JPH08210635A - 振動燃焼解析装置、及び燃焼器の製造方法 - Google Patents

振動燃焼解析装置、及び燃焼器の製造方法

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JPH08210635A
JPH08210635A JP7277995A JP27799595A JPH08210635A JP H08210635 A JPH08210635 A JP H08210635A JP 7277995 A JP7277995 A JP 7277995A JP 27799595 A JP27799595 A JP 27799595A JP H08210635 A JPH08210635 A JP H08210635A
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flame
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combustion
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充慶 中本
Hirohisa Kato
博久 加藤
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃焼器の設計段階で、振動燃焼が発生するか否
かの条件を事前に予測することが出来ないため、設計段
階での試行錯誤の時間がかかり、しかも振動燃焼を抑制
しつつ、低NOX、低騒音等の燃焼器を設計出来ないと
いう課題。 【解決手段】少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内の
音速度と混合気密度とを入力データとして入力する入力
手段1と、入力データに基づいて、燃焼器の固有振動数
を求め、その求められた各固有振動数に対する燃焼器内
の圧力分布及び/又は速度分布を求める演算手段2と、
得られた燃焼器内の火炎の位置と、演算手段2により求
められた圧力分布及び/又は速度分布とから所定の判定
基準に基づいて、燃焼器について振動燃焼が発生するか
否かを解析する解析手段3と、振動燃焼が発生する領域
及び/又は振動燃焼が発生しない領域を作成する振動エ
リアマップ作成手段4を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、産業用、
民生用の燃焼器についての振動燃焼を解析出来る振動燃
焼解析装置、及び燃焼器の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、産業用あるいは民生用の燃焼器の
設計段階で振動燃焼がしばしば発生していた。
【0003】このような振動燃焼は、大きな騒音を伴う
ことと、燃焼が不安定になり安全面で問題があった。そ
のため、振動燃焼は防止しなければならず、送風機、バ
ーナ、燃焼室を大きくすることにより振動燃焼の抑制が
おこなわれてきた。
【0004】一方、最近の産業用、民生用の燃焼器で
は、その大きさをより小型にすること、燃焼ガスをより
クリーンにするためNOXやHCの排出を減少するこ
と、又ターンダーンレシオ(燃料供給量の可変幅)をよ
り拡大すること(以下これを、高ターンダーンレシオと
呼ぶ)、低騒音燃焼を行なうこと等が要求されてきてい
る。そしてこれらの要求を満足するため、高負荷燃焼や
可燃限界近傍で燃焼させる技術が要求されている。
【0005】このような要求に伴い、振動燃焼の抑制が
ますます重要度を増してきた。
【0006】しかし、上述のような振動燃焼の抑制方法
では、高負荷燃焼、高ターンダウンレシオ、低騒音、低
NOXなどの高性能な特性を確保できない。
【0007】そこで所定の特性を確保するように、とり
あえず燃焼器を試作し、そして、振動燃焼が発生した場
合、再びその燃焼器を試行錯誤で改造するといった作業
を繰り返して行ない、振動しない条件を探し出すことに
より、振動燃焼を抑制していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の振動燃焼の抑制方法では、上述のように試行
錯誤で改造するといった作業を繰り返して行なうため、
燃焼器の設計段階における開発工数が多くなるといった
欠点があった。
【0009】又、振動燃焼を回避する条件を探す作業が
試行錯誤ゆえに、振動燃焼の抑制を優先すれば、上述し
た低NOX、低騒音、高負荷、高TDRなどの高性能を
確保が犠牲になるという欠点があった。
【0010】又、振動燃焼の発生は予想が困難であり、
振動燃焼が発生すると、上述した目標の高性能を確保す
ることが困難になるといった課題があった。
【0011】本発明は、従来の振動燃焼の抑制方法のこ
のような課題を考慮し、燃焼器の設計段階で、振動燃焼
が発生するか否かの条件を事前に予測することが出来、
しかも、振動燃焼を抑制しつつ、低NOX、低騒音、高
負荷、高TDRなどの特性を従来に比べてより一層高性
能に確保出来る振動燃焼解析装置を提供することを目的
とする。
【0012】又、本発明の他の目的は、燃焼器の設計段
階で、振動燃焼が発生するか否かの条件を事前に予測判
定し、その判定結果を利用することにより、従来に比べ
てより一層効率よく燃焼器を製造出来る燃焼器の製造方
法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも燃
焼器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入
力データとして入力する入力手段と、前記入力データに
基づいて、前記燃焼器の固有振動数を求め、その求めら
れた各固有振動数に対する前記燃焼器内の圧力分布及び
/又は速度分布を求める演算手段と、得られた、前記燃
焼器内の火炎の位置と、前記演算手段により求められた
圧力分布及び/又は速度分布とから所定の判定基準に基
づいて、前記燃焼器について振動燃焼が発生するか否か
を解析する解析手段とを備えている振動燃焼解析装置で
ある。
【0014】この本発明によれば、振動燃焼が発生する
か否かの条件を事前に予測することが出来る。
【0015】又、他の本発明は、少なくとも燃焼器の形
状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入力データ
として入力し、前記入力データに基づいて、前記燃焼器
の固有振動数を求め、その求められた各固有振動数に対
する前記燃焼器内の圧力分布及び/又は速度分布を求
め、得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記求め
られた圧力分布及び/又は速度分布とから所定の判定基
準に基づいて、前記燃焼器について振動燃焼が発生する
か否かを解析・判定し、その解析・判定の結果、前記振
動燃焼が発生すると判定された場合、前記振動燃焼によ
り発生する振動音を抑制する様に、前記燃焼器の所定部
位に吸音部を設ける燃焼器の製造方法である。
【0016】この本発明によれば、従来に比べてより一
層効率よく燃焼器を製造することが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内の音速度と
混合気密度とを入力データとして入力する入力手段と、
前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を
求め、その求められた各固有振動数に対する前記燃焼器
内の圧力分布及び/又は速度分布を求める演算手段と、
得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記演算手段
により求められた圧力分布及び/又は速度分布とから所
定の判定基準に基づいて、前記燃焼器について振動燃焼
が発生するか否かを解析する解析手段とを備えている振
動燃焼解析装置である。この発明では、入力手段が、少
なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気
密度とを入力データとして入力し、演算手段が、前記入
力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を求め、
その求められた各固有振動数に対する前記燃焼器内の圧
力分布及び/又は速度分布を求め、解析手段が、得られ
た、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記演算手段により
求められた圧力分布及び/又は速度分布とから所定の判
定基準に基づいて、前記燃焼器について振動燃焼が発生
するか否かを解析する。
【0018】請求項2に記載の発明は、少なくとも燃焼
器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入力
データとして入力する入力手段と、前記入力データに基
づいて、前記燃焼器の固有振動数を求める固有振動数演
算手段と、前記固有振動数の演算結果を格納するための
固有振動数メモリ部と、前記固有振動数メモリ部から呼
び出した各固有振動数に対する前記燃焼器内の圧力分布
及び/又は速度分布を求める圧力/速度演算手段と、前
記圧力分布及び/又は速度分布の演算結果を格納するた
めの圧力/速度メモリ部と、前記燃焼器内の火炎の位置
を計算する火炎位置演算手段と、前記火炎の位置の演算
結果を格納するための火炎位置メモリ部と、火炎位置メ
モリ部から呼び出した前記燃焼器内の火炎の位置と、前
記圧力/速度メモリ部から呼び出した圧力分布及び/又
は速度分布とから所定の判定基準に基づいて、前記燃焼
器について振動燃焼が発生するか否かを解析する解析手
段とを備えている振動燃焼解析装置である。この発明で
は、入力手段が、少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器
内の音速度と混合気密度とを入力データとして入力し、
固有振動数演算手段が、前記入力データに基づいて、前
記燃焼器の固有振動数を求め、固有振動数メモリ部が、
前記固有振動数の演算結果を格納し、圧力/速度演算手
段が、前記固有振動数メモリ部から呼び出した各固有振
動数に対する前記燃焼器内の圧力分布及び/又は速度分
布を求め、圧力/速度メモリ部が、前記圧力分布及び/
又は速度分布の演算結果を格納し、火炎位置演算手段
が、前記燃焼器内の火炎の位置を計算し、火炎位置メモ
リ部が、前記火炎の位置の演算結果を格納し、解析手段
が、火炎位置メモリ部から呼び出した前記燃焼器内の火
炎の位置と、前記圧力/速度メモリ部から呼び出した圧
力分布及び/又は速度分布とから所定の判定基準に基づ
いて、前記燃焼器について振動燃焼が発生するか否かを
解析する。
【0019】請求項3に記載の発明は、少なくとも燃焼
器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入力
データとして入力する入力手段と、前記入力データに基
づいて、前記燃焼器の固有振動数を求め、その求められ
た各固有振動数に対する局所インピーダンス分布を求め
る局所インピーダンス演算手段と、得られた、前記燃焼
器内の火炎の位置と、前記局所インピーダンス演算手段
により求められた局所インピーダンス分布とから所定の
判定基準に基づいて、前記燃焼器について振動燃焼が発
生するか否かを解析する解析手段とを備えている振動燃
焼解析装置である。この発明では、入力手段が、少なく
とも燃焼器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度
とを入力データとして入力し、局所インピーダンス演算
手段が、前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有
振動数を求め、その求められた各固有振動数に対する局
所インピーダンス分布を求め、解析手段が、得られた、
前記燃焼器内の火炎の位置と、前記局所インピーダンス
演算手段により求められた局所インピーダンス分布とか
ら所定の判定基準に基づいて、前記燃焼器について振動
燃焼が発生するか否かを解析する。
【0020】請求項4に記載の発明は、少なくとも燃焼
器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入力
データとして入力する入力手段と、前記入力データに基
づいて、前記燃焼器の固有振動数を求め、その求められ
た各固有振動数に対する速度と圧力の位相の分布を求め
る位相演算手段と、得られた、前記燃焼器内の火炎の位
置と、前記演算手段により求められた速度と圧力の位相
とから所定の判定基準に基づいて、前記燃焼器について
振動燃焼が発生するか否かを解析する解析手段とを備え
ている振動燃焼解析装置である。この発明では、入力手
段が、少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内の音速度
と混合気密度とを入力データとして入力し、位相演算手
段が、前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振
動数を求め、その求められた各固有振動数に対する速度
と圧力の位相の分布を求め、解析手段が、得られた、前
記燃焼器内の火炎の位置と、前記演算手段により求めら
れた速度と圧力の位相とから所定の判定基準に基づい
て、前記燃焼器について振動燃焼が発生するか否かを解
析する。
【0021】請求項5に記載の発明は、前記所定の判定
基準とは、前記演算手段により圧力分布が求められた場
合、前記燃焼器の入口部から出口部に向かう方向を基準
として、前記求められた圧力分布の節の位置から腹近傍
の位置に向かう間に前記火炎が存在する場合には、前記
振動燃焼が発生すると判定し、又、前記間に前記火炎が
存在しない場合には、前記振動燃焼が発生しないと判定
するための判定基準である請求項1又は2記載の振動燃
焼解析装置である。この発明では、前記演算手段により
圧力分布が求められた場合、前記燃焼器の入口部から出
口部に向かう方向を基準として、前記求められた圧力分
布の節の位置から腹近傍の位置に向かう間に前記火炎が
存在する場合には、前記振動燃焼が発生すると判定し、
又、前記間に前記火炎が存在しない場合には、前記振動
燃焼が発生しないと判定する。
【0022】請求項6記載の発明は、前記所定の判定基
準とは、前記演算手段により速度分布が求められた場
合、前記燃焼器の入口部から出口部に向かう方向を基準
として、前記求められた速度分布の腹の位置から節近傍
の位置に向かう間に前記火炎が存在する場合には、前記
振動燃焼が発生すると判定し、又、前記間に前記火炎が
存在しない場合には、前記振動燃焼が発生しないと判定
するための判定基準である請求項1又は2記載の振動燃
焼解析装置である。この発明では、前記演算手段により
速度分布が求められた場合、前記燃焼器の入口部から出
口部に向かう方向を基準として、前記求められた速度分
布の腹の位置から節近傍の位置に向かう間に前記火炎が
存在する場合には、前記振動燃焼が発生すると判定し、
又、前記間に前記火炎が存在しない場合には、前記振動
燃焼が発生しないと判定する。
【0023】請求項7に記載の発明は、前記局所インピ
ーダンス演算手段により求められた前記局所インピーダ
ンスの分布は、前記局所インピーダンスの絶対値の分布
であり、前記所定の判定基準とは、前記燃焼器の入口部
から出口部に向かう方向を基準として、その基準方向に
進む程、前記局所インピーダンスの絶対値がより増加す
る範囲内に前記火炎が存在する場合には、前記振動燃焼
が発生すると判定し、又、前記範囲内に前記火炎が存在
しない場合には、前記振動燃焼が発生しないと判定する
ための判定基準である請求項3記載の振動燃焼解析装置
である。この発明では、前記燃焼器の入口部から出口部
に向かう方向を基準として、その基準方向に進む程、前
記局所インピーダンスの絶対値がより増加する範囲内に
前記火炎が存在する場合には、前記振動燃焼が発生する
と判定し、又、前記範囲内に前記火炎が存在しない場合
には、前記振動燃焼が発生しないと判定する。
【0024】請求項8に記載の発明は、所定の判定基準
とは、前記求められた位相が−90度(−π/2)とな
る範囲内に前記火炎が存在する場合には、前記振動燃焼
が発生すると判定し、又、前記求められた位相が+90
度(π/2)となる範囲内に前記火炎が存在する場合に
は、前記振動燃焼が発生しないと判定するための判定基
準である請求項4記載の振動燃焼解析装置である。この
発明では、前記求められた位相が−90度(−π/2)
となる範囲内に前記火炎が存在する場合には、前記振動
燃焼が発生すると判定し、又、前記求められた位相が+
90度(π/2)となる範囲内に前記火炎が存在する場
合には、前記振動燃焼が発生しないと判定する。
【0025】請求項9に記載の発明は、前記解析手段に
より得られたデータを格納する振動メモリ部と、その振
動メモリ部に格納されたデータ及び前記演算手段による
演算結果を利用して、前記分布を表示するための表示手
段とを有する請求項1〜4の何れか一つに記載の振動燃
焼解析装置である。この発明では、振動メモリ部が、前
記解析手段により得られたデータを格納し、表示手段
が、その振動メモリ部に格納されたデータ、及び前記演
算手段による演算結果を利用して、前記分布を表示す
る。
【0026】請求項10に記載の発明は、前記火炎の位
置は、前記燃焼器の入口部とその火炎との間の実質的な
距離L1と、前記燃焼器の出口部とその火炎との間の実
質的な距離L2とにより表現され、その距離L1及びL2
に対応して前記解析手段から出力される前記解析結果を
得て、その解析結果の内容を前記距離L1及びL2を変数
とする座標系に対して与え、前記振動燃焼が発生する領
域及び/又は前記振動燃焼が発生しない領域を作成する
振動エリアマップ作成手段を備えた請求項1〜9の何れ
か一つに記載の振動燃焼解析装置である。この発明で
は、振動エリアマップ作成手段が、前記燃焼器の入口部
とその火炎との間の実質的な距離L1と、前記燃焼器の
出口部とその火炎との間の実質的な距離L2とにより表
現された前記火炎の位置において、その距離L1及びL2
に対応して前記解析手段から出力される前記解析結果を
得て、その解析結果の内容を前記距離L1及びL2を変数
とする座標系に対して与え、前記振動燃焼が発生する領
域及び/又は前記振動燃焼が発生しない領域を作成す
る。
【0027】請求項11に記載の発明は、前記振動エリ
アマップ作成手段が、前記振動燃焼が発生する領域及び
/又は前記振動燃焼が発生しない領域のデータを格納す
るパラメータ振動メモリ部を有する請求項10記載の振動
燃焼解析装置である。この発明では、パラメータ振動メモ
リ部が、前記振動燃焼が発生する領域及び/又は前記振
動燃焼が発生しない領域のデータを格納する。
【0028】請求項12に記載の発明は、少なくとも燃
焼器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入
力データとして入力し、前記入力データに基づいて前記
燃焼器の固有振動数を求め、その求められた各固有振動
数に対する前記燃焼器内の圧力及び/又は速度と、前記
燃焼器内の火炎の位置とを利用して、所定の判定基準に
基づいて、前記燃焼器について振動燃焼が発生するか否
かを解析・判定し、その解析・判定の結果、前記振動燃
焼が発生すると判定された場合、前記振動燃焼により発
生する振動音を抑制又は生じない様に、前記燃焼器の所
定部位に吸音部を設け、又は、火炎の位置を調整する燃
焼器の製造方法である。
【0029】請求項13に記載の発明は、少なくとも燃
焼器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入
力データとして入力し、前記入力データに基づいて、前
記燃焼器の固有振動数を求め、その求められた各固有振
動数に対する前記燃焼器内の圧力分布及び/又は速度分
布を求め、得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前
記求められた圧力分布及び/又は速度分布とから所定の
判定基準に基づいて、前記燃焼器について振動燃焼が発
生するか否かを解析・判定し、その解析・判定の結果、
前記振動燃焼が発生すると判定された場合、前記振動燃
焼により発生する振動音を抑制する様に、前記燃焼器の
所定部位に吸音部を設ける燃焼器の製造方法である。
【0030】請求項14に記載の発明は、少なくとも燃
焼器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入
力データとして入力し、前記入力データに基づいて、前
記燃焼器の固有振動数を求め、その求められた各固有振
動数に対する前記燃焼器内の圧力分布を求め、得られ
た、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記求められた圧力
分布とに基づいて、前記燃焼器の入口部から出口部に向
かう方向を基準として、前記求められた圧力分布の節の
位置から腹近傍の位置に向かう間に前記火炎が存在する
場合には、前記振動燃焼が発生すると判定し、又、前記
間に前記火炎が存在しない場合には、前記振動燃焼が発
生しないと判定し、その判定の結果、前記振動燃焼が発
生すると判定された場合、圧力分布の節の位置から腹近
傍の位置に向かう間に、前記火炎が存在しない様に、そ
の火炎の位置を変更する燃焼器の製造方法である。
【0031】請求項15に記載の発明は、少なくとも燃
焼器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入
力データとして入力し、前記入力データに基づいて、前
記燃焼器の固有振動数を求め、その求められた各固有振
動数に対する前記燃焼器内の速度分布を求め、得られ
た、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記求められた速度
分布とに基づいて、前記燃焼器の入口部から出口部に向
かう方向を基準として、前記求められた速度分布の腹の
位置から節近傍の位置に向かう間に前記火炎が存在する
場合には、前記振動燃焼が発生すると判定し、又、前記
間に前記火炎が存在しない場合には、前記振動燃焼が発
生しないと判定し、その判定の結果、前記振動燃焼が発
生すると判定された場合、速度分布の腹の位置から節近
傍の位置に向かう間に、前記火炎が存在しない様に、そ
の火炎の位置を変更する燃焼器の製造方法である。
【0032】請求項16に記載の発明は、少なくとも燃
焼器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入
力データとして入力し、前記入力データに基づいて、前
記燃焼器の固有振動数を求め、その求められた各固有振
動数に対する前記燃焼器内の圧力分布及び/又は速度分
布を求め、得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前
記求められた圧力分布及び/又は速度分布とから所定の
判定基準に基づいて、前記燃焼器について振動燃焼が発
生するか否かを解析・判定し、その解析・判定の結果、
前記振動燃焼が発生すると判定された場合、前記火炎と
前記燃焼器の上流側入口部との間の実質的な距離、及び
/又はその火炎と前記燃焼器の下流側出口部との間の実
質的な距離を調整する燃焼器の製造方法である。
【0033】以下、本発明にかかる実施の形態について
図面を参照しながら説明する。
【0034】図1は、本発明の一実施の形態の振動燃焼
解析装置の構成図である。
【0035】同図において、入力手段1は、設計対象と
しての燃焼器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密
度等とを入力データとして入力するためのものである。
ここでの入力データとしては、具体的には、熱交換器、
送風機、給気路、排気路等の燃焼器を構成する各要素の
形状、寸法、温度条件、及び燃焼器内の火炎の位置等が
挙げられる。演算手段2は、入力手段1からの入力デー
タ(但し、火炎の位置についてのデータを除く)に基づ
いて、波動方程式を燃焼器全体にわたって解き、燃焼器
のn次の固有振動数を求め、その求められた各固有振動
数に対する燃焼器内の圧力分布を求めるための手段であ
る。解析手段3は、入力手段1から入力される火炎の位
置と、演算手段2により求められた圧力分布とから所定
の判定基準に基づいて、上記燃焼器について振動燃焼が
発生するか否かを解析するためのものである。尚、本明
細書で、圧力分布とは、圧力変動の振幅の分布を表すも
のである。又、速度分布とは、速度変動の振幅の分布を
表すものである。
【0036】ここで、所定の判定基準は、燃焼器の入口
部から出口部に向かう方向を基準として、演算手段2に
より求められた圧力分布の節の位置から腹近傍の位置に
向かう間に、上記火炎が存在する場合には、振動燃焼が
発生すると判定し、又、存在しない場合には、振動燃焼
が発生しないと判定するための判定基準である。圧力分
布以外に、速度分布、局所インピーダンスの分布、速度
変動/圧力変動の位相の分布も所定の判定基準とするこ
とができる。
【0037】速度分布の場合、燃焼器の入口部から出口
部に向かう方向を基準として、演算手段2により求めら
れた速度分布の腹の位置から節近傍の位置に向かう間
に、上記火炎が存在する場合には、振動燃焼が発生する
と判定し、又、存在しない場合には、振動燃焼が発生し
ないと判定するための判定基準である。
【0038】局所インピーダンスの分布の場合、燃焼器
の入口部から出口部に向かう方向を基準として、演算手
段2により求められた局所インピーダンスが増加する位
置に上記火炎が存在する場合には、振動燃焼が発生する
と判定し、又、存在しない場合には、振動燃焼が発生し
ないと判定するための判定基準である。
【0039】速度変動/圧力変動の位相の場合、−π/
2の位置に上記火炎が存在する場合には、振動燃焼が発
生すると判定し、又、存在しない場合には、振動燃焼が
発生しないと判定するための判定基準である。
【0040】又、燃焼器内の火炎の位置は、上記入口部
とその火炎との間の実質的な距離L 1と、上記出口部と
その火炎との間の実質的な距離L2とにより表現され
る。以下、距離L1を火炎上流長さと呼び、距離L2を火
炎下流長さと呼ぶこともある。
【0041】振動エリアマップ作成手段4は、距離L1
及びL2に対応して解析手段3から出力される解析結果
を得て、その解析結果の内容を距離L1及びL2を変数と
する直交座標系に対して与え、振動燃焼が発生する領域
や振動燃焼が発生しない領域を作成するための手段であ
る。ここでは、直交座標系の横軸に変数L1を、縦軸に
変数L2を各々対応させている。
【0042】ここで、本実施の形態の動作説明に先立
ち、本装置の提供が可能となった技術的背景につてい若
干述べる。
【0043】後述するレーリーの振動条件から火炎を通
過する音波は、火炎の前後において体積速度が増加し、
時間的遅れ即ち位相差を生じ、この時間的遅れが振動燃
焼の発生条件に影響を与えることが、最近知られてき
た。しかしながら、この時間的遅れは、従来理論的計算
あるいは測定により調べられたが、未だ、解明されるに
至らなっかった。そのため、振動燃焼の発生を予測する
ことが出来ず、振動燃焼の解析装置を開発することが出
来なかった。
【0044】本実施の形態では、後述するように、家庭
用バーナでこの時間的遅れを調べた結果、半波長以内で
あることが実験により見いだすことが出来たことによ
り、本実施の形態において一例として示す振動燃焼解析
装置を提供することが出来ることとなったのである。
【0045】以上のように構成された本実施の形態の振
動燃焼解析装置において、図1、図2を用いて動作を説
明する。図2は本実施の形態のフローチャートである。
【0046】ステップ1;入力手段1(図1参照)によ
り、燃焼機器の各要素部品の形状としての寸法と、各要
素の温度分布と、そして燃料と空気の混合気密度ρとを
演算手段2へ入力する。ここでの寸法としては、具体的
には各要素部品の断面積sや長さl(lはアルファベッ
トのLを小文字で表したものである)である。温度分布
と混合気密度ρを入力するのは、後述する演算手段によ
る演算過程で必要となる音速cを導き出すためである。
【0047】ここで、各要素部品に分解するのは、次の
理由による。すなわち、振動燃焼は燃焼機器の空間で発
生する定在波である。振動燃焼発生状況を知るには後述
のように波動方程式を解くことになる。そこで、燃焼機
器は3次元の形状であるため、燃焼機器を音響要素の組
み合わせとして分解する。
【0048】ステップ2;入力手段1からの入力データ
を基に、周波数を与え、波動方程式(図3(a)〜
(d)参照)を各音響要素ごとに解き、全要素を結合し
て解く。
【0049】図3(a)は本実施の形態の一次元(音
響)波動方程式を、図3(b)は(音響)要素の式を表
している。又、図3(c)は(音響)要素の模式図であ
り、図中の左側端部が入口、右側端部が出口(out)
である。A〜Dは要素の四端子定数である。図3(d)
は全要素の式すなわちn個の要素の合成四端子行列を表
している。図中において、入口に対応するものをinと
表示し、出口に対応するものをoutと表示した。又、
pの文字の上部に・が付されたものは圧力変動を、uの
文字の上部に・が付されたものは流速変動を、cは音速
を、sは音響要素の断面積を表す。
【0050】ステップ3;各要素をマトリクスで結び、
全要素で決まる固有振動数を求める。
【0051】尚、もしも、燃焼器が振動燃焼する場合に
は、これらの固有振動数の内の何れかの振動数で振動す
ることになる。
【0052】その結果、発振した周波数に対して、燃焼
機器内の音圧分布(図4(b)、図5(b)参照)を求
める。求められた固有振動数は固有振動数メモリ部に格
納されこの結果を利用して音圧分布を求めるとよい。こ
の時、|圧力変動/流速変動|により求められる音響イ
ンピーダンス(局所インピーダンスとも呼ぶ)として表
す(図4(d)、図5(d)参照)と、圧力のピークが
わかりやすくなる。また、圧力変動/速度変動の位相と
しても表す。これらの音圧/速度、音響インピーダン
ス、圧力変動/速度変動の位相はそれぞれ音圧/速度メモ
リ部、音響インピーダンスメモリ部、位相メモリ部にメモリさ
れる。
【0053】図4(a)〜(e)は、全要素すなわち燃
焼器の入口・出口が音響的開端の場合について、図5
(a)〜(e)は、燃焼器の入口・出口が音響的開端の
場合について示したものである。
【0054】具体的には、図4(a)は音響的開端燃焼
器の模式図であり、同図(b)は一次モードの圧力分布
図を、同図(c)は流速分布(速度分布)図を、同図
(d)は音響インピーダンスを、同図(e)は音響イン
ピーダンスの位相の変化を、各々表している。
【0055】図5(a)は音響的閉端燃焼器の模式図で
あり、図5(b)〜(e)は音響的閉端燃焼器について
のものであること以外は図4(b)〜(e)と同じであ
る。
【0056】開端の一次モードでは、図4(b)に示す
よう、入口から出口に向かう方向を基準として、圧力分
布の節、腹(圧力のピーク値を示す部分)、節が現れて
る。又、閉端の一次モードでは、図5(b)に示すよう
に、上記方向を基準として、圧力分布の腹、節、腹が現
れる。
【0057】このようにして、音響要素に分けられた燃
焼機器について、図3に示す一次元の波動方程式によ
り、燃焼器での発振周波数(固有振動数)を求めるわけ
である。発振周波数は基本周波数(一次モード)からn
次周波数(n次モード)まで求めることができる。この
周波数は一般に固有振動と言われるものである。
【0058】尚、家庭用バーナを実験して調べた結果、
3次モードまでの振動が確認された。そのため、計算は
3次モードまででよい(図6(a)〜(c)参照)。
又、燃焼室及び炎孔の負荷が大きいほど、又、火炎が不
安定なほど、高次の振動が確認されることもわかった。
図6(a)〜(c)は図4で説明した燃焼器のモデルに
ついて3次モードまで計算した場合の、各モードにおけ
る位相の変化と局所インピーダンスを表したものであ
る。図4(a)〜(e)、図5(a)〜(e)は固有振
動数、圧力/速度メモリ部、局所インピーダンスメモリ部、位
相メモリ部火炎位置メモリ部のデータを呼び込みグラフィック
装置により表示したものである。ず6は局所インピーダ
ンスメモリ部と位相メモリ部を利用して表示している。
【0059】ステップ4;入力手段1により、演算手段
2(図1参照)に燃焼器内の火炎の位置のデータとし
て、上述の距離L1及びL2を与える(図7,図8参
照)。火炎の位置はバーナの構造、燃料の燃焼特性から
予測可能であり、火炎位置演算手段を利用してもよい。
演算結果は火炎位置メモリ部に格納され、計算された火
炎位置のデータとして、上述の距離L1及びL2を与えて
もよい。 図7は燃焼器の入口・出口が音響的開端の場
合についての、図8は燃焼器の入口・出口が音響的閉端
の場合についての燃焼器の模式図である。すなわち、図
8の場合、図7とは異なり、L1は給気管の入口82と
火炎81との間の距離を示し、L2は排気管の出口83
と火炎81との間の距離を示す。尚、図8で点線で表さ
れたものは、給気管84,排気管85の長さが長くなっ
て、給気管の入口82の位置及び排気管の出口83の位
置が変化した場合を示している。
【0060】ステップ5;入力された火炎の位置(L
1,m,L2,m)に対して、ステップ3で求められた、例え
ば1次モードの固有振動数が発振するか否か、即ち振動
燃焼が発生するか否かを調べる。ここで、(L1,m,L
2,m)は、横軸に変数L1を、縦軸に変数L2を対応させ
たL1・L2の直交座標系における座標位置を表すもので
ある。
【0061】ここで、振動燃焼の発生条件について説明
する。
【0062】振動燃焼は、振動条件を満足するところの
発振周波数で振動する。燃焼における振動条件としてレ
ーリー振動条件が知られている。このレーリー振動条件
を満足する場合に発振することになる。そこで、各発振
周波数がレーリーの振動条件を満足するか否かを調べる
と発振するかしないかが判断できる。この判断した結果
は、振動メモリ部に格納され、この結果は振動メモリ部
に格納される。
【0063】レーリーの発振条件は、火炎が音場の1/
4波長の位置にあると発振するというものである。最
近、この考え方が拡張され、発熱変動(図14におい
て、hの文字の上部に・が付されたものとして表示)が
火炎前後で増幅作用があるが、時間遅れが生じる。この
時間遅れは周波数が増加すると大きく、発振条件に影響
すると言われるものである。
【0064】これに対して、今回、実験によりこの遅れ
は半波長以内であることを初めて見出した。レーリーの
発振条件から、圧力のピークの上流側では発振する条件
が導きだされる。
【0065】この条件を使って、本実施の形態でしめす
ように、振動が発生しない燃焼機器の設計ができる。
【0066】次に、上述の今回の実験により見いだした
事実を理論的に説明する。
【0067】すなわち、燃焼機器での振動燃焼が発生す
る場合にはレーリーの発振条件を満足することが知られ
ている。
【0068】これは、PUTNUMにより(数1)としてあら
わされている。
【0069】
【数1】
【0070】これを解くと、cosθ>0となる。
【0071】ここで、上述したとうり、uの文字の上部
に・が付されたものは流速変動を表しているものとす
る。
【0072】そこで、図14に示すように、流速変動と
圧力変動との位相差をωτ1、流速変動と発熱変動との
位相差をωτ2とすると、θは次式となる。
【0073】θ=ωτ1−ωτ2 定在波では、ωτ1は−π/2かπ/2となる。
【0074】今回初めて、実験により、家庭用燃焼機器
において、ωτ2は −π<ωτ2<0 であることを確かめたものである。
【0075】ステップ6;与えられた火炎の位置(L
1,m,L2,m)に対して、ステップ5での解析の結果が、
振動燃焼が発生する旨を示す場合であれば、ステップ7
へ進み、又、振動燃焼が発生しない旨を示す場合であれ
ば、ステップ8へ進むべき旨が判定される。
【0076】ステップ7;ここでは、後述する振動エリ
アマップを作成するための情報として、火炎の位置(L
1,m,L2,m)に対して、振動燃焼が発生する旨を示す情
報(図9では、○印で表した)が付される。この時、L
1,m,L2,mをパラメータとして計算された結果をパラメ
ータ振動メモリ部に格納すると表示が便利である。そし
て、ステップ9へ進む。
【0077】ステップ8;ここでは、火炎の位置(L
1,m,L2,m)に対して、振動燃焼が発生しない旨を示す
情報(図9では、×印で表した)が付される。そして、
ステップ9へ進む。
【0078】ステップ9;振動エリアマップ作成手段4
が、火炎の位置(L1,m,L2,m)に対して、振動燃焼の
有無を示す○印または、×印情報が付されたデータを用
いて、L1・L2の直交座標系にその○印または、×印を
プロットする。一次モードにおいて、火炎の位置(L
1,m,L2,m)を変化させ、各々の位置について上記プロ
ットを繰り返す。その結果は次々とエリアマップに記録
される。
【0079】このようにして、図9(a)に示すよう
な、火炎の上流側の長さと下流側の長さから振動エリア
マップを作成する。圧力ピークの最大値の上流側では発
振し、下流側では発振しないことになる。
【0080】このようにして基本周波数からn次周波数
までの振動エリアマップを作成する(図9(b)、
(c)参照)。この時、基本周波数からn次周波数まで
の振動発生の有無をメモリしたパラメータ振動メモリ部
から呼び出されたデータを基に振動エリアマップ作成手
段4によりエリアマップを作成すると便利である。
【0081】図9(a)は、一次モードでの振動エリア
マップを表しており、図中の左側から順に振動領域91
と非振動領域92に分割されている。又、図9(b)
は、二次モードでの振動エリアマップを表しており、振
動領域93と非振動領域94と振動領域95とに分割さ
れている。更に、図9(c)は、三次モードでの振動エ
リアマップを表しており、非振動領域96と振動領域9
7と非振動領域98と振動領域99とに分割されてい
る。
【0082】このように、振動エリアマップでは振動す
る領域としない領域が示され、後述するように、振動燃
焼しない領域を探すのに利用出来る。
【0083】ステップ10;要素の寸法をパーラメータ
として上述した計算等を繰り返し行なうことにより、振
動燃焼しない燃焼機器を実現するための設計書が作成さ
れる。
【0084】次に、図15は本発明の別の実施の形態に
ついての振動燃焼解析装置の構成図である。
【0085】図2において、火炎の位置はデータとして
与えていたが、図15ではバーナの構造、燃焼条件から
火炎の位置を計算する火炎位置演算手段141を装備し
ている。また、図1の演算手段2に対して、固有振動数
演算手段133と圧力/速度演算手段135と火炎位置
演算手段141に分割されている。局所インピーダンス
分布と位相分布はほぼ圧力/速度分布の演算手段と同等
の演算手段で得られるため、局所インピーダンス演算手
段136と位相演算手段137を圧力/速度演算手段1
35とひとまとめに示している。それぞれの演算手段に
対して、メモリ部(固有振動数メモリ部134、圧力/速度メモ
リ部138、局所インヒ゜ータ゛ンスメモリ部139、位相メモリ部14
0)を連結している。圧力/速度演算手段135と局所
インピーダンス演算手段136と位相演算手段137に
は固有振動数メモリ部138から、火炎位置演算手段14
1には圧力/速度メモリ部138から、振動発生解析手段
143には火炎位置メモリ部142からそれぞれデータを
取り込む。さらに、圧力/速度分布、局所インピーダン
ス分布、位相分布は各メモリ(134,138,139,
140,142,146)からのデータにより、グラフ
ィク装置で表示される。
【0086】さらに、図15では、振動発生解析手段1
43により、火炎の位置をパラメータとして振動発生の
有無を計算し、その結果をパラメータ振動メモリ部144
に格納し、エリアマップ作成装置145からデータを取
り込み、エリアマップを作成し、燃焼器の設計資料とす
る。
【0087】以上が本実施の形態の振動燃焼解析装置に
ついての説明である。次に、この様な振動燃焼解析装置
を用いた、燃焼器の設計例について述べながら、本発明
の燃焼器の製造方法の一実施の形態を説明する。本発明
の製造方法という言葉は、設計方法を含む広い概念とし
て用いている。
【0088】図10(a)〜(d)は、燃焼器の設計段
階で、火炎101を同図(a)に示す位置に設定した場
合の各モードでの圧力分布図及び振動燃焼の有無を示す
図である。振動エリアマップ上の黒丸は火炎の位置10
2を示しており、二次モード(同図(c)参照)では、
非振動領域にあるが、その他のモードでは、全て振動領
域にあることがわかる。従って、全てのモードで、振動
しない領域を確保するためには火炎の位置を変更を変更
する必要があることがわかる。
【0089】しかし、3次まで振動する場合には、振動
しない領域を確保することが非常に難しくなる。
【0090】このような場合には、本実施の形態の解析
装置を用いて、所定の周波数で振動する燃焼器を設計す
る。
【0091】すなわち、図11に示すように、燃焼器1
11の入口112と出口113を音響閉端にする。そう
すると、振動エリアマップの全域が振動領域となり、一
定の周波数で振動することになる。燃焼器の入口側に吸
音材114を設置して、一定の周波数を吸音し、騒音発
生の抑制とともに振動燃焼を抑制することができる。
【0092】燃焼器によっては、振動のある方が、良い
場合もあり、この場合には、騒音防止のために、音のみ
を積極的に抑圧すればよい。
【0093】図11は、音響的閉端燃焼器についての、
燃焼器の模式図、圧力分布図、振動エリアマップを表し
ている。同図からもわかるように、この場合、三次モー
ドで全領域が振動領域となる。そこで、発振周波数であ
る800Hz付近での吸音特性の優れた吸音材(図12
参照)を上述のように配設することにより、図13に示
すように、吸音材挿入前に800Hz近傍でピーク値1
31を持つ圧力変動が、吸音材挿入後には解消されてい
ることがわかる。図12は吸音材(EPDM)の垂直入
射吸音率を管内法(JIS A 1405)で測定した
ものを示している。又、図13は、振動燃焼をFFT分
析した結果を示している。
【0094】これにより、振動燃焼を抑制しつつ、低N
OX、低騒音、高負荷、高TDRなどの性能を満たす燃
焼器が本装置を用いたシミュレーションにより設計でき
る。
【0095】又、火炎の位置より上流側の長さと下流側
長さを座標とする上記振動エリアマップから、振動する
領域としない領域が求められることは上述の通りであ
る。
【0096】給気管・排気管の長さを調整する場合等、
この振動エリアマップを使い、燃焼機の最適な使用条件
を求めることも出来る。すなわち、燃焼機の高性能を確
保した上で振動燃焼の防止を可能に出来る。
【0097】このように、本実施の形態の燃焼器の製造
方法によれば、少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内
の音速度と混合気密度とを入力データとして入力し、前
記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を求
め、その求められた各固有振動数に対する前記燃焼器内
の圧力分布及び/又は速度分布を求め、得られた、前記
燃焼器内の火炎の位置と、前記求められた圧力分布及び
/又は速度分布とから所定の判定基準に基づいて、前記
燃焼器について振動燃焼が発生するか否かを解析・判定
し、その解析・判定の結果、前記振動燃焼が発生すると
判定された場合、前記振動燃焼により発生する振動音を
抑制する様に、前記燃焼器の所定部位に吸音部を設ける
ものである。
【0098】又、他の実施の形態の燃焼器の製造方法と
して、少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内の音速度
と混合気密度とを入力データとして入力し、前記入力デ
ータに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を求め、その
求められた各固有振動数に対する前記燃焼器内の圧力分
布を求め、得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前
記求められた圧力分布とに基づいて、前記燃焼器の入口
部から出口部に向かう方向を基準として、前記求められ
た圧力分布の節の位置から腹近傍の位置に向かう間に前
記火炎が存在する場合には、前記振動燃焼が発生すると
判定し、又、前記間に前記火炎が存在しない場合には、
前記振動燃焼が発生しないと判定し、その判定の結果、
前記振動燃焼が発生すると判定された場合、圧力分布の
節の位置から腹近傍の位置に向かう間に、前記火炎が存
在しない様に、その火炎の位置を変更するものでもよ
い。
【0099】また、他の製造方法として、少なくとも燃
焼器の形状とその燃焼器内の音速度と混合気密度とを入
力データとして入力し、前記入力データに基づいて、前
記燃焼器の固有振動数を求め、その求められた各固有振
動数に対する前記燃焼器内の圧力分布を求め、得られ
た、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記求められた速度
分布とに基づいて、前記燃焼器の入口部から出口部に向
かう方向を基準として、前記求められた速度分布の腹の
位置から節近傍の位置に向かう間に前記火炎が存在する
場合には、前記振動燃焼が発生すると判定し、又、前記
間に前記火炎が存在しない場合には、前記振動燃焼が発
生しないと判定し、その判定の結果、前記振動燃焼が発
生すると判定された場合、速度分布の腹の位置から節近
傍の位置に向かう間に、前記火炎が存在しない様に、そ
の火炎の位置を変更するものもよい。 さらに、他の製
造方法として、少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内
の音速度と混合気密度とを入力データとして入力し、前
記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を求
め、その求められた各固有振動数に対する前記燃焼器内
の圧力分布及び/又は速度分布を求め、得られた、前記
燃焼器内の火炎の位置と、前記求められた圧力分布及び
/又は速度分布とから所定の判定基準に基づいて、前記
燃焼器について振動燃焼が発生するか否かを解析・判定
し、その解析・判定の結果、前記振動燃焼が発生すると
判定された場合、前記火炎と前記燃焼器の上流側入口部
との間の実質的な距離、及び/又はその火炎と前記燃焼
器の下流側出口部との間の実質的な距離を調整するもの
でもよい。
【0100】上記実施の形態によれば、入力データとし
て燃焼器の形状、寸法、温度、火炎の位置(あるいはバ
ーナの位置から火炎の位置を計算する。)を選択し、固
有振動数を計算し、固有振動数に近い周波数で(1/1
00Hz異なる周波数)定在波の圧力、速度、音響イン
ピーダンスを計算し、レーリーの振動条件から振動する
かしないかを判断した。そして、振動エリアマップを作
成し、振動しない領域で、燃焼器を作動させることが出
来る。
【0101】このように、上記実施の形態によれば、振
動燃焼の予測が可能となるため、設計段階で試行錯誤が
なくなり、設計工数が削減される。さらに、高性能化を
確保しながら、振動燃焼を防止することが可能となるの
で、燃焼器の高性能化を確保することができる。
【0102】又、本実施の形態では、レーリーの振動条
件を計算できるように、発熱反応の位相遅れを導入し、
この位相遅れは実験で半波長以内であることを見いだ
し、波動方程式を解いた。このとき、1次元の方程式と
音響要素を利用し、パソコンレベルで計算できるように
することが望ましい。
【0103】又、本実施の形態では、(1)火炎の上流
側で発振すること。(2)圧力分布、速度分布、音響イ
ンピーダンスを発振周波数の近傍で求めること。(3)
振動エリアマップを求め燃焼器の設計段階及び、用段階
で活用できること。(4)音響インピーダンスの立ち上
がりでは、振動しない領域となること。(5)四次以上
は発振しないこと等を示した。
【0104】尚、上記実施の形態では、演算手段で圧力
分布を求め、それに基づいて燃焼振動の発生の有無を解
析する場合を中心として説明したが、これに限らず、例
えば、演算手段で、速度分布を求め、それに基づいて燃
焼振動の発生の有無を解析する構成としてもよく(この
場合は、腹と節の判定基準における関係が、圧力分布に
基づく場合と逆になる)、あるいは、圧力分布及び速度
分布の両方を求め、更に音響インピーダンスを求め、そ
れに基づいて燃焼振動の発生の有無を解析する構成とし
てもよく、あるいは、音響インピーダンスの位相の変化
に基づいて燃焼振動の発生の有無を解析する構成とする
等、圧力分布や速度分布等と等価なものに基づいて解析
する構成としてももちろんよい。このような構成とした
場合でも、上記と同様の効果を発揮する。
【0105】又、上記実施の形態では、燃焼器として、
家庭用燃焼器を用いた場合について説明したが、これに
限らず、例えば、調理給湯暖房をはじめ産業用ガスター
ビンまで広く適用が可能であり、高効率熱交換器等へ利
用することも出来る。
【0106】又、上記実施の形態では、振動エリアマッ
プとして、燃焼器の入口部から出口部に向かう方向を基
準として、圧力分布の節の位置から腹の位置に向かう間
に火炎が存在する場合には、その領域を振動燃焼が発生
するとして説明したが、これに限らず、例えば、腹の位
置までの間ではなく、節から腹に至る距離の1割程度、
腹から上流側へ遡った位置までの間に火炎が存在する場
合に、その領域を振動燃焼が発生する領域をして扱う方
がより現実に近い場合もある。これは、燃焼器自体によ
る、吸音作用あるいは吸振作用が働くためである。従っ
て、振動エリアマップにおける振動領域が、上記実施例
より狭くなるものである。又、振動の強いものほど、振
動エリアマップにおける振動領域が、上記実施の形態よ
り狭くなる。
【0107】又、本発明の燃焼器の製造方法についての
上記実施の形態では、圧力分布や速度分布を求める場合
について説明したが、これに限らず例えば、局所インピ
ーダンス(|圧力変動/速度変動|により求められ
る)、あるいは、圧力変動/速度変動の位相等を求め、
これを利用する構成であってももちろんよい。
【0108】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように本
発明は、振動燃焼が発生するか否かの条件を事前に予測
することが出来るという長所を有する。
【0109】又、本発明は、振動燃焼を抑制しつつ、低
NOX、低騒音、高負荷、高TDRなどの特性を従来に
比べてより一層高性能に確保出来るという長所を有す
る。
【0110】又、本発明は、従来に比べてより一層効率
よく燃焼器を製造出来るという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の振動燃焼解析装置の構
成図
【図2】本実施の形態のフローチャート
【図3】図3(a);本実施の形態で用いる波動方程式
を示す図 図3(b);本実施の形態の音響要素の式を示す図 図3(c);本実施の形態の音響要素の模式図 図3(d);本実施の形態の全要素の式を示す図
【図4】図4(a)〜(e)は、本実施の形態の全要素
すなわち燃焼器の入口・出口が音響的開端の場合につい
ての、音響的開端燃焼器の模式図、一次モードの圧力分
布図、速度分布図、音響インピーダンス、音響インピー
ダンスの位相の変化図
【図5】図5(a)〜(e)は、本実施の形態の全要素
すなわち燃焼器の入口・出口が音響的閉端の場合につい
て、音響的閉端燃焼器の模式図、一次モードの圧力分布
図、速度分布図、音響インピーダンス、音響インピーダ
ンスの位相の変化を、各々表した図
【図6】図6(a)〜(c)は図4で説明した燃焼器の
モデルについて3次モードまで計算した場合の、各モー
ドにおける位相の変化と局所インピーダンスの図
【図7】本実施の形態の燃焼器の入口・出口が音響的開
端の場合についての燃焼器の模式図
【図8】本実施の形態の燃焼器の入口・出口が音響的閉
端の場合についての燃焼器の模式図
【図9】本実施の形態の、一次モード、二次モード、三
次モードの各振動エリアマップの図
【図10】図10(a)〜(d)は、本実施の形態での
燃焼器の設計段階で、火炎101を同図(a)に示す位
置に設定した場合における、一次モード〜三次モードの
各モードでの圧力分布図及び振動エリアマップの図
【図11】本実施の形態の音響的閉端燃焼器について
の、燃焼器の模式図、圧力分布図、振動エリアマップの
【図12】本実施の形態で用いる吸音材の吸音特性を示
すグラフ
【図13】本実施の形態での振動燃焼をFFT分析した
結果のグラフ
【図14】本実施の形態の流速変動と圧力変動との位相
差、流速変動と発熱変動との位相差及びθを示すグラフ
【図15】本発明の別の実施の形態の装置図
【符号の説明】
1 入力手段 2 演算手段 3 解析手段 4 振動エリアマップ作成手段 81 火炎 82 給気管の入口 83 排気管の出口 84 給気管 85 排気管 114 吸音材

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内の
    音速度と混合気密度とを入力データとして入力する入力
    手段と、 前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を
    求め、その求められた各固有振動数に対する前記燃焼器
    内の圧力分布及び/又は速度分布を求める演算手段と、 得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記演算手段
    により求められた圧力分布及び/又は速度分布とから所
    定の判定基準に基づいて、前記燃焼器について振動燃焼
    が発生するか否かを解析する解析手段と、を備えている
    ことを特徴とする振動燃焼解析装置。
  2. 【請求項2】少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内の
    音速度と混合気密度とを入力データとして入力する入力
    手段と、 前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を
    求める固有振動数演算手段と、 前記固有振動数の演算結果を格納するための固有振動数
    メモリ部と、 前記固有振動数メモリ部から呼び出した各固有振動数に
    対する前記燃焼器内の圧力分布及び/又は速度分布を求
    める圧力/速度演算手段と、 前記圧力分布及び/又は速度分布の演算結果を格納する
    ための圧力/速度メモリ部と、 前記燃焼器内の火炎の位置を計算する火炎位置演算手段
    と、 前記火炎の位置の演算結果を格納するための火炎位置メ
    モリ部と、 火炎位置メモリ部から呼び出した前記燃焼器内の火炎の
    位置と、前記圧力/速度メモリ部から呼び出した圧力分
    布及び/又は速度分布とから所定の判定基準に基づい
    て、前記燃焼器について振動燃焼が発生するか否かを解
    析する解析手段と、 を備えていることを特徴とする振動燃焼解析装置。
  3. 【請求項3】少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内の
    音速度と混合気密度とを入力データとして入力する入力
    手段と、 前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を
    求め、その求められた各固有振動数に対する局所インピ
    ーダンス分布を求める局所インピーダンス演算手段と、 得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記局所イン
    ピーダンス演算手段により求められた局所インピーダン
    ス分布とから所定の判定基準に基づいて、前記燃焼器に
    ついて振動燃焼が発生するか否かを解析する解析手段
    と、を備えていることを特徴とする振動燃焼解析装置。
  4. 【請求項4】少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内の
    音速度と混合気密度とを入力データとして入力する入力
    手段と、 前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を
    求め、その求められた各固有振動数に対する速度と圧力
    の位相の分布を求める位相演算手段と、 得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記演算手段
    により求められた速度と圧力の位相とから所定の判定基
    準に基づいて、前記燃焼器について振動燃焼が発生する
    か否かを解析する解析手段と、を備えていることを特徴
    とする振動燃焼解析装置。
  5. 【請求項5】前記所定の判定基準とは、前記演算手段に
    より圧力分布が求められた場合、前記燃焼器の入口部か
    ら出口部に向かう方向を基準として、前記求められた圧
    力分布の節の位置から腹近傍の位置に向かう間に前記火
    炎が存在する場合には、前記振動燃焼が発生すると判定
    し、又、前記間に前記火炎が存在しない場合には、前記
    振動燃焼が発生しないと判定するための判定基準である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の振動燃焼解析装
    置。
  6. 【請求項6】前記所定の判定基準とは、前記演算手段に
    より速度分布が求められた場合、前記燃焼器の入口部か
    ら出口部に向かう方向を基準として、前記求められた速
    度分布の腹の位置から節近傍の位置に向かう間に前記火
    炎が存在する場合には、前記振動燃焼が発生すると判定
    し、又、前記間に前記火炎が存在しない場合には、前記
    振動燃焼が発生しないと判定するための判定基準である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の振動燃焼解析装
    置。
  7. 【請求項7】前記局所インピーダンス演算手段により求
    められた前記局所インピーダンスの分布は、前記局所イ
    ンピーダンスの絶対値の分布であり、 前記所定の判定基準とは、前記燃焼器の入口部から出口
    部に向かう方向を基準として、その基準方向に進む程、
    前記局所インピーダンスの絶対値がより増加する範囲内
    に前記火炎が存在する場合には、前記振動燃焼が発生す
    ると判定し、又、前記範囲内に前記火炎が存在しない場
    合には、前記振動燃焼が発生しないと判定するための判
    定基準であることを特徴とする請求項3記載の振動燃焼
    解析装置。
  8. 【請求項8】所定の判定基準とは、前記求められた位相
    が−90度(−π/2)となる範囲内に前記火炎が存在
    する場合には、前記振動燃焼が発生すると判定し、又、
    前記求められた位相が+90度(π/2)となる範囲内
    に前記火炎が存在する場合には、前記振動燃焼が発生し
    ないと判定するための判定基準であることを特徴とする
    請求項4記載の振動燃焼解析装置。
  9. 【請求項9】前記解析手段により得られたデータを格納
    する振動メモリ部と、 その振動メモリ部に格納されたデータ及び前記演算手段
    による演算結果を利用して、前記分布を表示するための
    表示手段と、を有することを特徴とする請求項1〜4の
    何れか一つに記載の振動燃焼解析装置。
  10. 【請求項10】前記火炎の位置は、前記燃焼器の入口部
    とその火炎との間の実質的な距離L1と、前記燃焼器の
    出口部とその火炎との間の実質的な距離L2とにより表
    現され、 その距離L1及びL2に対応して前記解析手段から出力さ
    れる前記解析結果を得て、その解析結果の内容を前記距
    離L1及びL2を変数とする座標系に対して与え、前記振
    動燃焼が発生する領域及び/又は前記振動燃焼が発生し
    ない領域を作成する振動エリアマップ作成手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜9の何れか一つに記載の振
    動燃焼解析装置。
  11. 【請求項11】前記振動エリアマップ作成手段は、前記
    振動燃焼が発生する領域及び/又は前記振動燃焼が発生
    しない領域のデータを格納するパラメータ振動メモリ部を
    有することを特徴とする請求項10記載の振動燃焼解析
    装置。
  12. 【請求項12】少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内
    の音速度と混合気密度とを入力データとして入力し、 前記入力データに基づいて前記燃焼器の固有振動数を求
    め、その求められた各固有振動数に対する前記燃焼器内
    の圧力及び/又は速度と、前記燃焼器内の火炎の位置と
    を利用して、所定の判定基準に基づいて、前記燃焼器に
    ついて振動燃焼が発生するか否かを解析・判定し、 その解析・判定の結果、前記振動燃焼が発生すると判定
    された場合、前記振動燃焼により発生する振動音を抑制
    又は生じない様に、前記燃焼器の所定部位に吸音部を設
    け、又は、火炎の位置を調整することを特徴とする燃焼
    器の製造方法。
  13. 【請求項13】少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内
    の音速度と混合気密度とを入力データとして入力し、 前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を
    求め、その求められた各固有振動数に対する前記燃焼器
    内の圧力分布及び/又は速度分布を求め、 得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記求められ
    た圧力分布及び/又は速度分布とから所定の判定基準に
    基づいて、前記燃焼器について振動燃焼が発生するか否
    かを解析・判定し、 その解析・判定の結果、前記振動燃焼が発生すると判定
    された場合、前記振動燃焼により発生する振動音を抑制
    する様に、前記燃焼器の所定部位に吸音部を設けること
    を特徴とする燃焼器の製造方法。
  14. 【請求項14】少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内
    の音速度と混合気密度とを入力データとして入力し、 前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を
    求め、その求められた各固有振動数に対する前記燃焼器
    内の圧力分布を求め、 得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記求められ
    た圧力分布とに基づいて、前記燃焼器の入口部から出口
    部に向かう方向を基準として、前記求められた圧力分布
    の節の位置から腹近傍の位置に向かう間に前記火炎が存
    在する場合には、前記振動燃焼が発生すると判定し、
    又、前記間に前記火炎が存在しない場合には、前記振動
    燃焼が発生しないと判定し、 その判定の結果、前記振動燃焼が発生すると判定された
    場合、圧力分布の節の位置から腹近傍の位置に向かう間
    に、前記火炎が存在しない様に、その火炎の位置を変更
    することを特徴とする燃焼器の製造方法。
  15. 【請求項15】少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内
    の音速度と混合気密度とを入力データとして入力し、 前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を
    求め、その求められた各固有振動数に対する前記燃焼器
    内の速度分布を求め、 得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記求められ
    た速度分布とに基づいて、前記燃焼器の入口部から出口
    部に向かう方向を基準として、前記求められた速度分布
    の腹の位置から節近傍の位置に向かう間に前記火炎が存
    在する場合には、前記振動燃焼が発生すると判定し、
    又、前記間に前記火炎が存在しない場合には、前記振動
    燃焼が発生しないと判定し、 その判定の結果、前記振動燃焼が発生すると判定された
    場合、速度分布の腹の位置から節近傍の位置に向かう間
    に、前記火炎が存在しない様に、その火炎の位置を変更
    することを特徴とする燃焼器の製造方法。
  16. 【請求項16】少なくとも燃焼器の形状とその燃焼器内
    の音速度と混合気密度とを入力データとして入力し、 前記入力データに基づいて、前記燃焼器の固有振動数を
    求め、その求められた各固有振動数に対する前記燃焼器
    内の圧力分布及び/又は速度分布を求め、 得られた、前記燃焼器内の火炎の位置と、前記求められ
    た圧力分布及び/又は速度分布とから所定の判定基準に
    基づいて、前記燃焼器について振動燃焼が発生するか否
    かを解析・判定し、 その解析・判定の結果、前記振動燃焼が発生すると判定
    された場合、前記火炎と前記燃焼器の上流側入口部との
    間の実質的な距離、及び/又はその火炎と前記燃焼器の
    下流側出口部との間の実質的な距離を調整することを特
    徴とする燃焼器の製造方法。
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