位ベクトル候補を読み出して、
その中から最適な動きベクトルを選択して出力する選択
回路である。
【0038】たとえば、初期偏位ベクトルの候補として
は、図4に示すように、被検出ブロック(図示斜線部)
の前に検出された現フィールドのブロックのうちの3ベ
クトル、たとえば、被検出ブロックの直上のベクトル
A、斜め上のベクトルB、左方のベクトルCが選択され
る。前フィールドの動きベクトルからは、被検出ブロッ
クに対応するブロックJの斜め下のベクトルNと、ブロ
ックJおよびその周辺のベクトルF〜Nを平均化した平
均ベクトルとを候補ベクトルとする。さらに、前フィー
ルドの平均ベクトルの2倍の値から前々フィールドの平
均ベクトルを減算したベクトル、いわゆる加速度ベクト
ルを演算により求め、これを候補ベクトルとする。これ
ら6種のベクトルから最適な初期偏位ベクトルを選択す
る。この場合、前フィールドの画像信号をそれぞれの候
補ベクトルの値にて座標変換して、その信号と前フィー
ルドの画像信号との差分値をとる。この差分値をさらに
絶対値化してブロックの画素数分累算して、その累算値
が最小となるもの、つまり現フィールドの動きベクトル
に最も近い値となるベクトルが選択される。このように
して選択された初期偏位ベクトルVoは、順次、図3に示
す第1の勾配演算回路104 に供給される。
【0039】第1の勾配演算回路104 は、初期偏位ベク
トルVoにて前フィールド信号AFを偏位させたブロック
と、現フィールド信号BFの被検出ブロックとで次式(1)
〜(4)に示す演算を行ない、第1の動き偏位ベクトルVp
を求める演算回路である。 Vx= ΣSGN ΔX DFD/Σ |ΔX| ・・・ (1) Vy= ΣSGN ΔY DFD/Σ |ΔY| ・・・・(2) ΔX =(An+1,m−An-1,m)/2 ・・・・(3) ΔY =(An,m+1−An,m-1)/2 ・・・・(4) ただし、Vxは動きベクトルVのx方向成分、Vyは動きベ
クトルVのy方向成分、An,mはn画素、nラインの座標
の信号、ΔX は画像のx方向の勾配、ΔY は画像のy方
向の勾配、DFD はフィールド間差分値を示す。また、SG
N は、「0」 を含むΔX,ΔY の符号を示す。
【0040】同様に、第2の勾配演算回路106 は、第1
の勾配演算回路104 の出力Vpと初期偏位ベクトルVoを加
算器110 にて加算した値を受け、これに基づいて第2の
動き偏位ベクトルVqを上記勾配演算法にて演算する演算
である。この第2の勾配演算回路106 の出力は、さらに
加算器112 にて初期偏位ベクトルVoと加算されて、真の
動きベクトルVとして出力される。つまり、動きベクト
ルV=Vo+Vp+Vqとして出力される。
【0041】図1に戻って静領域検出部12は、動きベク
トル検出回路10にて検出された動きベクトルから動き領
域に囲まれた静領域を検出する本実施例特有の回路であ
る。特に本実施例では、静領域周辺の動きベクトルのう
ち動き補正した際に、静領域の位置に補正されるブロッ
クの動きベクトルを検出して、これから「0」 ベクトルに
置換する範囲を求める回路である。具体的には、図2に
示すように、零位置検出回路202 と、補正位置検出回路
204,206 と、差分化回路208,210 と、絶対値累算回路21
2,214 と、比較回路216,218 と、閾値発生回路220 と、
置換信号発生回路222 とを含む。
【0042】零位置検出回路202 は、動きベクトル検出
部10からの動きベクトルVを順次入力して、その中から
「0」 ベクトルを検出し、その前後の有意な値の動きベク
トルVを補正位置検出回路204,206 にそれぞれ供給する
ベクトル検出回路である。この際に、有意な動きベクト
ル間に「0」 ベクトルを検出した場合にのみ、置換信号発
生回路222 に検出信号Pを供給する。
【0043】第1の補正位置検出回路204 は、前フィー
ルド信号AFを1フィールド分蓄積するフィールドメモリ
を含み、零位置検出回路202 を介して供給される動きベ
クトルVにて前フィールド信号AFを動き補正した先の現
フィールド上での位置を検出する。第2の補正位置検出
回路206 は、現フィールド信号BFを1フィールド分蓄積
して、その動きベクトルに対応する現フィールドの検出
ブロックの位置を検出する。これら検出位置および検出
ブロックは、それぞれ差分化回路208,210 に供給され
る。
【0044】差分化回路208 は、補正位置検出回路204
にて動き補正された前フィールド信号AFと補正位置検出
回路206 にて検出された現フィールド信号BFのブロック
との差分値をそれぞれの画素毎に求める回路である。第
2の差分化回路210 は、前フィールドAFのブロックの画
像信号と対応の現フィールドBFのブロックの画像信号と
を差分化する。これら差分化回路208,210 の出力は、絶
対値累算回路212,214にそれぞれ供給される。
【0045】これら絶対値累算回路212,214 は、それぞ
れ求めた信号間差分値を絶対値化して、これをブロック
の画素数分累算した値を求める回路である。この累算結
果はそれぞれ比較回路216,218 に供給される。比較回路
216,218 は、ブロック毎の累算結果を受けて、その値と
閾値決定回路220 からの閾値γとを比較する回路であ
り、いずれかの累算値が閾値γよりも小となった場合に
置換信号発生回路222 にその結果信号を出力する。閾値
γは、たとえば画像全体の平均輝度などに基づいて決定
された値であり、特に、本実施例の場合、背景画が動き
ベクトルVにて移動して静止した物体の上に重なる場合
などのように、その位置での画像信号の差分値が閾値γ
より小となる静止領域での、その動きベクトルを「0」 に
置き換えるようにする。
【0046】置換信号発生回路222 は、零位置検出回路
202 からの零ベクトル検出信号Pおよび比較回路216,21
8 の両方の結果信号を受けた場合に、その区間の動きベ
クトルを「0」 ベクトルに変換するための置換信号を生成
して零ベクトル置換14に供給する信号発生回路である。
【0047】再び、図1に戻って、零ベクトル置換部14
は、静領域検出部12からの置換信号に基づいて動きベク
トル検出部10からの動きベクトルを「0」ベクトルに置き
換える回路であり、静領域検出部12からの置換信号の出
力がない場合にはスルーで動きベクトルを出力する。動
きベクトル補正部16は、零ベクトル置換部14を介して受
けた動きベクトルMVをフィールド内挿比αにて補正する
回路であり、その出力はαMV,(1-α)MV となって動き補
正メモリ18,20 にそれぞれ供給される。
【0048】動き補正メモリ18,20 は、現フィールド信
号BFまたは前フィールド信号AFをそれぞれ蓄積するフィ
ールドメモリにより形成されて、それぞれ動きベクトル
補正部16からの動き補正ベクトルαMV,(1-α)MV にてそ
れぞれの信号を座標変換した動き補正信号を出力する。
【0049】減算回路22は、動き補正メモリ18,20 から
の動き補正信号の差をとる差分化回路である。絶対値累
算回路26は、減算回路22からの差分値をそれぞれの画素
毎に絶対値化し、その値をブロックの画素数分累算す
る。この累算値は、動き補正したそれぞれの動き補正フ
ィールドの値が内挿フィールドにて一致するか否かを表
わすものであり、その値は適応内挿切替部30に供給され
る。同様に、他方の減算回路24は、補正する前の現フィ
ールド信号BFと前フィールド信号AFとをそれぞれのブロ
ック毎に差分化する回路である。絶対値累算回路28は、
減算回路24からの差分値を画素毎に絶対値化してこれを
ブロックの画素数分累算する累算回路である。この累算
値は前フィールドと現フィールドの一致するブロック、
つまり静止ブロックの位置を検出し、これも適応内挿切
替30に供給される。
【0050】適応内挿切替部30は、それぞれの絶対値累
算回路26,28 からの累算値および零ベクトル置換部14を
介して供給される動きベクトルMVに基づいて動き補正ブ
ロックと動き「0」 ブロックとの切り替え比を決定する適
応切替係数β,(1-β) を加重加算32に供給する回路であ
る。
【0051】加重加算部32は、4個の乗算回路302 〜31
2 と、2個の加算回路316 〜318 とを含み、動き補正メ
モリ18,20 からの動き補正フィールド信号および動き補
正する前の現フィールド信号BFおよび前フィールド信号
AF、つまり動き「0」 フィールド信号をフィールド内挿比
α,(1-α) および適応内挿係数β,(1-β) に基づいて加
重加算して、内挿フィールド信号を求める演算回路であ
る。詳しくは、乗算回路302 にて前フィールド信号AFを
動き補正した動き補正メモリ18からの動き補正信号にフ
ィールド内挿比αを乗算し、乗算回路304 にて現フィー
ルド信号BFを動き補正した動き補正メモリ20からの動き
補正信号にフィールド内挿比 (1-α) を掛けて、これら
を加算回路314 にて加算する。他方の乗算回路306 で
は、前フィールド信号AFにフィールド内挿比αを乗算
し、乗算回路308 にて現フィールド信号BFにフィールド
内挿比(1- α) を掛け、これらを加算回路316 にて加算
する。さらに、乗算回路310 にて加算回路314 からの動
き補正フィールドの加重加算値に適応内挿切替部30から
の適応内挿係数βを掛けて、乗算回路312 にて加算回路
316 からの動き「0」 フィールドの加重加算値に適応内挿
係数(1- β) を掛けて、これらを加算回路318 にて加算
して、内挿フィールド信号出力とする。
【0052】次に、本実施例による動き内挿方法および
動きベクトル検出方法を上記動き内挿回路およびその動
きベクトル検出回路100 の動作とともに説明する。動作
状態において、現フィールド信号BFと前フィールド信号
AFが動きベクトル検出部10に供給されると、動きベクト
ル検出部10は既検出フィールドの動きベクトルから最適
な初期偏位ベクトルを選択して、このベクトルに基づい
て現フィールドの動きベクトルを上述した勾配演算法に
て2回の演算を行ない、それぞれのブロック毎に真の動
きベクトルVを検出する。検出された動きベクトルVは
順次、静領域検出部12および零ベクトル置換部14に供給
される。
【0053】ブロック毎の動きベクトルVを受けた静領
域検出部12は、その動きベクトルから動き領域中に静止
領域を含む領域があるか否かを検出し、その領域が存在
すれば、静止領域の周辺の動きベクトルを「0」 ベクトル
にする置換信号を零ベクトル置換部14に出力する。この
場合、たとえば、図5に示すように現フィールド信号BF
と前フィールド信号AFにおいて、領域F0,F1 が静止領
域、その周囲(図示上下方向)が動きベクトルVにて移
動する領域であるとすると、零位置検出回路202は有意
な動きベクトルVを受けた後に、領域F1にて動き「0」 の
ベクトルを受け、その後、再び有意な動きベクトルVを
受ける。これにより、零位置検出回路202は零位置検出
信号Pを置換信号発生回路222 に供給する。
【0054】この際に、静止領域の前に検出された動き
ベクトルのうちブロックD0での動きベクトルが補正位置
検出回路204,206 に供給されると、その動きベクトルの
値にて前フィールド信号AFを現フィールド上に座標変換
すると、現フィールド信号上にて静止領域F1上に座標変
換される。また、補正位置検出回路206 では現フィール
ドBF上の座標変換されたブロックF0が検出される。この
ブロックF0の信号および座標変換した位置のブロックF1
を受けた差分化回路208 は、ブロックF1とブロックF0と
の差分値を画素毎に求め、その結果を絶対値累算回路21
2 に供給する。次に、絶対値累算回路212 は差分値をそ
れぞれの画素毎に絶対値化して、ブロックの画素数分累
算し、その結果の累算値を比較回路216 に供給する。次
に、比較回路216 では累算結果を閾値発生回路220 から
の閾値γと比較する。この結果、図のように前フィール
ドのブロックD0を動きベクトルVにて座標変換した先の
現フィールド上では、ブロックD0が静止領域のブロック
F1と重なり、その差分値は閾値γ以下の値となり、その
結果を表わす結果信号が比較回路216 から置換信号発生
回路222 に供給される。
【0055】また、静止領域F0が現フィールド上の領域
E1に移動したと誤ってベクトル検出された場合には、領
域F0のデータが差分回路210 に供給され、同時に領域F0
と同位置の動き補正されていない現フィールドのデータ
F1も差分回路210 に供給される。これらの信号を受けた
差分化回路210 はデータF0とF1との差分値を画素毎に求
め、その結果を絶対値累算回路214 に供給する。次に絶
対値累算回路214 は差分値をそれぞれの画素毎に絶対値
化して、ブロックの画素数分累算し、その結果の累算値
を比較回路218 に供給する。次に比較回路218 では累算
結果を閾値発生回路220 からの閾値γと比較する。この
結果、本来静止しているべきブロックである領域F0がE1
の位置に移動した場合でも領域F0とF1との差分絶対値累
算値が閾値γ以下となるため、領域F0を静止領域と判断
し、置換信号発生回路222 にその結果が供給される。
【0056】以上の結果より置換信号発生回路222 は零
位置検出信号Pと比較回路216,218からの結果信号に基
づいて、図6に示すように動きベクトルを「0」 ベクトル
に置き換えるための置換信号を零ベクトル置換部14に出
力する。この場合、実質的には、前フィールドAFから現
フィールドBF上への動きベクトルの値であるので、零ベ
クトル置換部14ではブロックD0からブロックF0までの動
きベクトルを「0」 ベクトルに置き換えて、動きベクトル
補正部16に供給する。
【0057】次いで、動きベクトル補正部16は、零ベク
トル置換部14を介して受けた動きベクトルMVをフィール
ド内挿比α,(1-α) にて補正した値を演算して、動き補
正メモリ18,20 にそれぞれ供給する。これにより、動き
補正メモリ18からは前フィールド信号AFをαMVにて偏位
させた動き補正フィールド信号がブロック毎に読み出さ
れ、動き補正メモリ20からは (1-α)MV にて偏位させた
動き補正フィールド信号がブロック毎に読み出される。
これら動き補正フィールドの信号はそれぞれ加重加算回
路32および減算回路22に供給される。減算回路22では動
き補正フィールドの差分値が演算され、その差分値が絶
対値累算回路26にて絶対値化され、そのブロックの画素
数分累算される。この累算値は適応内挿切替部30に供給
される。この際に、補正される前の現フィールド信号BF
と前フィールド信号AFとは加重加算回路32および減算回
路24に供給されている。減算回路24では、現フィールド
信号BFと前フィールド信号AFとを差分化して、これを絶
対値累算回路28にて絶対値化してそれぞれのブロックの
画素数分毎に累算して、その累算値を適応内挿切替部30
に供給する。
【0058】次いで、累算値26,28 を受けた適応内挿切
替部30は、これら累算値と零ベクトル置換部14を介して
受けた動きベクトルとに基づいて、動き補正フィールド
と動き「0」 フィールドとの適応切り替えのための切替係
数β,(1-β) を加重加算回路32に供給する。次いで、加
重加算回路32では、動き補正メモリ18からの動き補正フ
ィールドに乗算回路302 にてフィールド内挿比αを乗算
し、動き補正メモリ20からの動き補正フィールドに乗算
回路304 にてフィールド内挿比(1-α)を乗算し、これ
らを加算回路314 にて加算して加重加算した動き補正フ
ィールド信号を得る。同様に前フィールド信号AFに乗算
回路306 にてフィールド内挿比αが乗算され、現フィー
ルド信号BFに乗算回路308 にてフィールド内挿比(1-
α)が乗算され、これらが加算回路316 にて加算されて
加重加算された動き「0」 フィールド信号が得られる。さ
らに加重加算部32では、乗算回路310 にて動き補正フィ
ールド信号に適応内挿比βが乗算され、乗算回路312 に
て動き「0」 フィールド信号に適応内挿比(1-β)が乗算
され、これらが加算回路318 にて加算されて内挿フィー
ルド信号として出力される。この結果の信号Cは、図6
に示すように静止領域Fおよびその周囲の領域Pd,Pv が
動き「0」 の信号として出力され、その前後の動き領域で
は動きベクトル検出通りに動き領域の信号として出力さ
れる。
【0059】以上のように本実施例では、静領域検出部
12にて動き領域の中に静止領域が含まれた領域を検出
し、零ベクトル置換部14にて静止領域の周辺の動きベク
トルを動き「0」 のベクトルに置換するので、動き補正し
た動き補正フィールド信号と動き「0」 フィールドを適応
的に加重加算する場合に、静止領域周辺の動き領域の信
号に静止領域の信号が加算されることなく出力される。
したがって、その結果の内挿フィールド信号は、静止領
域付近での歪みが軽減された信号となり、これらにより
再現された画像が見やすくなるという効果が得られる。
【0060】次に、図7には本発明による動きベクトル
検出方法が適用された動きベクトル検出回路の第2の実
施例が示されている。なお、この図において図1および
図3の各部と同様な部分には同一符号が付されており、
その詳細な説明は省略する。本実施例の動きベクトル検
出回路は、たとえば図1に示す動き内挿回路の動きベク
トル検出回路100 に有効に適用される。本実施例におい
て図1に示す回路100と異なる点は、ベクトル検出部10
にて検出した動きベクトルに、特に動領域中の静領域付
近の動きベクトルに誤りがあるか否かを前フィールド信
号AFまたは現フィールド信号BFのいずれか一方を基準フ
ィールドとし、他方を検索フィールドとして、これらか
ら3種類の差分値の画素累算値を算出して静領域付近に
て生じる動きベクトルの誤りを求めて、これらを「0」 ベ
クトルに置き換える点である。
【0061】詳しくは本実施例の動きベクトル検出回路
は、フィールドメモリ115 と、動きベクトル検出部10
と、誤ベクトル検出部120 と、零ベクトル切替部14とを
含む。フィールドメモリ115 は、入力する映像信号をフ
ィールド毎に蓄積して、現フィールド信号BFに対して1
フィールド(または2フィールド)遅延した前フィール
ド信号AFを順次出力する蓄積回路である。フィールドメ
モリ115 からの前フィールド信号AFと直接の現フィール
ド信号BFは、動きベクトル検出部10と誤ベクトル検出部
120 にそれぞれ供給される。これらベクトル検出部10,1
20での動きベクトルの処理は、上記実施例と同様にたと
えば、8画素x8ラインのブロックサイズでそれぞれ行
なわれる。
【0062】動きベクトル検出部10は、図3に示す回路
と同様な反復勾配演算法により動きベクトルを検出する
ベクトル演算回路であり、図7では初期偏位ベクトル選
択部102 と、ベクトルメモリ108 と、ベクトル演算部10
4,106 が示されている。ベクトル演算部104,106 は符号
通り、第1の勾配演算回路104 、第2の勾配演算回路10
6 および2つの加算回路110,112 を含む。ベクトル演算
部104,106 にて演算された動きベクトルVは、誤ベクト
ル検出部120 および零ベクトル切替部14に順次供給され
る。
【0063】誤ベクトル検出部120 は、図1に示す静領
域検出部12に相当し、本実施例では現フィールド信号BF
と前フィールド信号AFとから3種類の演算により動きベ
クトル検出部10にて演算された動きベクトルのうち静領
域付近の誤ベクトルを検出する本実施例特有の演算回路
である。たとえば、対象の映像にて背景画が動き、その
中に静止物体がある場合、現フィールド中に前フィール
ドの静止物体の背景から移動した部分が生じると、前フ
ィールド信号AFには無い部分が現フィールド信号BFに生
じて上記動きベクトル検出部10からの動きベクトルに誤
ベクトルが含まれることになり、その誤ベクトルを所定
の演算により検出する回路である。
【0064】具体的には、本実施例の誤ベクトル検出部
120 は、図7に示すように2つの遅延回路(DL)122,124
と、3つのアドレス偏位部126,128,130 と、第1ないし
第3(DFD,FD1,FD2) の演算部132,134,136 と、ベクトル
評価部138 とを含む。遅延回路122,124 は、前フィール
ド信号AFおよび現フィールド信号BFを動きベクトル検出
部10にてそれぞれのフィールド信号の動きベクトルを演
算している期間、遅延させる信号蓄積回路である。遅延
回路122,124 からの遅延信号AF',BF' は、それぞれアド
レス偏位部126,128,130 を介してまたは直接に第1ない
し第3の演算部132,134,136 に供給される。アドレス偏
位部126,130 は、遅延回路122 からの現フィールド信号
BF' をそれぞれのブロック毎に動きベクトル検出部10か
らの動きベクトルVにて前フィールド上に座標変換して
出力する信号変換回路である。アドレス偏位部126 から
の出力は第1の演算部132 に供給され、アドレス偏位部
130 からの出力は第2の演算部134 にそれぞれ供給され
る。同様にアドレス偏位部128 は、遅延回路124 からの
前フィールド信号AF' をそれぞれのブロック毎に動きベ
クトルVにて現フィールド上に座標変換する信号変換回
路である。このアドレス偏位部128 からの出力は第2の
演算部134 に供給される。
【0065】第1の演算部132 は、遅延回路124 からの
前フィールド信号AF' とアドレス偏位部126 からの現フ
ィールド信号BF' を動きベクトルVにて座標変換したブ
ロックとの差分値をとり、その差分値の絶対値をそれぞ
れのブロックの画素数分累算する演算回路である。つま
り、前フィールド信号AF' を基準信号とし、現フィール
ド信号BF' を検索信号とした場合に、検索信号を動きベ
クトルVにて座標変換して、その信号を基準信号と比較
した結果DFD を演算する回路であり、動きベクトルが正
確であれば、その結果はほぼ零となるはずである。
【0066】第2の演算部134 は、アドレス偏位部128
からの前フィールド信号AF' を動きベクトルVにて座標
変換したブロックと、アドレス偏位部130 からの現フィ
ールド信号BF' を動きベクトルVにて座標変換したブロ
ックとの差分値をとり、その差分値の絶対値をそれぞれ
のブロックの画素数分累算する演算回路である。この演
算部部134 の演算結果は、基準フィールドを動きベクト
ルにて座標変換した位置での検索フィールドとの比較結
果FD1 となる。同様に第3の演算部136 は、遅延回路12
2 からの現フィールド信号BF' と、遅延回路124 からの
前フィールド信号AF' とのブロック間差分をとり、その
差分値の絶対値を画素数分累算する演算回路である。こ
の演算回路136 の演算結果は、基準信号のブロック位置
での検索フィールドのブロックとの比較値FD2 とを表わ
している。これら演算結果DFD,FD1,FD2 は、それぞれベ
クトル評価部138 にそれぞれ供給される。
【0067】ベクトル評価部138 は、それぞれの演算部
132,134,136 からの演算結果DFD,FD1,FD2 に基づいて動
きベクトル検出部10にて検出された動きベクトルVが正
確なものか否かを判定するベクトル判定部である。具体
的には、検索信号を座標変換して基準信号と比較した結
果DFD は、動きベクトルが正確な値であれば、基準信号
を座標変換した位置での比較結果FD1 と、そのままの位
置での比較結果FD2 より小となり、第1の演算部132 か
らの出力DFD を第2の演算部134 および第3の演算部13
6 からの出力FD1,FD2 とそれぞれ比較して、DFD ≧DF1
またはDF2 となった場合に動きベクトルVが誤ベクトル
であると判定して評価結果Xを零ベクトル切替部14に出
力する。
【0068】零ベクトル切替部14は、誤ベクトル検出部
120 からの評価結果Xを受けて、動きベクトル検出部10
からの動きベクトルを零ベクトルに置換するベクトル置
換部である。本実施例では、決定された動きベクトルMV
は、たとえば図1のベクトル補正部16に出力されるとと
もに、動きベクトル検出部10のベクトルメモリ108 に格
納される。ベクトルメモリ108 に蓄積された動きベクト
ルは、その後のフィールドでの初期偏位ベクトル候補と
して採用される。
【0069】以上のような構成において、本実施例にお
ける動きベクトル検出方法を上記動きベクトル検出回路
の動作とともに以下に説明する。動作状態において、入
力映像信号である現フィールド信号BFと、これをフィー
ルドメモリ115 にて遅延した前フィールド信号AFとは順
次初期偏位ベクトル選択部102 、ベクトル演算部104お
よび遅延回路122,124 に供給される。これにより、動き
ベクトル検出部10では上記実施例と同様に初期偏位ベク
トル選択部102 にて現フィールド信号BFおよび前フィー
ルド信号AFならびにベクトルメモリ108 の前々フィール
ド信号の中から最適な初期偏位ベクトルVoを選択してベ
クトル演算部104,106 に供給し、ベクトル演算部104,10
6 にて複数回の勾配演算により動きベクトルVがそれぞ
れのブロック毎に決定されて、ベクトル切替部14および
誤ベクトル検出部120 に供給される。
【0070】次いで、動きベクトルVが算出されると、
誤ベクトル検出部120 にて遅延回路122,124 から前フィ
ールド信号AF' および現フィールド信号BF' が読み出さ
れてそれらの信号がアドレス偏位部126,128,130 を介し
て、または直接に第1ないし第3の演算部132,134,136
に供給される。この場合、アドレス偏位部126 では現フ
ィールド信号BF' を動きベクトル検出部10からの動きベ
クトルVにて前フィールド上に座標変換した信号を生成
して第1の演算部132 に出力する。
【0071】次に、アドレス偏位部126 からの座標変換
した信号と遅延回路124 からの直接の前フィールド信号
AF' を受けた第1の演算部132 では、図8に示すように
基準フィールドの対象ブロックF0と検索フィールドの対
応ブロックF1の差分値をとって、その差分値の絶対値を
ブロックの画素数分累算した値DFD を演算して、評価部
138 に出力する。
【0072】同様に、アドレス偏位部128 にて前フィー
ルド信号AF' を動きベクトルVにて座標変換した信号
と、アドレス偏位部130 にて現フィールド信号BF' を動
きベクトルVにて座標変換した信号とを受けた第2の演
算部134 では、図8に示すように基準信号にて対象ブロ
ックF0を座標変換したブロックF2と検索信号の対応ブロ
ックF1との差分値をとり、その絶対値を画素数分累算し
た値FD1 を演算して評価部138 に出力する。さらに直接
の前フィールド信号AF' と現フィールド信号BF'を受け
た第3の演算回路136 では、図8に示すように基準信号
の対象ブロックF0の位置にて、これと検索信号の対応ブ
ロックF3との差分値をとり、その絶対値を画素数分累算
した演算結果FD2 をベクトル評価部138 に出力する。
【0073】これにより、ベクトル評価部138 では第1
の演算部132 からの演算結果DFD と第2および第3の演
算部134,136 からの演算結果FD1,FD2 とをそれぞれ比較
してその結果がDFD<FD1 およびDFD<FD2 であれば、動き
ベクトルVが正常であるとして判定する。この際に、ベ
クトル評価部138 はベクトル切替部14にベクトル演算部
104,106 からの決定ベクトルMVをそのまま出力させる。
一方、比較結果が DFD≧FD1 または DFD≧FD2 のいずれ
かであれば、動きベクトルが誤りであると判定してベク
トル切替部14にベクトル演算部104,106 からの動きベク
トルの値を「0」ベクトルに置換する信号Xを出力する。
【0074】以降、上記と同様にそれぞれのブロックの
動きベクトルVが動きベクトル検出部10から与えられる
と、誤ベクトル検出部120 にて動きベクトルVが正常か
否かを3種類の演算から判定して、誤ベクトルが発生す
ると、零ベクトル切替部14にてそのベクトルを「0」 ベク
トルに置換して順次正常な決定ベクトルMVとして出力す
る。以下同様に、それぞれのフィールド信号が入力する
と、それぞれのブロック毎に動きベクトルMVを出力す
る。
【0075】この結果、たとえば、動きベクトル中に
「0」 ベクトルが存在する場合に、その付近の動きベクト
ルにて前フィールドにない信号から演算された誤った値
を含む動きベクトルを上記実施例と同様に「0」 ベクトル
に置換して、後の動き内挿処理での画像の歪みの原因と
なる誤ベクトルを除去して、動領域中にある静止領域付
近の歪みを有効に軽減することができる。
【0076】なお、上記各実施例では動きベクトル検出
部10に反復勾配法を適用した場合を例に挙げて説明した
が、本発明においては、たとえばパターンマッチング法
などの他の動きベクトル検出方法を適用してもよい。ま
た、上記実施例ではPAL 方式からNTSC方式へのテレビジ
ョン信号の方式変換を行なう場合に適用した例を説明し
たが、本発明においては他のテレビジョン方式および信
号を含む方式変換に適用してもよい。さらに、上記実施
例ではインタレース方式のフィールド内挿について説明
したが、本発明においてはノンインタレース方式の信号
の動き内挿に適用してもよく、この場合、本明細書中の
フィールドという用語をフレームに置き換えるとよい。
【0077】また、上記各実施例においては1フィール
ド異なるビデオ信号から動きベクトルを検出する場合を
例に挙げて説明したが、本発明においては1フレーム
(2フィールド)異なるビデオ信号から動きベクトルを
検出する場合に適用してもよくさらに、3フィールド以
上異なるビデオ信号から動きベクトルを検出するものに
適用してもよい。さらに、上記実施例においては過去の
ビデオ信号(前フィールド信号)を基準側とし、現在の
ビデオ信号(現フィールド信号)を探索側として動きベ
クトルを検出する場合を例に挙げて説明したが、本発明
においては基準側および探索側が逆となる動きベクトル
検出回路に対しても有効に適用することができる。ま
た、上記各実施例においては動きブロックの検出の大き
さが8画素X8ラインである場合を例に挙げて説明した
が、本発明においては、そのブロックの大きさは任意の
大きさであってよい。
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明の動き
ベクトルを用いた動き内挿方法および動き内挿回路なら
びに動きベクトル検出方法もしくは動きベクトル検出回
路によれば、動き領域中に含まれる静領域の存在を検出
した際に、その静領域の周囲の動きベクトルを「0」 ベク
トルに置換した動き補正フィールド信号を用いて、動き
「0」 フィールド信号との加重加算および適応切替えによ
り内挿フィールド信号を得るので、動き領域中の静領域
付近での歪みを軽減することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における動きベクトルを用いた動き内挿
方法が適用された動き内挿の一実施例を示すブロック図
である。
【図2】図1の実施例における静領域検出の内部構成を
示すブロック図である。
【図3】図1の実施例における動きベクトル検出の内部
構成を示すブロック図である。
【図4】図3の実施例にて初期偏位ベクトル選択用の動
きベクトルを説明するための図である。
【図5】図2の実施例にて静領域の検出を説明するため
の図である。
【図6】図1の実施例にて零ベクトルの置換を説明する
ための図である。
【図7】本発明による動きベクトル検出方法が適用され
た動きベクトル検出回路の第2の実施例を示すブロック
図である。
【図8】図7の実施例による動きベクトル検出方法を説
明するための図である。
【図9】移動する背景画と静止物体とを示す図である。
【符号の説明】
10 動きベクトル検出部 12 静領域検出部 14 零ベクトル置換部 16 動きベクトル補正部 18,20 動き補正メモリ 22,24 減算回路 26,28 絶対値化累算回路 30 適応内挿切替部 32 加重加算部 108 ベクトルメモリ 115 フィールドメモリ 120 誤ベクトル検出部 132 第1の演算回路 134 第2の演算回路 136 第3の演算回路 138 ベクトル評価部

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル化された画像信号をそれぞれ
    のフィールド毎に所定の大きさのブロックに細分化し
    て、それぞれのブロック毎に動きベクトルを検出し、該
    動きベクトルに基づいて動き補正した動き補正フィール
    ドを求め、該動き補正フィールドおよび動き補正前の動
    き「0」 フィールドのそれぞれの加重加算を含む、適応的
    な切り替えに基づいて動き内挿処理を行なう動きベクト
    ルを用いた動き内挿方法において、該方法は、 被検出フィールドから少なくとも1フィールド以上離れ
    た信号間にてそれぞれのブロック毎に動きベクトルを検
    出する第1の工程と、 該第1の工程にて検出した動きベクトルに基づいて被検
    出フィールドの画像中の動き領域の中に動きのない静領
    域が含まれる領域が存在するか否かを検出する第2の工
    程と、 該第2の工程の検出結果にて動き領域の中に静領域が存
    在する領域が検出された場合に、その静領域の周辺の動
    きベクトルを動き「0」 のベクトルに置き換える第3の工
    程と、 該第3の工程にて置き換えた「0」 ベクトルを含む動きベ
    クトルにて少なくとも被検出フィールドおよび前フィー
    ルドの画像信号をそれぞれのフィールド内挿比に基づい
    て動き補正した動き補正フィールドを得る第4の工程
    と、 該第4の工程にて補正された動き補正フィールドおよび
    動き補正をする前の動き「0」 フィールドの画像信号のそ
    れぞれの加重加算を含む適応的な切り替えに基づいて内
    挿フィールドを求める第5の工程とを含むことを特徴と
    する動きベクトルを用いた動き内挿方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の動きベクトルを用いた
    動き内挿方法において、前記第2の工程は、第1の工程
    にて検出された動きベクトルのうち動き「0」ベクトルの
    両側付近の有意な動きベクトルを検出する工程と、該工
    程にて検出した有意な動きベクトルにて少なくとも1フ
    ィールド以上離れた信号を一方から他方のフィールドま
    で動き補正し、該フィールドでの動き補正した位置を検
    出する工程と、該工程にて検出した動き補正位置のフィ
    ールドに動き「0」 のブロックが存在するか否かを検出す
    る工程とを含み、該動き補正した位置に動き「0」 のブロ
    ックが存在する場合に前記第3の工程にて、その位置か
    ら動き「0」 の位置までの有意な動きベクトルを「0」 ベク
    トルに置き換えることを特徴とする動きベクトルを用い
    た動き内挿方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の動きベクトルを用いた
    動き内挿方法において、前記動き補正位置での動き「0」
    のブロックの検出は、「0」 ベクトル付近の有意な動きベ
    クトルにて動き補正した画像信号と他方のフィールドの
    画像信号とを差分化して、その絶対値をブロックの画素
    数分累算した値または動き補正した位置での動き補正す
    る前の画像信号と他方のフィールドの画像信号との差分
    化した画素累算値のいずれか一方が所定の閾値以下にな
    ったか否かを検出し、累算値が所定の閾値以下の場合に
    そのブロックを動き「0」 のブロックとみなすことを特徴
    とする動きベクトルを用いた動き内挿方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の動きベクトルを用いた
    動き内挿方法において、前記第2の工程は、少なくとも
    1フィールド以上離れた信号間にて一方のフィールド信
    号を基準信号とし、他方のフィールド信号を検索信号と
    して、 前記第1の工程にて検出された動きベクトルにて座標変
    換した検索信号と基準信号とのブロック毎の差分値の絶
    対値の総和を求めて第1の演算結果を得る工程と、 基準信号および検索信号をそれぞれ第1の工程にて検出
    された動きベクトルにて座標変換して、それらのブロッ
    ク毎の差分値の絶対値の総和を求めて第2の演算結果を
    得る工程と、 基準信号および検索信号のブロック毎の差分値の絶対値
    の総和を求めて第3の演算結果を得る工程と、 これら第1ないし第3の演算結果に基づいて前記第1の
    工程にて検出された動きベクトルが正常な動きベクトル
    か否かを判定する工程とを含み、 その結果が正常でない場合に前記第3の工程にて、第1
    の工程にて検出された動きベクトルを「0」 ベクトルに置
    き換えることを特徴とする動きベクトルを用いた動き内
    挿方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の動きベクトルを用いた
    動き内挿方法において、動きベクトルが正常か否かの判
    定は、前記第2の演算結果と前記第3の演算結果が前記
    第1の演算結果より大である場合に動きベクトルが正常
    であると判定され、前記第2の演算結果と前記第3の演
    算結果のいずれかが前記第1の演算結果以下である場合
    に動きベクトルが誤りであると判定することを特徴とす
    る動きベクトルを用いた動き内挿方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の動きベクトルを用いた
    動き内挿方法において、前記第5の工程は、動き補正し
    た2つの動き補正フィールドの画像信号を差分化して、
    その絶対値をそれぞれのブロックの画素数分づつ累算す
    る工程と、2つの動き「0」 フィールドの画像信号を差分
    化して、その絶対値をそれぞれのブロック毎の画素数分
    づつ累算する工程と、動き補正した2つの動き補正フィ
    ールドの画像信号を所定のフィールド内挿比にて加重加
    算する工程と、2つの動き「0」フィールドの画像信号を
    所定のフィールド内挿比にて加重加算する工程と、これ
    ら加重加算した信号を、さらに、前記動き補正フィール
    ドの差分値の累算値、動き「0」 フィールドの差分値の累
    算値および置換した動き「0」 ベクトルを含む動きベクト
    ルに基づいて適応的な切替比にて加重加算する工程とを
    含むことを特徴とする動きベクトルを用いた動き内挿方
    法。
  7. 【請求項7】 ディジタル化された画像信号をそれぞれ
    のフィールド毎に所定の大きさのブロックに細分化し
    て、それぞれのブロック毎に画像の動きの大きさおよび
    方向を表わす動きベクトルを検出する動きベクトル検出
    方法において、該方法は、 被検出フィールドから少なくとも1フィールド以上離れ
    た信号間にてそれぞれのブロック毎に動きベクトルを検
    出する第1の工程と、 該第1の工程にて検出した動きベクトルに基づいて被検
    出フィールドの画像中の動き領域の中に動きのない静領
    域が含まれる領域が存在するか否かを検出する第2の工
    程と、 該第2の工程の検出結果にて動き領域の中に静領域が存
    在する領域が検出された場合に、その静領域の周辺の動
    きベクトルを動き「0」 のベクトルに置き換えて出力する
    第3の工程とを含むことを特徴とする動きベクトル検出
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の動きベクトル検出方法
    において、前記第2の工程は、第1の工程にて検出され
    た動きベクトルのうち動き「0」 ベクトルの両側付近の有
    意な動きベクトルを検出する工程と、該工程にて検出し
    た有意な動きベクトルにて少なくとも1フィールド以上
    離れた信号を一方から他方のフィールドまで動き補正
    し、該フィールドでの動き補正した位置を検出する工程
    と、該工程にて検出した動き補正位置のフィールドに動
    き「0」 のブロックが存在するか否かを検出する工程とを
    含み、該動き補正した位置に動き「0」 のブロックが存在
    する場合に前記第3の工程にて、その位置から動き「0」
    の位置までの有意な動きベクトルを「0」 ベクトルに置き
    換えることを特徴とする動きベクトル検出方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の動きベクトル検出方法
    において、前記動き補正位置での動き「0」 のブロックの
    検出は、「0」 ベクトル付近の有意な動きベクトルにて動
    き補正した画像信号と他方のフィールドの画像信号とを
    差分化して、その絶対値をブロックの画素数分累算した
    値または動き補正した位置での動き補正する前の画像信
    号と他方のフィールドの画像信号との差分化した画素累
    算値のいずれか一方が所定の閾値以下になったか否かを
    検出し、累算値が所定の閾値以下の場合にそのブロック
    を動き「0」 のブロックとみなすことを特徴とする動きベ
    クトル検出方法。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の動きベクトル検出方
    法において、前記第2の工程は、少なくとも1フィール
    ド以上離れた信号間にて一方のフィールド信号を基準信
    号とし、他方のフィールド信号を検索信号として、 前記第1の工程にて検出された動きベクトルにて座標変
    換した検索信号と基準信号とのブロック毎の差分値の絶
    対値の総和を求めて第1の演算結果を得る工程と、 基準信号および検索信号をそれぞれ第1の工程にて検出
    された動きベクトルにて座標変換して、それらのブロッ
    ク毎の差分値の絶対値の総和を求めて第2の演算結果を
    得る工程と、 基準信号および検索信号のブロック毎の差分値の絶対値
    の総和を求めて第3の演算結果を得る工程と、 これら第1ないし第3の演算結果に基づいて前記第1の
    工程にて検出された動きベクトルが正常な動きベクトル
    か否かを判定する工程とを含み、 その結果が正常でない場合に前記第3の工程にて、第1
    の工程にて検出された動きベクトルを「0」 ベクトルに置
    き換えることを特徴とする動きベクトル検出方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の動きベクトル検出方
    法において、動きベクトルが正常か否かの判定は、前記
    第2の演算結果と前記第3の演算結果が前記第1の演算
    結果より大である場合に動きベクトルが正常であると判
    定され、前記第2の演算結果と前記第3の演算結果のい
    ずれかが前記第1の演算結果以下である場合に動きベク
    トルが誤りであると判定することを特徴とする動きベク
    トル検出方法。
  12. 【請求項12】 請求項7に記載の動きベクトル検出方
    法において、前記第1の工程は、反復勾配法にて動きベ
    クトルを求めることを特徴とする動きベクトル検出方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の動きベクトル検出方
    法において、前記第3の工程にて「0」 ベクトルに置換さ
    れた有為な動きベクトルは、初期偏位ベクトルの候補と
    なることを特徴とする動きベクトル検出方法。
  14. 【請求項14】 請求項7に記載の動きベクトル検出方
    法において、前記第1の工程は、パターンマッチング法
    にて動きベクトルを求めることを特徴とする動きベクト
    ル検出方法。
  15. 【請求項15】 ディジタル化された画像信号をそれぞ
    れのフィールド毎に所定の大きさのブロックに細分化し
    て、それぞれのブロック毎に動きベクトルを検出し、該
    動きベクトルに基づいて動き補正した動き補正フィール
    ドを求め、該動き補正フィールドおよび動き補正前の動
    き「0」 フィールドのそれぞれの加重加算を含む、適応的
    な切り替えに基づいて動き内挿処理を行なう動き内挿回
    路において、該回路は、 被検出フィールドおよび該フィールドから少なくとも1
    フィールド以上離れた信号間にてそれぞれのブロック毎
    に動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、 該動きベクトル検出手段にて検出した動きベクトルに基
    づいて被検出フィールドに、その動き領域の中に静領域
    が存在する領域があるか否かを検出する静領域検出手段
    と、 該静領域検出手段にて、動き領域の中に静領域が存在す
    る領域を検出した場合に、静領域の周辺の動きベクトル
    を動き「0」 のベクトルに置き換える零ベクトル置換手段
    と、 該置き換えた動きベクトルにて複数のフィールドを内挿
    フィールドの位置に動き補正する動き補正手段と、 該動き補正手段にて補正された動き補正フィールドおよ
    び動き補正をする前の動き「0」 フィールドの画像信号の
    それぞれの加重加算を含む適応的な切り替えに基づいて
    内挿フィールドを求める内挿フィールド検出手段とを含
    むことを特徴とする動きベクトルを用いた動き内挿回
    路。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の動き内挿回路におい
    て、前記静領域検出手段は、前記動きベクトル検出手段
    にて検出された動きベクトルから有意な動きベクトル間
    に現れる「0」 ベクトルを検出する零位置検出手段と、該
    零位置検出手段にて検出した「0」 ベクトルの両側付近の
    有意な動きベクトルにて1フィールド以上離れた信号を
    被検出フィールドまで動き補正し、被検出フィールドで
    の動き補正したブロックの位置を検出する補正位置検出
    手段と、該補正位置検出手段にて検出した動き補正位置
    に前記零位置検出手段にて検出した「0」 ベクトルにて表
    される動き「0」 のブロックが存在するか否かを検出する
    「0」 ブロック検出手段と、該「0」 ブロック検出手段にて
    動き「0」 のブロックが存在することを検出した場合にそ
    の位置から動き「0」 の位置までの動きベクトルを「0」 ベ
    クトルに置き換える信号を送り出す置換信号生成手段と
    を含むことを特徴とする動きベクトルを用いた動き内挿
    回路。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の動き内挿回路におい
    て、前記「0」 ブロック検出手段は、動き補正したフィー
    ルドとその位置の動き「0」 フィールドとの画像信号を差
    分化する差分化手段と、その絶対値をブロックの画素数
    分累算した値を求める累算手段と、該累算値と所定の閾
    値とを比較する比較手段を含み、該比較手段の比較結果
    が累算値が閾値以下の値となるブロックを動き「0」 のブ
    ロックとすることを特徴とする動きベクトルを用いた動
    き内挿回路。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載の動き内挿回路におい
    て、前記静領域検出手段は、少なくとも1フィールド以
    上離れた信号間にて一方のフィールド信号を基準信号と
    し、他方のフィールド信号を検索信号として、 前記動きベクトル検出手段にて検出された動きベクトル
    にて座標変換した検索信号と基準信号とのブロック毎の
    差分値の絶対値の総和を求めて第1の演算結果を得る第
    1の演算手段と、 基準信号および検索信号をそれぞれ第1の工程にて検出
    された動きベクトルにて座標変換して、それらのブロッ
    ク毎の差分値の絶対値の総和を求めて第2の演算結果を
    得る第2の演算手段と、 基準信号および検索信号のブロック毎の差分値の絶対値
    の総和を求めて第3の演算結果を得る第3の演算手段
    と、 これら第1ないし第3の演算結果に基づいて前記動きベ
    クトル検出手段にて検出された動きベクトルが正常な動
    きベクトルか否かを判定する判定手段とを含むことを特
    徴とする動きベクトルを用いた動き内挿回路。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の動き内挿回路におい
    て、前記判定手段は前記第2の演算結果と前記第3の演
    算結果が前記第1の演算結果より大である場合に動きベ
    クトルが正常であると判定し、前記第2の演算結果と前
    記第3の演算結果のいずれかが前記第1の演算結果以下
    である場合に動きベクトルが誤りであると判定して前記
    零ベクトル置換手段に置換信号を供給することを特徴と
    する動きベクトルを用いた動き内挿回路。
  20. 【請求項20】 請求項15に記載の動き内挿回路におい
    て、前記内挿フィールド検出手段は、動き補正した2つ
    の動き補正フィールドの画像信号を差分化する第1の差
    分化手段と、その絶対値をそれぞれのブロック毎にその
    画素数分づつ累算する第1の累算手段と、2つの動き
    「0」 フィールドの画像信号を差分化する第2の差分化手
    段と、その絶対値をブロック毎にその画素数分づつ累算
    する第2の累算手段と、これら累算手段の結果および前
    記零ベクトル置換手段の出力に基づいて所定の適応切替
    係数を出力する適応切替手段と、該適応切替手段からの
    適応切替係数にて動き補正フィールドと動き「0」 フィー
    ルドの画像信号を適応的に切り替えて内挿フィールドの
    信号を出力する出力手段であって、動き補正した2つの
    動き補正フィールドの画像信号を所定のフィールド内挿
    比にて加重加算し、2つの動き「0」 フィールドの画像信
    号を所定のフィールド内挿比にて加重加算し、これら加
    重加算した信号をさらに前記適応切替係数にて加重加算
    して内挿フィールドの信号を得る出力手段とを含むこと
    を特徴とする動きベクトルを用いた動き内挿回路。
  21. 【請求項21】 ディジタル化された画像信号をそれぞ
    れのフィールド毎に所定の大きさのブロックに細分化し
    て、それぞれのブロック毎に動きの大きさおよび方向を
    表わす動きベクトルを検出する動きベクトル検出回路に
    おいて、該回路は、 被検出フィールドおよび該フィールドから少なくとも1
    フィールド以上離れた信号間にてそれぞれのブロック毎
    に動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、 該動きベクトル検出手段にて検出した動きベクトルに基
    づいて被検出フィールドに、その動き領域の中に静領域
    が存在する領域があるか否かを検出する静領域検出手段
    と、 該静領域検出手段にて、動き領域の中に静領域が存在す
    る領域を検出した場合に、静領域の周辺の動きベクトル
    を動き「0」 のベクトルに置き換えて出力する零ベクトル
    置換手段とを含むことを特徴とする動きベクトル検出回
    路。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の動きベクトル検出回
    路において、前記静領域検出手段は、前記動きベクトル
    検出手段にて検出された動きベクトルから有意な動きベ
    クトル間に現れる「0」 ベクトルを検出する零位置検出手
    段と、該零位置検出手段にて検出した「0」 ベクトルの両
    側付近の有意な動きベクトルにて1フィールド以上離れ
    た信号を被検出フィールドまで動き補正し、被検出フィ
    ールドでの動き補正したブロックの位置を検出する補正
    位置検出手段と、該補正位置検出手段にて検出した動き
    補正位置に前記零位置検出手段にて検出した「0」 ベクト
    ルにて表される動き「0」 のブロックが存在するか否かを
    検出する「0」 ブロック検出手段と、該「0」 ブロック検出
    手段にて動き「0」 のブロックが存在することを検出した
    場合にその位置から動き「0」 の位置までの動きベクトル
    を「0」 ベクトルに置き換える信号を送り出す置換信号生
    成手段とを含むことを特徴とする動きベクトル検出回
    路。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の動きベクトル検出回
    路において、前記「0」 ブロック検出手段は、動き補正し
    たフィールドとその位置の動き「0」 フィールドとの画像
    信号を差分化する差分化手段と、その絶対値をブロック
    の画素数分累算した値を求める累算手段と、該累算値と
    所定の閾値とを比較する比較手段を含み、該比較手段の
    比較結果が累算値が閾値以下の値となるブロックを動き
    「0」 のブロックとすることを特徴とする動きベクトル検
    出回路。
  24. 【請求項24】 請求項21に記載の動きベクトル検出回
    路において、前記静領域検出手段は、少なくとも1フィ
    ールド以上離れた信号間にて一方のフィールド信号を基
    準信号とし、他方のフィールド信号を検索信号として、 前記動きベクトル検出手段にて検出された動きベクトル
    にて座標変換した検索信号と基準信号とのブロック毎の
    差分値の絶対値の総和を求めて第1の演算結果を得る第
    1の演算手段と、 基準信号および検索信号をそれぞれ第1の工程にて検出
    された動きベクトルにて座標変換して、それらのブロッ
    ク毎の差分値の絶対値の総和を求めて第2の演算結果を
    得る第2の演算手段と、 基準信号および検索信号のブロック毎の差分値の絶対値
    の総和を求めて第3の演算結果を得る第3の演算手段
    と、 これら第1ないし第3の演算結果に基づいて前記動きベ
    クトル検出手段にて検出された動きベクトルが正常な動
    きベクトルか否かを判定する判定手段とを含むことを特
    徴とする動きベクトル検出回路。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の動きベクトル検出回
    路において、前記判定手段は前記第2の演算結果と前記
    第3の演算結果が前記第1の演算結果より大である場合
    に動きベクトルが正常であると判定し、前記第2の演算
    結果と前記第3の演算結果のいずれかが前記第1の演算
    結果以下である場合に動きベクトルが誤りであると判定
    して前記零ベクトル置換手段に置換信号を供給すること
    を特徴とする動きベクトル検出回路。
  26. 【請求項26】 請求項21に記載の動きベクトル検出回
    路において、前記動きベクトル検出手段は、反復勾配法
    にて動きベクトルを求めることを特徴とする動きベクト
    ル検出回路。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の動きベクトル検出回
    路において、前記動きベクトル検出手段は、前記零ベク
    トル置換手段にて「0」 ベクトルに置換された有為な動き
    ベクトルを初期偏位ベクトルの候補として蓄積するベク
    トルメモリを有することを特徴とする動きベクトル検出
    回路。
  28. 【請求項28】 請求項21に記載の動きベクトル検出回
    路において、前記動きベクトル検出手段は、パターンマ
    ッチング法にて動きベクトルを求めることを特徴とする
    動きベクトル検出回路。
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